JPH10179186A - 抗ヒトカルシトニンモノクローナル抗体 - Google Patents

抗ヒトカルシトニンモノクローナル抗体

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JPH10179186A
JPH10179186A JP8343165A JP34316596A JPH10179186A JP H10179186 A JPH10179186 A JP H10179186A JP 8343165 A JP8343165 A JP 8343165A JP 34316596 A JP34316596 A JP 34316596A JP H10179186 A JPH10179186 A JP H10179186A
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    • C07K2317/30Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトカルシトニンに高い親和性を有するモノ
クローナル抗体、特にサンドイッチ検定法に適するモノ
クローナル抗体、ならびに、該モノクローナル抗体を産
生するハイブリドーマ細胞株を提供する。 【解決手段】 ヒトカルシトニンを抗原として動物を免
疫し、該動物より得た抗体産生細胞とミエローマ細胞と
を融合させてハイブリドーマ細胞株を調製し、ヒトカル
シトニンに高い親和性を有するモノクローナル抗体、特
にサンドイッチ検定法に適するモノクローナル抗体を産
生するハイブリドーマ細胞株を選択し、該ハイブリドー
マ細胞株を培養し、該モノクローナル抗体を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトカルシトニン
に高い親和性を有するモノクローナル抗体、特にサンド
イッチ検定法に適するモノクローナル抗体に関する。該
モノクローナル抗体を使用することによって、血清中に
産生されるヒトカルシトニン量を高感度に定量すること
ができ、治療や診断におけるヒトカルシトニンの動態を
的確に判断することができる。
【0002】
【従来の技術】カルシトニン(CT)は、32個のアミノ
酸からなるペプチドホルモンであり、哺乳類においては
甲状腺C細胞から分泌される。その生理作用は、骨に対
する骨吸収抑制による血中カルシウム低下や腎臓に対す
る尿中無機リンの排泄促進による血清リン低下などが知
られているが、未だ不明な点も多い。
【0003】現在、血中ヒトカルシトニン(hCT)の測
定にはラジオイムノアッセイ(RIA)法が用いられてお
り、甲状腺髄様癌の診断、治療経過の観察、家族性甲状
腺髄様癌のスクリーニングに、あるいは異所性hCT産
生腫瘍の診断に利用されている。しかし、市販されてい
るRIAキットは、抗hCTポリクローナル抗体を用い
たものであり、種々のエピトープに対する抗体の混合物
であるため、血中ではモノマーhCT以外の分解物も測
定している可能性がある。従って、このようなポリクロ
ーナル抗体を用いたRIA法による測定では、正確に血
中hCTを測定することはできないと考えられる。ま
た、感度も30pg/ml程度と低く、正常人の血中hCT
濃度を正確に測定することができない。
【0004】一方、hCTと特異的に結合するモノクロ
ーナル抗体は、hCTのある特定部分(エピトープ)のみ
を認識して結合するため、特異的かつ高感度な測定シス
テムを構築することができる。特に、hCTの互いに異
なるエピトープを認識する2種類のモノクローナル抗体
を用いたサンドイッチ法を構築すれば、分解物などの干
渉を受けずにモノマーhCTのみを特異的に測定できる
と考えられる。
【0005】サンドイッチ法は、エピトープの異なる2
種類のモノクローナル抗体を用いる測定法である。一方
のモノクローナル抗体を固相に固定し、次に試料を反応
させることにより、試料中の抗原はモノクローナル抗体
を介して固相に固定される。さらに、もう一方の標識し
たモノクローナル抗体を反応させることにより、固定さ
れた抗原を介して標識したモノクローナル抗体が固定さ
れる。最終的に固定された標識物質を検出することによ
り、抗原量を測定することができる。
【0006】高感度のサンドイッチ法を構築するために
は、サンドイッチ法に適したモノクローナル抗体の組合
せを見い出すことが必要である。このようなモノクロー
ナル抗体の最適組合せを見い出すためには、入手可能な
モノクローナル抗体の全ての組合せを用いてサンドイッ
チ法を構築し、最も高い感度を発現するモノクローナル
抗体の組合せを選択することが必要である。
【0007】既に、血中hCTを測定するサンドイッチ
法についてはいくつかの報告があり、感度および精度と
もにRIA法より優れていることが確認されている。し
かし、その感度は、正常人の血中ヒトカルシトニンレベ
ルを測定するには未だ不十分である。
【0008】本発明者らは、甲状髄様癌および他の臓器
の悪性腫瘍に特異的に感応して血中のヒトカルシトニン
量が上昇するという公知の事実に鑑み、甲状髄様癌およ
び他の臓器の悪性腫瘍においてその動態を的確かつ簡便
に判断するために、既にヒトカルシトニンに特異的に反
応するモノクローナル抗体を作製し、特許出願をしてい
る(特開平05−103689号)。しかし、これらのモ
ノクローナル抗体をサンドイッチ法に用いた場合、どの
組合せを用いても感度の点でなお不十分であることがわ
かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はヒトカルシト
ニンのサンドイッチ法による免疫測定法において、正常
人の血中ヒトカルシトニン濃度を高感度に測定できる高
感度なモノクローナル抗体を提供するものである。ま
た、本発明は該抗体を産生するハイブリドーマ細胞株、
該抗体の製造方法、および該抗体を用いるヒトカルシト
ニンの高感度かつ迅速な測定法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、今回新た
に、抗ヒトカルシトニンモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマ細胞株を細胞融合法によって樹立し、得
られたモノクローナル抗体の最適組合せを検討すること
により、サンドイッチ法による高感度なヒトカルシトニ
ン検出法を実現するモノクローナル抗体を選択した。こ
の結果、後記実施例に示す特定のモノクローナル抗体の
組合せが、特にサンドイッチ法において高感度を与える
ことを見い出した。上記目的のためには、ハイブリドー
マHCT-M-02、HCT-C-08、HCT-N-11、
HCT-C-15、HCT-M-16およびHCT-C-18
からなる群から選択されるハイブリドーマ細胞株によっ
て産生されるモノクローナル抗体が特に適していること
を見い出した。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のモノクローナル抗体は細
胞融合法によって得ることができる。即ち、抗体産生細
胞とミエローマ細胞を融合させてハイブリドーマを形成
させ、該ハイブリドーマをクローン化し、ヒトカルシト
ニンに特異性を示すクローンを選択し、該クローンを培
養し、産生されたモノクローナル抗体を回収することに
よって目的の抗体を得ることができる。
【0012】抗体産生細胞は、例えば、ヒトカルシトニ
ンまたは所望により担体タンパク質と結合させたヒトカ
ルシトニンコンジュゲートを適当なアジュバントと混合
し、この混合物を用いて免疫した動物の脾臓細胞または
リンパ節由来のB細胞などであってよい。免疫する動物
としては、マウス、ラット、ウサギ、ヤギなどを用いる
ことができる。
【0013】抗原となるヒトカルシトニンは化学的に合
成することができる。ヒトカルシトニンコンジュゲート
を調製する際の担体タンパク質としては、例えばオボア
ルブミンを挙げることができ、また、架橋試薬として
は、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミドを挙げることができる。免疫は、
例えば、ヒトカルシトニンコンジュゲート4〜40mgを
動物の腹腔内に2〜3週間の間隔で3〜4回投与するこ
とにより行ってよい。追加免疫の3日後に免疫動物より
抗体産生細胞を回収する。
【0014】抗体産生細胞とミエローマ細胞の融合は常
法に従って行ってよい。ミエローマ細胞としてはマウ
ス、ラット、ヒトのものを使用することができる。細胞
融合法としてはポリエチレングリコール法、電気的融合
法などが挙げられる。
【0015】細胞融合によって得られたハイブリドーマ
の選択は、例えば、ラジオイムノアッセイ、あるいは酵
素標識抗体法(ELISA)、蛍光標識抗体法等によって
行う。即ち、ヒトカルシトニンとハイブリドーマ培養上
清を反応させ、ヒトカルシトニンに特異性を示す抗体を
産生しているハイブリドーマを選択し、限界希釈法によ
ってクローニングを行う。
【0016】モノクローナル抗体の回収は、例えば次の
ようにして行うことができる。選択したクローンを、例
えば、予めプリスタン(2,6,10,14−テトラメチル
ペンタデカン)を投与したマウスの腹腔に移植し、10
〜14日後にモノクローナル抗体を含む腹水を回収す
る。腹水からの抗体の回収は硫安分画法、イオン交換ク
ロマトグラフ法あるいはアフィニティークロマトグラフ
ィー等により容易に達成される。
【0017】サンドイッチ法に最適なモノクローナル抗
体の組合せの探索は、通常、作製したモノクローナル抗
体の全てを組合せたサンドイッチ法を検討し、最も高い
感度を発現するモノクローナル抗体の組合せを見い出す
ことにより行う。
【0018】得られたモノクローナル抗体を用いて、生
体中、例えば血清あるいは血漿中のヒトカルシトニンを
特異的かつ高感度に測定することができる。測定のため
に抗体を酵素、蛍光物質あるいは放射性同位体等で標識
することができ、常法に従ってサンドイッチ酵素イムノ
アッセイ、蛍光イムノアッセイあるいはラジオイムノア
ッセイ等の免疫学的測定法を行うことができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例1 抗ヒトカルシトニンモノクローナル抗体の作
製 (1)抗原の調製 後記の表5に示す32個のアミノ酸からなるヒトカルシ
トニンペプチドを、通常のペプチド合成法により合成し
た。このペプチド抗原の免疫原性を高めるため、架橋試
薬を用いて担体タンパク質に結合させた。即ち、25mg
/mlヒトカルシトニン水溶液(22.4μl)に、10mg/
mlオボアルブミン水溶液(16.8μl)と100mg/mlの
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(16.8μl)を添加し、一晩反応させた。この
反応液を蒸留水に対して透析し、10mg/mlのヒトカル
シトニンを含むヒトカルシトニンコンジュゲート溶液と
した。
【0020】(2)マウスの免疫 10mg/mlのヒトカルシトニンを含むヒトカルシトニン
コンジュゲート溶液(100μl)をフロイントの完全ア
ジュバント(100μl)と混合した。この混合液(200
μl)を、2〜3週間の間隔で3〜4回、BALB/cマ
ウスの腹腔内に投与して免疫した。
【0021】(3)細胞融合 最終免疫より20〜40日経過後に10mg/mlのヒトカ
ルシトニン(100μl)を3日間連続して投与し、さら
にその3日後に脾臓をマウスより摘出して脾臓細胞を回
収した。マウスミエローマ細胞(P3X63Ag8U1)
は、15%牛胎児血清を含むDMEM溶液で予め37℃
のCO2インキュベーター内で培養した。0.5〜1×1
8個の脾細胞と2×107個のミエローマ細胞を50ml
の遠心管に入れ、十分に混合した。混合した細胞に0.
5mlの50%ポリエチレングリコール1500を含む7
5mM HEPES溶液を加え、穏やかに混合して脾臓細
胞とミエローマ細胞を融合させた。次に、この細胞混合
液にDMEM溶液(40ml)を穏やかに混合しながら約1
0分間以内に加え、さらに、15%牛胎児血清を含むD
MEM溶液(30ml)を穏やかに混合しながら約10分間
以内に加えた。この細胞融合操作は37℃で行った。融
合細胞を含む溶液(70ml)を96ウエルのプレート2枚
に分注し、37℃のCO2インキュベーター内で一晩培
養した。未融合のミエローマ細胞と融合細胞は、HAT
培地で選別した。即ち、一晩培養した培養液の半量(0.
1ml)を、10μMヒポキサンチン、0.4μMアミノプ
テリン、16μMチミジンおよび15%牛胎児血清を含
むDMEM溶液(HAT培地)と交換し、37℃のCO2
インキュベーター内で培養を継続して、未融合のミエロ
ーマ細胞を死滅させた。
【0022】(4)抗体産生ハイブリドーマのスクリーニ
ングおよびクローニング ハイブリドーマのスクリーニングはラジオイムノアッセ
イ法により行った。増殖が認められたウエルの培養上清
(100μl)を採取し、これに125Iで標識したヒトカル
シトニン(100μl)および未標識ヒトカルシトニン(1
00μl)を加えて反応させた。次いで、50%ポリエチ
レングリコール6000(100μl)を反応系に添加し
て沈澱させ、その放射活性を測定した。抗体産生が確認
できたウエル中のハイブリドーマを限界希釈法によって
クローニングした。ハイブリドーマは15%牛胎児血清
を含むRPMI1640培地中で培養した。以上の方法
で18種類のクローンを樹立した。
【0023】(5)モノクローナル抗体の大量調製と精製 マウスの腹腔内へ、プリスタン[2,6,10,14−テト
ラメチルペンタデカン(和光純薬)](0.5ml)を注射し、
2週間以上マウスを飼育した。予め増殖させていたモノ
クローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞を回収し、DM
EMで細胞数が約4×106個/mlになるように希釈し
た。この細胞液(0.5ml)をマウスに腹腔内注射し、1
〜3週間後に腹部を切開し、パスツールピペットで腹水
を回収した。採取した腹水は、等量の溶血液と混合した
のち、2000rpmで10分間遠心し、得られた上清を
モノクローナル抗体溶液とした。このモノクローナル抗
体溶液から、マウスIgG精製キット[アフィゲルプロテ
インA MAPS−II、バイオラッド(BIO-RAD)社]を用
いたプロテインAカラムクロマトグラフィーによって、
モノクローナル抗体を精製した。
【0024】実施例2 サンドイッチ法に最適なモノク
ローナル抗体の選択 実施例1で得られたモノクローナル抗体を用いてサンド
イッチ法を実施することにより、サンドイッチ法に最適
なモノクローナル抗体を選択した。精製したモノクロー
ナル抗体を、ビオチン化キット[アマーシャム(Amersha
m)]を用いてビオチン標識した。精製したモノクローナ
ル抗体を、NAP−25カラムで脱塩処理し、定量した
のち、モノクローナル抗体(1mg)を分注し、凍結乾燥し
た。凍結乾燥試料を50mMホウ酸ナトリウム緩衝液(p
H8.6)(1ml)に溶解し、ビオチン化試薬(40μl)を
加え、室温で振盪しながら1時間反応させた。NAP−
25カラムで未反応試薬を除去し、100mM NaN
3(180μl)を加え、ビオチンラベル化モノクローナル
抗体とした。
【0025】固定化抗体18種類、二次抗体18種類の
全ての組合せについてサンドイッチ法を実施した。マイ
クロタイタープレート[コースター(Costar)社]の各ウエ
ルに固定化抗体[10μg/mlの精製抗体を含む50mM
炭酸緩衝液(pH9.6)]を50μlずつ満たし、4℃で一
晩放置した。次いで、固定化抗体を除き、PBSで洗浄
したのち、ブロック液[4倍希釈のブロックエース(雪印
乳業)]を200μlずつ満たし、室温で1時間放置し
た。次いで、ブロック液を除き、PBS−Tweenで洗浄
したのち、抗原溶液(5ng/mlのhCTを含む10倍希
釈のブロックエース溶液)を50μlずつ満たし、室温で
2時間放置した。次いで、抗原溶液を除き、PBS−T
weenで洗浄したのち、二次抗体(100倍希釈のビオチ
ンラベル化抗体を含む10倍希釈のブロックエース溶
液)を50μlずつ満たし、室温で2時間放置した。次い
で、二次抗体を除き、PBS−Tweenで洗浄したのち、
酵素溶液[500倍希釈のHRP−ストレプトアビジン
(アマーシャム)を含む10倍希釈のブロックエース溶
液]を50μlずつ満たし、室温で2時間放置した。次い
で、酵素溶液を除き、PBS−Tweenで洗浄したのち、
基質溶液(12mg/mlのo-フェニレンジアミンを含む1
00mMクエン酸緩衝液(pH4.5)]を200μlずつ満
たし、室温で15分間反応させた。6N H2SO4(50
μl)を加えて反応を停止させ、490nmでの吸光度を測
定した。
【0026】18種類のモノクローナル抗体の全ての組
合せについて、サンドイッチ法によりヒトカルシトニン
の測定を試みた結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0027】この結果、以下の表2に示す(a)〜(e)のモ
ノクローナル抗体の組合せを用いたサンドイッチ法によ
り、ヒトカルシトニンを高感度に測定することが可能で
あることがわかった。
【表2】 表2.サンドイッチ法におけるモノクローナル抗体の最適組合せ 固定化抗体 二次抗体 (a) No.2 (HCT-M-02) No.8 (HCT-C-08) (b) No.16(HCT-M-16) No.11(HCT-N-11) (c) No.8 (HCT-C-08) No.11(HCT-N-11) (d) No.15(HCT-C-15) No.16(HCT-M-16) (e) No.18(HCT-C-18) No.2 (HCT-M-02)
【0028】表2に挙げた6種類のモノクローナル抗体
No.2、No.8、No.11、No.15、No.16および
No.18をそれぞれ産生する6種類のハイブリドーマH
CT-M-02、HCT-C-08、HCT-N-11、HC
T-C-15、HCT-M-16およびHCT-C-18は、
平成8年(1996)11月21日に工業技術院生命工学
工業技術研究所に寄託され、受託番号として、それぞれ
FERM BP−5750、FERM BP−5752、
FERM BP−5749、FERM BP−5753、
FERM BP−5751およびFERM BP−575
4を取得している。
【0029】実施例3 モノクローナル抗体の特性化 次に、上記表2の組合せを構成する6種類のモノクロー
ナル抗体の性質について検討した。 (1)アイソタイプの分析 選択した6種類のモノクローナル抗体について、アイソ
タイプを分析した。0.25ng/mlのヒト合成カルシト
ニン(50μl)をELISAプレート(コースター社)の
各ウエルに加え、37℃で1時間反応させて固相化抗原
とした。ブロッキング剤(300μl)を加えて37℃で
2時間静置したのち、各精製抗体(5〜50ng)を添加
し、37℃で1時間反応させた。ウエルを洗浄後、マウ
スタイパーサブアイソタイピングパネル(バイオラッド
社)添付の各アイソタイプに対する抗体(50μl)を加え
て、37℃で1時間反応させた。次いで、パーオキシダ
ーゼ標識抗体(50μl)を添加し、室温で1時間静置し
た。ウエルを十分に洗浄したのち、2M硫酸を加えて反
応を停止させ、測定波長:490nm、対照波長:655nm
における吸光度を測定した。
【0030】表3に示したように、HCT-C-15およ
びHCT-M-16はIgG2a、その他のクローンはIg
G1であり、L鎖はいずれもκであった。これらの結果
を表4にまとめた。
【表3】 表3.ELISAによるアイソタイプの分析 クローン名 IgG1 IgG2a IgG2b IgG3 IgM IgA κ λ HCT-M-02 2.413 0.374 0.165 0.172 0.056 0.064 3.000 0.097 HCT-C-08 2.512 0.121 0.082 0.042 0.088 0.102 1.625 0.050 HCT-N-11 1.674 0.056 0.019 0.084 0.049 0.000 0.556 0.000 HCT-C-15 0.383 1.936 0.159 0.162 0.093 0.153 1.405 0.142 HCT-M-16 0.030 1.971 0.103 0.040 0.018 0.024 1.099 0.019 HCT-C-18 2.217 0.353 0.611 0.103 0.063 0.035 1.894 0.028
【表4】 表4.抗カルシトニン抗体産生クローンのアイソタイプ クローン名 アイソタイプ HCT−M−02 IgG1 HCT−C−08 IgG1 HCT−N−11 IgG1 HCT−C−15 IgG2a HCT−M−16 IgG2aHCT−C−18 IgG1
【0031】(2)エピトープ部位の解析 合成ヒトカルシトニンペプチド(3.4×10-11モル)を
ELISAプレート(コースター社)に加え、37℃で1
時間反応させて固相化抗原とした。ウエルを洗浄したの
ち、ブロッキング剤(300μl)を加えて37℃で2時
間静置した。次いで、各精製抗体(5〜50ng)を添加
し、37℃で1時間反応させた。3000倍希釈したパ
ーオキシダーゼ標識抗マウスIgG(γ鎖認識)抗体(50
μl)を添加して室温で1時間反応させたのち、0.15
%H22含有0.1%o-フェニレンジアミン溶液(50
μl)を加えて室温で10分間反応させた。2M硫酸を加
えて反応を停止させ、測定波長:490nm、対照波長:6
55nmにおける吸光度を測定した。
【0032】解析に用いた合成ヒトカルシトニンペプチ
ドの配列は、以下の表5に示した通りである。
【表5】 表5.使用した合成ヒトカルシトニンペプチド hCT( 1−32): CGNLSTCMLGTYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP−NH2 hCT( 1−10): CGNLSTCMLG hCT(11−20): TYTQDFNKFH hCT(21−32): TFPQTAIGVGAP−NH2 hCT( 1−20): CGNLSTCMLGTYTQDFNKFH hCT(11−32): TYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP−NH2
【0033】エピトープ部位の解析結果を以下の表6に
示す。抗カルシトニンモノクローナル抗体産生クローン
は、表7にまとめたように、それぞれヒトカルシトニン
のN末端側、中央部分、またはC末端側を認識した。
【表6】 表6.ELISAによるエピトープ部位の解析 クローン名 ペプチド hCT1-32 hCT1-10 hCT11-20 hCT21-32 hCT1-20 hCT11-32 HCT-M-02 3.000 0.030 2.628 0.818 2.882 2.763 HCT-C-08 3.000 0.110 0.045 3.000 0.415 3.000 HCT-N-11 0.783 0.057 0.036 0.054 0.486 0.024 HCT-C-15 3.000 0.025 0.143 0.840 0.117 3.000 HCT-M-16 2.181 0.027 0.493 0.017 1.692 2.115 HCT-C-18 3.000 0.026 0.030 3.000 0.150 3.000
【表7】表7.抗カルシトニン抗体のエピトープ部位 クローン名 エピトープ部位 HCT−M−02 中央部分 HCT−C−08 C末端側 HCT−N−11 N末端側 HCT−C−15 C末端側 HCT−M−16 中央部分HCT−C−18 C末端側
【0034】(3)抗体価(親和性)の測定 0.25ng/mlのヒト合成カルシトニン(50μl)をEL
ISAプレート(コースター社)の各ウエルに加え、37
℃で1時間反応させて固相化抗原とした。ブロッキング
剤(300μl)を加えて37℃で2時間静置した。次い
で、ウエルを十分に洗浄し、各精製抗体を0.01ng/m
l〜1000ng/mlの濃度に調整し、50μlずつ添加し
た。37℃で1時間反応させたのち、パーオキシダーゼ
標識抗体抗マウスIgG(H+L鎖認識)(50μl)を添加
し、室温で1時間静置した。ウエルを十分に洗浄したの
ち、0.42%H22含有40%O−フェニレンジアミ
ン溶液(200μl)を加えて室温で15分間反応させ
た。次いで、3M硫酸を加えて反応を停止させ、測定波
長:490nm、対照波長:655nmにおける吸光度を測定
した。
【0035】抗体量−反応性曲線を作成し(図1)、本条
件下、OD490/OD655が1.0である抗体濃度
(M)の逆数を抗体価とした。表8に示すように、得られ
たモノクローナル抗体はヒトカルシトニンに高い特異性
を示した。
【表8】表8.抗カルシトニン抗体の抗体価(親和性) クローン名 抗体価(1/モル) HCT−M−02 1.16×1010 HCT−C−08 6.47×1010 HCT−N−11 8.05×108 HCT−C−15 1.80×1010 HCT−M−16 3.66×109 HCT−C−18 1.29×1011
【0036】
【発明の効果】本発明により、ヒトカルシトニンに対し
て高親和性を有するモノクローナル抗体が提供された。
本発明のモノクローナル抗体を利用することにより、ヒ
トカルシトニンのための高感度かつ高精度のサンドイッ
チ法による免疫測定法を構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のモノクローナル抗体について、抗体
の濃度−抗原との反応性の関係を調べた結果を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 15/02 ZNA G01N 33/577 B G01N 33/53 A61K 39/395 N G01N 33/574 A 33/577 C12N 5/00 B // A61K 39/395 15/00 B G01N 33/574 ZNAC (C12P 21/08 C12R 1:91) (C12N 15/02 ZNA C12R 1:91) (72)発明者 片岡 千和 京都府京都市下京区中堂寺南町17 株式会 社関西新技術研究所内 (72)発明者 坂木 純子 京都府京都市下京区中堂寺南町17 株式会 社関西新技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトカルシトニンを特異的に認識するモ
    ノクローナル抗体であって、ハイブリドーマHCT-M-
    02、HCT-C-08、HCT-N-11、HCT-C-1
    5、HCT-M-16およびHCT-C-18からなる群か
    ら選択されるハイブリドーマ細胞株によって産生される
    モノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】 下記の性質: (a)抗原に対する親和性:8.05×108〜1.29×1
    11;および (b)IgGクラス:IgG1あるいはIgG2a;を有する
    抗体である請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】 ヒトカルシトニンを抗原としてマウスを
    免疫し、該マウスより得た抗体産生能を有する脾臓細胞
    とマウスミエローマ細胞とを融合させて得られる、ヒト
    カルシトニンを特異的に認識するモノクローナル抗体を
    産生するハイブリドーマ細胞株であって、ハイブリドー
    マHCT-M-02、HCT-C-08、HCT-N-11、
    HCT-C-15、HCT-M-16およびHCT-C-18
    からなる群から選択されるハイブリドーマ細胞株。
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