JPH0693A - モノクローナル抗体 - Google Patents

モノクローナル抗体

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JPH0693A
JPH0693A JP4221431A JP22143192A JPH0693A JP H0693 A JPH0693 A JP H0693A JP 4221431 A JP4221431 A JP 4221431A JP 22143192 A JP22143192 A JP 22143192A JP H0693 A JPH0693 A JP H0693A
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antibody
monoclonal antibody
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JP4221431A
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Shin Yazawa
伸 矢澤
Takayuki Asao
高行 浅尾
Masaru Akamatsu
優 赤松
Teikin Shin
貞均 申
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、Leb及びLeyの両者を認識し、L
a及びLexとは反応しないことを特徴とするモノクロ
ーナル抗体を提供するものである。 【効果】本発明抗体は、例えばこれを免疫組織染色法に
利用して、殊に大腸癌の組織染色において癌部と非癌部
の染め分けを行ない得、陽性率も高く、従って、癌、特
に大腸癌の診断及び/又はスクリーニングに極めて有効
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腫瘍乃至癌(以下単に
「癌」という)に関連する新規なモノクローナル抗体、
殊に大腸癌に関連する新しいモノクローナル抗体に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び課題】本発明の目的は、新規なモノク
ローナル抗体、より詳しくはLeb(ルイスb型抗原:
Fucα1→2Galβ1→3〔Fucα1→4〕Gl
cNAc)及びLey(ルイスY:Fucα1→2Ga
lβ1→4〔Fucα1→3〕GlcNAc)として特
定される糖鎖構造(抗原)の両者を認識し、Lea(ル
イスa型抗原:Galβ1→3〔Fucα1→4〕Gl
cNAc)及びLex(ルイスX:Galβ1→4〔F
ucα1→3〕GlcNAc)として特定される糖鎖構
造(抗原)のいずれにも反応性を有しない新規なモノク
ローナル抗体を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、上記目的に合致するモノクローナル抗体を得るに
成功し、ここに本発明を完成するに至った。
【0004】即ち本発明によれば、Leb及びLeyの両
者を認識し、Lea及びLexとは反応しないことを特徴
とするモノクローナル抗体か提供される。
【0005】本明細書において、GalはD−ガラクト
ース残基を、FucはL−フコース残基を、またGlc
NAcはN−アセチル−D−グルコサミン残基をそれぞ
れ示す。
【0006】本発明モノクローナル抗体の製造につき詳
述すれば、本発明抗体はLeb及びLeyを免疫抗原とし
て製造することができる。かかる免疫抗原を利用する抗
体の製造法は、一般的方法に従うことができる(例えば
Hanfland, P., Chem. Phys. Lipids, 15, 105 (1975) ;
Hanfland, P., Chem.Phys. Lipids, 10, 201 (1976) ;
Koscielak, J., Eur. J. Biochem., 37, 214 (1978)等
参照)。
【0007】該方法は、より具体的には、例えば上記免
疫抗原で免疫した哺乳動物の形質細胞(免疫細胞)と哺
乳動物の形質細胞腫細胞との融合細胞(hybridoma)を作
成し、これより所望の抗体を産生するクーロンを選択
し、該クーロンを培養することにより実施できる。
【0008】かくして得られる抗体は抗体産生ハイブリ
ドーマ培養上清あるいはマウス腹水を抗体溶液としてそ
のままで使用できるものであり、更には硫酸アンモニウ
ム分画やイオン交換クロマトグラフィーあるいはプロテ
ィンAカラム等によるアフイニティクロマトグラフイー
により精製したものも抗体溶液として使用することも可
能である。
【0009】上記方法において用いられる免疫抗原とし
てのLeb及びLeyとしては、之等糖鎖構造自体、該糖
鎖構造を有するオリゴ糖、糖脂質及び糖蛋白質等を使用
でき、更に之等のいずれかを発現し得る細胞自体や該細
胞からの抽出抗原等を使用することもできる。之等の内
では、特に矢澤らの方法〔Immunol. Invest., 1990,19
(4),319-327〕に従って、L−フコース特異性レクチン
の親和性クロマトグラフィーにより調製された抗原が好
ましいものとして例示できる。尚、之等のLeb及びL
yは公知の方法に従い調製することができ、また市販
品としても入手可能である。更に、免疫抗原としては、
上記各種の物質を適当なアジュバンドと混合して利用す
ることもできる。
【0010】上記免疫抗原で免疫される哺乳動物として
は、特に制限はないが、細胞融合に使用する形質細胞腫
細胞との適合性を考慮して選択するのが好ましく、一般
にはマウス、ラット等が有利に用いられる。
【0011】免疫は一般的方法により、例えば上記免疫
抗原を哺乳動物に静脈内、皮内、皮下、腹腔内注射等に
より投与することにより実施できる。
【0012】上記免疫は、例えばマウスの場合、免疫抗
原をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)や生理食塩水等
で適当な濃度に希釈し、所望により通常のアジュバント
と併用して、供試動物に2〜14日毎に数回投与し、総
投与量が100〜500μg/マウス程度になるように
して実施するのが好ましい。最終免疫後、摘出した脾臓
より所望の免疫細胞を収得できる。尚、上記アジュバン
トとしては百日咳ワクチン、完全又は不完全フロインド
アジュバントあるいはアラムを用いるとよい。
【0013】上記免疫細胞と融合される他方の親細胞と
しての哺乳動物の形質細胞腫細胞としては、既に公知の
種々のもの、例えばP3/X63-Ag8(X63) (Nature, 256, 4
95-497 (1975))、P3/X63-Ag8. U1 (P3U1) (Current To
pics in Microbiology andImmunology, 81, 1-7 (197
8)) 、P3/NSI-1- Ag4-1(NS-1) (Eur. J. Immunol.,6,
511-519 (1976))、Sp2/0-Ag14(Sp2/0) (Nature, 27
6,269-270 (1978))、FO(J. Immuno. Meth., 35, 1-21
(1980) )等や、ラットにおける210.RCY3.Agl.2.3.(Y
3) (Nature, 277, 13l-133, (1979))等の骨髄腫細胞
等を使用できる。
【0014】上記免疫細胞と形質細胞腫細胞との融合反
応は、公知の方法、例えばマイルスタイン(Milstein)
らの方法(Method in Enzymology, 73, 3 (1981))等に準
じて行なうことができる。より具体的には上記融合反応
は、通常の融合促進剤、例えばポリエチレングリコール
(PEG)、センダイウイルス(HVJ)等の存在下
に、通常の培地中で実施され、培地には更に融合効率を
高めるためにジメチルスルホキシド等の補助剤を必要に
応じて添加することもできる。また、電気処理(電気融
合)による方法等を適宜採用することもできる。免疫細
胞と形質細胞腫細胞との使用比は、通常の方法と変わり
なく、例えば形質細胞腫細胞に対して免疫細胞を約1〜
10倍程度用いるのが普通である。融合反応時の培地と
しては、形質細胞腫細胞の増殖に通常使用される各種の
もの、例えばRPMI−1640培地、MEM培地、そ
の他のこの種細胞培養に一般に利用されるものを例示で
き、通常これら培地は牛胎児血清(FCS)等の血清補
液を抜いておくのがよい。
【0015】融合は上記免疫細胞と形質細胞腫細胞との
所定量を、上記培地内でよく混合し、予め37℃程度に
加温したPEG溶液、例えば平均分子量1000〜60
00程度のものを、通常培地に約30〜60w/v%程
度で加えて混ぜ合わせることにより行なわれる。以後、
適当な培地を逐次添加して遠心し、上清を除去する操作
を繰り返すことにより所望のハイブリドーマが形成され
る。
【0016】得られる所望のハイブリドーマの分離は、
通常の選別培地、例えばHAT培地(ヒポキサンチン、
アミノプテリンおよびチミジンを含む培地)で培養する
ことにより行なわれる。該HAT培地での培養は、目的
とするハイブリドーマ以外の細胞(未融合細胞等)が死
滅するのに充分な時間、通常数日〜数週間行なえばよ
い。かくして得られるハイブリドーマは、通常の限界希
釈法により目的とする抗体の検索及び単一クーロン化に
供される。
【0017】目的抗体産生株の検索は、例えばELIS
A法(Engvall, E., Meth. Enzymol., 70, 419-439 (19
80) )、プラーク法、スポット法、凝集反応法、オクタ
ロニー(Ouchterlony) 法、ラジオイムノアッセイ(RI
A)法等の一般に抗体の検出に用いられている種々の方
法(「ハイブリドーマ法とモノクローナル抗体」、株式
会社R&Dプラニング発行、第30〜53頁、昭和57
年3月5日)に従い実施でき、この検索には前記免疫抗
原やLea、Lex、之等の構造を有する同様の抗原等が
利用できる。かくして得られる本発明のモノクローナル
抗体を産生するハイブリドーマは、通常の培地で継代培
養でき、また液体窒素中で長期保存できる。
【0018】上記ハイブリドーマからの本発明モノクロ
ーナル抗体の採取は、該ハイブリドーマを、常法に従っ
て培養してその培養上清として得る方法やハイブリドー
マをこれと適合性のある哺乳動物に投与して増殖させ、
その腹水として得る方法が採用される。前者の方法は、
高純度の抗体を得るのに適しており、後者の方法は、抗
体の大量生産に適している。また上記のごとくして得ら
れる抗体は、更に塩析、ゲル濾過法、アフィニティクロ
マトグラフィー等の通常の手段により精製できる。
【0019】かくして得られる本発明モノクローナル抗
体は、Leb及びLeyを認識し(之等と反応性を有す
る)、Lea及びLexとは反応しないことにより特徴付
けられる。
【0020】従って、本発明抗体の利用によれば、例え
ば免疫組織染色法、放射免疫測定法(RIA)、酵素免
疫測定法(EIA)、凝集法等の通常の免疫学的手段に
より、高感度、高精度に且つ高い特異性をもってLeb
及びLeyの両者抗原の存在乃至局在を簡易に測定する
ことができる。殊に、本発明者らの知見によれば、かか
るLeb及びLeyの両者に反応性を有し、Lea及びL
xとは反応しないタイプの抗体、特に本明細書に「抗
体YB−2」として記載の抗体、を利用した免疫組織染
色法によれば、該抗体が癌部に極めて高い特異性を有す
るという結果が得られている。殊に本発明抗体の利用に
よれば、上記大腸癌の組織染色において、癌部と非癌部
の染め分けが非常に良好になされ、また陽性率も高いと
いう結果が得られている。更に、本発明モノクローナル
抗体の反応性は、大腸癌細胞の生物学的悪性度と強い相
関が認められており、従って、該抗体は癌、特に大腸癌
の診断及び/又はスクリーニングに極めて有効であると
認められる。尚、本発明によって提供されるかかる特定
の抗体を利用した測定系の設定、改良乃至応用は当業者
にとり自明である。
【0021】上記測定系において検体としては、大腸等
の各種組織や、例えば血液、細胞組織液、リンパ液、胸
水、腹水、羊水、胃液、尿、膵液、髄液、唾液等の各種
体液等をいずれも利用できる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば癌細胞、殊に大腸癌に特
異反応性を有する抗体が提供される。本発明抗体の利用
によれば大腸癌患者等の血清診断、組織診断法、大腸癌
組織等のイメージング法、大腸癌部位等への薬物のター
ゲティング法、大腸癌等の抗体による治療法等が提供さ
れる。
【0023】
【実施例】本発明を更に詳しく説明するため、以下に実
施例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0024】
【実施例1】モノクローナル抗体の製造 ハイブリドーマの樹立 矢澤らの方法〔Immunol. Invest., 1990, 19 (4),319-3
27〕に従って得られたヒト由来フコシル糖鎖抗原と、フ
ロインド完全アジュバントとを等量混合し、BALB/
cマウスに0.1mlずつ腹腔内注射して免疫し、4週
及び8週後に追加注射して免疫した。
【0025】最終免疫から3日後、脾臓を摘出し、RP
MI−1640粉末培地(ギブコ社製)1袋にピルビン
酸ナトリウム110mg、L−グルタミン292mg、
炭酸水素ナトリウム1.8g、硫酸カナマイシン(明治
製薬社製)1/16g力価及び1N塩酸2mlを加えて
蒸留水で1lに調整したもの(以下「RPMI培地」と
いう)に1/9容量のウシ胎児血清(FBS:ギブコ社
製)を加えた培地(以下「10%FBS−RPMI培
地」という)中で上記脾臓をよくほぐし、8.4×10
7 個の脾細胞を得た。
【0026】上記脾細胞と抗体非結合型マウスミエロー
マ細胞X63−Ag8−653とを、オリとハーゼンバ
ーグ(Oi and Herzenberg )の方法に従って、ポリエチ
レングリコールを用いて細胞融合させた。即ち、RPM
I培地で洗浄した脾細胞浮遊液に、予め培養しておいた
上記ミエローマ細胞1/4量(3.2×107 個)の浮
遊液を混合し、遠心後、沈殿細胞を37℃に加温した5
0%ポリエチレングリコール1000(半井化学社製)
のRPMI培地溶液1mlを1分間かけて沈殿をほぐし
ながら徐々に加え、更に1分間穏やかにかき混ぜた後、
RPMI培地10mlをゆっくりと加えた。細胞を遠心
沈殿後、10%FBS−RPMI培地に浮遊させ、フィ
ーダー細胞として4週齢のBALB/cマウスから取っ
た胸腺細胞3×108 個を混合し、96穴平底マイクロ
テストプレート(ファルコン社製)に100μlずつ播
き、37℃、5%CO2 の条件で一夜培養した。
【0027】翌日、100×HAT(ギブコ社製)を1
0%FBS−RPMI培地に1/100容量加えた培地
(以下「HAT培地」という)100μlを各ウェルに
加えた。更に4日後に培地の半量をHAT培地と交換
し、この操作を4日毎に繰り返して、ハイブリドーマ細
胞を選択した。
【0028】上記融合後12日目及び13日目に培養上
清のLeb及びLey反応性を調べることによりスクリー
ニングを行ない、特に強い活性を示すウェルについて限
界希釈法に従いクローニングを行なって、所望の抗体を
産生する目的ハイブリドーマを樹立した。
【0029】 モノクローナル抗体の作成 上記で得られた所望のハイブリドーマの一つであるク
ローンNo.YB−2(YB−2は、通商産業省工業技
術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄第13044号
(FERM P−13044)として寄託されている)
を、10%FBS−RPMI培地にて5%CO2 条件下
で、37℃にて96時間培養した。培養液を3000rp
m 、10分間遠心分離して、目的モノクローナル抗体Y
B−2を含む培養上清を得た。
【0030】かくして得られた抗体YB−2のクラス
は、マウスタイパーキット(バイオラット社製)を用い
て調べた結果、IgMであった。
【0031】
【実施例2】本発明抗体YB−2の反応性 第1表に記載の各糖鎖抗原(各糖鎖結合BSA:
“Syntagen”、ケムバイオメド社製)を用いて、その
0.1ng/ウェルを固相化したプレートに、前記本発
明抗体YB−2の培養上清のD−PBS(-)10倍希釈
液100μl/ウェルを加えて、室温で2時間振盪下に
反応させた。0.05%ツイーン20のD−PBS(-)
で洗浄後、パーオキシダーゼ標識抗マウスIgM抗体
(anti mouse IgM-HRP溶液、ザイメット社製)の100
μl/ウェルを加えて、同様に反応(室温、2時間、振
盪下)させ、洗浄した。
【0032】発色液(オルトフェニレンジアミン(OP
D)溶液)をウェル当り50μl加え、室温で30分間
反応させた後、50μlの2N硫酸を加えて反応を停止
させ、492nmの吸光度(OD492 nm)を測定し
た。
【0033】結果を第1表に示す。
【0034】
【表1】
【0035】第1表より、本発明抗体YB−2は、Le
b及びLey並びにHタイプIIを認識し、Lea及びL
xを含む他の糖鎖抗原とは実質的に反応しないことが
判る。
【0036】 下記壁深達度別の大腸癌63例を対象
として、本発明抗体YB−2を用いた免疫組織染色法を
実施した。
【0037】m(粘膜内):14例 sm(粘膜下層):12例 pm(固有筋層):18例 ss(漿膜層):11例 s,si(漿膜外):8例 免疫組織染色法としてはABC法(VECTASTAIN(登録商
標)ABC システム実験マニュアル1989:フナコシ薬
品社)を用いた。
【0038】即ち、パラフィン包埋ブロックより厚さ2
μmの薄切切片を作成し、脱パラフィン後、0.3%H
2 2 付加100%メタノールにて内因性ペルオキシダ
ーゼを不活化した。次いで、正常ヤギ血清にて二次抗体
由来の非特異反応をブロックした後、抗体YB−2(1
0倍希釈)と約15時間冷所(4℃)にて反応させた。
PBSで洗浄後、二次抗体(ビオチン化ヤギ抗マウスI
gM抗体)と30分間反応させ、更に洗浄後、ABC試
薬(ベクター社製)と30分間反応させた。洗浄後、D
ABにて発色させ、ヘマトキシリンで核染色した後、脱
水封入した。
【0039】染色度は、ハマダらの報告〔Cancer, 55:
136-141, 1985 〕に従い、陰性(染色度0)及び陽性
(染色度1:Apical type 、染色度2:Cytoplasmic ty
pe及び染色度3:Stromal type)として評価した。
【0040】得られた結果を、生存率、分化度、リンパ
節転移、リンパ管侵襲、静脈侵襲及び深達度別に、順次
第2表〜第7表に示す。
【0041】また上記と同様にして、上記各症例の非癌
部(正常組織)及び大腸腺腫の免疫組織染色した結果
を、第8表及び第9表にまとめて示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】
【表9】
【0050】以上のように、本発明抗体YB−2による
免疫染色の結果によれば、抗体YB−2は癌部に極めて
高い特異性を有し、癌部と非癌部の染め分け性に優れて
おり、その反応性が大腸癌細胞の生物学的悪性度と強く
相関すると認められる。
【0051】かかる本発明抗体を用いた免疫組織染色法
は、大腸癌における陽性率が極めて高く(正常組織との
反応性が低く)、従って該方法は大腸癌診断分野におい
て極めて有用であることが明らかである。
【0052】 前記に準じて、抗体YB−2の反応
性を阻害実験により試験した。
【0053】即ち、0.1μg/ウエルの糖鎖抗原を固
相化したウエルに12.5ng/ウエルのYB−2抗体
及び各種濃度の阻害用糖鎖抗原を加えて、室温2時間振
盪下に反応させた。洗浄後、前記と同様にパーオキシタ
ーゼ標識抗マウスIgM抗体を用いて固相化糖鎖抗原に
結合したYB−2抗体を測定した。
【0054】その結果、0.1μg/ウエルの固相化L
bに対するYB−2抗体の反応を50%阻害するのに
必要な各糖鎖抗原の濃度は次のとおりであった。
【0055】 Ley:0.32ng/ウエル(約1/300量) Leb:0.28μg/ウエル(ほぼ同等量) HタイプII:4.2μg/ウエル HタイプIII :1.1μg/ウエル また、0.1μg/ウエルの固相化Leyに対するYB
−2抗体の反応を50%阻害するのに必要な各糖鎖抗原
の濃度は次のとおりであった。
【0056】Ley:0.18μg/ウエル(ほぼ同等
量) Leb:10μg/ウエル以上(全く阻害がかからなか
った) HタイプII:10μg/ウエル以上(全く阻害がかから
なかった) HタイプIII :10μg/ウエル以上(全く阻害がかか
らなかった) 以上の結果によれば、YB−2抗体は、阻害実験ではL
yにほぼ特異的な反応性を示す、ユニークな特性を有
する抗体であることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 G01N 33/53 S 8310−2J 33/574 D 9015−2J 33/577 B 9015−2J (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 申 貞均 徳島県板野郡北島町新喜来字中竿40−20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Leb及びLeyの両者を認識し、Lea
    びLexとは反応しないことを特徴とするモノクローナ
    ル抗体。
JP4221431A 1992-04-23 1992-08-20 モノクローナル抗体 Pending JPH0693A (ja)

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JP4221431A JPH0693A (ja) 1992-04-23 1992-08-20 モノクローナル抗体

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JP4-104681 1992-04-23
JP10468192 1992-04-23
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