JPH0718939B2 - 原子炉燃料集合体 - Google Patents

原子炉燃料集合体

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JPH0718939B2
JPH0718939B2 JP61085182A JP8518286A JPH0718939B2 JP H0718939 B2 JPH0718939 B2 JP H0718939B2 JP 61085182 A JP61085182 A JP 61085182A JP 8518286 A JP8518286 A JP 8518286A JP H0718939 B2 JPH0718939 B2 JP H0718939B2
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徹 光武
精 植田
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は原子炉燃料集合体、特に熱的余裕を大きくする
ようにした原子炉燃料集合体に関する。
(従来の技術) 一般に、原子炉炉心設計においては、通常運転時及び運
転時の異常な過渡変化時において燃料の許容設計限界を
越えることのないように、いくつかの規準を満たすこと
が要求されている。
沸騰水型軽水炉の炉心熱設計及び運転上の熱的制限にお
いては、運転員の単一誤操作あるいは機器の単一故障に
起因する過渡状態においても、炉心全燃料のうち健全な
熱的除去性の確保されるものが、確率的にある値以上と
なるように定められている。このような熱的健全性に関
する指標として現在用いられているものとしては、最小
限界出力比(MCPR:Minimum Critical Power Ratio)が
あり、上記の条件を満たすように運転限界最小限界出力
比(OLMCPR:Operational Limit MCPR)などが定められ
ている。
従って、燃料集合体あたりの運転出力を上げるために
は、熱的限界出力(Critical Power)の高い燃料集合体
設計が求められており、ハード設計(スペーサ,燃料棒
etc)及びソフト設計(燃料管理etc)がその目的の1つ
となっている。このような設計に存在する設計パラメー
タの中で、燃料集合体限界出力に影響を及ぼすものに
は、下記の事項が考えられる。
1.燃料集合体流量 2.燃料表面熱流束 3.軸方向/径方向出力分布 ところで、上記第1番目の燃料集合体流量の増加によ
り、燃料集合体限界出力は増加することが知られてお
り、また、小さな圧力損失特性の燃料集合体設計,炉心
流量の増加により、燃料集合体出力を増加させることが
できる。さらに、次の第2番目の燃料表面熱流束の低下
(伝熱面積の増加)により燃料集合体限界出力は増加す
ることが知られており、燃料棒加熱ぬれ縁長さの増加,
燃料棒線出力密度の低下などにより、燃料集合体限界出
力を増加させることができる。
そして、第3番目の軸方向/径方向出力分布を平坦化す
ることによっても燃料集合体限界出力は増加することが
知られており、これは燃料集合体内の濃縮度分布の調
整,水ロッドの導入,可燃性毒物の付加などにより様々
な高限界出力設計がなされている。
一方、燃料棒内の燃料ペレットの濃縮度を軸方向に分布
させることについては、軸方向出力分布を平坦化し、核
燃料利用効率を向上させるものとして、特開昭56−1028
3号公報などがあるが、この公報に開示されたものは熱
的限界出力については何等考慮されてなく、また、熱的
限界出力向上を目的としたものとしては、特開昭60−17
1483号公報などがあるが、この公報に開示されたものは
コーナ燃料棒より対角線上に一層内側の燃料棒の外径を
他の燃料棒の外径よりも小さくするものであり、これで
は燃料集合体あたりの核燃料重量及び伝熱面積が減少す
るため、燃料集合体出力,燃料集合体内出力分布が変わ
ることが予想され不具合である。なお、軸方向出口側の
短い範囲で細径燃料棒を採用することも考えられるが、
軸方向に直径の異なる燃料棒を含む燃料集合体は、製
造,組立てが難しいという不具合がある。
(発明が解決しようとする問題点) そこで、本発明者らは燃料集合体限界出力に影響を及ぼ
す事項のうち、燃料集合体径方向出力分布に着目して高
限界出力特性を持つ燃料集合体を得ようとするものであ
る。
沸騰水型原子炉炉心には第3図に示すように燃料集合体
が装荷されている。すなわち、第3図にはチャンネルボ
ックス4内に8×8=64本の燃料棒6が収納された例を
示しているが、各燃料棒ごとの出力の相異によって、燃
料集合体の径方向には平坦ではない出力分布が生じてい
る。ここで、5は制御棒、7は水ロッド、8は副流路を
示す。ところで、最大出力燃料棒またはその近傍の燃料
棒の出力が増し、燃料集合体の径方向出力ピーキング係
数が増加すると、周辺の冷却材に加わる出力密度が増す
ため、第4図に示すように、径方向出力ピーキングが増
すと共に、燃料集合体の限界出力は低下する。
しかして、伝熱表面の熱的健全性の損なわれる事象は、
熱伝達モードが核沸騰から遷移沸騰または膜沸騰に移行
することから沸騰遷移(Boiling Transition)と呼ばれ
る。限界出力特性を沸騰遷移の発生する燃料棒に着目す
ると、第5図に示すように、冷却材の蒸気クォリティ
(全流量に対する蒸気流量の比)と限界熱流束(Critic
al Heat Finx)との関係が得られている。蒸気クォリテ
ィXは下記(1)式で定義される。
hfg:蒸発潜熱 ΔhSUB:入口サブクール度 W:冷却材流量 Q:冷却材に加えられる熱 上記(1)式を第3図で示す燃料棒6a,6b,6c,6dで囲ま
れた副流路8に対して適用すると、θは下記(2)式で
表現することができる。
θ=∫dz(PQ 1・q1+PQ 2・q2 +PQ 3・q3+PQ 4・q4+δq) …(2) PQi:副流路8に面する燃料棒6のぬれ線長さ qi:副流路8に面する燃料棒表面熱流束 δqi:副流路8の周辺副流路より流入する熱 沸騰遷移発生時のクオリティに到達する状況は、(1)
(2)式を通じて燃料棒出力と関係している。この経緯
を概念的に説明すると、熱的余裕度の比較的小さな燃料
棒6dの出力が低下によって周辺の燃料棒からより多くの
熱を冷却材に加えることができ、その増加巾が燃料棒6d
の低下巾を上回るため全体として集合体限界出力が増加
する。
原子炉燃料集合体は、第6図に示すように、燃料集合体
9を構成する多数の燃料棒6の間隔を一定に保つための
スペーサ10が設置されている。このスペーサ10が燃料集
合体9の熱的限界出力特性に及ぼす効果は、軸方向流れ
を撹拌し、冷却材の熱除去性を高めるというプラスの作
用のあることが知られている。なお、11は下部タイプレ
ート,12は有効加熱部である。このため、実規模の模擬
燃料集合体を用いた限界出力測定試験によると、最も早
く沸騰遷移の発生する軸方向位置は、炉心の経験する大
半の軸方向出力分布に対して、有効加熱部の上端から1
つまたは2つ目のスペーサ直上流部となることが報告さ
れている。
このようなことから、前述の沸騰遷移発生時の蒸気クォ
リティの増加が実現できる燃料棒表面熱流束の低減は、
たかだか軸方向有効加熱部上端から2つ目のスペーサ下
端より数cm上流側より、有効加熱部上端までの範囲と考
えられる。
したがって、本発明は、通常運転時及び運転時の異常な
過渡変化時における熱的限界出力を高め、熱的余裕の大
きな燃料集合体を提供することを目的とするものであ
る。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、チャンネルボッ
クス内に多数の燃料棒を収容してなる原子炉燃料集合体
において、前記燃料棒のうち熱的余裕の小さな燃料棒の
有効加熱部の上端から略1/3より上方にあるスペーサの
うち一番下方にあるスペーサの下端より少し下に配置さ
れている燃料ペレットより上方に配置されている燃料ペ
レットを当該燃料棒の他の燃料ペレットよりその濃縮度
を低減させるように構成したしたものである。
ところで、最も熱的余裕の小さな燃料格子点位置につい
ては、例えば燃料集合体が炉心に存在する期間内で最小
の限界出力比(MCPR)を生ずる燃料格子点位置を採用す
ることができる。当該格子点位置の濃縮度低下による燃
料集合体出力また燃料集合対内径方向出力分布プロフィ
ールの変化は、当該燃料棒を限定することにより十分小
さくすることができる。また、チャンネルボックスに囲
まれた燃料集合体構成については、チャンネルボックス
側面から数えて2番目の格子位置の燃料集合体が熱的余
裕が相対的に低いことが知られている。なお、限界出力
の増加は軸方向全長に亘って低濃縮度にすることによっ
ても達成できるが、核燃料重量が減少するため適切では
ない。
(作 用) 上記したように、本発明の燃料集合体は熱的余裕の小さ
な燃料格子位置(2,2)にある燃料棒内の上部にあるペ
レットの濃縮度をこの燃料棒内の他のペレットの濃縮度
より低減させているので、燃料表面熱流束を低下させる
ことになり、燃料集合体の限界出力を増加させることが
できる。
(実施例) 本発明の実施例を図面を参照して参照する。
第1図は本発明の一実施例の断面図を示すもので、同図
に示すように、チャンネルボックス1内には8×8本の
燃料棒3が収納されている。このうち、チャンネルボッ
クス1側から数えて2番目に配置されている4本の燃料
棒3aの濃縮度を第2図(a)に示すように低減させる。
即ち、沸騰遷移発生可能域即ち、有効加熱部上端より2
つ目のスペーサ下端より2〜3cm上流側から有効加熱部
上端の間について低減させた例を示している。この燃料
棒3aの位置の濃縮度、従って出力を下げることは、自分
自身のみならず周囲ロッドの熱的余裕を増す効果もあ
る。このような濃縮度の低下により、燃料棒3aの相対出
力LPFは、下式(3)で表わされる。
Ai:燃料棒線出力P :燃料集合体平均の燃料棒線出力 NH:燃料集合体内の燃料棒本数 したがって、相対出力は第2図(b)に示すように、濃
縮度の低減に対応して低下しており、また、軸方向の熱
的余裕度(例えば限界熱流束比CHFR)は、下記(4)式
で表わされる。
q″CHF:限界熱流束 q″:燃料棒表面熱流束 しかして、燃料棒の熱的余裕度は軸方向上流部から下流
部に進むにつれ蒸気クォリティが増すため第5図に従っ
て低下し、燃料有効部の上端部分では(イ)のように低
下するが、本実施例では燃料棒表面熱流束q″が低下す
るため、第2図(c)に示すように、燃料有効部の上端
部分での熱的余裕度の低下は同図(ロ)のように抑えら
れる。
尚、本実施例では上端部以外の濃縮度は一定としている
が、出力分布制御等の目的により分布を有していてもよ
いことは言うまでもないことである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、燃料集合体限界
出力が増加するので、同等の熱的余裕に対して大きな燃
料集合体運転出力が可能となり、これにより設計範囲が
拡大し、さらに熱的制限により運転出力が抑えられてい
る運転範囲で運転出力の増加が実現するため、原子炉稼
働率が増加するというすぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図a,bおよび
cはそれぞれ本発明に係る燃料棒の濃縮度分布図,軸方
向相対出力分布図および軸方向熱的余裕度分布図、第3
図は従来の燃料集合体の断面図、第4図は燃料集合体ピ
ーキングと限界出力との関係を示す図、第5図は限界熱
流対クォリティを示す図、第6図は従来の燃料集合体の
一部切除した概略斜視図である。 1……チャンネルボックス 2……制御棒 3,3a……燃料棒
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−10283(JP,A) 特開 昭54−112478(JP,A) 特開 昭55−12442(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャンネルボックス内に多数の燃料棒を収
    容してなる原子炉燃料集合体において、前記燃料棒のう
    ち熱的余裕の小さな燃料棒の有効加熱部の上端から略1/
    3より上方にあるスペーサのうち一番下方にあるスペー
    サの下端より少し下に配置されている燃料ペレットより
    上方に配置されている燃料ペレットを、当該燃料棒の他
    の燃料ペレットよりその濃縮度を低減させるように構成
    したことを特徴とする原子炉燃料集合体。
  2. 【請求項2】濃縮度の低減された燃料棒はチャンネルボ
    ックス側から数えて2番目に配置されている燃料棒であ
    る特許請求の範囲第1項記載の原子炉燃料集合体。
JP61085182A 1986-04-15 1986-04-15 原子炉燃料集合体 Expired - Fee Related JPH0718939B2 (ja)

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JPS5512442A (en) * 1978-07-14 1980-01-29 Tokyo Shibaura Electric Co Nuclear fuel assembly
JPS6212890A (ja) * 1985-07-10 1987-01-21 原子燃料工業株式会社 沸騰水型原子炉用燃料集合体

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