JPH07179497A - モノクローナル抗体 - Google Patents

モノクローナル抗体

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JPH07179497A
JPH07179497A JP29486893A JP29486893A JPH07179497A JP H07179497 A JPH07179497 A JP H07179497A JP 29486893 A JP29486893 A JP 29486893A JP 29486893 A JP29486893 A JP 29486893A JP H07179497 A JPH07179497 A JP H07179497A
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JP
Japan
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acetyl
monoclonal antibody
hybridoma
mouse
antibody
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JP29486893A
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English (en)
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Midori Yamakawa
みどり 山川
Isao Suda
功 須田
Hideji Fujita
秀司 藤田
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KANTO ISHI PHARMA CO Ltd
Mect Corp
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KANTO ISHI PHARMA CO Ltd
Mect Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デ−N−アセチルシアル酸を含むガングリオ
シドに対するモノクローナル抗体を作製する。 【構成】 デ−N−アセチルシアル酸を含むガングリオ
シドであるデ−N−アセチルGM2を化学的に合成し(特
願平4−173148号)、この合成されたデ−N−ア
セチルGM2でマウスを免疫し、免疫されたマウスの脾臓
細胞を取り出し、これをミエローマと融合させてハイブ
リドーマを作製した。そして、作製されたハイブリドー
マをクローニングし、ハイブリドーマDM2−1を樹立
した(生命研受託番号FERM P-13960)。そして、このハ
イブリドーマDM2−1を用いてモノクローナル抗体を
作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモノクローナル抗体、特
にシアル酸をエピトープとするモノクローナル抗体に関
する。
【0002】
【従来の技術】ガングリオシドはシアル酸を含むスフィ
ンゴ糖脂質であり、細胞膜表面に存在し、当該細胞表面
の陰性電荷に寄与することが知られている。このような
ガングリオシドは、細胞の相互識別、免疫機能もしくは
ある種のウイルスに対する受容体機能を有する生体膜機
能分子としても注目されている。
【0003】また最近、ガングリオシドが細胞の増殖、
分化、ガン化等に関わりがあることが判明したため、こ
れを腫瘍マーカとして用いる試みもなされている。ガン
グリオシドの抗原性は一般に弱いが、細胞のガン化にお
ける腫瘍マーカとして実用化されているものもある。
【0004】1988年、花井らはマウスメラノーマ細
胞B16及びヒト扁平上皮ガン細胞A431に微量のデ
−N−アセチルGM3が存在し、健常ラット脳や線維芽細
胞であるswiss3T3細胞には見い出されなかった
ことを明らかにした。更に彼らは、このデ−N−アセチ
ルGM3が、マウスメラノーマ細胞B16あるいはヒト扁
平上皮ガン細胞A431のEGFレセプターの自己リン
酸化を促進し、細胞の増殖を亢進させることも明らかに
した。
【0005】このような花井らの研究により、今までに
知られていないデ−N−アセチルシアル酸(デ−N−ア
セチルNANA)を含むガングリオシドがガン細胞に存
在し、細胞の増殖に関与していることが示された。従っ
て、これらのガングリオシドに対するモノクローナル抗
体は、ガンの診断に応用できる可能性があり、また、こ
れらのガングリオシドが細胞増殖に関わることから、抗
体治療への応用が期待される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、デ−N
−アセチルシアル酸を含むガングリオシドのモノクロー
ナル抗体を作製しようとしても、このようなガングリオ
シドはガン組織中に比較的微量しか存在しないため、こ
れに対するモノクローナル抗体を作製するのは困難であ
った。
【0007】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、デ−N−アセチルシアル酸
を含むガングリオシドに対するモノクローナル抗体を作
製することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明においては、デ−N−アセチルシア
ル酸を含むガングリオシドであるデ−N−アセチルGM2
を化学的に合成し(特願平4−173148号)、これ
を用いてモノクローナル抗体を作製したことを特徴とす
る。
【0009】即ち、本発明においては、合成されたデ−
N−アセチルGM2でマウスを免疫し、免疫されたマウス
の脾臓細胞を取り出し、これをミエローマと融合させて
ハイブリドーマを作製した。そして、作製されたハイブ
リドーマをクローニングし、ハイブリドーマDM2−1
を樹立した(生命研受託番号FERM P-13960)。
【0010】ハイブリドーマの作製手法は、抗原の調
整、免疫、細胞融合、抗体産生ハイブリドーマの
選択、モノクローン化の5工程からなる。
【0011】免疫動物としては、一般的にマウスやラッ
トが多く用いられる。マウスの中でも、免疫グロブリン
を産生しない腫瘍細胞株の確立されているBalb/c
が好適である。
【0012】抗原溶液は、生理食塩水若しくは緩衡溶液
等に溶解し、または、当該溶液のエマルジョンとして、
マウス若しくはラット1匹あたり1回に10〜20μg
程度投与するのが好ましい。免疫は数回に分けて行う
が、初回免疫はアジュバントと共に行うのが一般的であ
る。抗原溶液は、腹腔内或いは静脈内に投与するのが普
通である。そして、最終免疫後2〜4日後に、リンパ節
あるいは脾臓を摘出し、得られるリンパ球を細胞融合に
供する。
【0013】細胞融合時には、リンパ球をミエローマ細
胞の5〜20倍量多く用いる。ミエローマ細胞には、P
3−X63−Ag8等が使用される。細胞融合は、HV
J(センダイウイルス)やポリエチレングリコールを用
いて行うことができる。また、電気パルスを用いる電気
融合法を採用することも可能である。
【0014】抗体産生ハイブリドーマの選択は、細胞融
合後数週間後にELISAなどにより培養液中の抗体の
スクリーニング行い、これを選択する。スクリーニング
後に行われるクローニングは、一般によく用いられる限
界希釈法などにより行うことができる。クローニング
は、この他にも、FACS(FluorescentA
ctivated Cell Sorter)を用いた
りすることもできるが、いずれの方法を用いた場合でも
クローニングは2回以上繰り返し、完全に単一クローン
とする。
【0015】このような工程を経て得られたハイブリド
ーマを用いて本発明に係るモノクローナル抗体を作製す
る方法としては、in vitro法、in vivo
法のいずれでもよいが、in vivo法の方が抗体価
が高いので望ましい。
【0016】
【作用】本発明に係るモノクローナル抗体は、デ−N−
アセチルNANAシアル酸が存在する糖、糖タンパク質
若しくは糖脂質と特異的に結合し、当該末端のシアル酸
の結合様式を抗原決定基として認識する。即ち、本発明
に係るモノクローナル抗体は、末端にシアル酸を有する
化合物の結合様式(デ−N−アセチルNANAα2−3
Gal)を特異的に認識して抗原抗体結合をする。従っ
て、ELISA法等を併用することにより、容易に当該
化合物の検出をすることができる。
【0017】ここで、人体に腫瘍が生じると、デ−N−
アセチルNANAシアル酸を含むガングリオシドがヒト
血清中で増加する。この場合に、本発明に係るモノクロ
ーナル抗体は、シアル酸の結合様式まで検出するため、
このシアル酸の結合様式により、ガンのタイプや病巣の
種類をある程度性格づけることが可能である。
【0018】また、本発明のモノクローナル抗体と他の
モノクローナル抗体を2種以上組み合わせて腫瘍検出剤
を構成し、この腫瘍検出剤と検査対象との反応パターン
を検出することにより、ガンのタイプや病巣の種類の検
出を行うことが可能となる。従って、このような複数の
抗体を含む腫瘍検出剤により、人体中に発生した腫瘍の
種類、場所及び進行の程度等を検出することが可能とな
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について説明す
る。
【0020】[抗原]デ−N−アセチルシアル酸を含む
ガングリオシドであるデ−N−アセチルGM2(図1)
は、特願平4−173148の記載に従い化学的に合成
した。
【0021】[モノクローナル抗体の作製]5週令BA
LB/cマウス(メス)にRibiアジュバントシステ
ム(商品名;(株)フナコシ)を用いて次のようなスケ
ジュールでデ−N−アセチルGM2を免疫した。
【0022】 1日目 10μg/マウス 7日目 10μg/マウス 14日目 15μg/マウス 21日目 15μg/マウス 28日目 20μg/マウス 60日目 20μg/マウス 本実施例においては、60日目を最終免疫とし、63日
目に細胞融合を行った。ポリエチレングリコールを用い
てミエローマ細胞(P3−X63−Ag8)と免疫した
マウスの脾細胞とを融合した。96穴マイクロプレート
を用いて培養し、HAT培地により融合細胞のみを選択
した。抗原としてデ−N−アセチルGM2を用いたELI
SA法により培養上清の抗体価を測定し、強い反応を示
すクローンについては2回の限界希釈によるクローニン
グを行い、ハイブリドーマDM2−1を樹立した(生命
研受託番号FERM P-13960)。
【0023】[DM2−1により産生される抗体の特異
性] (1)抗体のクラス アマシャム社製のアイソタイピングキットを用いて調べ
たところ、樹立されたDM2−1抗体のサブクラスはI
gMであった。
【0024】(2)分析 ・ELISA法による分析 エタノールに溶解した抗原を96穴マイクロプレートに
添加後、乾燥させて抗原を固定した。そこにハイブリド
ーマの培養上清を加え、37℃で1時間反応させた。洗
浄後、1500倍希釈したペルシオキシダーゼ標識ヤギ
抗マウスIgG−IgA−IgM抗体(商品名;(株)
ザイメット社)を加え、37℃で1時間反応させた。洗
浄後、基質であるオルトフェニレンジアミン(400μ
g/ml)と0.01%過酸化水素水を含む0.1Mク
エン酸バッファー、pH5.0を100μl加え、室温
で15分間反応させた。反応は8N硫酸30μlを加え
て停止させ、490nmの吸光度を測定した。なお、抗
原としては、GM2、デ−N−アセチルGM2、デ−N−ア
セチルGM3を採用した。
【0025】抗体を希釈して各抗原との反応性を検討し
た結果を図2に示す。この図2に示されているように、
DM2−1により産生されるモノクローナル抗体はデ−
N−アセチルGM2及びデ−N−アセチルGM3と強く反応
したが、GM2とは反応しなかった。
【0026】・TLC−immunostaining法による分析 TLCプレート(ベーカー社製)に抗原をスポットし、
クロロフォルム/メタノール/0.2%CaCl2 水溶
液=50/40/10(v/v/v)の展開溶媒で同様
に作製した2枚の内、1枚はTLC−immunostainingに
供し、他の1枚はレゾルシノール塩酸法により発色さ
せ、展開された抗原の確認に用いた。
【0027】TLC−immunostainingを行うプレート
は、5%BSA−PBS中に浸し、プロッキングを行っ
た後、ハイブリドーマ培養上清に浸し、37℃で2時間
反応を行った。洗浄後、1000倍希釈した2次抗体
(ELISAと同じ)に浸し、37℃で1時間反応させ
た。再び洗浄を行った後、基質である4−クロロ−1−
ナフトール(800μg/ml)と0.01%過酸化水
素水を含むTBSバッファー(pH7.4)を加え、3
0分間室温で反応させた。現れたバンドをレゾルシノー
ル塩酸法で発色させたプレートと対比し、反応した抗体
を同定した。なお、抗原は、デ−N−アセチルGM2、G
M2、デ−N−アセチルGM3、GM3、デ−N−アセチルG
M4、GM4、デ−N−アセチルNANA−AGE、NAN
A−AGEをそれぞれ用いた。
【0028】この結果を図3に示す。この図3に示され
ているように、DM2−1により産生されるモノクロー
ナル抗体は、デ−N−アセチルGM2、デ−N−アセチル
M3、及びデ−N−アセチルGM4と反応した。
【0029】[結論]以上のようなELISAおよびT
LC−immunostaining法の結果から、D
M2−1により産生されるモノクローナル抗体は、デ−
N−アセチルGM2、GM3、GM4に共通するデ−N−アセ
チルNANAα2−3Galの構造を特異的に認識する
モノクローナル抗体といえる。
【0030】[検出試薬]本実施例に係るモノクローナ
ル抗体は、デ−N−アセチルNANAα2−3Galを
特異的に認識するために、これを含む検出試薬は、ガン
のタイプや病巣の種類をある程度性格づけながら、ガン
の診断、治療効果の測定あるいは再発の早期発見などを
行うことができる。ノイラミン酸の結合様式は、ガンの
タイプや病巣の種類により異なると考えられるからであ
る。
【0031】また、本実施例のモノクローナル抗体と他
のモノクローナル抗体を2種以上組み合わせて複数の抗
体を含む腫瘍検出剤を構成し、この腫瘍検出剤と検査対
象との反応パターンを検出することにより、ガンのタイ
プや病巣の種類の検出がより適確に行え、人体中に発生
した腫瘍の種類、場所及び進行の程度等を適確に検出す
ることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るモノ
クローナル抗体によれば、デ−N−アセチルNANAα
2−3Galの構造を有するガングリオシドを検出する
ことにより、ガンのタイプや病巣の種類をある程度性格
づけながら、ガンの診断、治療効果の測定あるいは再発
の早期発見などを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デ−N−アセチルGM2の構造を示す図である。
【図2】ELISA法による測定結果を示す図である。
【図3】TLC−免疫染色法(TLC−immunos
taining法)による測定結果を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/577 B // C12N 15/02 (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デ−N−アセチルNANAα2−3Ga
    l部分を認識するモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモノクローナル抗体を含
    む検出試薬。
JP29486893A 1993-11-25 1993-11-25 モノクローナル抗体 Pending JPH07179497A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005517901A (ja) * 2001-12-21 2005-06-16 ビスカム・アーゲー ヤドリギレクチンに対する個体の応答性を判定する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005517901A (ja) * 2001-12-21 2005-06-16 ビスカム・アーゲー ヤドリギレクチンに対する個体の応答性を判定する方法

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