JPH07188436A - ポリエステル成形品およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル成形品およびその製造方法

Info

Publication number
JPH07188436A
JPH07188436A JP34751593A JP34751593A JPH07188436A JP H07188436 A JPH07188436 A JP H07188436A JP 34751593 A JP34751593 A JP 34751593A JP 34751593 A JP34751593 A JP 34751593A JP H07188436 A JPH07188436 A JP H07188436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
sheet
temperature
heating
polyethylene terephthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34751593A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiko Uchida
健彦 内田
Shunichi Yoshioka
俊一 吉岡
Keijiro Kadokawa
桂次郎 角川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippo Co Ltd
Original Assignee
Nippo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippo Co Ltd filed Critical Nippo Co Ltd
Priority to JP34751593A priority Critical patent/JPH07188436A/ja
Publication of JPH07188436A publication Critical patent/JPH07188436A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高品質で耐熱保形性のすぐれた安価なポリエ
ステル成形品を提供する。 【構成】 成形後の冷却工程の後に後熱処理をおこなう
ことにより、内部ひずみを除去し、耐熱保形性のすぐれ
た成形品Pを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル成形品に係
り、詳しくは各種食品容器、使い捨て容器、包装容器、
玩具、看板等に用いられる耐熱性で保形性の良好なポリ
エステル成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリエチレンテレフタレート
(以下「PET」という)等のポリエステル重合物が耐
熱性にすぐれ、電子レンジやオーブン用の耐熱食品容器
等として広く用いられている。また、耐熱性のみなら
ず、耐寒性、耐油性、ガスバリヤ性等にもすぐれ、かつ
軽くて丈夫であることからPETシートの利用分野は広
範である。
【0003】例えば、特開昭59−62660号公報に
は、このようなPETシート製品の例が記載されてお
り、その成形方法も明らかにされている。その公報によ
れば、PETシートの成形に際して高温下で良好な寸法
精度を確保するために非晶質状態のPETを配向し、更
に、部分的結晶化を起こさせるためには金型(例えば雌
型)の加熱温度が好ましくは170℃〜190℃である
こと等が記載されている。
【0004】また、特開昭58−89319号公報に
は、未延伸、非晶質のPETシートを軟化点まで予熱
し、他の金型(この場合は雄型)で圧伸して二軸配向さ
せた後、雌型に移して結晶化し、これを90℃〜100
℃に加熱した雄型にシュリンクバックさせることにより
得られる熱成形PET物品についての記載がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらPET
シートの成形の実際に当たっては、いずれも成形装置に
おける雌雄両金型の内の一方(通常は雌型側)にのみ真
空成形機能または真空・圧空成形機能が設けられていた
に過ぎなかった。従って、雄型による未延伸シートの圧
伸と、雌型による結晶化、更には雄型へのシュリンクバ
ックを要するなど、その工程が複雑化して生産効率がき
わめて悪かっただけでなく、現実にその成形が可能な機
械装置としては高価で大型の特殊な専用成形機に限られ
ていた。そのため、製品コストが高くなるという難点が
あった。
【0006】また、上述したように、圧伸、結晶化した
PETシートの雌型から雄型への移行を成形品のシュリ
ンクバックのみに頼る場合、きわめて高い金型精度が要
求され、その精度が低いときは製品に発皺や白濁が見ら
れるなど、製品品質が低下することもあった。
【0007】しかも、例えばこのような成形品で食品容
器を形成した場合、ユーザーがこれを電子レンジで加熱
すると、変形により身と蓋の嵌合が合わなくなるという
難点もあった。
【0008】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
高品質で耐熱保形性のすぐれた安価なポリエステル成形
品およびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。すな
わち、第1の発明では、加熱金型による結晶化が完了し
て冷却された後のポリエステル成形物をポリエステルの
ガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上後熱
処理することを特徴としている。
【0010】第2の発明では、予熱により軟化させたポ
リエチレンテレフタレートの非晶質シートを、該シート
の結晶化開始温度以上に加熱した金型に真空吸引させて
結晶化させた後、空気または水により金型上で冷却した
後、ポリエチレンテレフタレートのガラス転移点よりも
高い温度で少なくとも数秒以上後熱処理することにより
得ることを特徴としている。
【0011】第3の発明では、ポリエチレンテレフタレ
ート素材を射出成形して未延伸、非晶質のインジェクシ
ョンプリフォームを作製し、このインジェクションプリ
フォームの周縁を、雌雄金型間に介在させ、着脱可能な
断熱性の押さえ板を備えたプリフォームクランプを介し
て保定し得るようにした上、該プリフォームを加熱軟化
する予熱工程と、押さえ板を除去し、結晶化開始温度以
上に加熱した金型に真空吸引させて結晶化させる成形工
程と、空気または水により金型上で冷却する冷却工程
と、その冷却後の成形体をポリエチレンテレフタレート
のガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上加
熱する後熱工程とを経て得ることを特徴としている。
【0012】第4の発明では、予熱により軟化させたポ
リエチレンテレフタレートの非晶質シートを、該シート
の結晶化開始温度以上に加熱した一方の金型に真空吸引
させ、かつ予め該シートの結晶化開始温度以下に加熱し
た他方の金型を前記一方の金型に嵌合させて該シートを
圧伸し引き続き結晶化した後その一方の金型の真空吸引
を停止する一方、前記他方の金型に真空吸引作用を付与
させつつ該シートをその他方の金型に移動させて両金型
を開離し、該シートをその他方の金型で拘束しつつ冷却
した後、ポリエチレンテレフタレートのガラス転移点よ
りも高い温度で少なくとも数秒以上後熱処理することに
より得ることを特徴としている。
【0013】第5の発明では、ポリエチレンテレフタレ
ート素材を射出成形して未延伸、非晶質のインジェクシ
ョンプリフォームを作製し、このインジェクションプリ
フォームの周縁を、雌雄金型間に介在させ、着脱可能な
断熱性の押さえ板を備えたプリフォームクランプを介し
て保定し得るようにした上、該プリフォームを加熱軟化
する予熱工程と、押さえ板を除去し、結晶化開始温度以
上に加熱した雌雄いずれか一方の金型に真空吸引させる
初期成形工程と、上記金型に結晶化開始温度以下に加熱
した他方の金型を嵌合させて圧伸し、結晶化を図る圧
伸、結晶化工程と、両金型を開離させて成形体を上記他
方の金型上で冷却する冷却工程と、その冷却後の成形体
をポリエチレンテレフタレートのガラス転移点よりも高
い温度で少なくとも数秒以上加熱する後熱工程とを経て
得ることを特徴としている。
【0014】第6の発明では、ポリエチレンテレフタレ
ートの非晶質シートをその軟化に十分な高温に加熱する
予熱工程と、前記の軟化シートに空気圧を適用すること
により、該ポリエチレンテレフタレートシートを雄型プ
ラグから雌型金型へ圧伸させつつ移動させる移動工程
と、その雌型金型に移動されたポリエチレンテレフタレ
ートをガラス転移温度以上に加熱し、これにより前記ポ
リエチレンテレフタレートシートを結晶化させる結晶化
工程と、前記の空気圧を解放して前記の成形ポリエステ
ルを前記の雄型プラグ上にシュリンクバックさせて該成
形ポリエステルを冷却する冷却工程と、その成形・固化
された成形ポリエステルをポリエチレンテレフタレート
のガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上加
熱する後熱工程とを経て得ることを特徴としている。
【0015】第7の発明では、低結晶化度の発泡ポリエ
チレンテレフタレートシートを、上記シートの結晶化を
促進させる温度以下で、かつ成形に必要な温度に加熱さ
れた一対の面加熱板を装備した予熱部に送給して、上記
面加熱板間に挟持し、その面接触によって、成形に必要
な温度に予熱した後、このシートを、当該シートの結晶
化を促進させる温度以上に加熱された一対の金型によっ
て所定の形状に成形し、しかる後、成形に必要な温度以
下に維持された一対の金型によって冷却した後、ポリエ
チレンテレフタレートのガラス転移点よりも高い温度で
少なくとも数秒以上加熱することにより得ることを特徴
としている。
【0016】
【作用】第1の発明では、結晶化が完了して冷却された
後のポリエステル成形物が、ガラス転移点よりも高い温
度で少なくとも数秒以上加熱されることによって、内部
ひずみが効果的に除去されているため、使用時にユーザ
ーがその成形品を加熱しても変形を免れることができ
る。
【0017】第2の発明では、結晶化開始温度以上に加
熱した金型に、予熱によって軟化させたPETの非晶質
シートを真空吸引させることにより、金型へのセッティ
ングが容易となり、かつ確実に結晶化させることができ
る。そして、その結晶化された成形物を冷却することに
より固化させることができ、その固化された成形物を、
ガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上加熱
することによって、内部ひずみを効果的に除去すること
ができ、使用時にユーザーがその成形品を加熱しても変
形を免れることができる。
【0018】第3の発明では、少なくとも真空吸引機能
を有する雌雄両金型と、予め射出成形法によって得たプ
リフォームと、このプリフォームをプリフォームクラン
プのクランプ枠と押さえ板、または上型(図では雌型)
の下周縁によって保定することを要件としたことによ
り、これら三者が相互作用を果たし、第一に予めプリフ
ォームを作製したことで、既成のPETシートに比べて
厚みの変化が少なくなり、また、冷却後の成形体をガラ
ス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上後熱処理
することにより、内部ひずみを効果的に除去することが
でき、使用時にユーザーが加熱しても変形を免れる。
【0019】第4の発明では、両金型にそれぞれ真空吸
引作用を付与し、冷却工程への移行時においては他方の
金型側から真空吸引することにより、結晶化の完了した
成形体の一方の金型から他方の金型への移動が容易・確
実となり、成形体が他方の金型に拘束されつつ結晶化開
始温度以下の温度で冷却されることから、成形精度が格
段に向上し、発皺や白濁の発生が回避される。そして、
その冷却後の成形体をガラス転移点よりも高い温度で少
なくとも数秒以上加熱することによって効果的に内部ひ
ずみを除去することができる。これにより、使用時にユ
ーザーが加熱しても変形を免れる。また、その圧伸、結
晶化、冷却および加熱を、比較的簡易な装置で、一連の
作業工程で能率よくおこなうことができる。
【0020】第5の発明では、少なくとも真空吸引機能
を有する雌雄両金型と、予め射出成形法によって得たプ
リフォームと、このプリフォームをプリフォームクラン
プのクランプ枠と押さえ板、または上型(図では雌型)
の下周縁によって保定することを要件としたことによ
り、これら三者が相互作用を果たし、第一に予めプリフ
ォームを作製したことで、既成のPETシートに比べて
厚みの変化が少なく、また、その熱圧成形に当たって、
雌型で結晶化の完了した成形体が、雄型の吸引による強
制的移行が可能となり、雄型に拘束されながら結晶化開
始温度以下の温度で冷却されるという作用の他、上記作
用とプリフォームクランプによる相乗効果で成形精度の
著しく高い美麗な製品が得られるという格別の作用を有
する。
【0021】また、クランプ枠を水冷可能とし、押さえ
板を断熱材で構成したことで、トランスファー装置で予
熱されるプリフォームの少なくとも周縁部分の軟化を防
止し、次の雌型下周縁による該シートの保定効果を高め
るという作用も有する。
【0022】そして、冷却後の成形体をガラス転移点よ
りも高い温度で少なくとも数秒以上加熱すること(後熱
工程)によって内部ひずみを効果的に除去することがで
きる。これにより、使用時にユーザーが加熱しても変形
を免れる。
【0023】第6の発明では、予熱工程によって軟化さ
せたPETの非晶質シートを移動工程によって空気圧を
適用することによって雄型プラグから雌型金型へ移動さ
せ、結晶化工程によってその雌型金型でそのポリエチレ
ンテレフタレートシートをガラス転移温度以上に加熱し
結晶化させる。しかる後、冷却工程にて、空気圧を解放
してその成形ポリエステルを雄型上にシュリンクバック
させて水または空気で冷却し、固化することができる。
そして、その成形・固化された成形ポリエステルを後熱
工程にてガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒
以上加熱することによって、内部ひずみを効果的に除去
することができ、使用時にユーザーが加熱しても変形を
免れる。
【0024】第7の発明では、発泡ポリエチレンテレフ
タレートシートに対しても、成形後に冷却・固化した後
に、後熱処理を施すことにより、成形時の内部ひずみを
効果的に除去することができ、これによりその成形品
を、使用時にユーザーが加熱しても変形を免れることが
できる。
【0025】
【実施例】以下に本発明のポリエステル成形品の実施例
について図面に基づいて詳細に説明する。図1は第1の
発明のポリエステル成形品の一実施例を示す規格容器の
斜視図で、蓋付きの食品容器Pを示している。この食品
容器Pは、電子オーブンレンジ、ガスオーブンレンジで
の使用に耐える耐熱性(230℃まで)と高い保形性を
有して、加熱によっても変形することがなく、かつ耐寒
性(−25℃まで)にもすぐれており、その他、耐油
性、ガスバリヤ性をも有し、軽くて丈夫であり、かつ陶
器調の外観で高級感がある等の従来のPETシートの特
徴をそのまま備えているにもかかわらず、後述するよう
な独特な成形方法によって、皺や白濁がなく、従来品よ
りも格段に安価で高い形状精度を有している。
【0026】図2ないし図5は成形工程を説明するため
の図面で、図中、符号1は厚さ1.0mmの未延伸で非晶質
のPETシート、2は該PETシート1の結晶化開始温
度以上の170℃に加熱された真空吸引機能を有する雌
型、また、3は同じく結晶化開始温度以下である90℃
に加熱され、上下に昇降可能な雄型であって、上記雌型
2同様に吸引機能を備えたものである。そして、図示は
省略するが、冷却後に成形体の加熱をおこなうためのフ
ァン付きのヒータが、両金型2,3の近傍に設けられて
いる。
【0027】成形工程について説明すると、まず、互い
に開離された雌型2と雄型3との間に、PETシート1
を別途トランスファー装置(図示省略)によって移動さ
せ(図2参照)、これを約100℃(結晶化開始温度以
下)に予熱して完全に軟化させ、そのPETシート1
を、雌型2に真空吸引することで初期のバキューム成形
をおこなう(図3参照)。
【0028】次に、上記雄型3を下降させて雌型2内に
嵌合させることにより(図4参照)、PETシート1を
圧伸させて二軸配向を与え、そのまま2〜3秒ないしは
それ以上加熱するとPETシート1の結晶化が完了す
る。
【0029】そして、その結晶完了時点で、雌型2の吸
引を停止して雄型3の真空吸引を開始し、雌型2に強く
付着している成形体1'を強制的に雄型3側に移行させる
(図5参照)。これによって該成形体1'は雄型3の吸引
力と自己のシュリンクバック特性が共に作用して今度は
雄型3に密着するから、その雄型3を上昇(雌型2を下
降させても同じ)させて雄型3の拘束の下でその成形体
1'を冷却させ、固化を待って、これを雄型3から引き抜
き、それを、別途設けてあるファン付きのヒータ(図示
省略)内に導入し、PETのガラス転移点よりも高い8
0℃〜230℃の温度にて5秒〜1分間後熱処理(アニ
ーリング)をおこなう。なお、ヒータは、オーブン、乾
燥機等通常の加熱手段を用いることができる。
【0030】上述の雌型2に付着した成形体1'を雄型3
に移動させる際に、その雄型3側から真空吸引をおこな
うようにしたので、雌型2からの離型がきわめて容易・
確実となり、成形体1'がその雄型3に拘束されつつ結晶
化開始温度以下の温度で冷却される。そのため、成形精
度が格段に向上し、発皺や白濁の発生が回避されて高品
質な成形品を得ることができる。そして、さらに、その
成形品を後熱処理することにより内部ひずみを効果的に
除去することができ、これにより、耐熱保形性を格段に
向上させることができ、高品質な成形品Pを得ることが
できるのである。
【0031】なお、成形工程については、予熱・軟化さ
せたPETシートを雌型(もしくは雄型)に真空吸引さ
せた段階で結晶化させた後、これを空気または水によっ
てその雌型(もしくは雄型)上で冷却した後、後熱処理
をおこなってもよい。
【0032】このようにして得た成形品Pを食品容器と
なし、これをユーザーが、電子レンジ等で加熱した場合
においても変形することがなく、身と蓋の嵌合状態に狂
いを生じるような不具合の発生を回避することができ
る。
【0033】ちなみに、図6に示すような、フランジ部
5aを有する0.6 mm厚の楕円形トレー5におけるたて
(Y)とよこ(X)の寸法をオーブンによる後熱処理の
前後で測定して表1に示すような結果が得られた。な
お、加熱温度は190℃、加熱時間は30秒間であっ
た。
【0034】
【表1】
【0035】表1より後熱による若干の収縮は認められ
るものの、2回目の加熱つまりユーザー等における使用
時を想定した加熱では、変形がほとんど認められない。
なお、2回以上加熱しても変形のないことが確認されて
いる。
【0036】また、ファン付きの乾燥機で後熱処理した
場合を表2に示す。なお、加熱温度は180℃、10分
間であった。
【0037】
【表2】
【0038】表2より、2回目の加熱ではほとんど変形
が認められないことを確認することができる。
【0039】上述の後熱処理における加熱温度と加熱時
間は、成形品の厚さが1mm程度までのものにおいては、
80℃〜230℃で5秒〜1分間程度でよいが、厚さが
1mmを超える場合には、さらに長時間の加熱を要するこ
とはいうまでもない。
【0040】また、後熱の方法は、成形品に応じて適宜
に選択されてよく、成形品を乾燥機やオーブン、その他
の加熱装置内に投入してもよく、移動中に加熱してもよ
い。移動中に加熱する場合は、所定の加熱時間を得られ
るだけの移動距離分だけの加熱ゾーンを要する。
【0041】加熱時の成形品の保持方法としては、ヒー
トセットや金型に支持させたもの、全くフリーな状態と
したもの等、いずれでもよく、加熱の対象となるもの
は、真空成形時のシート、パンチャー等で打ち抜く前の
成形品、打ち抜いた後の成形品等、冷却工程を終了して
いるものであればよい。
【0042】なお、かかる後熱処理をおこなうことによ
って耐熱性のテストを兼ねることができ、不良品を除外
して品質管理を徹底させることができ、品質の保証・確
認をおこなえる利点もある。
【0043】また、上述の圧伸・結晶化、冷却および後
熱処理に至る各工程を、従来よりも簡易な装置により、
一連の作業工程で能率よくおこなうことができ、製品コ
ストを格段に低減することができる。
【0044】ちなみに、より能率よく成形をおこなうた
めには、雌型2で真空吸引しているときに、そのPET
シート1に対して雄型3から圧空噴射を与え、かつ雄型
3で真空吸引しているときには雌型2から成形体1'に圧
空噴射を与えるようにしてもよい。
【0045】なお、上記成形方法では、PETシート1
の結晶化開始温度以上に加熱する金型を雌型としたが、
その逆の方法、即ち雄型を初期成形金型とし、雌型によ
って冷却工程を行うようにしても全く同等の成形品が得
られることはいうまでもない。
【0046】また、本成形品は加熱用の食品容器に限ら
れることなく、使い捨て容器、包装容器、玩具、看板等
にも広く用いることができるのもいうまでもない。
【0047】図7ないし図13は、第2の発明のポリエス
テル成形品の一実施例を説明するための図面で、まず、
図7に示す形態の容器11を成形するにあたり、PET素
材で図8に示すような容器11の上周縁12と全く同一形状
で周囲に僅かに直立縁13を備え、厚さ1.0 mmの平板状の
未延伸で非晶質のプリフォーム14を射出成形する。次に
図9から図13において、15は真空吸引機能(図示省略)
を備え上記プリフォーム14の結晶化開始温度以上である
170℃に加熱される雌型、また16は同じく結晶化開始
温度以下である90℃に加熱される雄型であって、上記
雌型15同様に吸引機能を備えてなり、雌雄両金型は共に
昇降可能な構造である。
【0048】さらに17は内部に水冷機能17dを有するク
ランプ枠で、上記雌雄両金型15,16の中間に位置して設
けられ、その内壁17aの上周縁部に段部17bを形成し、
この部分が下降時の雌型15の下周縁に設けられた段部1
5’と係合可能とする(図10参照)一方、クランプ枠17
の内壁下角17cが上昇時の雄型16の外周壁の段部16’と
密接するように構成したものである。さらにまた、18
は、下面に上記雌型15の下周縁と同形の段部18’を有
し、例えば、ベークライト、アルミ、またはエポキシ樹
脂などの断熱材からなる押さえ板で、上記クランプ枠17
の上周縁の段部17bに着脱自在に取り付けられ、上記ク
ランプ枠17とでプリフォームクランプを構成するように
したものである。
【0049】ところで、互いに開離された雌雄の金型1
5,16間に介在するクランプ枠17の段部17bにプリフォ
ームの直立縁13を上向きにして嵌着し、その上面から上
記押さえ板18を嵌合してプリフォームを仮固定するので
ある。この状態で、上記プリフォーム14の上下両面を挟
んでスライド自在(図13矢印方向)に介入する別途トラ
ンスファー加熱装置19によってプリフォームを約100
℃(結晶化開始温度以下)に予熱し、該プリフォームが
充分に軟化した時点で押さえ板18を除去し、これに代え
て雌型15を下降させてクランプ枠17との間でプリフォー
ム14を再びクランプ(図10参照)し、同時に雌型15に真
空吸引力を与えることでプリフォームに初期のバキュー
ム成形をする(図11参照)。
【0050】次に雌型15の吸引によるプリフォーム14の
浮揚と併行して上記雄型16を上昇させて雌型15内に嵌合
させることにより、プリフォーム14を圧伸してこれに二
軸配向を与え、そのまま2〜3秒ないしはそれ以上継続
するとプリフォーム14の結晶化が完了する(図12参照)
ので、雌型15の吸引を停止し、同時的に雄型16を真空吸
引に切り換えて雌型15に強く付着している成形体11’を
強制的に雄型16側に移行させる(図13参照)。これによ
って該成形体11’は雄型側の吸引力と自己のシュリンク
バック性能が相作用して雄型16に密着するから、雄型16
を下降(雌型を上昇させても同じ)して雄型の拘束のも
とで冷却させ、成形体11’の固化を待って、これを雄型
16から引き抜き、これを別途配置したヒータ(図示省
略)によって、80℃〜230℃の温度にて5秒〜1分
間後熱処理をおこなうことにより、内部ひずみが除去さ
れて耐熱保形性が良好で発皺や白濁のない高品質な容器
11を得ることができる。
【0051】その容器11は、前実施例と同様、ユーザー
が電子レンジ等で加熱しても変形することのない、耐久
性の良好なものであり、特に、加熱食品用として好適で
ある。
【0052】なお、上記実施例では、PETプリフォー
ムの結晶化開始温度以上に加熱する金型を雌型とした
が、その逆の方法、すなわち雄型を初期成形金型とし、
雌型によって冷却工程を行うようにしても全く同等の成
形体が得られることはいうまでもないし、また、プリフ
ォームの周縁形状は、実施例図に見られるような直立縁
13を備えたものに限られず、曲縁またはフラットのもの
でも、要はクランプ枠17との関係で押さえ板18または雌
型15、雄型16の下周縁で保定できるものであればよい。
【0053】また、成形工程については、予熱工程の終
了後に、押さえ板18を除去し、これに代えて結晶化開始
温度以上に加熱した雌型15を下降させてクランプ枠17と
の間でプリフォーム14を再びクランプし、同時にその雌
型15に真空吸引力を与えることによってその雌型15で結
晶化させた後、空気または水によってその雌型15上に冷
却・固化し、その後で、後熱処理を施してもよい。
【0054】また、第6の発明の実施例として、以下の
ようにして、275mlの容器を製造した。1.5 mmの厚み
を有するポリエチレンテレフタレートシートを約100
℃の温度に加熱し、成形前に、周囲環境にて約90℃に
平衡させた。雌型キャビティーを140℃に加熱し、雄
型プラグを100℃に加熱した。加熱されたフィルム
を、雄型プラグにより、加熱雌型キャビティーの円筒内
に強制装入した。
【0055】型を完全に閉じたあと、キャビティーの雄
側半分に4.2Kg/cm2 の空気圧をかけ、雌型キャビティー
を真空でひき、ポリエステルシートを雄型プラグから雌
型の表面に移動させた。ポリエステルシートを成形し、
20秒間ヒートセットした。ヒートセット工程完了後、
雌型キャビティーへの空気圧並びに雌型への真空を解い
た。次に、該部品を雄型プラグ上に5秒間、拘束並びに
冷却した後、その成形・固化された成形ポリエステルを
ポリエチレンテレフタレートのガラス転移点よりも高い
温度、例えば140℃で少なくとも数秒以上加熱した。
そのあと雌型を取り外し、物品の取り出しを助けるた
め、雄型に若干の空気圧をかけた。得られた成形品は、
耐熱保形性のすぐれたものであった。
【0056】さらに、第7の発明の実施例では、下記性
状を有する発泡PETシート(厚み1.6 mm、幅64cm)
の巻反を、第14図に示す成形装置1の供給搬送部2のシ
ャフト21に装着した。 *発泡PETシートの性状 結晶化度:8% 発泡倍率:5.2 倍 密度:0.25g/cm2 原反重量:400g/m2
【0057】次に、上記発泡PETシートを、140℃
に加熱された一対の面加熱板31,32によって、挟持面圧
力 0.34Kg/cm2 の条件で、 6.6秒間予熱した。予熱後の
厚みは 2.3mmであった。
【0058】次に、予熱された発泡PETシートを、縦
202mm、横129mm、深さ35mmの凹陥部を有するト
レイ状に成形すべく型嵩が形成されたキャビティ41とコ
ア42とからなり、180℃に加熱された加熱金型4(金
型クリアランス2mm)によって成形すると共に、発泡P
ETシートの結晶化を促進させた。上記加熱金型4によ
る、型閉じからプレス(プレス時間は、予熱時間と同じ
6.6秒)、型開き、シート搬送までの成形サイクルは、
1サイクル8秒、結晶化後の発泡PETシートの厚みは
2.6mmであった。
【0059】次に、上記形状に成形された発泡PETシ
ートを、前記加熱金型と同じ形状を有し、55℃に維持
されたキャビティ51とコア52よりなる冷却金型5によっ
て冷却した。冷却金型5による冷却のサイクルは、加熱
金型4による成形サイクルと同じく、1サイクル8秒
(そのうち、プレス時間は 6.6秒)であった。
【0060】そして、冷却後、140℃に加熱された一
対の面加熱板61,62よりなる後熱装置6で5秒〜1分間
後熱をおこなった後、発泡PETシートをカッターによ
って所定の長さに切断して、成形品を得た。得られた成
形品の厚みは 2.2mmであった。
【0061】得られた成形品は、成形不良等が見られ
ず、所定の形状に成形されていると共に、厚み方向平均
の結晶化度が22%と高く、耐熱性にすぐれたものであ
り、特にすぐれた耐熱保形性を有していた。なお、図14
中、符号7,8はシリンダ装置である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、加熱金型による結晶化が完了して成形・固化した後
のポリエステル成形物を、そのポリエステルのガラス転
移点よりも高い温度で後熱処理するので、成形時の内部
ひずみを効果的に除去して耐熱保形性を著しく向上させ
ることができ、電子レンジ等によって加熱しても変形す
ることがなく、加熱食品容器等に用いても身と蓋の嵌合
が合わなくなるような不具合が発生しない品質良好なポ
リエステル成形品を得ることができる。
【0063】第2の発明によれば、結晶化開始温度以上
に加熱した金型に、予熱によって軟化させたPETの非
晶質シートを真空吸引させるので、金型へのセッティン
グが容易となり、かつ確実に結晶化させることができ
る。そして、その結晶化された成形物を冷却することに
より固化させることができ、その固化された成形物を、
ガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上加熱
することによって、内部ひずみを効果的に除去すること
ができ、耐熱保形性を著しく向上させることができ、使
用時にユーザーがその成形品を加熱しても変形しない、
加熱食品容器等に好適なポリエステル成形品が得られ
る。
【0064】第3の発明によれば、少なくとも真空吸引
機能を有する雌雄両金型と、予め射出成形法によって得
たプリフォームと、このプリフォームをプリフォームク
ランプのクランプ枠と押さえ板、または上型(図では雌
型)の下周縁によって保定するようにしたので、これら
三者が相互作用を果たし、第一に予めプリフォームを作
製したことで、既成のPETシートに比べて厚みの変化
が少なくなり、また、冷却後の成形体をガラス転移点よ
りも高い温度で少なくとも数秒以上後熱処理するので、
内部ひずみを効果的に除去することができ、耐熱保形性
を向上させることができ、使用時にユーザーが加熱して
も変形しないポリエステル成形品が得られる。
【0065】第4の発明によれば、ポリエステル成形品
は、冷却工程への移行時においても他方の金型側から真
空吸引をおこなう能率的な成形方法によって成形される
ので、皺や白濁がなく、かつ形状精度が高くて高品質で
ある上に、後熱処理をおこなうので、耐熱保形性が向上
し、電子レンジ等による加熱によっても変形することが
なく、かつ従来品よりもはるかに安価に得ることができ
る。
【0066】第5の発明では、予め射出成形によって製
品に見合った形状のプリフォームを作製し、該プリフォ
ームの周縁を成形初期からその完了までの間、クランプ
枠に対して断熱性の押さえ板または雌型下周縁部で保定
したことと、従来から汎用されてきた通常の真空成形機
または真空、圧空成形機の金型の一方を改造して、双方
の金型に吸引もしくは圧空噴射機能を付与させることに
より、美麗なポリエステル成形品を得ることを可能にし
たものであり、しかも、その冷却工程後には、後熱処理
をおこなうことによって、内部ひずみを除去するので、
耐熱保形性を著しく向上させることができるのである。
また、双方の金型にそれぞれ真空吸引機能および/また
は真空、圧空成形機能を装備させたことで、その製造工
程も著しく単純化し、しかも成形品の精度並びに生産能
率の向上と、製品原価の大幅な逓減可能となるなど顕著
な利益をもたらすこともできる。なお、両発明における
後熱処理は、ポリエステル成形品を発泡状としたものを
も対象とすることができるのはいうまでもない。
【0067】第6の発明のように、予熱によって軟化さ
せたポリエチレンテレフタレートの非晶質シートを空気
圧で雄型プラグから雌型金型へと移動させてその雌型金
型で加熱・結晶化させた後、冷却・固化した成形ポリエ
ステルを後熱処理することによっても内部ひずみを効果
的に除去して耐熱保形性を著しく向上させることがで
き、加熱食品用の容器として好適なポリエステル成形品
を得ることができる。
【0068】第7の発明のように、発泡ポリエチレンテ
レフタレートシートに対しても、成形後に冷却・固化し
た後に後熱処理を施すことにより、成形時の内部ひずみ
を効果的に除去して耐熱保形性を著しく向上させること
ができ、加熱食品用の容器として好適な発泡ポリエステ
ル成形品を得ることができる。
【0069】なお、上記各発明は、成形品の形状や用途
等を実施例のものに限定するものではなく、これらは適
宜に設定されてよいことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第4の発明のポリエステル成形品の一実施例を
示す規格容器の一例を示す斜視図である。
【図2】同予熱工程を示す説明図である。
【図3】同初期成形工程を示す説明図である。
【図4】同結晶化工程を示す説明図である。
【図5】同冷却工程を示す説明図である。
【図6】同後熱による変形を測定するための供試用トレ
ーの平面図である。
【図7】第5の発明に係る成形体の一例を一部切欠して
示す斜視図である。
【図8】図7の成形体を得るためのインジェクションプ
リフォームを一部切欠して示す斜視図である。
【図9】クランプ枠と押さえ板から構成されるプリフォ
ームクランプの一部を切断して示す端面図である。
【図10】クランプ枠と雌型の接合関係を示す切断部端面
図である。
【図11】初期成形工程における金型の状態を示す切断部
端面図である。
【図12】圧伸、結晶化工程における金型の状態を示す切
断部端面図である。
【図13】第5の発明における成形金型機構の全体的配置
を示す切断端面図である。
【図14】第7の発明を実施するための製造装置の一例を
示す構成図である。
【符号の説明】
1…非晶質シート、2,3…金型、11…容器、12…容器
の上周縁、13…直立縁、14…インジェクションプリフォ
ーム、15…雌型、16…雄型、17…クランプ枠、18…押さ
え板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱金型による結晶化が完了して冷却さ
    れた後のポリエステル成形物をポリエステルのガラス転
    移点よりも高い温度で少なくとも数秒以上後熱処理する
    ことを特徴とするポリエステル成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 予熱により軟化させたポリエチレンテレ
    フタレートの非晶質シートを、該シートの結晶化開始温
    度以上に加熱した金型に真空吸引させて結晶化させた
    後、空気または水により金型上で冷却した後、ポリエチ
    レンテレフタレートのガラス転移点よりも高い温度で少
    なくとも数秒以上後熱処理することにより得ることを特
    徴とするポリエステル成形品。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンテレフタレート素材を射出
    成形して未延伸、非晶質のインジェクションプリフォー
    ムを作製し、このインジェクションプリフォームの周縁
    を、雌雄金型間に介在させ、着脱可能な断熱性の押さえ
    板を備えたプリフォームクランプを介して保定し得るよ
    うにした上、該プリフォームを加熱軟化する予熱工程
    と、押さえ板を除去し、結晶化開始温度以上に加熱した
    金型に真空吸引させて結晶化させる成形工程と、空気ま
    たは水により金型上で冷却する冷却工程と、その冷却後
    の成形体をポリエチレンテレフタレートのガラス転移点
    よりも高い温度で少なくとも数秒以上加熱する後熱工程
    とを経て得ることを特徴とするポリエステル成形品。
  4. 【請求項4】 予熱により軟化させたポリエチレンテレ
    フタレートの非晶質シートを、該シートの結晶化開始温
    度以上に加熱した一方の金型に真空吸引させ、かつ予め
    該シートの結晶化開始温度以下に加熱した他方の金型を
    前記一方の金型に嵌合させて該シートを圧伸し引き続き
    結晶化した後その一方の金型の真空吸引を停止する一
    方、前記他方の金型に真空吸引作用を付与させつつ該シ
    ートをその他方の金型に移動させて両金型を開離し、該
    シートをその他方の金型で拘束しつつ冷却した後、ポリ
    エチレンテレフタレートのガラス転移点よりも高い温度
    で少なくとも数秒以上後熱処理することにより得ること
    を特徴とするポリエステル成形品。
  5. 【請求項5】 ポリエチレンテレフタレート素材を射出
    成形して未延伸、非晶質のインジェクションプリフォー
    ムを作製し、このインジェクションプリフォームの周縁
    を、雌雄金型間に介在させ、着脱可能な断熱性の押さえ
    板を備えたプリフォームクランプを介して保定し得るよ
    うにした上、該プリフォームを加熱軟化する予熱工程
    と、押さえ板を除去し、結晶化開始温度以上に加熱した
    雌雄いずれか一方の金型に真空吸引させる初期成形工程
    と、上記金型に結晶化開始温度以下に加熱した他方の金
    型を嵌合させて圧伸し、結晶化を図る圧伸、結晶化工程
    と、両金型を開離させて成形体を上記他方の金型上で冷
    却する冷却工程と、その冷却後の成形体をポリエチレン
    テレフタレートのガラス転移点よりも高い温度で少なく
    とも数秒以上加熱する後熱工程とを経て得ることを特徴
    とするポリエステル成形品。
  6. 【請求項6】 ポリエチレンテレフタレートの非晶質シ
    ートをその軟化に十分な高温に加熱する予熱工程と、前
    記の軟化シートに空気圧を適用することにより、該ポリ
    エチレンテレフタレートシートを雄型プラグから雌型金
    型へ圧伸させつつ移動させる移動工程と、その雌型金型
    に移動されたポリエチレンテレフタレートをガラス転移
    温度以上に加熱し、これにより前記ポリエチレンテレフ
    タレートシートを結晶化させる結晶化工程と、前記の空
    気圧を解放して前記の成形ポリエステルを前記の雄型プ
    ラグ上にシュリンクバックさせて該成形ポリエステルを
    冷却する冷却工程と、その成形・固化された成形ポリエ
    ステルをポリエチレンテレフタレートのガラス転移点よ
    りも高い温度で少なくとも数秒以上加熱する後熱工程と
    を経て得ることを特徴とするポリエステル成形品。
  7. 【請求項7】 低結晶化度の発泡ポリエチレンテレフタ
    レートシートを、上記シートの結晶化を促進させる温度
    以下で、かつ成形に必要な温度に加熱された一対の面加
    熱板を装備した予熱部に送給して、上記面加熱板間に挟
    持し、その面接触によって、成形に必要な温度に予熱し
    た後、このシートを、当該シートの結晶化を促進させる
    温度以上に加熱された一対の金型によって所定の形状に
    成形し、しかる後、成形に必要な温度以下に維持された
    一対の金型によって冷却した後、ポリエチレンテレフタ
    レートのガラス転移点よりも高い温度で少なくとも数秒
    以上加熱することにより得ることを特徴とするポリエス
    テル成形品。
JP34751593A 1993-12-25 1993-12-25 ポリエステル成形品およびその製造方法 Pending JPH07188436A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34751593A JPH07188436A (ja) 1993-12-25 1993-12-25 ポリエステル成形品およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34751593A JPH07188436A (ja) 1993-12-25 1993-12-25 ポリエステル成形品およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07188436A true JPH07188436A (ja) 1995-07-25

Family

ID=18390750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34751593A Pending JPH07188436A (ja) 1993-12-25 1993-12-25 ポリエステル成形品およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07188436A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004041514A1 (ja) * 2002-11-06 2004-05-21 Nagoya Oilchemical Co., Ltd. マスキング材の製造方法
WO2014030462A1 (ja) * 2012-08-22 2014-02-27 シャープ株式会社 アニール方法、アニール治具およびアニール装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004041514A1 (ja) * 2002-11-06 2004-05-21 Nagoya Oilchemical Co., Ltd. マスキング材の製造方法
WO2014030462A1 (ja) * 2012-08-22 2014-02-27 シャープ株式会社 アニール方法、アニール治具およびアニール装置
JPWO2014030462A1 (ja) * 2012-08-22 2016-07-28 シャープ株式会社 アニール方法、アニール治具およびアニール装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2011261805B2 (en) Apparatus and methods for selective thermoforming
US2045471A (en) Method of producing molded articles from casein
JPS6141290B2 (ja)
JPH05192990A (ja) ポリエステル成型品の製造方法とその装置
JPS61152531A (ja) 包装機械
JPH07188436A (ja) ポリエステル成形品およびその製造方法
JP2623107B2 (ja) 延伸熱可塑性樹脂材料の中空体を製造する方法と装置
JP2007520373A5 (ja)
JPH03199030A (ja) 熱可塑性樹脂シートの熱成形方法及び装置
JP2766595B2 (ja) 発泡ポリエチレンテレフタレートシートの成形方法
JP2005028627A (ja) 結晶性樹脂の連続成形方法と装置
JPH06179239A (ja) ポリエチレンテレフタレートシートの成形方法及びその成形金型
JPS6092826A (ja) 圧空成形法
JPH0639913A (ja) ポリエステル成型体の製造方法
JP4562994B2 (ja) 耐熱性ポリエステルカップの製造方法とその製造装置
JPH0655623A (ja) 耐熱ポリエステル成形体
JP2592670B2 (ja) ポリエステルボトルの製造法
JPS5953852B2 (ja) 透明容器の製造方法
JPS5837886B2 (ja) プラスチック薄肉成形品の製造方法
JP2843474B2 (ja) 発泡ポリプロピレンシートの成形方法
JPS6036125A (ja) プラスチック成形品の熱固定方法及び装置
JPH0668817U (ja) ポリエステル成形品
JPH06293064A (ja) フィルム成型方法及び成型装置
JPH06278200A (ja) 発泡ポリプロピレンシートの成形方法
JP2871783B2 (ja) 複合材の成形方法および成形装置