JPH07196989A - カバーテープの剥離方法及び剥離装置 - Google Patents

カバーテープの剥離方法及び剥離装置

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JPH07196989A
JPH07196989A JP35244793A JP35244793A JPH07196989A JP H07196989 A JPH07196989 A JP H07196989A JP 35244793 A JP35244793 A JP 35244793A JP 35244793 A JP35244793 A JP 35244793A JP H07196989 A JPH07196989 A JP H07196989A
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JP
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tape
cover tape
peeling
wedge
cover
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Withdrawn
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JP35244793A
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Tetsuya Nishida
哲也 西田
Haruhiko Maki
春彦 牧
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 剥離角度、剥離ポイントを安定させることの
できる剥離装置を提供し、それによってカバーテープの
剥離工程、さらにはTAB用テープの製造工程全体を安
定させることを可能とする剥離方法を提供する。 【構成】 保護フィルム12と接着剤層14とカバーテ
ープ16が積層されて成るラミネートテープ18から該
カバーテープ16を連続的に剥離させる方法及び装置1
0において、ラミネートテープ18を一定方向にほぼ一
定の張力を負荷して送る送り装置と、該送り装置によっ
て送られるラミネートテープ18から前記カバーテープ
16を剥離させ、該ラミネートテープ18の送り方向に
対し該カバーテープ16を折り返す方向に引っ張る引張
り装置と、該カバーテープ16の折り返し位置20に配
設する楔状部材22とを備えて構成し、ラミネートテー
プ18の送り方向に対しカバーテープ16を折り返す方
向に引っ張り、楔状部材22の先端部に沿わせてカバー
テープ16を剥離させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカバーテープの剥離方法
及び剥離装置に関し、さらに詳しくは、TAB(Tape A
utomated Bonding)方式に用いられるテープ(以下、T
AB用テープという)を製造する一工程である保護フィ
ルム、接着剤層、カバーテープの3層よりなるラミネー
トテープからカバーテープを剥がしてポリイミドフィル
ム等のベーステープと張り合わせる工程において、前記
3層からなるラミネートテープからカバーテープを剥離
する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】TAB用テープはPETフィルム等の保
護フィルム、接着剤層及びポリイミドフィルム等の有機
絶縁フィルムの3層構造からなり、現在半導体デバイス
の組み立て工程において、デバイスの多ピン化、小型
化、高密度実装に際して注目されている。このTAB用
テープはベースフィルムである有機絶縁フィルムの両端
部に一定幅を残して均一な接着剤層が形成される必要が
あるため、その製造方法はまず、保護フィルム(PET
フィルム等)上に所定の配合の接着剤を塗布して乾燥さ
せ、接着剤層を半硬化状態にした後、一定幅に切断し、
それをその幅よりも広い有機絶縁フィルム(ポリイミド
フィルム等)に両端を残して重ね合わせて熱圧着させる
ことにより製造される。
【0003】しかし、この製造工程をライン化し、また
接着剤層の幅を一定に切断する工程を含む関係上、まず
PETフィルム上に接着剤を連続的に塗布、乾燥し、接
着剤面にポリエチレン等のフィルムをカバーテープとし
て貼り合わせた後、一定幅に切断し、その後巻き取って
ラミネートテープが作製される。そして、このPETフ
ィルム、接着剤層及びカバーテープの3層からなるラミ
ネートテープからカバーテープを剥がして、PETフィ
ルム及び接着剤層をポリイミドフィルムに張り合わせて
TAB用テープが製造されている。
【0004】すなわち、従来のカバーテープの剥離装置
は、図4に示すように、保護フィルム1、接着剤層2及
びカバーテープ3の3層からなるラミネートテープ4を
一定のラインスピードで走行させつつ、ある剥離ポイン
ト5から一定の剥離角度Aでカバーテープ3を別のライ
ンに巻き取って引っ張ることにより、カバーテープ3を
剥離するように構成されている。ところが、ラインスピ
ードの変動やカバーテープ3と接着剤層2との接着力の
変動などの諸条件の変化によって、仮想線で示すように
剥離ポイント5が変化すると、剥離角度AがA’に変化
し、その結果、接着剤層2の一部が保護フィルム1から
剥がれてカバーテープ3に被着してしまうことがあっ
た。このため、オペレーターが常時手動でカバーテープ
3を巻き取るラインスピードを調整し、ラミネートテー
プ4のラインスピードと同調させることによって、剥離
角度Aや剥離ポイント5が変化するのを防いでいた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
剥離装置では剥離角度Aや剥離ポイント5が安定せず、
オペレーターによるラインスピードの微妙な調整がカバ
ーテープ3を剥離させる際の重要な作業となっていた。
この作業は、面倒なうえにオペレーターの技術を要する
ものであり、また、常に1名が監視しながら作業をする
必要があった。更に、オペレーターが手動でラインスピ
ードを調整するのであるから完全を期すことは不可能で
あり、剥離角度A、剥離ポイント5の変化に対応しきれ
ず、しばしば接着剤層2の一部が保護フィルム1から剥
がれてカバーテープ3に被着して持っていかれることが
あった。そのため、接着剤層2をポリイミドフィルムに
転写するために、次工程で前記保護フィルム1とポリイ
ミドフィルムとを接着させる際に、接着剤層の付いてい
ないテープが送られてくることとなり、TAB用テープ
の製造工程全体が不安定なものとなっていた。
【0006】そこで、上記問題点を解決し、剥離角度、
剥離ポイントを安定させ、カバーテープの剥離工程、さ
らにはTAB用テープの製造工程全体を安定させること
を目的に鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったのであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカバーテー
プの剥離方法の要旨とするところは、保護フィルムと接
着剤層とカバーテープが積層されて成るラミネートテー
プから該カバーテープを連続的に剥離させる方法におい
て、前記ラミネートテープの送り方向に対しカバーテー
プを折り返す方向に引っ張るとともに、該折り返し位置
に楔状部材を配設し、該楔状部材の先端部に沿わせてカ
バーテープを剥離させることにある。
【0008】かかるカバーテープの剥離方法において、
前記ラミネートテープに一定の張力を負荷して送るとと
もに、該ラミネートテープから剥離させられたカバーテ
ープを該ラミネートテープに負荷される張力より弱い張
力で引張り剥離させることにある。
【0009】次に、本発明に係るカバーテープの剥離装
置の要旨とするところは、保護フィルムと接着剤層とカ
バーテープが積層されて成るラミネートテープから該カ
バーテープを連続的に剥離させる装置において、前記ラ
ミネートテープを一定方向にほぼ一定の張力を負荷して
送る送り装置と、該送り装置によって送られるラミネー
トテープから前記カバーテープを剥離させ、該ラミネー
トテープの送り方向に対し該カバーテープを折り返す方
向に引っ張る引張り装置と、該カバーテープの折り返し
位置に配設する楔状部材とを備えて構成したことにあ
る。
【0010】かかるカバーテープの剥離装置において、
前記楔状部材の楔を成す先端の形状が3〜30°の角度
を有し、且つ該カバーテープが切れないように先端を丸
く形成したことにある。
【0011】また、かかるカバーテープの剥離装置にお
いて、前記楔状部材の取り付け角度を可変な構造にした
ことにある。
【0012】更に、かかるカバーテープの剥離装置にお
いて、前記ラミネートテープを順次繰り出す繰り出し側
と、前記楔状部材の配設位置との間にニップロールを設
けたことにある。
【0013】
【作用】本発明のカバーテープの剥離方法及び装置は、
保護フィルムと接着剤層とカバーテープが積層されて成
るラミネートテープからカバーテープを連続的に剥離さ
せた後、その接着剤層にポリイミドフィルム等のベース
フィルムを接着してTAB用テープを製造する工程にお
けるカバーテープの剥離工程において、用いられる。ま
ず、送り装置によりほぼ一定の張力が負荷されつつ一定
方向に送られるラミネートテープから、引張り装置によ
りそのラミネートテープの送り方向に対してカバーテー
プを折り返す方向に引っ張り、カバーテープを連続的に
剥離させるのにあたり、カバーテープの折り返し位置す
なわち剥離位置に楔状部材を配設して、その楔状部材に
よってカバーテープの剥離位置及び剥離角度を規制して
いる。
【0014】ラミネートテープの送り速度とカバーテー
プの引張り速度は同じであるか、あるいはカバーテープ
の引張り速度はラミネートテープの送り速度より速く設
定されていて、且つカバーテープの引張り張力はラミネ
ートテープの張力より弱く設定されている。したがっ
て、カバーテープは楔状部材の先端部すなわち折り返し
位置でラミネートテープから常に剥離させられることに
なる。その結果、カバーテープの剥離角度が楔状部材に
よって規定された少なくとも一定の角度に規制され、接
着剤層の一部が保護フィルムから剥がれてカバーテープ
に被着することはなくなる。
【0015】かかるカバーテープの剥離方法及び装置に
おいて、ラミネートテープに負荷される張力よりも弱い
張力でカバーテープを引っ張り、剥離させることによ
り、ラミネートテープに必要以上の負荷を与えることは
なく、安定してカバーテープを剥離させることができ
る。
【0016】また、楔状部材の楔を成す先端の角度を3
〜30°より好ましくは5〜10°に設定するととも
に、その先端部の形状を丸く形成することにより、カバ
ーテープの接着剤層との剥離を確実なものとし、更に剥
離させられるカバーテープが楔状部材の先端によって切
れることはない。
【0017】更に、楔状部材の取り付け角度を可変な構
造にすることにより、カバーテープと接着剤層との接着
力などの状況に応じて、最適な剥離角度を設定すること
が可能となる。
【0018】また、ラミネートテープの繰り出し側と楔
状部材の配設位置との間にニップロールを設けることに
より、ラインの張力を制御するテンションコントロール
に影響を与えることなく、カバーテープを安定的に剥離
させることができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明に係るカバーテープの剥離方法
及び剥離装置の実施例について、図面に基づいて説明す
る。
【0020】図1に示すように、カバーテープの剥離装
置10は、保護フィルム12、接着剤層14及びカバー
テープ16の3層からなるラミネートテープ18が巻き
取られた図示しないローラからラミネートテープ18を
順次繰り出し、そのラミネートテープ18の接着剤層1
4からカバーテープ16を剥離させた後、その接着剤層
14にポリイミドフィルムを位置決めして加熱接着し、
得られたTAB用テープを図示しないローラに巻き取る
TAB用テープの製造装置における剥離装置として構成
されている。
【0021】この剥離装置10は図示しない送り装置に
よりラミネートテープ18が送られる過程でカバーテー
プ16を剥離させ、そのカバーテープ16を図示しない
引張り装置により引っ張って連続的に剥離させる装置で
あり、引張り装置によってカバーテープ16をラミネー
トテープ18の送り方向に対して折り返す方向に引っ張
るように構成されている。そして、カバーテープ16の
折り返し位置20すなわち剥離位置には楔状部材22が
配設されていて、楔状部材22はローラ24との位置関
係で剥離角度Aを規定し、あるいは楔状部材22の先端
の角度で剥離角度Aを規定するように構成されている。
更に、ラミネートテープ18が巻き取られたローラから
の繰り出し側と楔状部材22との間にはニップロール2
6が配設されていて、引張り装置によってカバーテープ
16を引っ張り剥離させることによるラミネートテープ
18に与える張力の変動が、繰り出し側に設けられたテ
ンションコントローラーに影響を与えないように構成さ
れている。
【0022】ここで、楔状部材22は先端の形状が3〜
30°、更に好ましくは5〜10°の角度を有し、楔の
先端はカバーテープ16が切れないように丸く形成され
ているのが好ましい。また、この楔状部材22はその取
り付け角度や位置を任意に変えることができるように設
けられているのが好ましい。なお、楔状部材22の材質
は特に限定されるものではないが、先端部を摺動させら
れるカバーテープ16によって容易に磨耗させられない
ものであれば良く、また、カバーテープ16との摩擦抵
抗が低いものが好ましい。
【0023】また、かかる構成の剥離装置10における
ラインスピードはポリイミドフィルムをラミネートする
ためのラミネートローラのスピードによって規定され、
またラインの張力はラミネートローラとニップロール2
6及び繰り出し側のローラとによって規定され、これら
は上記繰り出し側に設けられたテンションコントローラ
ーによって制御される。一方、剥離させられるカバーテ
ープ16の引張り速度はラミネートローラのスピードと
同調させるとともに、カバーテープ16の引張り張力は
ラインの張力より弱く設定されている。
【0024】以上の構成に係る剥離装置によるカバーテ
ープの剥離方法を説明する。まず、ローラに巻き取られ
たラミネートテープ18を繰り出し、ニップロール26
で挟持した後、ラミネートテープ18の接着剤層14か
らカバーテープ16の一部を予め剥離させ、そのうち保
護フィルム12と接着剤層14とから成るラミネートテ
ープ(18)を次工程に送り、その接着剤層14とポリ
イミドフィルム等のベースフィルムとを位置決めしてラ
ミネートローラにより連続的に加熱接着しつつ順に送
り、得られたTAB用テープをローラに巻き取る。一
方、剥離させられたカバーテープ16を楔状部材22の
先端部で折り返し、ローラ24を介して引張り装置によ
り順次引っ張り、ローラに巻き取る。
【0025】ここで、カバーテープ16をラミネートテ
ープ18のラインスピードと同調させて引っ張ることに
より、カバーテープ16を楔状部材22の先端部である
折り返し位置20でラミネートテープ18から剥離させ
られることになる。より詳しく説明すると、カバーテー
プ16の引張り速度(巻取り速度)はラミネートテープ
18のラインスピードより速く設定されていて、且つカ
バーテープ16の引張り張力はラミネートテープ18の
ラインの張力より弱く設定されているため、カバーテー
プ16の引張り速度はラミネートテープ18のラインス
ピードと同じになり、カバーテープ16は設定された張
力で剥離させられることになる。したがって、カバーテ
ープ16は楔状部材22の先端部で剥離させられること
になり、カバーテープ16の表面に接着剤層14の一部
が付着することはない。
【0026】また、楔状部材22の先端部でカバーテー
プ16が剥離させられるように構成されているため、ラ
ミネートテープ18の表面に作用する直角方向の分力が
楔状部材22によって抑えられ、カバーテープ16の安
定した剥離に寄与することとなる。更に、カバーテープ
16を剥離させるために作用させられる引張力の一部が
楔状部材22によってラミネートテープ18の送り方向
に作用させられることになるが、ニップロール26が配
設されることにより、送り方向の張力の変動が吸収さ
れ、テンションコントローラに影響を与えることはな
く、カバーテープ16の剥離を安定して行うことができ
る。
【0027】ここで用いている3層からなるテープは、
保護フィルム上に接着剤を連続的に塗布、乾燥し、接着
剤面にポリエチレン等のフィルムをカバーテープとして
貼り合わせながら巻き取って作製されたもので、その種
類及び厚みについては制限はない。かかる3層からなる
テープは、接着剤は溶剤が蒸発しただけの半硬化状態で
あり、また、作製されたTAB用テープを使用すると
き、保護フィルムを剥離させる必要があるため、保護フ
ィルムと接着剤層とが強固に接着させられていると保護
フィルムを剥がす際に、保護フィルムに接着剤層の一部
が付着してしまうことになることから、接着力は保護フ
ィルムに対してもカバーテープに対しても非常に弱く、
簡単に剥がすことができる。そのため、カバーテープを
剥がす際に、その剥離角度や剥離位置に注意しなれば、
接着剤層が保護フィルム上に残らずカバーテープの側に
付着してしまうことになる。
【0028】なお、上記保護フィルムはTAB用テープ
の接着剤層の保護層となるものであり、接着剤の乾燥時
に、軟化・劣化・変質を起こさないだけの耐熱性を有し
ていれば特に限定されず、剥離性・強度・価格などのバ
ランスからPETフィルム、ポリプロピレンフィルム等
が好適に用いられる。更に、これらのフィルムの表面
は、シリコン処理等の接着剤層を剥離させ易いように処
理を施したものであっても、コロナ処理等の接着剤層を
剥離させ難い処理を施したものであっても良く、あるい
は未処理のものであっても構わない。いずれの処理を選
択するかは、保護フィルムと接着剤層との密着性と、カ
バーテープと接着剤層との密着性とのバランスから決定
されることになる。
【0029】また、カバーテープとしては、上記のよう
に耐熱性を有する必要もなく、特に制限されないがポリ
エチレン系、ポリプロピレン系のフィルムが剥離性・強
度・価格などのバランスから好適に用いられる。
【0030】また、接着剤としては、TAB用テープの
接着剤として好適に使用できるものすなわち、ポリイミ
ドフィルム等と銅箔等を強固に接着しうるものであって
パターン形成、エッチング、メッキなどの加工に支障の
ないものであれば特に制限はなく、通常、エポキシ系接
着剤、変性ポリアミド系接着剤、フェノールブチラール
系接着剤、変性ポリエステル系接着剤、アクリル系接着
剤が代表的なものとして使用される。
【0031】以上、本発明に係るカバーテープの剥離方
法と剥離装置の実施例を説明したが、本発明は上述の実
施例に限定されるものではない。
【0032】たとえば、図2に示すように、楔状部材2
8の取り付け位置をたとえばローラ24に対して仮想線
で示すように変更することによって、カバーテープ16
の剥離角度を任意に設定することができる。また、図3
に示すように、楔状部材30のカバーテープ16との接
触面32を円弧状等の曲面に形成し、仮想線で示すよう
に楔状の先端部を中心に回動させることによって、カバ
ーテープ16の剥離角度を任意に設定することができ
る。
【0033】いずれの実施例においても、ラミネートテ
ープからカバーテープを剥離させる剥離角度を任意に変
えることができ、接着剤層をカバーテープに付着させず
にカバーテープのみを剥離するのに最適な角度を設定す
ることができる。また、設定した最適な剥離角度を安定
させて維持することができ、剥離装置の無人化を実現す
ることができる。
【0034】なお、上記の3層からなるテープを剥離す
る際の剥離角度、及び引張張力は、3層の種類及び厚み
によって最適な角度、張力があり、3層の組み合わせに
より、最適な剥離角度、引張張力を決定する必要があ
る。本発明の剥離装置においては、楔状部材の取り付け
角度が可変できるようになっているので、条件設定の際
に何種類もの楔状部材を準備する必要がなく、剥離角度
の設定を簡易に行うことがきる。
【0035】このようにして、カバーテープが剥がされ
たテープは、次工程でポリイミドフィルム等と貼り合わ
せられ、TAB用テープが製造される。このTAB用テ
ープは更に保護層であるPETフィルムを剥がして銅箔
等とラミネートして接着剤を硬化させる工程を経ていく
のであるが、本発明の剥離装置は、このPETフィルム
を剥がす際にも利用できるものである。
【0036】また、ニップロールは必ずしも必要とする
ものではなく、たとえばテンションコントローラがラミ
ネートテープの繰り出し側以外のラミネートローラ側等
に配設されている場合には必要としない。更に、楔状部
材の形状はテーパーを成さずに、たとえば平板状であっ
ても良く、この場合、平板の端面を丸く形成して、その
端面を利用することができる。
【0037】以上、本発明に係るカバーテープの剥離装
置及び剥離方法についての実施例を説明したが、本発明
はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、その
他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で当業者の知
識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で
実施しうるものである。
【0038】以下に実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0039】実施例 1 厚み25μmの表面処理を施していないPETフィルム
と厚み13μmのエポキシ系の接着剤層と厚み70μm
のカバーテープ(ポリエチレン製)の3層からなる幅2
6mmのラミネートテープを、ラインスピード10m/mi
n 、張力0.5kgf で走行させる一方、楔状部材を取り
付けた場所からカバーテープを剥離して巻き取った。カ
バーテープの巻取り張力は0.4kgf とし、幅5cmで先
端角度が5°の楔状部材のそれぞれの面を走行方向に対
して平行に取り付け、剥離角度が5°になるように設定
した。また、楔状部材の手前にはニップロールを配設
し、ラミネートテープを1kgf でニップした。カバーテ
ープの剥離位置は常に一定であった。接着剤層の一部が
カバーテープ側に付着して、もっていかれることはな
く、安定して剥離することができた。
【0040】実施例 2 厚み38μmのシリコン処理を施したPETフィルムと
厚み20μmのホットメルト系の接着剤層と厚み70μ
mのカバーテープ(ポリプロピレン製)の3層からなる
幅61mmのラミネートテープをラインスピード5m/mi
n 、張力2.0kgf で走行させ、楔状部材を取り付けた
位置からカバーテープを剥離して巻き取った。カバーテ
ープの巻取り張力は1.5kgf とし、幅20cmで先端角
度が5°の楔状部材を走行方向に対して20°傾けて取
り付け、剥離角度を25°に設定した。また、楔状部材
の手前にはニップロールを配設し、ラミネートテープを
1kgf でニップした。その結果、剥離位置は常に一定で
あった。接着剤層の一部がカバーテープ側に付着して、
もっていかれることはなく、安定して剥離することがで
きた。
【0041】比較例 1 実施例2と同様のラミネートテープと楔状部材を用い、
その楔状部材を走行方向に対して90°傾けて取り付
け、剥離角度を95°に設定した他は、実施例2と同様
にしてカバーテープを剥離させた。その結果、剥離位置
は常に一定であったが、接着剤層の一部はカバーテープ
に付着してしまい、装置を稼働させることができなかっ
た。
【0042】比較例 2 実施例1と同様の幅26mmの3層からなるラミネートテ
ープをラインスピード10m/min 、張力0.5kgf で
走行させ、ある位置からカバーテープを剥離して巻き取
った。カバーテープの巻取り張力は0.4kgf とし、剥
離位置が決められた場所になるように、運転中ずっと手
動でカバーテープのラインスピードを調整した。この時
の剥離位置は決めた場所から±2cmの範囲で変動してい
た。そのとき、剥離角度についても約20〜40°の間
で変化し、時折接着剤層の一部がカバーテープ側に付着
してもっていかれることがあった。
【0043】以上の結果より、本発明に係る剥離装置は
剥離角度、剥離位置を一定にすることができ、剥離角度
を調整することによりカバーテープを安定して剥離させ
ることができることがわかる。なお、剥離角度について
は、テープの種類に応じて最適な角度を決定する必要が
ある。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る剥離方法及び剥離装置は楔
状部材を取り付けることによって剥離角度、剥離位置を
安定化させることを可能とし、かかる装置を用いること
によりオペレーターによってラインスピードを調整する
必要がなくなる。また、楔状部材の取り付け角度を調節
することによって最適な剥離角度に設定することができ
るため、接着剤層の一部がカバーテープ側に付着しても
っていかれることがなくなり、剥離工程を安定させるこ
とができる。その結果、TAB用テープを作製する工程
全体が安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る剥離装置及び剥離方法の実施例を
説明するための概念説明図である。
【図2】本発明に係る剥離装置及び剥離方法の他の実施
例を説明するための概念説明図である。
【図3】本発明に係る剥離装置及び剥離方法の更に他の
実施例を説明するための概念説明図である。
【図4】従来の剥離装置及び剥離方法を説明するための
概念説明図である
【符号の説明】
10;剥離装置 12;保護フィルム 14;接着剤層 16;カバーテープ 18;ラミネートテープ 20;折り返し位置(剥離位置) 22,28,30;楔状部材 24;ローラ 26;ニップロール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護フィルムと接着剤層とカバーテープ
    が積層されて成るラミネートテープから該カバーテープ
    を連続的に剥離させる方法において、前記ラミネートテ
    ープの送り方向に対しカバーテープを折り返す方向に引
    っ張るとともに、該折り返し位置に楔状部材を配設し、
    該楔状部材の先端部に沿わせてカバーテープを剥離させ
    ることを特徴とするカバーテープの剥離方法。
  2. 【請求項2】 前記ラミネートテープに一定の張力を負
    荷して送るとともに、該ラミネートテープから剥離させ
    られたカバーテープを該ラミネートテープに負荷される
    張力より弱い張力で引張り剥離させることを特徴とする
    請求項1に記載するカバーテープの剥離方法。
  3. 【請求項3】 保護フィルムと接着剤層とカバーテープ
    が積層されて成るラミネートテープから該カバーテープ
    を連続的に剥離させる装置において、前記ラミネートテ
    ープを一定方向にほぼ一定の張力を負荷して送る送り装
    置と、該送り装置によって送られるラミネートテープか
    ら前記カバーテープを剥離させ、該ラミネートテープの
    送り方向に対し該カバーテープを折り返す方向に引っ張
    る引張り装置と、該カバーテープの折り返し位置に配設
    する楔状部材とを備えて構成したことを特徴とするカバ
    ーテープの剥離装置。
  4. 【請求項4】 前記楔状部材の楔を成す先端の形状が3
    〜30°の角度を有し、且つ該カバーテープが切れない
    ように先端を丸く形成したことを特徴とする請求項3に
    記載するカバーテープの剥離装置。
  5. 【請求項5】 前記楔状部材の取り付け角度を可変な構
    造にしたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載
    するカバーテープの剥離装置。
  6. 【請求項6】 前記ラミネートテープを順次繰り出す繰
    り出し側と、前記楔状部材の配設位置との間にニップロ
    ールを設けたことを特徴とする請求項3乃至請求項5の
    いずれかに記載するカバーテープの剥離装置。
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