JPH0719688U - 長尺物支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺物を結束バンドを用いることなく、簡単
にワンタッチで吊りボルトなどに支持する。 【構成】 湾曲した帯板によって形成され、開口部を有
し、該開口部から挿入される長尺物を収容する収容部
と、前記収容部の前記開口部を閉じるように前記開口部
側の両端を互いに係止する係止部と、前記収容部の一端
側に設けられ、棒状体に着脱可能に取付けられる切欠き
を有する帯板状の係合部とを設け、吊りボルトなどに係
合部の切欠きを押し込んで係合させ、収容部内に開口部
から長尺物をいれて収容した後、係止部で開口部を閉じ
ることによって、長尺物が開口部から外方へはずれるこ
となく確実に支持させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばビル、工場、その他の建造物などにおいて、ケーブル、金属 管、可撓管などの長尺物を支持する支持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えばビル、工場、その他の建造物などにおいて、ケーブル、金属管、可撓管 などの長尺物を配線・配管する際に、例えば多数設けられた吊りボルトに支持具 によって長尺物の中間部を支持させている。

【０００３】 図７〜９はこのような吊りボルトに長尺物（例えば可撓管）を支持する従来の 長尺物支持具の一例を示している。

【０００４】 即ち、従来のこの種の長尺物支持具１は、吊りボルトＡの外径より僅かに小さ い間隔をおいて互いに平行な２つの平板２ａ、２ｂの一端側が連結された断面コ 字状の取付部２と、前記一方の平板２ｂの下端から側方へ突設された平板状の支 持台部３とによって構成されている。２つの平板２ａ、２ｂが連結された内側の 一端側奥部には、吊りボルトＡが嵌合される嵌合溝４が設けられ、平板２ａ、２ ｂ、支持台部３には、結束バンドの挿通穴５が設けられている。

【０００５】 長尺物Ｂの中間部を吊りボルトＡに支持するには、まず、図７に示すように吊 りボルトＢに２つの平板２ａ、２ｂを少し押し開くようにして横方向（矢印Ｃ方 向）へ押し込んで、奥部の嵌合溝４に吊りボルトＡを嵌合することによって、吊 りボルトＡに長尺物支持具１を取付け、次に、図８に示すように長尺物支持具１ の支持台部３に長尺物Ｂを乗せ、支持台部３、平板２ａ、平板２ｂの挿通穴５、 ５、５に結束バンド６のバンド部６ａを挿通して、図９に示すように、結束バン ド６のバンド６ａを頭部６ｂの穴に挿通し、バンド６ａを引きしめて頭部６ｂの 逆止爪（図示せず）とバンド６ａの逆止溝（図示せず）との係合によって長尺物 Ｂを長尺物支持具１に固定していた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような構造の長尺物支持具１では、長尺物Ｂを結束バンド ６を挿通穴５、５、５に挿通して固定しなければならないため、この作業が非常 に煩雑で多大な時間がかかるという問題点があった。

【０００７】 また、ケーブル、可撓管などの長尺物は直線状でなく曲がって配線されること があるが、曲がって配線されていると、上方又は下方へ力が加わるが、吊りボル トＡに長尺物支持具１は嵌合溝４が嵌合状態で取付けられた状態であるため、特 に吊りボルトＡが両端ネジ形で取付け箇所にネジ面がない場合、長尺物支持具１ が吊りボルトＡに沿って上下に滑りやすく、一定位置に確実に固定されないとい う問題点もあった。

【０００８】 本考案はこのような問題点を解決した長尺物支持具を提供することを目的とし ている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、本考案の長尺物支持具では、 湾曲した帯板によって形成され、開口部を有し、該開口部から挿入される長尺 物を収容する収容部と、 前記収容部の前記開口部を閉じるように前記開口部側の両端を互いに係止する 係止部と、 前記収容部の一端側に設けられ、棒状体に着脱可能に取付けられる切欠きを有 する帯板状の係合部とを備えたことを特徴としている。

【００１０】

【作用】

本考案の長尺物支持具はこのように構成されているため、例えば吊りボルトな どに係止爪部によって簡単に且つ上下に滑ることなく取付けられ、収容部内に開 口部から長尺物をいれて収容した後、係止部で開口部を閉じることによって、長 尺物が開口部から外方へはずれることなく確実に支持される。

【００１１】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。 図１、２は本考案の一実施例を示している。 図中符号１１は本考案の長尺物支持具を示している。長尺物支持具１１は、帯 板状の弾性を有する板バネ材で構成され、下方が半円形で上方が次第に間隔が狭 くなるように湾曲された収容部１２を備えている。

【００１２】 この収容部１２の一端には鋭角状に屈曲された係合突片１３を備えている。 この係合突片１３は、吊りボルトＡに押し込んで取付けるためのもので、図３ の折曲げ前の展開図に示すように、係合突片１３の先端部には、斜めの切欠き１ ４ａ、横方向の切欠き１４ｂなどによって、両側に鋸歯状の係合爪１５ａ、１５ ｂが形成され、この係合爪１５ａ、１５ｂを図３の点線に沿って図２に示すよう に下方へ鈍角に屈曲されている。

【００１３】 このため、図４、５に示すように、この係合突片１３を吊りボルトＡに先端側 から押し込むことによって、下向きの係合爪１５ａ、１５ｂが弾性に抗して押し 拡げられつつ吊りボルトＡに係合されるため、長尺物支持具１１は吊りボルトＡ に上下方向にずれることなく確実に取付けられる。

【００１４】 収容部１２の他端には、鈍角に屈曲された操作突片１６設けられている。この 屈曲部には切欠き１７が設けてあり、このため、図２に示すように操作突片１６ の屈曲によって、操作突片１６の屈曲部１６ａから収容部１２と同一方向に向か って係止片１８が突出している。そして、この係止片１８が係止されるための係 止穴１９が、収容部１２の一端側に対向して設けられている。

【００１５】 従って、図５に示すように、操作突片１６を上側から指で押して収容部１２の 開口部２０を弾性に抗して拡げることによって、長尺物Ｂ（ケーブル、可撓管、 金属管、その他）を収容部１２に入れやすくすることができ、図６に示すように 、逆に操作突片１６を下側から弾性に抗して指で押すことによって、係止片１８ を係止穴１９に押し込み、それから指を放すと、収容部１２の上部が弾性によっ て開こうとする力で係止片１８が係止穴１９の縁部に係止されて開口部２０が閉 じる。このため、収容部１２内に収容された長尺物Ｂが上方へはずれるのを防ぐ ことができる。

【００１６】 なお、この状態から操作突片１６を上側から押し下げることによって、係止片 １８を係止穴１９からはずして開口部２０を開き、長尺物Ｂを開口部２０からは ずすことができる。 なお、係止片１８と係止穴１９の関係を逆にしてもよい。

【００１７】 なお、収容部１２に収容した長尺物Ｂが収容部１２の帯板の幅方向の両端の角 部で傷つけられることがないように、収容部１２に樹脂コーティング（図示せず ）が施され、あるいは収容部１２の幅方向の両端に、下側へ屈曲したテーパー部 ２１が設けられている。

【００１８】 なお、収容部１２に図１に示すように挿入穴２２を設けて、図８、９で示した 結束バンドで長尺物Ｂを収容部１２に固定するようにしてもよいことは勿論であ る。 また、前記係合突片１３の切欠き、係合爪の形状は種々可能である。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の長尺物支持具は以上のように構成されているので、 （イ）収容部の開口部を係止部によって閉じた状態にすることができるので、 長尺物が開口部からはずれることがなくなる。 （ロ）また従来のように結束バンドで固定する作業が不要となり、長尺物の配 線・配管作業をワンタッチで行うことができ、作業時間を著しく短縮できる。 （ハ）切欠き側を押し付けることによって吊りボルトなどの棒状体に簡単に確 実に取付けることができ、長尺物を曲がって配線した場合でも長尺物支持具が棒 状体に沿ってずれるおそれがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図

【図２】図１の実施例を示す正面図

【図３】図１の実施例における係合突片の折曲げ前の要
部の展開図

【図４】図１の実施例の使用状態を示す斜視図

【図５】図１の実施例の使用状態を示す正面図

【図６】図１の実施例の使用状態を示す正面図

【図７】従来の長尺物支持具を示す斜視図

【図８】図７の従来の長尺物支持具の使用状態を示す斜
視図

【図９】図７の従来の長尺物支持具の使用状態を示す斜
視図

【符号の説明】

Ａ 吊りボルト Ｂ 長尺物 １１ 長尺物支持具 １２ 収容部 １３ 係合突片 １４ａ、１４ｂ 切欠き １５ａ、１５ｂ 係合爪 １６ 操作突片 １７ 切欠き １８ 係止片 １９ 係止穴 ２０ 開口部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】湾曲した帯板によって形成され、開口部を
   有し、該開口部から挿入される長尺物を収容する収容部
   と、 前記収容部の前記開口部を閉じるように前記開口部側の
   両端を互いに係止する係止部と、 前記収容部の一端側に設けられ、棒状体に着脱可能に取
   付けられる切欠きを有する帯板状の係合部とを備えた長
   尺物支持具。