JPH07181066A - フルイディック流量計 - Google Patents

フルイディック流量計

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JPH07181066A
JPH07181066A JP9882594A JP9882594A JPH07181066A JP H07181066 A JPH07181066 A JP H07181066A JP 9882594 A JP9882594 A JP 9882594A JP 9882594 A JP9882594 A JP 9882594A JP H07181066 A JPH07181066 A JP H07181066A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工を容易にしつつ加工精度を向上させ、流
量計としての測定精度を向上させる。 【構成】 ターゲット29を備えた本体ケース1に対
し、噴出ノズル11及び下流側流路15を形成する一対
の流路形成部材3を着脱可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、噴出ノズルから流路内
に噴出した流体の振動現象に基づき、流体の流量を測定
するフルイディック流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】フルイディック流量計は、例えばLPガ
スなどのガス流量を計測するものについては、異常時に
流路を遮断してガスの供給を停止する遮断弁とともにガ
スメータ内に設置されており、遮断弁のガス出口側に連
通する上流側流路、上流側流路に連通する噴出ノズル、
この噴出ノズルの流体噴出方向前方に配置されるターゲ
ット、このターゲットを挟んで両側に対称的に設けられ
る一対の側壁を有する下流側流路から主として構成され
ている(特開平4−278421,特開平4−2784
22号公報参照)。
【0003】噴出ノズルから下流側流路に流出した噴流
のガスは、ターゲットに衝突することによって直進する
ことなく、下流側流路の一方の側壁の出口付近に衝突後
その流れの一部が逆流する、いわゆる帰還流となる。こ
の帰還流は、噴出ノズルの下流側流路の開口部付近に
て、噴流主流に対して直交する方向に流体エネルギを付
与し制御流としての役割を果たす。つまり、噴流主流は
制御流(帰還流)の影響を受けると、下流側流路の他方
の側壁に押し寄せられてターゲットの他方側に逆流する
帰還流を発生させる。これにより噴出ノズルから噴出す
る噴流がターゲットの両側面を左右交互に流れる現象が
発生することになる。この左右交互に流れる噴流の流れ
の現象により生じる圧力の変化を、一対の圧力検出機構
により検出し、この流体の圧力が切替わる頻度を振動数
として計測することにより流量が測定される。
【0004】上記したようなフルイディック流量計は、
下流側流路内にターゲットのみが配置される簡略型であ
り、噴出ノズルや下流側流路などの流路構成部は、フル
イディック本体をダイカストなどで製造することでフル
イディック本体に一体形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のフルイディック流量計においては、噴出ノズ
ルやターゲットは精巧さが要求され、また簡略型フルイ
ディック流量計では下流側流路における側壁の形状が極
めて重要となるため、加工不良が発生しやすく、このた
め流量計としての不良品発生も顕著となる。また、不良
品発生時には流量計全体を再度製造する必要があり、無
駄が多く手間がかかってコストアップするという問題が
発生する。
【0006】そこで、本発明は、加工を容易にするとと
もに加工精度を向上させ、流量計としての測定精度を向
上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、第1に、上流側流路に連通し流体を噴出
する噴出ノズル、この噴出ノズルの流体噴出方向前方に
配置されるターゲット、このターゲットを挟んで両側に
対称的に設けられる一対の凹状の側壁を有する下流側流
路を備え、前記噴出ノズルから下流側流路内に噴出され
てターゲットの両側を交互に流れる流体の振動現象に基
づいて流体の流量を測定するフルイディック流量計にお
いて、前記上流側流路を形成するとともに、前記噴出ノ
ズル及び下流側流路を形成するために相互に対向して配
置される一対の流路形成部材を、前記ターゲットを備え
た流路本体に対して着脱可能に構成したものである。
【0008】第2に、上流側流路に連通し流体を噴出す
る噴出ノズル、この噴出ノズルの流体噴出方向前方に配
置されるターゲット、このターゲットを挟んで両側に対
称的に設けられる一対の側壁を有する下流側流路を備
え、前記噴出ノズルから下流側流路内に噴出されてター
ゲットの両側を交互に流れる流体の振動現象に基づいて
流体の流量を測定するフルイディック流量計において、
前記ターゲットを、前記上流側流路、噴出ノズル及び下
流側流路を形成する流路本体に対して着脱可能に構成し
たものである。
【0009】第3に、上流側流路に連通し流体を噴出す
る噴出ノズル、この噴出ノズルの流体噴出方向前方に配
置されるターゲット、このターゲットを挟んで両側に対
称的に設けられる一対の側壁を有する下流側流路を備
え、前記噴出ノズルから下流側流路内に噴出されてター
ゲットの両側を交互に流れる流体の振動現象に基づいて
流体の流量を測定するフルイディック流量計において、
前記上流側流路に、流路断面形状が矩形の流体供給流路
を接続し、この流体供給流路内に上流側に円弧面を有し
てその両側縁部から二方に分けて上流側流路に流体を供
給させる半円柱部材を設置し、しかもこの半円柱部材
は、流体供給流路本体に対して着脱可能に構成したもの
である。
【0010】第4に、流路本体に開口部を形成し、この
開口部から前記ターゲットを取付手段によって前記流路
内に着脱可能としたものである。
【0011】第5に、取付手段に前記ターゲットを前記
噴出ノズルに対して離接させる位置調節手段を設けたも
のである。
【0012】第6に、取付手段が流路本体側の開口部の
周囲に取付溝を形成し、この取付溝にターゲット本体が
固定された取付台を装着したものである。
【0013】第7に、位置調節手段が取付台に形成され
た長穴と、この長穴に挿通されて、前記取付台を前記流
路本体の取付溝内に移動自在に固定する取付ねじと、前
記取付台を前記噴出ノズルに対して移動させる調節ねじ
とを備えたものである。
【0014】
【作用】第1の構成によれば、噴出ノズル及び下流側流
路を備えた一対の流路形成部材を、ターゲットを備えた
流路本体に対して着脱可能な構成としたため、流路形成
部材は流路本体とは別に単体で製造が可能となるため、
精巧さが要求される噴出ノズル及び下流側流路を容易か
つ高精度に形成できる。
【0015】第2の構成によれば、ターゲットを流路本
体に対して着脱可能に構成したため、ターゲットは流路
本体とは別に単体での製造が可能となり、精巧さが要求
されるターゲットの形成を容易かつ高精度とならしめ、
不良品が発生しにくくなる。
【0016】第3の構成によれば、流体供給流路内に設
けられる半円柱部材を、流体供給流路本体に対して着脱
可能に構成したため、半円柱部材は流体供給流路とは別
に体体での製造が可能となり、半円柱部材の形成を容易
かつ高精度にできる。
【0017】第4の構成によれば、流路本体に開口部を
形成し、この開口部から前記ターゲットを取付手段によ
って前記流路内に着脱可能としたため、流路本体を分解
することなく外から簡単に流路本体にターゲットを装着
することができる。
【0018】第5の構成によれば、取付手段に前記ター
ゲットを前記噴出ノズルに対して離接させる位置調節手
段を設けたので、ターゲットを流路本体に装着した状態
で、噴出ノズルとターゲットの位置関係を位置調節手段
によって簡単に修正することができる。
【0019】第6の構成によれば、取付手段が流路本体
側の開口部の周囲に取付溝を形成し、この取付溝にター
ゲット本体が固定された取付台を装着したので、ターゲ
ットが取付溝内に収納されて流路本体の外側に突出する
ことがなく、使用中に取付台に外から力が作用して、タ
ーゲットが移動したりすることがない。
【0020】第7の構成によれば、位置調節手段が取付
台の長穴に、取付ねじを挿通させてこの取付台をターゲ
ットに対して移動可能に取り付け、調節ねじを回転させ
て取付台をターゲットに対して離接するようにしたの
で、調節ねじを回転させることにより簡単に取付台を移
動させることができると共に、調節ねじのピッチを変え
ることにより一回転当たりの移動距離を変えることがで
きる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0022】図1は、本発明の一実施例であるところの
フルイディック流量計の内部構造を示す平面図である。
このフルイディック流量計は、一方の面が開口した箱状
の流路本体としての本体ケース1と、その開口をシート
パッキンを介して気密に覆う板状の図示しない蓋体とを
有し、本体ケース1と蓋体との間の密閉空間に、ガス流
路を形成するための一対の流路形成部材3が着脱可能に
収納されている。本体ケース1の一方の側部(図中で上
部)には流体導入口5が、他方の側部(図中で下部)に
は流体流出口7がそれぞれ形成されている。
【0023】一対の流路形成部材3は、図中で左右対称
に形成され、流体流出口7側の端面を本体ケース1の下
部内面に密着させることで、これと反対側の面と流体導
入口5側の本体ケース1の上部内面との間に上流側流路
9が形成される。
【0024】図2は、図1のフルイディック流量計から
流路形成部材3を取り外した状態の本体ケース1の平面
図で、図3は、この取り外した流路形成部材3の平面図
である。一対の流路形成部材3は、相互に対向する面
に、前記上流側流路9に一端が連通する噴出ノズル11
を形成するための直線部13、噴出ノズル11の他端に
連通する下流側流路15を形成するための側壁17とな
る凹部19、この凹部19に連続して形成され本体ケー
ス1の流体流出口7に連通する連通口21を形成するた
めの連通壁23がそれぞれ形成されている。
【0025】流路形成部材3の凹部19の側方には、本
体ケース1に流路形成部材3を皿ねじ24により取り付
けるための取付穴25が、流路形成部材3の直線部13
の側方には、前述した図示しない蓋体を取り付けるため
の取付穴27がそれぞれ形成されている。
【0026】一方本体ケース1には、これら各取付穴2
5,27に対応する位置のほか数箇所にねじ穴28が形
成されるとともに、流路形成部材3が取り付けられた状
態で噴出ノズル11の噴出方向前方で側壁17相互間の
位置にターゲット29が形成されている。
【0027】このような構成のフルイディック流量計に
よれば、精度が要求される噴出ノズル11及び側壁17
は、本体ケース1とは別に単体として一対の流路形成部
材3の直線部13及び凹部19をそれぞれ形成する方式
で製造できるので、これら各部の製造を容易かつ高精度
に行うことが可能となり、不良品の発生が抑制されると
ともに、流量計としての測定精度を向上させることがで
きる。流路形成部材3に不良品が発生したときには、本
体ケース1とは別に流路形成部材3を単体として再度製
造すれば済むので、流量計全体を製造する必要はなく、
無駄の発生を抑えてコストダウンを達成できる。
【0028】また、フルイディック流量計は通常ダイカ
ストで製造されるが、流路形成部材3を製造する際に、
本体ケース1とは別の例えば高分子材料など工作の容易
な材料を使用することで、製造精度が向上する。さら
に、本体ケース1はそのままで、流路形成部材3の形
状、特に噴出ノズル11の形状を変えることにより、各
種流量範囲に適合する流量計測が可能となる。
【0029】図4は、本発明の他の実施例を示すフルイ
ディック流量計の内部構造を示す平面図で、図5は図4
のA−A線によるフルイディック流量計の断面図であ
る。このフルイディック流量計は、一方の面が開口した
箱状の流路本体としての本体ケース31と、その開口を
シートパッキン33を介して気密に覆う板状の蓋体35
とを有している。本体ケース31には、上流側流路3
7、上流側流路37に一端が連通する噴出ノズル39、
噴出ノズル39の他端が連通し左右対称的に形成された
側壁41を有する下流側流路43、下流側流路43に前
記噴出ノズル39と反対側にて連通する流体流出口45
がそれぞれ形成されている。
【0030】噴出ノズル39の流体噴出方向には、二つ
の側壁41の間に、ターゲット47が本体ケース31に
対して着脱可能な方式で設置されている。ターゲット4
7は、図5に示すように、三日月状のターゲット本体4
7aが基台47b上に形成されたもので、本体ケース3
1側に形成された凹部49に基台47bが嵌め込まれ、
ターゲット本体47aの上端(図5中で上面)がシート
パッキン33に密接する。
【0031】本体ケース31の上流側流路37には、流
体供給アダプタ49が接続されている。流体供給アダプ
タ49の流体導入口51には整流器53が設置され、上
流側流路37に連通する拡大流路55には、整流器53
を通過した流体を二方に分流させる半円柱部材57が設
けられている。半円柱部材57は、流体導入口51にお
ける流体の三次元流れを、その円弧面に沿って二方に分
流させ、半円柱部材57の両側の偏平で矩形状の流出口
に至る過程で、フルイディック流量計内において絶対に
必要な条件である二次元流れにスムーズに移行させるも
ので、フルイディック流量計での測定精度を向上させる
機能を有する。
【0032】このような構成のフルイディック流量計に
よれば、測定精度を高めるために重要な要素であるター
ゲット47を本体ケース31とは別に製造できるので、
各部の寸法精度の向上及び噴出ノズル39との距離を所
定に保持することが容易となり、不良品の発生が抑制さ
れるとともに、流量計としての測定精度を向上させるこ
とができる。ターゲット47に不良品が発生した場合に
は、本体ケース31とは別にターゲット47だけを再度
製造すれば済み、流量計全体を再度製造する必要がなく
なり、無駄の発生を抑えてコストダウンを達成できる。
【0033】また、フルイディック流量計は通常ダイカ
ストで製造されるが、ターゲット47を製造する際に、
本体ケース31とは別の(例えば高分子材料など)工作
の容易な材料を使用することで、製造精度が向上する。
さらに、本体ケース31はそのままで、ターゲット47
の寸法、形状を変えることにより、各種流量範囲に適合
する流量計測が可能となる。
【0034】図6〜図8は、本発明のさらに他の実施例
を示している。図6は、フルイディック流量計の上流側
流路に接続される流体供給流路としての流体供給アダプ
タの全体斜視図である。この流体供給アダプタは、流体
が導入される流路断面が円形の流体導入口59と、この
流体導入口59に上流端が連通する一方、下流端がフル
イディック流量計の上流側流路に連通する流路断面が矩
形の拡大流路61とを備えており、フランジ63に形成
された一対の取付穴65によりフルイディック流量計に
装着される。流体導入口59の上流側には、縮流部66
及び整流器68がそれぞれ設置されている。
【0035】前記拡大流路61は、両側部に設置した三
角形状を呈する一対の拡大流路形成部材67により、上
流から下流に向けて矩形の流路断面が漸次拡大される形
状となっている。そして、拡大流路61の下流側におい
て流体供給アダプタの底面には、流出側に開口する矩形
の凹部67が形成され、この凹部67には、図7及び図
8に示すような整流機能を有する半円柱部材69が着脱
可能な構造となっている。
【0036】半円柱部材69は、前記凹部67に流出側
の開口から挿入して嵌め込まれる基台69a上に半円柱
本体69bが一体に形成されたもので、半円柱本体69
bの上面は凹部67に対向する流体供給アダプタの上部
内面に密接することになる。
【0037】これにより、流体導入口59を流れる三次
元流れは、半円柱部材69表面の円弧面に案内されて二
方に分流し、半円柱部材69の両側の偏平で矩形状の流
出口に至る過程で、フルイディック流量計内での絶対必
要な条件である二次元流れにスムーズに移行し、流量計
としての測定精度が向上することになる。
【0038】このような半円柱部材69は、流体供給ア
ダプタとは別に製造することにより、設置する位置、角
度などについての精度を容易に出すことができ、流体供
給アダプタが接着されるフルイディック流量計の測定精
度を高めることができる。
【0039】また、半円柱部材69が変形するなどして
不良品が発生した場合や、円弧面の径を変更するなど形
状を変更したい場合などには、基台69aを凹部67に
嵌め込む方式であるので、交換が容易であり、利便性に
優れている。さらに、半円柱部材69を製造する際に、
流体供給アダプタとは別の例えば高分子材料など工作の
容易な材料を使用することで、大量にしかも安価に生産
することができ、製造性が向上する。
【0040】次に、上述した本体ケースにターゲットを
着脱自在とする実施例の他の例について説明する。図9
ないし図14は、流路本体、即ち本体ケースを分解する
ことなく、本体ケースの外からターゲットを着脱可能に
装着するようにしたものである。
【0041】図9は、本発明のフルイディック流量計の
本体ケース70の裏面を示すものであり、この本体ケー
ス70のターゲット71が配置される位置には、矩形の
開口部72が形成されている。開口部72の周囲には所
定の深さの取付溝73が形成され、この取付溝73の周
囲には、開口部72を挟んで上流側と下流側の両側に各
々2個のねじ穴74が形成されている。ターゲット71
は、図10に示すように、上記取付溝73部分に嵌合さ
れる矩形板の取付台75と、この取付台75の上部に形
成された固定台76と、この固定台76の上部に形成さ
れたターゲット本体77とから構成されており、取付台
75の表面にはパッキン78が取付られると共に、上記
ねじ穴74に対応する位置に取付ねじを挿通する長穴7
9が形成されている。この長穴79は、図11に示すよ
うに、取付台75の裏面側に座ぐり穴79aを有してい
る。
【0042】そして、ターゲット71は、図12,13
に示すように、本体ケース70に取り付けられている。
図12はターゲット71が本体ケース70に取り付けら
れた裏面の状態を示し、図13は図12のB−B断面を
示すものである。ターゲット71は本体ケース70に形
成された開口部72に挿入されて、ターゲット本体77
の頂部77aを蓋体35の内側に取り付けられたシート
パッキン33に付勢させた状態で装着される一方、取付
溝73の内部には取付台75が裏面を本体ケース70の
裏面と面一となるように嵌合され、取付台75は取付ね
じ80を長穴79に挿通させると共に、その先端を本体
ケース70に螺着させることにより固定されている。
【0043】取付台75の裏面には、ブロック材81が
固定されており、このブロック材81の一側面には調節
ねじ82の先端が回転自在に取付られている。調節ねじ
82は、本体ケース70の裏面と平行に配置されてお
り、その中間部を本体ケース70の裏面に固定された支
持部材83に回転自在に取り付けられている。したがっ
て、調節ねじ82を回転させることにより、ターゲット
本体77と噴出ノズル39の吐出口39aとの間の距離
Ljを変化させることができる(図4参照)。
【0044】図14(a),(b),(c)は、調節ね
じ82を調節することにより、ターゲット71を本体ケ
ース70の取付溝73の内部で移動させた状態を示すも
のであり、図14(a)はターゲット71を噴出ノズル
39に対して一番近づけた状態、図14(b)は中間位
置の状態、図14(c)はターゲット71を噴出ノズル
39に対して一番遠ざけた状態を示すものである。した
がって、図14(a)では取付台75と取付溝73との
間の一方に隙間84が形成され、図14(b)では取付
台75の両側に隙間84,85が形成され、図14
(c)では取付台75の他方側に隙間85が形成される
こととなる。
【0045】このように、本実施例のフルイディック流
量計は、本体ケース70に開口部72を形成し、この開
口部72からターゲット71を取付手段によって本体ケ
ース70内に着脱可能としたため、本体ケース70を分
解することなくターゲット71を外から簡単に本体ケー
ス70内に装着することができる。また、ターゲット7
1を噴出ノズル39に対して離接させる位置調節手段を
設けたので、ターゲット71を本体ケース70に装着し
た状態で、噴出ノズル39とターゲット71の距離を簡
単に修正することができ、その結果、ターゲット71を
噴出ノズル39に対して最適な位置に設定することが可
能となり、フルイディック流量計の精度を最大限に発揮
させることができる。
【0046】また、取付手段が本体ケース70の開口部
72の周囲に取付溝73を形成し、この取付溝73にタ
ーゲット本体77が固定された取付台75を装着したの
で、ターゲット71が取付溝73内に一体に収納されて
本体ケース70の外側に突出することがなく、使用中に
取付台75に外力が作用して、ターゲット71の位置が
ずれたりするのを防止することができる。
【0047】さらに、位置調節手段が、取付台75の長
穴79に取付ねじ80を挿通させて、この取付台75を
噴出ノズル39に対して移動可能に取り付けると共に、
調節ねじ82を回転させて取付台75を噴出ノズル39
に対して離接するようにしたので、最初は取付台75を
噴出ノズル39の吐出口39aから近い位置に配置し、
取付ねじ80を少し緩めた状態で、調節ねじ82を回転
させることにより簡単に取付台75を噴出ノズル39側
より遠くへ移動させることができる。ターゲット本体7
7が噴出ノズル39の吐出口39aに対して最適な距離
に位置した状態で、取付ねじ80をきつく締めて取付台
75を本体ケース70に固定すれば良い。また、ターゲ
ット71を、噴出ノズル39に対して近づける場合に
は、上述した方法と逆方向に調節ねじ82を回転させれ
ばよい。また、上記調節ねじ82のピッチを変えること
により、一回転当たりに取付台75が移動する移動距離
を変えることができる。
【0048】上述したように、本実施例のフルイディッ
ク流量計は、計測精度に非常に重要な要因である噴出ノ
ズル39の吐出口39aとターゲット本体77との距離
Ljを、ターゲット71を本体ケース70に装着した状
態で、自由に変えることができるようにしたものであ
る。次に、図15ないし図17を用いて、距離Ljを変
化させたときのフルイディック流量計の性能を実験結果
に基づいて説明する。
【0049】[実験例]図15ないし図17は、本実施
例のフルイディック流量計の距離Ljを変化させた時
の、流量と器差(計測誤差)との関係を示す特性曲線で
ある。即ち、フルイディック流量計の推算流量Qcal[m
3 /h]と、実際の流量Q[m3 /h]との誤差をE
[%]とした場合に、これらの間には、次の関係式が成
立する。
【0050】E={(Qcal −Q)/Qcal}×100 ただし、 Qcal =K×F ここでFは流体振動周波数、Kは比例定数である。
【0051】このようにして、計算したEの値を器差と
呼んでおり、実流量Qと最大流量Qmax との比をQ/Q
max とし、これと上記器差との関係を示す特性曲線を器
差曲線とする。また、本実施例のフルイディック流量計
は、噴出ノズルの流路幅W=2.5mm、流路長さLn
=15mm、流路高さH=7.5mm、流体供給アダプ
タに設けられた半円柱部材の直径d=15mmに設定さ
れており、図15はLj=15mm、図16はLj=1
4mm、図17はLj=13mmに設定したものであ
る。
【0052】これらの図において、Lj=15mmの時
の器差は、低流量側で許容される検定公差からマイナス
側に外れ、Lj=14mmの時の器差は、許容される検
定公差内に収まり、Lj=13mmの時の器差は、低流
量側で許容される検定公差からプラス側に外れることが
分かる。
【0053】このように、本実施例のフルイディック流
量計の計測誤差は、噴出ノズルの吐出口39aとターゲ
ット本体77との距離Lj、即ち噴出ノズルの吐出口3
9aから噴出されるジェット流の長さによって著しく変
化することが分かる。
【0054】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1の発明に
よれば、噴出ノズル及び下流側流路を備えた一対の流路
形成部材を、ターゲットを備えた流路本体に対して着脱
可能に構成してあるので、流路形成部材を流路本体とは
別に単体で製造することで、精巧さが要求される噴出ノ
ズル及び下流側流路を容易かつ高精度に形成できる。
【0055】第2の発明によれば、ターゲットを流路本
体に対して着脱可能に構成してあるので、ターゲットを
流路本体とは別に単体で製造することで、精巧さが要求
されるターゲットを容易かつ高精度に形成できる。
【0056】第3の発明によれば、流体供給流路内に設
けられる半円柱部材を、流体供給流路本体に対して着脱
可能に構成してあるので、半円柱部材を流体供給流路と
は別に単体で製造することで、半円柱部材を容易かつ高
精度に形成できる。
【0057】第4の発明によれば、流路本体の開口部か
らターゲットを取付手段によって流路内に着脱可能とし
たため、流路本体を分解することなく外から簡単に流路
本体にターゲットを装着することができ、装着の作業の
手間を省略することができる。
【0058】第5の発明によれば、ターゲットを噴出ノ
ズルに対して離接させる位置調節手段を設けたので、タ
ーゲットを流路本体に装着した状態で、かつ流量計を分
解することなく、簡単に噴出ノズルとターゲットの間の
距離を最適な長さに修正することができる。
【0059】第6の発明によれば、流路本体側の開口部
の周囲に取付溝を形成し、この取付溝にターゲット本体
が固定された取付台を装着したので、ターゲットが取付
溝内に収納されて流路本体の外側に突出することがな
く、使用中に取付台に外から力が作用して、ターゲット
が移動したりするのを防止することができる。
【0060】第7の発明によれば、取付台の長穴に、取
付ねじを挿通させてこの取付台をターゲットに対して移
動可能に取り付けると共に、調節ねじを回転させて取付
台をターゲットに対して離接するようにしたので、調節
ねじを回転させることにより簡単に取付台を移動させる
ことができると共に、調節ねじのピッチを変えることに
より一回転当たりの移動距離を変えることができ、微妙
な位置調整を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフルイディック流量計
の内部構造を示す平面図である。
【図2】図1のフルイディック流量計から流路形成部材
を取り外した状態の本体ケースの平面図である。
【図3】図1のフルイディック流量計における流路形成
部材の平面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示すフルイディック流量
計の内部構造を示す平面図である。
【図5】図4のフルイディック流量計のA−A線による
断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例を示す流体供給アダ
プタの斜視図である。
【図7】図6の流体供給アダプタに装着される半円柱部
材の平面図である。
【図8】図6の流体供給アダプタに装着される半円柱部
材の側面図である。
【図9】本発明の他の実施例の本体ケースの裏面平面図
である。
【図10】本発明の他の実施例のターゲットの斜視図で
ある。
【図11】本発明の他の実施例のターゲットの裏面斜視
図である。
【図12】本発明の他の実施例の本体ケースにターゲッ
トが装着された状態の裏面平面図である。
【図13】図12の本体ケースのB−B断面図である。
【図14】(a)〜(c)は、本発明の他の実施例のタ
ーゲットを本体ケースの噴出ノズルに対して移動させた
状態の説明図である。
【図15】本発明の他の実施例のフルイディック流量計
のLj=15mmの流量と器差線との関係を示す特性曲
線である。
【図16】本発明の他の実施例のフルイディック流量計
のLj=14mmの流量と器差線との関係を示す特性曲
線である。
【図17】本発明の他の実施例のフルイディック流量計
のLj=15mmの流量と器差線との関係を示す特性曲
線である。
【符号の説明】
1,31,70 本体ケース(流路本体) 3 流路形成部材 9,37 上流側流路 11,39 噴出ノズル 15,43 下流側流路 29,47,71 ターゲット 41 側壁 69 半円柱部材 72 開口部 73 取付溝 75 取付台 77 ターゲット本体 79 長穴 80 取付ねじ 82 調節ねじ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流側流路に連通し流体を噴出する噴出
    ノズル、この噴出ノズルの流体噴出方向前方に配置され
    るターゲット、このターゲットを挟んで両側に対称的に
    設けられる一対の凹状の側壁を有する下流側流路を備
    え、前記噴出ノズルから下流側流路内に噴出されてター
    ゲットの両側を交互に流れる流体の振動現象に基づいて
    流体の流量を測定するフルイディック流量計において、
    前記上流側流路を形成するとともに、前記噴出ノズル及
    び下流側流路を形成する相互に対向して配置される一対
    の流路形成部材を、前記ターゲットを備えた流路本体に
    対して着脱可能に構成したことを特徴とするフルイディ
    ック流量計。
  2. 【請求項2】 上流側流路に連通し流体を噴出する噴出
    ノズル、この噴出ノズルの流体噴出方向前方に配置され
    るターゲット、このターゲットを挟んで両側に対称的に
    設けられる一対の側壁を有する下流側流路を備え、前記
    噴出ノズルから下流側流路内に噴出されてターゲットの
    両側を交互に流れる流体の振動現象に基づいて流体の流
    量を測定するフルイディック流量計において、前記ター
    ゲットを、前記上流側流路、噴出ノズル及び下流側流路
    を形成する流路本体に対して着脱可能に構成したことを
    特徴とするフルイディック流量計。
  3. 【請求項3】 上流側流路に連通し流体を噴出する噴出
    ノズル、この噴出ノズルの流体噴出方向前方に配置され
    るターゲット、このターゲットを挟んで両側に対称的に
    設けられる一対の側壁を有する下流側流路を備え、前記
    噴出ノズルから下流側流路内に噴出されてターゲットの
    両側を交互に流れる流体の振動現象に基づいて流体の流
    量を測定するフルイディック流量計において、前記上流
    側流路に、流路断面形状が矩形の流体供給流路を接続
    し、この流体供給流路内に上流側に円弧面を有してその
    両側縁部から二方に分けて上流側流路に流体を供給させ
    る半円柱部材を設置し、更にこの半円柱部材は、流体供
    給流路本体に対して着脱可能に構成したことを特徴とす
    るフルイディック流量計。
  4. 【請求項4】 前記流路本体に開口部を形成し、この開
    口部から前記ターゲットを取付手段によって前記流路内
    に着脱可能としたことを特徴とする請求項2記載のフル
    イディック流量計。
  5. 【請求項5】 前記取付手段に前記ターゲットを前記噴
    出ノズルに対して離接させる位置調節手段を設けたこと
    を特徴とする請求項2又は4記載のフルイディック流量
    計。
  6. 【請求項6】 前記取付手段が流路本体の開口部の周囲
    に取付溝を形成し、この取付溝にターゲット本体が固定
    された取付台を装着したことを特徴とする請求項2,4
    又は5記載のフルイディック流量計。
  7. 【請求項7】 前記位置調節手段が取付台に形成された
    長穴と、この長穴に挿通されて、前記取付台を前記流路
    本体の取付溝内に移動自在に固定する取付ねじと、前記
    取付台を前記噴出ノズルに対して移動させる調節ねじと
    を備えたことを特徴とする請求項2,4,5又は6記載
    のフルイディック流量計。
JP06098825A 1993-11-12 1994-05-12 フルイディック流量計 Expired - Lifetime JP3050749B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102022117253A1 (de) 2022-07-11 2024-01-11 Esters-Elektronik GmbH Messvorrichtung, Anordnung, Verwendung, Fluid-Bereitstellungs-Einheit

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