JPH07195613A - 端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板 - Google Patents

端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板

Info

Publication number
JPH07195613A
JPH07195613A JP33824193A JP33824193A JPH07195613A JP H07195613 A JPH07195613 A JP H07195613A JP 33824193 A JP33824193 A JP 33824193A JP 33824193 A JP33824193 A JP 33824193A JP H07195613 A JPH07195613 A JP H07195613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
film
steel sheet
corrosion resistance
steel panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33824193A
Other languages
English (en)
Inventor
Morishige Uchida
田 守 重 内
Hideo Ogishi
岸 英 夫 大
Yoshihiro Naruse
瀬 義 弘 成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP33824193A priority Critical patent/JPH07195613A/ja
Publication of JPH07195613A publication Critical patent/JPH07195613A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】端面耐食性の優れた被膜構造を有し、2コート
化が可能な意匠性プレコート鋼板の提供。 【構成】めっき鋼板の塗装下地処理としてりん酸亜鉛被
膜を鋼板片面当り0.2〜2.0g/m2 形成した後、
表面は塗膜重量中に防錆顔料として5〜20wt%のス
トロンチウムクロメートを含むグランドコート被膜を形
成した後、上塗りとしてパール調クリア塗膜を形成した
2コート構成とし、裏面には塗膜重量中に防錆顔料とし
て5〜25wt%のストロンチウムクロメートを含む被
膜層を設けてなることにより、上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレコート鋼板の端面
および被膜層の傷つき部からの腐食を防止するために、
端面耐食性の優れた被膜構造を有する意匠性プレコート
鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品等の塗装は、鋼板を加
工、成形した後、箱型形状で行われていたが、塗装ライ
ンの合理化、生産性の向上、公害防止、作業環境改善等
の諸問題を解決するために、平鋼板を塗装した後に剪
断、加工、成形を行うプレコート塗装方式に移りつつあ
る。このプレコート鋼板の剪断された箇所(以下、端面
という)や施工時に発生した被膜層の傷つき部は鋼板素
地が露出する。よって端面や傷つき部の被膜層にフクレ
や錆を生じ、外装材としての機能を損なうことになる。
【0003】通常、この対策としては端面を内側に巻き
込み鋼板素地が見えないような加工で対処している。し
かし、成形加工、組立後に端面が露出する部分が存在す
るため、これらの部分からの腐食が原因となり材料の機
能低下を生じていた。
【0004】意匠性プレコート鋼板のうちパール調を表
現する場合は、トップコートには着色顔料は用いずパー
ル顔料のみを使用し、グランドコートに着色顔料を加え
て色調を出す。そして防錆性はプライマーコートにもた
している。被膜構成としては3コートになっているのが
通常である。2コートにするためグランドコート中にパ
ール顔料を入れる方法があるが、パール顔料粒子の周り
に着色顔料粒子が付着しパール顔料粒子に入射する光を
遮断するため、キラキラとしたパール感が損なわれ、意
匠性が損なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記従来技術の問題点を鑑みてなされたものであって、端
面耐食性の優れた被膜構造を有し、2コート化が可能な
意匠性プレコート鋼板を提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上に述べ
たような従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、被膜構造としてグランドコート中の防錆顔料濃
度と裏面の防錆顔料濃度が端面耐食性に対して有効に作
用することを知見し、所期した目的が有利に達成される
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、めっき鋼板の塗装下
地処理としてりん酸亜鉛被膜を鋼板片面当り0.2〜
2.0g/m2 形成した後、表面は塗膜重量中に防錆顔
料として5〜20wt%のストロンチウムクロメートを
含むグランドコート被膜を形成した後、上塗りとしてパ
ール調クリア塗膜を形成した2コート構成とし、裏面に
は塗膜重量中に防錆顔料として5〜25wt%のストロ
ンチウムクロメートを含む被膜層を設けてなることを特
徴とする端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板を提
供するものである。
【0008】
【発明の作用】本発明のプレコート鋼板は、塗装下地処
理として付着量0.2〜2.0g/m 2 のりん酸亜鉛被
膜を形成しためっき鋼板の表面には、防錆顔料として5
〜20wt%のストロンチウムクロメートを含むグラン
ドコート被膜と、その上に上塗りとして形成された、意
匠性を有するパール調クリア塗膜とのトータル2コート
構成を有し、裏面には、防錆顔料として5〜25wt%
のストロンチウムクロメートを含む被膜層を有する被膜
構造を有している。従って、従来の被膜構造では端面耐
食性に劣る部分が存在するのに比較して、本発明になる
プレコート鋼板では意匠性を損なうことなく、端面耐食
性が改善され、さらに従来設備で意匠性プレコート鋼板
が製造できるようになる。
【0009】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明のプレコート鋼板の一実施例の断面を模
型的に示す拡大断面図である。図中参照番号1は亜鉛め
っき鋼板であり、参照番号2はりん酸亜鉛被膜層(化成
被膜)である。このりん酸亜鉛被膜2の付着量は、0.
2〜2.0g/m2 の範囲とする。この付着量が0.2
g/m2 に満たないと塗膜密着性が不足し、2.0g/
2 を越えると加工性が劣化するため上記の範囲とする
必要がある。
【0010】参照番号3はグランドコート被膜層で、防
錆顔料としてストロンチウムクロメートを5〜20wt
%含有する。ストロンチウムクロメートの含有量が、5
wt%に満たない場合は傷つき部耐食性の効果が見られ
ず、20wt%を越えると意匠性から調色できなくな
る。この理由は、ストロンチウムクロメートは黄色を呈
しており、顔料中に黄色顔料だけが多く存在すると、他
色の顔料を加えてもベージュ等の白色系の色調ができな
いためである。
【0011】参照番号4は上塗りパール調クリア塗膜層
であり、パール感を出すためにパール顔料以外は添加し
ていない合成樹脂塗料である。参照番号5は塗膜重量中
に5〜25wt%のストロンチウムクロメートを含む防
錆性を有する裏面被膜層である。5wt%に満たない場
合は端面部耐食性の効果が見られず、25wt%を越え
るとストロンチウムクロメートの溶出により脱色する場
合がある。
【0012】本発明に用いられるめっき鋼板としては、
特に制限的ではなく、従来公知のめっき鋼板でよい。例
えば、亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、冷延鋼板
などの各種めっき鋼板を挙げることができる。
【0013】また、本発明に用いられる表面のグランド
コート被膜を形成する塗料および裏面の被膜層を形成す
る塗料としては、所定量のストロンチウムクロメートを
含有するものであれば特に制限的ではなく、従来公知の
塗料を用いることができる。例えば、ポリエステル樹脂
塗料、などの塗料を挙げることができる。
【0014】また、本発明に用いられる上塗り(トップ
コート)塗料としては、意匠性を有するパール調クリア
塗膜を形成しうるものであれば、なんでもよく、例え
ば、パール顔料を含有し、ポリエステル樹脂、メラミン
樹脂を単独もしくは複数混合して塗料化した塗料を用い
ることができる。
【0015】従来、意匠性プレコート鋼板はプライマー
層、グランドコート層、トップコート層の3層構造にな
っている。しかし現在ある製造設備上2コートしか塗装
できない製造ラインに対応することおよびコスト面から
グランドコート層にプライマー層の機能を付与してプラ
イマー層を削除して2コート化することが可能になり、
現存の2コート塗装設備で意匠性プレコート鋼板を製造
する場合および屋外用途の端面部耐食性が要求されるよ
うな部位に使用される場合には特に本発明が効果的であ
る。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。 (実施例1)板厚0.6mmの溶融亜鉛めっき鋼板(め
っきは付着量片面で90g/m2 )に通常のりん酸亜鉛
処理(付着量0.5g/m2 )を施した後、表面にはグ
ランドコート塗料として防錆顔料(ストロンチウムクロ
メート)を10wt%含むポリエステル樹脂塗料を乾燥
膜厚で10〜15μmになる様に塗布し、ついで最高到
達板温が220±5℃、焼付け時間45秒の条件で塗装
してグランドコート被膜を形成した後、トップコートと
してポリエステル樹脂(分子量Mn=12000、ガラ
ス転移点Tg=25℃)80部、メチル化メラミン樹脂
20部、硬化促進材(ドデシルベンゼンスルホン酸)2
部、パール顔料20部を配合、塗料化したポリエステル
樹脂塗料を乾燥膜厚で10〜15μmになる様に塗布
し、ついで最高到達板温が230±10℃、焼付け時間
60秒の条件で塗装してパール調クリア塗膜を形成し
た。
【0017】裏面には防錆顔料(ストロンチウムクロメ
ート)を20wt%含むポリエステル樹脂塗料を乾燥膜
厚で10〜15μmになる様に塗布し、ついで最高到達
板温が230±10℃、焼付け時間60秒の条件で塗装
した。裏面コートは上塗り塗料と同時に焼付けた。こう
して得られた塗装鋼板について、以下の試験方法で塗膜
評価を行った結果を後掲の表2に示す。
【0018】塗膜評価は以下の試験方法で行った。 (試験方法) 鉛筆硬度 :三菱ユニを用いて測定した。 加工性 :180°折り曲げを行い、折り曲げ部のク
ラックにより評価した。 塗膜密着性:碁盤目(1mm)に塗膜を傷つけたのち、
沸騰水に2時間浸漬後テープで剥離試験を行い、全体を
100としたときの剥離面積で評価した。 耐食性 :塩水噴霧試験を240時間後、端面部のふ
くれ幅で評価した。 色 調 :ベージュ色の標準板との色差を目視で評価
した。
【0019】実施例2〜8 被膜構造を表1に示す様に変化させ、実施例1と同様な
方法で種々の本発明の塗装鋼板を得た。表2にその塗膜
評価の結果を示す。
【0020】比較例1〜6 被膜構造を表1に示す様に変化させたプレコート鋼板を
実施例1と同様な方法で得た。表2にその塗膜評価の結
果を示す。
【0021】 (注) 下線は、本発明の範囲から外れていることを示
す。
【0022】
【0023】表2からも明らかなように、本発明のプレ
コート鋼板では高加工性、塗膜密着性、意匠性を維持し
つつ、端面耐食性がきわめて向上している。
【0024】これに対し、比較例1、2に示すように、
りん酸亜鉛被膜付着量が0.1g/m2 になると塗膜密
着性、耐食性が劣化し、2.2g/m2 になると加工性
が劣化する。グランドコート中の防錆顔料濃度(ストロ
ンチウムクロメート)については比較例3、4に示すよ
うに2wt%になると耐食性が劣化し、25wt%にな
ると色調が出せなくなる。裏面の防錆顔料濃度(ストロ
ンチウムクロメート)については比較例5、6に示すよ
うに2wt%になると耐食性が劣化し40wt%になる
と耐食性試験後に脱色がみられる。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
高加工性、塗膜密着性および意匠性を維持しつつ端面耐
食性を向上させることができる。従って、本発明の塗装
鋼板は従来高加工プレコート鋼板において使用されてい
ない裏面塗膜が有機溶剤に接する部位に適用でき、さら
に端面耐食性が要求される部位にも適用できるため、家
電製品等への適用についてはきわめて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る端面耐食性の優れた意匠性プレコ
ート鋼板の一実施例の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 亜鉛めっき鋼板 2 りん酸亜鉛被膜 3 グランドコート被膜 4 パール調クリア塗膜 5 裏面コート塗膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】めっき鋼板の塗装下地処理としてりん酸亜
    鉛被膜を鋼板片面当り0.2〜2.0g/m2 形成した
    後、表面は塗膜重量中に防錆顔料として5〜20wt%
    のストロンチウムクロメートを含むグランドコート被膜
    を形成した後、上塗りとしてパール調クリア塗膜を形成
    した2コート構成とし、裏面には塗膜重量中に防錆顔料
    として5〜25wt%のストロンチウムクロメートを含
    む被膜層を設けてなることを特徴とする端面耐食性の優
    れた意匠性プレコート鋼板。
JP33824193A 1993-12-28 1993-12-28 端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板 Withdrawn JPH07195613A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33824193A JPH07195613A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33824193A JPH07195613A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07195613A true JPH07195613A (ja) 1995-08-01

Family

ID=18316259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33824193A Withdrawn JPH07195613A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07195613A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5670261A (en) Composite metal sheet and method for producing it
WO2003027354A1 (fr) Feuille metallique preenrobee possedant une excellente aptitude au formage a la presse et procede de production
JP5113638B2 (ja) メタリック調艶消し意匠塗装金属板の塗装方法
KR101920688B1 (ko) 마그네슘 합금강판을 소재로 한 에어컨 실외기용 pcm 도료 조성물 및 이에 의해 제조된 pcm 도장강판
EP0578364B1 (en) Coated metal sheet and a process for its manufacture
JP2012086505A (ja) 塗装鋼板
JP2000279881A (ja) 太陽熱反射性表面処理金属板
JPH11207861A (ja) プレコート鋼板
JPH07195613A (ja) 端面耐食性の優れた意匠性プレコート鋼板
JP5163274B2 (ja) プレコート金属板及びその製造方法
JP3143316B2 (ja) ゆず肌外観を呈する塗装金属板
JPH0374146B2 (ja)
JP4620949B2 (ja) 耐汚染性と耐溶剤性に優れるプレコート金属板
JPH0132774B2 (ja)
JPH1119585A (ja) 金属板の塗装方法及びこの方法による塗装金属板
JP4280658B2 (ja) 塗膜密着性に優れたクリア塗装ステンレス鋼板
JP2006175810A (ja) 加工性と耐汚染性に優れた塗装金属板及びその製造方法
JP5203016B2 (ja) 意匠性に優れた塗装金属板とその製造方法
JP4317695B2 (ja) 意匠性に優れた高耐久性塗装鋼板
JPH02249638A (ja) 耐熱性プレコート鋼板
JP2002144474A (ja) 白色系メタリック調塗装金属板
JP4317694B2 (ja) 意匠性に優れた塗装金属板
JP2001089695A (ja) アクリルゾル塗料及びその塗装方法並びに塗装物
JPH08267653A (ja) 耐熱食品汚染性および加工性に優れた塗装鋼板
JP5203017B2 (ja) 意匠性に優れた塗装金属板とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010306