JPH0718932A - ドアロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリ上がりによるデッドロック機構不作
動時にあっても、キイプレート操作によるロック機構の
ロック解除の実現を図る。 【構成】 インサイドロックノブロッド８のインサイド
ロックノブ４近傍位置にストッパブロック１４を設け、
デッドロック機構９のアクチュエータ１０により作動さ
れる作動ロッド１１端に２股の係止部１５を形成して、
この係止部１５がストッパブロック１４のインサイドロ
ックノブ４側の側部でインサイドロックノブロッド８と
係脱するように配置し、係止部１５とストッパブロック
１４とを係合させてインサイドロックノブロッド８のロ
ック解除方向の移動を阻止して、ノブレバー６の動きを
拘束するようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車のドアロック装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車用ドアロック装置の中には、例え
ば１９９０年５月 日産自動車（株）発行の「新型車解
説書パサート３１９Ａ型車」に示されているように、キ
イシリンダを操作してロック機構をロックした時に、該
ロック機構をロック，ロック解除作動するノブレバーの
動きをロック位置で拘束する所謂デッドロック機構を備
えて、このデッドロック機構によるノブレバーの拘束を
解除しない限りインサイドロックノブ操作又はキイプレ
ート操作によってロック解除できないようにして、防盗
効果を得るようにしたものが知られている。

【０００３】これを、図３によって具体的に説明する
と、１はドア本体Ｄに装着したロック機構、２はアウト
サイドハンドル３の近傍に設けたキイシリンダ、４はイ
ンサイドハンドル５に隣設したインサイドロックノブを
示す。

【０００４】６はロック機構１をロック，ロック解除作
動するノブレバーで、キイシリンダ２，インサイドロッ
クノブ４の操作によりそれぞれキイシリンダロッド７，
インサイドロックノブロッド８を介して作動される。

【０００５】９はモーター駆動されるアクチュエータ１
０の作動ロッド１１を前記ノブレバー６に連結し、この
作動ロッド１１によりノブレバー６の動きを拘束，拘束
解除するデッドロック機構を示す。

【０００６】このデッドロック機構９は、例えば前記キ
イシリンダ２に設けた図外の検出スイチの検出信号にも
とづいて作動制御され、図外のキイプレートをキイシリ
ンダ２に挿入してロック方向，ロック解除方向にそれぞ
れ２アクシッョン操作することにより、ロック機構１を
ロックした時にはノブレバー６をロック位置で拘束し、
また、ロック機構１のロック解除時にはロック解除に先
立ってノブレバー６を拘束解除するようになっている。

【０００７】１２はアウトサイドハンドル３に連結され
てロック機構１をラッチ，アンラッチするアウトサイド
ハンドルロッド、１３は同様にインサイドハンドル５に
連結されてロック機構１をラッチ，アンラッチするイン
サイドハンドルロッドである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】デッドロック機構９の
アクチュエータ１０は、バッテリ上がり時、あるいはバ
ッテリが外されて電源が消失すると動作しなくなるた
め、ロック機構１のロック状態時にバッテリ上がり等を
生じると、キイプレートによるキイシリンダ２の回動操
作によってもロック解除できなくなる不具合がある。

【０００９】そこで、本発明はロック機構をロックして
デッドロック機構によるノブレバーの拘束状態時にバッ
テリ上がりが生じた際にも、キイプレート操作によって
ロック機構をロック解除することができるドアロック装
置を提供するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】キイシリンダによるロッ
ク機構のロック時に、電気的駆動するアクチュエータの
作動により、キイシリンダロッドおよびインサイドロッ
クノブロッドに連結されてロック，ロック解除作動する
ノブレバーの動きをロック位置で拘束するデッドロック
機構を備えたドアロック装置において、前記デッドロッ
ク機構による前記拘束位置を、インサイドロックノブロ
ッドのインサイドロックノブ近傍位置に設定してある。

【００１１】

【作用】デッドロック機構による拘束位置を、インサイ
ドロックノブロッドのインサイドロックノブ近傍位置に
設定して、該インサイドロックノブロッドのロック解除
方向の移動を阻止してノブレバーの動きを拘束するよう
にしてあるため、キイプレート操作によりキイシリンダ
を強制的にロック解除方向に回動操作すると、インサイ
ドロックノブロッドがノブレバー連結点とインサイドロ
ックノブロッド近傍のデッドロック機構による拘束点と
の間で撓み変形を生じ、ノブレバーのロック解除方向の
回動を許容してロック解除作動を行わせる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面と共に前記従
来の構成と同一部分に同一符号を付して詳述する。

【００１３】図１，２において、キイシリンダ２とノブ
レバー６とをキイシリンダロッド７で連結して、車外側
から図外のキイプレートによるキイシリンダ２の回動操
作によりノブレバー６を回動し、ロック機構１をロッ
ク，ロック解除するようにしてある点、インサイドロッ
クノブ４と前記ノブレバー５とをインサイドロックノブ
ロッド８で連結して、車室側からインサイドロックノブ
４を操作してインサイドロックノブロッド８を押動，牽
引することにより、前記ノブレバー６を回動してロック
機構１をロック，ロック解除するようにしてある点、お
よび前記キイシリンダ２によるロック機構１のロック時
に、モーター駆動するアクチュエータ１０の作動によ
り、前記ノブレバー６の動きを拘束するデッドロック機
構９を備えている点、等の基本的構造は前記従来と同様
である。

【００１４】ここで、前記ノブレバー６は、そのデッド
ロック機構９による拘束位置をインサイドロックノブロ
ッド８のインサイドロックノブ４近傍位置に設定して、
キイシリンダ２によるロック機構１のロック時に該イン
サイドロックノブロッド８のロック解除方向の移動、つ
まり、本実施例ではインサイドロックノブロッド８の牽
引方向の移動を阻止することによって、ノブレバー６の
ロック位置での動きを拘束するようにしてある。

【００１５】具体的には、前記インサイドロックノブロ
ッド８のインサイドロックノブ４近傍位置にストッパブ
ロック１４を固設してある一方、アクチュエータ１０の
作動ロッド１１の端部に２股状の係止部１５を形成し、
この係止部１５がストッパブロック１４のインサイドロ
ックノブ４側の側部でインサイドロックノブロッド８に
係脱するように配置し、係止部１５とストッパブロック
１４との係合により、インサイドロックノブロッド８の
牽引方向の移動を阻止するようにしてある。

【００１６】以上の実施例装置によれば、図外のキイプ
レートをキイシリンダ２に挿入し、該キイシリンダ２を
ロック方向に回動操作すると、この操作力がキイシリン
ダロッド７を介してノブレバー６に伝達され、ノブレバ
ー６をロック方向に回動してロック機構１をロックす
る。

【００１７】キイプレートを２アクションで更にロック
方向に回動操作すると、図外の検出スイッチの検出作用
によりデッドロック機構９が作動し、アクチュエータ１
０により作動ロッド１１を進出させて係止部１５をイン
サイドロックノブロッド８に係合させ、該係止部１５と
ストッパブロック１４とを係合する。

【００１８】これにより、ロック機構１がロックした状
態でノブレバー６の動きが拘束され、所謂デッドロック
状態が得られる。

【００１９】このデッドロック状態でバッテリ上がりが
生じると、アクチュエータ１０のモーター駆動が行われ
なくなるため、正規のキイプレートであっても、該キイ
プレートによる通常のロック解除操作ではデッドロック
状態が解除されないため、ロック機構１をロック解除す
ることはできない。

【００２０】そこで、キイプレートを強制的にロック解
除方向に回動操作すると、この操作力がキイシリンダロ
ッド７，ノブレバー６を介してインサイドロックノブロ
ッド８に作用し、該インサイドロックノブロッド８のノ
ブレバー６との連結点と、デッドロック機構９による拘
束点、つまり係止部１５とストッパブロック１４との係
合点との間のスパンが長いため、この操作力でインサイ
ドロックノブロッド８が図１の鎖線で示すように撓み変
形し、ノブレバー６のロック解除方向の回動を許容して
ロック機構１をロック解除することができる。

【００２１】なお、実施例ではインサイドロックノブ４
をインサイドハンドル５と隣接したものを開示したが、
インサイドロックノブをドアウエスト部に突出配置した
ものにも適用できることは勿論である。

【００２２】また、実施例ではデッドロック機構９のア
クチュエータ１０をモーター駆動するものとして説明し
たが、電磁的に駆動するものを用いることもできる。

【００２３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、デッドロ
ック機構によってノブレバーの動きを拘束する拘束点
を、インサイドロックノブロッドのインサイドロックノ
ブ近傍に設定して、該インサイドロックノブロッドのノ
ブレバーとの連結点と、該拘束点との間のスパンを長く
してあるから、バッテリ上がり等によってデッドロック
機構が拘束状態のまま動作できなくなったとしても、キ
イプレート操作によりキイシリンダを強制的にロック解
除方向に回動操作することによって、インサイドロック
ノブロッドをノブレバーとの連結点と拘束点との間で撓
み変形させて、ノブレバーのロック解除方向の回動を許
容し、ロック機構のロック解除を行わせることができる
という実用上多大な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す略示的透視図。

【図２】同実施例の要部を示す拡大説明図。

【図３】従来の構造を示す略示的透視図。

【符号の説明】

１…ロック機構 ２…キイシリンダ ４…インサイドロックノブ ６…ノブレバー ７…キイシリンダロッド ８…インサイドロックノブロッド ９…デッドロック機構 １０…アクチュエータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キイシリンダによるロック機構のロック
   時に、電気的駆動するアクチュエータの作動により、キ
   イシリンダロッドおよびインサイドロックノブロッドに
   連結されてロック，ロック解除作動するノブレバーの動
   きをロック位置で拘束するデッドロック機構を備えたド
   アロック装置において、前記デッドロック機構による前
   記拘束位置を、インサイドロックノブロッドのインサイ
   ドロックノブ近傍位置に設定したことを特徴とするドア
   ロック装置。