JPH07196586A - 脂肪族ジアミンの製造方法 - Google Patents

脂肪族ジアミンの製造方法

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JPH07196586A
JPH07196586A JP5338315A JP33831593A JPH07196586A JP H07196586 A JPH07196586 A JP H07196586A JP 5338315 A JP5338315 A JP 5338315A JP 33831593 A JP33831593 A JP 33831593A JP H07196586 A JPH07196586 A JP H07196586A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】脂肪族ジアルデヒドを原料に、工業的に有利な
一段階の反応工程で、しかも高収率で脂肪族ジアミンを
製造する。 【構成】脂肪族ジアルデヒドを、アンモニアおよび水素
と溶媒中で反応させ対応する脂肪族ジアミンを製造する
際に、無機酸化物に担持されたニッケル触媒を存在させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種のナイロンおよびポ
リウレタンの原料として、また種々のアミノ基含有有機
物の原料として有用な脂肪族ジアミンの新規な製造法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】脂肪
族ジアミンの製造法の一つとして、脂肪族ジアルデヒド
を原料とする還元アミノ化反応が知られている。例え
ば、米国特許第2636051号にジアルデヒドをアン
モニア、水素および水素化触媒を含む反応器中へ、ジア
ルデヒドの消失速度よりも大きくない速度で供給するこ
とを特徴とするジアミンの製造法が開示されている。し
かし、ラネーニッケルを触媒として記載された実施例に
おけるジアミンの収率は40%以下と低く、本製造法は
経済的観点から工業的とは言えない。
【0003】また、特開平5−17413号公報には、
水素化触媒、溶媒、水素およびアンモニアの存在する反
応系に、ジアルデヒドのアルコ−ル溶液を供給すること
により、ジアルデヒドからジアミンへの収率を向上させ
た例が開示されている。ラネーニッケルが触媒として有
効との記載があるので、本発明者が本公報記載の方法を
追試してみたところ、反応に使用したラネーニッケルが
その触媒活性を失ってしまい、回収触媒の再使用に問題
のあることを認めた。従って、この方法は触媒費用を考
慮すると経済的な製法ではないといえる。
【0004】これらの一段階による反応以外にも、ジア
ルデヒドを原料にジアミンを製造するための方法がいく
つか知られている。例えば、米国特許第4197260
号には、ジアルデヒドをアンモニアと反応させて生じる
ジイミンをアンモニアの存在下に水素化することを特徴
とする炭素数8〜12のジアミンの製造法が記載されて
いる。この方法には、反応工程が二段階となること、お
よび比較的に良好な収率でジアミンを得るためにはジア
ルデヒドとアンモニアとの反応を−5℃以下という低温
で実施する必要があること等の問題点がある。特公昭5
8−26902号公報には、ジアルデヒドをまずモノア
ミンと反応させて対応するジアゾメチンに変換し、これ
をアンモニアの存在下に水素添加する方法が記載されて
いるが、本方法は反応工程が二段階からなり、しかも大
過剰に用いるモノアミンの回収循環工程を付加する必要
があるという問題点がある。
【0005】特開平3−204840号公報には、水の
存在下でジアルデヒドを第一アミンと反応させ、得られ
る生成物を過剰のアンモニアの存在下で水素化すること
を特徴とするジアミンの製造法が述べられているが、本
方法も反応工程が二段階で、第一アミンの回収循環工程
の付加が必要であるという問題点がある。特公平1−4
9135号公報には、1,9−ノナンジアールと炭素数
5〜10のアルコールから得られる該ジアルデヒドのジ
アルキルヘミアセタールをアンモニアによって還元アミ
ノ化することを特徴とする1,9−ノナンジアミンの製
造法が記載されているが、該ジアルキルヘミアセタール
を分離する場合には二段階の反応となるという問題点が
ある。
【0006】上記したように脂肪族ジアルデヒドの還元
アミノ化反応による脂肪族ジアミンの製造法には問題点
があり、それを解決するための技術の開発が数多く試み
られてきたが、いまだ工業的に実用可能な一段階の反応
工程による製造法は見いだされていないのが実状であ
り、工業的に実用可能な脂肪族ジアルデヒドの還元アミ
ノ化反応による脂肪族ジアミンの製造法の開発が求めら
れている。本発明の目的は、脂肪族ジアルデヒドを原料
に、工業的に有利な一段階の反応工程で、しかも高収率
で脂肪族ジアミンを製造する方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にしたがって、脂
肪族ジアルデヒドをアンモニアおよび水素と溶媒中で反
応させる際に、無機酸化物に担持されたニッケル触媒を
存在させることを特徴とする対応する脂肪族ジアミンの
製造方法を見いだしたことにより上記の目的を達成し
た。一般にジアルデヒドから対応するジアミンを得よう
とする場合、反応自体はアルデヒドを原料とする還元ア
ミノ化反応に分類されるけれども、モノアルデヒドから
モノアミンを製造する場合と異なる特有の問題点のある
ことが知られている。例えば、米国特許第263605
1号に、環状アミンおよびポリマーの生成が問題点とし
て記載されている。
【0008】それ故、ジアルデヒドの還元アミノ化反応
には、モノアルデヒドからモノアミンを合成する際の技
術をそのまま適用できないことは明白である。従って、
ジアルデヒドからジアミンの工業的製造法を確立するに
は、ジアルデヒドの還元アミノ化に係わる特有の問題点
を解決するための技術の開発が必要である。本発明者は
還元アミノ化の触媒について詳細な検討を行ない本発明
を完成した。
【0009】無機酸化物に担持されたニッケルは、一般
の水素化反応の触媒として公知である。しかし、本発明
の製法における反応、すなわちアルデヒドをアンモニア
および水素と反応させて対応するアミンを得る還元アミ
ノ化反応においては、この種の触媒は通常使用されてい
ない。それは、例えば、『接触水素化反応−有機合成へ
の応用−、西村 重夫、高木 弦 共著(東京化学同
人)、1987年発行』の187ページには、一般に還
元アミノ化の触媒としてラネーニッケル、ラネーコバル
ト、パラジウム、ロジウムなどが用いられると記載され
ていること、また、『反応別実用触媒、多羅間 公雄
監修(化学工業社)、昭和45年発行』の242ページ
には、還元アミノ化反応に用いる触媒はラネーニッケ
ル、白金、パラジウムであると記載されていることから
明らかである。さらに、前記特開平5−17413号公
報に、触媒として、収率面、経済性からラネーニッケル
が有効であることが記載されていることから、当業者に
おいても、還元アミノ化反応には無機酸化物に担持され
たニッケルは適していないと認識されていたことが窺わ
れる。
【0010】本発明者は驚くべきことに、このような
周知の概念に反して、無機酸化物に担持されたニッケル
がラネーニッケルよりも高活性かつ触媒寿命も長く、脂
肪族ジアルデヒドから対応するジアミンを製造する際の
触媒として好適であること、さらに該触媒表面におけ
る直径約10〜約100nmの細孔容積が0.1〜0.
5ml/gであるものが特に優れていることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。『触媒講座第5巻(工
学編1)触媒設計、触媒学会編(講談社)、1985年
発行』の122ページに記載されているように、細孔構
造および表面積のような触媒の物理構造が触媒活性に影
響することは一般論として認識されていた。しかし、こ
れまで還元アミノ化反応における触媒の細孔構造と触媒
活性あるいは触媒寿命との相関性については何ら知られ
ておらず、上記の細孔容積の効果は全く予想できるも
のではなかった。
【0011】本発明では、無機酸化物に担持されたニッ
ケルを触媒として用いる。無機酸化物としては、ケイソ
ウ土、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、マグネシ
ア、カルシア、チタニア、ジルコニア、酸化ニオブ、酸
化ランタンなど触媒担体として通常用いられるもの、あ
るいはこれらの内、少なくとも2種類の混合物が例示さ
れるが、特にケイソウ土、シリカ、アルミナまたはこれ
らの内、少なくとも2種類の混合物が好適である。な
お、これらの担体はアルカリ金属、アルカリ土類金属、
あるいはリンの酸化物、またはこれらの混合物を含んで
いてもよい。触媒金属の主体はニッケルであるが、ニッ
ケル単独でもよく、コバルト、鉄、銅、クロム、マンガ
ン、銀、モリブデン、レニウム、パラジウム、ロジウ
ム、ルテニウム、白金などの1種あるいは複数の金属で
変性されていてもよい。金属成分の担持量は10〜80
重量%、特に20〜70重量%、好ましくは40〜60
重量%である。金属成分に対するニッケルの比率は80
〜100%、好ましくは90〜100%である。
【0012】これらの触媒表面に存在する細孔の直径お
よび容積は、例えば水銀圧入式ポロシメトリーにより測
定できる。この測定法においては、水銀の注入圧力から
細孔の直径が、また静電量の変化から圧入水銀量を経て
細孔の容積が求められる。本発明者らは水銀圧入式ポロ
シメーターである島津製作所−マイクロメトリチックス
社製オートポア9200形を用いて分析を行ったが、本
分析法において約10nmの細孔直径は水銀注入圧力1
9838.7psiaに相当し、約100nmの細孔直
径は水銀注入圧力1833.3psiaに相当すること
から、直径約10〜約100nmの細孔の容積とは、上
記圧力の範囲で測定された細孔容積の和を意味する。好
適な触媒の表面に存在する直径約10〜約100nmの
細孔の容積は好ましくは0.1〜0.5ml/g、特に
好ましくは0.15〜0.3ml/gである。
【0013】本反応で用いる無機酸化物に担持されたニ
ッケル触媒は、沈澱法あるいは含浸法といった通常公知
の方法により調製することができる。例えば、硫酸ニッ
ケルなどのニッケル塩と必要に応じて他の金属塩との混
合水溶液に担体を分散させ、これに炭酸ナトリウムなど
を加えることにより、炭酸ニッケルと水酸化ニッケルと
の混合物を担体に沈着させる。濾過などにより水溶液と
分離して得られるケークを乾燥し、空気中で焼成して酸
化物とした後、水素などで還元することにより、活性な
触媒を得ることができる。得られた活性な触媒はそのま
ま反応に使用することも可能であるが、部分酸化などの
手段で安定化させた触媒として取り出し、これを反応器
内で水素により再活性化して反応に供することもでき
る。なお、触媒は粉末形状でも、粒状あるいは円柱状な
どの形状の成形品でもよい。また、触媒に含まれていて
もよいニッケル以外の金属元素、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、あるいはリンの酸化物の触媒への添加は、
用いる担体にあらかじめ加えておくことも可能である
し、前記触媒調製工程中で適宜行うことができる。
【0014】本発明に従う脂肪族ジアルデヒドをアンモ
ニアおよび水素と溶媒中で反応させて対応する脂肪族ジ
アミンを製造する方法は、バッチ式あるいは連続式のい
ずれの反応方式でも行うことができるが、特に該脂肪族
ジアルデヒドの溶液を前記ニッケル触媒、アンモニア、
水素および溶媒を含む反応器中に供給しながら反応させ
る方式、すなわちセミ連続式あるいは連続式が好適であ
る。ジアルデヒドの溶液は一定速度で供給してもよく、
また、断続的に供給してもよいが、通常、ジアルデヒド
あるいは反応中間体が反応器内に蓄積しないような速度
で原料ジアルデヒドの溶液を供給することが好ましい。
【0015】本発明の原料となる脂肪族ジアルデヒドと
しては、炭素数4〜20、好ましくは炭素数6〜16、
より好ましくは炭素数8〜12の直鎖または分岐の脂肪
族ジアルデヒドが使用される。例えば、1,4−ブタン
ジアール、1,6−ヘキサンジアール、1,8−オクタ
ンジアール、1,9−ノナンジアール、1,10−デカ
ンジアール、1,11−ウンデカンジアール、1,12
−ドデカンジアール、1,14−テトラデカンジアー
ル、1,16−ヘキサデカンジアール、1,18−オク
タデカンジアール、1,20−エイコサンジアールなど
の直鎖脂肪族ジアルデヒド、あるいは2−メチル−1,
8−オクタンジアール、2−メチル−1,9−ノナンジ
アール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジアール
などの分岐鎖脂肪族ジアルデヒドなどが例示される。こ
れらの脂肪族ジアルデヒドは炭素数が1個少ないオレフ
ィン、あるいは2個少ないジオレフィンのオキソ反応に
より容易にかつ安価に合成することが可能である。ま
た、同じ炭素数を有する環状オレフィンのオゾン分解と
それに続く還元によっても得ることができる。
【0016】上記の脂肪族ジアルデヒドを原料に、それ
ぞれ対応する1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサ
ンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナ
ンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウ
ンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,
14−テトラデカンジアミン、1,16−ヘキサデカン
ジアミン、1,18−オクタデカンジアミン、1,20
−エイコサンジアミンなどの直鎖脂肪族ジアミン、ある
いは2−メチル−1,8−オクタンジアミン、2−メチ
ル−1,9−ノナンジアミン、2,7−ジメチル−1,
8−オクタンジアミンなどの分岐鎖脂肪族ジアミンなど
が合成される。
【0017】本反応で使用できる溶媒としては、反応条
件において原料ジアルデヒド、生成物ジアミン、および
アンモニアを溶解するものであれば使用可能であるが、
特に、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2
−プロパノール、1−ブタノール、イソブチルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、1−ヘキサノール、1−オ
クタノール、2−エチルヘキサノール、2−メトキシエ
タノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン
などのジオール類;テトラヒドロフラン、1,3−ジオ
キサン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル類;が
好ましく、これらは単独でも混合溶媒としても用いるこ
とができる。溶媒の使用量に特に制限はないが、該ジア
ルデヒドに対して0.5〜50重量倍、好ましくは2〜
10重量倍の範囲で用いられる。濃度が低すぎると実用
的に不利となり、高すぎると収率が低下する。
【0018】無機酸化物に担持されたニッケル触媒の使
用量は、望む反応速度に応じて変化させることができ、
反応混合物に対して0.01〜30重量%、好ましくは
0.1〜5重量%の範囲で選ばれる。なお、触媒は反応
液相に懸濁状態で使用してもよく、固定床として使うこ
ともできる。
【0019】アンモニア量は、反応液中のアンモニア量
として原料ジアルデヒドに対して2〜100モル倍、好
ましくは5〜50モル倍、特に好適には10〜30モル
倍の範囲で用いられる。アンモニア量が少なすぎると収
率が低下し、多すぎると実用的に不利となる。反応温度
は40〜200℃、好ましくは80〜180℃、特に1
00〜160℃が好適である。反応温度が40℃より低
いと実用的に可能な速度で反応が進行しなくなり、20
0℃より高いと副生成物量が増えるため収率低下を引き
起こす。反応圧力には特に制限はないが、通常、20〜
200気圧の範囲である。なお、反応で消費された水素
を補給するように水素を追加してもよく、水素を常に流
しながら反応を行ってもよい。
【0020】このようにして得られたジアミンは、一般
的な精製手段、例えば反応混合物から触媒を濾過により
除去し、次にアンモニアおよび溶媒を留去した後、蒸留
あるいは再結晶により精製することができ、これにより
高純度のジアミンを得ることができる。
【0021】
【実施例】次に実施例をあげて本発明の方法をより具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例で使用した触媒の細孔容積
の測定方法を以下に示す。 <触媒の細孔容積測定方法>水銀圧入式ポロシメーター
である島津製作所−マイクロメトリチックス社製オート
ポア9200形を用いた。圧力範囲0.40〜5962
5.4psiaを下記のステップで変化させ、圧力平衡
時間10秒にて圧力センサーから圧力を、また静電検出
器から静電量の変化を読みとり、これらに基づいて細孔
の直径および容積を求めた。なお、水銀の接触角は13
0度、表面張力は484dyn/cmとした。以下の実
施例において、直径約10〜約100nmの細孔の容積
は、圧力19838.7〜1833.3psiaの範囲
で測定された細孔容積の和として計算した値である。 圧力ステップ(psia) 0.40, 0.70, 0.90, 1.20, 1.60, 2.20, 2.90, 3.90, 5.
10, 6.90, 9.10, 12.20, 16.30, 18.80, 21.80, 28.90,
33.20, 39.20, 44.50, 51.10, 59.00, 69.40,79.30, 9
1.30, 105.40, 121.70, 142.00, 163.40, 189.20, 217.
30, 250.90, 294.50, 342.30, 394.10, 454.60, 516.1
0, 601.10, 635.90, 792.50, 922.30, 1070.80, 1233.9
0, 1413.60, 1651.30, 1833.30, 2131.00, 2523.40, 29
12.00, 3354.80, 3977.30, 4503.10, 5173.70, 5978.4
0, 6317.20, 7990.10, 9212.00, 10597.30, 12222.20,
14174.40, 16379.80, 19838.70, 21804.20, 25127.30,
29001.80, 33691.10, 39341.40, 44957.50, 51772.10,
59625.40
【0022】<実施例1>300mlの電磁撹拌型オー
トクレーブに、直径約10〜約100nmの細孔の容積
が0.19ml/gであるケイソウ土に担持されたニッ
ケル触媒(ニッケル含有率52%)1.15gおよび1
−ブタノール63.00gを入れ、水素60気圧を導入
した後、160℃に昇温し、この温度で20分間触媒還
元処理を行った。オートクレーブを室温まで冷却してか
ら水素を放圧した。次に、アンモニア30.6gを仕込
み、水素30気圧をかけて160℃まで温度を上げた。
水素ガスを20l/時で流しながら、1,9−ノナンジ
アールおよび2−メチル−1,8−オクタンジアールの
混合物18.72g(これらのジアルデヒドの比率は7
2:28)の1−ブタノール75.0g溶液を40分間
かけて高圧定量ポンプにてオートクレーブ内へ供給し
た。該溶液の供給終了後、さらに1時間160℃で撹拌
下に水素ガスを通じた。水素流通を停止し、冷却後にオ
ートクレーブを常圧に戻した。反応液から触媒を濾過で
除き、濾液を濃縮することにより粗生成物18.78g
を得た。ガスクロマトグラフ分析により、これは1,9
−ノナンジアミン12.67gおよび2−メチル−1,
8−オクタンジアミン4.88gを含んでおり、収率は
それぞれ92.8%、92.0%で、平均収率は92.
6%であった。
【0023】<実施例2〜5>1−ブタノールに代えて
表1に示す溶媒を用いて、実施例1と同様の操作により
反応を行った。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】<実施例6〜8>直径約10〜約100n
mの細孔の容積が0.19ml/gであるケイソウ土に
担持されたニッケル触媒(ニッケル含有率52%)に代
えて、表2に示す担体、ニッケル含有率、直径約10〜
約100nmの細孔の容積を有するニッケル触媒を用い
て、実施例1と同様の操作に従って反応を行った。結果
を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】<比較例1>直径約10〜約100nmの
細孔の容積が0.19ml/gであるケイソウ土に担持
されたニッケル触媒(ニッケル含有率52%)に代え
て、該細孔の容積が0.05ml/gであるケイソウ土
担持ニッケル触媒(ニッケル含有率50%)を用いて、
実施例1と同様の方法で反応を行ったところ、ジアミン
の平均収率は66%と低い値であった。
【0028】<実施例9>実施例1で使用した1,9−
ノナンジアールおよび2−メチル−1,8−オクタンジ
アールの混合物18.72gに代えて、1,10−デカ
ンジアール、2−メチル−1,9−ノナンジアールおよ
び2,7−ジメチル−1,8−オクタンジアールの混合
物20.41g(これらのジアルデヒドの比率は72:
25:3)を用いて、実施例1と同様の操作により反応
を行った。得られたそれぞれ対応する3種類のジアミン
の平均収率は88.1%であった。
【0029】<比較例2(触媒の再使用性の検討)>1
00mlの電磁撹拌型オートクレーブに、ラネーニッケ
ル0.26g、メタノール11.4gおよび1,10−
デカンジアミン2.27g(触媒の再使用時には、反応
容器中に前回の反応生成物としてのジアミンが存在する
ことを想定し、分析の際、確認の容易な他のジアミンを
共存させた)を入れた。これにアンモニア5.3gを仕
込み、水素30気圧をかけて100℃まで温度を上げ
た。水素ガスを10l/時で流しながら、1,9−ノナ
ンジアールおよび2−メチル−1,8−オクタンジアー
ルの混合物3.30g(これらのジアルデヒドの比率は
72:28)およびガスクロマトグラフ分析の内部標準
物質であるトリエチレングリコールジメチルエーテル
1.50gのメタノール18.2g溶液とアンモニア1
0.0gとを1時間かけて、別々の高圧定量ポンプにて
オートクレーブ内へ供給した。該溶液の供給終了後、反
応液をガスクロマトグラフ分析したところ、1,9−ノ
ナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミン
の平均収率は23.3%であった。さらにその温度で撹
拌を2時間続けた後に反応液を同様に分析したところ、
該平均収率は89.5%であった。この反応液の20.
91gを抜き取り、先と同様に原料ジアルデヒドのメタ
ノール溶液とアンモニアを別々にオートクレーブへ供給
した。供給終了後のガスクロマトグラフ分析では目的物
のジアミンのピークは検出されず、原料ジアルデヒドと
アンモニアとの反応により生じたと思われる白色沈澱物
が認められた。
【0030】<実施例10>ラネーニッケル0.26g
に代えて、直径約10〜約100nmの細孔の容積が
0.19ml/gであるケイソウ土に担持されたニッケ
ル触媒(ニッケル含有率52%)0.50gを用いた以
外は、比較例2に記載したのと同様の操作を行った。な
お、ケイソウ土担持ニッケルの触媒使用量は、ニッケル
重量としてラネーニッケルの場合とほぼ同一となるよう
に設定した。原料ジアルデヒドのメタノール溶液の供給
終了後のジアミンの平均収率は75.7%であった。さ
らに2時間そのまま撹拌継続後の収率は94.1%とな
った。比較例2と同様の方法で2回目の原料溶液の供給
を行ったところ、供給終了後の収率は74.5%であ
り、1回目とほぼ同じ速度で反応が進行していることが
確認された。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、脂肪族ジアルデヒドを
原料に、工業的に有利な一段階の反応工程で、しかも高
収率で脂肪族ジアミンを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 43/04 7419−4H C07C 209/26 // C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ジアルデヒドをアンモニアおよび
    水素と溶媒中で反応させる際に、無機酸化物に担持され
    たニッケル触媒を存在させることを特徴とする対応する
    脂肪族ジアミンの製造方法。
  2. 【請求項2】 ケイソウ土、シリカ、アルミナ、あるい
    はこれらの内、少なくとも2種類の混合物に担持したニ
    ッケル触媒を用いることを特徴とする請求項1記載の脂
    肪族ジアミンの製造方法。
  3. 【請求項3】 触媒表面の直径約10〜約100nmの
    細孔容積が0.1〜0.5ml/gである触媒を用いる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の脂肪族
    ジアミンの製造方法。
  4. 【請求項4】 溶媒として低級アルコールを用いること
    を特徴とする請求項3記載の脂肪族ジアミンの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 溶媒として環状エーテルを用いることを
    特徴とする請求項3記載の脂肪族ジアミンの製造方法。
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