JPH07179778A - 顔料2、9−ジクロロキナクリドンの製造方法 - Google Patents

顔料2、9−ジクロロキナクリドンの製造方法

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JPH07179778A
JPH07179778A JP6219774A JP21977494A JPH07179778A JP H07179778 A JPH07179778 A JP H07179778A JP 6219774 A JP6219774 A JP 6219774A JP 21977494 A JP21977494 A JP 21977494A JP H07179778 A JPH07179778 A JP H07179778A
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dihydroquinacridone
dichloro
dichloroquinacridone
water
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Shivakumar B Hendi
ビー.ヘンディ シバクマー
Donald L Bauman
エル.バウマン ドナルド
Edward E Jaffe
イー.ジャフェ エドワード
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナク
リドン、アルカリ金属水酸化物、水溶性有機溶剤、水、
有効量の酸化剤およびフタルイミドメチルキナクリドン
粒子成長抑制剤を含有する反応混合物を加熱することに
よって2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリ
ドを直接的に顔料2、9−ジクロロキナクリドンへ酸化
する工程を包含する顔料2、9−ジクロロキナクリドン
の直接製造方法。 【効果】この方法は、付加的な粒径縮小後処理を必要と
しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】キナクリドン系列の化合物およびそれらの
顔料特性は公知である。顔料キナクリドンはその親化合
物、キナクリドンおよび2、9−ジクロロキナクリドン
を含む各種のジ置換キナクリドンを含む。顔料の技術分
野においては、置換キナクリドン顔料は対応するジヒド
ロキナクリドンを酸化することによって製造できること
が公知である。粗製キナクリドンとして知られるかかる
酸化生成物は、一般に顔料としての使用には不適当であ
り、必要な顔料特性、たとえば粒径、粒子形状、多形結
晶相および着色力、を発現させるためにさらに処理しな
ければならない。粗製キナクリドンは、通常次のような
方法で顔料型に転化される。すなわち、粗製キナクリド
ンを大量の無機塩と共に摩砕し、得られた摩砕粉末を抽
出するか、またはその顔料を大量の濃硫酸に溶解し、そ
してその溶液を水浸しにする(酸ペースティング)ので
ある。これらの多工程法は酸性環境中における高められ
た温度で種々の異なる操作を実施する必要があるので、
より簡単で経済的な顔料キナクリドンの製造方法が強く
望まれていた。
【0002】米国特許第4197404号から、2−フ
タルイミドメチルキナクリドンの加水分解生成物である
o−カルボキシベンズアミドメチルキナクリドンが、β
−ジヒドロキナクリドンの酸化によって着色力のより高
いγ−キナクリドンを直接製造するための粒子成長抑制
剤として使用できることが知られている。しかしなが
ら、この文献はo−カルボキシベンゾアミドメチルキナ
クリドンを1%以上使用した場合にはβ−ジヒドロキナ
クリドンの酸化が阻害されることを開示している。この
結果、β−ジヒドロキナクリドンのγ−キナクリドンへ
の転化は不完全となる。
【0003】本発明の第1の目的は、後処理の必要なし
に合成中において直接的に顔料2、9−ジクロロキナク
リドンを製造することである。この目的は、粒子成長抑
制剤を1%以上添加した場合に起こる上記したジヒドロ
キナクリドンの酸化の阻止が、2、9−ジクロロ−6、
13−ジヒドロキナクリドンの酸化の場合には起こらな
いという発見によって達成された。すなわち、合成から
直接的に顔料2、9−ジクロロキナクリドンを得るため
に、反応混合物により多量の粒子成長抑制剤を添加する
ことができるのである。したがって、所望の結晶性およ
び結晶相を有する顔料品質の2、9−ジクロロキナクリ
ドンが、フタルイミドメチルキナクリドンのごとき粒子
成長抑制剤の存在下において2、9−ジクロロ−6、1
3−ジヒドロキナクリドンリドンを酸化することによっ
て、さらに粒径を縮小させる後処理の必要なしに、直接
的に製造することができる。種々の粒径および比表面積
を有する、したがって種々の透明度/不透明度を有する
広範な各種2、9−ジクロロキナクリドン顔料が、置換
されているかまたは置換されていない粒子成長抑制剤フ
タルイミドメチルキナクリドン誘導体の最適量を使用す
ることによって製造可能である。
【0004】2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキ
ナクリドンの酸化は、大量のフタルイミドメチルキナク
リドン粒子成長抑制剤によって阻止されない。したがっ
て、酸化は、1.0重量%以上、好ましくは2重量%以
上のフタルイミドメチルキナクリドンの存在下において
完全に進行し、そしてフタルイミドメチルキナクリドン
を10重量%まで添加しても、酸化は阻害されることな
く完遂される。なお、本明細書においてフタルイミドメ
チルキナクリドンの重量%は、2、9−ジクロロ−6、
13−ジヒドロキナクリドンの重量を基準とした数値で
ある。
【0005】すなわち、本発明は、付加的な粒径縮小工
程なしに顔料2、9−ジクロロキナクリドンを直接的に
製造する方法に関し、本発明の方法は、フタルイミドメ
チルキナクリドン粒子成長抑制剤またはその加水分解生
成物であるo−カルボキシベンズアミドメチルキナクリ
ドンの存在下において2、9−ジクロロ−6、13−ジ
ヒドロキナクリドンを酸化する工程を含み、該粒子成長
抑制剤を顔料2、9−ジクロロキナクリドンを直接生成
させるのに十分な量で存在させて酸化を実施することを
特徴とする。化合物2−フタルイミドメチルキナクリド
ンが粒子成長抑制剤として特に好ましい。
【0006】10%までフタルイミドメチルキナクリド
ンを添加することができるということは非常に大きい利
点である。なぜならば、フタルイミドメチルキナクリド
ンの1%添加では、必ずしも2、9−ジクロロキナクリ
ドンの粒径を十分に成長抑制することができず、顔料生
成物を直接的に得ることができないからである。酸化混
合物に2または3重量%のフタルイミドメチルキナクリ
ドンを存在させて2、9−ジクロロ−6、13−ジヒド
ロキナクリドンを酸化させた場合の採取試料は完全に
2、9−ジクロロキナクリドンに変換されており、市販
の小粒径の2、9−ジクロロキナクリドン顔料に匹敵す
る。フタルイミドメチルキナクリドンを4、5または6
重量%添加した場合にも2、9−ジクロロ−6、13−
ジヒドロキナクリドンの酸化は完全に遂行され、そして
非常に魅力的な透明顔料2、9−ジクロロキナクリドン
が得られる。その透明度は粒子成長抑制剤の存在量に正
比例して増加する。
【0007】この2、9−ジクロロ−6、13−ジヒド
ロキナクリドンの酸化によって得られる2、9−ジクロ
ロキナクリドンの粒径は、酸化反応中に存在する粒子成
長抑制剤の量に反比例する。すなわち、より多量の粒子
成長抑制剤が反応混合物に添加されるほど、より小粒径
の2、9−ジクロロキナクリドンが得られる。本発明は
各種の小粒径の2、9−ジクロロキナクリドン顔料の製
造において、簡便性および経済性の点に改良をもたら
す。本発明によれば、顔料2、9−ジクロロキナクリド
ンの直接的製造が、最適量のフタルイミドメチルキナク
リドン粒子成長抑制剤の存在下において、既知の方法に
よって2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリ
ドンを酸化することによって簡単に達成される。本方法
は、2、9−ジクロロキナクリドン顔料の製造のために
顔料技術分野において現在実施されている面倒な多段製
造仕上げ工程を不必要にする。
【0008】顔料2、9−ジクロロキナクリドンは、十
分量のフタルイミドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤
の存在下において、2、9−ジクロロ−6、13−ジヒ
ドロキナクリドンを酸化することによって直接的に製造
され、さらに粒径縮小のための後処理を必要なしに、顔
料の諸特性を有する生成物が得られる。本明細書におい
て、顔料生成物の製造方法に関して使用されている『直
接』または『直接的』という言葉は、付加的な粒径縮小
後処理をしなくともその顔料生成物の比表面積が顔料と
して使用するために適当な範囲内にあることを意味す
る。
【0009】2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキ
ナクリドンの酸化は、さらに付加的にアルカリ金属水酸
化物、有効量の酸化剤、通常完全に水と混和可能な溶剤
および水を含有する反応混合物中において2、9−ジク
ロロ−6、13−ジヒドロキナクリドンを加熱すること
によって一般的に実施される。本発明の方法によれば、
酸化剤添加前の反応混合物中には、有効量のフタルイミ
ドメチルキナクリドンが存在する。
【0010】本発明の主題は、顔料2、9−ジクロロキ
ナクリドンを直接製造する方法であり、この方法は2、
9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドン、アル
カリ金属水酸化物、水溶性有機溶剤、水、有効量の酸化
剤および粒子成長抑制剤を含有する反応混合物を加熱す
ることによって2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロ
キナクリドを直接的に顔料2、9−ジクロロキナクリド
ンへ酸化する工程を包含し、この際にアルカリ金属水酸
化物対2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリ
ドンのモル比は少なくとも7:1であり、そして粒子成
長抑制剤が下記式の化合物またはその加水分解生成物で
ある。
【化2】 式中、RとR’とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
1-C5-アルキルまたはC1-C5-アルコキシであり、mは
0、1または2であり、nは1または2である。
【0011】置換分のハロゲンの例はフッ素、塩素、臭
素であり、特に塩素が好ましい。アルキルおよびアルコ
キシ置換基の例はメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブ
チル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t
ert−ペンチルである。Rm とR’m とが水素であ
り、nが1である式Iの化合物が好ましい。2−フタル
イミドメチルキナクリドンが特に好ましい粒子成長抑制
剤である。
【0012】2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキ
ナクリドンの酸化のために採用されるアルカリ性反応条
件下においては、式Iのいずれのフタルイミドメチルキ
ナクリドン粒子成長抑制剤も少なくとも開環アミドカル
ボキシレートアニオンへ部分的に加水分解される。下記
反応図式は、置換されていない場合について、この加水
分解を示す。
【化3】
【0013】したがって、本発明は、式Iのフタルイミ
ドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤の加水分解生成物
の存在下において2、9−ジクロロ−6、13−ジヒド
ロキナクリドンを酸化する方法をも包含する。通常、こ
の加水分解生成物は、式Iのフタルイミドメチルキナク
リドン粒子成長抑制剤の加水分解物に対応するo−カル
ボキシベンズアミドメチルキナクリドンの塩の形をと
る。
【0014】本発明の方法において使用されるフタルイ
ミドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤は、公知方法に
よって、たとえば濃硫酸中におけるキナクリドンのフタ
ルイミドおよびパラ−ホルムアルデヒドとの反応によっ
て製造することができる。米国特許第3275637号
は、フタリイミドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤の
製造を開示している。
【0015】粒径を抑制しない酸化の場合と比較して
2、9−ジクロロキナクリドンの粒径が縮小されている
ことは、2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナク
リドンの重量に対して0.1%程度の少量のフタルイミ
ドメチルキナクリドンを加えただけでも明らかに認めら
れる。添加量は、10重量%程度にまで高めることがで
きる。粒子成長抑制剤を10重量%以上の量で存在させ
ることもできるが、そのように10重量%以上の粒子成
長抑制剤を使用しても有益な目的のために役立つことは
ない。各種の粒度および透明度を有する種々の顔料を得
るために必要なフタルイミドメチルキナクリドンの量
は、1重量%以上、たとえば1.1重量%から約10重
量%までの範囲である。顔料2、9−ジクロロキナクリ
ドンを直接的に製造するために2、9−ジクロロ−6、
13−ジヒドロキナクリドンの酸化中に加えられるべき
フタルイミドメチルキナクリドンの好ましい添加量範囲
は、顔料2、9−ジクロロキナクリドンを直接製造する
ための最低必要量から約10重量%までの範囲、たとえ
ば2乃至10重量%の範囲である。フタルイミドメチル
キナクリドン粒子成長抑制剤の最も適当な添加量範囲は
約6重量%まで、たとえば2乃至約6重量%、または約
2.5乃至約6重量%、または約3乃至約6重量%の範
囲である。
【0016】2、9−ジクロロキナクリドン生成物の表
面積は、酸化の間に存在する粒子成長抑制剤の量に正比
例し、そして粒径に逆比例する。すなわち、生成物の表
面積は粒子成長抑制剤の量の増加と共に増加する。顔料
として直接使用するのに適する2、9−ジクロロキナク
リドンのためには、反応生成物の表面積は少なくとも1
5m2/g 、たとえば約15乃至約90m2/g 、好ましく
は、約20乃至約90m2/g 、最も好ましくは約30乃
至約70m2/g の範囲でなければならない。表面積は、
窒素吸収法またはその他の適当な方法で測定することが
できる。
【0017】2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキ
ナクリドンの顔料2、9−ジクロロキナクリドンへの直
接的酸化は、2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキ
ナクリドン、水と混和性の有機溶剤、アルカリ金属水酸
化物、水、有効量の酸化剤およびフタルイミドメチル粒
子成長抑制剤を含有する反応混合物を加熱することによ
って都合よく実施される。酸化剤は、ジクロロ−ジヒド
ロキナクリドンのアルカリ金属塩が生成された後に、混
合物に添加される。酸化剤が添加された後、この混合物
を約50℃から還流までの範囲の温度に特定時間、一般
に約2乃至約8時間加熱する。好ましくは、反応混合物
は約3時間還流下に加熱される。加熱時間は重要であ
る。なぜならば、加熱時間が長過ぎると、好ましくない
顔料結晶の成長が起こりうるからである。
【0018】本発明によれば、反応混合物はフタルイミ
ドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤を含有する。酸化
剤の添加前であれば、この粒子成長抑制剤が、いつ反応
混合物に添加されても有効である。一般的には、フタル
イミドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤を2、9−ジ
クロロ−6、13−ジヒドロキナクリドンと共に添加す
るのが好都合である。
【0019】アルカリ金属水酸化物は、たとえば水酸化
ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、水酸化カリウ
ムが好ましい。アルカリ金属水酸化物は、一般的に少な
くとも反応条件下において出発物質の2、9−ジクロロ
−6、13−ジヒドロキナクリドンの二アルカリ金属塩
を形成ために必要な量存在する。アルカリ金属水酸化物
対2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドン
のモル比は、一般的に少なくとも7:1,たとえば7:
1乃至25:1、好ましくは8:1乃至16:1であ
り,最も好ましくは、9:1乃至14:1の範囲であ
る。
【0020】有機溶剤は水と混和性であり、かつ2、9
−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドン塩の形成
とその酸化とを促進するのに有効である溶剤である。こ
の溶剤は、一般的にC1 −C3-アルコール、たとえばメ
タノール、エタノールまたはいずれかのプロパノール、
あるいはジヒドロキシアルコール、たとえばエチレング
リコールおよびそのモノエーテル類である。好ましい溶
剤はメタノールである。一般的にいえば、有機溶剤は、
反応条件下においてで2、9−ジクロロ−6、13−ジ
ヒドロキナクリドン塩の形成と可溶化とを促進するため
に十分な量である。通常、有機溶剤は2、9−ジクロロ
−6、13−ジヒドロキナクリドンの1重量部当り約4
重量部の量で存在する。しかしながら、溶剤の量は、そ
の溶剤中での2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキ
ナクリドンの溶解度によって変わる。
【0021】本反応条件下において2、9−ジクロロ−
6、13−ジヒドロキナクリドンを酸化することできる
任意の酸化剤を使用することができる。酸化剤は、水溶
性であるのが好ましい。たとえば、多くの水溶性芳香族
ニトロ化合物が適当な酸化剤である。酸化剤は2、9−
ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドンの全部を酸
化させるのに十分な量で存在しなければならない。最も
普通で最も好ましい酸化剤は、m−ニトロベンゼンスル
ホン酸の水溶性塩、最も好ましくはナトリウム塩であ
る。酸化剤としてm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムが使用される場合には、通常それは反応混合物中に
存在する2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナク
リドン1重量部当り0.5乃至1重量部の範囲の量で存
在する。好ましい使用量範囲は、2、9−ジクロロ−
6、13−ジヒドロキナクリドン1重量部当り約0.5
乃至約0.75重量部,最も好ましくは約0.6重量部
である。
【0022】酸化反応の一般的仕上げ操作は、反応混合
物を水またはエタノールで稀釈し、そして次に濾過によ
って顔料2、9−ジクロロキナクリドンを単離し、続い
て塩基がなくなるまで水洗する操作である。しかしなが
ら、他の適当な単離法を使用することもできる。
【0023】下記の代表的反応混合物は、反応混合物中
の各成分の望ましい配合割合を示すものである: (a)2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドン 40g, (b)フタルイミドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤 0.04乃至4g, (c)メタノール 180乃至220ml、 (d)45%水性KOH 130乃至190g, (e)m−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム 20乃至40g, (f)水 反応混合物中における、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナク リドンのカリウム塩の形成に役立つ十分な量。 上記した例の反応混合物は、好ましくは0.4g以上
4.0gまでのフタルイミドメチルキナクリドン粒子成
長抑制剤を含有する。最も好ましくは、この例の反応混
合物は好ましくは約0.44乃至2.4gのフタルイミ
ドメチルキナクリドン粒子成長抑制剤を含有する。粒子
成長抑制剤の量は、所望される顔料の粒径に依って決定
される。
【0024】本方法によって製造された顔料は、高分子
有機材料を着色するための顔料として好適である。本発
明による生成物によって着色(colored or pingmente
d)されうる高分子有機材料の例は、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロー
スなどのセルロースエーテル類およびセルロースエステ
ル類、天然および合成樹脂類、たとえば重合樹脂または
縮合樹脂、たとえばアミノ樹脂、特に尿素/ホルムアル
デヒド樹脂およびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、ア
ルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリ
ウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリオレフィン、ポリエステル、ABS、ポリフェ
ニレンオキシド、ゴム、カゼイン、シリコーンおよびシ
リコーン樹脂などであり、これらは単体または混合物の
形で使用されうる。
【0025】上記に例示した高分子有機材料は単独また
は混合して、可塑性材料(プラスチック材料)、溶融
物、紡糸原液、ラッカ、ペイント、印刷インクなどの形
態でありうる。本発明による顔料は、被着色高分子有機
材料を基準にして、0.01乃至30重量%、好ましく
は0.1乃至10重量%の量で使用されうる。本2、9
−ジクロロキナクリドンを使用した高分子有機材料の着
色は、たとえば本顔料を、場合によってはマスターバッ
チの形で、ロールミル、ミキサーまたは摩砕装置を使用
して基質材料に配合することによって実施される。次
に、着色された材料を、公知方法、たとえばカレンダー
加工、プレス、押出、ブラッシング、キャスティングま
たは射出成形によって所望の最終形状に成形加工され
る。所望の場合には、非脆性成形品を製造するために、
あるいは成形品の脆弱性を低減するために、成形操作前
にその高分子有機材料に可塑剤を配合することができ
る。適当な可塑剤は、たとえばリン酸エステル、フタル
酸エステル、セバシン酸エステルである。このような可
塑剤は、本発明の顔料を重合体に配合する前または後に
その重合体に添加することができる。さらに、各種の色
を得るために、本発明による顔料のほかに、さらにフイ
ラーまたは他の着色成分、たとえば白色顔料、彩色顔料
または黒色顔料を任意所望の量で高分子有機材料に添加
することもできる。本発明の方法によって製造された顔
料は、特にポリ塩化ビニルおよびポリオレフィン類、た
とえばポリエチレンやポリプロピレンの着色のために好
適である。さらにまた、ラッカーおよびペイントの着色
のため、特に自動車用トップコート塗料に使用するのに
好適である。これらの用途に使用された場合、本発明の
方法によって製造された顔料は良好な全般的顔料特性を
示す。たとえば高い分散性、高い着色力および色純度、
さらにまた優れたマイグレーション堅牢性、耐光堅牢
性、耐候堅牢性を示す。
【0026】以下の実施例は本発明の実施態様を説明す
るものであって本発明を限定するものではない。実施例
中の部は、特に別途記載のない限り、すべて重量部であ
る。2−フタルイミドメチルキナクリドン粒子成長抑制
剤のパーセントは、すべて2、9−ジクロロ−6、13
−ジヒドロキナクリドンの重量を基準にした重量%であ
る。本明細書中の他のすべてのパーセントも、特に別途
記載のない限り、すべて同じく重量%である。X線回折
図のピークの半値幅β1/2 は不定単位であり、相対的粒
子サイズを指示するために使用される。β1/2 が大きい
ほど粒子サイズの小さいことを示す。
【0027】実施例1(比較例) 温度計と還流冷却器と撹拌器とを具備した1リットル容
の四ツ口丸底フラスコに、2、9−ジクロロ−6、13
−ジヒドロキナクリドン(40g:0.104モル)と
メタノール(202ml)とを装填する。撹拌しながら、
このスラリーに、60℃以下の温度に保持しつつ水酸化
カリウム水溶液(159.4g,45%)を薄流として
添加する。この混合物を50乃至60℃において15分
間撹拌する。次に、粉末のm−ニトロベンゼンスルホン
酸ナトリウム(23g)を添加し、続いて水(26ml)
を添加する。この反応混合物を3時間還流加熱し、その
あと水で稀釈してポット温度を60乃至65℃にする。
得られた濃厚スラリーを濾過し、熱湯で、濾液のpHが
8.5以下、そしてその伝導率が洗滌に使用した水の1
10%以下となるまで洗浄する。かくして得られた顔料
を80℃で乾燥し、そしてX線回折図および27.82θに
おけるピークの最大高さの半分における全幅、β1/2
より生成物を特性化する。さらに表面積およびラブアウ
ト(rubout) の評価を行う。本実施例による顔料はγ−
相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を示し
た。27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.291であ
った。表面積の測定値は19.8m2/g であった。ラブ
アウトの評価(rubout evaluation)は明るいマストー
ン(masstone) と非常に弱い着色力(tint) を示した。
生成物の分析は94.7%が2、9−ジクロロキナクリ
ドンであることを示した。
【0028】実施例2 温度計と還流冷却器と撹拌器とを具備した1リットル容
の四ツ口丸底フラスコに、2、9−ジクロロ−6、13
−ジヒドロキナクリドン(40g:0.104モル)と
2−フタルイミドメチルキナクリドン(0.2g,0.
5重量%)とメタノール(202ml)とを装填する。撹
拌しながら、このスラリーに、60℃以下の温度に保持
しつつ水酸化カリウム水溶液(159.4g,45%)
を薄流として添加する。この混合物を50乃至60℃に
おいて15分間撹拌する。次に、粉末のm−ニトロベン
ゼンスルホン酸ナトリウム(23g)を添加し、続いて
水(26ml)を添加する。この反応混合物を3時間還流
加熱し、そのあと水で稀釈してポット温度を60乃至6
5℃にする。得られた濃厚スラリーを濾過し、熱湯で、
濾液のpHが8.5以下、そしてその伝導率が洗滌に使用
した水の110%以下となるまで洗浄する。かくして得
られた顔料を実施例1に記載の方法で特性化した。顔料
はγ−相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を
示し、その27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.37
4であった。表面積は33.1m2/g であった。ラブア
ウトの評価(rubout evaluation)は実施例1の生成物
に比較して幾分暗いマストーンを示し、そして着色力は
かなり強かった。生成物の分析結果は、94.2%が
2、9−ジクロロキナクリドンであることを示した。
【0029】実施例3 実施例2と同様に操作を実施して2、9−ジクロロ−
6、13−ジヒドロキナクリドンの酸化を行った。ただ
し、今回は2−フタルイミドメチルキナクリドンを0.
2gでなく0.4g(ジクロロ−ジヒドロキナクリドン
の重量を基準にして1.0%)使用した。得られた顔料
はγ−相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を
示した。その27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.4
21であった。表面積は45.6m2/g であった。ラブ
アウトの評価の結果は、この顔料が実施例2のものより
青く、かつ暗く、そして着色力はほぼ同じ強さであるが
色はより黄色味がかっており、そしてより濃いことを示
した。分析結果は、93.6%が2、9−ジクロロキナ
クリドンであることを示した。
【0030】実施例4 実施例2と同様に操作を実施して2、9−ジクロロ−
6、13−ジヒドロキナクリドンの酸化を行った。ただ
し、今回は2−フタルイミドメチルキナクリドンを0.
2gでなく0.8g(ジクロロ−ジヒドロキナクリドン
の重量を基準にして2.0%)使用した。得られた顔料
はγ−相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を
示した。その27.82θにおけるピークのβ1/2
0.507であった。表面積は61.7m2/g であっ
た。ラブアウトの評価は、この顔料が実施例3記載の顔
料に比較してより青く、かつ暗く、そしてより濃い、透
明なマストーンを有しており、その着色力は実施例3の
ものと同等であることを示した。分析結果は、92.9
%が2、9−ジクロロキナクリドンであることを示し
た。
【0031】実施例5 実施例2と同様に操作を実施した。ただし、今回は2−
フタルイミドメチルキナクリドンを0.2gでなく1.
2g(3重量%)使用した。得られた顔料はγ−相2、
9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を示した。その
27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.588であっ
た。表面積は68.5m2/g であった。ラブアウトの評
価は、この顔料が実施例4記載の顔料に比較してかなり
暗く、そしてより透明で濃いマストーンを有しているこ
とを示した。
【0032】実施例6 温度計と還流冷却器と撹拌器とを具備した5リットル容
の四ツ口丸底フラスコに2、9−ジクロロ−6、13−
ジヒドロキナクリドン(200g:0.522モル)と
2−フタルイミドメチルキナクリドン(6.0g;ジク
ロロ−ジヒドロキナクリドンを基準にして3%)とメタ
ノール(1010ml)とを装填する。撹拌しながら、こ
のスラリーに、60℃以下の温度に保持しつつ水酸化カ
リウム(797g)の45%水溶液を薄流として添加す
る。この混合物を50乃至60℃で15分間撹拌し、そ
してこれに粉末のm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム(115g)を加え、続いて水(130ml)を加え
る。この反応混合物を3時間還流加熱し、そのあとポッ
ト温度を60乃至65℃にするのに十分な量のメタノー
ルで希釈する。得られたスラリーを濾過し、そして着色
ブリードが消えるまでメタノールで洗う。得られた濾過
物を、pHが8.5以下そしてその伝導率が洗滌水の11
0%以下となるまで熱湯で洗う。80℃において乾燥し
て得られた顔料を実施例5で得られた顔料と比較した。
本実施例の顔料は、実施例5の顔料よりも強い着色力を
示した。その他の点はすべて両者同じであった。
【0033】実施例7 実施例2と同様に操作を実施した。ただし、今回は2−
フタルイミドメチルキナクリドンを0.2gでなく1.
67g(4.2重量%)使用した。得られた顔料はγ−
相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を示し
た。その27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.687
であった。表面積は75.1m2/g であった。ラブアウ
トの評価は、この顔料が実施例5記載の顔料に比較して
同様に暗く、そしてより透明なマストーンを有している
ことを示した。この顔料の分析結果は、2、9−ジクロ
ロキナクリドンが89.6%,2、9−ジクロロキナク
リドンキノンが0.1%以下、そして2、9−ジクロロ
−6、13−ジヒドロキナクリドンが0.2%以下であ
ることを示した。
【0034】実施例8 実施例2と同様に操作を実施した。ただし、今回は2−
フタルイミドメチルキナクリドンを0.2gでなく2.
11g(5.3重量%)使用した。得られた顔料はγ−
相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を示し
た。その27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.702
であった。表面積は75.4m2/g であった。ラブアウ
トの評価により、この顔料が実施例7記載の顔料と比較
して同様に魅力的な濃い、透明なただしはるかに暗いマ
ストーンを有していることを示した。この顔料の分析結
果は、2、9−ジクロロキナクリドンのほかに0.3%
の2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドン
の存在と0.1%以下の2、9−ジクロロキナクリドン
キノンの存在とを示した。
【0035】実施例9 実施例2と同様に操作を実施した。ただし、今回は2−
フタルイミドメチルキナクリドンを0.2gでなく2.
55g(6.4重量%)使用した。得られた顔料はγ−
相2、9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を示し
た。その27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.746
であった。表面積は74.0m2/g であった。ラブアウ
トの評価は、この顔料が実施例8記載の顔料よりわずか
暗いが、ほとんどそれと同じであることを示した。この
顔料の分析結果は、2、9−ジクロロキナクリドンキノ
ンの0.3%の存在と2、9−ジクロロ−6、13−ジ
ヒドロキナクリドンの0.5%の存在とを示した。
【0036】実施例10 実施例6と同様に操作を実施した。ただし、今回は2−
フタルイミドメチルキナクリドンを6.0gでなく8.
0g(4重量%)使用した。得られた顔料はγ−相2、
9−ジクロロキナクリドンのX線回折図を示した。その
27.82θにおけるピークのβ1/2 は0.707であっ
た。表面積は73.6m2/g であった。ラブアウトの評
価により、この顔料が実施例7記載の顔料と比較して同
様に魅力的な濃い、透明なマストーンを有し、かつ強い
着色力を有していることを示した。
【0037】実施例11 実施例6と同様に操作を実施した。ただし、今回は2−
フタルイミドメチルキナクリドンを6.0gでなく1
2.0g(6重量%)使用した。得られた顔料は、ラブ
アウトより見て、色、着色力、濃度が実施例10の生成
物と同じであり、そしてマストーンは実施例10のもよ
りもやや暗かった。この顔料はγ−相2、9−ジクロロ
キナクリドンのX線回折図を示し、その27.82θにおけ
るピークのβ1/2 は0.750であった。表面積は7
3.9m2/g であった。
【0038】実施例12 下記の変更を加えたほかは実施例2と同様に操作を実施
した: (a)2−フタルイミドメチルキナクリドンの量を0.
2gから1.6g(4重量%)に変更した。 (b)添加の順序を次のように変更した。すなわち、2
−フタルイミドメチルキナクリドンを、メタノールと水
酸化カリウム水溶液との添加後、かつm−ニトロベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムの添加の直前に添加した。これ
により得られた顔料はγ−相2、9−ジクロロキナクリ
ドンのX線回折図を示した。その27.82θにおけるピー
クのβ1/2 は0.675であった。ラブアウトの評価
は、この顔料が実施例7の顔料と同様なマストーンを有
しいることを示した。
【0039】実施例13 実施例5において得られた顔料1.6gを、エポキシ化
大豆油2.4%と均質化して均質ペーストを得た。この
ペーストの2.5gを実験室用回転式2本ロールミルに
装填し、ポリ塩化ビニルの100g,ジオクチルフタレ
ートの45.0g,エポキシ化大豆油5.0gおよびIR
GASTOB634(CIBA-GEIGY社の添加剤)3.0gとよく混合
した。この混合物を一定に折りたたみ、取り出し、1:
1.2フリクションの2本ロールミルに再供給した。得
られたポリ塩化ビニルシートは鮮明な青味がかった赤色
を呈していた。その色は熱、光およびマイグレーション
に対して優れた堅牢性を有していた。上記のペーストを
2.5gではなく、0.25g使用し、かつTiO2
1.0gと組み合わせて使用して同じように操作を実施
したところ優れたTiO2 伸展色(チント)を示した。
【0040】実施例14 実施例5で得られた顔料 12g, IRGANOX 245 (CIBA-GEIGY 社の添加剤) 5.3g, TINUVIN 328 (CIBA-GEIGY 社の添加剤) 3g, TINUVIN 770 (CIBA-GEIGY 社の添加剤) 9g,
および ABS樹脂 1173g を混合し、そしてバンバリーミキサーに入れて125乃
至135℃において約2分間混合した。着色された樹脂
をバンバリーミキサーから排出し、小片に細断し、そし
て顆粒化した。次に、顆粒化された材料をオーブン中に
おいて90℃で2時間乾燥した。この材料をBattenfeld
170/460成形機にかけて、滞留時間5分、サイクル時間
30秒で、205℃、260℃および315℃において
射出成形した。使用した顔料は、市販の小粒子サイズ
2、9−ジクロロキナクリドン顔料に比較して、優れた
熱安定性を示した。
【0041】実施例15 塗料のための顔料調合 (A)実施例10により製造された濾過ケーキ顔料(5
0g,乾燥ベース)をキナクリドンモノスルホン酸のア
ルミニウム塩の濾過ケーキ(顔料を基準にして4%)と
混合し、そして得られた顔料を単離し、乾燥し、粉末化
して塗料組成物に使用する。 (B)顔料分散:1パイント容のジャーに、上記顔料2
6.4g,アクリロウレタン樹脂66.0g,分散剤樹
脂14.4gおよび溶剤(シンナー)58.2gを装填
する。この混合物を、摩砕材980gを使用して64時
間摩砕し、顔料対バインダー比が0.5で顔料16%、
固形分48%を含有する顔料ベースをつくる。 (C)アルミニウムベース:アルミニウムペースト(SP
ARKLE SILVER 5242-AR、 SILBERLINE社製品)405g
を、アクリル分散樹脂315gおよびアクリル樹脂18
0gと共に1クォート缶中においてエヤーミキサーを使
用してダマがなくなるまで(1乃至2時間)低速乃至中
速で混合してアルミニウムベースを得る。 (D)金属クリヤーコート液 非水性分散樹脂1353g,メラミン樹脂786.2
g,キシレン144.6g,紫外線遮断剤溶液65.6
g、アクリロウレタン樹脂471.6gを、記載した順
序で添加し、エヤーミキサーで15分間よく混合する。
溶液がよく配合されるのを保証するため、混合を続けな
がら酸触媒の予備混合液89.0gとメタノール90.
0gとをゆっくりと添加する。 (E)金属塗料調合物:上記の顔料ベース35.5g、
アルミニウムベース5.1g,非水性分散樹脂5.3
g、および顔料対バインダー比0.15で、顔料7.1
%と固形分54.4%とよりなる金属クリヤーコート5
4.1gを混合してベースコート塗料を調製する。 (F)灰色アクリルプライマーで処理されたアルミ板
に、上記ベースコート塗料を2回スプレーして乾燥ベー
スで15乃至20ミクロンの厚さの塗膜を形成した。2
回のスプレーは、室温で90秒のフラッシュ間隔をおい
て行なった。3分間のフラッシュ後、アクリルクリヤー
トップコートを2回のスプレーによって(塗布と塗布の
間に90秒のフラッシュ)塗布した。塗膜の厚さは乾燥
ベースで37乃至50ミクロンであった。このアルミ板
を室温において10分間乾燥し、そして120℃におい
て30分間焼付けた。得られた塗層は、すばらしいツー
・トーンの魅力ある鮮明な色を呈し、高い光沢および映
像の鮮明性(distinctness of image)を有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナルド エル.バウマン アメリカ合衆国,19808 デラウェア,ウ ィルミントン,エルダロン ドライヴ 1172 (72)発明者 エドワード イー.ジャフェ アメリカ合衆国,19803 デラウェア,ウ ィルミントン,ペニー レーン コート 6

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料2、9−ジクロロキナクリドンを直
    接製造する方法において、2、9−ジクロロ−6、13
    −ジヒドロキナクリドン、アルカリ金属水酸化物、水溶
    性有機溶剤、水、有効量の酸化剤および粒子成長抑制剤
    を含有する反応混合物を加熱することによって2、9−
    ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドを直接的に顔
    料2、9−ジクロロキナクリドンへ酸化する工程を包含
    し、この際にアルカリ金属水酸化物対2、9−ジクロロ
    −6、13−ジヒドロキナクリドンのモル比が少なくと
    も7:1であり、そして粒子成長抑制剤が下記式の化合
    物またはその加水分解生成物であることを特徴とする方
    法 【化1】 (式中、RとR’とは互いに独立的に水素、ハロゲン、
    1-C5-アルキルまたはC1-C5-アルコキシであり、m
    は0、1または2であり、nは1または2である)。
  2. 【請求項2】 RとR’とが水素であり、そしてnが1
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 粒子成長抑制剤が2−フタルイミドメチ
    ルキナクリドンまたはその加水分解生成物である請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 粒子成長抑制剤が、2、9−ジクロロ−
    6、13−ジヒドロキナクリドンリドンの重量を基準に
    して、1乃至約10重量%、好ましくは約2乃至約6重
    量の範囲の量で存在する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウ
    ムまたは好ましくは水酸化カリウムである請求項1記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ金属水酸化物対2、9−ジクロ
    ロ−6、13−ジヒドロキナクリドンのモル比が8:1
    乃至16:1,好ましくは9:1乃至14:1である請
    求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機溶剤がC1 −C3-アルコール好まし
    くはメタノール、またはエチレングリコールまたはその
    モノエーテルである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 酸化剤が水溶性m−ニトロベンゼンスル
    ホナート塩である請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 該2、9−ジクロロキナクリドンが15
    m2/g 以上、好ましくは約20乃至約90m2/g の表面
    積を有している請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 反応混合物を約3時間還流加熱する請
    求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 該反応混合物を水またはC1 −C3-ア
    ルコールで稀釈し、そして稀釈された反応混合物を濾過
    することによって2、9−ジクロロキナクリドンを単離
    する工程をさらに包含する請求項1記載の方法。
JP6219774A 1993-09-15 1994-09-14 顔料2、9−ジクロロキナクリドンの製造方法 Pending JPH07179778A (ja)

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