JPH0718102A - 高分子材料の製造方法 - Google Patents

高分子材料の製造方法

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JPH0718102A
JPH0718102A JP16052993A JP16052993A JPH0718102A JP H0718102 A JPH0718102 A JP H0718102A JP 16052993 A JP16052993 A JP 16052993A JP 16052993 A JP16052993 A JP 16052993A JP H0718102 A JPH0718102 A JP H0718102A
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JP
Japan
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polymer material
low
gas
fluorine
torr
Prior art date
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Pending
Application number
JP16052993A
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English (en)
Inventor
Hisatsugu Tanda
久嗣 丹田
Yoji Tani
庸治 谷
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I S T KK
IST Corp Japan
Original Assignee
I S T KK
IST Corp Japan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高分子材料の表面をフッ素系ガスで低温プラ
ズマ処理する方法において、ガス圧力が0.1Torr以上
5Torr以下で低温プラズマ処理し、高分子材料の表面に
優れた離型性および低接着性を付与する。 【構成】 高分子材料としては、例えばポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン等各種樹脂が用いられる。低温プラズ
マ処理は、好ましくはCF4 、C2 6 、CHF 3 、S
6 、NF3 から選ばれるガスを用い、圧力0.1Torr
以上5Torr以下で10Hz〜2GHzの高周波を用い、
プラズマエネルギーが1×103 J/kg以上5000
0×103 J/kg以下の範囲、室温(約25℃)〜6
0℃位の温度で1〜5分程度の条件を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子材料の表面処理
に関するものであり、更に詳しくは高分子材料の表面を
フッ素系ガスで低温プラズマ処理することにより、高分
子材料に対して優れた離型性及び低接着性を付与する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高分子材料に離型性および低接着
性を付与させるためには、シリコン系またはフッ素系の
離型剤もしくはパラフィン等を付与して、高分子材料表
面の処理が行われていた。しかし、これらの方法は、離
型剤等が経時的に摩耗または剥離するため、その効果が
失われやすく、長期間使用することが出来なかった。す
なわち耐久性に問題があった。そのため、長期間使用で
きるものとして、シリコン系樹脂またはフッ素系樹脂等
に処理が行われる。一般的な処理方法としては、高分子
材料表面の洗浄工程、接着性を上げるための前処理工
程、シリコン系樹脂またはフッ素樹脂等を含む溶液の塗
布工程、乾燥工程及び熱処理、焼き付けまたは硬化工程
が必要である。このような方法では非常に長い工程が必
要となり、生産効率が低下するという問題があった。ま
た、プロセスが湿式であったり、熱処理、焼き付けまた
は硬化が必要なために使用する高分子材料に制限があっ
た。
【0003】一方、特開昭55−99932号公報で開
示されているように、有機高分子化合物をフッ素プラズ
マに接触させ、有機高分子化合物表面領域にフッ素を導
入し、改質する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
51−147966号公報に提案されている方法は、フ
ッ素系ガスは、エッチング処理の代表的なものである
が、特に有機高分子材料の場合には、プラズマエネルギ
ーが少し強くなっただけでも、エッチングの効果が大き
くなりすぎ、かえって接着性が高くなるという問題があ
った。逆に、プラズマエネルギーが弱すぎる場合には、
効果が小さく十分な離型性を発揮できないという問題が
あった。
【0005】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、高分子材料に優れた離型性および低接着性を安定し
て付与する製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の高分子材料の製造方法は、高分子材料の表
面をフッ素系ガスで低温プラズマ処理する方法におい
て、ガス圧力が0.1Torr以上5Torr以下、かつ前記式
(数1)に示されるプラズマエネルギーが1×10 3
/kg以上50000×103 J/kg以下の範囲の条
件で低温プラズマ処理し、高分子材料の表面に離型性お
よび低接着性を付与することを特徴とする。
【0007】前記構成においては、低温プラズマ処理
が、前記式(数1)に示されるプラズマエネルギーで1
×103 J/kg以上50000×103 J/kg以下
の範囲の条件であることが好ましい。
【0008】また前記構成においては、フッ素系ガス
が、CF4 、C2 6 、CHF3 、SF6 、NF3 から
選ばれる少なくとも一種類のガスであることが好まし
い。また前記構成においては、前記高分子材料がフィル
ム、シートまたは板であることが好ましい。
【0009】
【作用】前記した本発明の構成によれば、高分子材料の
表面をフッ素系ガスで低温プラズマ処理する方法におい
て、ガス圧力が0.1Torr以上5Torr以下で低温プラズ
マ処理することにより、高分子材料の表面に優れた離型
性および低接着性面を付与できる。そして,処理操作そ
のものは工程が短く操作も容易であるので、さまざまな
高分子材料に優れた離型性および低接着性を安定して付
与することができる。また、本発明の方法によれば、プ
ラズマ処理した高分子材料は、高分子材料の種類にかか
わらず、優れた離型性および低接着性を付与できる。
【0010】
【実施例】本発明において、高分子材料としては、熱可
塑性及び熱硬化性樹脂等に限定されないが、例えば、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リエステル、エポキシ、ポリアミド、セルロース系、ポ
リアクリルエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリパラバン酸、ポリフェニレスルフィド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケト
ン等各種樹脂が用いられる。本発明の放電方式は、容量
結合型、誘導結合型のいずれであっても良く、また内部
電極、外部電極のいずれであっても良い。電極形式とし
ても、特に制限はなく、平行平板型、コイル型、シリン
ダー型またはリング型等であってもよい。なお、放電周
波数帯としては、高周波またはマイクロ波等を用いるこ
とが出来る。好ましくは10Hz〜2GHzの高周波を
用いるとよい。一般には、13.56MHzの高周波が
用いられる。
【0011】プラズマ処理は、減圧とガス導入が可能で
放電用の電極と電力供給源を有した低温プラズマ装置内
で行われる。処理時の圧力は、ガス種によっても異なる
が、0.1〜5Torrの範囲が好ましい。更に、0.5〜
2Torrの範囲において、かつ圧力を一定に保って処理す
ることにより、よりいっそう良好な結果が得られる。プ
ラズマエネルギーについては、前記の式(数1)に示さ
れるプラズマエネルギーが、1×103 J/kg以上5
0000×103 J/kg以下の範囲が好ましく、更
に、5×103 J/kg以上20000×103 J/k
g以下の範囲で処理することにより、よりいっそう良好
な結果が得られる。
【0012】プラズマエネルギーが強い場合には、エッ
チングの効果が大きくなり、かえって接着性が高くなる
ことがある。また、プラズマエネルギーが弱い場合に
は、効果が小さく、十分な機能を持たせることが出来な
いことがあるので、注意が必要である。ガスの種類とし
ては、フッ素を含むガスであれば特に限定しないが、好
ましくはCF4 、C2 6 、CHF3 、SF6 、NF3
から選ばれる少なくとも一種類のガスを用いる。そのう
ちでも特にCF4 ガスがより好ましい。低温プラズマ処
理される高分子材料の形状としても、特に限定されない
が、好ましくはフィルム、シートあるいは、板状がよ
い。処理時間については、短時間で効果が現れ、ある一
定時間以上になるとほぼ飽和状態となる傾向がある。一
般には1分〜5分の範囲程度の処理をが行う。処理時の
高分子材料の温度についても、特に制限はないが、一般
には、室温(約25℃)〜60℃位が用いられる。これ
らの条件は、お互いに関連しており、高分子材料の種類
やガスの組成等によってそれぞれ最適な条件を組み合わ
せる必要がある。
【0013】以上の方法により処理された高分子材料
は、従来の技術の問題を解決し、多くの高分子材料に優
れた離型性および低接着性を付与することが出来る。次
に、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0014】(実施例1〜14)清浄な表面を有する高
分子材料(シートまたは板及びフィルム)を、平行平板
型の内部電極を有する真空装置の反応層内のアノード側
にセットし、装置内を5×10-5Torrまで排気した
後、(表1)の1から14の条件において低温プラズマ
処理を行った。
【0015】
【表1】
【0016】(比較例1〜2)プラズマ処理を施さない
以外は、実施例2および12と同様の実験を行った。 (比較例3〜4)プラズマ処理条件のガス圧力を0.0
5Torr及び7Torrとする以外は、実施例2と同様の実験
を行った。
【0017】(比較例5〜6)プラズマ処理条件のガス
圧力を0.05Torr及び7Torrとする以外は、実施例1
2と同様の実験を行った。
【0018】(比較例7〜8)プラズマ処理条件のプラ
ズマエネルギーを0.5×103 J/kg及び7000
0×103 J/kgとする以外は、実施例2と同様の実
験を行った。
【0019】(比較例9〜10)プラズマ処理条件のプ
ラズマエネルギーを0.5×103 J/kg及び700
00×103 J/kgとする以外は、実施例12と同様
の実験を行った。
【0020】作成したサンプルの離型性および、接着性
を評価する方法として、以下の方法によって評価した。 [離型性の評価方法]プラズマ処理した高分子材料の表
面に市販の粘着テープ(セロハンテープ(商品名))を
接着した。前記粘着テープを、テストスピード100m
m/minで引張試験機により、90゜方向に剥離し、
得られた剥離強度を高分子材料表面の離型性とした。こ
れらは、材料がシートまたは1mmの板の場合の評価と
し、数値が小さいほど離型性に優れている。
【0021】[接着性の評価方法]未処理のフィルムの
表面をサンドペーパーで粗して粗面化し、その表面とプ
ラズマ処理した高分子材料の表面とを市販のエポキシ系
接着剤(チバガイギー社製)で接着した。サンプル巾は
10mmとし、テストスピードを100mm/minで
引張試験機により、T型剥離法で測定した。このように
してプラズマ処理した高分子材料の表面とエポキシ系接
着剤との界面における剥離強度を測定し、それらの接着
性の評価とした。これらは材料が数10μmから1mm
以下のフィルムの場合の評価とし、数値が小さいほど低
接着性であり、優れている。
【0022】実施例1から10および、比較例1から5
のようにして作成したサンプルの評価結果を(表2〜
3)に示した。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の方法によれ
ば、プラズマ処理した高分子材料は、高分子材料の種類
にかかわらず、優れた離型性および低接着性を示した。
本発明の高分子材料は、離型性および低接着性が要求さ
れる部品等の材料として有用なものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料の表面をフッ素系ガスで低温
    プラズマ処理する方法において、ガス圧力が0.1Torr
    以上5Torr以下、かつ下記の式(数1)に示されるプラ
    ズマエネルギーが1×103 J/kg以上50000×
    103 J/kg以下の範囲の条件で低温プラズマ処理
    し、高分子材料の表面に離型性および低接着性を付与す
    ることを特徴とする高分子材料の製造方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 フッ素系ガスがCF4 、C2 6 、CH
    3 、SF6 、NF3から選ばれる少なくとも一種類の
    ガスである請求項1に記載の高分子材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記高分子材料がフィルム、シートまた
    は板である請求項1または2に記載の高分子材料の製造
    方法。
JP16052993A 1993-06-30 1993-06-30 高分子材料の製造方法 Pending JPH0718102A (ja)

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