JPH07187757A - 耐スラグ浸食性に優れたマグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦 - Google Patents
耐スラグ浸食性に優れたマグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦Info
- Publication number
- JPH07187757A JPH07187757A JP5331480A JP33148093A JPH07187757A JP H07187757 A JPH07187757 A JP H07187757A JP 5331480 A JP5331480 A JP 5331480A JP 33148093 A JP33148093 A JP 33148093A JP H07187757 A JPH07187757 A JP H07187757A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnesia
- chromia
- slag
- erosion resistance
- refractory bricks
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐スラグ浸食性に優れたマグネシア・クロミ
ア系焼成耐火煉瓦を提供する。 【構成】 マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦にし
て、Ｔｉ酸化物をＴｉＯ２として：２〜２５重量％を含
有させてなる。
ア系焼成耐火煉瓦を提供する。 【構成】 マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦にし
て、Ｔｉ酸化物をＴｉＯ２として：２〜２５重量％を含
有させてなる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、特に連続製銅法におけ
る転炉の内張り材として用いるのに適したマグネシア・
クロミア系焼成耐火煉瓦に関するものである。
る転炉の内張り材として用いるのに適したマグネシア・
クロミア系焼成耐火煉瓦に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、塩基性のスラグを取り扱う銅製
錬の転炉などの内張り耐火材としてはマグネシア・クロ
ミア系焼成耐火煉瓦が広く使用されている。また、この
マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦は通常原料として
は例えば海水マグネシアクリンカーから得られた高純度
マグネシア粉末とクロム鉱を用い、これを−１００メッ
シュに粉砕し、この高純度マグネシア粉末とクロム鉱粉
末をマグネシア粉末３０〜８０重量％、残りをクロム鉱
粉末の割合で混合し、１７００〜１９５０℃で５時間焼
成して一次焼結塊とし、この焼結塊を粉砕して例えば２
〜０．５ｍｍ、０．５〜０．３ｍｍ、および０．３ｍｍ
以下の粗粒、中粒、および微粉に篩分し、各々を耐火煉
瓦の一次焼成物粉末とし、この一次焼成物粉末の粗粒、
中粒、微粉を例えば１：１：１の如く所定の割合で混合
し、１２５０〜２０００ｋｇ／ｃｍ 2の圧力で所定の形
状の加圧成型体を作り、これに１７００〜２０００℃で
２０時間の二次焼成を施して製造されていることも知ら
れている。
錬の転炉などの内張り耐火材としてはマグネシア・クロ
ミア系焼成耐火煉瓦が広く使用されている。また、この
マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦は通常原料として
は例えば海水マグネシアクリンカーから得られた高純度
マグネシア粉末とクロム鉱を用い、これを−１００メッ
シュに粉砕し、この高純度マグネシア粉末とクロム鉱粉
末をマグネシア粉末３０〜８０重量％、残りをクロム鉱
粉末の割合で混合し、１７００〜１９５０℃で５時間焼
成して一次焼結塊とし、この焼結塊を粉砕して例えば２
〜０．５ｍｍ、０．５〜０．３ｍｍ、および０．３ｍｍ
以下の粗粒、中粒、および微粉に篩分し、各々を耐火煉
瓦の一次焼成物粉末とし、この一次焼成物粉末の粗粒、
中粒、微粉を例えば１：１：１の如く所定の割合で混合
し、１２５０〜２０００ｋｇ／ｃｍ 2の圧力で所定の形
状の加圧成型体を作り、これに１７００〜２０００℃で
２０時間の二次焼成を施して製造されていることも知ら
れている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来マ
グネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦においてはこれを前
記の連続製銅法の転炉の内張り材として使用すると前記
転炉のスラグが強酸化性であるため内張り耐火材の寿命
が短く、煉瓦の補修が必要などの問題があり、炉の安定
した操業のために連続製銅炉の転炉のスラグにたいして
耐浸食性を有する耐火煉瓦の開発が要求されていた。
グネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦においてはこれを前
記の連続製銅法の転炉の内張り材として使用すると前記
転炉のスラグが強酸化性であるため内張り耐火材の寿命
が短く、煉瓦の補修が必要などの問題があり、炉の安定
した操業のために連続製銅炉の転炉のスラグにたいして
耐浸食性を有する耐火煉瓦の開発が要求されていた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の観点から本発明者
らは酸化性スラグに対して耐浸食性を持つ耐火煉瓦を開
発するために研究をおこなった結果、上記従来マグネシ
ア・クロミア系焼成耐火煉瓦の原料にＴｉ酸化物をＴｉ
Ｏ2として２〜２５重量％含有せしめると、酸化性スラ
グに対する耐スラグ浸食性が著しく向上することが見出
された。
らは酸化性スラグに対して耐浸食性を持つ耐火煉瓦を開
発するために研究をおこなった結果、上記従来マグネシ
ア・クロミア系焼成耐火煉瓦の原料にＴｉ酸化物をＴｉ
Ｏ2として２〜２５重量％含有せしめると、酸化性スラ
グに対する耐スラグ浸食性が著しく向上することが見出
された。
【０００５】本発明は上記の研究結果に基づいてなされ
たものであって、マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦
にＴｉ酸化物をＴｉＯ2として２〜２５％を、望ましく
は１０％以上を含有せしめることによって耐スラグ浸食
性を向上せしめた点に特徴を有するものである。なお、
本発明の耐火煉瓦において、Ｔｉ酸化物の含有量をＴｉ
Ｏ2として２〜２５％に限定したのはその含有量が２％
未満では、所望の耐スラグ浸食性が確保できず、一方そ
の含有量が２５％を超えると高温における機械的強度が
低下する理由によるものである。
たものであって、マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦
にＴｉ酸化物をＴｉＯ2として２〜２５％を、望ましく
は１０％以上を含有せしめることによって耐スラグ浸食
性を向上せしめた点に特徴を有するものである。なお、
本発明の耐火煉瓦において、Ｔｉ酸化物の含有量をＴｉ
Ｏ2として２〜２５％に限定したのはその含有量が２％
未満では、所望の耐スラグ浸食性が確保できず、一方そ
の含有量が２５％を超えると高温における機械的強度が
低下する理由によるものである。
【０００６】
【実施例】つぎに、本発明耐火煉瓦を実施例により詳細
に説明する。まず、一次焼成物製造原料としていずれも
１００メッシュ以下の粒度を有する純度９９重量％の海
水マグネシアクリンカーより調製したマグネシア粉末
と、Ｃｒ2Ｏ3：４０重量％含有のクロム鉱粉末を用意
し、表１に示す所定の割合でマグネシア粉末とクロム鉱
粉末をボールミルを用いて混合し、１８００℃で５時間
焼成して塊状の焼結物とし、この塊状焼結物を粉砕して
２〜０．５ｍｍ、０．５〜０．３ｍｍ、および０．３ｍ
ｍ以下の粗粒、中粒、および微粉に篩分し、一次焼成物
粉末Ａ〜Ｅを得た。いっぽう、原料として用意した粒度
−１００メッシュのマグネシア粉末と純度９３重量％の
合成ルチル粉末を等量混合し、１６００℃にて焼成し、
０．３ｍｍ以下に粉砕しＭｇＯ−ＴｉＯ2化合物の粉末
を得た。
に説明する。まず、一次焼成物製造原料としていずれも
１００メッシュ以下の粒度を有する純度９９重量％の海
水マグネシアクリンカーより調製したマグネシア粉末
と、Ｃｒ2Ｏ3：４０重量％含有のクロム鉱粉末を用意
し、表１に示す所定の割合でマグネシア粉末とクロム鉱
粉末をボールミルを用いて混合し、１８００℃で５時間
焼成して塊状の焼結物とし、この塊状焼結物を粉砕して
２〜０．５ｍｍ、０．５〜０．３ｍｍ、および０．３ｍ
ｍ以下の粗粒、中粒、および微粉に篩分し、一次焼成物
粉末Ａ〜Ｅを得た。いっぽう、原料として用意した粒度
−１００メッシュのマグネシア粉末と純度９３重量％の
合成ルチル粉末を等量混合し、１６００℃にて焼成し、
０．３ｍｍ以下に粉砕しＭｇＯ−ＴｉＯ2化合物の粉末
を得た。
【０００７】
【表１】
【０００８】ついで、このように調製した一次焼成粉末
Ａ〜ＥとＭｇＯ−ＴｉＯ2化合物粉末を表２に示される
配合割合に配合し、１５００ｋｇ／ｃｍ2の成形圧で１
００ｘ１５０ｘ５０ｍｍの加圧成形体を作り１８００℃
で２０時間焼成して本発明耐火煉瓦１〜５、およびＭｇ
Ｏ−ＴｉＯ2化合物を含有しない従来耐火煉瓦１〜５を
製造した。つぎに、これら耐火煉瓦を機械加工により所
定寸法に裁断した後、ロータリー浸食試験機にセット
し、このロータリー浸食試験機の回転炉を２ｒｐｍで回
転しながら、炉の片側に取り付けた酸素・アセチレンバ
ーナーを用いて酸化性雰囲気下で１３５０℃に加熱し、
Ｆｅ酸化物：７０％（以下、重量％）、Ｃａ酸化物：１
５％、Ｃｕ酸化物：１５％を含有する酸化性スラグを１
ｋｇ投入し１時間保持した後、炉を傾転して５００ｇの
スラグを排出し、新たに５００ｇの上記スラグを投入
し、この操作を１時間毎に繰り返して合計１２時間継続
することにより耐スラグ浸食性試験を実施した。試験終
了後、ロータリー浸食試験機から煉瓦を分離・切断し、
断面を観察することにより元の煉瓦表面から浸食によっ
て削られた最大深さを測定して表２に示す最大浸食量と
し、また同じく断面の観察によって試験後の煉瓦表面か
らの最大スラグ浸透位置を求め同じく表２に示す最大ス
ラグ浸透深さとした。
Ａ〜ＥとＭｇＯ−ＴｉＯ2化合物粉末を表２に示される
配合割合に配合し、１５００ｋｇ／ｃｍ2の成形圧で１
００ｘ１５０ｘ５０ｍｍの加圧成形体を作り１８００℃
で２０時間焼成して本発明耐火煉瓦１〜５、およびＭｇ
Ｏ−ＴｉＯ2化合物を含有しない従来耐火煉瓦１〜５を
製造した。つぎに、これら耐火煉瓦を機械加工により所
定寸法に裁断した後、ロータリー浸食試験機にセット
し、このロータリー浸食試験機の回転炉を２ｒｐｍで回
転しながら、炉の片側に取り付けた酸素・アセチレンバ
ーナーを用いて酸化性雰囲気下で１３５０℃に加熱し、
Ｆｅ酸化物：７０％（以下、重量％）、Ｃａ酸化物：１
５％、Ｃｕ酸化物：１５％を含有する酸化性スラグを１
ｋｇ投入し１時間保持した後、炉を傾転して５００ｇの
スラグを排出し、新たに５００ｇの上記スラグを投入
し、この操作を１時間毎に繰り返して合計１２時間継続
することにより耐スラグ浸食性試験を実施した。試験終
了後、ロータリー浸食試験機から煉瓦を分離・切断し、
断面を観察することにより元の煉瓦表面から浸食によっ
て削られた最大深さを測定して表２に示す最大浸食量と
し、また同じく断面の観察によって試験後の煉瓦表面か
らの最大スラグ浸透位置を求め同じく表２に示す最大ス
ラグ浸透深さとした。
【０００９】
【表２】
【００１０】
【発明の効果】表２から明らかなように本発明焼成耐火
煉瓦１〜５は従来焼成耐火煉瓦１〜５に比べて酸化性ス
ラグに対する最大浸食量、最大スラグ浸透深さとも格段
に小さく、極めて優れた耐スラグ浸食性を示すことが明
らかであり、上述のようにこの発明は特に酸化性スラグ
に優れた耐スラグ浸食性を有するので、特に酸化性スラ
グによる製錬が避けられない連続製銅法の転炉の内張り
などに適用した場合に優れた性能を長期間にわたり発揮
するのである。
煉瓦１〜５は従来焼成耐火煉瓦１〜５に比べて酸化性ス
ラグに対する最大浸食量、最大スラグ浸透深さとも格段
に小さく、極めて優れた耐スラグ浸食性を示すことが明
らかであり、上述のようにこの発明は特に酸化性スラグ
に優れた耐スラグ浸食性を有するので、特に酸化性スラ
グによる製錬が避けられない連続製銅法の転炉の内張り
などに適用した場合に優れた性能を長期間にわたり発揮
するのである。
Claims (1)
- 【請求項１】 マグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦
に、Ｔｉ酸化物をＴｉＯ 2として２〜２５重量％を含有
せしめたことを特徴とする耐スラグ浸食性に優れた焼成
耐火煉瓦。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5331480A JPH07187757A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 耐スラグ浸食性に優れたマグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5331480A JPH07187757A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 耐スラグ浸食性に優れたマグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07187757A true JPH07187757A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18244121
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5331480A Withdrawn JPH07187757A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 耐スラグ浸食性に優れたマグネシア・クロミア系焼成耐火煉瓦 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07187757A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015512846A (ja) * | 2012-09-28 | 2015-04-30 | リフラクトリー・インテレクチュアル・プロパティー・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コ・カーゲー | 耐火材料製造のための配合物、耐火材料、耐火材料の製造方法、および焼結助剤としての物質の使用 |
| CN107311673A (zh) * | 2017-07-04 | 2017-11-03 | 江苏时代鑫新环保科技有限公司 | 一种钢包镁碳砖用保护材料及其制备方法和应用 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5331480A patent/JPH07187757A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015512846A (ja) * | 2012-09-28 | 2015-04-30 | リフラクトリー・インテレクチュアル・プロパティー・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コ・カーゲー | 耐火材料製造のための配合物、耐火材料、耐火材料の製造方法、および焼結助剤としての物質の使用 |
| CN107311673A (zh) * | 2017-07-04 | 2017-11-03 | 江苏时代鑫新环保科技有限公司 | 一种钢包镁碳砖用保护材料及其制备方法和应用 |
| CN107311673B (zh) * | 2017-07-04 | 2020-05-29 | 江苏时代鑫新环保科技有限公司 | 一种钢包镁碳砖用保护材料及其制备方法和应用 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |