JP3897374B2 - 3、6−ジ(4−ビフェニル)−1、4−ジケト−ピロロ[3、4−c]−ピロールをベースとした顔料組成物 - Google Patents

3、6−ジ(4−ビフェニル)−1、4−ジケト−ピロロ[3、4−c]−ピロールをベースとした顔料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3、4−c]−ピロール顔料と2、9−ジクロロキナクリドン顔料とを含有する熱安定な赤色顔料組成物に関する。本発明は、また、かかる赤色顔料組成物を製造する方法にも関する。本赤色顔料組成物は、塗料およびプラスチック、特に、エンジニアリングプラスチックの着色に有用である。
【0002】
1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3、4−c]−ピロール顔料は、その高い色度(クロマ)と卓越した耐候性との故に公知である。これを自動車用塗装に使用することも公知である。しかしながら、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3、4−c]−ピロール顔料は、高性能プラスチック、たとえば極性エンジニアリングプラスチック用の顔料としては、その使用が限定されている。その理由は、この顔料が、そのような基質への使用のためには十分な熱安定性を有していないからである。
【0003】
30m2/g 未満の表面積を有する2、9−ジクロロキナクリドンを、エンジニアリングプラスチック用の顔料として使用することは公知である。また、2、9−ジクロロキナクリドン組成物とビス−(4、5、6、7−テトラクロロ−イソインドリン−1−オン−3−イリデン)−フェニレン−1、4−ジアミンとを含有する顔料組成物を、エンジニアリングプラスチック着色用の顔料として使用することも公知である。これらの顔料は優れた熱安定性を示すが、着色力が弱いことおよびマゼンタから青赤色までのカラースペースのみをカバーしうるに過ぎないために、総ての用途に適するとはいえない。
【0004】
米国特許第4810304号明細書は、キナクリドンとジケトピロロピロールとの2つ成分を含有する固溶体顔料を開示している。対応する物理的混合物と比較した時、かかる顔料固溶体は独特な、そして一般に向上された顔料特性を有する。
【0005】
本発明は、顔料固溶体を形成しなくとも、ある特定の範囲内において1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3、4−c]−ピロールと2、9−ジクロロキナクリドンとを含有する物理的混合物が、向上された顔料特性を示すという驚くべき発見に関する。本発明の新規顔料組成物は、エンジニアプラスチックの中において、優れた分散性、高い色濃度、高い耐候性、高い彩度(saturation)および卓越した熱安定性を示す。
本発明は、60m2/g 未満の比表面積を有する1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロール顔料である成分(A)と60m2/g 未満の比表面積を有する2、9−ジクロロキナクリドン顔料である成分(B)との物理的混合物を含有し、成分(A)と(B)との合計重量を基準にして、成分(A)が30乃至90重量%の量で存在し、そして成分(B)が10乃至70重量%の量で存在している赤色着色顔料組成物に関する。
【0006】
本発明による顔料組成物は、成分(A)と成分(B)との物理的混合物である。物理的混合物は、そのX線回折図によって同定することができる。すなわち、物理的混合物のX線回折図は、通常個々の成分のX線回折図の合成である。これに対して、固溶体は、個々の成分のX線回折図の合成ではないX線回折図を示す。一般的に、固溶体のX線回折図は、個々の成分のX線回折図に見られるピークと対応しない新しいピークを含んでいるか、あるいは複数の成分のただ1つのX線回折図に近似している。
成分(A)と(B)との両者の比表面積は、60m2/g 未満でなければならない。成分(A)の比表面積は好ましくは50m2/g 未満であり、最も好ましくはおよそ15乃至45m2/g である。成分(B)の比表面積は好ましくは45m2/g 未満であり、最も好ましくは4乃至35m2/g である。通常、これら比表面積は任意の方法、好ましくはBET法によって得られる。
好ましくは、本組成物は成分(A)を35乃至80重量%、そして成分(B)を20乃至65重量%含有する。最も好ましくは、本組成物は成分(A)を約40乃至70重量%、そして成分(B)を30乃至60重量%含有する。
【0007】
成分(A)は、60m2/g 未満の比表面積を有する下記式Iの1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)ピロロ−[3,4−c]−ピロールである。
【化1】
Figure 0003897374
この化合物は、3、6−ジ(4−ビフェニル)−2、5−ジヒドロ−ピロロ−[3,4−c]−ピロール−1,4−ジオンの名称あるいはまた3、6−ジ(4−ビフェニル)−1、4−ジケトピロロ[3,4−c]ピロールの名称でも知られている。
【0008】
成分(B)は、60m2/g 未満の比表面積を有する下記式IIの2、9−ジクロロキナクリドンである。
【化2】
Figure 0003897374
【0009】
成分(A)の1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロールは顔料として公知であり、そして公知の方法、たとえば米国特許第4579949号明細書に記載されている方法によって製造することができる。
成分(B)の2、9−ジクロロキナクリドンも顔料として公知であり、そして公知の方法、たとえば2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドンを酸化することによって製造することができる。
【0010】
成分(A)および成分(B)の所望表面積特性は、当技術分野において公知の方法によって得ることができる。たとえば、製造工程の変更を加えることによって、あるいは粗製顔料を適当に後処理することによって得られる。粗製顔料の適当な後処理の例は、対応する顔料粗生成物を有機溶剤、好ましくは極性溶剤、たとえばジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドンまたはジメチルホルムアミドから再結晶する処理である。
【0011】
成分(A)と(B)との物理的混合物のほかに、本発明による組成物は任意成分として顔料組成物に通常使用されている付加的成分、たとえば組織改良剤を含有することができる。
組織改良剤は、本発明の組成物の特性を向上させうる付加的成分として特に有用である。適当な組織改良剤の例は、少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸、該脂肪酸のアミド、エステルまたは塩、たとえばステアリン酸、ベヘン酸、ナフテン酸、ラウリルアミン、ステアリルアミンである。さらに加えて、脂肪族1、2−ジオール、エポキシ化大豆油、ワックス、樹脂酸および樹脂酸塩なども適当な組織改良剤である。ロジン酸およびロジン酸塩が特に適当な組織改良剤である。
組織改良剤は、成分(A)と(B)とを組み合せる前、間または後に、組成物中に配合することができる。組織改良剤は、好ましくは、成分(A)と(B)との合計重量を基準にして、0.05乃至20重量%、最も好ましくは1乃至10重量%の量で配合される。たとえば組織改良剤を15%含有する顔料組成物は、成分(A)50部、成分(B)50部および組織改良剤15部を含有する物理的混合物でありうる。
本発明の顔料組成物は、常法によって製造することができる。たとえば、乾燥粉末としての個々の成分を混ぜ合わせることによって、あるいは好ましく、対応する湿潤プレスケーキを混合することによって製造することができる。
【0012】
顔料組成物を製造するための1つの好ましい方法は、下記の工程を包含する:
(a)成分(A)、成分(B)を含有する水性懸濁物を、水溶性ロジン酸塩と混合し;
(b)この懸濁物に、二価または三価の金属陽イオンを添加することによってロジン酸の不溶性塩を沈殿させ;そして
(c)この懸濁物を濾過して組成物を単離する。
【0013】
別の方法においては、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールと2、9−ジクロロキナクリドンとの混合物を予備摩砕して予備摩砕された顔料をつくり、続いてこの予備摩砕された顔料を極性溶剤、たとえばジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンまたはジメチルスルホキシ中において加熱し、そしてこのあと顔料組成物を単離することによって、対応する顔料粗生成物から、本発明の組成物を製造する。好ましくは、極性溶剤中の後処理は、本明細書において参照として組み入れられている米国特許第5194088号明細書に記載された方法に対応する。この後処理は、常用の装置中において、極性溶剤中で顔料混合物の懸濁物を撹拌することによって実施されるか、または、ニーダーを使用して少ない量の有機溶剤中で顔料混合物のペースト状調合物を混練することによって実施される。極性溶剤中の後処理は、好ましくは150℃以下の温度で、最も好ましくは100℃以下の温度で、再結晶温度に応じて、1乃至10時間実施される。
【0014】
別の方法として、予備摩砕された顔料を、米国特許第4094699号明細書および第5281269号明細書に記載された方法に従って、界面活性剤とアルコールとの存在下において水性塩基中で再結晶する方法がある。
【0015】
好ましい方法においては、塩基性DMSO(ジメチルスルホキシド)中において、対応する顔料粗生成物の混合物を溶液から沈殿させることによって本発明の顔料組成物を製造する。すなわち、本発明の顔料組成物を、下記工程を包含する方法によって製造する:
(a)1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールと2、9−ジクロロキナクリドンとを、塩形成有効量の塩基と該塩基を可溶化するために十分な量の水とを含有するジメチルスルホキシド中に溶解して顔料塩溶液を調製し;
(b)該顔料塩溶液から、ジアリールジケトピロロ−[3,4−c]−ピロール顔料/2、9−ジクロロキナクリドン顔料物理的混合物を沈殿させて顔料懸濁物を形成し;
(c)該顔料懸濁物を、50℃以上の温度、好ましくは還流温度において1/2時間乃至6時間撹拌して顔料を再結晶させ;そして
(d)顔料組成物を単離する。
【0016】
この方法の変法においては、本明細書において参照として組み入れられている米国特許第5286863号明細書記載の方法に従って、塩基性DMSO中において2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドンを2、9−ジクロロキナクリドンに酸化して2、9−ジクロロキナクリドンの顔料塩溶液を得る方法がある。酸化が実質的に完了した後、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロールもその塩基性DMSOに溶解して、本発明の顔料組成物の両成分を含有する顔料塩溶液が形成される。この顔料塩溶液形成後、上記のごとく工程(b)−(d)を実施する。この方法によると、2、9−ジクロロキナクリドン粗生成物の単離に伴う余分な工程が回避できる。
【0017】
すなわち、本発明は、下記工程を包含する顔料組成物の製造方法を包含する:
(a)2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロ−キナクリドンである2、9−ジクロロキナクリドンの前駆物質を、実質的に該前駆物質、ジメチルスルホキシド、アルカリ金属水酸化物、水および触媒有効量のキノン触媒からなる溶液であって、該ジメチルスルホキシドが該前駆物質の重量の3乃至20倍の範囲の量で存在し、該水が該前駆物質1重量部当り0.2乃至3.0重量部の濃度で存在し、そして該前駆物質に対する該アルカリ金属水酸化物のモル比が4:1乃至7:1である溶液中において、50乃至90℃の温度において分子状酸素を少なくとも2重量%含有するガスを該溶液の表面より上または下に導入することによって2、9−ジクロロキナクリドンへ酸化し;
(b)次に上記工程(a)からもたらされた溶液中に1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールを溶解して顔料塩溶液を形成し;
(c)該顔料塩溶液から顔料を沈殿させて顔料懸濁物を形成し;
(d)該顔料懸濁物中の顔料を再結晶し;そして
(e)顔料組成物を単離する。
【0018】
本発明による顔料組成物は、ジケトピロロピロール顔料に要求される高い彩度、優れた分散性、高い色濃度、優れたマイグレーション耐性および卓越した熱安定性を有する。
本発明の組成物は、注型成形品またはモールディング成形品に加工されうる高分子材料の着色にきわめて好適である。したがって、本発明は、高分子有機材料および本発明の顔料組成物の有効着色量を含有する顔料着色された組成物、ならびに該顔料着色された組成物の製造方法にも関する。
本顔料組成物は一般に高分子有機材料、特にエンジニアリングプラスチックの顔料着色に使用される。適当な高分子有機材料の例は次のものを含む。熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチックまたはエラストマー、たとえば、セルロースエーテル;セルロースエステルたとえばエチルセルロース;線状または架橋ポリウレタン;線状、架橋または不飽和ポリエステル;ポリカーボネート;ポリオレフィンたとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンまたはポリ−4−メチルペント−1−エン;ポリスチレン;ポリスルホン;ポリアミド;ポリシクロアミド;ポリイミド、ポリエーテル、ポリエーテルケトン,たとえばポリフェニレンオキシド、さらにはポリ−p−キシレン、ポリハロゲン化ビニルたとえばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン,ポリフッ化ビニリデンまたはポリテトラフルオロエチレン;アクリル系ポリマーたとえばポリアクリレート、ポリメタクリレートまたはポリアクリロニトリル、ゴム、シリコーン重合体、フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジェンゴムまたはクロロプレンゴムなど。これらは単一物質または混合物でありうる。
【0019】
一般に、本組成物の有効着色量が高分子有機材料中に配合される。特に被顔料着色高分子有機材料を基準にして、0.01乃至30重量%の量、好ましくは0.1乃至10重量%の量の顔料組成物が高分子有機材料中に配合される。
多くの有機顔料は、エンジニアリングプラスチック中に使用されるには熱安定性が不十分である。この低い熱安定性は高温、特に400乃至600°F(205乃至315℃)の温度範囲における顔料の部分溶解性によるものと考えられる。これに対して、本発明による顔料組成物は、高温において加工された場合においても、変色あるいは色の鈍化をほとんど示さない。
本発明の顔料組成物を他の有機および/または無機顔料および/またはポリマー溶解性染料と混合して使用すると、純粋で高色度の有用な新規な色を得ることができる。さらに、本発明の顔料組成物は高分散性であり、有機マトリックス中に容易に配合することができ、高い不透明度と彩度および高い着色力を有し、かつ卓越した耐光性および耐候性を有する均質な着色物が得られる。
【0020】
本発明の顔料組成物を使用して高分子有機材料を顔料着色する場合、本組成物を、場合によってはマスターバッチの形で、ロールミル、混合装置または摩砕装置を含む高剪断技術を使用して基質材料中に混入することによって実施される。顔料着色された材料は、つぎに公知方法、たとえばカレンダー加工、プレス、押出し、刷毛塗り、注型成形または射出成形によって所望の最終形状に成形加工されうる。本組成物を使用して顔料着色された成形品は、特に、配向応力によって得られる物品であり、たとえばモールディングおよび注型、リボン、繊維あるいはロール巻きシートなどである。
成形操作の前に、その高分子化合物に可塑剤を配合して、軟質成形品を製造、あるいは重合体の脆性を低減する。適当な可塑剤は、たとえばリン酸、フタル酸またはセバシン酸のエステルである。可塑剤は、本発明による顔料組成物を配合する前または後のどちらにおいても重合体に添加されうる。
その優れた熱安定性と耐候性のゆえに、本発明の顔料組成物は溶剤または水ベースの自動車用塗料および工業用ペイントのごとき塗料組成物のためにも有用である。
以下の実施例によって本発明をさらに説明する。これら実施例は本発明の範囲を限定するものではない。実施例中の部は、別途記載のない限り、すべて重量部である。
【0021】
実施例1
温度計、撹拌器および凝縮器を具備した500ml容のフラスコに、水酸化カリウムの45%水溶液29.3g,水28mlおよびジメチルスルホキシド(DMSO)250mlを装填する。これに、50乃至60℃において、撹拌しながら、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロールの23.0gおよび粗製2、9−ジクロロキナクリドン顔料23.0gを添加する。この混合物を75乃至80℃に加熱し、そして75乃至80℃において10分間撹拌する。これによって、二カリウム塩として顔料が溶解する。得られた溶液を、18乃至40℃のメタノールの850ml中に入れて顔料懸濁物をつくる。この顔料懸濁物を還流加熱し、そして還流温度において4時間撹拌する。得られた赤色顔料を濾過単離し、DMSOがなくなるまでメタノールで洗い、次にpH7.0乃至8.0になるまで水洗し、乾燥する。得られた顔料のX線回折図は、顔料中に2つの成分が物理的混合物として存在していることを示した。BET法で測定した比表面積は41.6m2/g であった。得られた赤色顔料組成物は、エンジニアリングプラスチックを着色するのに適しており、優れた熱安定性を有する高い色濃度の着色物を与えた。
【0022】
実施例2
実施例1の操作をくりかえした。だだし、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロールおよび粗製2、9−ジクロロキナクリドン顔料の量を、それぞれ23.0gから27.0gおよび18.0gに変更した。しかして、比表面積が38m2/g の赤色顔料組成物を得た。この顔料組成物をエンジニアリングプラスチックに配合したところ、鮮明な色が表現され、そして色は優れた熱安定性および耐光堅牢性を有していた。
【0023】
実施例3A
アトライター・ミルに、粗製1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロールの250gおよび粗製2、9−ジクロロキナクリドンの250gを装填した。このミルにL字形アームを取り付け、そして直径0.6cmのステンレス・スチール玉摩砕材3.78リットルを加えた。次に、このミルを窒素雰囲気下において500rpm の回転速度で80分間回転させた。この摩砕サイクルの終りに、予備摩砕された粉末を回収して、高度に凝集した暗赤色予備摩砕粉末480gを得た。
実施例3B
撹拌器、温度計および凝縮器を具備した1リットル容のフラスコに、DMSOの500mlと上記の予備摩砕粉末(実施例3A)50gとを装填した。この懸濁物を90℃に加熱し、そして90乃至95℃において7時間撹拌した。熱時の顔料懸濁物を濾過し、そして濾過プレスケーキをDMSOがなくなるまで最初メタールで、次に水で洗い、そしてオーブン中において80乃至100℃で乾燥して、赤色顔料組成物48gを得た。この顔料組成物は、BET法で測定して39m2/gの比表面積を有していた。この顔料組成物のX線回折図は両方の顔料成分のピークを示した。これは両成分が得られた顔料内に1つの物理的混合物として存在していることを示す。この赤色顔料組成物をエンジニアリングプラスチックに配合したところ、鮮明な色が表現され、そしてその色は優れた熱安定性および耐光堅牢性を有していた。
実施例3C
実施例3Bの操作を繰り返した。ただし、溶剤としてN−ジメチルホルムアミド(DMF)を使用した。良好な熱安定性および各種堅牢性を有する赤色顔料組成物を得た。
実施例3D
実施例3Bの操作を繰り返した。ただし、溶剤としてN−メチルピロリドン(NMP)を使用した。同様に良好な顔料特性を有する赤色顔料組成物を得た。
【0024】
実施例4
撹拌器、温度計、凝縮器およびガス導入管を具備した1リットル容のフラスコに、2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロキナクリドンの50g,アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム塩一水和物0.8gおよびジメチルスルホキシドの630mlを装填する。この懸濁物を撹拌し、そして水酸化カリウムの45%水溶液63.7gと水60mlとの混合物を添加する。得られた溶液を80乃至83℃に加熱する。この加熱の間に、酸素分析器による分析で排出ガス流中の酸素分が0%となるまで、混合物を窒素で洗浄する。このあと、撹拌中の反応混合物の表面の下に空気を200ml/分の速度で、酸素分析器が排出ガス流中の酸素含量が6乃至7%であることを示すまで、導入する。2、9−ジクロロキナクリドンの生成が実質的に終了した後、過度の酸化によって所望されない2、9−ジクロロキナクリドンキノンが生成するのを回避するため、空気に代えて窒素を導入し、そしてこの反応混合物に1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールの50gを添加し、窒素流の下において80乃至83℃で10分間撹拌して溶解させる。得られた溶液を18乃至40℃のメタノールの2リットル中に入れる。この顔料懸濁物を還流加熱し、そして還流温度において4時間撹拌する。得られた赤色顔料を濾過単離し、DMSOがなくなるまでメタノールで洗い、次にpH7.0乃至8.0になるまで水で洗って乾燥する。得られた顔料は両方の成分の重畳したX線回折図を示し、この組成物が2つの成分の物理的混合物であることを示した。BET法で測定した比表面積は42m2/g であった。得られた赤色顔料組成物は、プラスチックまたは塗料に配合して使用した時に、分散性、色濃度、熱安定性、耐光性などにおいて、優れた顔料特性を示した。
【0025】
実施例5
約0.47リットル(1パイント)容のジャーに、27m2/g の比表面積を有する2、9−ジクロロキナクリドン顔料15gおよび29.8m2/g の比表面積を有する1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールの15gを装填した。このジャーを、ローラーギアーの上に載せて2時間回転させ、28.7m2/g の比表面積を有する赤色顔料組成物を得た。この赤色顔料組成物をエンジニアリングプラスチックに配合した時、鮮明な色および優れた耐熱性および耐光性を示した。
【0026】
実施例6
29m2/g の比表面積を有する1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールの20gを含有する水性プレスケーキの58.3g,19m2/g の比表面積を有する2、9−ジクロロキナクリドンの20gを含有する水性プレスケーキの62g、および湯水40mlに溶解したロジンのナトリウム塩(HERCULES Corp 社の DRESINATE X) 1.2gを、約300mlの水と一緒に混合して懸濁物を形成する。撹拌されたこの顔料懸濁物に、水30mlに溶解した塩化カルシウム0.4gを添加して、ロジンのカルシウム塩を沈殿させる。得られた均質な顔料懸濁物を、pH5.0乃至5.5において濾過する。得られた顔料プレスケーキを水洗し、乾燥し、粉末化する。このようにして、23.5m2/g の比表面積を有する赤色顔料組成物40gを得た。この顔料組成物は彩度が高く、熱安定性および耐候性が優れており、自動車用塗料およびエンジニアリングの着色のためにきわめて好適である。
【0027】
実施例7
1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールの12gと2、9−ジクロロキナクリドンの18gとを使用して実施例5の操作を繰り返して、同様に優れた顔料特性を有する赤色顔料組成物を得た。
【0028】
実施例8
ポリ塩化ビニル 63.0g
エポキシ化大豆油 3.0g
バリウム/カドミウム熱安定化剤 2.0g
ジオクチルフタレート 32.0g
実施例1の方法によって製造された顔料組成物 1.0g
をガラスビーカー中において、撹拌棒を使用して撹拌混合した。
この混合物を2本ロール実験用ロールミルにかけ、温度160℃、ローラー速度25rpm.,フリクション1:1.2の条件下において、折りまげ、排出、供給を定常的にくりかえして8分間圧延加工して、厚さ約0.4mmの軟質PVCシートを作成した。得られた軟質PVCシートは熱、光およびマイグレーションに対する優れた堅牢性を有する色彩魅力的な赤色を呈した。
【0029】
実施例9
実施例1の方法によって製造された顔料組成物 5.0g
立体障害アミン光安定化剤 2.5g
ベンゾトリアゾールUV吸収剤 1.0g
立体障害フェノール酸化防止剤 1.0g
ホスファイト・プロセス安定化剤 1.0g
を、溶融後30秒間、高密度ポリエチレンの1000gと一緒に175乃至200rpm の回転速度で混合した。この顔料着色溶融樹脂を、まだ温かく展性のあるうちに、切断して造粒機に供給した。得られた顆粒を射出成形機にかけ、滞留時間5分間、サイクル時間30秒で、異なる温度すなわち205℃、260℃および315℃の温度において、それぞれ成形した。いずれの温度段階においても、同じような赤色に均質に着色されたチップが得られ、本発明による顔料組成物の優秀な熱安定性を証明した。同様な結果が、実施例1の顔料組成物の代わりに実施例2、3B、3C、3D、4、5、6または7の顔料組成物を使用した場合にも得られた。
【0030】
実施例10
実施例1の方法によって製造された顔料組成物0.2gと着色成分としてTiO21.8gとを使用して、実施例8記載の操作を繰り返した。非常に鮮明な赤色に着色されたPVCシートを得た。
【0031】
実施例11
流体ミキサー内において、下記成分を1400rpm の速度で約5分間撹拌して硬質PVC混合物を調製した:
ビニル樹脂 92.0g
ビニル共重合体 8.0g
エポキシ化大豆油可塑剤 1.5g
バリウム/カドミウム安定剤 2.8g
有機亜リン酸エステル補助安定剤 0.7g
脂肪酸エステル 0.4g
パラフィン油誘導体潤滑剤360 0.2g
ベンゾトリアゾール誘導体光安定剤 0.25g
得られた硬質PVC混合物1.5重量部と実施例1の方法によって製造された顔料組成物0.05重量部との混合物を、室温において約3分間、約2000rpm の速度で混合した。得られた顔料着色硬質PVCを、190℃、25rpm.,フリクション1:1.2で約3分間ロールミルにかけてプレスし、そして次にプレスの2枚のクロムメッキ鋼板の間で190℃において6分間プレスして約1mmの厚さのシートに加工した。これによって得らたプレス・シートは優れた耐光性および耐候性を有する赤色に着色されていた。同様な結果が、実施例1の顔料組成物の代わりに実施例2、3B、3C、3D、4、5、6または7の顔料組成物を使用した場合にも得られた。
【0032】
実施例12
基質として、高密度ポリエチレンの代わりにのポリプロピレンを使用して実施例9の操作をくりかえした。耐熱性および耐光性に優れた赤色に着色されたチップを得た。
【0033】
実施例13
実施例2の方法によって製造された顔料組成物 6.0g
立体障害アミン光安定剤 9.0g
ベンゾトリアゾールUV吸収剤 3.0g
立体障害フェノール酸化防止剤 3.0g
を、溶融後30秒間、ABS樹脂1200gと共に175乃至200rpm の速度で混合した。この着色溶融樹脂を、まだ温かく展性のあるうちに、細断して造粒機に供給した。得られた顆粒を射出成形機にかけ、滞留時間7分間、サイクル時間42秒で、232℃(450°F)および288℃(550°F)の温度において、それぞれ成形した。いずれの温度段階においても、同じような赤色に均質に着色されたチップを得た。
【0034】
実施例14
ポリエチレンテレフタレート顆粒100gと実施例1の方法によって製造された組成物0.5gとの混合物を、ローラーギア回転台上のガラスびん中において15分間混合した。この混合物を実験用押出機にかけてリボンに加工して、優れた耐光性および耐熱性を有する均質に赤色に着色されたリボンを得た。実施例1の顔料組成物の代わりに実施例2、3B、3C、3D、4、5、6または7の顔料組成物を使用した場合にも同様な結果を得た。
【0035】
実施例15
ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリウレタンを使用して実施例14記載の操作をくりかえして、優れた耐光性を有する赤色ポリウレタンリボンを得た。
【0036】
実施例16
ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリフェニレンエーテル/ポリアミド混合物を使用して実施例14記載の操作をくりかえして、優れた堅牢性を有する均質な赤色リボンを得た。
【0037】
実施例17
ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリメチルメタクリレート顆粒を使用して実施例14記載の操作をくりかえして、優れた堅牢性を有する赤色リボンを得た。
【0038】
実施例18
ポリアミド顆粒を使用して実施例9記載の操作を繰り返して、優れた耐熱性および耐光性を有する赤色に着色されたチップを得た。
【0039】
実施例19
ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリカーボネートを使用して実施例14記載の操作を繰り返して、優れた堅牢性を有する均質鮮明な赤色に着色されたリボンを得た。
【0040】
実施例20
直径8mmのステアタイト球130gと下記組成のアルキドメラミン焼付上塗り塗料47.5gとの混合物を、回転スタンドに載せたねじキャップ付き200ml容のガラスフラスコの中で72時間分散させた。
焼付塗料の組成:
アルキド樹脂〔キシレン:ブタノール(2:1混合物)中50%〕 60g
キシレン 2g
エチレングリコールモノメチルエーテル 2g
実施例1によって得られた顔料組成物 2.5g
ステアタイト球を分離した後、分散されたフルトーン混合物2.4gを二酸化チタンの9.6gと混合し、そしてこれにさらに上記のアルキドメラミン焼付上塗り塗料24.0gを混合した。これによって得られた混合物をアルミニウムパネルにスプレー塗布し、そして130℃において30分間焼付けた。得られた赤色上塗り塗層は高い着色力および優れた各種堅牢性を示した。
実施例1の顔料組成物の代わりに実施例2、3B、3C、3D、4、5、6または7の顔料組成物を使用した場合にも同様な結果を得た。
【0041】
実施例21
直径8mmのステアタイト球130gと下記組成の熱硬化性アクリル上塗り塗料45.5gとの混合物を、回転スタンドに載せたねじキャップ付き200ml容のガラスフラスコの中で72時間分散させた。
塗料の組成:
アクリル樹脂 41.3g
メラミン樹脂 16.3g
キシレン 32.8g
エチレングリコールアセテート 4.6g
酢酸ブチル 2.0g
Siliconoil A〔キシレン中1%、(BAYER社)〕 1.0g
実施例1によって得られた顔料組成物 2.5g
ステアタイト球を分離し、そしてミルベース8.0g,アルミニウムペースト0.6g,メチルエチルケトン1.0gおよび上記の熱硬化性アクリル上塗り塗料18.4gを十分に混合した。得られた混合物をアルミニウムパネルにスプレー塗布し、そして130℃において30分間焼付けた。優れた堅牢性を有する非常に鮮明な赤色金属化塗層を得た。
実施例1の顔料組成物の代わりに実施例2、3B、3C、3D、4、5、6または7の顔料組成物を使用した場合にも同様な結果を得た。

Claims (8)

  1. 60m2/g 未満の比表面積を有する1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ−[3,4−c]−ピロール顔料である成分(A)と60m2/g 未満の比表面積を有する2、9−ジクロロキナクリドン顔料である成分(B)との物理的混合物を含有し、成分(A)と(B)との合計重量を基準にして、成分(A)が30乃至90重量%の量で存在し、そして成分(B)が10乃至70重量%の量で存在している赤色着色顔料組成物。
  2. さらに、少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸、該脂肪酸のアミド、エステルまたは塩、脂肪族1、2−ジオール、エポキシ化大豆油、ワックス、樹脂酸、樹脂酸塩、ロジン酸およびロジン酸塩からなる群より選択された組織改良剤を、成分(A)と(B)との合計重量を基準にして、0.05乃至20重量%含有している請求項1記載の組成物。
  3. 下記工程を包含する請求項2記載の組成物の製造方法
    (a)成分(A)、成分(B)を含有する水性懸濁物を、水溶性ロジン酸塩と混合し;
    (b)その懸濁物に、二価または三価の金属陽イオンを添加することによってロジン酸の不溶性塩を沈殿させ;そして
    (c)その懸濁物を濾過して組成物を単離する。
  4. 成分(A)と(B)とを、乾燥粉末として、または対応する湿潤プレスケーキとして混合する請求項1記載の組成物の製造方法。
  5. 下記工程を包含する請求項1記載の顔料組成物の製造方法
    (a)1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールと2、9−ジクロロキナクリドンとの混合物を予備摩砕して予備摩砕された顔料をつくり;
    (b)次に、この予備摩砕された顔料を、極性溶剤中において高められた温度に加熱し;そして
    (c)顔料組成物を単離する。
  6. 下記工程を包含する請求項1記載の顔料組成物の製造方法
    (a)1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールと2、9−ジクロロキナクリドンとを、有効量の塩基と該塩基を可溶化するために十分な量の水とを含有するジメチルスルホキシド中に溶解して顔料塩溶液をつくり;
    (b)該顔料塩溶液から、顔料を沈殿させて顔料懸濁物を形成し;
    (c)該顔料懸濁物を、50℃以上の温度において1/2 時間乃至6時間攪拌して顔料を再結晶させ;そして
    (d)顔料組成物を単離する。
  7. 下記工程を包含する請求項1記載の顔料組成物の製造方法
    (a)2、9−ジクロロ−6、13−ジヒドロ−キナクリドンである2、9−ジクロロキナクリドンの前駆物質を、実質的に該前駆物質、ジメチルスルホキシド、アルカリ金属水酸化物、水および触媒有効量のキノン触媒からなる溶液であって、該ジメチルスルホキシドが該前駆物質の重量の3乃至20倍の範囲の量で存在し、該水が該前駆物質1重量部当り0.2乃至3.0重量部の濃度で存在し、そして該前駆物質に対する該アルカリ金属水酸化物のモル比が4:1乃至7:1である溶液中において、50乃至90℃の温度において、分子状酸素を少なくとも2重量%含有するガスを該溶液の表面の上または下に導入して2、9−ジクロロキナクリドンへ酸化し;
    (b)次に工程(a)から得られた溶液中に、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ビフェニルイル)−ピロロ[3,4−c]−ピロールを溶解して顔料塩溶液を形成し;
    (c)該顔料塩溶液から顔料を沈殿させて顔料懸濁物を形成し;
    (d)該顔料懸濁物中の顔料を再結晶し;そして
    (e)顔料組成物を単離する。
  8. プラスチック材料に、請求項1記載の組成物の有効着色量を配合することを特徴とする顔料着色されたプラスチック材料の製造方法。
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