JPH07185767A - 遠心力鋳造方法 - Google Patents
遠心力鋳造方法Info
- Publication number
- JPH07185767A JPH07185767A JP33487793A JP33487793A JPH07185767A JP H07185767 A JPH07185767 A JP H07185767A JP 33487793 A JP33487793 A JP 33487793A JP 33487793 A JP33487793 A JP 33487793A JP H07185767 A JPH07185767 A JP H07185767A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molten metal
- mold
- end parts
- centrifugal casting
- casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Dental Prosthetics (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 管内面の不健全層除去のための切削加工費の
問題、その加工を実施しない場合に生じる構造設計上の
問題等、従来法における複数の問題を一挙に解消し得る
手段を提供する。 【構成】 溶湯1の凝固過程にて、鋳型2の両端部の湯
面1aを加熱しつつ、鋳型2の回転を加速させる。
問題、その加工を実施しない場合に生じる構造設計上の
問題等、従来法における複数の問題を一挙に解消し得る
手段を提供する。 【構成】 溶湯1の凝固過程にて、鋳型2の両端部の湯
面1aを加熱しつつ、鋳型2の回転を加速させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心力鋳造方法に関
し、更に詳しくは、横型遠心力鋳造用の鋳型を回転させ
つつ、その回転中の鋳型内へ溶湯を注入して、遠心力鋳
造品の鋳造を行う遠心力鋳造方法に関する。
し、更に詳しくは、横型遠心力鋳造用の鋳型を回転させ
つつ、その回転中の鋳型内へ溶湯を注入して、遠心力鋳
造品の鋳造を行う遠心力鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】このような遠心力鋳造方法としては、従
来、前記鋳造が可能な回転数の範囲内から適宜選択され
た一定の回転数に前記鋳型の回転数を設定しつつ前記鋳
型を回転させて、前記鋳造を行う方法(以下、単に従来
法と略称する)が採用されていた。
来、前記鋳造が可能な回転数の範囲内から適宜選択され
た一定の回転数に前記鋳型の回転数を設定しつつ前記鋳
型を回転させて、前記鋳造を行う方法(以下、単に従来
法と略称する)が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来法によ
れば、溶湯の凝固過程において、溶湯の主成分から酸化
物や硫化物等、低融点・低比重の不純物が、遠心力の作
用によって鋳造品の内周部へ浮上分離するようになり、
最終的に得られる鋳造品の内周部には、前記不純物が極
めて豊富に存在する凝固層が形成される。この凝固層
は、不健全な層であるため、前記鋳造品の内周部に切削
加工を施して前記凝固槽を除去したり、前記内周部を強
度設計上の肉厚に加味しないという条件の下で、前記鋳
造品をそのまま使用したりしていた。しかしながら、前
記鋳造品の内周部に切削加工を施す場合は、高い加工費
用がかかるという問題があり、また、前記内周部を強度
設計上の肉厚に加味しない場合は、前記内周部の存在が
単なる重量アップの原因となって構造設計上の弊害にな
るという問題があった。本発明は、このような実情に着
目してなされたものであり、上述した切削加工の費用の
問題、構造設計上の問題等、従来法における複数の問題
を一挙に解消し得る手段を提供することを目的としてい
る。
れば、溶湯の凝固過程において、溶湯の主成分から酸化
物や硫化物等、低融点・低比重の不純物が、遠心力の作
用によって鋳造品の内周部へ浮上分離するようになり、
最終的に得られる鋳造品の内周部には、前記不純物が極
めて豊富に存在する凝固層が形成される。この凝固層
は、不健全な層であるため、前記鋳造品の内周部に切削
加工を施して前記凝固槽を除去したり、前記内周部を強
度設計上の肉厚に加味しないという条件の下で、前記鋳
造品をそのまま使用したりしていた。しかしながら、前
記鋳造品の内周部に切削加工を施す場合は、高い加工費
用がかかるという問題があり、また、前記内周部を強度
設計上の肉厚に加味しない場合は、前記内周部の存在が
単なる重量アップの原因となって構造設計上の弊害にな
るという問題があった。本発明は、このような実情に着
目してなされたものであり、上述した切削加工の費用の
問題、構造設計上の問題等、従来法における複数の問題
を一挙に解消し得る手段を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る遠心力鋳造
方法(以下、本発明方法という)は、横型遠心力鋳造用
の鋳型を回転させつつ、その回転中の鋳型内へ溶湯を注
入して、遠心力鋳造品の鋳造を行う遠心力鋳造方法であ
って、前記溶湯の凝固過程にて、前記鋳型の両端部の湯
面を加熱しつつ、前記鋳型の回転を加速させる点に特徴
を有している。
方法(以下、本発明方法という)は、横型遠心力鋳造用
の鋳型を回転させつつ、その回転中の鋳型内へ溶湯を注
入して、遠心力鋳造品の鋳造を行う遠心力鋳造方法であ
って、前記溶湯の凝固過程にて、前記鋳型の両端部の湯
面を加熱しつつ、前記鋳型の回転を加速させる点に特徴
を有している。
【0005】
【作用】本発明者等は、前述した従来法における問題の
解消を図るべく、鋳造条件(特に、鋳型の回転数)変更
時における溶湯凝固過程の流動現象の変化を、前記溶湯
の流動に近い形態で流動する流体(具体的には、水)に
シミュレートさせて観察した。その観察結果(特に、前
記従来法の問題の解消に役立つ観察結果)は、次に述べ
る通りである。即ち、溶湯の凝固過程において鋳型を加
速回転させると、溶湯の内周部で鋳型の中央部から鋳型
の両端部へ向かう流れ(以下、両端部への流れという。
図2中の矢符参照)が生じ、その両端部への流れに、低
融点・低比重の不純物を乗せて移動させることができ
る、という知見が得られた。このような知見に基づく上
記特徴を備えた本発明方法によれば、溶湯の凝固過程に
て鋳型の回転が加速されるので、前記不純物を、前記両
端部への流れに乗せて鋳型の両端部へ移動させてその部
分に集積させることができる。しかも、前記不純物が集
積する鋳型の両端部の湯面は適宜加熱手段によって加熱
されるので、その両端部が溶湯の最終凝固部分となる。
従って、最終的に得られる鋳造品においては、その両端
内周部に、前記不純物が極めて豊富に存在する凝固層が
形成されるようになる。
解消を図るべく、鋳造条件(特に、鋳型の回転数)変更
時における溶湯凝固過程の流動現象の変化を、前記溶湯
の流動に近い形態で流動する流体(具体的には、水)に
シミュレートさせて観察した。その観察結果(特に、前
記従来法の問題の解消に役立つ観察結果)は、次に述べ
る通りである。即ち、溶湯の凝固過程において鋳型を加
速回転させると、溶湯の内周部で鋳型の中央部から鋳型
の両端部へ向かう流れ(以下、両端部への流れという。
図2中の矢符参照)が生じ、その両端部への流れに、低
融点・低比重の不純物を乗せて移動させることができ
る、という知見が得られた。このような知見に基づく上
記特徴を備えた本発明方法によれば、溶湯の凝固過程に
て鋳型の回転が加速されるので、前記不純物を、前記両
端部への流れに乗せて鋳型の両端部へ移動させてその部
分に集積させることができる。しかも、前記不純物が集
積する鋳型の両端部の湯面は適宜加熱手段によって加熱
されるので、その両端部が溶湯の最終凝固部分となる。
従って、最終的に得られる鋳造品においては、その両端
内周部に、前記不純物が極めて豊富に存在する凝固層が
形成されるようになる。
【0006】
【発明の効果】そこで、前記鋳造品の両端部を単に切り
落とすという極めて低費用(即ち、従来の切削加工にか
かる費用と比べて極めて低廉な費用)の機械加工を前記
鋳造品に施すだけで、前記両端部を除く全体が健全な鋳
造品が得られるようになる。従って、本発明方法によれ
ば、従来法における切削加工の費用の問題、構造設計上
の問題等、複数の問題が一挙に解消されるようになり、
もって、本発明の目的が達成されるようになる。
落とすという極めて低費用(即ち、従来の切削加工にか
かる費用と比べて極めて低廉な費用)の機械加工を前記
鋳造品に施すだけで、前記両端部を除く全体が健全な鋳
造品が得られるようになる。従って、本発明方法によれ
ば、従来法における切削加工の費用の問題、構造設計上
の問題等、複数の問題が一挙に解消されるようになり、
もって、本発明の目的が達成されるようになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図3には、本発明方法の一実施例が示され
ている。
する。図1〜図3には、本発明方法の一実施例が示され
ている。
【0008】図1において、2は、筒状金型よりなる横
型遠心力鋳造用の鋳型であり、その鋳型2は、駆動力の
経時制御可能な駆動装置(図外)によって回転数制御が
行われつつ回転駆動される支持ローラー3,4に係合凸
部2a,2bが係止されつつ担持され、その支持ローラ
ー3,4の回転に従動して、回転数制御が行われつつ回
転するようになっている。前記鋳型2の一端開口部に
は、取鍋5からの溶湯1を受け且つその溶湯1を前記鋳
型2内へ注入するための遠心力鋳造用樋6が、先端を前
記鋳型1内に臨ませた状態に設けられている。
型遠心力鋳造用の鋳型であり、その鋳型2は、駆動力の
経時制御可能な駆動装置(図外)によって回転数制御が
行われつつ回転駆動される支持ローラー3,4に係合凸
部2a,2bが係止されつつ担持され、その支持ローラ
ー3,4の回転に従動して、回転数制御が行われつつ回
転するようになっている。前記鋳型2の一端開口部に
は、取鍋5からの溶湯1を受け且つその溶湯1を前記鋳
型2内へ注入するための遠心力鋳造用樋6が、先端を前
記鋳型1内に臨ませた状態に設けられている。
【0009】このような鋳造設備を用いて本発明方法を
実施する場合、鋳型2を適宜設定された初期回転数(例
えば、400rpm)で回転させ、その回転中の鋳型2
内へ図1に示すように溶湯1を注入して、その溶湯1を
鋳型2からの奪熱により凝固させて遠心力鋳造管(例え
ば、材質:SCW490、外径:560mm、内径:5
00mm、長さが4mの遠心力鋳造管)の鋳造を行う
が、その鋳造過程、更に詳しくは、溶湯1の凝固過程
で、鋳型2の回転を加速させる(例えば、溶湯1の注入
後、1minだけ経過した後、2rpm/秒の割合で加
速する)と共に、図2に示すように、鋳型2の両端部の
湯面1aをプラズマ装置7を用いて加熱する(この時点
では、前記遠心力鋳造用樋6を撤去しているのはいうま
でもない)ようにする。
実施する場合、鋳型2を適宜設定された初期回転数(例
えば、400rpm)で回転させ、その回転中の鋳型2
内へ図1に示すように溶湯1を注入して、その溶湯1を
鋳型2からの奪熱により凝固させて遠心力鋳造管(例え
ば、材質:SCW490、外径:560mm、内径:5
00mm、長さが4mの遠心力鋳造管)の鋳造を行う
が、その鋳造過程、更に詳しくは、溶湯1の凝固過程
で、鋳型2の回転を加速させる(例えば、溶湯1の注入
後、1minだけ経過した後、2rpm/秒の割合で加
速する)と共に、図2に示すように、鋳型2の両端部の
湯面1aをプラズマ装置7を用いて加熱する(この時点
では、前記遠心力鋳造用樋6を撤去しているのはいうま
でもない)ようにする。
【0010】このような本発明方法によれば、溶湯1の
凝固過程にて鋳型2の回転が加速されることによって、
溶湯1の内周部が鋳型2の中央部から両端部へ向かう流
れが生じ、その流れに基づいて、溶湯1中に混入してい
る低融点・低比重の不純物が鋳型2の両端部へ移動して
その部分に集積するようになる。しかも、前記不純物が
集積する鋳型2の両端部の湯面1aはプラズマ装置7に
よって加熱されて、溶湯1の両端内周部が、図3(図
中、1Aは、溶湯1が凝固した部分を指している)に示
すように溶湯1の最終凝固部分となる。従って、最終的
に得られる鋳造品においては、その両端内周部に、前記
不純物が極めて豊富に存在する凝固層が形成されるよう
になる。
凝固過程にて鋳型2の回転が加速されることによって、
溶湯1の内周部が鋳型2の中央部から両端部へ向かう流
れが生じ、その流れに基づいて、溶湯1中に混入してい
る低融点・低比重の不純物が鋳型2の両端部へ移動して
その部分に集積するようになる。しかも、前記不純物が
集積する鋳型2の両端部の湯面1aはプラズマ装置7に
よって加熱されて、溶湯1の両端内周部が、図3(図
中、1Aは、溶湯1が凝固した部分を指している)に示
すように溶湯1の最終凝固部分となる。従って、最終的
に得られる鋳造品においては、その両端内周部に、前記
不純物が極めて豊富に存在する凝固層が形成されるよう
になる。
【0011】次に、別実施例について説明する。遠心力
鋳造完了時点における鋳型2の回転が、遠心力鋳造可能
な適宜回転数の範囲内で行われる限り、前記鋳型2の回
転加速の開始時点は、溶湯1の注入直後であってもよ
い。
鋳造完了時点における鋳型2の回転が、遠心力鋳造可能
な適宜回転数の範囲内で行われる限り、前記鋳型2の回
転加速の開始時点は、溶湯1の注入直後であってもよ
い。
【0012】また、前記鋳型2の両端部の湯面1aを加
熱する手段は、上述の実施例におけるプラズマ装置7に
限定されないのはいうまでもない。
熱する手段は、上述の実施例におけるプラズマ装置7に
限定されないのはいうまでもない。
【0013】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】本発明方法の実施状態(注湯過程)を示す説明
図
図
【図2】本発明方法の実施状態(凝固過程)を示す説明
図
図
【図3】鋳型両端部における溶湯の凝固進行状態(鋳造
末期)を示す説明図
末期)を示す説明図
1 溶湯 1a 両端部の湯面 2 鋳型
Claims (1)
- 【請求項1】 横型遠心力鋳造用の鋳型(2)を回転さ
せつつ、その回転中の鋳型(2)内へ溶湯(1)を注入
して、遠心力鋳造品の鋳造を行う遠心力鋳造方法であっ
て、 前記溶湯(1)の凝固過程にて、前記鋳型(2)の両端
部の湯面(1a)を加熱しつつ、前記鋳型(2)の回転
を加速させる遠心力鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33487793A JP2839068B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 遠心力鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33487793A JP2839068B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 遠心力鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07185767A true JPH07185767A (ja) | 1995-07-25 |
JP2839068B2 JP2839068B2 (ja) | 1998-12-16 |
Family
ID=18282225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33487793A Expired - Lifetime JP2839068B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 遠心力鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2839068B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33487793A patent/JP2839068B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2839068B2 (ja) | 1998-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS60170565A (ja) | 球状金属粒子の製造方法 | |
JPS63199050A (ja) | 鋳型を使用しない引上げ連鋳法及びその装置 | |
JPH07185767A (ja) | 遠心力鋳造方法 | |
JPS6211049B2 (ja) | ||
US3164871A (en) | Centrifugal casting apparatus and the method of making the same | |
WO1991014009A1 (en) | Recycling of metal matrix composites | |
US3197827A (en) | End core design for use as a closure on centrifugal casting molds | |
US4570698A (en) | Method of and apparatus for centrifugal casting | |
JPH07276022A (ja) | 遠心力鋳造方法 | |
JPH0323046A (ja) | 遠心鋳造法およびそれに用いる遠心鋳造装置 | |
JP2002273555A (ja) | シールリングを製造する装置及び方法 | |
JP2001191159A (ja) | 竪型遠心鋳造方法 | |
JPH07185766A (ja) | 遠心力鋳造方法 | |
JP2824380B2 (ja) | 遠心力鋳造方法 | |
JPH0899159A (ja) | 遠心力鋳造方法 | |
JP3808930B2 (ja) | 溶融物の成形方法およびその装置 | |
JPH04354815A (ja) | 転炉々口付着地金除去装置 | |
JPS6315055B2 (ja) | ||
SU789226A1 (ru) | Способ центробежного лить чугунных труб | |
JPH0625729A (ja) | 転炉々口付着地金除去装置 | |
RU1813040C (ru) | Способ изготовлени камнелитых армированных труб | |
JPS6082253A (ja) | 欠陥の少ない均質組織を有する鋳塊の製造法 | |
JPS6245464A (ja) | 溶鋼中介在物の除去方法 | |
JP2804983B2 (ja) | 遠心鋳造方法 | |
JP2021079395A (ja) | チタン鋳塊の製造方法 |