JPH07191452A - 感光性平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

感光性平版印刷版用支持体の製造方法

Info

Publication number
JPH07191452A
JPH07191452A JP34712493A JP34712493A JPH07191452A JP H07191452 A JPH07191452 A JP H07191452A JP 34712493 A JP34712493 A JP 34712493A JP 34712493 A JP34712493 A JP 34712493A JP H07191452 A JPH07191452 A JP H07191452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
support
printing plate
treatment
photosensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34712493A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzo Inukai
祐蔵 犬飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP34712493A priority Critical patent/JPH07191452A/ja
Publication of JPH07191452A publication Critical patent/JPH07191452A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性平版印刷版の支持体裏面の一部に具現
化された意匠が、感光性樹脂層に悪影響を及ぼすことな
く、しかも現像処理が終了してもその高意匠性が保たれ
ると共に設備投資の増大、ランニングコストの上昇を少
なくして、付加価値を向上させ得る感光性平版印刷版用
支持体を提供する。 【構成】 厚さ0.24mmのアルミニウム板を脱脂及
びエッチングによる清浄化処理を行ったのち、硫酸濃度
150g/1となるように電解質水溶液2を調製し、電
解処理槽5には、電極6と対向して上記アルミニウム板
7の裏面を配し、この時、アルミニウム板7の裏面に任
意の形状が打ち抜かれた絶縁性材料板からなる厚さ1m
mのマスキング板8を密着させ覆った。また、電極6と
しては、厚さ50mmのカーボン板を使用した。さら
に、マスキング板8に向けて吹出しノズル9から流速2
0m/分で電解質水溶液2を供給した。電極6とアルミ
ニウム板7は、ケーブル10で直流電源11に接続され
ている。このようにして上記アルミニウム板7の電気化
学的粗面化を行った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性平版印刷版用支
持体の製造方法に関し、更に詳しくは、感光性平版印刷
版において、感光性樹脂層の塗設のための粗面化処理が
施されない面(裏面)の一部を電気化学的に粗面化する
ことにより、該表面(裏面)に任意な形状の粗面(例え
ば意匠)を具現化する感光性平版印刷版用支持体の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版は、主に、支持体とし
てのアルミニウム板またはその合金板(以後単にアルミ
ニウム板と称する)と感光性樹脂層からなり、支持体と
感光性樹脂層との密着性を良好にし、かつ非画像部に保
水性を与えるため、従来、感光性樹脂層を密着させる支
持体の面の全面を粗面化する、いわゆる、砂目立て処理
がなされている。
【0003】この砂目立て処理法の具体的手段として
は、サンドブラスト、ボールグレイン、ナイロンブラシ
と研磨材/水スラリーによるブラシグレイン、研磨材/
水スラリーを支持体表面に高圧で吹き付けるホーニング
グレインなどによる機械的砂目立て方法、及びアルカリ
または酸、あるいはそれらの混合物からなるエッチング
剤で表面を粗面化する化学的砂目立て方法がある。また
特開昭52−58602、特開昭52−152302、
特開昭54−85802、特開昭55−158298、
特開昭58−120531、特開昭60−14739
4、特開昭56−28898、特開昭60−19039
2、特開平1−5589、特開平1−280590、特
開平1−118489、特開平1−141094、特開
平1−148592、特開平1−178496、特開平
1−188395、特開平1−154797、特開平2
−235794、特開平3−260100、特開平3−
253600各号公報等に記載されている電気化学的砂
目立て方法、あるいは、特開昭48−28123号公
報、英国特許第896563号明細書に記載されている
正弦波形の交流電源を用いた電気化学的砂目立て方法、
特開昭52−58602号公報に記載されている特殊な
波形を用いた電気化学的砂目立て方法、さらに、例えば
特開昭54−123204、特開昭54−63902各
号公報に記載されている機械的砂目立て方法と電気化学
的砂目立て方法とを組み合わせた方法、特開昭56−5
5261号公報に記載されている機械的砂目立て方法と
鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液による化学的砂目立
て方法とを組合わせた方法等も知られている。
【0004】以上のような種々の粗面化処理方法のう
ち、粗面化形状の制御が容易であり、しかも、微細な粗
面が得られ、設備的にシンプルな構造とする方法として
は、電気化学的な粗面化処理があげられる。
【0005】また、アルミニウム製の建材、ネームプレ
ート等の表面処理方法が、広く一般に知られている。こ
の処理方法の具体的な手段としては、特公昭60−15
717号公報に記載されているスマット除去液中で電解
処理し、アルミニウムの表面に模様を生成させる処理方
法、特公昭60−11118号公報に記載されているア
ルミニウムの粗面化(機械的、化学的あるいは電気化学
的な)加工の後、電解浴中で交流電解を施し、発生する
気泡の作用によって縦縞模様を持つ皮膜を形成させる処
理方法、特公昭61−54120号公報に記載されいる
金属(例えば、アウミニウム)製表札等のプレート表面
に樹脂溶液を文字等の模様形に塗布し乾燥することによ
り保護用皮膜とし、ついで電解浴中で電解研磨した後、
保護用皮膜を除去し文字等の模様を形成する処理方法、
特公平2−3718号公報に記載されているアルミニウ
ムの加工(脱脂、機械および化学的な研磨、ヘアライン
およびサンドブラスト等)処理後、アルマイト処理を施
しさらに乾燥した後、非導電性に優れた印刷インクで印
刷処理を行い、次いでこれを焼付処理手段により乾燥硬
化させ、これらの下地処理面を電着塗装することにより
文字、模様等を形成する処理方法、特開昭59−501
98号公報に記載されている予め粉末状の磁性物質を混
合・分散した模様生成物質(油性染料等)を水浴液面上
に供給した後、電磁石により発生する磁力を模様生成物
質中の磁性物質に作用させることにより、液上の模様生
成物質に一定の模様を現出させ、これを前処理(脱脂洗
浄、エッチング、スマット除去等)後、陽極酸化(着色
を含む事もある)処理が施されたアルミニウム材に付着
させ模様を生成する処理方法等がある。
【0006】さらに、アルミニウム以外の金属の表面処
理方法も、広く一般に知られている。この処理方法の具
体的な手段としては、例えば銅の場合、特公昭60−4
1154号公報に記載されている銅板を前処理(電解皮
膜形成、電気化学的皮膜形成、化学処理、浸漬処理)し
た後、銅板に付着性のあるマーキング材料で文字等をマ
ーキングし、それ以外のところは銅板に対して付着性は
あるがマーキング材料に対しては、付着性のないレジス
ト皮膜を形成して、その後マーキング材料のみを除去し
てその跡にメッキを施した後、レジスト皮膜を除去して
文字等を形成する処理方法があり、ステンレスの場合に
は、特開昭50−56334号公報に記載されているス
クリーン印刷で耐酸インキをステンレス製品の非模様部
分に印刷したあと、エッチングにより模様部分を腐食せ
しめて凹部を形成した後、この凹部の底部を電解研磨
し、凹部以外のところに耐酸性液を塗布した状態にし、
このステンレス製品を陽極に、金、銀、銅等を陰極とし
てメッキ処理を施し、凹部の底部に金、銀、銅等の金属
メッキ層を形成する処理方法、特公昭53−39869
号公報および特公昭56−10999号公報に記載され
ているステンレス・クラッド・アルミニウム板に有色模
様を形成する処理方法、特開平2−307629号公報
に記載されているステンレス鋼板の裏面に機械的な模様
付け(卦書き、模様を持った治具の押し付け、鋭利なナ
イフによる模様の描写、エンボス加工等)を行った後、
発色加工(硫酸−クロム酸溶液中での着色、酸化皮膜の
硬化)を行う処理方法、等がある。
【0007】一方、感光性平版印刷版の感光性樹脂層を
設けない表面(裏面)全体も、表面処理が施される場合
がある。この処理方法の具体的な手段としては、特開平
3−90388号公報に記載されているアルカリ金属ケ
イ酸塩水溶液で処理する方法、特開昭62−1586号
公報に記載されている粗面化材を分散させた塗料を塗布
したり、ボールグレイン、ホーニンググレイン、ブラッ
シグレイン等で機械的に処理したり、あるいは粉末を直
接的にパウダリングしたりする方法、特開平3−249
652号公報に記載されている樹脂粒子を略ゝ均一に散
布し、熱融着する方法、あるいは特公昭55−237号
公報に記載されている裏面よりエンボスロールを押し当
てて全体にエンボス模様を作る方法、等が知られてい
る。さらに、感光性平版印刷版においては、その支持体
の裏面の一部に意匠を具現化する方法として、インクジ
ェット方式、印刷方式等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は、印刷により付着したインクの部分が盛り上が
るため、巻き取ったり、積み重ねたりした場合には感光
性樹脂層と接着すると言う欠点のみでなく、現像時に
は、インクが溶け出すと言う欠点を有する。さらに、硬
化(UVあるいは熱)型インクを使用して現像時の溶出
を防止しようとすると、その設備費は膨大になると言う
欠点を有する。また、意匠を具現化したロールあるいは
プレートを感光性平版印刷版の支持体の裏面と圧着する
方法があるが、この方式は、ロールあるいはプレートの
意匠部が摩耗すると言う欠点のみでなく、支持体の圧着
された部分が盛り上がるため感光性樹脂層を設けた時、
支持体の平面性を損ない、塗膜の均一性が得られないと
言う欠点を有する。
【0009】これらの問題点を解消する方法として、特
願平5−100118号明細書では、感光性平版印刷版
用支持体の感光性樹脂層を設けない面(裏面)を所望の
任意な形状が打ち抜かれた絶縁性材料板で覆い、電解質
水溶液中で該支持体に絶縁材料板の打ち抜き面を通して
交流電流を印加する事により、該支持体の裏面に所望の
任意な形状の粗面化を行う感光性平版印刷版およびその
支持体の製造方法が、また特願平5−193897号で
は、円筒上ドラムの表面に所望な任意の形状が打ち抜か
れた絶縁性材料板を設けると共に、該ドラムの内部に電
極を設け、電解質水溶液を介して該ドラムにラップした
該支持体に交流電流を印加する連続的な処理方法および
装置を提案している。このような方法で粗面化されたア
ルミニウム表面は、そのままでは柔らかく、摩耗し易い
ので、硬く、そして耐摩擦性を向上させるため、陽極酸
化処理を施し酸化皮膜を形成させるのが、一般的であ
る。
【0010】しかしながら、この方法は、工業的規模の
装置とした場合には、交流電流を印加して粗面化処理を
行う装置および粗面化された表面に酸化皮膜を形成させ
る陽極酸化処理装置が必要となり、設備投資の増大、ラ
ンニングコストの上昇等の経済的問題がある。
【0011】本発明の目的は、上記問題点を解消し、感
光性平版印刷版の支持体裏面の一部に具現化された意匠
が、感光性樹脂層に悪影響を及ぼすことなく、しかも現
像処理が終了してもその高意匠性が保たれると共に、設
備投資の増大、ランニングコストの上昇の少ない、付加
価値を向上させ得る感光性平版印刷版用支持体の製造方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 アルミニウム支持体上に感光性樹脂層を設けた感光
性平版印刷版の、感光性樹脂層を設けない面を、所望の
任意な形状が打ち抜かれた絶縁性あるいは絶縁構造の材
料板で覆い、電解質水溶液中で該支持体に前記絶縁性あ
るいは絶縁構造の材料板の打ち抜き面を通して電流を印
加することにより、該支持体の前記感光性樹脂を設けな
い面に所望の任意な形状の粗面化を具現化する感光性平
版印刷版用支持体の製造方法において、前記印加する電
流が直流であることを特徴とする感光性平版印刷版用支
持体の製造方法。 前記電解質水溶液が、硫酸単独の水溶液あるいは硫
酸を主成分とする酸性水溶液であることを特徴とする前
記記載の感光性平版印刷版用支持体の製造方法。 前記支持体の前記感光性樹脂が設けられる面の全体
が、電気化学的に粗面化された後に、前記感光性樹脂層
を設けない面に所望の任意な形状を具現化することを特
徴とする前記又は記載の感光性平版印刷版用支持体
の製造方法。によって達成される。
【0013】以下、本発明について、詳しく説明する。
本発明に使用される感光性平版印刷版用支持体のアルミ
ニウム板としては、JISA1050材、JISA11
00材、JISA3003材、JISA3103材、J
ISA5005材等種々のアルミニウム板を用いること
が出来るが、感光性樹脂層と密着する面(表面)が印刷
版としての性能に影響を与えるので、アルミニウムの裏
面に意匠を具現化するとしても、表裏の均一なアルミニ
ウムの場合、その材質選択に関しては、一般に感光性樹
脂層と密着する面(表面)が優先し、表面の粗面化処理
(機械的、化学的、電気化学的)方法に応じて最適なも
のを選択する必要がある。しかしながら、表面と裏面が
異なる成分から成るアルミニウム板の場合は、この限り
ではなく、それぞれの面(表面、裏面)の処理方法に応
じた最適なものを選択することが出来る。
【0014】上記アルミニウム板は、感光性樹脂層と密
着する面(表面)は印刷版としての性能を確保するため
の電気化学的粗面化処理が、裏面は前記の電気化学的粗
面化が実施されるのに先だって、必要に応じて表裏面の
圧延油を除去するため、または、清浄なアルミニウム面
を表出させるための前処理やその表面の表面積を増大さ
せるための機械的砂目立て処理が行われてもよい。表裏
面の圧延油を除去するための前処理には、トリクレン等
の有機溶剤、界面活性剤、あるいはケイ酸ソーダ類等
が、また清浄なアルミニウム面を表出させるためには、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリエッチ
ング剤が広く用いられている。機械的砂目立てのために
は、ボールグレイン法、ナイロンブラシ法等が広く用い
られる。
【0015】続く、電気化学的粗面化では、感光性樹脂
層と密着する面(表面)は必要に応じて実施されるが、
裏面の処理は、直流電流が用いられる。感光性樹脂層と
密着する面(表面)の電気化学的粗面化処理は、裏面の
処理が行われる前に実施するのが好ましい。また、前処
理及び/あるいは機械的砂目立て処理から始まる表面の
電気化学的粗面化処理と裏面の電気化学的処理とをそれ
ぞれ別個に行うことも可能であるが、連続して行うこと
が好ましい。裏面の電気化学的処理の後、必要により特
開平1−150583号公報記載の封孔処理、特開昭6
0−149491号公報記載の親水化処理、米国特許3
181461号明細書記載のアルカリ金属塩を含む親水
性セルロースの下塗り層塗設等を適宜選択して実施でき
る。本発明は、裏面の電気化学的処理に関するものであ
るから、これ以降は、裏面を中心として説明する。
【0016】電解質水溶液としては、硫酸以外、に例え
ば燐酸,クロム酸,しゅう酸,スルファミン酸,ベンゼ
ンスルホン酸,アミドスルホン酸等、あるいはこれらの
二種類以上の混合物、あるいはこれらにアルミニウムイ
オンを含有する水溶液等があるが、所望の品質を得るた
めに最適なものを選べば良い。これらの電解質水溶液中
でアルミニウム板を陽極として電流を印加すると、アル
ミニウム板表面に陽極酸化皮膜を形成させることが出来
る。この時、印加する電気量が極端に少ない場合には干
渉ムラが表れ、酸化皮膜の生成が容易に判別できる。陽
極酸化処理の条件は、電解質水溶液の種類により、種々
変化するため、一概には決定されないが、一般的には電
解質水溶液に使用される酸の濃度は、1重量%〜80重
量%の範囲、液温は5℃〜70℃の範囲、電流密度は
0.5A/dm2 〜60A/dm2 の範囲、電圧は、1
V〜100Vの範囲、電解時間は、0.3秒〜50秒の
範囲が適当である。また、電気量および酸化皮膜量は、
電流密度、電解時間にもよるが、それぞれ10C/dm
2 〜200C/dm2 の範囲、0.1g/m2 〜2.0
g/m2 の範囲が好ましい。電源波形としては、直流の
場合が一般的であるが、他にも矩形波形や交直重畳波形
など所望の品質を得るために最適なものを選択できる。
電解処理時の電流密度としては自由に選択できる。例え
ば、処理時間中、常に一定値としても良いし、次第に電
流密度を上げて行くようにしても良い。
【0017】このようにして電気化学的に処理された裏
面は、その部分がインク印刷方式や支持体の圧着方式の
ように盛り上がることがないので、感光性樹脂層と接着
したり、現像処理時にインクが溶出したり、感光性樹脂
層を設ける時にその均一性に悪影響を与えるということ
は無い。また、前述のように電解処理時の電気量が極端
にすくない時には干渉ムラが表れるが、所望の任意な形
状を裏面に具現化した場合は、この干渉ムラにより所望
の任意な形状を際立たせることが出来る。以上の処理が
施された裏面は、必要に応じて前述したような親水化処
理が行われても良い。
【0018】前述したような前処理、機械的砂目立て、
化学的砂目立て、電気化学的砂目立ておよび陽極酸化処
理が施され、得られた感光性平版印刷版用支持体の表面
に、必要な表面処理(例えば親水化処理)を施し、さら
に従来より知られている感光性樹脂層を表面に設けて、
その裏面に任意な形状(例えば意匠)を具現化した感光
性平版印刷版を得ることが出来る。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて、より詳細に
説明する。なお、実施例中の「%」は、特に指定のない
限り、「重量%」を示すものとする。 (実施例−1)厚さ0.24mmのアルミニウム板(2
40mm×120mm,JISA1050材)を50℃
の10%水酸化ナトリウム水溶液中でアルミニウムのい
溶解量が5g/m2 になるように脱脂およびエッチング
処理した。水洗後、30%硝酸水溶液で中和し、再び水
洗を行った。次に硫酸濃度150g/lとなるように電
解質水溶液2を調製し、図1に示すような電解処理装置
1のストックタンク3に投入し、温度35℃でポンプ4
を介して電解処理層5に送液した。電解処理槽5には、
電極6と対向して上記アルミニウム板7の裏面を配し、
電解水溶液中に浸し電解質水溶液中で15mmの間隔を
置いて相対するように配置した。この時、アルミニウム
板7の裏面に図2に示すような任意の形状が打ち抜かれ
た絶縁性材料板からなる厚さ1mmのマスキング板8
(260mm×140mm)を密着させ覆った。また、
電極6としては、厚さ50mm(240mm×120m
m)のカーボン板を使用した。さらに、マスキング板8
に向けて吹出しノズル9から流速20m/分で電解質水
溶液2を供給した。電極6とアルミニウム板7は、ケー
ブル10で直流電源11に接続されている。 さらに、
直流電源11から電流密度5A/dm2 の直流を10秒
間供給し、陽極酸化処理をした。又、電解質水溶液2は
電解処理槽5よりストックタンク3に電解液排出口12
を通じて循環使用されている。最後に水洗、乾燥して、
裏面に相当する一部に直流による電気化学的粗面化によ
り任意の意匠を具現化した感光性平版印刷版用支持体を
得た。このようにして感光性平版印刷版用支持体の一方
の表面に具現化された意匠の部分は、意匠が具現化され
なかった部分との境界が極めて明瞭となった。
【0020】(実施例−2)実施例−1における電解質
水溶液2をしゅう酸水溶液とし、その濃度を50g/1
とすると共に、電流密度を5A/dm2 、直流の印加時
間を15秒とした以外は実施例−1と同様の処理を行っ
た。その結果、具現化された意匠の部分は実施例−1と
同様であった。
【0021】(実施例−3)実施例−2における電解質
水溶液2をしゅう酸水溶液と硫酸水溶液の混合液とし、
それぞれの濃度を、50g/l,150g/lとすると
共に、電流密度を5A/dm2 、直流の印加時間を12
秒とした以外は、実施例−2と同様の処理を行った。そ
の結果、具現化された意匠の部分は実施例−2と同様で
あった。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法により得られる支持体を用
いた感光性平版印刷版は、その支持体裏面の一部に具現
化された所望の任意な形状の粗面が、感光性樹脂層に悪
影響を及ぼすことなく、しかも現像処理が終了してもそ
の高意匠性が保たれると共に、陽極酸化装置だけで、意
匠とそして両面の粗面化面の固い硬膜化を行うことが出
来るので、設備投資の増大,ランニングコストの上昇を
少なくして、付加価値を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性平版印刷版用支持体の製造方法
の直流による電気化学的粗面化処理方法の一実施例の電
解処理装置の概略側面図
【図2】本発明の感光性平版印刷版用支持体の製造方法
の直流による電気化学的粗面化処理方法に用いられるマ
スキング板形状の一実施例の斜視図
【符号の説明】
1 電解処理装置 2 電解質水溶液 3 ストックタンク 4 ポンプ 5 電解処理槽 6 電極 7 アルミニウム板 8 マスキング板 9 吹き出しノズル 10 ケーブル 11 電源 12 電解液排出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム支持体上に感光性樹脂層を
    設けた感光性平版印刷版の、感光性樹脂層を設けない面
    を、所望の任意な形状が打ち抜かれた絶縁性あるいは絶
    縁構造の材料板で覆い、電解質水溶液中で該支持体に前
    記絶縁性あるいは絶縁構造の材料板の打ち抜き面を通し
    て電流を印加することにより、該支持体の前記感光性樹
    脂を設けない面に所望の任意な形状の粗面化を具現化す
    る感光性平版印刷版用支持体の製造方法において、前記
    印加する電流が直流であることを特徴とする感光性平版
    印刷版用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電解質水溶液が、硫酸単独の水溶液
    あるいは硫酸を主成分とする酸性水溶液であることを特
    徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版用支持体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記支持体の前記感光性樹脂が設けられ
    る面の全体が、電気化学的に粗面化された後に、前記感
    光性樹脂層を設けない面に所望の任意な形状を具現化す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の感光性平版印
    刷版用支持体の製造方法。
JP34712493A 1993-12-27 1993-12-27 感光性平版印刷版用支持体の製造方法 Pending JPH07191452A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34712493A JPH07191452A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 感光性平版印刷版用支持体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34712493A JPH07191452A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 感光性平版印刷版用支持体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07191452A true JPH07191452A (ja) 1995-07-28

Family

ID=18388072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34712493A Pending JPH07191452A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 感光性平版印刷版用支持体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07191452A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100861021B1 (ko) * 2007-08-01 2008-09-30 김경희 황산을 이용한 알루미늄 폼 세척 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100861021B1 (ko) * 2007-08-01 2008-09-30 김경희 황산을 이용한 알루미늄 폼 세척 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3755116A (en) Process for the production of aluminum base offset printing plates
EP1338436B1 (en) Aluminum support for lithographic printing plate, method of preparing the same and presensitized plate using the same
EP0924101B1 (en) Process for producing aluminium support for lithographic printing plate
EP0620124B1 (en) Planographic printing plate and method of manufacturing support therefor
JP2002211159A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法、平版印刷版用支持体、および平版印刷原版
JPH07191452A (ja) 感光性平版印刷版用支持体の製造方法
JP2002363799A (ja) アルミニウム板、平版印刷版用支持体の製造方法、平版印刷版用支持体、および平版印刷原版
JP3738940B2 (ja) 校正用平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPH0776800A (ja) 感光性平版印刷版用支持体の連続処理装置
JPH07191453A (ja) 感光性平版印刷版およびその支持体の製造方法
JPH11115340A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2001121837A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
EP0520354B1 (en) Apparatus and method for anodizing supports for lithographic printing plate
JP3717025B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
US4678551A (en) Process for producing an aluminum support for a lithographic printing plate
JP2002225454A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法、平版印刷版用支持体、および平版印刷原版
KR20010003653A (ko) 스테인레스스틸 판 및 파이프의 음각도장 방법
JPH10183400A (ja) アルミニウム板の粗面化方法
JP2000301850A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPH10251900A (ja) アルミニウム板の粗面化方法
JPH1030200A (ja) アルミニウム板の粗面化方法
JP2002240455A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法、平版印刷版用支持体、および平版印刷原版
JPH02165995A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPS60203495A (ja) 平版印刷用アルミニウム基材及び平版印刷版用アルミニウム支持体の製法
JPH09234971A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法