JP2001074523A - フルイディック素子の適合品の選別方法 - Google Patents

フルイディック素子の適合品の選別方法

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JP2001074523A
JP2001074523A JP24755499A JP24755499A JP2001074523A JP 2001074523 A JP2001074523 A JP 2001074523A JP 24755499 A JP24755499 A JP 24755499A JP 24755499 A JP24755499 A JP 24755499A JP 2001074523 A JP2001074523 A JP 2001074523A
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arc
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nozzle
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JP24755499A
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Makoto Okabayashi
誠 岡林
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルの流路軸Zに対して対称な位置に配置
された拡大流路形成部材5間に形成した流路拡大部にお
ける流路中央部にターゲット4を設け、下流側に絞り流
路部15を設け、ノズル噴出面から主円弧半径の位置に
中心を有する主円弧上に中心を有する副円弧に沿う副円
弧部と、主円弧と副円弧との共通接線に沿って副円弧部
から滑らかに延出して平面部を拡大流路形成部材5の内
面6形成してあるフルイディック素子を用いて、流量測
定範囲を広く維持しながら、十分な測定精度を保ち得る
流体振動型流量計を製作できるようにする。 【解決手段】 拡大流路部にターゲット4を配置するの
に、ターゲット対称軸Ztの流路軸Zからの偏倚距離
(γ)の許容範囲を、前記ターゲット幅(Tw)の0.
07倍以下に設定し、この許容範囲内にあることをフル
イディック素子の選別基準とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路方向に直交す
るノズル噴出面を有するノズルを前記流路内に配設し、
そのノズルの噴出側に、その流路軸に対して前記ノズル
の幅方向に対称な位置に配置された拡大流路形成部材間
に形成される流路拡大部を設けると共に、その流路拡大
部における流路中央部に、前記ノズルより噴出する噴流
の直進を阻止するターゲットを、前記流路軸に対して直
交する方向に特定のターゲット幅に、且つ、前記流路軸
に平行なターゲット対称軸に関して対称に形成して、前
記流路拡大部の下流側に前記流路拡大部の後端部よりも
狭い流路幅を有する絞り流路部を設けてあり、前記ノズ
ル噴出面から前記下流側に主円弧半径だけ離間する位置
に中心を有して前記主円弧半径を半径とする主円弧上
で、前記ノズル噴出面に対して前記下流側に特定の離間
距離だけ離間する前記ノズル噴出面に対する平行直線上
に中心を有し、特定の副円弧半径を半径として形成され
る副円弧に沿う副円弧部を、前記拡大流路形成部材の後
端側の内面に形成し、前記ノズル噴出面に向けて前記ノ
ズル側に寄せて描かれた、前記主円弧と前記副円弧とに
対する共通接線に沿って、前記ノズル噴出面側に前記副
円弧部から滑らかに延出して前記拡大流路形成部材の前
端側の内面に平面部を形成して、前記流路拡大部を構成
してあるフルイディック素子を型成形する場合における
フルイディック素子の適合品の選別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルイディック素子を用いた流体
振動型流量計においては、図12に示すように、測定対
象の流体Fの流入方向Iが、流出方向Oに対して180
°逆になるように構成されている。つまり、ガス、水等
の流体Fが、装置流入口21から流れ込み、圧力変動吸
収機構22を備えた略L字型の屈曲路23を経て貯留部
25に流入する。この貯留部25に流入した前記流体F
は、フルイディック素子1への導入部を介して、ノズル
2に流入する。このノズル2から前記フルイディック素
子1内に噴出する前記流体Fが、その噴流の方向を変え
て振動しながら、そのノズル噴出面3よりも下流側に設
けられている流路拡大部14、絞り流路部15を経て装
置流出口26から流出するように構成されている。この
噴流の振動を検出するために、前記ノズル2の両側で、
前記ノズル噴出面3の近傍に、一対の流体振動検出端1
8を配置してある。
【0003】前記フルイディック素子1には、図13に
示すように、流路方向に直交するノズル噴出面3を有す
るノズル2を前記流路内に配設し、そのノズル2の噴出
側に、その流路軸Zに対して前記ノズル2の幅方向に対
称に拡大流路形成部材5を配置し、前記両拡大流路形成
部材5の間に流路拡大部14を形成してある。その流路
拡大部14における流路中央部、即ち前記流路軸Z上
に、前記ノズル2より噴出する噴流fの直進を阻止する
ターゲット4を前記流路軸Zに対して直交する方向に、
特定のターゲット幅(Tw)で形成し、且つ、前記流路
軸Zに対して対称に形成してあり、前記ターゲット4の
下流側に前記流路拡大部14の後端部よりも狭い流路幅
を有する絞り流路部15を設けて、前記ノズル2からの
噴流主流f1が、前記ターゲット4の何れかの側部を通
って前記絞り流路部15へ流れると共に、前記噴流主流
f1から分岐した分岐流f3が前記拡大流路形成部材5
の内面6に沿って逆流して、前記ノズル2側へ帰還する
帰還流f2となり、前記噴流主流f1が、その帰還流f
2の作用により前記ターゲット4を挟んで、その両側の
一方側から他方側への移動を繰り返して、流体振動を発
振するように構成してある。前記ターゲット4は、前記
ノズル噴出面3からの距離(Dt)をノズルの幅(W)
に対して特定の寸法比に設定した主円弧半径(R)に一
致させるようにして配置してあった。
【0004】前記流路拡大部14の外形は、図13に示
したように、前記拡大流路形成部材5の内面6に形成さ
れ、上流側から順次配置された主円弧部8と平面部10
と副円弧部9とで形成される。前記主円弧部8は、前記
ノズル噴出面3から前記下流側に前記主円弧半径(R)
だけ離間して前記流路軸Z上の主円弧中心P1に中心を
有し、前記主円弧半径(R)を半径とする主円弧C1で
形成され、前記副円弧部9は、前記主円弧C1上で、前
記ノズル噴出面3に対して前記下流側に離間距離(D)
だけ離間する前記ノズル噴出面3に対する平行直線S上
の副円弧中心P2に中心を有し、副円弧半径(r)を半
径とする副円弧C2で形成されている。前記平面部10
は、前記ノズル噴出面3に向けて前記ノズル2側に寄せ
て描かれた、前記主円弧C1と前記副円弧C2との共通
接線に沿って形成されている。前記絞り流路部15の絞
り流路幅(Pw)が、前記ノズル噴出面3から前記下流
側にノズルの幅(W)に対して特定の寸法比に設定した
主円弧半径(R)に対する比として、1.27〜1.6
0となるように(通常は、約1.3)形成してある。前
記副円弧部9と前記絞り流路部15とは、4分円で形成
された排出円弧部11で滑らかに接続するように形成さ
れ、前記排出円弧部11は、前記主円弧半径(R)に対
して約0.33倍の半径で形成されている。
【0005】前記ターゲット4は、例えば図4に示すよ
うに、その平断面形状を円弧で囲んで前記ターゲット対
称軸Ztを対称軸として対称形に形成して、前記ターゲ
ット対称軸Ztを前記流路軸Zに極力一致させて配置
し、前記ノズル噴出面3に対抗する面は凹曲率半径(R
h)を曲率半径とする凹曲面に形成し、背面は凸曲率半
径(Rc)を曲率とする凸曲面で形成し、その幅方向両
端部は端部局率半径(Rt)を曲率とする凸曲面で形成
してある。そして、前記ターゲット4の前記流路軸Z方
向の厚さ(Td)を、そのターゲット幅(Tw)に対し
て約0.57倍に設定し、前記端部局率半径(Rt)
を、前記ターゲット幅(Tw)に対して約0.068倍
に設定して、前記ノズル噴出面3に対抗する凹曲面の凹
入深さ(Dh)を、前記幅(Tw)に対して約0.24
倍に設定してある。前記凹曲率半径(Rh)及び前記凸
曲率半径(Rc)は、上記条件に合わせて前記ターゲッ
ト4全体が滑らかな曲面で形成されるように設定してあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフルイディ
ック素子においては、フルイディック素子内における流
体振動の発振下限を低流量側に拡大することで、素子自
体の流量測定範囲を拡大することを主眼として素子の諸
元を定めてきた。また、前記発振下限を低流量側に拡大
するために、図14に示すように、前記拡大流路形成部
材5と前記ノズル噴出面3との間にノズルの幅に対して
特定の寸法比に設定した逃がし流路開口部13を設け、
前記拡大流路形成部材5の裏側に、前記逃がし流路開口
部13と前記絞り流路部15の下流側とを連通する逃が
し流路部17を形成したが、前記発振下限の拡大は達成
したものの、その測定精度を確保しにくい場合がある。
図示の例は、都市ガス計量用の6号ガスメータ(測定量
300〜6000リットル/h)に使用されるフルイデ
ィック素子の場合であるが、上記発振下限を低流量側に
拡大できたものの、流体振動型流量計の流量測定精度の
面から寸法関係を未だ確定していない部分があった。
【0007】上述のフルイディック素子1を組み込んだ
流体振動型流量計20の大流量側の測定精度を維持しな
がら、前記フルイディック素子1内における流体振動の
発振下限を低流量側に拡大することで、素子自体の流量
測定範囲を拡大することを主眼として、上述の諸元を定
めてきたものであるが、前記フルイディック素子1の組
立精度を高めることを目的として、前記流体振動型流量
計20に前記フルイディック素子1を収容自在な周壁部
28を備える流路形成空間27を凹入形成し、例えば図
6に示すように前記流路形成空間27を密閉自在な蓋体
29を構成する板状体に、前記ターゲット4及び前記拡
大流路形成部材5を一体に立設し、前記蓋体29により
前記流路形成空間27を密閉することで、前記フルイデ
ィック素子1を形成しようとすることを試みたが、前記
蓋体29に立設されたターゲット4は、前記ターゲット
対称軸Ztを前記流路軸に一致させるための位置調整は
極めて精度を高くすることが要求されていた。これは、
上述のように、寸法関係を確定していない部分があった
点に由来する。
【0008】前記蓋体29に前記ターゲット4と前記拡
大流路形成部材5とを立設して一体に形成するには、射
出成形が好適であり、精度管理上からも効果的である。
しかし、前記ターゲット4が前記蓋体29に対して傾き
を生ずるおそれもあり、前記蓋体29が正確に位置され
ない場合も懸念され、前記ターゲット4のターゲット対
称軸Ztが前記流路軸Zからずれた位置に配置された場
合に、殊に大流量の場合に流体振動が正常且つ円滑に発
振されないことが憂慮されたために、前記ターゲット対
称軸Ztの前記流路軸Zに対する偏倚距離の許容範囲を
確認する必要が生じた。そこで、前記流体振動型流量計
20の測定精度を十分に維持できる前記ターゲット対称
軸Ztの前記流路軸Zに対する偏倚距離の許容範囲を求
めたのである。これは、前記ターゲット4と前記拡大流
路形成部材5とを、別体に形成して前記流路形成空間2
7内に配置した場合には、前記拡大流路形成部材5が一
対配置される対称軸に対して、前記ターゲット対称軸Z
tが位置ずれした場合には、前記流路拡大部14が前記
ターゲット4に対して非対称に形成されることになり、
前記ターゲット4の両側への前記噴流fの変向が不均等
に生ずるようになり、流体振動の不安定をもたらすおそ
れもある点からも極めて重要である。従って、上記偏倚
距離の許容範囲の確認は、上述のようにターゲット4を
上述の蓋体29と一体に形成しようとする場合に、測定
精度を維持するための成形精度の確保の面のみならず、
流体振動型流量計の流路形成空間27内にフルイディッ
ク素子を配置する精度管理の面からも極めて重要であ
る。
【0009】本発明の目的は、流量測定範囲を広く維持
しながら、十分な測定精度を保ち得るフルイディック素
子を提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】〔本発明の特徴手段〕請求項1に係る本発
明のフルイディック素子の適合品の選別方法の第1特徴
手段は、流路方向に直交するノズル噴出面を有するノズ
ルを前記流路内に配設し、そのノズルの噴出側に、その
流路軸に対して前記ノズルの幅方向に対称な位置に配置
された拡大流路形成部材間に形成される流路拡大部を設
けると共に、その流路拡大部における流路中央部に、前
記ノズルより噴出する噴流の直進を阻止するターゲット
を、前記流路軸に対して直交する方向に特定のターゲッ
ト幅に、且つ、前記流路軸に平行なターゲット対称軸に
関して対称に形成して、前記流路拡大部の下流側に前記
流路拡大部の後端部よりも狭い流路幅を有する絞り流路
部を設けて、前記ノズル噴出面から前記下流側特定の主
円弧半径だけ離間する位置に中心を有し、前記主円弧半
径を半径とする主円弧上で、前記ノズル噴出面に対して
前記下流側に特定の離間距離だけ離間する、前記ノズル
噴出面に対する平行直線上に中心を有し、特定の副円弧
半径を半径として形成される副円弧に沿う副円弧部を、
前記拡大流路形成部材の後端側の内面に形成し、前記ノ
ズル噴出面に向けて前記ノズル側に寄せて描かれた、前
記主円弧と前記副円弧とに対する共通接線に沿って、前
記ノズル噴出面側に前記副円弧部から滑らかに延出して
前記拡大流路形成部材の前端側の内面に平面部を形成し
て、前記流路拡大部を構成して多数製造されるフルイデ
ィック素子に関して、前記主円弧を、前記流路軸に関し
て対称に、前記流路軸から夫々特定の偏位距離の位置に
ある二点を中心として二つ形成し、前記二つの主円弧夫
々の前記平行直線との交点の内、最外側の交点を、夫々
前記副円弧の中心として、前記二つの主円弧とその主円
弧上に中心を有する副円弧との共通接線とで前記平面部
を夫々形成して、前記平面部と前記ノズル噴出面との間
に逃がし流路開口部を形成して、前記拡大流路形成部材
の外側に、前記逃がし流路開口部と前記絞り流路部の下
流側とを連通する逃がし流路部を形成して、前記絞り流
路部の流路幅、及び前記副円弧部を前記絞り流路部に滑
らかに接続する排出円弧部を形成する円弧の中心から前
記絞り流路部の排出端までの距離、並びに前記排出円弧
部を形成する排出円弧半径を、前記主円弧半径に対して
特定の寸法関係を満足するよう形成し、前記ターゲット
対称軸を前記流路軸に一致させた配置を基準形状とする
フルイディック素子にあって、前記ターゲット対称軸の
前記流路軸からの偏倚距離をγとし、前記ターゲット幅
をTwとした場合に、 γ/Tw≦0.07 を満足するフルイディック素子を、許容基準内にあるフ
ルイディック素子として選別する点にある。
【0012】尚、請求項2に記載のように(第2特徴手
段)、上記第1特徴手段の対象とする多数製造されるフ
ルイディック素子に関して、殊に、周壁部を備えて流体
振動型流量計に凹入形成された凹部に対して、側縁部を
前記周壁部に接当自在に内嵌することで流路形成空間を
密閉形成自在な蓋体に、前記ターゲットと前記拡大流路
形成部材とを共に一体に立設してある場合に、前記ター
ゲット対称軸を前記流路軸に一致させた配置を基準形状
とするフルイディック素子にあって、前記ターゲット対
称軸の前記流路軸からの偏倚距離をγとし、前記ターゲ
ット幅をTwとした場合に、 γ/Tw≦0.07 を満足するフルイディック素子を、許容基準内にあるフ
ルイディック素子として選別するようにすればさらによ
い。
【0013】〔特徴構成の作用及び効果〕
【0014】上記本発明に係るフルイディック素子の適
合品の選別方法の第1特徴手段によれば、流体振動型流
量計における測定範囲を低流量側に拡大しながら、その
測定精度を法定限界内に維持できるようになる。つま
り、ターゲット対称軸の流路軸からの偏倚距離を、前記
ターゲット幅の0.07倍以下に維持することで、流体
振動型流量計における小流量側の流体振動の検出洩れを
防止できながら、大流量側における流体振動の発振不良
や流体振動の検出洩れを防止して、前記流体振動型流量
計における測定誤差が目標誤差上限である3%を超える
ことを未然に防止でき、選別されたフルイディック素子
を組み込んだ流体振動型流量計の測定誤差を全測定範囲
にわたって3%以下に維持することが可能になる。
【0015】尚、上記第2特徴手段によれば、上記第1
特徴手段における作用効果を奏しながら、ターゲットと
拡大流路形成部材とが蓋体に一体に立設してあること
で、前記ターゲットのターゲット対称軸の前記拡大流路
形成部材の配置された対称軸からのずれを事前に検査し
ておくことで、流路拡大部の対称性は維持でき、選別基
準に適合しない場合には、前記蓋体の位置調整を行うこ
とで、測定誤差が3%以内となる流体振動型流量計を容
易に製作できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る適合品の選別
方法並びにその対称となるフルイディック素子について
説明する。図1は本発明に係る適合品の選別方法の対称
とするフルイディック素子の平断面図であり、図2はそ
のフルイディック素子を用いたガスメータの一例の平断
面図であり、図3はそのフルイディック素子の寸法関係
を示す説明図であり、図4はターゲットの形状を示す平
断面図であり、図5は本発明に係る適合品の選別方法を
説明するフルイディック素子の形成部材の平面図であ
り、図6はその斜視図である。尚、上記従来の技術に用
いた図12乃至図14における要素と同一の要素乃至同
様の機能を果たす要素については、先の図12乃至図1
4に付した符号と同一の、或いは関連する符号を付し、
詳細の説明の一部を省略する。
【0017】以下に説明するフルイディック素子におい
ては、図1に示すように、流路方向に直交するノズル噴
出面3を有するノズル2を前記流路内に配設してあり、
そのノズル2の噴出側に、その流路軸Zに対して前記ノ
ズル2の幅方向に対称な位置に配置され、内面6と裏面
7とを有する拡大流路形成部材5を配置して、前記拡大
流路形成部材5間に流路拡大部14を形成する。また、
前記流路拡大部14の下流側に前記流路拡大部14の後
端部よりも狭い流路幅である絞り流路幅で形成された絞
り流路部15を設ける。前記拡大流路形成部材5には、
前記絞り流路部15の平行で直線的な両側壁を形成する
流路絞り部12を設け、前記副円弧部9を前記流路絞り
部12に滑らかに接続する排出円弧部11を形成する。
さらに、前記拡大流路形成部材5と前記ノズル噴出面3
の間に逃がし流路開口部13を形成し、前記拡大流路形
成部材5の裏面7側に、前記逃がし流路開口部13と前
記絞り流路部15とを連通する逃がし流路部17を形成
する。そして、前記流路拡大部14における流路中央部
に、前記ノズル2より噴出する噴流fの直進を阻止する
ターゲット4を設ける(図2参照)。
【0018】上記フルイディック素子1は、例えば図2
に示すように、ガスメータに組み込まれる。つまり、前
記ガスメータを構成する流体振動型流量計20は、測定
対象の流体Fの流入方向Iが、流出方向Oに対して18
0°逆になるように構成されている。つまり、ガス、水
等の流体Fが、装置流入口21から流れ込み、圧力変動
吸収機構22を備えた屈曲路23を経て遮断弁部24に
至る。そして、この遮断弁部24を通過した前記流体F
は貯留部25に流入する。この貯留部25に流入した前
記流体Fは、前記フルイディック素子1を経て装置流出
口26から流出するように構成されている。前記フルイ
ディック素子1に流入し、ノズル2から噴出する前記噴
流fとして、その噴流の方向を変えて振動しながら、そ
のノズル噴出面3よりも下流側に設けられている流路拡
大部14、絞り流路部15を経て装置流出口26に向け
て流出する。前記フルイディック素子1には、前記ノズ
ル2の両側で、前記ノズル噴出面3の近傍に、前記噴流
の振動を検出する一対の流体振動検出端18を配置して
ある。この流体振動検出端18は小径に形成した開口で
あり、これを一対の圧力導入部を備える流体振動検出部
に連通して流体振動を検出するものである。
【0019】前記フルイディック素子1の形状は、以下
のように決定される。つまり、図1に示したように、ノ
ズル噴出面3から下流側に主円弧半径(R)だけ離間す
る位置に、ノズル2の流路軸Zに関して対称に、前記流
路軸Zから夫々特定の偏位距離(α)の位置にある二点
を主円弧中心P1とし、夫々の主円弧中心P1を中心と
した、主円弧半径(R)を半径として形成される二つの
主円弧C1上で、前記ノズル噴出面3から下流側に離間
距離(D)だけ離間する平行直線Sとの最外側の交点に
位置する副円弧中心P2を夫々中心とする副円弧半径
(r)を半径として形成される副円弧C2に沿う副円弧
部9を、前記拡大流路形成部材5の後端側の内面6に形
成する(図3参照)。そして、前記ノズル噴出面3に向
けて前記ノズル2側に寄せて描かれた、前記主円弧C1
と前記副円弧C2とに対する共通接線(図3参照)に沿
って、前記ノズル噴出面3側に前記副円弧部9から滑ら
かに延出して前記拡大流路形成部材5の前端側の内面6
に平面部10を形成し、前記流路拡大部14を構成す
る。
【0020】さらに、前記副円弧部9を前記流路絞り部
12に滑らかに接続する排出円弧部11を形成する。ま
た、前記拡大流路形成部材5と前記ノズル噴出面3との
間を特定間隔とした逃がし流路開口部13を形成し、前
記拡大流路形成部材5の外側に、前記逃がし流路開口部
13と前記絞り流路部15の下流側とを連通する逃がし
流路部17を形成する。前記副円弧半径(r)、前記平
行直線Sの前記ノズル噴出面3からの離間距離(D)、
前記主円弧中心P1の流路軸Zからの偏位距離(α)、
前記逃がし流路開口部13の逃がし流路開口幅(β)、
前記絞り流路部15の絞り流路幅(Pw)、前記ターゲ
ット4のターゲット幅(Tw)、前記排出円弧部11を
形成する円弧の半径である排出円弧半径(Rw)、前記
排出円弧部11を形成する円弧の中心P3から前記絞り
流路部15の排出端16までの絞り流路長(Lr)を、
夫々、前記主円弧半径(R)に対して、
【0021】
【数1】 r/R=1/2 D/R=3/2 0.04≦α/R≦0.12 0.57≦β/R≦0.66 1.12≦Pw/R≦1.25 0.57≦Tw/R≦0.62 0.16≦Rw/R≦0.29 Lr/R≧0.54 を満足するように設定する。尚、前記絞り流路長(L
r)には上限値は設定しないが、流体振動型流量計20
の設計上で制限される長さ以下に設定される。
【0022】前記ターゲット4及び前記拡大流路形成部
材5は、例えば図6に示すように、プラスチック素材を
射出成形して、夫々一枚の板状の蓋体29に一体に立設
して形成する。前記蓋体29の前記流路軸方向の長さ
(Lz)は、前記主円弧半径(R)に対する特定の寸法
関係として、 3.21≦Lz/R≦4.33 を満足するように設定する。
【0023】尚、図2は、流体振動型流量計20を、前
記蓋体29の側に向けて見た平断面図である。前記ター
ゲット4の平断面形状は、図4に示すように、円弧で囲
んでターゲット対称軸Ztに関して対称形に形成し、前
記ノズル噴出面3に対抗する面は凹曲率半径(Rh)を
曲率半径とする凹曲面に形成し、背面は凸曲率半径(R
c)を曲率とする凸曲面で形成し、その幅方向両端部は
端部曲率半径(Rt)を曲率とする凸曲面で形成して、
前記ターゲット4の外面を滑らかに連続曲面で形成して
ある。そして、前記ノズル噴出面3に対抗する凹曲面の
凹入深さ(Dh)、前記ターゲットの厚み方向の寸法
(Td)、及び前記端部曲率半径(Rt)の、前記ター
ゲット幅(Tw)に対する寸法関係を特定の条件とし
て、夫々、
【0024】
【数2】 0.18≦Dh/Tw≦0.28 0.39≦Td/Tw≦0.78 0.062≦Rt/Tw≦0.083 を満足するように設定する。
【0025】前記蓋体29は、上流側の端部を前記ノズ
ル噴出面3に接当させ(図2参照)、前記ターゲット4
は、前記蓋体29の上流側端縁からターゲット離間距離
(Dt)だけ隔てた位置に立設する。前記蓋体29は、
前記上流側端縁を前記ノズル噴出面3に接当させて取り
付けられるのである。前記ターゲット4は、前記ターゲ
ット対称軸Ztを前記流路軸Zに一致させて配置するこ
とを基準とするが、前記ターゲット対称軸Ztの前記流
路軸Zからの何れか一方への偏倚距離(γ)(図5参
照)は、前記ターゲット幅(Tw)の0.07倍以下に
なるように、調整する。これは、前記ターゲット対称軸
の前記流路軸からの偏倚距離(γ)を変化させてあるフ
ルイディック素子1を図2に示した流体振動型流量計2
0に組み込んで行った、後述の実験結果に基づき、前記
流体振動型流量計20の測定誤差をガスメータにおける
法定限界誤差である3%以内に収めることが出来るもの
として見出した条件を基に、後述の選別基準による適合
品とするものである。
【0026】図6に示したように、前記ターゲット4を
射出成形によって一枚の板状の蓋体29に一体に立設し
た成形体として形成する場合には、冷却後に前記ターゲ
ット4が傾く場合もあり、図5に示すように、前記蓋体
29上にマークしてある流路軸Zからの前記ターゲット
対称軸Ztの偏倚距離(γ)が前記ターゲット幅(T
w)の0.07倍以下であれば許容基準内にあるものと
して、前記成形体の適合品を選別するのである。上記選
別基準によって選別した成形体を組み込んで製作したフ
ルイディック素子1を用いて流体振動型流量計を組み立
てれば、前記流体振動型流量計の測定精度は目標精度
(例えば、3%以下の誤差範囲)に維持できるのであ
る。尚、前記ノズル噴出面3から前記ターゲット4まで
のターゲット離間距離をDt、前記主円弧半径をRとし
て、 0.95≦Dt/R≦1.05 を満足する場合に許容基準内にあるものとする点を、前
記選別基準に加えればさらによい。
【0027】〔別実施形態〕上記実施の形態において説
明した以外の本発明における実施の態様について以下に
説明する。
【0028】〈1〉 上記実施の形態においては、ノズ
ル噴出面3に向けてノズル2側に寄せて描かれた、主円
弧C1と副円弧C2とに対する共通接線に沿って、前記
ノズル噴出面3側に前記副円弧部9から滑らかに延出し
て、ノズル噴出面3に対して60°の角度をもって平面
部10を形成する例について説明したが、前記平面部1
0を形成するのに、前記共通接線に対して角度を持たせ
て形成してあってもよく、前記ノズル噴出面3に対する
角度が60°から外れていても、他の諸元に関する設定
との組み合わせにより、選別されたフルイディック素子
を組み込んだ流体振動型流量計における測定誤差が目標
誤差上限である3%を超えることを未然に防止できる。
【0029】〈2〉 上記実施の形態においては、副円
弧半径(r)を、主円弧半径(R)に対して、 r/R=1/2 として規定される寸法関係を満足するように設定する例
について説明したが、前記副円弧半径(r)が前記主円
弧半径(R)に対して正確に1/2倍であることが必要
ではなく、概略1/2倍(例えば、1/2.1〜1/
1.9倍)であれば、選別されたフルイディック素子を
組み込んだ流体振動型流量計における測定誤差が目標誤
差上限である3%を超えることを未然に防止できる。
【0030】〈3〉 上記実施の形態においては、離間
距離(D)は、主円弧半径(R)に対して、 D/R=3/2 として規定される寸法関係を満足するように設定する例
について説明したが、前記離間距離(D)が前記主円弧
半径(R)に対して正確に1.5倍であることが必要で
はなく、概略1.5倍(例えば、1.45〜1.65
倍)であれば、選別されたフルイディック素子を組み込
んだ流体振動型流量計における測定誤差が目標誤差上限
である3%を超えることを未然に防止できる。
【0031】〈4〉 上記実施の形態においては、ター
ゲット4のターゲット幅(Tw)は、前記主円弧半径
(R)に対して、 0.57≦Tw/R≦0.62 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、これは、前記ターゲット4のターゲット幅(Tw)
に関するより好ましい範囲を示したものであって、前記
ターゲット幅(Tw)が上記範囲外に形成されていて
も、選別されたフルイディック素子を組み込んだ流体振
動型流量計における測定誤差が目標誤差上限である3%
を超えることを未然に防止できる。
【0032】〈5〉 上記実施の形態においては、主円
弧中心P1の流路軸Zからの偏位距離(α)を、主円弧
半径(R)に対して、 0.04≦α/R≦0.12 の寸法関係を満足するように設定する例について説明し
たが、これは、前記偏位距離(α)に関するより好まし
い範囲を示したものであって、 0.05≦α/R≦0.115 の寸法関係を満足するように設定してあればさらに好ま
しい。尚、前記偏位距離(α)が上記範囲外に設定され
ていても、他の諸元に関する設定との組み合わせによ
り、選別されたフルイディック素子を組み込んだ流体振
動型流量計における測定誤差が目標誤差上限である3%
を超えることを未然に防止できる。
【0033】〈6〉 上記実施の形態においては、逃が
し流路開口部13の逃がし流路開口幅(β)を、主円弧
半径(R)に対して、 0.57≦β/R≦0.66 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、これは、前記逃がし流路開口幅(β)のより好まし
い範囲を示したものであって、前記逃がし流路開口幅
(β)が上記範囲外に設定されていても、選別されたフ
ルイディック素子を組み込んだ流体振動型流量計におけ
る測定誤差が目標誤差上限である3%を超えることを未
然に防止できる。
【0034】〈7〉 上記実施の形態においては、絞り
流路部15の絞り流路幅(Pw)を、主円弧半径(R)
に対して、 1.12≦Pw/R≦1.25 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、これは、前記絞り流路幅(Pw)のより好ましい範
囲を示したものであって、前記絞り流路幅(Pw)が上
記範囲外に設定されていても、選別されたフルイディッ
ク素子を組み込んだ流体振動型流量計における測定誤差
が目標誤差上限である3%を超えることを未然に防止で
きる。
【0035】〈8〉 上記実施の形態においては、排出
円弧半径(Rw)を、主円弧半径(R)に対する比が、 0.16≦Rw/R≦0.29 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、前記排出円弧半径(Rw)を、前記主円弧半径
(R)に対する比が、 0.18≦Rw/R≦0.26 の関係を満足するように設定すれば、、選別されたフル
イディック素子を組み込んだ流体振動型流量計において
は、前記最大誤差幅(ΔE)を2%以内に抑えることが
可能である。
【0036】〈9〉 上記実施の形態においては、排出
円弧部11を形成する円弧の中心P3から絞り流路部1
5の排出端16までの絞り流路長(Lr)を、主円弧半
径(R)の0.54倍以上に設定する例について説明し
たが、これは、前記絞り流路長(Lr)に関するより好
ましい範囲を示したものであって、前記絞り流路長(L
r)が上記範囲外に、即ち Lr/R<0.54 に設定されていても、選別されたフルイディック素子を
組み込んだ流体振動型流量計における測定誤差が目標誤
差上限である3%を超えることを未然に防止できる。
【0037】〈10〉上記実施の形態においては、ター
ゲット4及び拡大流路形成部材5を、プラスチック素材
を射出成形して、夫々一枚の板状の蓋体29に一体に立
設して形成する例について説明したが、前記ターゲット
4のみを前記蓋体29に一体に立設形成してあってもよ
く、また、前記拡大流路形成部材5のみを前記蓋体29
に一体成形してあってもよく、前者の場合には、前記拡
大流路形成部材5を前記蓋体29に例えば接着により立
設するようにしてあってもよく、また、後者の場合に
は、前記ターゲット4を前記蓋体29に接着或いは植設
することで立設するようにしてあってもよい。
【0038】〈11〉上記実施の形態においては、前記
選別基準に対して、前記ノズル噴出面3から前記ターゲ
ット4までのターゲット離間距離をDt、前記主円弧半
径をRとして、 0.95≦Dt/R≦1.05 を満足する場合に許容基準内にあるものとする点を追加
すればさらによいと説明したが、前記許容基準内にある
ものと判断する条件を、 0.98≦Dt/R≦1.03 とすればさらによく、流体振動型流量計の測定精度をさ
らに向上できる。
【0039】
【実施例】以上説明したフルイディック素子を用いた6
号ガスメータの具体的な例について夫々のメータの流量
測定誤差について調べた。用いたフルイディック素子の
諸元は表1に示す通りである。尚、無次元化指標とは、
その寸法を主円弧半径(R)で除したものである。前記
ノズルの開口のアスペクト比は約9.23である。
【0040】
【表1】
【0041】尚、上記表1には、凹曲面の凹入深さ(D
h)、ターゲットの厚み方向の寸法(Td)及び端部曲
率半径(Rt)は、夫々無次元化指数とするために、先
に記述したターゲット幅(Tw)に対する比に対して、
夫々前記ターゲット幅(Tw)の無次元化指数を乗じた
値を示した。
【0042】試験に供した流体振動型流量計は、組み込
んだフルイディック素子におけるターゲット4のターゲ
ット対称軸Ztの流路軸Zからの偏倚距離(γ)を、以
下のように調整したものである。尚、以下にいう無次元
化指標とは、前記偏倚距離(γ)の前記ターゲット幅
(Tw)に対する比であり、γ/Twである。実施例と
して、前記偏倚距離(γ)を、夫々0.0、0.2、
0.4、0.6mmとしたフルイディック素子を用意し
た。各例の偏倚距離(γ)と、その無次元化指標は、表
2に示すとおりである。
【0043】
【表2】
【0044】上記各例に示したフルイディック素子を用
いた6号ガスメータ夫々ついて、150リットル/hか
ら7200リットル/hに亘る範囲について、都市ガス
に代えて空気を流してその測定誤差(E)を調べた。そ
の結果を、図7乃至図10に示した。図7は、実施例1
について誤差測定を行った結果を示したものであり、図
8は、実施例2に関する誤差測定結果を示したものであ
り、図9は、実施例3に関する誤差測定結果を示したも
のであり、図10は、実施例4に関する誤差測定結果を
示したものである。各図を比較すれば明らかなように、
無次元化指標である偏倚距離(γ)のターゲット幅(T
w)に対する比に関しては、試験を行った範囲内では全
て良好な結果を示しており、測定範囲Rd内では、流量
測定誤差Eの上下幅である最大誤差幅ΔEが、何れも2
%以内に収まっている。
【0045】以上の実験の過程で、確認のために、前記
各実施例によるフルイディック素子を組み込んだ流体振
動型流量計について、流体振動の検出洩れが生ずる限界
流量を調べた結果、流体振動の検出洩れを生ずる下限流
量は何れも約145リットル/hであり、目標下限流量
が150リットル/hであることから、小流量側につい
ては流量測定に全く支障のないことが判った。一方、流
体振動の検出洩れが生ずる上限流量を調べたところ、図
11に示すように、偏倚距離(γ)を大きくすると流体
振動型流量計における測定上限流量(Qs)は小さくな
り、前記無次元化指標(γ/Tw)が、0.07を超え
ると、6000リットル/h未満になることが判った。
実験に供した流体振動型流量計においては、目標上限流
量が6000リットル/hであるから、上述の最大誤差
幅(ΔE)を基準とした場合には、全く問題がなく、ま
た、上記下限流量も目標下限流量以下であるから問題が
ないが、前記測定上限流量(Qs)に関しては、目標最
大流量(6000リットル/h)を満足するためには、
前記無次元化指標(γ/Tw)が0.07以下であるこ
とが求められることが判った。以上の結果から、前記無
次元化指標(γ/Tw)の上限値が0.07であること
を確認できた。
【0046】以上の結果から、通常の製作誤差の範囲内
であれば、上記実施例に示した諸元を備えるフルイディ
ック素子を組み込めば、流体振動型流量計の性能を維持
できることが判った。従って、製作基準として上記無次
元化指数(γ/Tw)を0.00としておけば、金型等
の製作誤差を寸法公差を適宜設定しておくことで、その
公差(例えば±0.5mm)の範囲内では許容できると
いえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフルイディック素子の一例を示す
平断面図
【図2】図1に示すフルイディック素子を適用したガス
メータの一例を示す平断面図
【図3】図1に示したフルイディック素子の寸法関係を
示す平断面説明図
【図4】図1に示したターゲットの形状を示す平断面図
【図5】図1に示したフルイディック素子の要部を示す
平面図
【図6】図1に示したフルイディック素子の要部を示す
斜視図
【図7】本発明に係るガスメータの一例の特性線図
【図8】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図9】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図10】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図11】ガスメータの他の例の特性線図
【図12】従来のガスメータの一例を示す平断面図
【図13】図12に示したガスメータに備えるフルイデ
ィック素子を説明する平断面図
【図14】従来のフルイディック素子の他の例を説明す
る平断面図
【符号の説明】
1 フルイディック素子 2 ノズル 3 ノズル噴出面 4 ターゲット 5 拡大流路形成部材 6 拡大流路形成部材の内面 9 副円弧部 10 平面部 11 排出円弧部 13 逃がし流路開口部 14 流路拡大部 15 絞り流路部 16 絞り流路部の排出端 17 逃がし流路部 C1 主円弧 C2 副円弧 D 副円弧中心のノズル噴出面からの離間距離 f 噴流 r 副円弧半径 R 主円弧半径 Rw 排出円弧半径 S 平行直線 Tw ターゲット幅 Z 流路軸 Zt ターゲット対称軸 α 主円弧中心の変位距離 γ ターゲット対称軸の流路軸からの偏倚距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路方向に直交するノズル噴出面を有す
    るノズルを前記流路内に配設し、そのノズルの噴出側
    に、その流路軸に対して前記ノズルの幅方向に対称な位
    置に配置された拡大流路形成部材間に形成される流路拡
    大部を設けると共に、その流路拡大部における流路中央
    部に、前記ノズルより噴出する噴流の直進を阻止するタ
    ーゲットを、前記流路軸に対して直交する方向に特定の
    ターゲット幅に、且つ、前記流路軸に平行なターゲット
    対称軸に関して対称に形成して、前記流路拡大部の下流
    側に前記流路拡大部の後端部よりも狭い流路幅を有する
    絞り流路部を設けて、 前記ノズル噴出面から前記下流側に主円弧半径(R)だ
    け離間する位置に中心を有し、前記主円弧半径を半径と
    する主円弧上で、前記ノズル噴出面に対して前記下流側
    に離間距離(D)だけ離間する、前記ノズル噴出面に対
    する平行直線上に中心を有し、副円弧半径(r)を半径
    として形成される副円弧に沿う副円弧部を、前記拡大流
    路形成部材の後端側の内面に形成し、 前記ノズル噴出面に向けて前記ノズル側に寄せて描かれ
    た、前記主円弧と前記副円弧とに対する共通接線に沿っ
    て、前記ノズル噴出面側に前記副円弧部から滑らかに延
    出して前記拡大流路形成部材の前端側の内面に平面部を
    形成して、前記流路拡大部を構成してあるフルイディッ
    ク素子において、 前記主円弧を、前記流路軸に関して対称に、前記流路軸
    から夫々特定の偏位距離(α)の位置にある二点を中心
    として二つ形成し、前記二つの主円弧夫々の前記平行直
    線との交点の内、最外側の交点を、夫々前記副円弧の中
    心として、前記二つの主円弧とその主円弧上に中心を有
    する副円弧との共通接線とで前記平面部を夫々形成し
    て、前記平面部と前記ノズル噴出面との間に逃がし流路
    開口部を形成して、前記拡大流路形成部材の外側に、前
    記逃がし流路開口部と前記絞り流路部の下流側とを連通
    する逃がし流路部を形成して、 前記絞り流路部の流路幅、及び前記副円弧部を前記絞り
    流路部に滑らかに接続する排出円弧部を形成する円弧の
    中心から前記絞り流路部の排出端までの距離、並びに前
    記排出円弧部を形成する排出円弧半径を、前記主円弧半
    径に対して特定の寸法関係を満足するよう形成し、 前記ターゲット対称軸を前記流路軸に一致させた配置を
    基準形状とするフルイディック素子にあって、 前記ターゲット対称軸の前記流路軸からの偏倚距離をγ
    とし、前記ターゲット幅をTwとした場合に、 γ/Tw≦0.07 を満足するフルイディック素子を、許容基準内にあるフ
    ルイディック素子として選別するフルイディック素子の
    適合品の選別方法。
  2. 【請求項2】 流路方向に直交するノズル噴出面を有す
    るノズルを前記流路内に配設し、そのノズルの噴出側
    に、その流路軸に対して前記ノズルの幅方向に対称な位
    置に配置された拡大流路形成部材間に形成される流路拡
    大部を設けると共に、その流路拡大部における流路中央
    部に、前記ノズルより噴出する噴流の直進を阻止するタ
    ーゲットを、前記流路軸に対して直交する方向に特定の
    ターゲット幅に、且つ、前記流路軸に平行なターゲット
    対称軸に関して対称に形成して、前記流路拡大部の下流
    側に前記流路拡大部の後端部よりも狭い流路幅を有する
    絞り流路部を設けて、 前記ノズル噴出面から前記下流側に主円弧半径(R)だ
    け離間する位置に中心を有し、前記主円弧半径を半径と
    する主円弧上で、前記ノズル噴出面に対して前記下流側
    に離間距離(D)だけ離間する、前記ノズル噴出面に対
    する平行直線上に中心を有し、副円弧半径(r)を半径
    として形成される副円弧に沿う副円弧部を、前記拡大流
    路形成部材の後端側の内面に形成し、 前記ノズル噴出面に向けて前記ノズル側に寄せて描かれ
    た、前記主円弧と前記副円弧とに対する共通接線に沿っ
    て、前記ノズル噴出面側に前記副円弧部から滑らかに延
    出して前記拡大流路形成部材の前端側の内面に平面部を
    形成して、前記流路拡大部を構成してあるフルイディッ
    ク素子において、 前記主円弧を、前記流路軸に関して対称に、前記流路軸
    から夫々特定の偏位距離(α)の位置にある二点を中心
    として二つ形成し、前記二つの主円弧夫々の前記平行直
    線との交点の内、最外側の交点を、夫々前記副円弧の中
    心として、前記二つの主円弧とその主円弧上に中心を有
    する副円弧との共通接線とで前記平面部を夫々形成し
    て、前記平面部と前記ノズル噴出面との間に逃がし流路
    開口部を形成して、前記拡大流路形成部材の外側に、前
    記逃がし流路開口部と前記絞り流路部の下流側とを連通
    する逃がし流路部を形成して、 前記絞り流路部の流路幅、及び前記副円弧部を前記絞り
    流路部に滑らかに接続する排出円弧部を形成する円弧の
    中心から前記絞り流路部の排出端までの距離、並びに前
    記排出円弧部を形成する排出円弧半径を、前記主円弧半
    径に対して特定の寸法関係を満足するよう形成し、 周壁部を備えて流体振動型流量計に凹入形成された凹部
    に対して、側縁部を前記周壁部に接当自在に内嵌するこ
    とで流路形成空間を密閉形成自在な蓋体に、前記ターゲ
    ットと前記拡大流路形成部材とを共に一体に立設してあ
    り、 前記ターゲット対称軸を前記流路軸に一致させた配置を
    基準形状とするフルイディック素子にあって、 前記ターゲット対称軸の前記流路軸からの偏倚距離をγ
    とし、前記ターゲット幅をTwとした場合に、 γ/Tw≦0.07 を満足するフルイディック素子を、許容基準内にあるフ
    ルイディック素子として選別するフルイディック素子の
    適合品の選別方法。
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