JPH07181744A - 電子写真用キャリア及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用キャリア及びその製造方法

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JPH07181744A
JPH07181744A JP5326393A JP32639393A JPH07181744A JP H07181744 A JPH07181744 A JP H07181744A JP 5326393 A JP5326393 A JP 5326393A JP 32639393 A JP32639393 A JP 32639393A JP H07181744 A JPH07181744 A JP H07181744A
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JP
Japan
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carrier
alkoxide
toner
coupling agent
alkoxides
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JP5326393A
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English (en)
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Masayuki Maruta
将幸 丸田
Atsushi Shimizu
淳 清水
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alアルコ
キシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上のアル
コキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面を被
覆、硬化させる際に、カップリング剤で処理させること
によって得られることを特徴とする電子写真用キャリア
及びその製造方法 【効果】 本発明のキャリアをトナーと混合し現像剤と
して使用すると、使用中に被覆層が剥がれることがなく
安定した画像を常に供給することができる。また、カッ
プリング剤で処理することにより、キャリアの帯電性が
任意に制御可能であり種々の現像剤に適用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録等に
おいて光半導体上に形成された潜像を可視画像化するた
めに用いられる粉体トナーに適性な電荷を付与し、トナ
ーを現像部に搬送するために用いられる電子写真用キャ
リア及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および本発明が解決しようとする課題】電
子写真記録は、米国特許第2297691 号、第2357809 号明
細書等に記載されている如く、光半導体層を一様に帯電
させ、次いでその層を露光せしめ、その露光された部分
上の電荷を消散させることによって静電潜像を形成し、
更に該静電潜像にトナーと呼ばれる電荷を有する着色微
粉体を付着させることにより可視画像化させ(現像工
程)、得られた可視画像を紙などの転写材に転写せしめ
た後(転写工程)、加熱、圧力あるいはその他適当な定
着法にて永久定着せしめる(定着工程)工程からなる。
また、トナーを転写した後、光半導体上に残留したトナ
ーを除去するためのクリーニング工程が設けられる。
【0003】かかる電子写真記録において、静電潜像を
現像し可視画像化する現像方法は、液体現像法と、乾式
現像法に大別することができるが、近年では装置の簡便
性、安全性等の見地より乾式現像法が主流となってい
る。乾式現像法においては、キャリアを用いず、トナー
中に内包した磁性体の磁力によりトナーを現像部に搬送
する磁性一成分現像法、磁性体を用いずトナーの有する
電荷によりトナーを現像部に搬送する非磁性一成分現像
法及び、磁性体であるキャリアをトナーと混合して用
い、キャリアの磁力によりトナーを現像部へ搬送する二
成分磁気ブラシ現像法に大別される。
【0004】磁性一成分及び非磁性一成分現像法は装置
の小型化が容易であるため比較的低速の複写機及びプリ
ンターに使用され、二成分磁気ブラシ現像法は高速化が
容易であるため比較的高速の複写機及びプリンターに使
用されるという傾向がある。
【0005】磁気ブラシ現像法に用いられるキャリアと
しては、鉄鉱石を還元して製造する鉱石還元鉄粉、ミル
スケールを還元して製造するミルスケール還元鉄粉、鋼
の溶湯を細孔から流出して冷却粉末化した球状のアトマ
イズ鉄粉、鋼の薄片を窒化し粉砕後脱窒素処理をした窒
化鉄粉等が従来から使用されている。また、Fe2O3 を主
原料としたフェライト粉を造粒、乾燥、焼成することに
より得られるフェライトキャリアも用いられている。鉄
粉キャリアは空気中の水分により酸化され表面に Fe
2O3、いわゆる錆が発生するため、強制酸化により比較
的高抵抗の安定な酸化薄膜で覆うが、この処理度合でキ
ャリアの電気抵抗を制御することができる。鉄粉系キャ
リアはその形状、粒度分布、表面抵抗を制御することに
より高濃度の良好な画像を得ることができる。
【0006】一方、フェライト系キャリアは真比重が鉄
粉系キャリアに比べ30〜40%小さい、電気抵抗、磁気特
性を大幅に振ることができる、球状であり流動性がよ
い、残留磁化が少ないキャリアができる等の特徴を有し
ている。そのため、フェライト系キャリアは現像剤の長
寿命化に適しているが、まだ完全に満足のいくレベルで
はない。また、鉄粉系キャリア、フェライト系キャリア
等の核粒子の表面に樹脂被覆層を設けた樹脂コートキャ
リアが提案されており、この場合キャリア表面にトナー
が固着しトナーの帯電を不安定にする現象は生じにくく
なっている。そのため耐久性に優れている、トナーの帯
電性を制御し易い、現像剤の帯電量の環境変化を低減で
きる等の利点を有し、近年注目されている。
【0007】樹脂コートキャリアにおいては、その被覆
樹脂層が充分な耐摩耗性と耐熱性を有すること、被覆層
が核体粒子に対して強固な接着性を有していること、キ
ャリア粒子表面にトナーが固着しないよう被覆層表面が
適正な表面張力を有していること、トナーに適正な帯電
性を付与できること等が要求されている。
【0008】即ち、樹脂コートキャリアは現像機内にて
トナー粒子、他のキャリア、規制ブレードなどの現像機
部材等と摩擦されるが、被覆層が摩擦により摩耗すると
トナーに付与される帯電が不安定になる。また、被覆層
と核体粒子の接着力が不充分である場合は、摩擦及びキ
ャリア粒子同士の衝突により被覆層が剥離し安定な摩擦
帯電が付与できなくなる。また、被覆樹脂層表面にトナ
ーが固着するとトナーとの摩擦帯電性は大きく変化す
る。
【0009】従来よりキャリア被覆用樹脂として種々の
樹脂が検討されている。例えば、核体粒子との接着性に
着目しアクリル系樹脂及びスチレン・アクリル系樹脂が
従来よりよく用いられているが、これらの樹脂はその表
面エネルギーが大きいためトナーの固着が生じ易く、長
寿命の現像剤は得られにくい。また、逆に表面エネルギ
ーに着目し表面エネルギーの小さいフッ素系樹脂も検討
されている。しかしながら、フッ素系樹脂は一般に核体
粒子との接着性が弱く、使用中に剥離し易い。また、溶
剤に溶解しづらいため、 (キャリア) 核体への被覆、熱
処理などが複雑であり高価なものとなり易い、等の問題
が生じる。
【0010】他に、表面エネルギーの小さい樹脂として
シリコーン樹脂が挙げられる。シリコーン樹脂は表面張
力が低く且つ撥水性、高抵抗であるという利点を持つ。
しかしながら、やはり、核体粒子との接着性は弱く、使
用時に剥離し易い欠点を有する。シリコーン樹脂のかか
る欠点を改良する目的で、特開昭55−127569号には樹脂
変性シリコーン樹脂を用いる方法が、特開昭56−32149
号にはビニルシランを含有せしめ他の樹脂と反応させる
方法が、USP3840464号にはトリアルコキシシランとエチ
ルセルロースとの混合物を用いる方法が、また、USP384
9127号にオルガノシリコーンターポリマーとポリフェニ
レン樹脂との混合物を用いる方法等が提案されている
が、その膜形成には 300℃以上の高温が必要であった
り、混合する樹脂の相溶性が悪く被覆膜が均一にならず
期待する特性が得られない等の問題もあった。また、特
開昭55−127569号、特開昭56−140358号等に比較的低い
硬化温度で被覆層を作ることも提案されているが、接着
性が不充分であり耐久性に欠ける等の問題がある。
【0011】一方、特開昭60−115946号には、キャリア
の帯電性を改良する目的で、本発明と類似の金属アルコ
レートを含有させる提案がなされているが、通常、かか
る化合物は通常の樹脂を用いた場合反応が不充分であ
り、キャリアの被覆膜の耐久性を損ないがちである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述したよ
うな樹脂被覆キャリアの耐久性にかかわる問題を解決す
るため鋭意研究の結果、充分な耐久性を有し且つトナー
への帯電付与能力に優れたキャリアを完成し、またその
キャリアを使用することにより良好な画像を安定して供
給することのできる耐久性に優れた現像剤を提供するこ
とに成功した。
【0013】即ち本発明は、Siアルコキシド、Tiアルコ
キシド、Alアルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれ
る1種以上のアルコキシドより得られる部分加水分解ゾ
ルにより表面を被覆、硬化させる際に、カップリング剤
で処理させることによって得られることを特徴とする電
子写真用キャリア及びその製造方法に関する。
【0014】本発明において使用される部分加水分解ゾ
ルは、Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alアルコキシ
ド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上のアルコキ
シドのOR基(Rはアルキル基で、炭素数は特に限定はな
い) とモル比で1:1未満の水で加水分解したものであ
り、未加水分解のOR基が残存しているもので、その残存
率は30〜95モル%、好ましくは40〜92モル%である。加
水分解ゾルのOR基残存率が95モル%を越えると被覆層は
樹脂状となり、キャリアの使用時に被覆層に亀裂が生じ
易く耐久性に優れたキャリアは得られにくい。また、被
覆、乾燥時にSi等の水酸化物や酸化物の微粒子が発生
し、成膜性が低下したり現像剤を汚染する可能性があ
る。逆に、加水分解ゾルのOR基の残存率が30モル%未満
の場合は、被覆、乾燥時の造膜性が低下し均一な被覆が
困難になったり、キャリア使用時に被覆層に亀裂が生じ
被覆層が剥がれ易い。
【0015】部分加水分解ゾルとは、溶液内で分子同士
が完全に加水分解重合し網目構造を形成しているのでは
なく、部分的にOR基が残存して重合している状態の高分
子を含んでいるゾル溶液をいう。加水分解ゾルを得る手
段としては、室温での加水分解法、還流下での加水分解
法、触媒を添加しての加水分解法等が公知であるが、容
易に部分加水分解ゾルを得る方法としては、アルコキシ
ド溶液に、水との相互性溶媒であるエチルアルコール、
イソプロパノール、メチルアルコール等のアルコール類
を加えた後、塩酸、酢酸等を添加した酸性水をアルコキ
シドのアルコキシ基の総モル数未満の量を加え攪拌する
ことで透明のアルコキシド部分分解ゾルが得られる。
【0016】本発明の部分加水分解ゾルは濃度が約40重
量%の粘度が1〜10cp程度であり、被覆時に噴霧しやす
い状態であるが、必要に応じて、増粘剤を加えたり、希
釈したりしても良い。
【0017】部分加水分解ゾルの使用量としては特定で
きないが、ゾルとしてもキャリアコアに対して0.01〜20
重量%、好ましくは 0.1〜5重量%である。
【0018】本発明に使用可能なカップリング剤として
は、従来より公知のカップリング剤が全て使用可能であ
る。例えば、ジメチルジクロロシラン、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アリニノプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、n−プロピルトリメトキ
シシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n
−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメ
トキシシラン、1,6−ビス (トリメトキシシリル) ヘキ
サン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−
アミノエチル) アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−(2−アミノエチル) アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ
−ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
− (N−ビニルベンジルアミノエチル) −γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン塩酸塩、オクタデシルジメチ
ル〔3− (トリメトキシシリル) プロピル〕アンモニウ
ムクロライド、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラン等
のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリトクタノイルチタ
ネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチ
タネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニ
ルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリ
ルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネ
ート、イソプロピルトリス (ジオクチルパイロホスフェ
ート) チタネート、イソプロピルトリ (ジオクチルホス
フェート) チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノ
エチル・アミノエチル) チタネート、ジイソプロピルビ
ス (ジオクチルパイロホスフェート) チタネート、テト
ライソプロピルビス (ジオクチオルホスファイト) チタ
ネート、テトラオクチルビス (ジドデシリルホスファイ
ト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−
1−ブチル) ビス (ジトリデシル) ホスファイトチタネ
ート、ビス (ジオクチルパイロホスフェート) オキシア
セテートチタネート、ビス (ジオクチルパイロホスフェ
ート) エチレンチタネート等のチタネート系カップリン
グ剤、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレー
ト等のアルミニウム系カップリング剤等を例示すること
ができる。
【0019】本発明のキャリアは、これらのカップリン
グ剤で処理することにより、その表面の帯電製及び表面
張力等を制御される。例えば、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエ
チル) アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウ
レイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ジブチルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N−β− (N−ビニル
ベンジルアミノエチル) −γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン塩酸塩、オクタデシルジメチル〔3−(トリ
メトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド等
で処理すればキャリアの正帯電性が向上し、ノナフルオ
ロブチルエチルトリメトキシシラン等で処理することで
キャリアの負帯電性が向上する。
【0020】尚、カップリング剤の処理は特に限定され
ないが、部分加水分解ゾルにより表面を被覆、硬化させ
た後、カップリング剤で処理させる方法、または、部分
加水分解ゾルにより表面を被覆し、カップリング剤を含
有させた後、硬化造膜させる方法が好ましい。
【0021】これらのカップリング剤の処理量は、キャ
リアの粒径及びその表面の平滑性により適正値が異なり
一様には決定できないため、上記項目及び目的を良く検
討し決定される。おおよその使用量はキャリアに対して
0.0001〜5重量%である。
【0022】また、別の帯電性の制御方法と組み合わせ
ることも可能であり、その方法としては、 B、Mg、Al、
Si、Ca、Ti、 V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、G
e、Sr、 Y、Zr、Nb、In、Sn、Sb、Ba、La、Ce、Pr、N
d、Sm、Gd、Dy、Er、Yb、Taより選ばれる1種以上の元
素のアルコキシドを添加し、被覆層を形成することが有
効である。添加量としては、部分加水分解ゾルの50重量
%以下であることが好ましい。また、必要に応じて、他
の樹脂を添加して帯電性を制御しても良い。但し、他の
樹脂を添加する際には、樹脂の添加により、被覆層の硬
度が低下するため、被覆層の30重量%以下で樹脂を添加
することが好ましい。
【0023】本発明に用いられる (キャリアの) 核体粒
子は従来より公知のもの全てが使用可能であるが、長寿
命の現像剤を得るには、比重の軽いフェライト及びマグ
ネタイトが好ましい。
【0024】本発明のキャリアの製造は、部分加水分解
ゾルを、例えば、浸漬法、スプレー法あるいは流動化ベ
ッド法等により核体粒子両面に塗布した後、乾燥、硬化
させる。硬化条件としては、常温でも充分従来の樹脂被
覆層と同等の硬度が得られるが、本発明の狙いである極
めて安定性に優れたキャリアを得るには加熱するのが好
ましい。具体的には 150℃以上で (約20〜30分間かけ
て) 硬化することが好ましい。温度の上限はキャリアが
融け出さない温度であれば、特に限定されない。
【0025】また、本発明のキャリアと組み合わせて使
用されるトナーとしては、通常のトナーが全て使用可能
である。通常の、混練粉砕法により製造されたトナーの
他、スプレイドライ法、重合法等で製造されたトナーも
使用可能である。また、本発明のキャリアはカラー・ト
ナー用のキャリアとしても都合よく使用できる。また、
添加される各種カップリング剤の選択により、正帯電性
トナーにも負帯電性トナーにも適用できる。
【0026】
【発明の効果】本発明に用いられるSiアルコキシド、Ti
アルコキシド、Alアルコキシド及びZrアルコキシドから
選ばれる1種以上のアルコキシドより得られる部分加水
分解ゾルはキャリア核体粒子表面上に、極めて硬い被覆
層を形成する。そのため、本発明のキャリアはトナーと
混合し現像剤として使用すると、使用中に被覆層が剥が
れることがなく安定した画像を常に供給することができ
る。また、カップリング剤で処理することにより、キャ
リアの帯電性が任意に制御可能であり種々の現像剤に適
用可能である。
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例及び比較例について述べ
るが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
尚、部は特にことわりのない限り全て重量部を表すもの
とする。
【0028】実施例1 テトラメトキシシランを部分加水分解して得られた部分
加水分解ゾル (固形分40%の状態で25℃での粘度:8c
p) 2部をキシレン、酢酸ブチル混合溶液を溶媒とし
て、流動層によりパウダーテック製フェライト・コア(F
L-100) 100部に均一に塗布した後、 170℃に保ったオー
ブン中に20分間放置し、塗膜を硬化させた。更に、流動
層により、γ−(2−アミノエチル) アミノプロピルトリ
メトキシシラン 0.5部を添加し、105 ℃に保ったオーブ
ン中に2時間放置し、シランカップリング剤を反応させ
た。このキャリアを 100メッシュの篩により粗粉を 200
メッシュの篩により微粉を除去し本発明のキャリア1を
得た。
【0029】実施例2 テトラメトキシシランを部分加水分解して得られた部分
加水分解ゾル (固形分40%の状態で25℃での粘度:8c
p) 2部をキシレン、酢酸ブチル混合溶液を溶媒とし
て、流動層によりパウダーテック製フェライト・コア(F
L-100) 100部に均一に塗布した後、更に、ヘキサメチル
ジシラザン 0.5部を添加した。このキャリアを 170℃に
保ったオーブン中に20分間放置し、塗膜を硬化させた。
このキャリアを 100メッシュの篩により粗粉を 200メッ
シュの篩により微粉を除去し本発明のキャリア2を得
た。
【0030】比較例1 メチル・ジメチルシリコーン樹脂2部を流動層により、
パウダーテック製フェライト・コア(FL-100) 100部に均
一に塗布した後、メチルテトラメトキシシランを架橋剤
とし、 190℃に保ったオーブン中に3時間放置し、塗膜
を硬化させた。このキャリアを 100メッシュの篩により
粗粉を 200メッシュの篩により微粉を除去し本発明のキ
ャリア3を得た。
【0031】評価試験1 テレフタル酸、n−ドデセニル琥珀酸、トリメリット酸、ビスフェノールAの エチレンオキサイド付加物及びビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加 物を原料モノマーとするポリエステル樹脂 (軟化点 133℃、ガラス転移温度62 ℃) 100部 カーボンブラック 6部 鉄アゾ錯体 (保土谷化学製T-77) 3部 ポリプロピレン・ワックス 2部 を予備混合した後、溶融混練し、ジェットミルにて粉砕
した後、分級し、平均粒子径 8.1μm の着色粒子を得
た。この着色粒子 100部にヘンシェルミキサーを用いア
エロジルR-972 を 0.4部混合しトナーAを得た。
【0032】キャリア1〜3 3377.5 gとトナーA 12
2.5gとを各々Vブレンダーにて混合し現像剤を作成し
た。
【0033】この現像剤をシャープ製SD−2075複写機現
像機に投入し30時間空回し運転を実施し、空回し前後の
被覆層の残存率をSi元素の含有量を分析することにより
測定したところ、本発明のキャリア1が残存率93%、キ
ャリア2が残存率94%と極めて良好な結果を示したのに
対し、比較例のキャリア3は残存率65%と明らかに被覆
層の剥離が観察された。
【0034】また、更に空回し後の現像剤を用い通常の
複写テストを実施したところ、本発明のキャリア1及び
キャリア2の現像剤が、画像濃度、かぶりとも問題なか
ったのに対し、キャリア3の現像剤は明らかに、かぶり
の増加が観察された。尚、画像濃度はマクベス濃度計
で、かぶりは日本電色製側色色差計を用い、通紙前後の
紙の白度の差を測定した。
【0035】実施例3 テトラメトキシシランを部分加水分解して得られた部分
加水分解ゾル (固形分40%の状態で25℃での粘度:8c
p) 2部をキシレン、酢酸ブチル混合溶液を溶媒とし
て、流動層によりパウダーテック製フェライト・コア(F
L-100) 100部に均一に塗布した後、 170℃に保ったオー
ブン中に20分間放置し、塗膜を硬化させた。更に、流動
層により、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラ
ン 0.5部を添加し、 105℃に保ったオーブン中に2時間
放置し、シランカップリング剤を反応させた。このキャ
リアを 100メッシュの篩により粗粉を 200メッシュの篩
により微粉を除去し本発明のキャリア4を得た。
【0036】実施例4 テトラメトキシシランを部分加水分解して得られた部分
加水分解ゾル (固形分40%の状態で25℃での粘度:8c
p) 2部をキシレン、酢酸ブチル混合溶液を溶媒とし
て、流動層によりパウダーテック製フェライト・コア(F
L-100) 100部に均一に塗布した後、更に、ノナフルオロ
ブチルエチルトリメトキシシラン 0.5部を添加した。こ
のキャリアを 170℃に保ったオーブン中に20分間放置
し、塗膜を硬化させた。このキャリアを 100メッシュの
篩により粗粉を 200メッシュの篩により微粉を除去し本
発明のキャリア5を得た。
【0037】評価試験2 スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリロニトリル共重合体 (ゲル分 約 95%、Tg (ガラス転移温度) =57℃) 30部 スチレン/n−ブチルアクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート共 重合体 (重量平均分子量= 1.9万、Tg=63℃) 70部 カーボンブラック 5部 ボントロン P-51(オリエント化学製) 0.6部 ポリプロピレン・ワックス 4部 を予備混合した後、溶融混練し、ジェットミルにて粉砕
した後、分級し、平均粒子径10.2μm の着色粒子を得
た。この着色粒子 100部にヘンシェルミキサーを用いヘ
キサメチルジシラザンで疎水化したアルミナ (平均粒径
=約20nm) を 0.5部混合しトナーBを得た。
【0038】キャリア4〜5 960gとトナーB 40 gと
を各々Vブレンダーにて混合し現像剤を作成した。
【0039】このキャリア4及びキャリア5の現像剤を
それぞれシャープ製SF−8350複写機現像機に投入し5万
枚の連続複写テストを実施したところ、どちらも初期か
ら終了時まで、画像濃度は1.40〜1.45、かぶりも問題な
かった。テスト前後のキャリアの被覆層の残存率を評価
試験1と同様に測定したところ、キャリア4が約99%
で、キャリア5が約97%であり、どちらも被覆層の剥が
れはほとんど観察されなかった。尚、画像濃度はマクベ
ス濃度計で測定し、かぶりは日本電色製側色色差計を用
い、通紙前後の紙の白度の差を測定した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alア
    ルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上の
    アルコキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面
    を被覆、硬化させる際に、カップリング剤で処理させる
    ことによって得られることを特徴とする電子写真用キャ
    リア。
  2. 【請求項2】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alア
    ルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上の
    アルコキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面
    を被覆、硬化させた後、更にカップリング剤で処理させ
    ることによって得られることを特徴とする電子写真用キ
    ャリア。
  3. 【請求項3】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alア
    ルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上の
    アルコキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面
    を被覆し、カップリング剤を含有させた後、硬化造膜さ
    せることによって得られることを特徴とする電子写真用
    キャリア。
  4. 【請求項4】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alア
    ルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上の
    アルコキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面
    を被覆、硬化させる際に、カップリング剤で処理させる
    ことを特徴とする電子写真用キャリア。
  5. 【請求項5】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alア
    ルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上の
    アルコキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面
    を被覆し、硬化させる場合に硬化の後、更にカップリン
    グ剤で処理させることを特徴とする電子写真用キャリア
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 Siアルコキシド、Tiアルコキシド、Alア
    ルコキシド及びZrアルコキシドから選ばれる1種以上の
    アルコキシドより得られる部分加水分解ゾルにより表面
    を被覆し、硬化させる場合に被覆し、カップリング剤を
    含有させた後、硬化造膜させることを特徴とする電子写
    真用キャリアの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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