JP2530638Y2 - 注出キャップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は注出キャップに関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 注出キャップとして、容器体口頚部にキャップ本体を
嵌合させて使用し、注出口付きのキャップ本体の後部上
端に蓋体の後部下端を回動可能に連結するとともに、キ
ャップ本体前部において蓋体を係合可能に構成してなる
ものが種々知られている。

本考案は、従来のこの種の注出キャップと比較して極
めて単純な構造で、蓋体の開閉を極めて容易に行える注
出キャップを提供することを目的とするものである。

「課題を解決するための手段」 注出口を有する頂壁の周縁より周壁を垂下させてなる
キャップ本体２と、該本体２後部上端に後部下端を回動
可能に且つ開方向付勢状態で連結するとともに、上記キ
ャップ本体２上面を開閉自在に設けた蓋体３とからなる
注出キャップに於いて、上記キャップ本体２の頂壁６前
部を下方に凹ませて形成した凹部８を設け、該凹部８内
に後方へ突出弯曲させた矩形板状の弾性板15を収納する
とともに、該弾性板15前面よりキャップ本体周壁５前部
に設けた透孔９を介して先端に塊状部17を設けた棒状突
起16を垂れ下がり可能に突出させ、且つ、弾性板15後面
より係止突起19を突設してなる蓋係止部材４を設け、上
記蓋体３頂壁12裏面より垂設したフック20を上記係止突
起19に係止可能に構成してなることを特徴とする注出キ
ャップ。

「作用」 容器体口頚部外周にキャップ本体２の周壁５内周を嵌
合させて使用する。

第１図示の状態から塊状部17をつかんで、前方或い
は、下方へ引けば棒状突起16が弾性板15を平板状になる
如く弾性変形させ、それに伴って係合突起19が前方へ移
動するため、フック20の係合が解除される。この際、蓋
体３は常時開方向に付勢されているため、フック20の係
合が解除されると自動的に開蓋する。塊状部17の手を離
せば蓋係止部材４は弾性板15の弾性復元力で元の状態と
なる。又、使用後は、蓋体３を押し下げれば、フック20
が係合突起19を前方へ押し込みつつ下降し自動的に係合
する。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示し、図中１は
注出キャップを示す。該キャップ１は、キャップ本体２
と、蓋体３と、蓋係止部材４を主要部材として構成して
いる。

キャップ本体２は、円柱状の周壁５上端より中央が半
球状に突出した頂壁６を延設しており、又、頂壁６の中
央には円形の注出口７を穿設している。又、頂壁６の前
部平坦部を、前方へ若干突出弯曲した矩形状に、下方へ
凹ませて凹部８を形成している。この凹部８前方の周壁
５上端には、Ｕ字状の切り溝９を形成している。更に、
頂壁６後部を下方へ凹ませて蓋体３の軸着部が嵌合可能
な嵌合凹部10を形成している。

蓋体３は、周壁11上端縁より頂壁12を延設し、その後
部より直方体状の軸着部13を垂設し、この軸着部13を上
記キャップ本体の凹部10内に収納するとともに、回動可
能に軸着させて上記キャップ本体上面を開閉可能に装着
させている。又、軸着部13には、コイルバネ14を公知の
構成により収納装着して蓋体を常時開方向に付勢させて
いる。

蓋係止部材４は、後方へ弯曲突出した矩形板状の弾性
板15の前面より棒状突起16を一体に突設し、その先端に
球形の塊状部17を一体に連結している。この棒状突起16
には、縮径部18を設けている。又、弾性板15の後面上端
より後方へ係止突起19を一体に突設している。この様に
構成した蓋係止部材４は、その弾性板15を上記キャップ
本体２の凹部８内へ収納するとともに、上記切り溝９よ
り棒状突起16を突出させ、キャップ本体２に装着させて
いる。棒状突起16は、塊状部17の重さにより縮径部18の
部分から下方へ垂れ下がり、その力により弾性板15が凹
部８前端に常時位置する如く構成している。尚、棒状突
起には必ずしも縮径部を設ける必要はなく、棒状部が塊
部の重さにより垂れ下がる様構成されていれば良い。

この様に蓋係止部材４をセットしたキャップ本体２に
蓋体３を閉じると、蓋体頂壁12に裏面前部より垂設した
フック20が弾性板15の係止突起19に係合し、蓋体３が閉
じた状態を維持する如く構成している。又、蓋体３を開
く場合には、上記塊状部17を以て下方或いは前方に引け
ば弾性板15が前方に弾性変形しつつ移動し、フック20の
係合が解除され、軸着部13のコイルバネ14の作用で蓋体
３が自動的に開く様構成している。

尚、上記各部材は全て合成樹脂で形成すると良い。

「考案の効果」 以上説明した如く、本考案注出キャップは、既述構成
としたことにより、特に、キャップ本体２の頂壁６前部
を下方に凹ませて形成した凹部８を設け、該凹部８内に
後方へ突出湾曲させた矩形板状の弾性板15を収納すると
ともに、該弾性板15前面よりキャップ本体周壁５前部に
設けた透孔９を介して先端に塊状部17を設けた棒状突起
16を垂れ下がり可能に突出させ、且つ、弾性板15後面よ
り係止突起19を突設してなる蓋係止部材４を設け、上記
蓋体３頂壁12裏面より垂設したフック20を上記係止突起
19に係止可能に構成したので、弾性板の作用でフック20
を係止突起19に容易に係合させることが出来るととも
に、係止突起19を後方に移行することにより係合が簡単
に解除される。しかも蓋係止部材４は凹部８内に収納嵌
合させるという極めて簡単な方法で装着することがで
き、また、取り外しも容易である。従って、この蓋係止
部材４をキャップ本体及び蓋体と別の色で形成したもの
を複数用意しておけば、少数多種の内容物を収納するた
めに多種類の容器を必要とする場合、必要に応じて簡単
に容器の数の調整が行え、しかも、蓋係止部材の取り替
えを行っても上記した蓋体の良好な係止及び係止解除機
能を発揮できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は本考案注出キャ
ップの一実施例を示す要部縦断面図、第２図は斜視図、
第３図は分解斜視図である。 ２……キャップ本体、３……蓋体、４……蓋係止部材

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】注出口を有する頂壁の周縁より周壁を垂下
   させてなるキャップ本体２と、該本体２後部上端に後部
   下端を回動可能に且つ開方向付勢状態で連結するととも
   に、上記キャップ本体２上面を開閉自在に設けた蓋体３
   とからなる注出キャップに於いて、上記キャップ本体２
   の頂壁６前部を下方に凹ませて形成した凹部８を設け、
   該凹部８内に後方へ突出弯曲させた矩形板状の弾性板15
   を収納するとともに、該弾性板15前面よりキャップ本体
   周壁５前部に設けた透孔９を介して先端に塊状部17を設
   けた棒状突起16を垂れ下がり可能に突出させ、且つ、弾
   性板15後面より係止突起19を突設してなる蓋係止部材４
   を設け、上記蓋体３頂壁12裏面より垂設したフック20を
   上記係止突起19に係止可能に構成してなることを特徴と
   する注出キャップ。