JPH0719401B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH0719401B2
JPH0719401B2 JP59262616A JP26261684A JPH0719401B2 JP H0719401 B2 JPH0719401 B2 JP H0719401B2 JP 59262616 A JP59262616 A JP 59262616A JP 26261684 A JP26261684 A JP 26261684A JP H0719401 B2 JPH0719401 B2 JP H0719401B2
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【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は、レーザー光等の熱および光を用いて情報の記
録、再生を行う光磁気記録媒体に関する。
先行技術 光磁気メモリの記録媒体としては、 MnBi,MnAlGe,MnSb, MnCuBi,GdFe,TbFe, GdCo,PtCo,TbCo, TbFeCo,GdFeCo, TbFeO3,GdIG,GdTbFe, GdTbFeCoBi,CoFe2O4 等の材料が知られている。これらは、真空蒸着法やスパ
ッタリング法等の方法で、プラスチックやガラス等の透
明基板上に薄膜として形成される。これらの光磁気記録
媒体に共通している特性としては、 磁化容易軸が膜面に垂直方向にあり、 さらに、カー効果やファラデー効果が大きいという点を
あげることができる。
この性質を利用して、光磁気記録の方法としては、例え
ば次の方法がある。
まず、最初に膜全体を“0"すなわち一様に磁化しておく
(これを消去という)。つぎに、“1"を記録したい部分
にレーザービームを照射する。レーザービームが照射さ
れたところは温度が上昇し、キューリー点に近づいた
時、そしてさらにキューリー点をこえた時には、保磁力
Hcは0に近づく。そして、レーザービームを消し、室温
にもどせば、反磁場のエネルギーにより磁化は反転し、
さらには、レーザービームを照射の際、外部磁場を初期
と反対の方向に与えて室温にもどすと、磁化反転し、
“1"なる信号が記録される。
また、記録は初期状態が“0"であるから、レーザービー
ムを照射しない部分は“0"のまま残る。
記録された光磁気メモリの読み取りは、同じようにレー
ザービームを用いて、このレーザービーム照射光の磁化
の方向による反射光の偏光面の回転、すなわち磁気光学
効果を利用して行われる。
このような媒体に要求されることは、 第1に、キューリー点が100〜200℃程度、補償点が比較
的低く室温付近であること。
第2に、ノイズとなる結晶粒界などの欠陥が比較的小さ
いこと。
第3に高温成膜や長時間成膜等の方法をとらずに、比較
的大面積にわたって磁気的、機械的に均一な膜が得られ
ることがあげられる。
このような要求に答え、上記材料のなかで、近年、希土
類−遷移金属の非晶質垂直磁性薄膜が大きな注目を集め
ている。
しかし、このような希土類−遷移金属非晶質薄膜からな
る光磁気記録媒体において、磁性薄膜層は大気に接した
まま保存されると、大気中の酸素や水により希土類が選
択的に腐食あるいは酸化されてしまい、情報の記録、再
生が不可能となる。
そこで、一般には、前記磁性薄膜層の表面に保護層を設
けた構成を有するものが多く研究されている。
従来、このような防湿性の保護層としては、一酸化ケイ
素、二酸化ケイ素チッ化アルミ、チッ化ケイ素等の無機
系の真空蒸着膜等を設ける試み(特開昭58−80142号
等)が開示されている。
これらの保護層のうち、例えば、SiO2などの無機系の保
護層は、スパッタ法および蒸着法等により形成される。
しかし、これらの方法によっては、均一で一様におおわ
れた成膜が難しく、防湿性が十分な保護層はえられな
い。そのため、光磁気記録媒体の磁性薄膜層の経時劣化
が改善されない。
また、常温硬化性の樹脂の塗膜保護層でも、十分な防湿
性はえられず、硬化までに長時間を要し、その間に水
分、酸素の透過等の影響があり、これが劣化をうなが
す。
II 発明の目的 本発明の目的は、高湿度雰囲気中においても磁性薄膜層
の劣化が防止され、防湿性がすぐれ、初期のC/Nが高
く、その劣化の少ない光磁気記録媒体を提供することに
ある。
III 発明の開示 このような目的は、以下の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、樹脂製の基板の一面上に、中間層
を介して希土類−遷移金属の非晶質垂直磁性薄膜層を有
し、さらにこの磁性薄膜層の上および基板の他面上の最
外層として、保護層を有し、 前記保護層が、分子量200〜3000の放射線硬化型化合物
を含有し、放射線硬化性不飽和二重結合をもたない熱可
塑性樹脂を含有しない塗膜を紫外線によって硬化させた
ものであり、その厚さが0.1〜30μmであり、 前記中間層の屈折率が2以上である光磁気記録媒体であ
る。
IV 発明の具体的構成 本発明の光磁気記録媒体は、第1図に1例を示すよう
に、ガラスやプラスチック等の基板11の上に中間層21を
設け、さらにその上に光磁気記録媒体用の磁性薄膜層31
を有する。
この磁性薄膜層は、変調された熱ビームあるいは変調さ
れた磁界により、情報が磁気的に記録されるものであ
り、記録情報を磁気−光変換して再生するものであり、
いわゆる垂直磁化膜を用いる。
このような磁性薄膜層として、希土類金属と遷移金属の
合金をスパッタ、蒸着法等により、非晶質膜として通常
の厚さに形成する。
希土類金属および遷移金属としては種々のものがある
が、特に前者としてはGd,Tb、また後者としてはFe,Coが
好適である。
そして、その好適例としては、GdFe,TbFe,TbFeCo,GdFeC
o,GdTbFe等がある。
この磁性薄膜層31の面上と基板11の中間層21が設けられ
ていない面上には、保護層411、413が設層される。
また、基板11側面や磁性薄膜層露出端面等にも保護層41
5が設けられ、磁性薄膜層31、中間層21そして基板を全
面シールすることが好ましい。
本発明は、第1図に示すように形成してもよいし、磁性
薄膜層を内側にして対向させ、接着剤等を用いて貼り合
わせて、基板の裏面側からの書き込みを行ってもよい。
さらに、基板は樹脂製とし、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチルペンテン等のオ
レフィン系樹脂等から形成する。
このような基板の屈折率nbは、通常、1.45〜1.58程度で
ある。
なお、記録は基板をとおして行うことが好ましいので、
書き込み光ないし読み出し光に対する透過率は86〜92%
程度とする。
また、基板は、通常、ディスク状とし、1.2〜1.5mm程度
の厚さとするが、その他、テープ、ドラム等としてもよ
い。
本発明の保護層411,413,415は、放射線硬化型化合物の
塗膜を紫外線で硬化させたものである。
これら保護層411,413,415は、高湿度雰囲気中での磁性
薄膜層31の酸化劣化を防ぐのに特に効果的である。
この場合の放射線硬化型化合物は分子量200〜3,000の化
合物である。
用いる放射線硬化型化合物としては、ラジカル重合性を
示す不飽和二重結合を有するアクリル酸、メタクリル
酸、あるいはそれらのエステル化合物のようなアクリル
系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二重
結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結合等
の放射線照射による架橋あるいは重合乾燥する基を熱可
塑性樹脂の分子中に含有、または導入したポリマー、オ
リゴマー、モノマー等の化合物のなかから選択して用い
ることができる。
その他、使用可能なポリマー成分としては、単量体とし
てアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド等があ
り、これらのなかから選択して用いることができる。
二重結合のあるポリマーとしては、種々のポリエステ
ル、ポリオール、ポリウレタン等をアクリル二重結合を
有する化合物で変性することもできる。さらに必要に応
じて、多価アルコールと多価カルボン酸を配合すること
によって、種々の分子量のものもできる。従って、これ
らのなかから選択して用いることができる。
放射線硬化型化合物として上記のものはその一部であ
り、上記のほかのものであっても、分子量200〜3,000の
ものであれば用いることができる。これらは単独で用い
ることも混合して用いることもできる。混合して用いる
とき、上記範囲外にある分子量の放射線硬化型化合物と
併用することもできる。ただし、放射線硬化性不飽和二
重結合をもたない熱可塑性樹脂は使用しない。防湿性が
低下するからである。
いずれにせよ、本発明に用いる分子量200〜3,000の放射
線硬化型化合物は、(A)放射線により硬化性をもつ不
飽和二重結合を1個以上有する、分子量200〜3,000の化
合物である。従って、(A)の化合物における不飽和二
重結合は、1分子当り1以上であり、好ましくは3以上
である。
(A)は単独で用いてもよいが、(A)を用いることに
よって高い防湿性が得られる。あるいはこれらを混合物
の形で用いてもよい。(A)とこれ以外の化合物との混
合物として用いる場合、(A)と併用できる化合物とし
ては、(B)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合
を2個以上有するか、または放射線硬化性を有しない分
子量5,000〜100,000のプラスチック状化合物がある。
なお(B)の化合物における不飽和二重結合は、1分子
当り2以上、好ましくは5以上である。
本発明で用いられる(A)放射線硬化性不飽和二重結合
を有する化合物としては、スチレン、エチルアクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,
6−ヘキサングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサン
グリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、多官能オリゴエステルアクリレート(アロニ
ックスM−7100、M−5400、5500、5700等、東亜合
成)、ウレタンエラストマー(ニッポラン4040)のアク
リル変性体、あるいはこれらのものにCOOH等の官能基が
導入されたもの等が挙げられる。
本発明で用いる(B)のプラスチック状化合物は、放射
線によりラジカルを発生し、架橋構造を生じるような、
不飽和二重結合を分子鎖中に二個以上含むものであり、
これはまた、熱可塑性樹脂を放射線感応変性することに
よっても得ることができる。
放射線硬化性樹脂の具体例としては、ラジカル重合性を
有する不飽和二重結合を示すアクリル酸、メタクリル
酸、あるいはそれらのエステル化合物のようなアクリル
系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二重
結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結合等
の、放射線照射による架橋あるいは重合する基を熱可塑
性樹脂の分子中に含有、または導入した樹脂である。そ
の他放射線照射により架橋重合する不飽和二重結合を有
する化合物で、分子量が5,000〜100,000のもの、好まし
くは10,000〜80,000のものであれば用いることができ
る。
放射線照射による架橋あるいは重合する基を熱可塑性樹
脂の分子中に含有する樹脂としては、次の様な不飽和ポ
リエステル樹脂がある。
分子鎖中に放射線硬化性不飽和二重結合を含有するポリ
エステル化合物、例えば下記(2)の多塩基酸と多価ア
ルコールのエステル結合からなる飽和ポリエステル樹脂
で、多塩基酸の一部をマレイン酸として放射線硬化性不
飽和二重結合を含有する不飽和ポリエステル樹脂を挙げ
ることができる。放射線硬化性不飽和ポリエステル樹脂
は、多塩基酸成分1種以上と多価アルコール成分1種以
上に、マレイン酸、フマル酸等を加え、常法、すなわち
触媒の存在下で、180〜200℃、窒素雰囲気下、脱水ある
いは脱アルコール反応の後、240〜280℃まで昇温し、0.
5〜1mmHgの減圧下、縮合反応により得ることができる。
マレイン酸やフマル酸等の含有量は、製造時の架橋、放
射線硬化性等から、酸成分中1〜40モル%、好ましくは
10〜30モル%である。
放射線硬化性樹脂に変性できる熱可塑性樹脂の例として
は、次のようなものを挙げることができる。
(1)塩化ビニール系共重合体 塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアルコール共重
合体、塩化ビニール−ビニールアルコール共重合体、塩
化ビニール−ビニールアルコール−プロピオン酸ビニー
ル共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−マレイン酸
共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアル
コール−マレイン酸共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニ
ール−末端OH側鎖アルキル基共重合体、例えばUCC社製V
ROH、VYNC、VYBGX、VERR、VYES、VMCA、VAGH等が挙げら
れ、このものに後述の手法により、アクリル系二重結
合、マレイン酸系二重結合、アリル系二重結合を導入し
て、放射線感応変性を行う。
(2)飽和ポリエステル樹脂 フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸のような飽和多塩基酸と、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、1,2プロピレングリコール、1,3
ブタンジオール、ジプロピレングリコール、1,4ブタン
ジオール、1,6ヘキサンジオール、ペンタエリスリッ
ト、ソルビトール、グリセリン、ネオペンチルグリコー
ル、1,4シクロヘキサンジメタノールのような多価アル
コールとのエステル結合により得られる飽和ポリエステ
ル樹脂、またはこれらのポリエステル樹脂をSO3Na等で
変性した樹脂(例えばバイロン53S)が例として挙げら
れ、これらも同様にして放射線感応変性を行う。
(3)ポリビニルアルコール系樹脂 ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、アセタール樹
脂、ホルマール樹脂およびこれらの成分の共重合体で、
これら樹脂中に含まれる水酸基に対し、後述の手法によ
り放射線感応変性を行う。
(4)エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂 ビスフェノールAとエピクロルヒドリン、メチルエピク
ロルヒドリンの反応によるエポキシ樹脂、例えば、 シェル化学製(エピコート152、154、828、1001、100
4、1007)、 ダウケミカル製(DEN431、DER732、DER511、DER331)、 大日本インキ製(エピクロン400、800)、 さらに上記エポキシの高重合度樹脂であるUCC社製フェ
ノキシ樹脂(PKHA、PKHC、PKHH)、臭素化ビスフェノー
ルAとエピクロルヒドリンとの共重合体、大日本インキ
化学工業製(エピクロン145、152、153、1120、)等が
あり、また、これらにカルボン酸基を含有するものも含
まれる。これら樹脂中に含まれるエポキシ基を利用して
放射線感応変性を行う。
(5)繊維素誘導体 多種のものが用いられるが、特に効果的なものは、硝化
綿、セルローズアセトブチレート、エチルセルローズ、
ブチルセルローズ、アセチルセルローズ等が好適であ
る。樹脂中の水酸基を活用して、後述の方法により放射
線感応変性を行う。
その他、放射線感応変性に用いることのできる樹脂とし
ては、多官能ポリエステル樹脂、ポリエーテルエステル
樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂および誘導体(PVPオ
レフィン共重合体)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂、スピロアセタール樹脂、水酸基を
含有するアクリルエステルおよびメタクリルエステルを
重合成分として少くとも一種含むアクリル系樹脂等も有
効である。
このような放射線硬化型化合物の中には、光重合増感剤
が加えられる。
この光重合増感剤としては、従来公知のものでよく、例
えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、α−メチルベンゾイン、α−クロルデオキシベン
ゾイン等のベンゾイン系、ベンゾフェノン、アセトフェ
ノン、ビスジアルキルアミノベンゾフェノン等のケトン
類、アセトラキノン、フェナントラキノン等のキノン
類、ベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノ
スルフィド等のスルフィド類、等を挙げることができ
る。
光重合増感剤は樹脂固形分に対し、0.1〜10重量%の範
囲が望ましい。
このような保護層の厚さは0.1〜30μmであり、より好
ましくは1〜10μmである。
この膜厚が0.1μm未満になると、一様な膜を形成でき
ず、湿度が高い雰囲気中での防湿効果が十分でなく、磁
性薄膜層31の耐久性が向上しない。また、30μmをこえ
ると、樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により記録媒体の反
りが生じ、実用に耐えない。
このような保護膜411,413,415は、通常前記の放射線硬
化型化合物のうちの1種以上を用いて、同一材質からな
る保護層とする。しかし必要に応じて、保護層411,413,
415を、それぞれ異なる放射線硬化型化合物を用いて形
成してもよい。
このような塗膜は、通常、スピンナーコート法およびデ
ィッピング法を用いて形成される。その他、必要に応じ
て、種々の公知の方法を組み合わせて形成してもよい。
このように設層された保護層411,413,415において、基
板11上に設層された保護層411の屈折率をnp、基板11の
屈折率をnbとするとnp/nbは0.95〜1.05であることが好
ましく、より好ましくは0.98〜1.02である。
この比が上記範囲を満足しないと、保護膜と基板との界
面で、光の散乱や反射がおこる。そのため光の有効利用
ができなくなり光磁気情報の出力の低下をまねく。
また、このような塗膜を紫外線によって硬化させるに
は、公知の種々の方法に従えばよい。
たとえば、キセノン放電管、水素放電管などの紫外線電
球等を用いればよい。
また、基板11と磁性薄膜層31の間には、前述の様に中間
層21が設層される。
この中間層は、AlN,Si3N4,ZnSなどから形成され、その
屈折率は2以上である。また、この屈折率の上限値は、
現在、存在するものの物質により必然的に決められるも
のである。
なお、この屈折率の設定範囲は、読みとり光を照射し
て、磁性薄膜層中の信号を読みとる際に、中間層で読み
とり光を多重干渉させ、増巾効果を得るのに好適な範囲
である。
従って、この範囲の屈折率にて、初期のC/N比をより一
層向上させることができる。
また、この中間層の屈折率が2未満の場合には、上述し
た増巾効果が期待できないため、実用上適さない。また
さらに、この中間層は、特に樹脂製基板の場合、基板か
ら磁性薄膜層への防湿の効果も兼ねそなえている。
この中間層は、蒸着法、スパッタ法などの方法により設
層される。
この中間層の膜厚dは、使用レーザー波長をλ、屈折率
をnとしたとき、d=λ/4nになるように設層される。
V 発明の効果 本発明の光磁気記録媒体は、基板上に中間層を介して磁
性薄膜層を有し、さらにこれらの外部表面には放射線硬
化型化合物の塗膜を紫外線によって硬化させた保護層を
有する。
そのため、防湿性が向上し、高温高湿で長時間使用して
もC/N等の経時劣化が少なく、耐久性に優れる。また初
期のC/Nも高い。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説
明する。
〔実施例〕
直径20cmのPMMA(nb=1.48)からなる基板上に、ZnSか
らなる中間層を高周波マグネトロンスパッタにより設層
した。
この中間層の屈折率はエリプソメトリーで測定し、その
屈折率は2.35であった。また膜厚は900Åであった。
この中間層上に、GdTbFeからなる合金薄膜をスパッタリ
ングにより厚さ0.1μmに設層し、磁性薄膜層とした。
この磁性薄膜層上および基体の他面および側面に、多官
能オリゴエステルアクリレート(アロニックスM−803
0、分子量300〜2000)100重量部、光増感剤(バイキュ
ア55)5重量部からなる塗布組成物をスピンナコートお
よびディッピングで設層し、その後、80w/cm紫外線を15
sec照射し、架橋・硬化させた。(保護層1)。この時
の膜層は10μm、npは1.49であった(サンプルNo..
1)。
そして、基板の材質、厚さおよび磁性薄膜層の材質、厚
さ等を同一とし、中間層および保護層の材質をかえたサ
ンプルを作製した(サンプルNo..2,3,4)。
なお、保護層2は、二官能オリゴエステルアクリレート
(アロニックスM−6500、分子量300〜2000)からなる
塗布組成物を塗布し、これを保護層1と同様の条件で架
橋硬化したものである(np=1.50)。
さらに比較例として、保護層をSiO2の蒸着膜にかえた
(サンプルNo..5)。
また、比較例として、サンプルNo.1において、N−ビニ
ルピロリドン(アロニックスM−150、分子量11)を用
いるほかは保護層1と同構成の保護層3を用いたサンプ
ルNo.6を作製した。また、ウレタンアクリレート(アロ
ニックスM−122、分子量5,000)を用いるほかは保護層
1と同構成の保護層4を用いたサンプルNo.7を作製し
た。
さらに、比較例として、サンプルNo.1において、保護層
の厚さを0.01μmとしたサンプルNo.8、35μmとしたサ
ンプルNo.9を各々作製した。
また、比較例として、サンプルNo.1、2において、放射
線硬化性不飽和二重結合をもたない熱可塑性樹脂として
塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー(塩ビ−酢ビ)を多
官能オリゴエステルアクリレートと同一量(50:50)併
用した保護層をかえたサンプルを作製した(サンプルN
o.10、11)。なお、サンプルNo.10では保護層1の組成
において上記のように併用した保護層5を、サンプルN
o.11では保護層2の組成において上記のように併用した
保護層6を用いている。
なお、表1にはnp/nbの比および放射線硬化型化合物の
分子量が併記される。
以上のサンプルについて初期と60℃,90%RHにて300時間
保存後のC/N比を測定した。
結果を表1に示す。
表1に示される結果から、本発明の効果が、あきらかで
ある。なお、サンプルNo.10、11において、塩化ビニル
−酢酸ビニルコポリマーのかわりにポリビニルブチラー
ル、フェノキシ樹脂等の放射線硬化性不飽和二重結合を
もたない熱可塑性樹脂を同様に用いたところ、C/N比は
サンプルNo.10、11と同様のレベルであった。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の1例を示す光磁気記録媒体の断面図
である。 符号の説明 11……基板、21……中間層、 31……磁性薄膜層、 411,413,415……保護層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂製の基板の一面上に、中間層を介して
    希土類−遷移金属の非晶質垂直磁性薄膜層を有し、さら
    にこの磁性薄膜層の上および基板の他面上に最外層とし
    て、保護層を有し、 前記保護層が、分子量200〜3000の放射線硬化型化合物
    を含有し、放射線硬化性不飽和二重結合をもたない熱可
    塑性樹脂を含有しない塗膜を紫外線によって硬化させた
    ものであり、その厚さが0.1〜30μmであり、 前記中間層の屈折率が2以上である光磁気記録媒体。
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