JPH0718239A - 加水分解性シリル基含有ポリサルファイド化合物および室温硬化性組成物 - Google Patents

加水分解性シリル基含有ポリサルファイド化合物および室温硬化性組成物

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JPH0718239A
JPH0718239A JP16129293A JP16129293A JPH0718239A JP H0718239 A JPH0718239 A JP H0718239A JP 16129293 A JP16129293 A JP 16129293A JP 16129293 A JP16129293 A JP 16129293A JP H0718239 A JPH0718239 A JP H0718239A
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JP
Japan
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group
formula
polysulfide compound
hydrolyzable silyl
hydrolyzable
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JP16129293A
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Noriyoshi Enomoto
教良 榎本
Masahiro Nomura
昌弘 野村
Yoshiya Hatsutori
善哉 服部
Shunsuke Fukatsu
俊輔 深津
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Sunstar Engineering Inc
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Sunstar Engineering Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は二酸化鉛などの硬化剤を用いる必要
がなく、かつ表面非粘着に優れたシーリング材の主成分
に適用できる加水分解性シリル基含有ポリサルファイド
化合物を提供する。 【構成】 本発明の加水分解性シリル基含有ポリサルフ
ァイド化合物は、式、 【化1】 (式中、R1,X,a,nおよびR2は明細書の記載と同意義で
ある)で示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加水分解性シリル基含有
ポリサルファイド化合物および室温硬化性組成物、更に
詳しくは、ポリサルファイド化合物の両末端チオール基
(SH)に加水分解性シリル基導入源を反応させて変性し
た新規な高分子化合物および該新規高分子化合物を主成
分とし、特に建築用、車輌用等の一液型または二液型シ
ーリング材に使用しうる室温硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】建築、車
輌等の分野においては、目地をシールするために各種
の、たとえばポリウレタン系、シリコーン系、変性シリ
コーン系、ポリサルファイド系シーリング材が用いられ
ている。これらの中で、ポリサルファイド系シーリング
材は表面非粘着(タックフリー)という長所を有し、特に
意匠が重要視される部位に使用されることが多いが、硬
化剤として主に二酸化鉛(PbO2)が用いられる。しか
し、この二酸化鉛は安全衛生面で難点があるため、その
使用に予防規制が余儀なくされ、しかも、硬化過程にお
いて化学変化を起こし色調が変化するため、色調安定に
時間を要する。
【0003】一方、加水分解性シリル基を有し、硬化が
進行するシーリング材として、上記変性シリコーン系シ
ーリング材があるが、これは主鎖がポリエーテル系であ
り、ポリサルファイド系の如き優れた表面非粘着のレベ
ルには至っていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
二酸化鉛などの硬化剤を用いる必要がなく(すなわち、
一液型で適用可)、かつ表面非粘着に優れたシーリング
材の主成分に適用できる高分子化合物を提供するため鋭
意検討を進めたところ、両末端にSH基を有するポリサ
ルファイド化合物に加水分解性シリル基導入源を反応さ
せることにより、両末端に加水分解性シリル基を含有す
るポリサルファイド化合物が得られ、該高分子化合物は
それ自体湿気硬化性であって、上記所期目的に満足しう
るものであることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0005】すなわち、本発明は、式、
【化3】 (式中、R1は1価の炭化水素基、Xは加水分解性基、a
は0、1または2、nは4〜49の整数、およびR2
【化4】 または −(CH2)m−NHCO− 、ここで、mは1〜8の整数、R3はHまたはCH3であ
る)で示される加水分解性シリル基含有ポリサルファイ
ド化合物、並びに該加水分解性シリル基含有ポリサルフ
ァイド化合物を主成分とすることを特徴とする室温硬化
性組成物を提供するものである。
【0006】本発明に係る加水分解性シリル基含有ポリ
サルファイド化合物[I](以下、変性ポリサルファイド
と称す)は、式:
【化5】 (式中、nは4〜49の整数、好ましくは6〜44の整数
である)の両末端にSH基を有するポリサルファイド化
合物[II]に、加水分解性シリル基導入源、すなわち、
式:
【化6】 (式中、R1は1価の炭化水素基(たとえば炭素数1〜1
2の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、フェニル基等)、
Xは加水分解性基(たとえばハイドライド基、ハロゲン
基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基またはメル
カプト基)、aは0、1または2、およびmは1〜8の整
数、好ましくは1〜3の整数である)のエポキシシラン
[IIIa]、式:
【化7】 (式中、R1,X,aおよびmは前記と同意義、およびR3
HまたはCH3である)のビニルシラン[IIIb]、また
は式:
【化8】 (式中、R1,X,aおよびmは前記と同意義である)のイソ
シアネートシラン[IIIc]を反応させることにより、
製造することができる。
【0007】上記ポリサルファイド化合物[II]の市販
品としては、たとえば東レチオコール(株)製の「チオコ
ールLP−3(n=6),31(n=44),55(n=23)等」
が挙げられる。
【0008】上記エポキシシラン[IIIa]の市販品と
しては、たとえばチッソ(株)製の「S−510(X=OC
3、a=0、m=3),520(R1=CH3、X=OC
3、a=1、m=3)等」が挙げられる。この場合の反応
は、要すれば触媒(たとえば3級アミン)の存在下、通常
50〜100℃で2〜24時間の条件で行う。
【0009】上記ビニルシラン[IIIb]の市販品とし
ては、たとえばチッソ(株)製の「S−210(X=OCH
3、a=0、m=0),710(R1=CH3、X=OCH3、a
=0、m=3)等」が挙げられる。この場合の反応は、ラ
ジカル開始剤(たとえばアゾビスイソブチロニトリル(A
IBN))の存在下、通常60〜100℃で6〜24時間
の条件で行う。
【0010】上記イソシアネートシラン[IIIc]の市
販品としては、たとえば日本ユニカ(株)製の「Y−90
30(X=OC25、a=0、m=3)」、信越化学工業
(株)製の「KBM−9207(R1=CH3、X=OC
3、a=1、m=3)」等が挙げられる。この場合の反応
は、通常40〜80℃で2〜8時間の条件で行う。
【0011】このようにポリサルファイド化合物[II]
と加水分解性シリル基導入源[IIIa〜c]の当量反応に
よって、常温黄褐色液状で粘度(20℃)15000〜5
0000cps、分子量3000〜12000の目的とす
る変性ポリサルファイドが得られる。かかる変性ポリサ
ルファイドは、両末端の加水分解性シリル基の存在によ
って、湿気硬化性を示すことから、従来のポリサルファ
イド系の如き、二酸化鉛やその他硬化剤を使用しなくと
も、硬化を進行させることができる。
【0012】本発明に係る室温硬化性組成物は、主成分
として上記変性ポリサルファイドを用いたことを特徴と
する以外は、通常の成分配合によって、一液型または二
液型のいずれの形態にも調製することができる。すなわ
ち、一液型の場合 変性ポリサルファイドに通常の充填剤(炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、沈降性シリカ、無水ケイ酸、クレー、
タルクなど)、可塑剤(フタル酸エステル系、脂肪族二塩
基酸エステル系、グリコールエステル系、リン酸エステ
ル系など)、接着付与剤、老化防止剤、顔料、チクソ性
付与剤、溶剤等、さらに要すれば硬化促進触媒(オクチ
ル酸錫などの錫系)を配合して一液型とする。
【0013】二液型の場合 主剤成分(A液)として変性ポリサルファイドに上述の充
填剤、可塑剤、接着付与剤、老化防止剤、顔料、チクソ
性付与剤、溶剤等を配合し、別途、硬化剤成分(B液)と
して硬化剤もしくは硬化促進触媒に充填剤や可塑剤を配
合する。
【0014】
【発明の効果】以上の構成から成る本発明組成物は、加
水分解性シリル基を有するため、要すれば錫系触媒の使
用により、一液型あるいは二液型の形態で硬化が進行
し、しかも、従来のポリサルファイド系のように二酸化
鉛を使用しないため、安全衛生面や硬化過程での色調変
化という問題点が解決され、かつシーリング材適用での
表面非粘着の特性を発揮できる。
【0015】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。 実施例1 SH基含有量1.68%のポリサルファイド化合物(東レ
チオコール(株)製、チオコールLP−55)250gおよ
びビニルシラン[信越化学工業(株)製、KBM−50
3、X=OCH3、a=0、m=3]25gをコルベンに秤
取し、90℃まで加熱して90℃に達したとき、攪拌を
開始し、均一となった時点で、アセトン30g中のAI
BN6gの溶液の1.2mlを加え、攪拌下同温度で反応を
行って(なお、この間、上記AIBNアセトン溶液の1.
2mlを2時間毎に10回加える)、常温黄褐色液状[粘度
(20℃)50000cps]の変性ポリサルファイドを得
る。
【0016】実施例2 実施例1と同じポリサルファイド化合物(チオコールL
P−55)250gおよびエポキシシラン(チッソ(株)
製、S−510)30gをコルベンに秤取し、70℃まで
加熱して70℃に達したとき、攪拌を開始し、均一とな
った時点で、50℃に放冷し、さらに50℃で24時間
反応を行って、常温黄褐色液状[粘度(20℃)1500
0cps]の変性ポリサルファイドを得る。この変性ポリサ
ルファイドをIR分析に供したところ、図1と図2のI
Rチャートの対比から明らかなように、反応前に見られ
た2600cm-1付近のSH基由来の吸収(図2)は、エポ
キシ基との反応により完全に消失しているのが認められ
た(図1)。また、反応後、エポキシ基の開環に伴って生
成するOH基に由来して3500cm-1付近の吸収が増大
した(図1)。
【0017】実施例3および比較例1,2(二液型) 下記表1に示すA液とB液の各部数の成分をそれぞれ、
別個のプラネタリーミキサーで30分間混練して、A液
とB液を得る(なお、比較例2のB液については、二酸
化鉛の分散性を向上させるため、三本ロールでの混練を
追加した)。次に、A液とB液を100:10(重量比)で
脱泡、混練に付し、20℃×7日+50℃×7日養生
後、残留タックを判定すると共に、JIS K−630
1「加硫ゴム物理試験方法」の引張試験に準じ、物性を測
定した。結果を下記表2に示す。
【0018】なお、残留タックの判定基準は以下の通り
である。 ○:指先で強く触れてもタックなし △:指先で強く触れるとタックが認められる ×:指先で軽く触れてもタックあり
【0019】さらに、上記A液/B液(100:10)の
脱泡、混練物を花崗岩の目地部に打設し、屋外にて6ケ
月暴露した後、シーリング材表面の汚れの付着およびシ
ーリング材界面付近の花崗岩の汚れ状況を確認した。汚
れの評価基準は以下の通りである。 ○:汚れの付着、発生が全くない △:汚れの付着、発生が少しある ×:汚れの付着、発生が著しい
【0020】
【表1】 注1) 鐘淵化学工業(株)製、MSポリマー(PPG骨格
主鎖の両末端に加水分解性シリル基を導入したもの)
【表2】
【0021】実施例4および比較例3,4(一液型) それぞれ実施例3および比較例1,2のA液成分(100
部)をプラネタリーミキサーにて加熱、脱泡、攪拌を行
い含水率1%以下、好ましくは0.5%以下に調整す
る。なお、この場合の脱水手段として、モレキュラーシ
ーブスなどの脱水剤を添加する方法、あるいはキシレン
等の溶剤を加え、共沸により水分を除去する方法が採用
されてよく、いずれも問題はない。次に、このように含
水率を調整した各A液に下記表3に示す部数の触媒を加
え、さらに脱泡、混練を行って、一液型シーリング材を
得る。これらの一液型シーリング材を20℃×7日+3
5℃,90%RH×7日養生後、先の二液型の場合と同
様に、物性、残留タックを判定すると共に、花崗岩目地
に打設し、汚れを評価した。結果を表3に併記する。
【0022】
【表3】
【0023】上記表2および3の結果から、実施例3お
よび4に係る本発明のシーリング材は、二酸化鉛等の過
酸化物を使用することなく、該過酸化物を用いるシーリ
ング材と同等の物性が得られ、かつ従来の変性シリコー
ン系シーリング材の欠点であった残留タックを改善しう
ることが認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2で製造した変性ポリサルファイドの
IRチャートを示す。
【図2】 変性前のポリサルファイド化合物のIRチャ
ートを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深津 俊輔 大阪府高槻市明田町7番1号 サンスター 技研株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式、 【化1】 (式中、R1は1価の炭化水素基、Xは加水分解性基、a
    は0、1または2、nは4〜49の整数、およびR2は 【化2】 または −(CH2)m−NHCO− 、ここで、mは1〜8の整数、R3はHまたはCH3であ
    る)で示される加水分解性シリル基含有ポリサルファイ
    ド化合物。
  2. 【請求項2】 加水分解性基Xがハイドライド基、ハロ
    ゲン基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメー
    ト基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基またはメ
    ルカプト基である請求項1に記載の加水分解性シリル基
    含有ポリサルファイド化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の加水分解性シリル基含
    有ポリサルファイド化合物を主成分とすることを特徴と
    する室温硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 一液型または二液型のシーリング材に用
    いる請求項3に記載の室温硬化性組成物。
JP16129293A 1993-06-30 1993-06-30 加水分解性シリル基含有ポリサルファイド化合物および室温硬化性組成物 Pending JPH0718239A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1616886A4 (en) * 2003-02-18 2006-06-14 Konishi Co Ltd CURABLE RESIN, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND CURABLE RESIN COMPOSITION
JP2007051239A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Bridgestone Corp シーリング用材料の製造方法、シーリング材及び該シーリング材を用いたガスケット
JP2012532955A (ja) * 2009-07-09 2012-12-20 ピーアールシー−デソト インターナショナル,インコーポレイティド 1成分の水分硬化性シーラントおよびその作製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1616886A4 (en) * 2003-02-18 2006-06-14 Konishi Co Ltd CURABLE RESIN, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND CURABLE RESIN COMPOSITION
US7449519B2 (en) 2003-02-18 2008-11-11 Konishi Co., Ltd. Curing resin, method for producing same and curing resin composition
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