JPH07191771A - 定電流発生回路及びそれを用いた装置 - Google Patents

定電流発生回路及びそれを用いた装置

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JPH07191771A
JPH07191771A JP33103493A JP33103493A JPH07191771A JP H07191771 A JPH07191771 A JP H07191771A JP 33103493 A JP33103493 A JP 33103493A JP 33103493 A JP33103493 A JP 33103493A JP H07191771 A JPH07191771 A JP H07191771A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】3V程度以下の定電源電圧でも動作する、温度
及び電源電圧に共に依存しない一定電流を発生する定電
流発生回路を実現すること。 【構成】正の温度依存性を持つ電流と、負の温度依存性
を持つ電流の和電流を作り、上記和電流に比例する、温
度変化に対する依存性を低減した電流を発生する方式の
定電流発生回路において、正の温度依存性を持つ電流を
発生する回路が、流れる電流の電流密度の比を一定に保
った2組のPN接合の両端に発生する電圧の差電圧の正
の温度依存性を用いて電流を発生する回路であり、負の
温度依存性を持つ電流を発生する回路が、PN接合の両
端に発生する電圧の負の温度依存性を用いて電流を発生
する回路であることを特徴とする、定電流発生回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路に関し、
特に温度,電源電圧に対して一定であり基準となる電流
を発生するのに好適な電流発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路では、電源電圧や温度等
の外部条件に依存しない一定電流が必要な場合がある。
CMOS LSI においては、特開昭62−293327 号に温度に対
して一定な電流を得る方式が示されている。図9にその
構成を示す。MOSトランジスタの弱反転領域で動作す
るカレントミラーと、強反転領域で動作するMOSのカ
レントミラーにより温度に対して正の依存性を持つ電流
と、負の依存性を持つ電流を発生し、これを加算するこ
とにより、それぞれ個別の電流よりも温度に対する依存
性を低減した電流を発生する回路である。
【0003】また従来、ECL(Emitter Coupled Logi
c)インターフェースのLSIではその入出力の電位レ
ベルの仕様を満たすために、バンドギャップリファレン
ス回路が用いられてきた。従来の基準信号の発生回路に
ついては例えば、Journal ofsolid−state circuits,V
OL.sc−8,NO.5,1973年10月362ページから
367ページに示されている。図10の回路は上記の文
献に示されたECL仕様のための定電圧発生回路であ
る。バイポーラトランジスタQ1,Q2及び、抵抗要素
R1が温度に対し正の依存性を持つ電流を発生するが、
この電流を抵抗要素R11に流すことにより抵抗要素R
11の両端に温度に対し正の依存性を持つ電圧が発生す
る。これと、バイポーラトランジスタQ2のベース・エ
ミッタ間電圧を加算した電圧を取り出すと、温度に依存
しない電圧が得られる。ここで、2つの電圧の和電圧を
作るために、バイポーラトランジスタと抵抗要素が直列
に接続される必要がある。次にこの加算によって得られ
た電圧を抵抗要素に印加することが出来れば温度依存性
のない電流を得ることが出来る。しかし、抵抗要素R1
0には0.5V 程度以上、バイポーラトランジスタQ1
0,Q11,Q2にはそれぞれ0.8V 以上、抵抗要素
R11には0.5V 程度の電圧がその動作のために、最
低必要であるため、この回路が意図されたように正しく
動作するには、VCCノードと、VEEノードの間に最
低でも3V程度の電源電圧が必要である。
【0004】なお、本発明の図中においては、丸印は高
電位側の電源ノード(VCCと呼ぶ)を示し、三角印は低
電位側の電源ノード(VEEと呼ぶ)を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記に示した従来技術
の問題点は、温度,電源電圧の変動等に影響されない定
電流であって、ECLの仕様を満たすことが出来るほど
精度がよく、しかも3V程度の低電源電圧で動作可能な
定電流を発生できないという点にある。特に、従来のE
CL回路では抵抗要素R11とバイポーラトランジスタ
Q2、あるいは抵抗要素R12とバイポーラトランジス
タQ1等が直列に接続されており、定電源電圧で動作を
律速し、またCMOS LSIにおいて提案されている
回路ではECL LSIに用いることができるほど、精
度が良くないことに問題がある。本発明の目的は、3V
程度以下の低い電源電圧でも動作し温度に対する依存性
を低減した定電流の発生回路を提供することにある。
【0006】更に、低い電源電圧で動作し、温度と電源
電圧の変動を低減する定電流の発生回路を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の特徴は、電流密度の比を一定に保った2組
のPN接合部を有し、上記PN接合部のそれぞれの両端
に発生する電圧より正の温度依存性を有する差電圧を生
成し、上記差電圧に応じた電流を発生する正の温度依存
性を持つ電流発生回路部と、PN接合部の両端に発生す
る負の温度依存性を有する電圧に応じた電流を発生する
負の温度依存性を持つ電流発生回路部と有することにあ
る。
【0008】更に、正の温度依存性を持つ電流と負の温
度依存性を持つ電流の和電流に応じた定電流を発生する
和電流発生回路部を有し、上記和電流発生回路部は、ソ
ースとゲートが共にそれぞれ互いに接続された2組以上
のMOSトランジスタのドレイン電流の比によって所定
の和電流を発生することにある。
【0009】
【作用】本発明による定電流発生回路では、正の温度依
存性を持つ電流と負の温度依存性を持つ電流の和電流を
発生する方式のため、従来のECL用電源回路において
は直列に接続する必要のあった正の温度依存性を持つ電
圧発生素子と負の温度依存性を持つ電圧発生素子を、和
電圧を作るために直列に接続する必要がなく、従来回路
によるよりも低い電源電圧で動作することが可能とな
る。
【0010】
【実施例】BiCMOS LSIの様にバイポーラトラ
ンジスタ用いるLSIにおいてはバイポーラトランジス
タのベース・エミッタ間電圧(以下、VBE電圧と言
う)を用いて、定電圧を発生する方法が知られている。
図8にバイポーラトランジスタのVBE電圧を用いた電
源回路の例を示す。この回路は、抵抗要素R3に、バイ
ポーラトランジスタQ4のベース・エミッタ間のPN接
合に順方向電流を流したときに発生するVBE間電圧を
印加することにより発生する電流を、基準電流として用
いる回路である。バイポーラトランジスタQ5は、抵抗
要素R3に印加される電圧がMOS M40のゲート電
圧に与える影響を抑えるために設けている。バイポーラ
トランジスタQ4のベース電位はVEE電位を基準とし
て決まり、M40のゲート電位はVCC電位を基準とし
て決まる。電流源CS1は適当な電流源である。バイポ
ーラトランジスタのVBE電圧はエミッタ電流に対する
依存性が小さいため、電流源CS1の電流値の電源電圧
依存性は問題にはならない。MOS M40,M41、
及び、MOS M42,M43はカレントミラー回路を
構成し、抵抗要素R3に流れる電流に比例する電流を内
部回路に流す。
【0011】VBE電圧はバイポーラトランジスタのエ
ミッタ電流の大きさに対する依存性は小さいが、温度に
対する依存性が比較的大きい(一般に2mV/℃程度。
100℃の温度範囲では約0.2V も変化する。)ため、
電源電圧の変化だけでなく温度の変化に対しても一定と
なる定電流が必要な場合には、図8の回路を用いること
は出来ない。
【0012】図1に本発明の実施例を示す。バイポーラ
トランジスタのVBE電圧は温度に対して一定の負の依
存性を持つ。この値はMOSトランジスタの閾値電圧V
TH等よりも、LSIデバイスの製造過程の条件の変動
(プロセス変動)に対する依存性が小さいため、バイポ
ーラトランジスタを用いた方がMOSトランジスタを用
いるよりもより簡単に安定な特性が得られることは一般
に知られている。つまり、図9に提案されている従来の
回路よりもバイポーラトランジスタを用いた図1の回路
の方が安定した特性が得ることが出来るという利点があ
る。
【0013】図1に示す回路は大きく3つの部分に分け
られる。これらは「正の温度依存性を持つ電流発生回路
部」,「負の温度依存性を持つ電流発生回路部」,「温
度依存性の相殺された電流発生回路部」の3つである。
「正の温度依存性を持つ電流発生回路部」は、バイポー
ラトランジスタQ1とQ2及び、これらバイポーラトラ
ンジスタのエミッタ電流の比を一定に保つための比例電
流供給手段と、バイポーラトランジスタQ1,Q2のV
BE間電圧を印加するための抵抗要素R1と、これらバ
イポーラトランジスタに流れる電流に比例する電流を供
給するための比例電流供給手段からなる。この構成によ
り、バイポーラトランジスタQ1,Q2のVBE電圧の
差電圧が抵抗要素R1に印加される。エミッタ電流の比
が一定に保たれたバイポーラトランジスタのVBE間電
圧は絶対温度に比例するから、上記の比例電流供給手段
にも絶対温度に比例する電流が流れる。なお、図1の例
ではQ1は4つのバイポーラトランジスタからなってい
る。
【0014】「負の温度依存性を持つ電流発生部」は、
抵抗要素R3,バイポーラトランジスタQ4及び、電流
源CS1からなる。バイポーラトランジスタQ4のVB
E間電圧は電源電圧依存性が小さいため電流源CS1の
供給する電流に多少の電源電圧依存性があっても前述の
ように問題は無い。順バイアスされたPN接合の両端に
発生する電圧は、負の温度依存性を持つため、抵抗要素
R3の両端には負の温度依存性を持つ電圧が印加され、
抵抗要素R3には負の温度依存性を持つ電流が流れる。
【0015】「温度依存性の相殺された電流発生回路
部」は、上記2つの回路部で発生した電流の和電流を作
る機能を持つ。「正の温度依存性を持つ電流発生回路
部」と、「負の温度依存性を持つ電流発生部」の発生す
る電流の温度に対する依存係数の絶対値を同じにするこ
とは、抵抗値等の調整により可能なため、図1の構成に
より、温度依存性の相殺した定電流を得ることが出来
る。
【0016】この出力電流を、ゲート,ドレインを短絡
したMOSトランジスタM7で、図1に示す様に受けれ
ば、このMOSトランジスタに温度依存性のないドレイ
ン電流を流すことが出来る。
【0017】図1の回路には温度に依存しないバンドギ
ャップ電圧(=1.3V 程度)を発生する部分がないた
め、図10に示す様にバンドギャップ電圧を発生し、こ
れを抵抗要素に印加することにより定電流を得る方式
の、従来の回路よりも低い電源電圧で動作する、温度に
依存しない定電流発生回路が実現できる。
【0018】図2に本発明の他の実施例を示す。図2の
回路の構成が図1に示す構成と異なるのは、正の温度依
存性を持つ電流と負の温度依存性を持つ電流の和電流を
作る場合、電流を供給するMOS M7に対し直接、比
例電流供給手段4、及び比例電流供給回路5を用いて電
流を供給していることである。
【0019】図2の構成の回路によれば、定電流源の必
要なMOSトランジスタM7に電流を出力する場合には
図1に示すよりも比例電流供給手段を設ける個数が少な
くてすみ、回路の構成が簡単である利点がある。
【0020】図3に、図1に示した構成の比例電流供給
手段をMOSトランジスタにより構成し、図1の回路構
成をより具体的に表した本発明の実施例を示す。MOS
トランジスタM1,M2,M3,M4が図1の比例電流
供給手段1を構成し、MOSトランジスタM5,M6が
比例電流供給手段2を構成し、MOSトランジスタM1
7,M18が比例電流供給手段3を構成する。バイポー
ラトランジスタQ3と抵抗要素R2,MOSトランジス
タM3,M5は、以下のように動作し、Q1,Q2に流
れる電流の電源電圧依存性を低減させる効果がある。電
源電圧等の影響で、Q1のコレクタ電位が上昇すると、
バイポーラトランジスタQ3と抵抗要素R2、及びMO
S M3によって構成されるアンプの働きにより、Q3
のコレクタ電圧が下がり、MOS M5のゲート電圧が
下がり、M5に流れる電流が減少する。これにより、M
OSトランジスタM4に流れる電流も減少するため、M
OS M4ゲート電圧の絶対値が減少、すなわち、MO
S M4のゲート電圧がVCC側に変化し、MOSトラ
ンジスタM1の抵抗が大きくなるため、Q1のコレクタ
電圧が下がり、始めのQ1のコレクタ電位の上昇を抑制
する働きがある。従って、MOS M4,M5に流れる
電流は絶対温度に比例するが、電源電圧の変動に対して
は相殺されている。
【0021】MOSトランジスタM6にはM5に比例す
る電流が流れるため、電源電圧に依存せず絶対温度に比
例する電流が流れる。また、R3には温度に対し負の依
存性を持つ電流が流れる。バイポーラトランジスタQ5
は、MOSトランジスタM17のドレイン電圧が抵抗要素
R3に印加する電圧に影響を与えないために、付加して
ある。すなわち、バイポーラトランジスタQ5のコレク
タ電圧にかかわらず、抵抗要素R3にはバイポーラトラ
ンジスタQ4のVBE間電圧が印加される。従って、M
OSトランジスタM6と、抵抗要素R3に流れる電流の
温度に対する依存性が相殺するように回路定数を調整す
れば、MOS M17には温度依存性、および電源電圧
依存性のない和電流が得られる。また。MOS M18
にもこれに比例する電流が流れ、MOS M7に温度,
電源電圧に依存しない電流が得られる。
【0022】本構成によれば温度依存性と電源電圧依存
性が共に相殺された、定電流発生回路が実現できる。
【0023】図4に、図2に示した構成の比例電流供給
手段をMOSトランジスタにより構成し、図2の回路構
成をより具体的に表した例を示す。MOSトランジスタ
M1,M2,M3,M4,M16が比例電流供給手段4
を、MOSトランジスタM15,M19が比例電流供給手
段5を構成する。バイポーラトランジスタQ3,MOSト
ランジスタM3,M5,抵抗要素R2がMOSトランジ
スタM4に発生する電流の電源電圧依存性を無くすの
は、図3に示す実施例と同様である。従って本構成によ
り、MOS M16に、温度依存性及び電源電圧依存性
のない電流が得られる。また、負の温度依存性を持つ電
流発生部の発生する電流がMOSトランジスタM15に
流れるため、これら2つの電流の温度依存性が相殺する
ように定数を設定すれば、MOSトランジスタM7に流
れる電流が温度依存性,電源電圧依存性を持つことがな
い。
【0024】図5は本発明にレギュレーテッドカスコー
ド・カレントミラー回路を適用した回路の例を示す。図
3,図4に示した回路構成では、ゲート,ソースをそれ
ぞれ共通に接続したMOSトランジスタのドレイン電圧
に対する考慮はされていない。例えば図3におけるMO
S M17,M11では、これら2つのMOSトランジ
スタのドレイン電圧はそれぞれ、MOS M17はVC
C電位を基準として決まり、MOS M11はVEE電
位を基準として決まるため、電源電圧の変動あるいは、
MOS M11からMOS M7への信号線の寄生抵抗
によりこれらMOSトランジスタのドレイン電圧が変化
する。飽和領域で動作し、それぞれのソース,ゲートが
互いに接続されたMOSトランジスタもドレイン電圧の
変化によりドレイン電流が変化する。これは、MOSの
アーリー効果と呼ばれている。アーリー効果のない理想
的なMOSトランジスタを用いれば、上記の図3,図4
の回路構成でもその出力特性の電源電圧への依存性はな
い。しかし、アーリー効果が無視できないMOSトラン
ジスタを用いる場合は、図5の回路を用いることにより
アーリー効果を相殺することが出来る。
【0025】図5の動作を以下に説明する。MOS M
17に比例する電流をMOS M7に流す場合を考え
る。MOS M18にはM17に比例する電流が流れる
ため、カレントミラーで結ばれたMOS M8,M9、
そして、MOS M9と直列に接続したMOS M10
にもMOS M17に比例する電流が流れる。従って、
MOS M10のゲート電圧はMOS M17のゲート
電圧の変化と同様な傾向を持つが、MOS M10のゲ
ートはMOS M11のドレインに接続されているた
め、MOS M17とMOS M11のドレイン電圧は
同様の傾向を持つ。ゆえに、MOS M17とMOS
M11のドレイン電流は電源電圧によらず比例する。
【0026】この様に図5の実施例回路の出力特性はM
OSトランジスタのアーリー効果に影響されないため、
電源電圧にも温度にも共に依存しない定電流を得ること
が出来るという効果が、本実施例回路にはある。
【0027】また、基準電流発生部はLSIチップ中に
1個設ければ、定電流信号をチップ内の複数の場所に存
在する「内部回路部」に供給することが出来る。LSI
チップ中の「内部回路部」の個数分だけ、MOS M1
8,M8,M9,M10,M11,M12のMOSトラ
ンジスタ6個を1組とした回路が必要となる。図5には
2個の内部回路の電流源を接続した場合を図示する。
【0028】すなわち図5の構成によれば、複数の内部
回路において定電流源が必要な場合でも、回路全体を必
要数分設ける必要はなく、内部回路1組ごとに必要な回
路のみを必要な個数だけ設ければ良いため、回路数を低
減できる効果がある。
【0029】図6に本発明の他の実施例を示す。図6に
示した基準電流発生部は図5に示した電源電圧依存性の
ない電流を発生する回路の基本部分と同じである。MO
SM5,M6,M8,M9,M10,M11,M12の
MOSトランジスタが、図5に示したアーリー効果に影
響されないMOS M5とMOS M11の間のカレン
トミラー回路を構成し、MOS M7にMOS M5に
流れる電流に比例する電流を流せる。この構成によれ
ば、MOS M7へ電流を伝達する信号線に寄生抵抗が
あってもMOS M11のドレイン電圧に対して影響が
ないため、MOSM7に流れる電流の電源電圧への依存性
がない。
【0030】図5の回路では、MOS M7には電源電
圧依存性のない電流が流れるが、MOS M7とMOS
M50のドレイン電圧は一般には異なるため、これら
のMOSトランジスタの間のアーリー効果による影響を
なくすにはMOS M7と、MOS M50の間も、レ
ギュレーテッドカスコードカレントミラー構成とする必
要がある。しかし、定電流を必要とする内部回路数が多
い場合には、これでは素子数が増えすぎる場合がある。
【0031】図6に、あらかじめMOS M7に流す電
流に電源電圧の変化に対して負の傾きをつけておき、結
果的にはMOS M50には電源電圧の影響が小さい電
流を流すための回路構成を示す。MOSトランジスタM
13及びM14によってこれを実現する。すなわち、電
源電圧、及び温度に対する依存性が共に相殺された定電
流が、MOS M13とM5に分かれて流れ、電源電圧
が高くなるとゲートが接地されたMOS M13の抵抗
が小さくなり、そのドレイン電流が大きくなるため、M
OS M5に流れる電流が減少する。MOS M14は
その逆に、電源電圧が高くなると抵抗が小さくなるた
め、MOS M5に流れる電流は多くなる。この2つの
MOSの調整により、MOS M7に流れる電流に電源
電圧に対する依存性を持たせることができる。具体的に
は、例えばMOS 50のドレイン電圧がVCCを基準
に決まるため、電源電圧の上昇によって、MOS M7
に比べてMOS M50の方がドレイン電圧の増加が大
きく、従ってMOS M50のドレイン電流が電源電圧
の増加によって大きくなる場合には、MOS M7に流
れる電流に電源電圧に対する負の依存性を持たせておけ
ば、結果的にMOSM50のドレイン電流の電源電圧依
存性を小さく出来る。
【0032】図6に示す実施例によれば、正の温度依存
性を持つ電流と負の温度依存性を持つ電流の和電流に、
電源電圧に依存する電流を加算することにより、その和
電流に電源電圧依存性を持たせることが出来き、内部回
路の電流源への基準信号の伝達中に生じる基準電流の電
源電圧依存性を相殺し、基準電流を用いる内部回路では
電源電圧に依存しない定電圧発生回路が、比較的少ない
素子数で得られるという効果がある。
【0033】図7に本発明を用いた定電流発生回路と、
これを用いるLSIの電源回路及びその定電流を用いる
内部回路の構成の他の実施例を示す。基準電流発生部
は、基本的には図3及び図4の電流発生部と構成は同じ
であるが、基準電流発生部の電源電圧依存性がより改善
された点が異なる。図3,図4に示す回路のMOS M
1,M2,M3,M4のアーリー効果が無視できない場
合は、図7に示すMOSM21,M22,M23,M2
4,M25を追加することにより、MOS M1,M
2,M3のアーリー効果の影響を無くすことが出来る。
すなわち、MOSM22にはMOS M5,M4,M
3,M2,M1に比例する電流が流れるため、MOS
M21にもMOS M1に比例する電流が流れMOS
M21のゲート電位はMOS M4のゲート及び、ドレ
イン電圧によって変化する。つまり、MOS M1のド
レイン電圧はMOS M4のドレイン電圧と電源電圧に
対して同様な傾向を持つことになり、MOS M1とM
OS M4に流れる電流の比の電源電圧の変化による変
動が無くなる。同様に、MOS M2,M3,M4の間
の電流比もMOS M24,M25により、電源電圧の
変化による影響が削減される。
【0034】MOS M13のゲート端子は図5の例で
は、VEEに接地したが、適当な電源電圧依存性を持つ
ノードなら、図7に示すように、どこに接続することも
可能である。結果的に電源電圧の変化に対するMOS
M50に流れる電流の特性を相殺するように設定する。
【0035】図6では基準電流発生部1つに対し、内部
回路部1つのみの場合を示したが、図7に示すように1
つの基準電流発生部に対し、複数の内部回路発生部を設
けることが可能である。この図では内部回路部は2つ図
示したが、これは1つ以上いくつでもよい。MOS M
71個に対して、MOS M19,MOS M31を1
つずつ設ける。内部回路部中にMOS M7に対してM
OS 50は1つのみ示してあるが、1つのMOS M
7に対して複数のMOS M50すなわち内部回路を設
けてもよい。
【0036】本実施例回路は、基準電流発生部と内部回
路部の電源電位すなわち、VCCの電位とVEEの電位
がある程度異なる場合でも、正常に動作する。すなわ
ち、基準電流発生部から内部回路部へは電流信号を伝送
しており、MOSのゲート電圧信号を伝送しているわけ
ではないため、例えばMOS M7のソース電位と基準
電流発生部のVEE電位が異なっても問題がない。ただ
し、例えば内部回路部中のMOS M7とMOS M5
0のソース電位が異なるとこれらに流れる電流値に影響
が出てくるため、内部回路部中ではVEE等の電位を一
定に保つ必要がある。また、基準電流回路部中でも同様
な注意が必要である。
【0037】図7における、抵抗要素R4は図10に示
す従来の回路における抵抗要素R16と同様の働きをす
る。図7の様に設けてもよい。すなわち、この抵抗要素
はバイポーラトランジスタQ2のプロセスバラツキによ
るアンプの性能のバラツキを抑える働きをする。
【0038】図7における静電容量C1はQ3と抵抗要
素R2,MOS M3によって構成されるアンプ回路の
の発振を防止する働きがある。また、静電容量C2もバ
イポーラトランジスタQ3のベース電位を安定させ、発
振を防止する。
【0039】なお、図3に示した電流源CS1はMOS
M26とM27により実現した。この構成によれば、
CS1の電流は電源電圧の依存性が無く、定電流発生回
路自体の消費電流の電源電圧依存性を小さく出来る。
【0040】本実施例によれば、MOSにアーリー効果
による発生する定電流の電源電圧依存性をおさえた、定
電流発生回路が得られる。
【0041】また、本実施例によれば、基準電流発生部
はLSIチップ中に1つで設ければよく、LSI中の素
子数が少ない。また、基準電流発生部と、内部回路部の
間は電流を送るのみであるので、電源ノードの電位が異
なっても発生する定電流の精度には影響することがない
という効果が得られる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば従
来の回路構成によるよりも低い電源電圧において、温度
及び電源電圧への依存性が共に無い、定電流を発生する
回路が得られる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図2】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図3】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図4】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図5】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図6】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図7】本発明による、定電流発生回路の実施例を示
す。
【図8】バイポーラトランジスタのVBEを用いた定電
流発生回路を示す。
【図9】従来の定電流発生回路を示す。
【図10】従来の定電流発生回路を示す。
【符号の説明】
Mで始まる素子はMOSトランジスタ、Qで始まる素子
はバイポーラトランジスタ、Rで始まる素子は抵抗、C
で始まる素子は静電容量を、ただしCS1は電流源をそ
れぞれ示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流密度の比を一定に保った2組のPN接
    合部を有し、上記PN接合部のそれぞれの両端に発生す
    る電圧より正の温度依存性を有する差電圧を生成し、上
    記差電圧に応じた電流を発生する正の温度依存性を持つ
    電流発生回路部と、 PN接合部の両端に発生する負の温度依存性を有する電
    圧に応じた電流を発生する負の温度依存性を持つ電流発
    生回路部とを有することを特徴とする定電流発生回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、 正の温度依存性を持つ電流と負の温度依存性を持つ電流
    の和電流に応じた定電流を発生する和電流発生回路部を
    有し、上記和電流発生回路部は、ソースとゲートが共に
    それぞれ互いに接続された2組以上のMOSトランジス
    タのドレイン電流の比によって所定の和電流を発生する
    ことを特徴とする定電流発生回路。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、 上記正の温度依存性を持つ電流発生回路の少なくとも1
    組のPN接合部は、バイポーラトランジスタのベース・
    エミッタ間のPN接合であることを特徴とする定電流発
    生回路。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、 上記負の温度依存性を持つ電流発生回路のPN接合部
    は、バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間のP
    N接合であることを特徴とする定電流発生回路。
  5. 【請求項5】請求項1,請求項2,請求項3または請求
    項4において、 上記和電流発生回路部は、上記和電流に電源電圧に依存
    する電流を加算して、定電流を発生することを特徴とす
    る定電流発生回路。
  6. 【請求項6】請求項5において、 上記電源電圧に依存する電流は、MOSトランジスタで
    構成された電源電圧供給部より供給されることを特徴と
    する定電流発生回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20000003932A (ko) * 1998-06-30 2000-01-25 김영환 온도 보상된 고정밀 전류원
JP2006146906A (ja) * 2004-11-15 2006-06-08 Samsung Electronics Co Ltd 抵抗素子のないバイアス電流発生回路
JP2008103943A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Renesas Technology Corp 半導体集積回路装置
JP2010152566A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fujitsu Semiconductor Ltd 電流生成回路、電流生成方法及び電子機器
JP2011170455A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Rohm Co Ltd 基準電圧回路

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