JPH0719743U - 写真撮影装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】光学装置などを有する撮影装置の前面に配置し
た撮影室内に複数の被写体者の身長差をカバーして撮影
すること。 【構成】撮影装置内の光学装置の焦点位置における撮影
範囲に、被写体が腰掛ける椅子１３を配置して固定し、
この腰掛けた被写体を前記光学装置によって自動的に撮
影され、被写体の写真が得られる写真撮影装置におい
て、前記椅子１３の周辺に着脱自在の補助台１４を収納
し、複数の被写体の身長差がある場合に前記光学装置の
撮影範囲内にほぼ高さを揃えて撮影するように前記補助
台１４を前記椅子１３の傍に配置し、この補助台１４上
に被写体を載置可能にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、複数者の身長差に関係なく、近似した位置に視点を揃えた被撮影 者像と風景画とを合成して一枚の写真を作成する合成写真撮影装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

百貨店・コンビニエンスストアの一角や駅周辺の街路上等に免許証や受験用の 証明用写真またはパスポート用写真を作成する箱型のポートレート撮影装置が配 置されて一般に利用されている。このような簡易型撮影装置は通常証明用に利用 されるものが多いため、従来の撮影装置は、光学装置からの映像を感光材料に焼 き付け、この感光材料を現像処理して被撮影者の人物写真が得られていた。この 撮影装置は処理液などを充満した処理装置を備えているから床上または地面上に 自動販売器のようにブロックに固定して設置されている場合が多かった。また、 電子カメラを備えた撮影装置により被撮影者の映像画像を処理し、これを印字装 置により印画紙に焼付けプリントすることが行われていた。この電子カメラの映 像をモニタ部に映し出し、確認して印字またはプリント操作ボタンを操作し、モ ニタ映像が印画紙に印字記録されていた。これらの装置は、前記光学カメラや電 子カメラの撮影範囲に被撮影者や被写体が座れるように椅子が配置され、被撮影 者が自分の視点位置を椅子の高さを調整して腰掛、被撮影者がシャッタボタンを 操作して撮影していた。しかし、被撮影者は独りの場合は問題ないが、二人以上 撮影するときは、個々の視点の高さが異なる場合が多く、その差が１０ｃｍ以内 なら問題にはならないが、２０ｃｍ以上の身長差が有る場合は、顔面の位置の差 があるため半身の写真と首だけの写真になったりする場合があり的確な写真は得 られなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のポートレート撮影装置では複数の被写体を身長差等により同時に撮影し た場合、一方が頭部だけしか撮影されず、不都合な写真しか得られなかった。ま た、予め記憶されていた風景画像と人物像とを合成した写真を作成する場合も、 身長差による視点の位置が異なることによる弊害があった。 この考案の目的は、身長差のある複数の被写体を撮影しても視点の位置が近似 した位置に配列される写真が得られる写真撮影装置を提供するものである。 この考案の他の目的は風景画像に複数の人物画像を嵌め込む合成写真として鮮 明なカラー画像が得られる合成写真撮影装置を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の前記目的は、光学装置を備えた撮影装置の前面に位置する撮影室内 で、前記光学装置の撮影範囲内に被写体が配置される位置に椅子を固定し、この 椅子に腰掛けた被写体を前記光学装置によって自動的に撮影する写真撮影装置に おいて、前記椅子の周辺に着脱自在に補助部材を収納配置し、複数の被写体を撮 影するとき、前記補助部材を前記椅子の傍に取出し、この補助部材上に被写体を 載置し、身長差のある複数の被写体を前記光学装置の撮影範囲内にほぼ高さを揃 えて撮影可能としたことを特徴とする構成で達成できる。

【０００５】 また、特に、被写体の映像を撮影装置に誘導する電子カメラを備えた光学装置 、この光学装置に入力された画像信号を処理する画像信号処理装置およびこの画 像信号処理装置を経由した画像信号に基づき画像を印字する印字記録装置である プリンタなどを備えた撮影装置本体を備え、前記電子カメラによる被写体映像を 画像信号に変換し、予め入力されて記憶されている風景画像、キャラクタ画像等 の画像信号と被写体映像の前記画像信号とを合成処理して合成写真を印字記録す る写真撮影装置において、前記撮影装置本体の対向した撮影室内に、前記光学装 置の撮影範囲に被写体が配置される位置に椅子を固定して配設するとともに前記 椅子の周辺に着脱自在に補助部材を収納配置し、複数の被写体を撮影するとき、 前記補助部材を前記椅子の傍に取出し、この補助部材上に被写体を載置し、身長 差のある複数の被写体を前記光学装置の撮影範囲内にほぼ高さを揃えて撮影可能 とした構成により達成できる。

【０００６】

【作用】

この考案の写真撮影装置は、撮影室内の焦点位置に被写体を配置するように被 写体が腰掛ける椅子を固定してあり、この椅子に二人以上が同時に腰掛けること もできるが、身長差のある被写体を撮影する場合に一人は腰掛け、身長の低い被 写体は着脱自在の補助部材である踏み台を利用して、この上に身長の低い方、例 えば、２才以下の子供などを立たせ両者の視点の差を近似させて写真を得ること ができる。この補助部材は常時固定椅子の下に収納されているから、単独の撮影 に際して邪魔にもならなく、子供など身長の小さい学生であっても前記補助椅子 を引き出して立たせて撮影するとができるから、顔の位置が親子とも接近するの で不都合なく写真を楽しむことができる。

【０００７】 特に、電子カメラ等の光学装置、画像信号処理装置、これら画像信号に基づく 映像を画面表示するモニタ部、これらの画像信号を処理して印画紙に印字記録し てプリントを搬出する印字記録部等を内蔵し、前面に操作盤を配置してなる撮影 装置本体の前面の撮影室の壁面を青色系に着色してあるから、被写体像周囲以外 の背景部分が撮影装置内に記憶されている風景画像、キャラクタ画像などの映像 に置換されて、これら選択された風景画像等に人物画像を嵌め込んでも背景画像 と人物画像との境界部分が色濁りをおこすことなく、人物画像の切り出しが完全 で、全体的に鮮明なカラー画像がプリントとして得ることができる。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案にかかる写真撮影装置の一実施例の斜視図である。図２，図３ はこの考案の他の実施例の撮影室の側面図、図４はこの考案に使用される一実施 例の撮影装置側の内部を示す正面図である。

【０００９】 この考案写真撮影装置について図面に基づいて以下に説明する。 図１および図４に示されるように、１は撮影装置本体で、電子カメラ等の光学 装置２を内蔵している。３は陰極線管や液晶パネルからなる色彩画像を映し出す モニタ部で、このモニタ部３の下方に位置して操作盤４が配置され、この操作盤 ４には選択ボタン５，５・・や風景画像、漫画キャラクタ像などがある画像等の 被写体の背景を選択する見本画像６，６，・・が配列されている。また、この近 傍には操作杆が設置されている。この撮影装置の上部前面側に照明装置８が配設 してあり、モニタ部３の周辺には撮影する被写体に向けて発光するストロボ発光 灯７，７，７が複数配置されている。これらの装置の他、印字記録装置や換気部 および信号情報処理制御装置などの全体を箱体９内に配置してある。１０は撮影 済の印画紙が印字記録装置から排出される取出口である。１１は撮影室１２内の 被写体に音声で操作指示するスピーカである。

【００１０】 撮影室１２は内部に椅子１３が取付けられている。この椅子１３は男女または 親子などの二人以上が腰掛けるような長椅子であって、固定されたものである。 この椅子１３の位置から上の背面には青色に着色塗装するか、また、青色の布が 貼着してある。この椅子１３の高さは約５０〜６０ｃｍ位になっている。この椅 子１３の下側に引き出し自在の補助部材である補助台１４が収納されている。こ の補助台１４の底にキャスタ１４ａ，１４ａ・・が軸着されている。この撮影室 １２の出入口には開閉自在のカーテン１５が吊架されている。この撮影室１２お よび前記箱体９の底面の四隅にはキャスタ１６，１６・・・が固着され、箱体９ や撮影室１２が移動し易くなっている。 撮影室１２の椅子１３に腰掛けた被写体は、光学装置２の撮影範囲に入るよう にモニタ部３の映し出される映像を見ながら前記操作杆を操作して光学装置２の 光軸位置を変更させることができるようになっている。この具体的方法は先に出 願人が出願した平成４年実用新案登録出願第５６５３３号で提案してある考案を 参照することができる。

【００１１】 図１に示されるようにこの考案の写真撮影装置は遊戯場やゲームセンタなどの 屋内に搬入して組立設置することができる。被写体は出入口のカーテン１５を開 放して中に入り、カーテン１５を閉じ、椅子１３に腰掛け、幼児や小学生など身 長の低い被写体は親の足元に補助台１４を引き出して立たせて、親の視点位置と 子供等の視点位置とを接近した位置に配列し、複数の被写体を高さを揃えて並べ ることができる。 操作盤４の近傍に設けた前記光学装置２の撮影範囲の設定について操作杆を操 作してモニタ部３に映し出される画像を眺めて撮影範囲を決める。次に操作盤４ 上に例示されている見本画像６の中から任意選択して背景画像を選んで特定の選 択ボタン５を押し、画像信号処理装置により処理されて先の被写体像と背景画像 との信号処理されて合成の画像をモニタ部３に映し出す。

【００１２】 操作盤４のＯＮ，ＯＦＦスイッチを操作してストロボ発光灯７，７，７を被写 体に向けて発光させて光学装置２で複数の被写体映像の撮影を行う。撮影された 映像は撮影装置本体１内に備えつけられた画像信号処理装置により処理され、予 め入力記憶されている選択画像と合成された合成写真像がサーマルプリンタなど の印字記録装置であるプリンタにより印画紙に印字焼付けが行われ、焼付けられ た印画紙は取出口１０から搬出される。 このように構成される写真撮影装置の撮影装置本体１は上側に電気配線部と換 気部、中央にはモニタ部３の映像表示装置、例えば、液晶パネルや陰極線管（Ｃ ＲＴ管）などが配置され、更に、プリンタ等の印字装置が配設されており、その 周辺には外壁面に設けた広告板などの照明灯が配設されており、この下部に情報 制御処理装置を配置するのが最も好ましい。

【００１３】 図２に示されるように、補助台１４の高さを調整できるように形成してもよく 、椅子１３の下から取り出し、調節部材を操作して所定の高さにする。この上に 身長の低い被写体を配置する。

【００１４】

【考案の効果】

以上のようにこの考案の写真撮影装置は、撮影室の壁面が青色部分の下側に椅 子を配置し、着脱自在の椅子を収納してあるから、身長差のある複数の被写体を 並べて撮影した場合でも凸凹を修正して撮影することができ、首や頭だけの醜い 合成写真を防止することができる。風景像に人物画像を嵌め込んだ鮮明なカラー 画像が印字記録することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる写真撮影装置の一実施例の斜
視図である。

【図２】この考案の撮影室の他の実施例の側面図であ
る。

【図３】この考案の撮影室の他の実施例の側面図であ
る。

【図４】この考案に使用される一実施例の撮影装置側の
内部を示す正面図である。

【符号の説明】

１ …撮影装置本体 ２ …光学装置 ３ …モニタ部 ４ …操作盤 ５ …操作ボタン ６ …見本画像 ７ …ストロボ発光灯 ８ …照明装置 ９ …箱体 １０ …取出口 １１ …スピーカ １２ …撮影室 １３ …椅子 １４ …補助台 １５ …カーテン １６ …キャスタ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】光学装置を備えた撮影装置の前面に位置す
   る撮影室内で、前記光学装置の撮影範囲内に被写体が配
   置される位置に椅子を固定し、この椅子に腰掛けた被写
   体を前記光学装置によって自動的に撮影する写真撮影装
   置において、 前記椅子の周辺に着脱自在に補助部材を収納配置し、複
   数の被写体を撮影するとき、前記補助部材を前記椅子の
   傍に取出し、この補助部材上に被写体を載置し、身長差
   のある複数の被写体を前記光学装置の撮影範囲内にほぼ
   高さを揃えて撮影可能としたことを特徴とする写真撮影
   装置。
2. 【請求項２】被写体の映像を撮影装置に誘導する電子カ
   メラを備えた光学装置、この光学装置に入力された画像
   信号を処理する画像信号処理装置およびこの画像信号処
   理装置を経由した画像信号に基づき画像を印字する印字
   記録装置であるプリンタなどを備えた撮影装置本体を備
   え、前記電子カメラによる被写体映像を画像信号に変換
   し、予め入力されて記憶されている風景画像、キャラク
   タ画像等の画像信号と被写体映像の前記画像信号とを合
   成処理して合成写真を印字記録する写真撮影装置におい
   て、 前記撮影装置本体の対向した撮影室内に、前記光学装置
   の撮影範囲に被写体が配置される位置に椅子を固定して
   配設するとともに前記椅子の周辺に着脱自在に補助部材
   を収納配置し、複数の被写体を撮影するとき、前記補助
   部材を前記椅子の傍に取出し、この補助部材上に被写体
   を載置し、身長差のある複数の被写体を前記光学装置の
   撮影範囲内にほぼ高さを揃えて撮影可能としたことを特
   徴とする合成写真撮影装置。