JPH0719746B2 - 薄膜蒸着装置 - Google Patents

薄膜蒸着装置

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JPH0719746B2
JPH0719746B2 JP16456186A JP16456186A JPH0719746B2 JP H0719746 B2 JPH0719746 B2 JP H0719746B2 JP 16456186 A JP16456186 A JP 16456186A JP 16456186 A JP16456186 A JP 16456186A JP H0719746 B2 JPH0719746 B2 JP H0719746B2
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康行 川越
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、薄膜蒸着装置に関し、さらに詳しくいう
と、クラスタ・イオンビーム蒸着法により薄膜を蒸着形
成するための薄膜蒸着装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、クラスタ・イオンビーム蒸着法による薄膜蒸着
方法は、例えば特公昭54−9592号公報に示されたよう
に、真空槽内において、基板に蒸着すべき物質の蒸気を
噴出して蒸気中の多数の原子が緩く結合したクラスタ
(塊状原子集団)を生成し、このクラスタに電子のシヤ
ワーを浴びせてクラスタをその内の1個の原子がイオン
化されたクラスタ・イオンにし、このクラスタ・イオン
を加速して基板に衝突せしめ、これにより基板に薄膜を
蒸着形成する方法である。
このような薄膜蒸着方法を行う装置として、第2図,第
3図に示すものがあつた。図において、所定の真空度に
保持された真空槽(1)に、内部の排気を行うために排
気通路(2)が設けられており、これは図示しない真空
排気装置に接続されている。真空用バルブ(3)は排気
通路(2)を開閉する。密閉形るつぼ(4)は直径1mm
〜2mmのノズル(4a)が設けられており、基板に蒸着さ
れるべき蒸発物質、例えば亜鉛(Zn)(5)が収容され
る。密閉形るつぼ(4)に熱電子を照射し、これの加熱
を行うボンバード用フイラメント(6)の外側にはフイ
ラメント(6)からの輻射熱を遮断する熱シールド板
(7)が設けられている。これらるつぼ(4)、ボンバ
ード用フイラメント(6)および熱シールド板(7)に
より、基板に蒸着すべき物質の蒸気を真空槽(1)内に
噴出してクラスタを生成せしめる蒸気発生源(8)が形
成されている。
イオン化フイラメント(9)は、熱せられてイオン化用
の熱電子(13)を放出する。電極(10)は、イオン化フ
イラメント(9)から放出された熱電子(13)を加速す
る電子引き出し用の電極である。熱シールド板(11)
は、イオン化フイラメント(9)からの輻射熱を遮断す
る。これらイオン化フイラメント(9)、電子引き出し
電極(10)および熱シールド板(11)により、蒸気発生
源(8)からのクラスタをイオン化するためのイオン化
手段(12)が形成されている。
加速電極(14)は、イオン化されたクラスタ・イオン
(16)を加速してこれをイオン化されていない中性クラ
スタ(15)とともに基板(18)に衝突させて薄膜を蒸着
させるもので、電子引き出し電極(10)との間に電位を
印加できる。なお、クラスタビーム(17)は、クラスタ
・イオン(16)と中性クラスタ(15)からなつている。
また、るつぼ(4)は支持台(20)で、支持台(20)お
よび熱シールド板(7)は絶縁支持部材(19)で、加速
電極(14)は絶縁支持部材(24)で、基板(18)は基板
ホルダ(22)で、基板ホルダ(22)は絶縁支持部材(2
1)で、熱シールド板(11)は絶縁支持部材(23)で、
それぞれ支持されている。
以上の構成により、基板(18)に亜鉛薄膜を蒸着形成す
る場合について説明すると、まず亜鉛(5)をるつぼ
(4)内に充填し、真空排気装置により真空槽(1)内
の空気を排気して真空槽(1)内を10-6Torr程度の真空
度にする。
次いで、ボンバード用フイラメント(6)に通電して発
熱せしめ、ボンバード用フイラメント(6)からの輻射
熱により、またはフイラメント(6)から放出される熱
電子をるつぼ(4)に衝突させること、すなわち電子衝
撃によつて、るつぼ(4)内の亜鉛(5)の蒸気圧が0.
1〜10Torr程度になる温度(500℃)に昇温する。そうす
ると、ノズル(4a)から噴出した金属蒸気は、るつぼ
(4)と真空槽(1)との圧力差により断熱膨張してク
ラスタと呼ばれる多数の原子が緩く結合した塊状原子集
団となる。
このクラスタ状のクラスタビーム(17)は、イオン化フ
イラメント(9)から電子引き出し電極(10)によつて
引き出された熱電子(13)と衝突するため、その一部の
クラスタは、そのうちの一個の原子がイオン化されてク
ラスタ・イオン(16)となる。このクラスタ・イオン
(16)は加速電極(14)と電子引き出し電極(10)との
間に形成された電界により適度に加速され、イオン化さ
れていない中性クラスタ(15)がるつぼ(4)から噴射
されるときの運動エネルギーでもつて基板(18)に衝突
するのと共に、基板(18)に衝突し、これにより基板
(18)上に亜鉛薄膜が蒸着形成される。
第4図は蒸気の従来の薄膜蒸着装置のイオン化部におけ
る各部位の電位および空間の電位分布を示し、図中の破
線は、0.8kV,1.0kV,…,4.0kV,4.7kVの各等電位線を示し
ている。括弧内の数字はこの薄膜蒸着装置各部の電位を
表している。なおこの等電位線は計算により求めたもの
である。また、二重斜線の領域は、イオン化フイラメン
ト(9)と同電位の等電位線(4.7kV)で囲まれた、熱
電子が存在しうる領域を示す。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のような従来の薄膜蒸着装置は、第4図からわかる
ように、熱電子(13)がイオン化部の中心付近にも存在
し、そこでイオン化されたクラスタ・イオン(16)が基
板(18)の中心に到達し、その結果、基板(18)上での
イオン分布に極端な中央集中が生じ、形成される薄膜の
膜厚および膜質に不均一が生じるという問題点があつ
た。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、イオン化部の中心付近に存在する熱電子(1
3)をなくし、基板上におけるイオンの中央集中を緩和
し、膜厚、膜質の均一な薄膜形成が可能な薄膜蒸着装置
を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る薄膜蒸着装置は、イオン化部中心に熱電
子を存在させない電位に保たれたメツシユ状電極が、電
子引き出し電極に対向して、電子引き出し電極に関して
イオン化部の中心側に設けられている。
〔作用〕
この発明においては、メツシユ状電極により、熱電子を
イオン化部の中心付近に存在させなくすることにより、
そこでイオン化されるクラスタ・イオンをなくし、基板
上でのイオンの中央集中を緩和し、膜厚、膜質の均一な
薄膜が形成される。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示し、図において、第2
図ないし第4図と同一符号は同一の部分を示す。イオン
化フイラメント(9)と同電位のメツシユ状電極(30)
が、電子引き出し電極(10)に対向して、かつ、電子引
き出し電極(10)に関して、イオン化部中心側に設置さ
れている。なお、メツシユ状電極(30)の材質はタング
ステン線が好適である。
次に動作について説明する。この実施例においても、ク
ラスタの発生は従来のものと全く同様に行われる。した
がつて、ここでは、メツシユ状電極(30)を付加したこ
とによる電位分布および熱電子が存在する領域の変化に
ついて説明を行う。
第1図に計算により求められた等電位線を破線で示して
いるが、イオン化部内において、電子引き出し電極(1
0)に対向してイオン化部の中心側にメツシユ状電極(3
0)を設け、イオン化フイラメント(9)と同電位にす
ることにより、第4図に見られるような、イオン化部の
中心付近に存在する熱電子(13)をなくし、そのためイ
オン化部の中心付近でイオン化されるクラスタがなくな
つて、基板上の中央に集中していたクラスタの量が減少
し、クラスタ・イオンの分布は均一となる。
なお、上記実施例ではメツシユ状電極(30)をイオン化
フイラメント(9)と同電位としたが、必ずしもイオン
化フイラメントと同電位でなくてもよく、例えばメッシ
ュ状電極(30)を電子引き出し電位(10)より低い電位
で、イオン化部中心付近の熱電子が存在しないような電
位に定めても、同様の効果が得られる。
また、上記実施例では基板(18)を固定した場合を示し
たが、より均一な膜厚、膜質を得るためには、基板(1
8)を回転してもよく、上記実施例と同等以上の効果を
奏する。
さらに、上記実施例ではメツシユ状電極(30)の材料を
タングステン線としたが、高融点金属であればよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。
また、上記実施例ではるつぼ(4)を電子ボンバード加
熱してクラスタを発生させるクラスタ・イオンビーム蒸
着装置について説明したが、この発明はシラン(SiH4
等の常温ガスを、ノズルを有するガス収容室から真空槽
内に噴出してクラスタを発生するクラスタ・イオンビー
ム蒸着装置に適用してもよく、上記実施例と同様の効果
を奏する。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、イオン化部中心に熱
電子を存在させない電位に保たれたメッシュ状電極を、
電子引き出し電極に対向し、かつ、電子引き出し電極に
関してイオン化部の中心側に設置したことにより、熱電
子がイオン化部の中心付近に存在しなくなり、そこでイ
オン化されるクラスタがなくなるので、基板の中央に集
中しているクラスタ量を少なくし、基板上でのイオン分
布を均一にし、形成される薄膜の薄厚、膜質の均一性を
向上することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の要部および電位分布を示
す正断面図、第2図〜第4図は従来の薄膜蒸着装置を示
し、第2図は正断面図、第3図は要部の一部切り欠き斜
視図、並びに第4図は要部および電位分布を示す正断面
図である。 (1)……真空槽、(4)……るつぼ、(5)……蒸着
物質、(8)……蒸気発生源、(9)……イオン化フイ
ラメント、(10)……電子引き出し電極、(14)……加
速電極、(15)……中性クラスタ、(16)……クラスタ
・イオン、(18)……基板、(30)……メツシユ状電
極。 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽と、この真空槽内に設けられた基板
    に蒸着すべき物質の蒸気を上記真空槽内に噴出して上記
    蒸気中の多数の原子が緩く結合したクラスタを発生する
    蒸気発生源と、熱電子を放出するイオン化フィラメント
    および上記熱電子を上記クラスタに向けて放射する電子
    引き出し電極を有して上記クラスタをイオン化するイオ
    ン化部と、イオン化されたクラスタ・イオンを加速し、
    これをイオン化されていない中性クラスタとともに上記
    基板に衝突させて薄膜を蒸着させる加速電極とを備えて
    なる薄膜蒸着装置において、 上記イオン化部中心に熱電子を存在させない電位に保た
    れたメッシュ状電極を、上記電子引き出し電極に対向
    し、かつ、上記電子引き出し電極に関して上記イオン化
    部の中心側に設置したことを特徴とする薄膜蒸着装置。
  2. 【請求項2】メッシュ状電極がイオン化フィラメントと
    同電位である特許請求の範囲第1項記載の薄膜蒸着装
    置。
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