JPH07194575A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JPH07194575A
JPH07194575A JP6000340A JP34094A JPH07194575A JP H07194575 A JPH07194575 A JP H07194575A JP 6000340 A JP6000340 A JP 6000340A JP 34094 A JP34094 A JP 34094A JP H07194575 A JPH07194575 A JP H07194575A
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JP
Japan
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magnetic field
gradient magnetic
subject
time
measurement
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JP6000340A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Togasawa
芳徳 斗ヶ澤
Munetomo Kotabe
宗倫 小田部
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MRI装置において被検体の体動によるアー
チファクトを低減するとともに、体動前の計測を無駄に
することなく、短時間の計測、スループットの向上を図
る。 【構成】 メモリ24には、計測中の計測データが格納
されるとともに、傾斜磁場コイル28により被検体6に
印加される傾斜磁場印加パターンが計測時刻との関連で
記憶されている。体動認識部22aによって被検体6の
体動が認識されると、操作者はCPU18の入力手段に
より傾斜磁場の印加と撮像を一時停止させるとともに除
去すべき計測データに対応する時間を設定する。これに
よりCPU18はメモリ24内の計測データの一部を除
去する。一時停止が解除されると再計測時間が演算さ
れ、その時間に基づきメモリ24から読み出された傾斜
磁場印加パターンから、計測が再開される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴現象を利用し
て被検体の検査部位の断層像を得る磁気共鳴イメージン
グ装置(以下、MRI装置という)に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】MRI装置は、磁気共鳴現象を利用して、
被検体の検査部位における該被検体の組織を構成する原
子の原子核スピンの密度分布、緩和時間などを計測し
て、その計測データから、この被検体の断面の画像を得
て、これをディスプレイなどに表示するものである。
【0003】このMRI装置は、以下の原理に基づいて
作動している。均一で強力な静磁場の発生装置内に置か
れた被検体内の組織を構成する原子核の原子核スピン
は、静磁場の強さによって定まる周波数(ラーモア周波
数)で静磁場方向を軸として歳差運動を行なう。そこ
で、このラーモア周波数と等しい周波数の高周波パルス
を、被検体に対して照射すると、スピンが励起されて高
いエネルギー状態に遷移する。これを磁気共鳴現象と称
する。
【0004】高周波パルスの照射を打ち切ると、スピン
はそれぞれの状態に応じた時定数でもとの低いエネルギ
ー状態に戻り、このときに外部に電磁波を放出する。こ
の電磁波を、この周波数に同調した高周波受信コイルに
より検出する。受信コイルにより受信する際に、三軸方
向の傾斜磁場を静磁場空間に印加することにより、空間
内の位置情報を周波数情報として得ることができる。
【0005】このような原理に基づいて動作するMRI
装置において、前述した情報を得るために、高周波パル
スの照射および傾斜磁場の印加のレベルやタイミング、
すなわち、パルスシーケンスが、種々存在する。ここ
に、図3は、パルスシーケンスの代表的なものであるス
ピンエコー法のパルスシーケンスを示す図である。同図
に示すとおり、スピンエコー法においては、まず、スピ
ンを励起するための高周波パルスを被検体に照射する。
この照射パワーは、巨視的にみた原子のスピンが静磁場
と垂直な平面に90度倒される程度の大きさにする。こ
れを90度パルスと称している。90度パルスが照射さ
れると、原子の各スピンはそれぞれ固有の速度で回転を
始めるため、時間の経過とともに各スピンの間に位相差
が生じる。次いで、各スピンを180度倒す大きさの高
周波パルス、すなわち180度パルスを印加すると、各
スピンは反転し、位相差が収束してエコー信号が形成さ
れる。スライス面内の二次元的な位置情報を付加する目
的で、エコー信号を検出する際にリードアウト傾斜磁場
を付加するとともに、90度パルスの照射と180度パ
ルスの照射との間にエンコード傾斜磁場を印加する。こ
のエンコード傾斜磁場を少しずつ変化させつつ、エコー
信号の検出を繰り返し、最終的に、得られたエコー信号
の全てに対して二次元フーリエ変換を施すことによっ
て、被検体の検査部位の断層像を得ることができる。こ
こに、90度パルスが照射されてからエコー信号が形成
されるまでの時間をエコー時間Teといい、90度パル
スの照射から次の照射までの時間を繰り返し時間Trと
いう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MRI
装置は、上述したように、高周波パルスを印加するとき
に静磁場に加算されるスライス傾斜磁場を印加して、被
検体の一定のスライス幅の部分のみ(のスピン)を励起
し、順次スライス面を変化させつつエコー信号の検出を
行い、断層像を形成するように構成されているため、ス
ライス面の内外で動きがあった場合、すなわち、被検体
に動きが生じた場合に、アーチフェクトが生じ、正確な
スライス面の信号を得ることができないという問題点が
あった。
【0007】一般に被検体の動きによるアーチファクト
を低減するために、従来のMRI装置においては、プリ
サチュレーションを行い、本来の計測に先立って、信号
を得たくない被検体の部位を予備的に励起することによ
り、かかる部位の信号を消失させる方法が行なわれてい
る。しかしながら、プリサチュレーションは、信号を得
たくない被検体の部位を予め励起するものであるため、
呼吸などに伴う動きによって生じるアーチファクトを低
減することは可能であるが、被検体の突発的で且つ比較
的大きな体の動き、すなわち、咳、くしゃみ或いは発作
などに伴う体の動きにより生じるアーチファクトを効果
的に低減することはできなかった。
【0008】さらに、従来のMRI装置の操作者は、こ
のように、被検体に突発的で且つ比較的大きな体の動き
が生じた場合を必ずしも認識することができず、撮像の
終了後に、記録された画像が劣化していることを知るこ
とにより、はじめてこのような体の動きを知ることがで
きる場合が多く、このような場合、始めから被検体の撮
像しなければならなかった。
【0009】また、撮像中の被検体の位置をテレビカメ
ラでモニタできるようにした装置(特開平1−1667
49号)や被検体と操作者との交信を円滑にするために
撮像の中断する機能を備えた装置(特開平1−2842
41号)が提案されているが、このような装置によっ
て、撮像中に被検体の体の動きを認識した場合であって
も、この間に撮像された計測データは使用することがで
きないので、被検体の咳や発作などがおさまった後に、
再度、始めから被検体の撮像をしなければならなかっ
た。
【0010】したがって、本発明の目的は、被検体に体
の動きが生じた場合であっても、それ以前に記録された
情報を無駄にすることなく、撮像を継続することができ
るMRI装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決する手段】このような目的を達成する本発
明のMRI装置は、被検体の置かれる空間に静磁場を発
生させる静磁場発生手段と、この空間に傾斜磁場を発生
する傾斜磁場発生手段と、被検体の組織を構成する原子
の原子核に磁気共鳴を生じさせる高周波パルスを発生す
る高周波パルス発生手段と、被検体から放出される磁気
共鳴信号を受信する受信手段と、静磁場発生手段、傾斜
磁場発生手段、高周波パルス発生手段および受信手段を
所定のシーケンスで作動させるシーケンサと、受信手段
により受信された信号に基づいて画像再構成演算を行な
う処理手段とを備えたMRI装置において、受信手段に
より受信された信号の計測データを記憶する第1の記憶
手段と、被検体の体動をモニターし表示するモニター手
段と、モニター手段の表示に基づき傾斜磁場発生手段及
び受信手段の動作の一時的な停止又は停止の解除を指示
する手段と、所定の時刻における傾斜磁場発生手段の傾
斜磁場印加パターンを記憶する第2の記憶手段とを備
え、一時的な停止が指示されるときに、シーケンサは、
傾斜磁場発生手段および受信手段に対して、それぞれ、
傾斜磁場の印加および信号の受信を停止するよう指令す
るとともに、高周波パルス発生手段に対して、高周波パ
ルスの付与を継続するよう指令し、処理手段は、第1の
記憶手段に記憶された計測データのうち、一時的な停止
が指示されたとき以前に形成された所定量の計測データ
を除去し、停止の解除が指示されたときに、シーケンサ
は、第2の記憶手段に記憶された傾斜磁場印加パターン
に基づいて傾斜磁場発生手段を再度作動させるように構
成されたものである。
【0012】第1及び第2の記憶手段は、同一の記憶手
段であってもよい。また好適には、第1又は第2の記憶
手段は、計測時刻を記憶し、処理手段は一時的な停止が
指示されたときの計測時刻に基づき、計測データの除去
範囲を演算する。
【0013】
【作用】被検体に体動があったことをモニター手段がモ
ニターすると、指示手段によって装置の高周波パルス発
生手段の機能以外の機能を一時的に停止する。処理手段
は操作者の指定する時間或いは記憶装置に記憶された計
測時刻及びモニター手段によりモニターされた映像に基
づき、除去すべき体動中の計測データの量を演算し、記
憶手段から除去する。被検体の体動がおさまったことを
モニター手段がモニターされ、指示手段によって装置の
停止が解除されると、記憶手段に記憶された傾斜磁場印
加パターンに基づき、撮像シーケンスが再開される。こ
のように体動が生じてから再開までの計測データ、即ち
アーチファクトの原因となるデータは処理手段により除
去され、それ以前に記憶された計測データと再開後の計
測データとにより処理手段によって画像再構成される。
従って、体動による画像の劣化を防ぎ、しかも体動以前
のデータを無駄にすることなく、被検体を長く拘束せず
に短時間で撮像を行うことが可能となる。
【0014】
【実施例】以下添付図面に基づいて、本発明の実施例に
つき詳細に説明する。図1は、本発明の実施例にかかる
MRI装置の構成を示すブロック図である。このMRI
装置は、被検体6の周囲に、その体軸方向或いはそれに
直交する方向に均一な静磁場を発生する静磁場発生磁石
10と、X、Y、Z軸の三軸方向の傾斜磁場を被検体6
に印加する磁場勾配発生系12と、被検体6の組織を構
成する原子の原子核に磁気共鳴を起こさせるための高周
波磁気パルスを被検体に照射する送信系14と、送信系
14から照射された高周波磁気パルスによる被検体6の
組織を構成する原子核の磁気共鳴によって放出されるエ
コー信号を検出する受信系16と、装置全体を制御する
とともにエコー信号に所定の処理を行なう処理手段であ
るCPU18と、受信系16からの信号を受理して、こ
れに所定の処理を加えて、被検体6の所望の検査部位の
断層像を示す画像データを生成する信号処理系20と、
CPU18に接続され、CPU18からの制御によっ
て、被検体6の断層像を得るために必要な種々の命令を
磁気勾配発生系12、送信系14および受信系16に与
えるシーケンサ21と、被検体6をモニタするモニタ手
段であるカメラ22a及び被検体6の体の動きを認識
(表示)する体動認識部22と、第1及び第2の記憶手
段であるメモリ24とを備えている。
【0015】磁気勾配発生系12は、X、Y、Zの三軸
方向の傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体6に印加する
傾斜磁場コイル28と、これら傾斜磁場コイル28を、
それぞれ駆動する傾斜磁場電源26とから構成され、傾
斜磁場電源26は、シーケンサ21に接続され、このシ
ーケンサ21からの命令にしたがって、傾斜磁場コイル
28を駆動する。前述したように、この磁気勾配発生系
12により与えられる傾斜磁場の加え方により、被検体
6に対するスライス面が画定されるとともに、計測信号
に空間情報を加えることができる。
【0016】送信系14は、高周波パルスを発生する高
周波発振器30と、高周波発振器30からの高周波パル
スを、シーケンサ21からの命令にしたがって振幅変調
する変調器32と、この振幅変調された高周波パルスを
増幅する高周波増幅器34と、被検体6の近傍に配置さ
れ、高周波増幅器34により増幅された高周波パルス
を、被検体6に照射する照射コイル36とから構成され
る。
【0017】受信系16は、被検体6の近傍に配置さ
れ、照射コイル36から照射され、被検体6の組織を構
成する原子核の磁気共鳴により放出される電磁波(エコ
ー信号)を検出する受信コイル38と、受信コイル38
からの信号を受理する受信回路40と、高周波発振器3
0からのタイミングパルスにしたがって、エコー信号を
位相検波する直交位相検波器42と、直交位相検波器4
2からの信号をデジタル化するA/D変換器44とから
構成される。
【0018】信号処理系20は、デジタル化された信号
或いは後述するようにメモリに記憶された計測データを
フーリエ変換、補正係数計算、画像再構成等の処理を行
うCPU18と、CPU18により生成された被検体6
の検査部位の断層像を示すデータに基づいて、被検体6
の断層像を表示するディスプレイ46と、この断層像を
示すデータを記憶する光磁気ディスク48および磁気デ
ィスク48からなる記憶装置とから構成される。CPU
18は、更に装置の一時停止若しくは停止の解除を指示
するための手段として、キーボード或いはスイッチ(図
示せず)等の入力手段が備えられている。
【0019】メモリ24には、体動認識部22により得
られた被検体6をモニタした映像データおよびCPU1
8に設けられた時間計測部(図示せず)からの時間情報
に基づいた、映像データを映像した時刻データが記憶さ
れるとともに、計測時刻との関連で繰り返し時間Tr毎
に傾斜磁場発生系12により印加される傾斜磁場の印加
パターン(各傾斜磁場の強度)が記憶されている。即ち
計測時間がわかればその時の印加パターンがわかるよう
になっている。またメモリ24は、CPU18の制御に
より指示された時刻における傾斜磁場印加パターンを格
納することができる。更にメモリ24は、A/D変換器
44によってデジタル化された信号を、CPU18の制
御により計測データとして記憶する。尚、計測データは
CPU18内のメモリ(図示せず)に一時的に収納する
ようにしてもよい。
【0020】以上のように構成されたMRI装置の動作
について、以下に説明する。送信系14は、シーケンサ
21からの指令に基づいて、所定の繰り返し時間Tr毎
に、1又は複数の高周波パルスを被検体6に照射する。
この際、傾斜磁場発生系12においても同様に、シーケ
ンサ21からの指令に基づいて、所定のパルスシーケン
スに従って、被検体6に、三軸方向の傾斜磁場Gx、G
y、Gzを印加する。例えば図3のスピンエコー法の場
合、スライス傾斜磁場Gzを印加すると同時に90度パ
ルスを印加し、被検体6の所定の領域(スライス面)を
励起する。次いでエンコード傾斜磁場Gy及びリードア
ウト傾斜磁場Gxを印加し、更に最初の90度パルス印
加後Te/2時間の後に180度パルス及びスライス傾
斜磁場Gzを印加し、更にリードアウト傾斜磁場Gxを
印加して、エコー時間Te後にエコー信号を得る。この
シーケンスを位相エンコード数を変えながら、即ちエン
コード傾斜磁場Gyの大きさを変えながら、所定の繰返
し時間Trで繰返し、例えば256の計測データを得
る。
【0021】受信系16は、送信系14が90度パルス
を照射してから、エコー時間Teの経過の後に、被検体
6を構成する組織の原子核の磁気共鳴により放出される
エコー信号を検出する。このエコー信号は、受信系16
の受信回路40、直交位相検波器42およびA/D変換
器44を介して、信号処理系20に与えられる。このデ
ジタル化した信号はCPU18の制御によってメモリ2
4に計測データとして記憶される。
【0022】信号処理系20において、CPU18は、
受信系16からのデジタル化された信号或いはメモリ2
4に記憶された計測データをフーリエ変換、補正係数計
算、画像再構成等の処理を行い、任意断面の信号強度分
布或いは複数の信号に適当な演算を行なって得られた分
布を画像化して断層像をディスプレイ46に表示する。
この画像化したデータは磁気ディスク48および光ディ
スク50に記憶される。
【0023】次に、このような撮像中に被検体6に動き
が生じた場合など、撮像を中断する場合について説明す
る。図2は、本発明の実施例にかかるMRI装置におい
て、被検体の撮像の中断をする場合の処理を示すフロー
チャートである。このMRI装置は、同図に示すよう
に、(1) 操作者が計測を中断し、その後、中断したとき
の状態から計測を再開する第1のモード、(2)計測を中
断し、さらに、所定時間分の画像データを除去し、除去
された画像データ分の時間を戻した状態で計測を再開す
る第2のモード、および、(3) 計測を中断し、指定され
た時刻に戻した状態で計測を再開する第3のモードの3
つのモードで動作可能である。
【0024】まず第1のモードは、操作者が、被検体6
の体の動きを、体動認識部22のビデオカメラ22aを
介して認識したり(ステップ201)、計測を中断すべ
き何等かの事情が発生した場合に、一時停止スイッチ
(図示せず)を押すことにより処理が開始される(ステ
ップ202)。一時停止スイッチが押されると、CPU
18はこれを認識し、シーケンサ21に対して、計測の
中断および傾斜磁場の印加の中止を指令する(ステップ
203)。即ち、シーケンサ21は、CPU18からの
指令に基づいて、傾斜磁場発生系12の傾斜磁場駆動電
源26に対して、傾斜磁場コイル28の駆動を中止する
ように指示するとともに、受信系16に対して、エコー
信号の検出を中止するように指示する(ステップ20
3、204)。この際に、シーケンサ21は、送信系1
4に対して、高周波パルスの照射を中止する旨の指示は
行わない。したがって、送信系14の照射コイル36か
らは、高周波パルスが、所定のタイミングで繰り返し時
間Trごとに、被検体6に対して照射されている。これ
により原子核の励起は継続され、繰返し時間Trとエコ
ー時間Teとの関係が維持されることになる。
【0025】次いで、CPU18は、この計測途中のパ
ルスシーケンスにおいて受信されたエコー信号(計測デ
ータ)のみをメモリから除去し(ステップ205)、再
計測の準備体制になる。即ち、まず一時停止スイッチが
押された際に印加されていた傾斜磁場の印加パターン
を、メモリ24に格納する(ステップ206)。次いで
計測が中断されたパルスシーケンスの最初から計測をす
ることができるように再計測時間を計算する(ステップ
207)。
【0026】再計測時間の計算は、例えば一時停止スイ
ッチが押された際の残りの撮像時間、すなわち、被検体
6の検査部位の断層像を形成するために必要な信号を得
るための残り時間と、繰り返し時間Trとの関係から、
次式(1)及び(2)により算出することができる。 A=残り撮像時間(ms)÷Tr(ms) (1) (ただし、小数点以下切り上げ) 再計測時間(ms)=A×Tr(ms) (2) 次いで、CPU18は、無効にされたパルスシーケンス
から再び計測を再開するために、メモリ24に記憶され
ていた傾斜磁場の印加パターンを読みだす(ステップ2
08)。このような状態で、操作者は、被検体6の体の
動きが収まった後など、所望のときに撮像の再開をCP
U18に指令する(ステップ210)。この指令を受け
て、CPU18は、読みだしてあった傾斜磁場の印加パ
ターンにしたがって、傾斜磁場を、繰り返し時間Trご
とに照射コイルから照射される高周波パルスに同期させ
て、被検体6に印加するようにシーケンサ21に指令し
(ステップ211)、これによって再び計測が開始され
る(ステップ212)。
【0027】第2のモードの場合においては、ステップ
201ないしステップ205については、第1のモード
の場合と同様の処理が行われる。ステップ205が終了
すると、操作者は、CPU18に接続されたキーボード
などの入力装置(図示せず)により、被検体6の体が動
いた時間などに基づいて除去すべきデータに対応する計
測時間を指定する(ステップ220)。本実施例におい
ては、秒単位で時間の指定が可能である。CPU18
は、入力された時間に応じて、除去すべきデータの量を
算出する(ステップ221)。除去すべきデータ量は、
パルスシーケンスの繰り返しにより得られるデータのう
ち、1回のパルスシーケンスにより得られるデータを、
一単位とするとき、次式(3)で与えられる。
【0028】 除去すべきデータ量=除去すべき時間(ms)÷Tr(ms) (3) (ただし、小数点以下切り上げ) 次いで、CPU18は、式(3)により得られたデータ
量に基づいて、メモリ24に格納された計測データの除
去を行い(ステップ222)、更に再計測時間を、式
(4)にしたがって算出する(ステップ224)。
【0029】 再計測時間(ms)=除去すべきデータ量×Tr(ms)+残り撮像時間(ms) (4) そして、ステップ224において算出された再計測時間
に対応する傾斜磁場の印加パターンをメモリ24から読
みだす(ステップ225)。操作者による計測の再開の
指令がCPU18に受け入れられた(ステップ210)
後に、CPU18は、読みだしてあった傾斜磁場の印加
パターンにしたがって、傾斜磁場を、繰り返し時間Tr
ごとに照射コイルから照射される高周波パルスに同期さ
せて、被検体6に印加するようにシーケンサ21に指令
し(ステップ211)、これによって再び計測が開始さ
れる(ステップ212)。
【0030】次に、第3のモードについて説明する。前
述したように、本発明の実施例にかかるMRI装置にお
いて、メモリ24には、体動認識部22により得られた
被検体6をモニタした映像データおよびこの映像データ
を映した時間を示す時刻データが記憶されている。した
がって、この第3のモードにおいては、MRI装置の操
作者が、一時停止スイッチ(図示せず)を押し(ステッ
プ202)、CPU18などにより所定の処理(ステッ
プ203ないしステップ205)がなされた後、操作者
は、メモリ24に格納された映像データおよびこのデー
タを映した時間を示す時刻データを参照して、被検体6
に体の動きが生じる前の所望の時刻を、CPU18に接
続された入力装置(図示せず)を介して指定する(ステ
ップ230)。CPU18は、操作者により指定された
時刻およびメモリ24に記憶された時刻データに基づい
て、前述した式(3)に基づいて除去すべきデータ量を
算出し、得られたデータ量に基づいて、メモリ24に格
納された計測データの除去を行う(ステップ231)。
次いで、CPU18は、モード2の場合と同様に、再計
測時間を、式(4)にしたがって算出し(ステップ22
4)、ステップ224において算出された再計測時間に
対応する傾斜磁場の印加パターンをメモリ24から読み
だす(ステップ225)。操作者による計測の再開の指
令がCPU18に受け入れられた(ステップ210)後
に、CPU18が、読みだしてあった傾斜磁場の印加パ
ターンにしたがって、傾斜磁場を、繰り返し時間Trご
とに照射コイルから照射される高周波パルスに同期させ
て、被検体6に印加するようにシーケンサ21に指令し
(ステップ211)、これによって再び計測が開始され
る(ステップ212)。
【0031】このように体動後再開された計測によって
得られた計測データは、メモリ24内に記憶された体動
以前のデータとともにCPU18によってフーリエ変
換、補正係数計算等の処理を施され、画像再構成され
る。このように、体動以前の計測データを無駄にするこ
となく、不要なアーチファクトの原因となるデータのみ
を除去して画像再構成に使用することができる。
【0032】尚、以上の実施例では3つの異なるモード
で動作可能な場合について説明したが、本発明のMRI
装置には、これらのモードをすべて備えていなくてもよ
く、例えば第1のモードと第2のモード或いは第1のモ
ードと第3のモードであってもよい。それによってメモ
リに格納される情報も変更される。例えば第2のモード
のみを備えたMRI装置では、メモリ24には計測時間
と傾斜磁場印加パターンとの関連及び計測データのみが
記憶されればよい。
【0033】またこれら動作モードに変更を加えること
ができる。例えば、除去すべきデータ量の計算は、予め
設定した繰返し時間の倍数に基づいて求めるなど任意の
変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
のMRI装置によれば、被検体に体の動きが生じた場合
であっても、体動が生じたときの計測データのみを除去
して、体動が生じる前に戻って計測を再開することがで
きるので、体動以前に記録されたデータを無駄にするこ
となく、被検体を長く拘束せずに短時間で撮像を行うこ
とが可能となる。これによりスループットが向上する。
さらに不要なデータによるアーチファクトをなくし、体
動による画像の劣化を防ぎ、良質な画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるMRI装置の構成を示
すブロック図。
【図2】本発明の実施例にかかるMRI装置において、
被検体の撮像の中断をする場合の処理を示すフローチャ
ート。
【図3】スピンエコー法のパルスシーケンスを示す図。
【符号の説明】
6・・・・・・被検体 10・・・・・・静磁場発生磁石 12・・・・・・傾斜磁場勾配発生系 14・・・・・・送信系 16・・・・・・受信系 18・・・・・・CPU(処理手段) 20・・・・・・信号処理系 21・・・・・・シーケンサ 22・・・・・・体動認識部(モニタ手段) 24・・・・・・メモリ(第1及び第2の記憶手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体の置かれる空間に静磁場を発生させ
    る静磁場発生手段と、前記空間に傾斜磁場を発生する傾
    斜磁場発生手段と、前記被検体の組織を構成する原子の
    原子核に磁気共鳴を生じさせる高周波パルスを発生する
    高周波パルス発生手段と、前記被検体から放出される磁
    気共鳴信号を受信する受信手段と、前記静磁場発生手
    段、前記傾斜磁場発生手段、前記高周波パルス発生手段
    および前記受信手段を所定のシーケンスで作動させるシ
    ーケンサと、前記受信手段により受信された信号に基づ
    いて画像再構成演算を行なう処理手段とを備えた磁気共
    鳴イメージング装置において、 前記受信手段により受信された信号の計測データを記憶
    する第1の記憶手段と、前記被検体の体動をモニターし
    表示するモニター手段と、前記モニター手段の表示に基
    づき前記傾斜磁場発生手段及び前記受信手段の動作の一
    時的な停止または停止の解除を指示する手段と、所定の
    時刻における前記傾斜磁場発生手段の傾斜磁場印加パタ
    ーンを記憶する第2の記憶手段とを備え、 前記一時的な停止が指示されるときに、前記シーケンサ
    は、前記傾斜磁場発生手段および前記受信手段に対し
    て、それぞれ、傾斜磁場の印加および信号の受信を停止
    するよう指令するとともに、前記高周波パルス発生手段
    に対して、前記高周波パルスの付与を継続するよう指令
    し、前記処理手段は、前記第1の記憶手段に記憶された
    計測データのうち、前記一時的な停止が指示されたとき
    以前に形成された所定量の計測データを除去し、前記停
    止の解除が指示されたときに、前記シーケンサは、前記
    第2の記憶手段に記憶された前記傾斜磁場印加パターン
    に基づいて前記傾斜磁場発生手段を再度作動させるよう
    に構成されたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装
    置。
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