JPH07186239A - フィルム押出用装置 - Google Patents
フィルム押出用装置Info
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- JPH07186239A JPH07186239A JP5350740A JP35074093A JPH07186239A JP H07186239 A JPH07186239 A JP H07186239A JP 5350740 A JP5350740 A JP 5350740A JP 35074093 A JP35074093 A JP 35074093A JP H07186239 A JPH07186239 A JP H07186239A
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Abstract
ルム又はシートの製造において、ダイへの漏洩電流を防
ぎ、ダイでの電解劣化を抑え、しかも操業性の安定化、
生産性及びフィルム等の品質向上を得る。 【構成】 溶融ポリマーを押出してポリマーフィルムを
成型する場合に使用するダイにおいて、ポリマーと接す
る内壁面の内少なくともリップス内面の吐出口下端近傍
及び外気と接する面の内少なくともリップス外面の吐出
口下端近傍をセラミックコートしたダイであり、特にコ
ートセラミック層の気孔を無機質系の封孔剤で封孔処理
したことを特徴とする。
Description
に「樹脂」という)をシート状又はフィルム状に押出し
て樹脂を成型する場合に用いられる特殊なダイに関す
る。
出し成型用ダイは、硬度、寸法精度、耐蝕性等から炭素
鋼、ステンレス鋼又はクロムメッキ鋼が用いられ、その
押出し口は内面の平滑性と寸法精度を持たせた機械加工
が施されている。
ホールを有するダイにおいては、母材にセラミック管を
埋め込んで押出し口を形成したものや、押出し口内面に
イオンプレーティング法等によって合金や酸化物あるい
は窒化物等の皮膜を形成したものがある。
において、ダイ内壁に化学メッキにより皮膜を形成させ
る場合に、金属マトリックス中にセラミックス材料の微
粒子、例えばアルミ、ケイ素、ニッケル、チタン、ホウ
素等の窒化物、炭化物、酸化物等の微粒子を共析させた
ダイも用いられている。
たこれらのダイは樹脂の溶融押出しにおける機械の動摩
擦係数を下げ、機壁における樹脂の異状滞留によるいわ
ゆる“目やに”の発生防止を目的としたものであった。
タキシリレンアジパミドのようなポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのよう
なポリエステル等の樹脂の溶融押出しによる延伸フィル
ムの製造においては、一般に樹脂がダイから押出された
後、チルロールに接する前にシートに高電圧を放電して
チルロールへの静電密着性を付与し、安定生産性を確保
する方法が採られている。
気伝導性が高いと放電電極から押出樹脂シートを通って
ダイへ電流が流れ、ダイ面での樹脂汚れによる押出しシ
ートの厚さ斑が大きく、しばしば運転を停止してダイの
掃除をしなければならず、しかもダイ面の電蝕が起るた
め、定期的なダイの解体と修正をしなければならないと
いう問題点があった。
らの発生を抑制したフィルム押出し用ダイを提供するこ
とを目的とするものである。
ト又はフィルムの製造において静電密着を行う場合、前
述のトラブルは押出し樹脂とダイとの間の電子の授受に
よって起る樹脂の電解劣化が原因であることを解明し
た。そして、かかる樹脂の電解劣化は電気絶縁性のある
セラミックでダイ面をコートすることにより解決出来る
ことを見出し、本発明の完成に至った。
リマーフィルムを成型する場合に使用するダイにおい
て、ポリマーと接する内壁面の内少なくともリップス内
面の吐出口下端近傍及び外気と接する面の内少なくとも
リップス外面の吐出口下端近傍をセラミックコートした
ダイである。ここで、下端部近傍とは下端部から5mm
までのところをいう。
シリカ、アルミナ、ジルコニア、クロミア等の酸化物を
主成分とするものが挙げられるが、コート層の電気伝導
度が10-7mho/cm以下、好ましくは10-9mho
/cm以下の絶縁性のものであって、更に熱膨張係数が
コートする母材の0.5〜1.5倍の材料で、曲げ強度
が10Kg/mm2 以上のものが望ましい。
0〜300μmの範囲が好ましい。コート厚さが100
μmより薄い場合はコート層のピンホールによる絶縁性
に不安があり、又300μmより厚くなるとコート層の
歪が大きくなり、ヒートショックや残留応力によるコー
ト膜の破損が発生し易くなり好ましくない。封孔処置を
した後はダイを焼成処理し、封孔剤のセラミック化と安
定化を進めることができる。
セラミックの微粒子(粒径10〜100μm)を母材の
上に爆発溶射又はプラズマ溶射あるいはアルゴン・シュ
ラウド・プラズマ法等の方法でダイに溶着させることが
できる。これらの方法はいずれも粉末溶射であるため、
セラミックコート層に気孔が数パーセント存在してお
り、そのままでは電気絶縁性が充分ではない。従って、
これらのセラミックと熱膨張係数が近い無機質系の封孔
剤で封孔処理することが必要である。
機質のガラス及びセラミックあるいは無機顔料等の成分
(例えばシリカ、アルミナ、ジルコニア、イットリア、
マグネシア、カルシア、チタニア、酸化亜鉛、酸化錫、
ホウ酸、酸化鉄、酸化クロム、酸化タンタル、酸化鉛等
の混合物の微粉末)を、水又は有機溶剤に分散させたス
ラリー又はペースト状の流動体が挙げられる。使用に際
しては、この流動体に更にケイ酸ソーダ等のバインダー
を混合するのが好ましい。
しては、セラミックの前駆体である鎖状又は環状のシラ
ザン、例えばヘキサメチルシクロトリシラザンの重合
体、フェニルシランと1,1,3,3−テトラメチルジ
シラザンの共重合体、パーヒドロポリシラザン等の重合
体の有機溶剤溶液、及びシロキサザン、例えば下記の環
状化合物である1,1,3,3,5,5,7,7−オク
タメチルシクロ2,6−ジシロキサザン4,8、
キサメチル2,6,10−トリシロキサザン4,8、
ン、キシレン、ヘキサン、テトラハイドロフラン、メチ
レンジクロライド等の有機溶媒に可溶で、塗布が容易に
できるように重合体の分子量と濃度が調整される。これ
らの重合体の溶液中には封孔熱処理中の反応を促進する
ために触媒を添加することが望ましい。かかる触媒とし
ては例えばルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジ
ウム等のカルボニル化合物が挙げられる。
処理されたダイは、シート状又はフィルム状の押出し用
ダイとして必要な寸法精度の面粗度、真直度、エッジ角
を持つように、ダイヤモンド砥石等を用いた注意深い加
工法で精密研削・研磨することで、従来にない電気絶縁
性がある高精度のダイに仕上げることができる。
セラミックでダイ面をコートしているため静電密着法を
用いたシート又はフィルムの押出し製造において、電解
劣化を受け易い樹脂の押出し成型に特に対応することが
できる。なお、このように溶融下電解劣化を受け易い樹
脂としては、例えばポリアミド、ポリウレア、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリアミドエステル、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフェニルエーテル及び
これらのコンパウンド等が挙げられる。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
で、溶融樹脂と接するリップス内面の吐出下端から上部
30mmの平坦面と、リップス外面10mmの平坦面
に、アルミナを厚さ約250μmで爆射コートした。次
にパーヒドロポリシラザン(平均分子量約1200)の
20wt%キシレン溶液に300ppmのルテニウムカ
ルボニルを加えたものをコート面に塗布し、風乾と80
℃で予備乾燥した後、300℃で焼成して封孔処理を行
った。次いで#400〜#1200ダイヤモンド砥石を
使用して、精密研削機で研削し、面粗度:Rmax =0.
1μm、真直度=1μm、エッジ部R=10μmを得
た。
φ押出機に取付け、リップ間隙0.5mmとして、ナイ
ロン6樹脂を温度270℃で60Kg/時の吐出量で押
出し、クロムメッキチルロールへの接地点の前15mm
の位置でフィルムへ5mmの距離に針状電極を配し、直
流5KVの負荷電を印加してグロー放電をさせながら連
続押出し試験を行った。
ダイ下面の汚れは見られず、しかも押出しフィルムの厚
み斑はなく、極めて安定した運転をすることができた。
運転終了後、冷却解体して採取したリップ内面接触樹脂
は殆ど着色がなく、樹脂の電解酸化による黒化度を示す
反射光のB値は28であった。
を、ジルコニア・イットリア(28wt%イットリア)
でプラズマ溶射により厚さ約250μmになるようにコ
ートした。次にジルコニア・アルミナ(40wt%アル
ミナ)に1/5重量比でケイ酸ソーダを加え、イソプロ
パノール:水=4:1(重量比)の混合液で5倍に希釈
し、よく混合し分散させたスラリーをコート面に塗布
し、予備乾燥後400℃で焼成し封孔処理を行った。次
いで実施例1と同様の砥石を使用して精密研削し、面粗
度Rmax =0.2μm、真直度=2μm、エッジ部R=
20μmを得た。
イロン樹脂の連続押出し試験を行った。電流値は1.6
mAで、36時間経過後ダイ下面の汚れが見られ、しか
も押出しフィルムの厚み斑が大きくなって45時間でリ
ップ掃除を行わねばならなくなった。48時間運転後、
冷却解体して取出したリップ内面接触樹脂は茶褐色に着
色しており、反射光のB値は36であった。
を研削研磨により、面粗度Rmax =0.1μm、真直度
=1μm、エッジ部R=10μmとしたダイを用いて、
同様の押出し試験を行った。
下面の汚れがひどくなり、又フィルムの厚み斑、黒色異
物や茶褐色ゲル化物が見られるようになり、さらに15
時間後にはリップ掃除が必要となった。18時間運転
後、冷却解体して採取したリップ内面接触樹脂は黒色に
変色しており、反射光のB値は62であった。
ーの押出しによるフィルム又はシートの製造において、
ダイをセラミックコートしているためダイへの漏洩電流
を防ぎ、ダイでの電解劣化を抑え、しかも操業性の安定
化、生産性及びフィルム品質の向上を得ることができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融ポリマーを押出してポリマーフィル
ムを成型する場合に使用するダイにおいて、ポリマーと
接する内壁面の内少なくともリップス内面の吐出口下端
近傍及び外気と接する面の内少なくともリップス外面の
吐出口下端近傍をセラミックコートしたダイ。 - 【請求項2】 セラミックコート層の気孔を無機質系の
封孔剤で封孔処理したことを特徴とする請求項1記載の
セラミックコートしたダイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35074093A JP3555155B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | フィルム押出用装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35074093A JP3555155B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | フィルム押出用装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07186239A true JPH07186239A (ja) | 1995-07-25 |
JP3555155B2 JP3555155B2 (ja) | 2004-08-18 |
Family
ID=18412540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35074093A Expired - Fee Related JP3555155B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | フィルム押出用装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3555155B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100863697B1 (ko) * | 2007-12-31 | 2008-11-28 | 주식회사 코미코 | 용사 코팅용 분말, 이의 제조 방법 및 용사 코팅막의 제조방법 |
JP2013185200A (ja) * | 2012-03-07 | 2013-09-19 | Mazda Motor Corp | 断熱皮膜構造及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP35074093A patent/JP3555155B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100863697B1 (ko) * | 2007-12-31 | 2008-11-28 | 주식회사 코미코 | 용사 코팅용 분말, 이의 제조 방법 및 용사 코팅막의 제조방법 |
JP2013185200A (ja) * | 2012-03-07 | 2013-09-19 | Mazda Motor Corp | 断熱皮膜構造及びその製造方法 |
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---|---|
JP3555155B2 (ja) | 2004-08-18 |
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