JPH0719648U - ダイナミックダンパ - Google Patents
ダイナミックダンパInfo
- Publication number
- JPH0719648U JPH0719648U JP5386593U JP5386593U JPH0719648U JP H0719648 U JPH0719648 U JP H0719648U JP 5386593 U JP5386593 U JP 5386593U JP 5386593 U JP5386593 U JP 5386593U JP H0719648 U JPH0719648 U JP H0719648U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固有振動数が低速回転時と高速回転時で可変
のダイナミックタンパを安価に提供する。 【構成】 ハブ1の外周に複数の円弧面部12及び切欠
部13が円周方向交互に形成され、円弧面部12の外周
面と環状質量体2の内周面との間が第一のエラストマー
部材3で放射状に連結され、撓み部41においてハブ1
の切欠部13に接着された第二のエラストマー部材4の
質量部42が、回転による所定の遠心力で環状質量体2
の内周面との当接位置に変位される。
のダイナミックタンパを安価に提供する。 【構成】 ハブ1の外周に複数の円弧面部12及び切欠
部13が円周方向交互に形成され、円弧面部12の外周
面と環状質量体2の内周面との間が第一のエラストマー
部材3で放射状に連結され、撓み部41においてハブ1
の切欠部13に接着された第二のエラストマー部材4の
質量部42が、回転による所定の遠心力で環状質量体2
の内周面との当接位置に変位される。
Description
【0001】
本考案は、例えば自動車のプロペラシャフト等の駆動軸に取り付けられて、こ の軸に生じる主に捩り方向の振動を低減するダイナミックダンパに関する。
【0002】
この種のダイナミックダンパ(ティルガーとも言う)は、例えば実開平3−1 27848号公報に開示されているように、プロペラシャフト等の回転軸に取り 付けられるハブと、その外周側に配置された環状質量体(振動リング)を、両者 間に放射状に配置したエラストマー部材(ゴム製弾性部材)で弾性的に連結した 構造を有し、環状質量体とエラストマー部材からなる共振系が回転軸の駆動時の 振動を打ち消すように共振することによって、主に捩り振動(回転方向の振動) に対して顕著な制振機能を有するものである。また、ハブの外周面には遠心力で 変位する押圧部材が接着されており、高速回転時にこの押圧部材が環状質量体の 内周面に接触することによって前記共振系の固有振動数が上昇し、高速回転によ る周波数の高い振動に対応するようになっている。
【0003】
しかし、上記従来例の構造によれば、押圧部材が遠心力で撓むV字形の板をエ ラストマーで被覆したものであるため、製造コストが高い問題がある。したがっ て本考案の主な目的は、固有振動数が低速回転時と高速回転時で可変のダイナミ ックダンパを安価に提供することにある。
【0004】
上述した技術的課題は、本考案によって有効に解決することができる。 すなわち本考案に係るダイナミックダンパは、外周に複数の複数の円弧面部及 び切欠部が円周方向交互に形成されたハブと、このハブの外周側に配置された環 状質量体と、前記円弧面部の外周面と前記環状質量体の内周面との間を放射状に 互いに連結する複数の第一のエラストマー部材と、前記切欠部に接着された撓み 部及びこの撓み部から遠心方向に延在されて先端が前記環状質量体の内周面と近 接対向された質量部からなる第二のエラストマー部材とを備え、この第二のエラ ストマー部材は、前記質量部が回転による所定の遠心力で前記環状質量体の内周 面との当接位置に変位されるものである。
【0005】
低速回転時においては第二のエラストマー部材に作用する遠心力が小さいこと から、その質量部は、撓み部の弾性力によって環状質量体の内周面と非接触状態 に保持される。このため、ハブと環状質量体は第一のエラストマー部材のみを介 して弾性的に連結された状態にあり、第一のエラストマー部材のばね定数と環状 質量体の慣性質量から求められる固有振動数が低いので、低速回転による低周波 数の捩り振動を有効に低減する。また、高速回転時においては第二のエラストマ ー部材に作用する遠心力が増大することから、その質量部は、撓み部の弾性力に 抗して遠心方向へ大きく変位し、環状質量体の内周面と接触状態になる。このた め、ハブと環状質量体は第一及び第二のエラストマー部材を介して弾性的に連結 された状態になり、ばね定数の増大によって固有振動数が上昇するので、高速回 転による高周波数の捩り振動を有効に低減する。
【0006】
図1及び図2は、本考案に係るダイナミックダンパの好適な一実施例を示すも ので、参照符号1は内周孔11において駆動軸(図示省略)の軸端に装着される ハブ、2はこのハブ1の外周側に配置された環状質量体、3はハブ1と環状質量 体2の間を弾性的に連結する第一のエラストマー部材である。ハブ1の外周部は 、図3にも示すように、それぞれ円周方向三等配状の円弧面部12と切欠部13 が円周方向交互に形成されている。第一のエラストマー部材3は、一端がこの円 弧面部12の外周面に加硫接着されると共に他端が環状質量体2の内周面に加硫 接着され、ハブ1と環状質量体2の間を放射状に延在されている。参照符号4は 第二のエラストマー部材で、ハブ1の各切欠部13に接着されて円弧面部12と 連続した薄肉の円弧状に形成された撓み部41と、この撓み部41から遠心方向 に延在されて先端が環状質量体2の内周面と近接対向された質量部42とからな り、質量部42は、回転時に作用する遠心力と、撓み部41の弾性的な支持力と の関係において遠心方向又は向心方向に変位され、所定の回転数以上において、 質量部42の先端が環状質量体2の内周面に接触されるようになっている。
【0007】 すなわちこのダイナミックダンパによると、低速回転時においては、第二のエ ラストマー部材4に作用する遠心力が小さいため、質量部42は環状質量体2の 内周面と非接触の位置に保持されてハブ1と環状質量体2は第一のエラストマー 部材3のみを介して弾性的に連結された状態にあり、捩り方向の固有振動数が低 いので、低速回転による低周波数の捩り振動に対して、共振による有効な制振機 能を奏する。しかも、このような低速回転時においては、撓み部41のばね定数 と、振動変位可能な質量部42の慣性質量とによって、第二のエラストマー部材 4は、それ自体が第一のエラストマー部材3と環状質量体2による共振ダンパ系 とは固有振動数が異なる一種の共振ダンパ系を構成することから、広い振動数領 域で優れた制振機能が発揮される。
【0008】 また、所定の回転数以上の高速回転時においては、図4に示すように、第二の エラストマー部材4は、その質量部42が環状質量体2の内周面と接触されるこ とによってハブ1と環状質量体2の間を連結する弾性部材として機能する。この ため、ハブ1と環状質量体2は第一及び第二のエラストマー部材3,4を介して 弾性的に連結された状態になり、ばね定数の増大によって固有振動数が上昇する ので、高速回転による高周波数の捩り振動を有効に低減する。
【0009】 また、このダイナミックダンパは、第二のエラストマー部材4が、薄肉の撓み 部41と所要の質量を設定した質量部42からなる形状としたエラストマー材料 単体からなるものであり、製造においては、ハブ1と環状質量体2の間での第一 のエラストマー部材3の成形及び接着と同時に、第二のエラストマー部材3の成 形及び接着を行うことができる。
【0010】 なお、本考案は、図示の実施例に限定されるものではない。例えば、ハブ1に おける円弧面部12と切欠部13の配置及びこれに対応する第一及び第二のエラ ストマー部材3,4の配置や数等は、図示の三等配形状に限らず任意であり、ま た、第一のエラストマー部材3におけるハブ1の円弧面部12との接着部を第二 のエラストマー部材4の撓み部41と連続した形状としたり、ハブ1の切欠部1 3を孔状に形成するなど、種々のものが考えられる。
【0011】
本考案によると、高速回転時に環状質量体の内周面と接触状態になって固有振 動数を上昇させる第二のエラストマー部材が、薄肉の撓み部と所要の質量を設定 した質量部からなる形状のエラストマー材料単体であって、部品点数が少なくな るため、製造コストを低減することができると共に、優れた制振機能を奏するこ とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るダイナミックダンパの一実施例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図2】図1のII−II線上で切断した断面図である。
【図3】上記実施例におけるハブを示す斜視図である。
【図4】上記実施例において高速回転時に第二のエラス
トマー部材が環状質量体の内周面に接触した状態を示す
説明図である。
トマー部材が環状質量体の内周面に接触した状態を示す
説明図である。
1 ハブ 11 内周孔 12 円弧面部 13 切欠部 2 環状質量体 3 第一のエラストマー部材 4 第二のエラストマー部材 41 撓み部 42 質量部
Claims (1)
- 【請求項1】 外周に複数の円弧面部(12)及び切欠
部(13)が円周方向交互に形成されたハブ(1)と、 このハブ(1)の外周側に配置された環状質量体(2)
と、 前記円弧面部(12)の外周面と前記環状質量体(2)
の内周面との間を放射状に互いに連結する複数の第一の
エラストマー部材(3)と、 前記切欠部(13)に接着された撓み部(41)及びこ
の撓み部(41)から遠心方向に延在されて先端が前記
環状質量体(2)の内周面と近接対向された質量部(4
2)からなる第二のエラストマー部材(4)と、 を備え、この第二のエラストマー部材(4)は、前記質
量部(42)が回転による所定の遠心力で前記環状質量
体(2)の内周面との当接位置に変位されることを特徴
とするダイナミックダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5386593U JPH0719648U (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ダイナミックダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5386593U JPH0719648U (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ダイナミックダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0719648U true JPH0719648U (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=12954668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5386593U Pending JPH0719648U (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ダイナミックダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0719648U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139041A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Hokushin Ind Inc | ダイナミックダンパー |
JP2016098958A (ja) * | 2014-11-25 | 2016-05-30 | アイシン精機株式会社 | ダンパ装置 |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5386593U patent/JPH0719648U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139041A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Hokushin Ind Inc | ダイナミックダンパー |
JP2016098958A (ja) * | 2014-11-25 | 2016-05-30 | アイシン精機株式会社 | ダンパ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990706 |