JPH0718047Y2 - レコ−ドプレ−ヤ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はハウジングと、このハウジング内に定位置を占
めるフレームと、このフレームの回転自在に支持された
回転テーブルと、この回転テーブルにレコードジスクを
積載する積載機構とを具え、ハウジングの前部開口を通
じて直線状に後退突出できる引出部と、回転テーブルに
レコードジスクを運ぶため引出部に担持されるプラット
フォームと、引出部の移動通路に直角に延在する軸の周
りに上方及び下方に回動でき回転テーブルにレコードジ
スクを押圧する圧力部材を担持する圧力レバーとを積載
機構に設けたレコードプレーヤに関するものである。

上述の種類の既知のレコードプレーヤとしては日本のソ
ニー社が製造したCDP−101レコードプレーヤがある。こ
のソニーのレコードプレーヤは「コンパクトジスク型」
の光学読取りオーデイオジスクを演奏するようにしたも
のである。この既知のレコードプレーヤでは、プラット
フォーム内に複数個のカムを有する複雑な昇降装置を設
け、プラットフォームが回転テーブルの上方の位置に動
いた後、レコードジスクを回転テーブル上に下降させ
る。引出部、プラットフォーム及び昇降装置の種々の運
動を制御するため、既知のレコードプレーヤの積載機構
に、電動機のような種々の駆動機構と、電子制御装置と
を設け、その結果、この積載機構の構造を複雑なものに
している。

本考案の目的は簡単、コンパクトで機械的に作動する積
載機構を有する上述の種類のレコードプレーヤを得るに
ある。

本考案レコードプレーヤはハウジングと、このハウジン
グ内に一定位置を占めるフレームと、このフレームによ
って回転自在に支持された回転テーブルと、前壁及びこ
の前壁に固着された２個の対向する直立側壁を有し前記
ハウジングの前部開口を通じて直線的に後退突出でき後
退閉止位置と突出開放位置との間に動き得る引出部と、
レコードジスクを前記回転テーブルに運ぶため前記引出
部に担持されるプラットフォームと、前記引出部の摺動
方向に直角な方向のロッドの周りにほぼ垂直方向に回動
でき圧力部材を有する圧力レバーとを具え、前記引出部
の引出方向に斜下方に延びる溝を前記直立側壁に設け、
前記回転テーブルの上側のレベルの下方の下部位置と上
部位置との間にほぼ垂直方向に前記引出部に対し前記プ
ラットフォームを前記溝に沿って動かし得るよう構成
し、前記引出部の内方への摺動の第１の部分で少なくと
も１個の位置決め部材によって前記プラットフォームを
前記溝内の上部位置に保持し、前記摺動の第２の部分で
前記プラットフォームを少なくとも１個の衝合部材に圧
着して前記溝に沿って前記回転テーブルに対しほぼ垂直
な運動を行わせて前記下部位置に達せしめ、前記溝内で
の摺動の間に前記圧力部材を前記プラットフォームに掛
合させほぼ下方に回動させることを特徴とする。

このようにして、構成部片が少ない純粋に機械的に作動
する積載機構が得られ、溝と、位置決め部材と止めとに
よつて回転テーブルに対しプラツトフオームと圧力レバ
ーとの信頼性のある制御を行なうことができる。構成部
片の数が少ないから、引出部をコンパクトな構造にで
き、幅と高さとを小さくできるから、レコードプレーヤ
のハウジングの前部の構造には好適である。これはハウ
ジングの前部開口を対応した小さな寸法にすることがで
き、従つてハウジングの前部にあるキーやその他の部材
を操作するための一層広いスペースが得られるからであ
る。

本考案の好適な実施例では圧力レバー上の突起によつて
止めを構成すると共に、引出部の内方への運動の第２の
部分で突起に掛合するフツクをプラツトフオームに設け
る。従つて、２個の機能、即ち溝内のプラツトフオーム
の制御と、圧力レバーを下方に動かすことの２個の機能
を止めに組合せることができる。その結果、プラツトフ
オームと圧力レバーとの運動の相対方向が正確にマツチ
する。

本考案の好適な実施例では両端をプラツトフオームと引
出部とに連結したばねによつて位置決め部材を構成し、
引出部の外方への運動の第１部分の間にばねによつて溝
内の上方位置にプラツトフオームを動かす。このように
して、引出部の内方への運動の第１部分でプラツトフオ
ームを上方位置に確実に保持し、引出部の外方への運動
の第１部分の終りの部分で下方位置から上方位置にプラ
ツトフオームを有効に戻す。

本考案の好適な実施例では引出部の外方への運動の第２
の部分で圧力レバーをプラツトフオームから外し、この
プラツトフオームが外れた後、圧力レバーを上方位置の
少なくとも１個の止めに当てて位置させ、引出部の次の
内方への運動中、プラツトフオーム上のフツクを圧力レ
バー上の突起に再び掛合させる。従つて、引出部の内方
への運動の第１部分で、止めを有する圧力レバーをプラ
ツトフオームに掛合する正しい位置に配置することがで
きる。

図面につき本考案を説明する。

第１図に示すレコードプレーヤのハウジング１は直立側
壁2,3を有し、これ等直立側壁の前端を前壁2a,3aに連結
している。３個のロツド4a,4b,4cによつて側壁2,3を相
互に連結し、ハウジングに必要な剛性を与える。前壁部
2a,3aとロツド4b,4cによつてハウジングの前部開口５を
区画し、この前部開口を通じて引出部６を後退閉止位置
と、突出開放位置との間に真直ぐに動かし得るようにす
る。代案として、引出部を摺動自在に支持してもよい
（図示せず）。

引出部６の前壁７は、第４図に示す閉止位置にある時、
前壁５をおおう。この引出部の移動方向を二重矢印８で
示す。前壁７を引出部６の直立側壁9,10に連結し、この
側壁の下端縁にラツク11を設け、駆動モータ（図示せ
ず）に連結したピニオン12にラツク11を噛合させる。ハ
ウジングの前部付近のロツド4bに１対のピニオン13を設
け、引出部６の一層安定した案内になるようにする。所
要に応じ、駆動モータによる運動の代りに、引出部を完
全に自動的に行なつてもよく、その場合、ロツド4bをね
じりばねで包囲し、引出部を後退させた時、このねじり
ばねに応力が加わるようにすると共に、引出部を突出さ
せた時、ねじりばねが釈放されるようにする。ロツク機
構（図示せず）を設けて、閉止位置に引出部をロツクす
る。この場合、ピニオン12に減衰継手を設け、引出部６
の外方への運動を減衰させる。側壁9,10の後端に凹所9
a,10aを設け、第３及び４図に示すように、引出部６の
内方への運動の第２の部分の間に、ロツド4aをこの凹所
内に収容する。側壁9,10のおのおのの内側に互に平行に
延在する１対の溝14を形成する。溝の代りにこの側壁に
溝孔を形成してもよい。溝14（又は溝孔）のおのおのの
主部14aを前方に（引出部の前方に向け）斜に下方に延
在し、下端部14bを主部14aからほぼ水平に前方に延長
し、上端部14cを主部14aから後方に斜に下方に突出す
る。

引出部６はプラツトフオーム15を担持し、プラツトフオ
ーム15から突出して溝14に摺動掛合するピン16によつて
溝14内にプラツトフオーム15を案内する。第１及び２図
に示す引出部の突出位置で、引張ばね17の作用を受けて
ピン16は溝14の上端部14cの端部に位置する。側壁9,10
の後端付近にある支持体17aと、プラツトフオーム15の
後側にこの引張ばねを連結する。従つて、ばね17は位置
決め手段として作用し、引出部を開いた時プラツトフオ
ーム15を安定して上方位置に保持する。プラツトフオー
ム15の上側にジスク支持面を設け、このジスク支持面の
側壁9,10の近くを弓形レコード位置決め立縁18,19によ
つて区切り、レコードジスク30をプラツトフオーム15上
に置いた時、この立縁の傾斜内壁によつてレコードジス
ク30の心決めを行なう。プラツトフオームに多数の開口
を設けるが、そのうちの開口15aは特殊な機能を有す
る。

ゴム足20aによつてフレーム20をハウジング１の内側に
弾性的に支持する。フレーム20によつて回転テーブル21
を担持し、この回転テーブル21をフレームに回転自在に
支持し、この回転テーブルを駆動モータ（図示せず）に
よつてフレーム20から駆動する。回転テーブル21の周縁
にジスク支持リム21aを設け、上側に心決め円錐部21bを
設ける。フレーム20に更に開口22を回転テーブル21に対
し半径方向に延在し、レコードを演奏中、この開口22内
で光学読取ヘツド23を半径方向に動かし得るようにす
る。

引出部６の移動通路に直角に延びるロツド4aも圧力レバ
ー24の枢着軸として役立つ。圧力レバー24の２個のリブ
24a,24bは第１及び２図に示す位置ではハウジングの側
壁2,3にそれぞれ連結したピン25によつて構成した止め
に当り、圧力レバーを上方で位置決めする。リブ24a,24
bに舌片を形成し、それぞれピン26の形状の突起を担持
する。ピン26は２個のフツク27のための止めを構成す
る。フツク27はプラツトフオーム15の上側で付勢され
る。プラツトフオーム15上にレコードジスク30を担持し
て回転テーブルの真上に位置させている間であつて引出
部６の内方への移動の終りにフツク27はピン26に衝合し
掛合し、プラツトフオームに圧力レバー24を連結する。
フック27がピン26に掛合した場合、プラツトフオーム15
に作用するばね17の位置決め作用は阻止され、その結
果、引出部６の内方への移動の第２の部分で、ピン16は
溝14内を上方位置から溝の下端部14b内の下部位置まで
下方に移動する。フツク27がピン26に掛合した瞬間に、
プラツトフオーム15は回転テーブル21の真上の正しい位
置に達する。引出部の内方の移動の第２の部分の間に、
プラツトフオーム15が下降すると、板ばね28の作用に抗
してフツク27によつて枢着軸4aの周りに圧力レバー24を
下方に引張る。プラツトフオーム15の下方への運動の結
果、プラツトフオームの上側を回転テーブル21の上側の
レベルの下方にもたらす。プラツトフオームのこの移動
中、レコードジスク30を心決め円錐部21b上に心決め
し、下降するプラツトフオーム15によつて回転テーブル
21上に支持したままにする。溝14の主部14a内のピン16
の運動の残りの間に、プラツトフオームは下方位置に動
き、圧力レバー24を更に回動して、レバーの主部によつ
て担持した圧力部材29をレコードジスク30に掛合させ
て、回転テーブル21にレコードジスクを押圧する。この
移動の終りに、溝14の下端部14bの端部のピン16によつ
てプラツトフオーム15を安定して位置させる。

引出部６を開くため、ハウジング１上のキー（図示せ
ず）を押し下げ、駆動力を反対方向に作用させ、引出部
を外方に動かす。引出部の外方への移動の最初の部分の
間に、回転テーブルに対しプラツトフオーム15をほぼ垂
直に上方に動かし、同時に圧力レバー24をばね28によつ
て上方に動かす。ばね17の作用によつてプラツトフオー
ムを上昇させ、これにより板ばね28によつてピン16を溝
14内に上昇させ、圧力レバー24を上昇させる。この回動
の終りに、圧力レバー24のリブ24a,24bを再びピン25に
衝合させる。引出部６の外方への移動の第２の部分で、
リブ24a,24b上のピン26からプラツトフオーム15上のフ
ック27が離脱するが、引出部の次の内方への移動中、こ
のピン26を再びフツク27に掛合するよう位置決めする。
引出部の外方への移動の第１の部分の終りに、溝14の上
端部14c内のピン16によつてプラツトフオーム15を再び
安定して位置させる。外方への運動の終りに、プラツト
フオーム15の上述の開口があるから、親指と人差し指と
の間でレコードの端縁を保持することによりレコードを
取上げ、プラツトホームから取外し、プラツトフオーム
上に他のレコードを置くことができる。

引出部とプラツトフオーム15と圧力レバー24とを有する
この装入機構によつて装入すべきレコードジスクを正確
な通路に沿つて移送し、正しい位置にある回転テーブル
上にほぼ垂直方向にレコードジスクを動かすのを確実に
行なう。レコードプレーヤのための装入機構の上述の構
造はコンパクトで簡単である利点があり、種々の運動を
完全に機械的に行なう。ここに説明した装入機構は「コ
ンパクトジスク型」の光学オーデイオジスクを演奏する
レコードプレーヤに使用するのに特に適している。この
ようなレコードプレーヤは、ハウジングの前部開口を通
じて水平位置にレコードジスクを導入するから、オーデ
イオ装置の堆積組立体内に、又は例えば２個の本棚の間
のように垂直方向に非常に限定された空間内に組込むの
に特に適している。

本考案を要約すると次の通りである。レコードプレーヤ
の回転テーブルにレコードジスク30を積載する積載機構
を有するレコードプレーヤにおいて、直線状に後退し、
突出し得る引出部６を設けてレコードジスクを運ぶプラ
ツトフオーム15をこの引出部で担持する。このレコード
プレーヤに圧力部材29を有する回動自在の圧力レバー24
を設け、この圧力部材で回転テーブルにレコードジスク
を押圧する。引出部６の側壁9,10に溝又は溝孔14を形成
し、引出部に対し上方位置と下方位置との間にプラツト
フオーム15を動かし得るようにし、プラツトフオームが
下方位置にある時、回転テーブル21内の上側のレベルの
下方にプラツトフオーム15を位置させる。引出部の内方
の移動の第１の部分で、少なくとも１個の位置決め部材
17によつてプラツトフオーム15を溝内の上方位置に保持
し、引出部の内方の移動の第２の部分で、プラツトフオ
ームを少なくとも１個の止め26に押圧し、その結果この
プラツトフオームを回転テーブル21に対して下方位置ま
で溝14内にほぼ垂直に運動を行なわせる。プラツトフオ
ーム14のこの運動中、圧力レバー24をプラツトフオーム
15に掛合させ、これにより圧力レバー24を下方に回動さ
せる。

【図面の簡単な説明】

第１図は引出部を突出位置に示した本考案レコードプレ
ーヤの一部を切除した斜視図、 第２図は引出部を突出位置に示し第１図より縮小したレ
コードプレーヤの線図的側面図、 第３図は引出部の内方への移動の第２の部分の初めの状
態を示すレコードプレーヤの線図的側面図、 第４図は引出部を完全に後退した位置に示すレコードプ
レーヤの側面図である。 １…ハウジング、2,3…直立側壁 2a,3a…前壁部、4a,4b,4c…ロツド ５…前部開口、６…引出部 ７…前壁、８…二重矢印 9,10…直立側壁、9a,10a…凹所 11…ラツク、12,13…ピニオン 14…溝、14a…主部 14b…下部、14c…上端部 15…プラツトフオーム、15a…開口 16…ピン、17…引張ばね 18,19…立縁、20…フレーム 21a…ジスク支持リム、21b…心決め円錐部 22…開口、23…光学読取ヘツド 24…圧力レバー、24a,24b…リブ 25…ピン、26…ピン 27…フツク、28…板ばね 30…レコードジスク。

フロントページの続き (72)考案者 ビルヘルム・ペトルス・カロルス・リ−ト バ−ゲン オランダ国5621ベ−ア−・アインド−フエ ン・フル−ネヴアウツウエツハ１ (56)参考文献 特開 昭57−88560（ＪＰ，Ａ)

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ハウジングと、 このハウジング内に固着したフレームと、 このフレーム内に軸線の周りに回転自在に支承され上側
   を有する回転テーブルと、 対向する側壁を有する引出部と、前記回転テーブルにレ
   コードジスクを運ぶよう前記引出部上に担持したプラッ
   トフォームと、前記レコードジスクを前記回転テーブル
   に押圧するための圧力部材を有する圧力レバーとを具え
   る積載機構とを具備し、開放位置から内方に閉止位置ま
   で及びこの閉止位置から外方に前記開放位置まで前記引
   出部を直線運動させ得るようにすると共に、前記引出部
   の内方への運動には第１の部分と第２の部分とがありレ
   コードジスクを積載する積載機構を有するレコードプレ
   ーヤにおいて、 前記引出部の前記側壁部には前記引出部の内方への運動
   の方向に上方に傾斜する溝を設け、 前記プラットフォームが前記回転テーブルの前記上側よ
   り下に位置する下方位置と上方位置との間に往復動する
   よう前記プラットフォームを案内するため前記側壁部の
   前記溝に掛合する掛合手段を前記プラットフォームに設
   け、 前記引出部の移動方向に垂直な軸線の周りに回動し得る
   よう前記圧力レバーを枢着し、 前記積載機構は更に （ａ）前記引出部の内方への運動の前記第１の部分で前
   記プラットフォームを前記上方位置に保持するため配置
   した少なくとも１個の位置決め部材と、 （ｂ）前記引出部の内方への運動の前記第２の部分で前
   記プラットフォームに掛合するよう前記圧力レバーに配
   置され前記プラットフォームが更に内方に移動するのを
   阻止すると共に前記溝に対し前記プラットフォームを前
   記下方位置に動かす止めと、 （ｃ）前記プラットフォームが前記溝に対し下方に移動
   中、前記止めに協働して前記圧力レバーを下方に回動さ
   せる前記プラットフォーム上のフックとを具えることを
   特徴とするレコードプレーヤ。
2. 【請求項２】前記圧力レバー上の突起によって前記止め
   を構成すると共に、前記引出部の内方への運動の第２の
   部分で前記突起にフックを掛合させる実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載のレコードプレーヤ。
3. 【請求項３】両端を前記プラットフォームと前記引出部
   とに連結したばねによって前記位置決め部材を構成し、
   前記引出部の外方への運動の第１の部分の間に前記ばね
   によって前記溝内の上方位置に前記プラットフォームを
   動かす実用新案登録請求の範囲第１及び２項のいずれか
   １項に記載のレコードプレーヤ。
4. 【請求項４】前記引出部の外方への運動の第２の部分で
   前記圧力レバーを前記プラットフォームから外し、この
   プラットフォームが外れた後、前記圧力レバーを上方位
   置の少なくとも１個の止めに当てて位置させ、前記引出
   部の次の内方への運動中、前記プラットフォーム上の前
   記フックを前記圧力レバー上の前記突起に再び掛合させ
   得る実用新案登録請求の範囲第２及び３項のいずれか１
   項に記載のレコードプレーヤ。