JPH07188555A - 樹脂組成物および成形体 - Google Patents

樹脂組成物および成形体

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JPH07188555A
JPH07188555A JP33282093A JP33282093A JPH07188555A JP H07188555 A JPH07188555 A JP H07188555A JP 33282093 A JP33282093 A JP 33282093A JP 33282093 A JP33282093 A JP 33282093A JP H07188555 A JPH07188555 A JP H07188555A
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JP
Japan
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resin composition
molding
resin
whisker
weight
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JP33282093A
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Kazuhiko Kobayashi
和彦 小林
Norio Shimasaki
周夫 嶋▲さき▼
Atsushi Ishio
敦 石王
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Toray Industries Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0001Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor characterised by the choice of material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2011/00Optical elements, e.g. lenses, prisms
    • B29L2011/0083Reflectors

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (A)ポリフェニレンスルフィド樹脂20〜70重量
%、(B)ウィスカ−状ホウ酸アルミニウム強化材1〜
20重量%および(C)非繊維状無機充填材29〜79
重量%からなる混合物を溶融混練することにより得るこ
とを特徴とする樹脂組成物および該樹脂組成物を射出成
形することにより得られる表面平滑性の優れた成形体。 【効果】本発明のPPS樹脂組成物およびその成形品は
耐熱性、強度、剛性、耐衝撃性、寸法安定性、成形加工
性および表面平滑性などの特性を満足するものであり、
これにより優れたランプリフレクター用材料を提供する
ことが可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、強度、耐衝撃
性、剛性、寸法安定性、成形加工性の優れたポリフェニ
レンスルフィド樹脂(以下PPS樹脂と略す)組成物お
よび該樹脂組成物を射出成形して得られる表面平滑性の
優れた成形体に関するものであり、さらに詳しくはPP
S樹脂、ウィスカー状ホウ酸アルミニウム強化材および
非繊維状無機充填材の特定量からなる混合物を溶融混練
して得られる上記特性を有する樹脂組成物および成形体
に関するものであり、表面平滑性が要求される用途、と
りわけランプリフレクター用に適した成形体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車部品、特にエンジンルーム内の部
品や電装部品、機能部品などが金属からプラスチックに
徐々に代替されてきていることはよく知られていること
である。これはプラスチックが金属に比べて軽量であ
り、製品のデザインの自由度が大きく、しかももともと
複数の部品を一体成形することにより、生産性の向上が
可能となることがおもな理由である。機能部品の代表的
なものの一つにランプリフレクターがある。ランプリフ
レクターは従来主に不飽和ポリエステルBMCなどの熱
硬化性樹脂あるいはアルミニウム製のものが使用されて
いる。熱硬化性樹脂製リフレクターはアルミニウム製に
比べれば軽量であるが、現状では比重が2.0を越える
ため、一層の軽量化が求められており、また熱硬化性樹
脂に特有の成形品後処理作業の煩雑さ、粉塵などによる
作業環境汚染などの問題があり、熱可塑性樹脂材料への
転換が求められている。PPS樹脂は耐熱性、剛性、寸
法安定性にすぐれ、充填材との親和性がよく、成形加工
性も良好であることからランプリフレクター用材料とし
てポテンシャルが高く、これまでにも軽量化を目的にP
PSと特定の中空充填材を組み合わせた組成物を射出成
形して得られるランプリフレクター(例えば特開平3−
208201号公報)、表面平滑性強度向上を目的にP
PSと特定径の繊維状強化材を組み合わせた組成物を射
出成形して得られるランプリフレクター(例えば特開平
4−334801号公報)などが提案されている。更に
PPSとアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩のウ
ィスカーおよび鉱物質充填材からなる成形用混和物を用
いて成形したランプリフレクター(例えば特開平4−2
27962号公報)も提案されている。
【0003】しかしこれら従来技術では射出成形時の樹
脂の流れ方向とその垂直方向の成形収縮率の差に起因す
る成形品そりや強度、剛性の不足、後加工工程における
アルミニウム蒸着膜との密着性不足などの問題があり、
これらの改良が強く求められているのが現状である。一
方電気・電子部品の封止を目的としてPPS樹脂とウィ
スカー状ホウ酸アルミニウム強化材を配合した組成物を
用いる技術も開示されている(例えば特開平4−153
264号公報)が、ここでは熱伝導性と耐ワレ性のすぐ
れた樹脂組成物としてPPSとウィスカー状ホウ酸アル
ミニウムからなる組成物が示されているのみであり、本
発明のように更に第3成分として非繊維状無機充填材を
加えることにより、強度、寸法安定性、表面平滑性のす
ぐれた組成物が得られることについては何ら示されてお
らず、ましてこうして得られた組成物のランプリフレク
ター用途への応用については全く示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は耐熱
性、強度、耐衝撃性、剛性、寸法安定性、成形加工性の
優れた熱可塑性樹脂組成物および該樹脂組成物を射出成
形して得られる表面平滑性の優れた成形体を得ることを
課題とする。
【0005】この課題解決のために鋭意検討した結果、
PPS樹脂とウィスカー状ホウ酸アルミニウム強化材お
よび非繊維状無機充填材を特定の割合で溶融混練して得
られる樹脂組成物および該組成物を溶融射出成形して得
られる成形体が上記特性を十分満足するものであること
を見出し、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂20〜70重量
%、(B)ウィスカー状ホウ酸アルミニウム強化材1〜
20重量%および(C)非繊維状無機充填材29〜79
重量%からなる混合物を溶融混練することにより得るこ
とを特徴とする樹脂組成物および該樹脂組成物を射出成
形することにより得られる表面平滑性の優れた成形体で
ある。
【0007】本発明で使用する(A)PPS樹脂とは、
構造式(I)で示される繰り返し単位を
【化1】 70モル%以上、より好ましくは90モル%以上を含む
重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%未満で
は、耐熱性が損なわれるので好ましくない。またPPS
樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構
造式を有する繰り返し単位で構成することが可能であ
る。
【0008】
【化2】
【0009】本発明で用いられるPPS樹脂の溶融粘度
は、溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常5
0〜20,000ポアズ(320℃、剪断速度10se
-1)のものが使用される。
【0010】かかるPPS樹脂は通常公知の方法すなわ
ち特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子
量の小さな重合体を得る方法あるいは特公昭52−12
240号公報や特開昭61−7332号公報に記載され
る比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによって
製造できる。本発明において上記のように得られたPP
S樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、有機溶
媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物基、エポ
キシ基、アミノ基、イソシアネート基などの官能基含有
化合物による活性化など種々の処理を施した上で使用す
ることももちろん可能である。
【0011】本発明で用いられる(B)ウィスカー状ホ
ウ酸アルミニウム強化材とは一般式nAl2 3 ・mB
2 3 (代表的には9Al2 3 ・2B2 3 )で表さ
れるウィスカ−であり、その平均繊維径は0.3〜1.
2μm、平均繊維長は10〜40μmのものである。ウ
ィスカー状ホウ酸アルミニウムの合成方法としてはAl
2 3 とH3 BO3 またはB2 3 の混合物を2000
℃以上の温度で溶融させた後冷却して繊維を成長させる
溶融法、1000〜1400℃で気体状態のAlF3
2 3 の中に水蒸気を通過させて繊維を析出させる気
相法、1000℃以上の温度でAl2 3 およびB2
3 を発生する原料にアルカリ金属の塩化物、硫酸塩、炭
酸塩を加えて1000〜1200℃に加熱してウィスカ
ーを成長させるフラックス法などがあるが、本発明にお
いてはいずれの方法で製造されたウィスカー状ホウ酸ア
ルミニウムも用いることができる。
【0012】本発明において強化材として上記ウィスカ
ー状ホウ酸アルミニウムを用いることは極めて重要であ
る。なぜなら強化材として従来公知のガラス繊維や炭素
繊維を用いると補強効果は大きく、成形品に十分な耐熱
性、強度、耐衝撃性などを与え得るが、現在市場で入手
可能な上記繊維はいずれもその繊維径が3μm以上と大
きいためにこれらを多少なりとも含む樹脂組成物を射出
成形して得られる成形品の表面平滑性は十分ではなく、
ランプリフレクターのごとく特に高い表面平滑性が求め
られる用途に適用することは困難である。また従来公知
のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩のウィスカ
ーを用いるとその小さな繊維径ゆえに良好な表面平滑性
を有する成形品を与え得るが、補強効果は不十分であ
り、ランプリフレクターのごとく近傍の光源から発せら
れる熱に晒されてもその形状、強度を保持することが求
められる用途においては耐熱性、強度が不足する。すな
わち従来公知のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属
塩のウィスカーよりも硬度、強度、弾性率が高く、しか
もガラス繊維や炭素繊維よりも繊維径が細いウィスカー
状ホウ酸アルミニウムを用いることによってはじめて耐
熱性、強度、耐衝撃性、剛性、寸法安定性、成形加工性
および表面平滑性の優れた成形品を得ることができるの
である。
【0013】本発明において使用される(C)非繊維状
充填材は材料の寸法安定性向上のために必要な成分であ
り、その具体例としては、セリサイト、カオリン、マイ
カ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タルク、アル
ミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化
鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウムなどの硫酸塩、ガラス・ビーズ、セラミックビー
ズ、チッ化ホウ素、炭化珪素、燐酸カルシウムおよびシ
リカなどが挙げられ、これらは中空であってもよく、さ
らにはこれら充填材2種類以上併用することも可能であ
る。これら非繊維状充填材の中でも本発明において特に
好ましく用いられるものはクレー、カオリン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトである。また、
これら非繊維状充填材をシラン系あるいはチタネート
系、アルミニウム系などのカップリング剤で予備処理し
て使用することは、機械的強度などの面からより好まし
い。
【0014】本発明の樹脂組成物における各成分の配合
割合はPPS樹脂20〜70重量%、ウィスカー状ホウ
酸アルミニウム強化材1〜20重量%および非繊維状無
機充填材29〜79重量%の範囲であり、PPS樹脂2
5〜50重量%、ウィスカー状ホウ酸アルミニウム強化
材2〜10重量%および非繊維状無機充填材48〜73
重量%の範囲であることが好ましい。上記配合割合にお
いてのみランプリフレクターに要求される耐熱性、強
度、剛性、耐衝撃性、寸法安定性、成形加工性および表
面平滑性のすべての特性を満足する樹脂組成物およびそ
の成形体が得られるのである。例えばウィスカー状ホウ
酸アルミニウム強化材の配合量が1重量%に満たないと
耐熱性、強度、耐衝撃性などが不足し、逆に配合量が2
0重量%を越えると組成物を射出成形して得られる成形
体の表面平滑性が低下するとともに流動性が低下し、溶
融成形加工が困難になる。また非繊維状無機充填材配合
量が29重量%に満たないと耐熱性、寸歩安定性が不足
し、逆に配合量が79重量%を越えると流動性が低下
し、溶融成形加工が困難になり、表面平滑性の低下が著
しくなる。
【0015】本発明のPPS樹脂組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲で、酸化防止剤および熱安定剤
(たとえばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホス
ファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤
(たとえばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリ
アゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤
(モンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフ
エステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、ポリ
エチレンおよびポリエチレンワックスなど)、染料(た
とえばニグロシンなど)および顔料(たとえば硫化カド
ミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)を含
む着色剤、可塑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤など
の通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂(たとえばポリアミ
ド、ポリスルホン、四フッ化ポリエチレン、ポリフェニ
レンエ−テル、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリエステ
ル、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマな
どの樹脂)を添加して、所定の特性を付与することがで
きる。
【0016】本発明のPPS樹脂組成物には本発明の効
果を損なわない範囲で、機械的強度およびバリ等の成形
性などの改良を目的として、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γーメルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、γーウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、γーウレイドプロピルトリメトキシシランおよびγ
ー(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γーイソシアナトプロピルトリエトキシシラ
ン、γーイソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ
ーイソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γー
イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γーイ
ソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γーイソ
シアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γーイソシ
アナトプロピルトリクロロシラン、γーアミノプロピル
トリメトキシシラン、γーアミノプロピルトリエトキシ
シランなどの有機シラン化合物を添加することができ
る。
【0017】本発明のPPS樹脂組成物は十分な混練力
を有する溶融混練機を用いて溶融混練により製造するこ
とが簡便、かつ所期の特性を発現し得る点から適してい
る。溶融混練には公知の方法を用いることができ、たと
えばバンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単
軸もしくは二軸押出機などを用い、270〜380℃の
温度で溶融混練して組成物とすることができる。原料の
混合順序には特に制限はなく、PPS樹脂、ウィスカー
状ホウ酸アルミニウムおよび非繊維状充填材の3者をド
ライブレンドした後、上述の方法などで溶融混練する方
法、あるいはPPS樹脂、非繊維状充填材およびウィス
カー状ホウ酸アルミニウムのうちの2者をドライブレン
ドして溶融混練した後、これと残る1者を溶融混練する
方法を用いることも可能である。
【0018】かくして得られる本発明のPPS樹脂組成
物を射出成形することにより、表面平滑性の優れた成形
体を得ることができる。この成形体は表面平滑性、寸法
安定性、耐熱性、強度、耐衝撃性、成形加工性に優れる
のでこれらの特性を活かして種々の電気、電装、自動車
などの部品とすることができ、特にランプリフレクター
基体として有用であり、アルミニウム等の金属蒸着をす
ることにより、極めて実用的なランプリフレクターを得
ることができる。この金属蒸着の際、蒸着膜の成形体へ
の密着性を向上する目的で成形体の表面に予めプライマ
塗装、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理
を施すことももちろん可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述す
る。なお実施例および比較例に記された特性は次の方法
で測定した。
【0020】(1)成形品の比重:水中置換法 (2)成形収縮率:80×80×3mmの角板を射出成
形し、その流れ方向と垂直方向の成形収縮率を金型原寸
に対して測定した。
【0021】(3)曲げ強度:ASTM D790 (4)熱変形温度:ASTM D648 (5)アイゾット衝撃強度:ASTM D256 (6)表面平滑性:80×80×3mmの角板の表面の
光沢度を携帯用鮮明度光沢度計PGD−IV(日本色彩研
究所、東京光電(株)製)を用いて測定した。この数値
が高いほど表面が平滑で反射像が鮮明である。
【0022】参考例1(ポリフェニレンスルフィドの合
成法) PPS−1:オートクレーブに硫化ナトリウム3.26
Kg(25モル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリ
ウム4g、酢酸ナトリウム三水和物0.41Kg(約3
モル)およびNMP7.9Kgを仕込み、撹拌しながら
徐々に205℃まで昇温し、水1.36Kgを含む留出
水約1.5リットルを除去した。残留混合物に1,4−
ジクロロベンゼン3.75Kg(25.5モル)および
NMP2Kgを加え、265℃で3.7時間加熱した。
反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24
時間減圧乾燥して、溶融粘度約400ポアズ(310
℃、剪断速度1000秒−1)の粉末状ポリフェニレン
スルフィド(PPS−1)約2Kgを得た。
【0023】PPS−2:オートクレーブに硫化ナトリ
ウム3.26Kg(25モル、結晶水40%を含む)、
水酸化ナトリウム4g、酢酸ナトリウム三水和物1.1
9Kg(約8.8モル)およびNMP7.9Kgを仕込
み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.3
6Kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。残留
混合物に1,4−ジクロロベンゼン3.75Kg(2
5.5モル)およびNMP2Kgを加え、265℃で3
時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄
し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約600
ポアズ(310℃、剪断速度1000秒−1)の粉末状
ポリフェニレンスルフィド(PPS−2)約2Kgを得
た。
【0024】また、PPS−3としては東レ(株)製、
M2900を使用した。
【0025】実施例1 PPS樹脂(PPS−1)40重量%、ウィスカー状ホ
ウ酸アルミニウム(四国化成(株)製”アルボレック
ス”YS−1)3重量%および炭酸カルシウム57重量
%をヘンシェルミキサーでドライブレンドした後、32
0℃のシリンダー温度に設定したスクリュー式2軸押出
機により溶融混練後ペレタイズした。得られたペレット
を乾燥後射出成形機を用いて、シリンダー温度320
℃、金型温度150℃の条件で射出成形することによ
り、所定の特性評価用試験片および乗用車用ヘッドライ
ト用ランプリフレクター基体成形品を得た。得られた試
験片について行なった測定結果を表1にまとめて示す。
ここで得られた樹脂組成物は強度、耐熱性に優れ、しか
も極めて優れた表面平滑性を有し、自動車用ランプリフ
レクター用として好適なものであった。また、ランプリ
フレクター基体成形品については脱脂後紫外線照射処理
を施した後真空蒸着法によってアルミニウム蒸着を行な
った。ここで得られたランプリフレクターは良好な表面
性と密着性を有する実用価値の高いものであった。
【0026】
【表1】
【0027】比較例1 ウィスカー状ホウ酸アルミニウムを配合せず、炭酸カル
シウムの配合量を60重量%とした以外は実施例1と全
く同様に溶融混練、射出成形および特性評価を実施し
た。ここで得られた樹脂組成物は熱変形温度が低く、強
度も不十分であり、さらにこのものを射出成形して得ら
れたランプリフレクター基体成形品についても実施例1
と同様に真空蒸着法によってアルミニウム蒸着を行なっ
たが、その形状に歪みが出るなど特性不十分であった。
【0028】比較例2 ウィスカー状ホウ酸アルミニウムおよび炭酸カルシウム
の配合量を各々25、35重量%とした以外は実施例と
全く同様に溶融混練、射出成形および特性評価を実施し
た。ここで得られた樹脂組成物は射出成形品の表面平滑
性が著しく劣っており、ランプリフレクター用として適
するものではなかった。
【0029】比較例3 ウィスカー状ホウ酸アルミニウムの代わりに繊維径9μ
mのガラス繊維を用いた以外は実施例1と全く同様に溶
融混練、射出成形および特性評価を実施した。ここで得
られた樹脂組成物は耐熱性、強度などは十分であるもの
の、このものを射出成形して得られたランプリフレクタ
ー基体成形品について実施例1と同様に真空蒸着法によ
ってアルミニウム蒸着を行なったところ、射出成形品の
表面平滑性が著しく劣っており、ランプリフレクター用
として適するものではなかった。
【0030】実施例2〜6 PPS樹脂、ウィスカー状ホウ酸アルミニウムおよび無
機充填剤の種類および配合比を表2に示すように種々変
えて実施例と同様に溶融混練、射出成形および所定の特
性評価を実施した。結果を表1に示す。ここで得られた
樹脂組成物およびその射出成形品はいずれも耐熱性、強
度、剛性、耐衝撃性、寸法安定性、成形加工性および表
面平滑性などの特性を満足するものであった。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明のPPS樹脂組成物およびその成
形品は耐熱性、強度、剛性、耐衝撃性、寸法安定性、成
形加工性および表面平滑性などの特性を満足するもので
あり、これにより優れたランプリフレクター用材料を提
供することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 503:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂20
    〜70重量%、(B)ウィスカー状ホウ酸アルミニウム
    強化材1〜20重量%および(C)非繊維状無機充填材
    29〜79重量%からなる混合物を溶融混練することに
    より得ることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂20
    〜70重量%、(B)ウィスカー状ホウ酸アルミニウム
    強化材1〜20重量%および(C)非繊維状無機充填材
    29〜79重量%からなる混合物を溶融混練して得られ
    る樹脂組成物を射出成形することにより得られる成形
    体。
  3. 【請求項3】請求項2記載の成形体がランプリフレクタ
    ー用である請求項2記載の成形体。
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Cited By (2)

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