JPH07196810A - ケイ素を含む硬化物 - Google Patents
ケイ素を含む硬化物Info
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- JPH07196810A JPH07196810A JP6000395A JP39594A JPH07196810A JP H07196810 A JPH07196810 A JP H07196810A JP 6000395 A JP6000395 A JP 6000395A JP 39594 A JP39594 A JP 39594A JP H07196810 A JPH07196810 A JP H07196810A
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Abstract
含ケイ素材料を提供する。 【構成】 繰り返し単位に少なくとも1個のSi−H結
合と1個のC≡C結合を有する、種々の形態、形状の含
ケイ素高分子化合物を、0〜700℃の温度範囲で熱処
理することによって得られる含ケイ素硬化物。
Description
む、耐熱、耐燃焼および接着材料等として有用な硬化物
とその製造法に関する。
重い金属、耐熱性に優れやや軽量であるが加工性と靱性
に劣るセラミックスやガラス、一方これらの材料の欠点
を補う軽量材料として種々のエンプラが開発されてきた
が、現状での耐熱性はポリイミドが最高で、これ以上の
耐熱性向上にはプラスチックスとしての加工性の大幅な
低下を伴う。また耐燃焼性(酸素指数)は、燃焼時有毒
ガスを発生し安全上問題の多いポリ塩化ビニリデンやテ
フロンを除くとポリイミドが最高である。
ポリイミド以上の耐熱性および耐燃焼性に優れた軽量材
料を開発することに鋭意努力し、本発明に至った。
に少なくとも1個のSi−H結合と1個のC≡C結合を
有する含ケイ素高分子化合物を、0ないし700℃の温
度で熱処理することによって得られる硬化物である。
は、繰り返し単位中に少なくとも1個のSi−H結合と
1個のC≡C結合を有するものであって、この繰り返し
部分が少なくとも全高分子の1/3以上を占める。例え
ば構造式(1)(化4)
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基やナ
フチル基などの芳香族基であって、これらはハロゲン、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの置換基を含ん
でいてもよい)、構造式(2)(化5)
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基やナ
フチル基などの芳香族基であって、これらはハロゲン、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの置換基を含ん
でいてもよい)または構造式(3)(化6)
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基やナ
フチル基などの芳香族基、R4は炭素数が1から30個
のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、フ
ェニレン基やナフチレン基などの二価の芳香族基であっ
て、これらはハロゲン、水酸基、アミノ基、カルボキシ
ル基などの置換基を含んでいてもよい)で表されるもの
である。具体的には、構造式(4)(化7)
500ないし1000000、より好ましくは500な
いし500000である。形態は液状または固体状であ
る。これらの含ケイ素高分子化合物は単独で用いること
が望ましいが、他の種々の高分子化合物と共存させて用
いることも可能である。
は、本発明者らが提案しているように(特願平4ー68
064、特願平5ー43596、特願平5ー17970
9、特願平5ー201399、特願平5ー23644
5)、例えば、反応式(46)(化49)
法に特に限定されるものではない。
いて述べる。溶融後または溶媒に溶解後、種々の形状物
(成型体、フィルム、繊維等)に成形された含ケイ素高
分子化合物を、空気、窒素またはアルゴン、ヘリウム等
の不活性ガス中で熱処理する。熱処理温度は0ないし7
00℃、好ましくは100ないし400℃、さらに好ま
しくは150ないし350℃である。加熱時間に特に制
限はないが、通常1分ないし100時間である。温度や
時間は、含ケイ素高分子化合物の種類、形状、形態およ
び硬化物の使用目的によって異なる。硬化反応は通常加
熱によってのみ行い得るが、必要に応じてヘキサメチレ
ンテトラミン、ジアミン類、酸無水物などの硬化剤、過
酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、ジ-t-ブ
チルペルオキシド、過安息香酸t-ブチル、過酸化水素、
過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾ
アミノアゾベンゼンなどのラジカル開始剤を共存させて
行うことも可能である。また硬化反応を、含ケイ素高分
子化合物とポリイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ポリエーテルエステルケトン、ポリスル
ホン、ポリオキサジアゾールなどの種々の高分子化合物
とを共存させて行うこともできる。
ェニルシリレンエチニレン-1,3-フェニレンエチニレ
ン)を合成した。200mlのガラス製反応容器に、Mg
(OH)2を500℃にて3hr排気焼成したMgOを1
6.5g、フェニルシランを6.42g、m-ジエチニルベ
ンゼンを7.50g、および溶媒としてベンゼン120m
lを仕込んだ。次にアルゴン雰囲気中にて室温で8hr、
50℃で8hr、さらに80℃で2hr、合計18hr反応さ
せた。反応終了後ガラスフィルターで反応液を濾過しM
gOを分離除去した。濾過した反応液中の溶媒を減圧留
去し、9.9g(収率71%)のポリマーを得た。ポリ
マーは黄色の固体で、その構造をIR、NMRスペクト
ルにより確認した。平均重量平均分子量は4800、数
平均分子量は2510(GPCによるポリスチレン換算
分子量)であった。得られたポリマーをアルゴン雰囲気
中、300℃にて1hr熱処理を行い目的とする橙色の固
い硬化物を得た。硬化物のIRスペクトルを図1に示
す。
により測定した。アルゴン雰囲気中では重量減少が殆ど
認められず1000℃での重量残が94%、またTd
5(5%重量減少温度)は860℃であった。一方空気
中における1000℃での重量残は28%、Td5は58
0℃であった。これらの値は、ポリイミド(キャプト
ン)のアルゴン雰囲気中における1000℃での重量残
55%、Td5586℃、空気中における1000℃での
重量残4%、Td5568℃に比較するといずれも大き
く、本発明における硬化物が耐熱性および耐燃焼性に極
めて優れていることを示している。
400℃とした以外は実施例1と同様にして硬化物の熱
物性を測定した。 結果を表1に示す。
(フェニルシリレンエチニレン-1,4-フェニレンエチニ
レン)を合成した。200mlのガラス製反応容器にBr
Mg-C≡C-1,4-C6H4-C≡C-MgBr(66.0mm
ol)のTHF溶液を仕込み、さらにこれにH2SiCl2
を6.66g室温にて滴下した。滴下終了後リフラック
ス状態で1hr反応させた。反応終了後(CH3)3SiC
lを16.35g加え、リフラックス状態でさらに1hr
反応させた。続いて反応液を0.5規定の塩酸水溶液に
滴下し、油相を分液ロートにて分取した。油相を硫酸ナ
トリウムで乾燥し、さらに溶媒を減圧留去することによ
り粘稠なオイル状の粗生成物を得た。粗生成物をヘキサ
ン中に注入し、淡黄色の固体状のポリマー4.4g(収
率43%)を得た。ポリマー構造をIR、NMRスペク
トルにより確認した。平均重量分子量は5500、数平
均分子量は2100(GPCによるポリスチレン換算分
子量)であった。得られたポリマーをアルゴン雰囲気
中、300℃にて1hr熱処理を行い目的とする橙色の固
い硬化物を得た。
により測定した。アルゴン雰囲気中では重量減少が殆ど
認められず1000℃での重量残が90%、またTd
5(5%重量減少温度)は577℃と極めて高い耐熱性
製を有することがわかった。空気中における1000℃
での重量残27%、Td5は476℃で耐燃焼性に優れて
いることもわかった。結果を表1にまとめた。
化合物を所定の温度で1hr熱処理して目的とする硬化物
を得た。これら硬化物の熱物性をTGA−DTAにより
測定した。 結果を表1に示す。
のみを有する3種類の類似構造の含ケイ素高分子化合
物、即ち、構造式(50)(化53)
表1より本発明におけるSi−HとC≡Cの両結合を有
する含ケイ素高分子化合物から得られた硬化物が高い耐
熱性と耐燃焼性を有することは明かである。
優れた硬化物を提供することができた。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 繰り返し単位に少なくとも1個のSi−
H結合と1個のC≡C結合を有する含ケイ素高分子化合
物を、0ないし700℃の温度で熱処理することによっ
て得られる硬化物。 - 【請求項2】 含ケイ素高分子化合物が、構造式(1)
(化1) 【化1】 (式中、R1は水素または炭素数が1から30個のアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基やナ
フチル基などの芳香族基であって、これらはハロゲン、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの置換基を含ん
でいてもよい)、構造式(2)(化2) 【化2】 (式中、R2は水素または炭素数が1から30個のアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基やナ
フチル基などの芳香族基であって、これらはハロゲン、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの置換基を含ん
でいてもよい)または構造式(3)(化3) 【化3】 (式中、R3は水素または炭素数が1から30個のアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基やナ
フチル基などの芳香族基、R4は炭素数が1から30個
のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、フ
ェニレン基やナフチレン基などの二価の芳香族基であっ
て、これらはハロゲン、水酸基、アミノ基、カルボキシ
ル基などの置換基を含んでいてもよい)で表されるもの
である請求項1に記載の硬化物。 - 【請求項3】 含ケイ素高分子化合物が、分子量500
ないし1000000のものである請求項1または2に
記載の硬化物。 - 【請求項4】 熱処理を100ないし400℃の温度で
行うことによって得られる請求項1、2または3に記載
の硬化物。 - 【請求項5】含ケイ素高分子化合物を、空気、窒素また
は不活性ガス中で熱処理することを特徴とする請求項
1、2、3または4に記載の硬化物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6000395A JPH07196810A (ja) | 1994-01-07 | 1994-01-07 | ケイ素を含む硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6000395A JPH07196810A (ja) | 1994-01-07 | 1994-01-07 | ケイ素を含む硬化物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07196810A true JPH07196810A (ja) | 1995-08-01 |
Family
ID=11472627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6000395A Pending JPH07196810A (ja) | 1994-01-07 | 1994-01-07 | ケイ素を含む硬化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07196810A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003509557A (ja) * | 1999-09-16 | 2003-03-11 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | ポリ(エチニレン−フェニレン−エチニレン−シリレン)およびその調製方法 |
-
1994
- 1994-01-07 JP JP6000395A patent/JPH07196810A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003509557A (ja) * | 1999-09-16 | 2003-03-11 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | ポリ(エチニレン−フェニレン−エチニレン−シリレン)およびその調製方法 |
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