JPH07190045A - ボールジョイントの製造方法 - Google Patents

ボールジョイントの製造方法

Info

Publication number
JPH07190045A
JPH07190045A JP5347468A JP34746893A JPH07190045A JP H07190045 A JPH07190045 A JP H07190045A JP 5347468 A JP5347468 A JP 5347468A JP 34746893 A JP34746893 A JP 34746893A JP H07190045 A JPH07190045 A JP H07190045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
ball seat
socket
ball joint
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5347468A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Toyama
哲郎 外山
Takahiro Suzuki
孝弘 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rhythm Corp
Original Assignee
Rhythm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rhythm Corp filed Critical Rhythm Corp
Priority to JP5347468A priority Critical patent/JPH07190045A/ja
Publication of JPH07190045A publication Critical patent/JPH07190045A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一端部に球状部1aを有するボールスタッド
1と、合成樹脂の一体成形品よりなるボールシート2
と、ソケット3とからなり、ソケット3の周側壁の絞り
変形にてボールシート2を球状部1aに押し付け、ボー
ルシート2の内腔部が球状部1aを所定の圧接力にて抱
持した状態で組付けられるボールジョイントにおいて、
ボールシート2の球状部圧接力を大きくして耐久性を良
好とし、且つボールスタッドの作動トルクを低く設定し
た製品を得る。 【構成】 ボールシート2の球状部圧接力を充分大きく
して組付けられたボールジョイント組立体を、その組立
後所定時間経過して、ボールシート2の熱変形温度のほ
ぼ90%〜110%の範囲の温度雰囲気中で10分〜6
0分間放置してアニール処理し、その後常温放置にて徐
冷することにより、作動トルクがほぼ50%或はそれ以
下まで低減し、低トルクで耐久性に優れた製品が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボールジョイントの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種リンク類等の連結用として、一端に
球状部を有するボールスタッドと該ボールスタッドの球
状部を嵌装抱持する合成樹脂製のボールシートと該ボー
ルシートを嵌装固定するソケットとからなり、ボールス
タッドの球状部を嵌装抱持したボールシートをソケット
の上部開口部より嵌め込み、該ソケットの開口部付近の
外周部を内側に絞り変形させてボールシートを球状部に
圧接させて構成したボールジョイントが従来より広く用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなボールジ
ョイントにおいて、ソケットの絞り込みによるボールシ
ートの球状部への圧接力(プリロード)が小さいとがた
つきが生じ易く耐久性が低くなる。プリロードを大きく
すれば耐久性は向上する。しかし、プリロードを大きく
するとボールスタッドの作動トルク,特に初期の作動ト
ルクが大きくなってしまい、低作動トルクで耐久性を充
分確保できるボールジョイントを得ることはなかなか困
難である。
【0004】本発明は上記のような従来の課題を解決す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ソケット周側
壁の絞り変形(カシメ)にて合成樹脂製のボールシート
がボールスタッドの球状部を所定の圧接力にて抱持した
状態のボールジョイント組立体を構成するものにおい
て、該ボールジョイント組立体を、その組立完了から所
定時間経過後、上記ボールシートの熱変形温度のほぼ9
0%〜110%の範囲の温度雰囲気中にほぼ10分〜6
0分間放置してアニール処理し、その後常温放置にて徐
冷してボールジョイントを得ることを特徴とするもので
ある。
【0006】
【作用】上記ボールジョイント組立体のボールシートの
球状部圧接力を、所定の耐久性を充分確保できる程度の
大きさとしておいても、アニール処理にてボールスタッ
ド作動トルクはほぼ50%或は50%以下まで大きく低
減し、低トルクで耐久性に優れたボールジョイントを容
易に得ることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0008】図1は、本発明を適用しようとするボール
ジョイントの一例を示すもので、1は一端部に球状部1
aを有するボールスタッド、2は該ボールスタッド1の
球状部1aを嵌装抱持する合成樹脂製のボールシートで
あり、3は該ボールシート2を嵌装固定するソケットで
ある。
【0009】図1(A)に示すように、上記ボールシー
ト2は、底部と周側壁とからなり上部が開口した有底筒
状に合成樹脂(例えばポリアセタール樹脂等)にて一体
に形成され、ソケット3は、底部と周側壁とからなり上
部が開口した有底筒状に構成され。
【0010】そして、先ず図1(A)のように、ソケッ
ト3内にボールシート2を嵌装し、該ボールシート2内
にボールスタッド1の球状部1aを嵌装組付ける。次
に、ソケット3の開口部側の周側壁を内側に絞り変形さ
せることにより、図1(B)に示すように、ボールシー
ト2が内側に変形してボールスタッド1の球状部1aに
押し付けられ、該ボールシート2が所定の締付力にて球
状部1aを締付けた状態にてボールスタッド1が組付け
られるものである。
【0011】上記のようにして構成されたボールジョイ
ントは、ソケット3及びその中に固定されたボールシー
ト2に対しボールスタッド1が相対的に揺動及び回動す
る場合、その作動トルクはボールシート1の内腔部と球
状部1aとの摺接面の摺動抵抗によって決まり、該摺接
面の摺動抵抗はソケットの絞り変形によるボールシート
2の球状部1a締付力によって決まる。このボールスタ
ッド1の作動トルクはボールジョイントの使用目的に応
じて適宜設定されるものである。
【0012】一方、上記ソケット3の絞り変形によるボ
ールシート2の球状部締付力は、ボールジョイントの耐
久性に大きな影響を与える。即ち、ボールシート2によ
る球状部1aの締付力が小さいと、ボールスタッド1の
軸方向荷重(特に引き抜き方向荷重)に対する強度が低
くなり、ボールシート2と球状部1aとの摺接面に全体
的にがたつきが発生し易く耐久性が低下する。上記ボー
ルシート2による球状部1aの締付力を大きくすると、
ボールスタッド1の軸方向荷重に対する強度が高くな
り、がたつきが発生しにくく耐久性も良くなる。
【0013】従って、耐久性を向上させるためにボール
シート2による球状部1aの締付力を大きくすると、ボ
ールスタッドの作動トルク,特に初期作動トルクが大き
くなり、低作動トルクで耐久性に優れたボールジョイン
トを得ることはなかなか困難である。
【0014】本発明では、充分な耐久性を得ることがで
きる大きな圧接力で組付けたボールジョイントを、組付
け完了から所定時間経過した後に、所定温度にてアニー
ル処理(一種の焼きなまし処理)し、その後所定時間常
温で放置することにより、目的とする低作動トルクのボ
ールジョイントを得ることができたものである。
【0015】以下、実験例を図2を参照して説明する。
【0016】この実験例で、起動摺動トルクとは、最初
にボールスタッド1をその軸中心線回りに回動させる場
合のトルクであり、10回転後揺動トルクとは、ボール
スタッド1を10回転させ摺接面同士をある程度なじま
せた上で、ボールスタッド1を球状部1aの中心点回り
に揺動させる場合のトルクである。一般にボールスタッ
ドを軸中心線回りに回動させるトルク即ち摺動トルク
は、球状部の中心点回りの揺動トルクより大きく、従っ
てボールスタッド1の作動トルクの中で、上記起動摺動
トルクは最も大きく、作動トルクの上限値を表してお
り、10回転後揺動トルクは最も小さく、作動トルクの
下限値を表すもので、これらの間に初期揺動トルク及び
10回転後摺動トルクの各値が存在するものである。
尚、トルクの単位はニュートン・メートル(N・m)と
し、kgf・cmの単位で表される値を中括弧を付して併記し
た。
【0017】実験では、ボールシート2をポリアセター
ル樹脂材の一体成形品とし、該ボールシート2の球状部
圧接力を充分な耐久性を得ることができる大きな値とし
たボールジョイント組立体を使用した。該ボールジョイ
ント組立体は、組立ててから約72時間経過した後にお
いて、起動摺動トルクは最大値が13.93,最小値1
0.79,平均値が12.55(何れも単位はニュート
ン・メートル、以下同じ)であり、10回転後揺動トル
クは最大値が2.35,最小値が1.67,平均値が
1.96であった。上記において、組立後約72時間経
過したものというのは、ソケット3の絞り変形により圧
縮されて球状部1aに圧接したボールシート2が常温雰
囲気にてクリープして圧接がほぼ均一となるまでの時間
であり、その時間は合成樹脂材の種類によって異なる。
【0018】上記のようにして組付けられ約72時間経
過したボールジョイント組立体を、80℃,100℃及
び120℃の各温度雰囲気中に放置してアニール処理す
ることによりボールシート2の内部応力を除去し、その
後約1時間常温放置により徐冷して得た製品につき、起
動摺動トルク及び10回転後揺動トルクの平均値を測定
し、図2のa,b,c及びa′,b′,c′に示すよう
な結果を得た。
【0019】図2に示すように、80℃,100℃,1
20℃の何れの温度雰囲気でアニール処理した場合も起
動摺動トルク,10回転後揺動トルク共に低下するが、
特に100℃及び120℃でアニール処理した場合は、
比較的短時間(ほぼ10分程度)のアニール処理にて起
動摺動トルク,10回転後揺動トルク共にほぼ50%或
は50%以下まで低減し、約10分乃至約1時間のアニ
ール処理時間で目標とする低トルクのボールジョイント
が得られることが明らかとなった。
【0020】上記アニール処理温度100℃及び120
℃は、ボールシート2の素材であるポリアセタール樹脂
の熱変形温度110℃の約90%及び約110%に相当
し、結論としてボールシート構成素材の熱変形温度の9
0〜110%の範囲の温度雰囲気中に約10〜60分間
放置してアニール処理することにより、低トルクで耐久
性に優れたボールジョイントを容易が得られることが判
明した。
【0021】上記熱変形温度とは、ある荷重の下で温度
を上げて行き変形し始めるときの温度であり、合成樹脂
材の種類によってそれぞれ異なるが、ポリアセタール樹
脂の場合熱変形温度は18.6kg/cm2の荷重で110℃
である。
【0022】尚、上記実施例では、ソケット3の開口部
側の周側壁を球状に絞り変形させることによりボールシ
ート2の内周面がボールスタッド球状部1aに圧接した
状態で組付けられる球状カシメ型ボールジョイント組立
体に本発明を適用した例を示しているが、本発明は上記
球状カシメ型ボールジョイント組立体に限らず、その他
例えばボールシートの開口部側端面を押圧プレートを介
してソケット周側壁の開口側端縁の絞り変形(カシメ)
により押圧することによりボールシート内周面がボール
スタッド球状部に圧接した状態で組付けられるもの,或
はソケットの上部開口部端縁に内側向きのフランジを構
成すると共にソケット下部にボールシート挿入用開口部
を形成し、ボールスタッド球状部を嵌装組付けたボール
シートを該ボールシート挿入用開口部からソケット内に
挿し込んでボールシートの上部開口部端面をソケットの
フランジに接合させ、該ボールシートの底面にエンドプ
レートを当てて該エンドプレートの周縁をソケットの周
側壁下縁の絞り変形(カシメ)にて固定することによ
り、エンドプレートを介してボールシート底面が押圧さ
れてその上部開口部端縁がフランジに押し付けられ、該
ボールシート内周面がボールスタッド球状部に圧接した
状態で組付けられるもの等、ソケット周側壁の絞り変形
により直接または間接的にボールシートが押圧されて球
状部を締付ける従来より公知の任意形式のボールジョイ
ント組立体に適用可能であることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ボールス
タッドと合成樹脂製のボールシートとソケットとからな
り、ソケット周側壁の絞り変形にてボールシートがボー
ルスタッドの球状部を所定の圧接力にて抱持した状態に
組付けられたボールジョイント組立体を、組付けてから
所定時間経過後に、上記ボールシートの熱変形温度のほ
ぼ90%〜110%の温度雰囲気中にほぼ10分〜60
分間放置してアニール処理し、その後常温放置にて徐冷
することにより、低トルクで且つ耐久性に優れたボール
ジョイントを容易に得ることができるもので、実用上多
大の効果をもたらし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用すべきボールジョイントを示すも
ので、(A)は構成部品の組付けセット状態の一半断面
図、(B)は組付け完了後のボールジョイント組立体の
一半断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示すもので、ボールジョイ
ント組立体のアニール処理温度とアニール処理時間とボ
ールスタッドの作動トルク値との関係の実験データであ
る。
【符号の説明】
1 ボールスタッド 1a 球状部 2 ボールシート 3 ソケット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に球状部を有するボールスタッド
    と該ボールスタッドの球状部を嵌装抱持する合成樹脂製
    のボールシートと該ボールシートを嵌装支持するソケッ
    トとを主要構成部品とし、ボールスタッドの球状部を嵌
    装したボールシートをソケット内に嵌装し該ソケット周
    側壁端部を内側に絞り変形させることにより、ボールシ
    ートが球状部を所定の圧接力にて締付けた状態のボール
    ジョイント組立体を構成するものにおいて、該ボールジ
    ョイント組立体を、組立完了から所定時間経過後、上記
    ボールシートの熱変形温度のほぼ90%〜110%の範
    囲の温度雰囲気中にほぼ10分〜60分間放置してアニ
    ール処理し、その後常温放置にて徐冷してボールジョイ
    ントを得ることを特徴とするボールジョイントの製造方
    法。
JP5347468A 1993-12-24 1993-12-24 ボールジョイントの製造方法 Pending JPH07190045A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5347468A JPH07190045A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 ボールジョイントの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5347468A JPH07190045A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 ボールジョイントの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07190045A true JPH07190045A (ja) 1995-07-28

Family

ID=18390432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5347468A Pending JPH07190045A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 ボールジョイントの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07190045A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009204071A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Jtekt Corp ボールジョイントの製造方法
WO2015062796A1 (de) * 2013-10-29 2015-05-07 Zf Friedrichshafen Ag Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines kugelgelenks
US11179992B2 (en) * 2017-03-31 2021-11-23 Nhk Spring Co., Ltd. Ball joint manufacturing method and stabilizer link manufacturing method

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009204071A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Jtekt Corp ボールジョイントの製造方法
WO2015062796A1 (de) * 2013-10-29 2015-05-07 Zf Friedrichshafen Ag Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines kugelgelenks
US11179992B2 (en) * 2017-03-31 2021-11-23 Nhk Spring Co., Ltd. Ball joint manufacturing method and stabilizer link manufacturing method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107299934B (zh) 球窝接头的制造方法
JP5225093B2 (ja) 球面軸受及びその製造方法
WO2004092598A1 (ja) 球面軸受の製造方法
JPH07190045A (ja) ボールジョイントの製造方法
US3703761A (en) Method of assembling elastic coupling
JP2000503104A (ja) 玉弁の弁座構造
US5574421A (en) Snap disc thermostat and self calibrating assembly method
JP2000306557A (ja) 密閉型電池の容器封口構造
JPS62231725A (ja) ピストンリングの製造方法
JPS6252161B2 (ja)
JPH068643B2 (ja) ボ−ルジョイントの製造方法
JP2617897B2 (ja) 密封装置とその装着方法
US3370336A (en) Resilient member calibration method
JP2562330Y2 (ja) ボールジョイントのシール構造
JP2746378B2 (ja) 回転伝達シャフトの製造方法
JPS6247064Y2 (ja)
JPH0241369Y2 (ja)
JP2552693Y2 (ja) 自転車用リムにおけるハンプ構造
JP3010449U (ja) スピーカー取付部の防水構造
JPH0378598B2 (ja)
JPH09122805A (ja) リングとその製造方法及びそれを用いた歯車
JP3347211B2 (ja) メカニカルシールのシートリングの製造方法
JP2000268795A (ja) 電池の製造方法
JPH0715191Y2 (ja) 遠隔操作用操作盤
JP2000087948A (ja) ボールジョイントハウジングの製造方法