JPH0719826Y2 - 事務用トレーにおける見出しカード装着部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、書類あるいはこれに類
した物を整理もしくは収納するための事務用トレーにお
ける見出しカード装着部に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】事務用トレーは、プラスチックを使用し
て浅い箱形の引出し型に製作することが多く、その前面
に見出しカードを装着するのが普通であり、しかして従
来のこの種の事務用トレーにおける見出しカード装着部
は、概ねトレー本体にカード受部を設けてこのカード受
部に見出しカードを挿着すると共に、この見出しカード
の表部には汚損防止のため、別個に用意した透明な保護
カバーを格別に添設するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上記従来の技術によれ
ば、トレー本体の他に透明な保護カバーを別個に設ける
必要があり、構造が複雑であるほか、見出しカードの着
脱に当っては、保護カバーについても着脱する必要があ
る等の不利がある。

【０００４】そこで本考案の目的は、透明な保護カバー
を別個に製作する必要のない見出しカード装着部を提供
することにあり、また他の目的は、見出しカードを容易
に着脱することができる見出しカード装着部を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するため、手掛け片を前端に突設した浅い箱形のトレー
本体を透明なプラスチックにより成型すると共に、前記
手掛け片の一部に見出しカード装着部を設けるように
し、この見出しカード装着部としては、前記手掛け片の
前面において開閉する保護カバーを可撓膜蝶番により連
続した状態のもとに一体的に成型し、かつ保護カバーの
適宜位置に弾性フックを設けて保護カバーを閉止した場
合、掛け止めるようにしたことを特徴とするものであ
る。

【０００６】

【作用】手掛け片の凹部もしくは保護カバーのいずれか
一側に見出しカードを添付した後、保護カバーを閉止す
ると、見出しカードは手掛け片の凹部と保護カバーとの
中間において保持されたまま見出しカードの表示面が透
明な保護カバーを透して前面に表出される。なお、可撓
膜蝶番により連結された保護カバーを開閉して見出しカ
ードを着脱することができ、また保護カバーは弾性フッ
クにより安定的に閉止される。

【０００７】

【実施例】以下、本考案を図示の実施例について詳細に
説明する。図１ないし図４のように、上片部１と前片部
２とがあるへ字状断面の手掛け片３を前端に突設した浅
い箱形の引出し型のトレー本体４を透明なプラスチック
により成型すると共に、前記手掛け片３の一側寄り部分
に見出しカード装着部５を設けるようにし、この見出し
カード装着部５としては、前記前片部２に浅い凹部６を
設けてこの凹部６に対応する幅の保護カバー７をその下
端辺縁において可撓膜蝶番８により連続した状態のもと
にトレー本体４の成型時に一体的に成型し、かつこの保
護カバー７の背面には見出しカードＣの受け入れに適応
する凹部９を設け、更に前記保護カバー７の左右両端の
背方には、弾性フツク１０，１０を設けると共に、前記
凹部６の両端付近には弾性フツク１０，１０の貫通に適
応する通孔１１，１１を穿設してその孔縁の一側を掛止
め部１２，１２に充当してなるのである。

【０００８】上記構成のもとに、手掛け片３における保
護カバー７を図１の鎖線および図２，図４のように前方
に開放した状態のもとに、その凹部９に見出しカードＣ
を嵌め込んだまま、図１の実線および図２，図３のよう
に手掛け片３における凹部６を覆うように保護カバー７
を畳み込む状態に閉止し、かつ弾性フツク１０，１０を
掛止め部１２，１２に係合させ、これにより見出しカー
ドＣを保護カバー７の背部において保持し、その表示面
を透明な保護カバー７を透して前面に表出するのであ
る。

【０００９】前記手掛け部３の両端部には、トレー本体
４の側壁を延長した状態の補強用のリブ１３，１３を設
けるほか、この補強用のリブ１３，１３の中間の適宜位
置に補強用のリブ１４，１４を設けるのが適当で、その
他保護カバー７の表面を円弧状に膨出させて保護カバー
７をシリンドリカルレンズに形成し、これにより見出し
カードＣの表示面を拡大した状態のもとに視読すること
ができるようにするのがよい。

【００１０】以上のほか、前記実施例における保護カバ
ー７に設ける凹部９については、これを保護カバー７に
設けることなく手掛け片３における凹部６の中央に更に
一段低く形成してもよいのであつて、要するに手掛け片
３と保護カバー７とのいずれか一方に凹部９が形成され
ていればよく、また弾性フック１０を設ける位置につい
ては、保護カバー７における両端部に限らず保護カバー
７の自由端における中央部に設けてもよく、掛止め部１
２については手掛け片３において弾性フツク１０に対応
する位置に設ければよいのである。

【００１１】

【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
手掛け片を前端に突設した箱形のトレー本体を透明なプ
ラスチックにより成型すると共に、前記手掛け片の前面
において開閉する保護カバーを可撓膜蝶番により連続し
た状態のもとに一体的に成型し、かつ保護カバーの適宜
位置に弾性フックを設けて保護カバーを閉止状態におい
て手掛け片に掛け止めることができるようにしたから、
別体の透明な保護カバーを必要とすることなく、一度の
成型工程のもとに製作することができる簡単な構成のも
とに、保護カバーを開放して見出しカードを容易に着脱
することができるほか、閉止状態において安定的に保持
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例における本考案の見出しカード装着部
を適用した事務用トレーの要部を示す一部破断斜面図で
ある。

【図２】一実施例における本考案の見出しカード装着部
を適用した事務用トレーの要部を示す一部破断正面図で
ある。

【図３】一実施例における本考案の見出しカード装着部
を適用した事務用トレーの要部を示す一部破断平面図で
ある。

【図４】保護カバーを開放した状態の要部の縦断側面図
である。

【符号の説明】

３ 手掛け部 ４ トレー本体 ５ 見出しカード装着部 ７ 保護カバー ８ 可撓膜蝶番 １０ 弾性フック １２ 掛止め部 Ｃ 見出しカード

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】手掛け片を前端に突設した浅い箱形のトレ
   ー本体を透明なプラスチックにより成型すると共に、前
   記手掛け片の一部に見出しカード装着部を設けるように
   し、この見出しカード装着部としては、前記手掛け片の
   前面において開閉する保護カバーを可撓膜蝶番により連
   続するように一体的に成型し、かつ保護カバーの適宜位
   置に弾性フックを設けると共に、手掛け片には弾性フッ
   クに対応する掛止め部を設けて保護カバーを閉止状態に
   おいて掛け止めることができるようにしたことを特徴と
   する事務用トレーにおける見出しカード装着部。