JPH07191029A - 蛍光標識試薬の製造方法 - Google Patents
蛍光標識試薬の製造方法Info
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- JPH07191029A JPH07191029A JP35085193A JP35085193A JPH07191029A JP H07191029 A JPH07191029 A JP H07191029A JP 35085193 A JP35085193 A JP 35085193A JP 35085193 A JP35085193 A JP 35085193A JP H07191029 A JPH07191029 A JP H07191029A
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Abstract
シアニン色素と、アミノ基を有する高分子化合物とを結
合させて蛍光標識試薬を製造する方法において、N−ア
ルコキシカルボニル−2−アルコキシ−1,2−ジヒド
ロキノリンを作用させ、カルボキシル基とアミノ基を選
択的に結合させることを特徴とする蛍光標識試薬の製造
方法。 【効果】本発明の製造方法によれば、スルホン基とカル
ボキシル基とを併せ持つシアニン色素を用いて水溶性の
高い蛍光標識試薬を高収率で製造することが可能とな
り、高感度で低価格の免疫測定を容易にすることができ
る。
Description
る蛍光標識試薬の製造方法に関する。より詳しくは、ス
ルホン基とカルボキシル基とを併せ持つ水溶性シアニン
色素とアミノ基を有する高分子化合物とをカルボキシル
基を介してアミノ基と選択的に結合させることを特徴と
する蛍光標識試薬の製造方法に関する。
原、抗体の濃度の測定方法としてはラジオアイソトープ
や酵素で抗原や抗体を標識する方法が用いられてきた
が、これらの方法は感度、安全性などの面で問題があ
り、これらの方法に代わって蛍光色素で抗原や抗体を標
識し、これを用いて抗原や抗体の濃度を測定する方法が
種々研究されている。
国特許番号第4852809号)などでは、光ファイバ
ーの側面に抗原、抗体を結合させ、蛍光色素で標識した
抗体、抗原をこの光ファイバー表面で免疫反応させると
ともに、この光ファイバーに励起光を導波することによ
り、光ファイバー上の蛍光色素を励起させ、生ずる蛍光
を光ファイバーの出射端面で反射させ、光ファイバーの
入射端面から蛍光と残余の励起光を取り出し、これをビ
ームスプリッターを経由することにより分光させ、蛍光
のみを測定する方法が記載されている。
ては、標識物としてフルオレセインイソチオシアネー
ト、ローダミンイソチオシアネートなどの蛍光色素で修
飾された蛍光標識抗原や蛍光標識抗体が用いられてき
た。しかしながら、このような蛍光標識抗原や蛍光標識
抗体は、一つの抗原又は抗体に結合する蛍光色素の量が
一つであるため,感度の改善が困難であった。また、ロ
ーダミンやフルオレセイン等の蛍光色素は、励起波長が
400nm付近であるため、励起光源が大型で、高価で
あるという欠点を持っていた。そのため、これらの蛍光
色素に代えて、630nm帯で励起するシアニン色素で
修飾されたアビジンを用いてビオチン化抗原やビオチン
化抗体を標識することにより、He−Neレーザを光源
として使用可能な蛍光標識抗原や蛍光標識抗体が開発さ
れている(WO90/13029公報)。
けにくく、また溶解しても加水分解を生じるなど大変不
安定であるため、反応試薬の作成が困難であった。そこ
で、この問題を解決するため、スルホン基とカルボキシ
ル基とを併せ持つ水溶性のシアニン色素が開発され、こ
れとアビジン等のアミノ基を持つ化合物との結合には、
カルボジイミド類が縮合剤として使用されてきた(J.
C.Seehan,G.P.Hess,J.Am.Ch
em.Soc.,77,1067(1955))。とこ
ろで、縮合剤としてカルボジイミド類を用いると、スル
ホン基とカルボキシル基とを併せ持つ水溶性のシアニン
色素の場合は、解離度の高いスルホン基の方がやや反応
選択性が高いため、スルホン基が選択的に活性化されて
アミノ基と結合し、その結果遊離のカルボキシル基を有
する水溶性の低い結合体が優先的に生じ、水溶性の高い
遊離のスルホン基を有する結合体の収率が低下するとい
う問題がある。
記の課題を解決するために鋭意検討した。その結果、縮
合剤として、ペプチド合成の分野でカップリング試薬と
して知られているN−エトキシカルボニル−2−エトキ
シ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)(D.Be
lleau,G.Malek,J.Am.Chem.S
oc.,90,1651(1968))を用いた場合、
スルホン基とカルボキシル基とを併せ持つ水溶性のシア
ニン色素であっても、カルボキシル基とアミノ基が結合
した水溶性の高い結合体が高収率で得られることを見い
出し、さらに研究を進めて本発明を完成するに至った。
とカルボキシル基を併せ持つ水溶性シアニン色素と、ア
ミノ基を有する高分子化合物とを結合させて蛍光標識試
薬を製造する方法において、N−アルコキシカルボニル
−2−アルコキシ−1,2−ジヒドロキノリンを作用さ
せ、カルボキシル基とアミノ基を選択的に結合させるこ
とを特徴とする蛍光標識試薬の製造方法、(2)スルホ
ン基とカルボキシル基を併せ持つ水溶性シアニン色素が
一般式(I)、(II)又は(III)により表されるシアニ
ン色素であることを特徴とする上記(1)記載の製造方
法、並びに
i+ 、N+ H(C2 H5 )3 、NH4 + 、またはピリジ
ニウムイオンを表す。)
i+ 、N+ H(C2 H5 )3 、NH4 + 、またはピリジ
ニウムイオンを表す。)
i+ 、N+ H(C2 H5 )3 、NH4 + 、またはピリジ
ニウムイオンを表す。) (3)アミノ基を有する高分子化合物がキトサン、スル
ホン化キトサン、ポリガラクトサミン、ポリノイラミン
酸、抗体、アビジン、およびプロテインAからなる群よ
り選ばれるものである上記(1)または(2)記載の製
造方法に関する。
は、分子中にカルボキシル基とスルホン基とを併せ持つ
シアニン色素であれば特に制限されるものではなく、具
体的には、一般式(I)に示される構造式を有する色素
NK3682(日本感光色素研究所製)およびその塩、
一般式(II)に示される構造式を有する色素NK375
9(日本感光色素研究所製)およびその塩、一般式(II
I)に示される構造式を有する色素NK3942(日本感
光色素研究所製)およびその塩等が挙げられる。本発明
で用いるこれらのシアニン色素は、赤外域を吸収する蛍
光色素であるため、小型で高出力かつ低価格な半導体レ
ーザを光源として使用することができる。従って、優れ
た蛍光免疫測定法の実現を可能とする。
ノ基を有する高分子化合物との反応は、N−アルコキシ
カルボニル−2−アルコキシ−1,2−ジヒドロキノリ
ン(AADQ)により、シアニン色素中のスルホン基と
カルボキシル基のうち、非プロトン性溶媒中でカルボキ
シル基のみを活性化し、アミノ基と反応させることによ
り行われる。AADQ(IV) は、下記反応式に示すよう
に、一般に酸成分であるRCOOHと反応して中間体
(V)を生じ、この中間体は、徐徐に混合酸無水物(V
I)とキノリン(VII)とに分解する。この混合酸無水物
は、アミノ基を有する高分子化合物との反応で直ちにア
ミノ基と反応して酸アミド結合を形成する。従って、酸
成分として前記のようなカルボキシル基とスルホン基と
を併せもつシアニン色素を用いた場合、シアニン色素中
のカルボキシル基が反応し解離しているスルホン基は反
応に関与しないため、高い収率でカルボキシル基とアミ
ノ基との反応結合物を得ることが可能となる。AADQ
としては、前記のEEDQの他に、一般式(IV) におけ
るR’,R”を種々組合せたものが挙げられる。
ロピル、ブチル、イソブチルおよびペンチルの中から選
ばれるものである。) こうして得られるシアニン色素とアミノ基を有する高分
子化合物との結合物、すなわちシアニン色素標識高分子
化合物は、遊離のスルホン基を有するため水溶性に優れ
ている。
有する高分子化合物との反応は、公知の方法によって行
うことができる。例えば、まず、シアニン色素をジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒に
溶解して氷冷した後、1〜2倍等量のAADQを添加
し、0〜4℃に0.5〜4時間静置する。この間に混合
酸無水物が形成される。一方、アミノ基を有する高分子
化合物を水に溶解して、氷冷する。これにシアニン色素
を含むジメチルホルムアミド等の溶液を添加し、0〜4
℃にて2〜18時間静置して反応させる。反応終了後、
未反応のシアニン色素およびAADQ等は除去すること
が好ましく、例えば透析法、遠心分離法、ゲル濾過法又
は限外濾過法などとアルコール、水等による洗浄との併
用によって除くことができる。
子化合物としては、まず、キトサン、スルホン化キトサ
ン、ポリガラクトサミン、ポリノイラミン酸等のアミノ
グリカンおよびそれらの誘導体が挙げられる。これらの
アミノグリカン例えばキトサンの分子量は、通常104
〜105 程度であるが、反応活性基の数を増加させるた
め105 〜106 程度のものを使用するのが好ましい。
また、キトサンの水溶性を高めるため、スルホン化キト
サンを有利に用いることができる。また、アミノグリカ
ンの他に抗体、アビジン、プロテインA、ポリリジン等
のポリペプチド類も本発明に用いられるアミノ基を有す
る高分子化合物として有利に用いることができる。
標識試薬は、以下に記載される工程により、蛍光免疫測
定に使用される。説明の便宜上、本発明の方法により製
造されるシアニン色素修飾アビジンを使用する場合を例
にとる。
原)に対する抗体を光ファイバーのコア表面に固定す
る。次いで、該抗体の結合した光ファイバーと測定対象
物質(抗原)を特異的に反応させて、光ファイバーのコ
ア表面上に抗体と測定対象物質(抗原)の結合した免疫
複合体(光ファイバーのコア表面−抗体−測定対象物
質)を形成する。
して特異的な結合能を有する抗体の結合したビオチン化
アミノグリカン(抗体−アミノグリカン−ビオチン)と
本発明のシアニン色素修飾アビジン(アビジン−シアニ
ン色素)を反応させて、ビオチン−アビジンの結合を介
したシアニン色素標識抗体を調製する(抗体−アミノグ
リカン−ビオチン−アビジン−シアニン色素)。
端抗原と工程Bで調製したシアニン色素標識抗体を反応
させて、光ファイバーのコア表面−抗体−測定対象物質
−抗体−アミノグリカン−ビオチン−アビジン−シアニ
ン色素の複合体を形成させ、750〜850nmの半導
体レーザを励起光源とする蛍光測定装置を用いて光ファ
イバーのコア表面に固定されたシアニン色素の蛍光を測
定する。
高分子化合物としてアビジンを例にしたが、本発明の方
法に用いられるアミノ基を有する高分子化合物として
は、前記のようにアビジン以外にも抗体、プロテイン
A、キトサン、スルホン化キトサン、ポリガラクトサミ
ン、ポリノイラミン酸等のアミノグリカンが用いられ
る。光ファイバーのコア表面にシアニン色素を固定する
ために介在する化合物として、アビジンの場合にはビオ
チンが使用されるように、使用するアミノ基を有する高
分子化合物と特異的に結合する化合物が選択される。具
体的には、アビジンとビオチン、プロテインAと抗体な
どが好ましく、特にアビジンとビオチンの組み合わせが
最適である。キトサン、ポリガラクトサミン、ポリノイ
ラミン酸等のアミノグリカンの場合は、これらの抗体を
用いることができるが、キトサン等にビオチンを結合さ
せて、ビオチン化キトサン等とアビジンとを組み合わせ
て用いるのが便利である。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。 実施例1 (1)キトサン2.5gを5%LiCl含有ジメチルア
セトアミド(DMA)500mlに懸濁し、ここへピリ
ジン−三酸化硫黄錯体18gを溶解し、60℃で24時
間反応させた。 (2)反応後、冷却しながら氷水を加え、さらにpH1
0に調整しながら最終的に約1リットルとした。 (3)遠心分離により沈澱を除去した後、上清をエバポ
レーションによって約500mlに濃縮し、さらにこれ
を蒸留水に対して透析し、DMA、ピリジンおよび生成
したNa2 SO4 を除去した。 (4)前記(3)の溶液に濃HClを加え、溶液の最終
濃度が0.08Nとなるように調製した。この溶液を1
00℃で2.5時間、加熱処理した。 (5)加熱後、氷浴中で冷却し、さらに6%NaOH水
溶液でpH10に調整し、生じた沈澱を遠心分離により
除去し、上清を得た。 (6)前記(5)の上清を蒸留水に対して一晩透析した
のち、これをエバポレーターにて濃縮乾固し、スルホン
化キトサン(S−C)標品を得た。
5mlのジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、N
K3682が溶解した後、この液を氷浴中で冷却した。 (8)前記(7)の氷冷したNK3682溶液にEED
Q(和光純薬工業社製)10.4mgを加え、溶解した
後、4℃に2時間静置した。 (9)前記(6)で得られたS−C2mgを0.5ml
の水に溶解し、氷冷した後、前記(8)のEEDQによ
り活性化したNK3682の溶液0.5mlを加え、4
℃にて12時間反応させた。 (10)前記(9)の反応液にメタノールを約9ml加
え、限外濾過にて未反応のNK3682およびEEDQ
等を除去した。 (11)さらに2〜3回メタノールで洗浄したのち、メ
タノールを除去し、ここへ水3mlを加えて、NK36
82の結合したS−C(F−S−C)の水溶液を得た。
C水溶液に3mgのヤギ由来抗ヒトIg抗体を溶解し、
さらにここへ5mgの1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC)を加
え、4℃で一晩反応させた。 (13)ゲル濾過によって、未反応の抗体、F−S−
C、およびWSC等を除去し、ヤギ由来抗ヒトIg抗体
の結合したF−S−C(F−S−C−Ab)を得た。F
−S−C−Abとして回収できた抗体量は2.8mg
(93.3%)であった。
樹脂製光ファイバー(三菱レイヨン(株)製)を3cm
に切り、両端面をエタノールを潤滑剤としてポリシング
フィルムで研磨した。 (15)0.5mlの水に10mgの硫酸ニッケルを溶
かし、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際
に生じる沈澱を遠心分離にて除去し、採取した上澄みを
ニッケル−エタノール溶液とした。次にエタノール溶媒
の20mM水酸化カリウム溶液0.4mlにニッケル−
エタノール溶液0.1mlと50%グルタルアルデヒド
50μlを添加し混合して、処理溶液とした。 (16)前記(14)の光ファイバーの片面を前記(1
5)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した後、2
0mM塩酸、次にPBSで洗浄した。次にこの光ファイ
バーを2mg/mlのヒト膵アミラーゼ溶液に浸漬し、
4℃に一晩静置した。 (17)光ファイバーを溶液から取り出し、1%水素化
ホウ素ナトリウム水溶液に15分間浸漬した後、PBS
で洗浄して、ヒト膵アミラーゼ固定化センサーとし、こ
れを検出部とした。
溶液の中に、前記(17)の検出部を20分間浸漬し、
前記(13)で調製したF−S−C−Abの溶液中に2
0分間浸漬した。次いで、0.05%トゥイーン20含
有PBS(Tween PBS)で洗浄後、1個のレー
ザを使用する蛍光測定系である図1に示す装置を用い
て、780nm半導体レーザ系で測定したところ、0.
3ng/mlまで測定できた。
標品を得た。 (2)前記(1)のS−C2mgを0.5mlの水に溶
解し、27.6mgのNK3682をDMFに溶解し
て、両液を混合し、ここへ水溶性カルボジイミド(WS
C)を10mg加え、4℃にて12時間反応させた。 (3)実施例1の(10)〜(13)と同様の方法でF
−S−C−Abを得た。このとき、F−S−C−Abと
して回収できた抗体量は約0.4mgで、用いた抗体の
13.3%に過ぎなかったのに対し、実施例1で回収で
きた抗体量は前記のように90%以上の回収率であっ
た。この相違は、EEDQにより活性化されたNK36
82を用いた場合とWSCにより活性化されたNK36
82を用いた場合におけるF−S−Cの収率の相違およ
び得られたF−S−Cの水溶性の相違によるものと考え
られる。
却しながら溶解し、ここへ4mgのEEDQを加えて溶
解し、4℃にて2時間静置した。 (2)(株)日本バイオテスト研究所製のヤギ由来抗ヒ
トCRP抗体溶液1ml(13mg/ml)を5mMリ
ン酸緩衝液(pH7)にて4℃で4時間透析し、透析後
に前記(1)のNK3942溶液と混合し、4℃に16
時間静置した。 (3)5mMリン酸緩衝液(pH7)で平衡化したセフ
ァデックスG50カラムにてゲル濾過を行い、NK39
42の結合した抗ヒトCRP抗体(F−Ab)を得た。
このときF−Abとして回収できた抗体量は12.3m
g(94.6%)であった。 (4)ヒト膵アミラーゼの代わりに、抗ヒトCRP抗体
を用いた以外は実施例1の(14)〜(17)と同様の
方法で抗ヒトCRP抗体固定化センサーを作成し、これ
を検出部とした。 (5)濃度既知のCRP溶液中に前記(4)の検出部を
20分間浸漬し、次に、前記(3)で調製したF−Ab
溶液に20分間浸漬した。0.01%トゥイーン20含
有5mMリン酸緩衝液(pH7)で洗浄した後、図1に
示す装置を用いて780nm半導体レーザ系で測定した
ところ、2ng/mlまで測定できた。
Qによって活性化されたNK3942の代わりに、5m
gのNK3942をそのまま透析後の抗体溶液に溶か
し、さらに4mgのWSCを加えた以外は実施例2の
(2)および(3)と同様の方法でF−Abを得た。こ
のとき、F−Abとして回収できた抗体量は0.11m
g(回収率8.5%)であった。 (2)実施例2の(4)および(5)と同様の方法で測
定したところ、得られたF−Abが少なすぎたため、6
00ng/mlまでしか検出できなかった。実施例2と
比較例2とを比べると、NK3942と抗ヒトCRP抗
体との結合には、WSCよりもEEDQが遙かに優れて
いることが明らかであり、本発明の蛍光標識試薬の製造
方法においては、EEDQが極めて適しているといえ
る。
9を用いた以外は全く同様の方法で抗ヒトCRP抗体固
定化センサーを作成し、濃度既知のCRP溶液中のCR
Pを測定したところ、2ng/mlまで検出することが
できた。
ルボニル−2−プロポキシ−1,2−ジヒドロキノリン
(MPDQ)を用いた以外は全く同様の方法で実施した
ところ、抗体は90%以上回収でき、かつ、ヒト膵臓ア
ミラーゼを0.3ng/mlまで測定することができ
た。
ルボニル−2−ブトキシ−1,2−ジヒドロキノリン
(BBDQ)を用いた以外は全く同様の方法で実施した
ところ、抗体は92%以上回収でき、かつ、CRPを2
ng/mlまで測定することができた。
とカルボキシル基とを併せ持つシアニン色素を用いて水
溶性の高い蛍光標識試薬を高収率で製造することが可能
となり、高感度で低価格の免疫測定を容易にすることが
できる。
略図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 スルホン基とカルボキシル基を併せ持つ
水溶性シアニン色素と、アミノ基を有する高分子化合物
とを結合させて蛍光標識試薬を製造する方法において、
N−アルコキシカルボニル−2−アルコキシ−1,2−
ジヒドロキノリンを作用させ、カルボキシル基とアミノ
基を選択的に結合させることを特徴とする蛍光標識試薬
の製造方法。 - 【請求項2】 スルホン基とカルボキシル基を併せ持つ
水溶性シアニン色素が一般式(I)、(II)または(II
I)により表されるシアニン色素であることを特徴とする
請求項1記載の製造方法。 【化1】 (式中、RはH+ 、Na+ 、K+ 、Li+ 、N+ H(C
2 H5 )3 、NH4 + 、またはピリジニウムイオンを表
す。) 【化2】 (式中、RはH+ 、Na+ 、K+ 、Li+ 、N+ H(C
2 H5 )3 、NH4 + 、またはピリジニウムイオンを表
す。) 【化3】 (式中、RはH+ 、Na+ 、K+ 、Li+ 、N+ H(C
2 H5 )3 、NH4 + 、またはピリジニウムイオンを表
す。) - 【請求項3】 アミノ基を有する高分子化合物がキトサ
ン、スルホン化キトサン、ポリガラクトサミン、ポリノ
イラミン酸、抗体、アビジン、およびプロテインAから
なる群より選ばれるものである請求項1または請求項2
記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35085193A JP3294415B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 蛍光標識試薬の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35085193A JP3294415B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 蛍光標識試薬の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07191029A true JPH07191029A (ja) | 1995-07-28 |
JP3294415B2 JP3294415B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=18413322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35085193A Expired - Lifetime JP3294415B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 蛍光標識試薬の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3294415B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009215174A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Mie Univ | 近赤外光発光化合物およびその発光法 |
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-
1993
- 1993-12-27 JP JP35085193A patent/JP3294415B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US9302018B2 (en) | 2010-05-31 | 2016-04-05 | Eisai R&D Management Co., Ltd. | Fluorescent probe for imaging lymph nodes |
JP6057710B2 (ja) * | 2010-05-31 | 2017-01-11 | エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 | リンパ節イメージング用蛍光プローブ |
US9957392B2 (en) | 2010-05-31 | 2018-05-01 | Eisai R&D Management Co., Ltd. | Fluorescent probe for imaging lymph nodes |
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---|---|
JP3294415B2 (ja) | 2002-06-24 |
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