JP2000283809A - フルイディック素子 - Google Patents

フルイディック素子

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JP2000283809A
JP2000283809A JP11086334A JP8633499A JP2000283809A JP 2000283809 A JP2000283809 A JP 2000283809A JP 11086334 A JP11086334 A JP 11086334A JP 8633499 A JP8633499 A JP 8633499A JP 2000283809 A JP2000283809 A JP 2000283809A
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JP
Japan
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arc
flow path
channel
sub
radius
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JP11086334A
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English (en)
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Makoto Okabayashi
誠 岡林
Shuichi Okada
修一 岡田
Masashige Imazaki
正成 今崎
Takuya Tadokoro
琢也 田所
Eiji Nakamura
英司 中村
Tadao Shibuya
忠夫 澁谷
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対称に配置した拡大流路形成部材5の間に形
成される流路拡大部14の下流側に絞り流路部15を設
け、主円弧C1上に中心を有し、副円弧部9と、主円弧
C1と副円弧C2との共通接線で形成される平面部10
とで流路拡大部14を構成したフルイディック素子の測
定精度を向上する。 【解決手段】 流路軸Zから夫々特定の偏位距離の位置
にある二点を中心とする二つの主円弧C1と、それら夫
々の平行直線Sとの最外側の交点にに中心を有する副円
弧C2との共通接線とで平面部10を夫々形成し、絞り
流路部15を流路幅の主円弧半径に対して所定の寸法関
係を満足するよう形成し、副円弧部9を絞り流路部15
に滑らかに接続する排出円弧部11を形成する円弧の中
心から絞り流路部15の排出端16までの距離(Lr)
を、前記主円弧半径(R)の0.54倍以上に設定し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスメータ等に用
いられるフルイディック素子に関し、詳しくは、流路方
向に直交するノズル噴出面を有するノズルを前記流路内
に配設し、そのノズルの噴出側に、その流路軸に対して
前記ノズルの幅方向に対称な位置に配置された拡大流路
形成部材間に形成される流路拡大部を設けると共に、そ
の流路拡大部における流路中央部に、前記ノズルより噴
出する噴流の直進を阻止するターゲットを設けてあり、
前記流路拡大部の下流側に前記流路拡大部の後端部より
も狭い流路幅を有する絞り流路部を設けて、前記ノズル
噴出面から前記下流側に主円弧半径だけ離間する位置に
中心を有し、前記主円弧半径を半径とする主円弧上で、
前記ノズル噴出面に対して前記下流側に離間距離だけ離
間する平行直線上に中心を有し、副円弧半径を半径とし
て形成される副円弧に沿う副円弧部を、前記拡大流路形
成部材の後端側の内面に形成し、前記離間距離と、前記
副円弧半径とが、前記主円弧半径に対して所定の寸法関
係を満足すると共に、前記ノズル噴出面に向けて前記ノ
ズル側に寄せて描かれた、前記主円弧と前記副円弧とに
対する共通接線に沿って、前記ノズル噴出面側に前記副
円弧部から滑らかに延出して前記拡大流路形成部材の前
端側の内面に平面部を形成して、前記流路拡大部を構成
してあるフルイディック素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルイディック素子を用いた流体
振動型流量計においては、図12に示すように、測定対
象の流体Fの流入方向Iが、流出方向Oに対して180
°逆になるように構成されている。つまり、ガス、水等
の流体Fが、装置流入口21から流れ込み、圧力変動吸
収機構22を備えた略L字型の屈曲路23を経て貯留部
25に流入する。この貯留部25に流入した前記流体F
は、フルイディック素子1への導入部を介して、ノズル
2に流入する。このノズル2から前記フルイディック素
子1内に噴出する前記流体Fが、その噴流の方向を変え
て振動しながら、そのノズル噴出面3よりも下流側に設
けられている流路拡大部14、絞り流路部15を経て装
置流出口26から流出するように構成されている。この
噴流の振動を検出するために、前記ノズル2の両側で、
前記ノズル噴出面3の近傍に、一対の流体振動検出端1
8を配置してある。
【0003】前記フルイディック素子1には、図13に
示すように、流路方向に直交するノズル噴出面3を有す
るノズル2を前記流路内に配設し、そのノズル2の噴出
側に、その流路軸Zに対して前記ノズル2の幅方向に対
称に拡大流路形成部材5を配置し、前記両拡大流路形成
部材5の間に流路拡大部14を形成してある。その流路
拡大部14における流路中央部、即ち前記流路軸Z上
に、前記ノズル2より噴出する噴流fの直進を阻止する
ターゲット4を設けてあり、前記ターゲット4の下流側
に前記流路拡大部14の後端部よりも狭い流路幅を有す
る絞り流路部15を設けて、前記ノズル2からの噴流主
流f1が、前記ターゲット4の何れかの側部を通って前
記絞り流路部15へ流れると共に、前記噴流主流f1か
ら分岐した分岐流f3が前記拡大流路形成部材5の内面
6に沿って逆流して、前記ノズル2側へ帰還する帰還流
f2となり、前記噴流主流f1が、その帰還流f2の作
用により前記ターゲット4を挟んで、その両側の一方側
から他方側への移動を繰り返して、流体振動を発振する
ように構成してある。
【0004】前記流路拡大部14の外形は、図13に示
したように、前記拡大流路形成部材5の内面6に形成さ
れ、上流側から順次配置された主円弧部8と平面部10
と副円弧部9とで形成される。前記主円弧部8は、前記
ノズル噴出面3から前記下流側にノズルの幅(W)に対
して所定の寸法比に設定した主円弧半径(R)だけ離間
して前記流路軸Z上の主円弧中心P1に中心を有し、前
記主円弧半径(R)を半径とする主円弧C1で形成さ
れ、前記副円弧部9は、前記主円弧C1上で、前記ノズ
ル噴出面3に対して前記下流側に離間距離(D)だけ離
間する前記ノズル噴出面3に対する平行直線S上の副円
弧中心P2に中心を有し、副円弧半径(r)を半径とす
る副円弧C2で形成されている。前記平面部10は、前
記ノズル噴出面3に向けて前記ノズル2側に寄せて描か
れた、前記主円弧C1と前記副円弧C2との共通接線に
沿って形成されている。前記絞り流路部15の絞り流路
幅(Pw)は、前記主円弧半径(R)に対する比が、約
1.3となるように形成して、前記副円弧部9を前記絞
り流路部15に滑らかに接続する排出円弧部11を形成
する円弧の中心から前記絞り流路部15の排出端16ま
での距離である絞り流路長(Lr)を、前記主円弧半径
(R)の0.46倍としてあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフルイディ
ック素子においては、フルイディック素子内における流
体振動の発振下限を低流量側に拡大することで、素子自
体の流量測定範囲を拡大することを主眼として素子の諸
元を定めてきた。また、前記発振下限を低流量側に拡大
するために、図14に示すように、前記拡大流路形成部
材5と前記ノズル噴出面3との間にノズルの幅(W)に
対して所定の寸法比に設定した逃がし流路開口部13を
設け、前記拡大流路形成部材5の裏側に、前記逃がし流
路開口部13と前記絞り流路部15の下流側とを連通す
る逃がし流路部17を形成したが、前記発振下限の拡大
は達成したものの、その測定精度を確保しにくい場合が
ある。図示の例は、都市ガス計量用の6号ガスメータ
(測定量300〜6000リットル/h)に使用される
フルイディック素子の場合であるが、上記発振下限を低
流量側に拡大できたものの、図10に示すように、流量
測定誤差(E)が、大流量寄りの領域で+側に逸脱する
傾向を示し、流量測定範囲Rd内における+側の最大誤
差と、−側の最大誤差との間の最大誤差幅(ΔE)が3
%を超える程度に大きくなっている。つまり、上述の6
号ガスメータについて、前記副円弧部9を前記絞り流路
部15に滑らかに接続する排出円弧部を形成する円弧の
中心から前記絞り流路部15の排出端16までの距離で
ある出口流路長(Lr)を、夫々6.0、7.0、9.
0、11.0、13.0、16.0、19.0mmとし
たフルイディック素子を用いて最大誤差幅(ΔE)を調
べた結果(図11参照)から見て明らかなように、従来
の、前記出口流路長(Lr)を6.0mmとして、その
前記主円弧半径(R)に対する比を0.64としたもの
では、前記最大誤差幅(ΔE)が法定誤差の限界値であ
る3%を超えている。このように、発振下限の低流量側
への拡大に限界があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、発振下限を低流
量側に拡大しながら、測定精度を向上したフルイディッ
ク素子を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔本発明の特徴構成〕請
求項1に係わる本発明のフルイディック素子の第1特徴
構成は、主円弧を、流路軸に関して対称に、前記流路軸
から夫々特定の偏位距離の位置にある二点を中心として
二つ形成し、前記二つの主円弧夫々の、ノズル噴出面に
対して前記下流側に離間距離だけ離間する平行直線との
交点の内、最外側の交点を、夫々副円弧の中心として、
前記二つの主円弧とその主円弧上に中心を有する副円弧
との共通接線とで平面部を夫々形成してあると共に、タ
ーゲットの幅を、主円弧半径に対して所定の寸法関係を
満足するように設定し、前記平面部とノズル噴出面との
間に逃がし流路開口部を形成して、拡大流路形成部材の
外側に、逃がし流路開口部と絞り流路部の下流側とを連
通する逃がし流路部を形成して、前記絞り流路部の流路
幅を、前記主円弧半径に対して所定の寸法関係を満足す
るよう形成し、副円弧部を前記絞り流路部に滑らかに接
続する排出円弧部を形成する円弧の中心から前記絞り流
路部の排出端までの距離を、前記主円弧半径の0.54
倍以上に設定してある点にある。尚、請求項2に記載の
如く、上記第1特徴構成における離間距離Dと、前記副
円弧半径rとの、前記主円弧半径Rに対する所定の寸法
関係が、 D/R=3/2 R/r=2 として規定されるもの(第2特徴構成)であることが好
ましく、請求項3に記載の如く、上記第1特徴構成又は
第2特徴構成におけるターゲットの幅Twの前記主円弧
半径Rに対する所定の寸法関係が、 0.55≦Tw/R≦0.62 として規定されるもの(第3特徴構成)であることがさ
らに好ましい。さらに、請求項4に記載の如く、上記第
1〜第3の何れかの特徴構成における絞り流路部の流路
幅Pwの主円弧半径Rに対する所定の寸法関係が、 1.12≦Pw/R≦1.25 として規定されるもの(第4特徴構成)であればさらに
よい。
【0008】〔特徴構成の作用及び効果〕上記本発明に
係わるフルイディック素子の第1特徴構成によれば、低
流量域における測定感度を高めつつ、その測定誤差を小
さくできるが、さらに、副円弧部を前記絞り流路部に滑
らかに接続する排出円弧部を形成する円弧の中心から前
記絞り流路部の排出端までの距離を、前記主円弧半径の
0.54倍以上に設定してあることで、流量測定範囲内
における+側の最大誤差と−側の最大誤差との間の幅で
ある最大誤差幅を3%以内に収めることが可能になる。
尚、上記第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作
用効果における測定感度をさらに高めつつ前記最大誤差
幅を低減でき、また、上記第3特徴構成によれば、前記
最大誤差幅を1.5%以内に抑えることも可能である。
さらに、第4特徴構成によれば、上記第1特徴構成乃至
第3特徴構成における作用効果を奏しながら、前記最大
誤差幅をさらに安定して小さいものにできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるフルイディ
ック素子について説明する。図1は本発明に係るフルイ
ディック素子の平断面図であり、図2は、そのフルイデ
ィック素子を用いたガスメータの一例の平断面図であ
り、図3はそのフルイディック素子の寸法関係を示す説
明図である。尚、上記従来の技術に用いた図12乃至図
14における要素と同一の要素乃至同様の機能を果たす
要素については、先の図12乃至図14に付した符号と
同一の、或いは関連する符号を付し、詳細の説明の一部
を省略する。
【0010】以下に説明するフルイディック素子におい
ては、図1に示すように、流路方向に直交するノズル噴
出面3を有するノズル2を前記流路内に配設してあり、
そのノズル2の噴出側に、その流路軸Zに対して前記ノ
ズル2の幅方向に対称な位置に配置され、内面6と裏面
7とを有する拡大流路形成部材5を配置して、前記拡大
流路形成部材5間に流路拡大部14を形成する。また、
前記流路拡大部14の下流側に前記流路拡大部14の後
端部よりも狭い流路幅である絞り流路幅(Pw)で形成
された絞り流路部15を設ける。前記拡大流路形成部材
5には、前記絞り流路部15の平行で直線的な両側壁を
形成する流路絞り部12を設け、前記副円弧部9を前記
流路絞り部12に滑らかに接続する排出円弧部11を形
成する。さらに、前記拡大流路形成部材5と前記ノズル
噴出面3の間に逃がし流路開口部13を形成し、前記拡
大流路形成部材5の裏面7側に、前記逃がし流路開口部
13と前記絞り流路部15とを連通する逃がし流路部1
7を形成する。そして、前記流路拡大部14における流
路中央部に、前記ノズル2より噴出する噴流fの直進を
阻止するターゲット4を設ける。
【0011】上記フルイディック素子1は、例えば図2
のように、ガスメータに組み込まれる。つまり、前記ガ
スメータを構成する流体振動型流量計20は、測定対象
の流体Fの流入方向Iが、流出方向Oに対して180°
逆になるように構成されている。つまり、ガス、水等の
流体Fが、装置流入口21から流れ込み、圧力変動吸収
機構22を備えた屈曲路23を経て遮断弁部24に至
る。そして、この遮断弁部24を通過した前記流体Fは
貯留部25に流入する。この貯留部25に流入した前記
流体Fは、前記フルイディック素子1を経て装置流出口
26から流出するように構成されている。前記フルイデ
ィック素子1に流入し、ノズル2から噴出する前記噴流
fとして、その噴流の方向を変えて振動しながら、その
ノズル噴出面3よりも下流側に設けられている流路拡大
部14、絞り流路部15を経て装置流出口26に向けて
流出する。前記フルイディック素子1には、前記ノズル
2の両側で、前記ノズル噴出面3の近傍に、前記噴流の
振動を検出する一対の流体振動検出端18を配置してあ
る。この流体振動検出端18は小径に形成した開口であ
り、これを一対の圧力導入部を備える流体振動検出部に
連通して流体振動を検出するものである。
【0012】前記フルイディック素子1の形状は、以下
のように決定される。つまり、図1に示したように、ノ
ズル噴出面3から下流側に主円弧半径(R)だけ離間す
る位置に、ノズル2の流路軸Zに関して対称に、前記流
路軸Zから夫々特定の偏位距離(α)の位置にある二点
を主円弧中心P1とし、夫々の主円弧中心P1を中心と
した、主円弧半径(R)を半径として形成される二つの
主円弧C1上で、前記ノズル噴出面3から下流側に離間
距離(D)だけ離間する平行直線Sとの最外側の交点に
位置する副円弧中心P2を夫々中心とする副円弧半径
(r)を半径として形成される副円弧C2に沿う副円弧
部9を、前記拡大流路形成部材5の後端側の内面6に形
成する(図3参照)。そして、前記ノズル噴出面3に向
けて前記ノズル2側に寄せて描かれた、前記主円弧C1
と前記副円弧C2とに対する共通接線(図3参照)に沿
って、前記ノズル噴出面3側に前記副円弧部9から滑ら
かに延出して前記拡大流路形成部材5の前端側の内面6
に平面部10を形成し、前記流路拡大部14を構成す
る。さらに、前記副円弧部9を前記流路絞り部12に滑
らかに接続する排出円弧部11を形成する。また、前記
拡大流路形成部材5と前記ノズル噴出面3との間を所定
間隔とした逃がし流路開口部13を形成し、前記拡大流
路形成部材5の外側に、前記逃がし流路開口部13と前
記絞り流路部15の下流側とを連通する逃がし流路部1
7を形成する。前記流路絞り部12の間に形成される絞
り流路部15の絞り流路幅(Pw)は、前記主円弧半径
(R)に対して所定の寸法比となるように設定する。さ
らに、前記排出円弧部11を形成する円弧の中心P3か
ら前記絞り流路部15の排出端16までの絞り流路長
(Lr)を、前記主円弧半径(R)の0.54倍以上に
設定する。つまり、この絞り流路長(Lr)が、流体振
動型流量計の流量測定精度に影響を及ぼすことが判った
からである。つまり、流量測定精度の面から見れば、最
小寸法が存在し、これが短すぎると、例えば図11に示
したように、最大誤差幅(ΔE)が、目標値(図示の例
では3%)を超えるようになることが判ったのである。
その最小寸法の前記主円弧半径に対する比が0.54な
のである。
【0013】上記絞り流路長(Lr)は、前記主円弧半
径(R)に対する比(以下、無次元化指標(Lr/R)
という。)を小さくすれば、図11に示したように、小
流量側で、前記最大誤差幅(ΔE)が目標上限値(図中
では3%として一点鎖線で示した。)を超えるので、前
記絞り流路長(Lr)は、フルイディック素子の測定誤
差を所定範囲内に収めるには、前記絞り流路長(Lr)
に下限値を有することが判った。従って、前記最大誤差
幅(ΔE)を前記目標上限値以下に維持できる範囲は、
同図から、前記無次元化指標(Lr/R)で表せば、 Lr/R≧0.54 である。図11から明らかなように、これを、 0.69≦Lr/R<0.85 に設定すれば、前記最大誤差幅(ΔE)を、ほぼ1.5
%以下に維持できる。
【0014】〔その他の実施の形態〕 〈1〉上記実施の形態においては、ノズル噴出面3に向
けてノズル2側に寄せて描かれた、主円弧C1と副円弧
C2とに対する共通接線に沿って、前記ノズル噴出面3
側に前記副円弧部9から滑らかに延出して、ノズル噴出
面3に対して60°の角度をもって平面部10を形成す
る例について説明したが、前記平面部10を形成するの
に、前記共通接線に対して角度を持たせて形成してあっ
てもよく、前記ノズル噴出面3に対する角度が60°か
ら外れていても、他の諸元に関する設定との組み合わせ
により目的に適うフルイディック素子を形成できる。 〈2〉上記実施の形態においては、副円弧半径(r)
を、主円弧半径(R)に対して、 r/R=1/2 として規定される寸法関係を満足するように設定する例
について説明したが、前記副円弧半径(r)が前記主円
弧半径(R)に対して正確に1/2倍であることが必要
ではなく、概略1/2倍(例えば、1/2.1〜1/
1.9倍)であれば目的に適うフルイディック素子を形
成できる。 〈3〉上記実施の形態においては、離間距離(D)は、
主円弧半径(R)に対して、 D/R=3/2 として規定される寸法関係を満足するように設定する例
について説明したが、前記離間距離(D)が前記主円弧
半径(R)に対して正確に1.5倍であることが必要で
はなく、概略1.5倍(例えば、1.45〜1.65
倍)であれば目的に適うフルイディック素子を形成でき
る。 〈4〉上記実施の形態においては、ターゲット4の幅
(Tw)は、前記主円弧半径(R)に対して、 0.55≦Tw/R≦0.62 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、これは、前記ターゲット4の幅(Tw)に関するよ
り好ましい範囲を示したものであって、前記幅(Tw)
が上記範囲外に設定されていても目的に適うフルイディ
ック素子を形成できる。 〈5〉上記実施の形態においては、主円弧中心P1の流
路軸Zからの偏位距離(α)を、主円弧半径(R)に対
して、 0.04≦α/R≦0.12 の寸法関係を満足するように設定する例について説明し
たが、これは、前記偏位距離(α)に関するより好まし
い範囲を示したものであって、 0.05≦α/R≦0.115 の寸法関係を満足するように設定してあればさらに好ま
しい。尚、前記偏位距離(α)が上記範囲外に設定され
ていても、他の諸元に関する設定との組み合わせにより
目的に適うフルイディック素子を形成できる。 〈6〉上記実施の形態においては、逃がし流路開口部1
3の逃がし流路開口幅(β)を、主円弧半径(R)に対
して、 0.57≦β/R≦0.66 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、これは、前記逃がし流路開口幅(β)のより好まし
い範囲を示したものであって、前記逃がし流路開口幅
(β)が上記範囲外に設定されていても目的に適うフル
イディック素子を形成できる。 〈7〉上記実施の形態においては、絞り流路部15の絞
り流路幅(Pw)を、主円弧半径(R)に対して、 1.12≦Pw/R≦1.25 の関係を満足するように設定する例について説明した
が、これは、前記絞り流路幅(Pw)に関するより好ま
しい範囲を示したものであって、前記絞り流路幅(P
w)が上記範囲外に設定されていても目的に適うフルイ
ディック素子を形成できる。
【0015】
【実施例】以上説明したフルイディック素子に関して、
6号ガスメータに適用した具体的な例について夫々のメ
ータの流量測定誤差について調べた。適用したフルイデ
ィック素子の諸元は表1に示す通りである。尚、無次元
化指標とは、その寸法を主円弧半径(R)で除したもの
である。前記ノズルの開口のアスペクト比は約9.23
である。
【0016】
【表1】
【0017】試験に供したフルイディック素子は、絞り
流路部15の絞り流路長(Lr)を、以下のように設定
した。尚、以下にいう無次元化指標とは、上述のよう
に、Lr/Rである。実施例として、前記絞り流路長
(Lr)を夫々7.0、9.0、11.0、13.0、
16.0、19.0mmとしたフルイディック素子を用
意し、比較のために、前記絞り流路長(Lr)を6.0
mmとしたものを用意した。後者は、従来の寸法のもの
の一例である。各例の絞り流路長(Lr)と、その無次
元化指標は、表2に示すとおりである。
【0018】
【表2】
【0019】上記各例に示したフルイディック素子を組
み込んだ6号ガスメータ夫々ついて、150リットル/
hから7200リットル/hに亘る範囲について、都市
ガスに代えて空気を流してその測定誤差(E)を調べ
た。その結果を、図4乃至図11に示した。図4は、実
施例1について誤差測定を行った結果を示したものであ
り、図5は、実施例2に関する誤差測定結果を示したも
のであり、図6は、実施例3に関する誤差測定結果を示
したものであり、図7は、実施例4に関する誤差測定結
果を示したものであり、図8は、実施例5に関する誤差
測定結果を示したものであり、図9は、実施例6に関す
る誤差測定結果を示したものであり、図10は、従来の
ものについて、比較例1として誤差測定を行った結果を
示したものであり、図11は、上記実施例1〜6と比較
例1夫々の誤差測定結果から求めた、流量測定範囲(即
ち300〜6000ミリリットル/hの範囲)内におけ
る+側の最大誤差と−側の最大誤差との間の最大誤差幅
を示したものである。各図を比較すれば明らかなよう
に、絞り流路長(Lr)が7.0mm(実施例1:無次
元化指標は0.54)よりも小さい場合には、小流量側
で誤差(E)が+方向に逸脱することを示している。前
記絞り流路長(Lr)が19.0mm (実施例6)よ
りも大きい場合には、外挿しても、僅かに前記最大誤差
幅(ΔE)が増加する傾向は示しているものの、ほぼ2
%以下の領域に収まっている。上記実施例中では、実施
例2(図5参照)が最も良好な結果を示しており、30
0リットル/h以上、6000リットル/h以下の範囲
(流量測定範囲Rd)内では、最大誤差幅(ΔE)は、
1.5%以内に収まっている。また、実施例6(図9参
照)においても、前記最大誤差幅(ΔE)は、2.0%
以内に収まっている。実施例1(図4参照)は、上記流
量測定範囲Rd内における最大誤差幅(ΔE)が、上記
実施例中では最も大きいいが、なお3%以内に収まって
いる。これに対して、比較例1においては、図10に示
したように、約2000〜約6000リットル/hの範
囲で誤差(E)が大きくなり、法定誤差の限界値(1.
5%)から+側に逸脱しており、最大誤差幅(ΔE)が
目標値の3%を超えている。以上から、絞り流路長(L
r)に対する無次元化指標(Lr/R)が0.54以上
であれば、確実に法定誤差範囲内に収まることが判明し
た。尚、前記実施例6においては、流量測定誤差(E)
は、図7乃至図9に示したように、大流量側で次第に−
側に偏る傾向を示しているが、図11に見る限りにおい
ては、前記絞り流路長(Lr)をさらに大きくしても、
前記最大誤差幅(ΔE)が目標値の3%を超えるに至る
寸法は非常に大きくなるものと見られる。従って、上記
各図から好適な領域として得られる前記無次元化指標
(Lr/R)の範囲は、0.54〜1.46である。上
述のように、前記無次元化指標(Lr/R)が1.46
を超えても、前記最大誤差幅(ΔE)が目標値の3%以
内に収まることは明らかである。因みに、上記各図にお
いては、法定誤差範囲の誤差限界を一点鎖線で示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフルイディック素子の一例を示す
平断面図
【図2】図1に示すフルイディック素子を適用したガス
メータの一例を示す平断面図
【図3】図1に示したフルイディック素子の寸法関係を
示す平断面説明図
【図4】本発明に係るガスメータの一例の特性線図
【図5】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図6】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図7】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図8】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図9】本発明に係るガスメータの他の例の特性線図
【図10】ガスメータの他の例の特性線図
【図11】本発明に係るガスメータの特性を示す線図
【図12】従来のガスメータの一例を示す平断面図
【図13】図12に示したガスメータに備えるフルイデ
ィック素子を説明する平断面図
【図14】従来のフルイディック素子の他の例を説明す
る平断面図
【符号の説明】
2 ノズル 3 ノズル噴出面 4 ターゲット 5 拡大流路形成部材 6 拡大流路形成部材の内面 9 副円弧部 10 平面部 11 排出円弧部 13 逃がし流路開口部 14 流路拡大部 15 絞り流路部 16 排出端 17 逃がし流路部 C1 主円弧 C2 副円弧 f 噴流 P3 排出円弧部の中心 S 平行直線 Z 流路軸 D 離間距離 Lr 絞り流路長 R 主円弧半径 r 副円弧半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今崎 正成 大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号 株 式会社金門製作所内 (72)発明者 田所 琢也 大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号 株 式会社金門製作所内 (72)発明者 中村 英司 大阪府大阪市東成区東小橋2丁目10番16号 関西ガスメータ株式会社内 (72)発明者 澁谷 忠夫 大阪府大阪市東成区東小橋2丁目10番16号 関西ガスメータ株式会社内 Fターム(参考) 2F030 CC13 CD02 CF05 CF11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路方向に直交するノズル噴出面を有す
    るノズルを前記流路内に配設し、そのノズルの噴出側
    に、その流路軸に対して前記ノズルの幅方向に対称な位
    置に配置された拡大流路形成部材間に形成される流路拡
    大部を設けると共に、その流路拡大部における流路中央
    部に、前記ノズルより噴出する噴流の直進を阻止するタ
    ーゲットを設け、さらに、前記流路拡大部の下流側に前
    記流路拡大部の後端部よりも狭い流路幅を有する絞り流
    路部を設けて、 前記ノズル噴出面から前記下流側に主円弧半径だけ離間
    する位置に中心を有し、前記主円弧半径を半径とする主
    円弧上で、前記ノズル噴出面に対して前記下流側に離間
    距離だけ離間する、前記ノズル噴出面に対する平行直線
    上に中心を有し、副円弧半径を半径として形成される副
    円弧に沿う副円弧部を、前記拡大流路形成部材の後端側
    の内面に形成し、 前記離間距離と、前記副円弧半径とが、前記主円弧半径
    に対して所定の寸法関係を満足すると共に、 前記ノズル噴出面に向けて前記ノズル側に寄せて描かれ
    た、前記主円弧と前記副円弧とに対する共通接線に沿っ
    て、前記ノズル噴出面側に前記副円弧部から滑らかに延
    出して前記拡大流路形成部材の前端側の内面に平面部を
    形成して、前記流路拡大部を構成してあるフルイディッ
    ク素子であって、 前記主円弧を、前記流路軸に関して対称に、前記流路軸
    から夫々特定の偏位距離の位置にある二点を中心として
    二つ形成し、前記二つの主円弧夫々の前記平行直線との
    交点の内、最外側の交点を、夫々前記副円弧の中心とし
    て、前記二つの主円弧とその主円弧上に中心を有する副
    円弧との共通接線とで前記平面部を夫々形成してあると
    共に、前記ターゲットの幅を、前記主円弧半径に対して
    所定の寸法関係を満足するように設定し、前記平面部と
    前記ノズル噴出面との間に逃がし流路開口部を形成し
    て、前記拡大流路形成部材の外側に、前記逃がし流路開
    口部と前記絞り流路部の下流側とを連通する逃がし流路
    部を形成して、 前記絞り流路部の流路幅を、前記主円弧半径に対して所
    定の寸法関係を満足するよう形成し、 前記副円弧部を前記絞り流路部に滑らかに接続する排出
    円弧部を形成する円弧の中心から前記絞り流路部の排出
    端までの距離を、前記主円弧半径の0.54倍以上に設
    定してあるフルイディック素子。
  2. 【請求項2】 前記離間距離Dと、前記副円弧半径rと
    の、前記主円弧半径Rに対する所定の寸法関係が、 D/R=3/2 R/r=2 として規定されるものである請求項1記載のフルイディ
    ック素子。
  3. 【請求項3】 前記ターゲットの幅Twの前記主円弧半
    径Rに対する所定の寸法関係が、 0.55≦Tw/R≦0.62 として規定されるものである請求項1又は2に記載のフ
    ルイディック素子。
  4. 【請求項4】 前記絞り流路部の流路幅Pwの前記主円
    弧半径Rに対する所定の寸法関係が、 1.12≦Pw/R≦1.25 として規定されるものである請求項1〜3の何れかに記
    載のフルイディック素子
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