JP2845568B2 - モノクローナル抗体 - Google Patents
モノクローナル抗体Info
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- human normal
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なモノクローナル抗体に関する。詳し
くは、本発明は、ヒトムチン性肺癌に固有の抗原に対し
て、高い反応性を有するモノクローナル抗体に関する。
くは、本発明は、ヒトムチン性肺癌に固有の抗原に対し
て、高い反応性を有するモノクローナル抗体に関する。
特定の腫瘍に固有の抗原(以下、腫瘍関連抗原ともい
う)に対して高い反応性を有するモノクローナル抗体
は、該腫瘍関連抗原との抗原−抗体反応を利用して、該
腫瘍関連抗原を含む腫瘍の診断用試薬、該腫瘍のミサイ
ル療法等の用途に使用されている。これらの用途にモノ
クローナル抗体を使用することにより、従来の診断法、
治療法をより確実なものとすることが可能である。
う)に対して高い反応性を有するモノクローナル抗体
は、該腫瘍関連抗原との抗原−抗体反応を利用して、該
腫瘍関連抗原を含む腫瘍の診断用試薬、該腫瘍のミサイ
ル療法等の用途に使用されている。これらの用途にモノ
クローナル抗体を使用することにより、従来の診断法、
治療法をより確実なものとすることが可能である。
一方、従来より、腫瘍関連抗原を動物に免疫して多く
のモノクローナル抗体が製造されているが、有用な反応
性を有するモノクローナル抗体が得られる確率は、低い
ものである。例えば、肺癌の腫瘍関連抗原と高い反応性
を有するモノクローナル抗体は、殆ど提案されていな
い。ただ、ヨーロッパ公開特許(EP)第145949号によれ
ば、肺癌の組織に対して反応性を有するモノクローナル
抗体MH94が知られている。
のモノクローナル抗体が製造されているが、有用な反応
性を有するモノクローナル抗体が得られる確率は、低い
ものである。例えば、肺癌の腫瘍関連抗原と高い反応性
を有するモノクローナル抗体は、殆ど提案されていな
い。ただ、ヨーロッパ公開特許(EP)第145949号によれ
ば、肺癌の組織に対して反応性を有するモノクローナル
抗体MH94が知られている。
しかしながら、上記モノクローナル抗体は、他の多く
の癌細胞と反応するばかりでなく、正常組織とも反応す
るという問題を有する。
の癌細胞と反応するばかりでなく、正常組織とも反応す
るという問題を有する。
本発明者らは、肺癌に関する腫瘍関連抗原との反応の
特異性が高いモノクローナル抗体を開発すべく鋭意開発
を進めた結果、正常細胞と実質的に反応せず、しかも、
ヒトムチン性肺癌細胞及びヒトムチン性卵巣癌細胞に固
有の特定の抗原に対して高い反応性を有するモノクロー
ナル抗体を得ることに成功し、本発明を完成するに至っ
た。
特異性が高いモノクローナル抗体を開発すべく鋭意開発
を進めた結果、正常細胞と実質的に反応せず、しかも、
ヒトムチン性肺癌細胞及びヒトムチン性卵巣癌細胞に固
有の特定の抗原に対して高い反応性を有するモノクロー
ナル抗体を得ることに成功し、本発明を完成するに至っ
た。
本発明は、(a)分子量1000KD以上のシアル酸含有糖
蛋白よりなる抗原と反応し、(b)ヒト漿液性卵巣癌細
胞、ヒト胃癌細胞、ヒト膵臓癌細胞、ヒト甲状腺癌細
胞、ヒト膀胱癌細胞、ヒト前立腺癌細胞、ヒト乳癌細
胞、ヒト肝臓癌細胞、ヒト唾液腺癌細胞、ヒト胆嚢癌細
胞、ヒト腎臓癌細胞、及びヒト脳腫瘍細胞と実質的に反
応せず、(c)ヒト正常肺細胞、ヒト正常卵巣細胞、ヒ
ト正常胃細胞、ヒト正常膵臓細胞、ヒト正常甲状腺細
胞、ヒト正常膀胱細胞、ヒト正常前立腺細胞、ヒト正常
乳腺細胞、ヒト正常肝臓細胞、ヒト正常唾液腺細胞、ヒ
ト正常胆嚢細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常骨髄細
胞、ヒト正常心筋細胞、及びヒト正常小腸細胞と実質的
に反応せず、(d)正常人血清と実質的に反応しない、
モノクローナル抗体である。
蛋白よりなる抗原と反応し、(b)ヒト漿液性卵巣癌細
胞、ヒト胃癌細胞、ヒト膵臓癌細胞、ヒト甲状腺癌細
胞、ヒト膀胱癌細胞、ヒト前立腺癌細胞、ヒト乳癌細
胞、ヒト肝臓癌細胞、ヒト唾液腺癌細胞、ヒト胆嚢癌細
胞、ヒト腎臓癌細胞、及びヒト脳腫瘍細胞と実質的に反
応せず、(c)ヒト正常肺細胞、ヒト正常卵巣細胞、ヒ
ト正常胃細胞、ヒト正常膵臓細胞、ヒト正常甲状腺細
胞、ヒト正常膀胱細胞、ヒト正常前立腺細胞、ヒト正常
乳腺細胞、ヒト正常肝臓細胞、ヒト正常唾液腺細胞、ヒ
ト正常胆嚢細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常骨髄細
胞、ヒト正常心筋細胞、及びヒト正常小腸細胞と実質的
に反応せず、(d)正常人血清と実質的に反応しない、
モノクローナル抗体である。
本発明によって提供されるモノクローナル抗体は、分
子量が1000KD(キロダルトン)シアル酸含有糖蛋白より
なる抗原と強く反応し、従って該シアル酸含有糖蛋白を
構成成分として含む物質の同定、確認に使用することが
できる。シアル酸含有糖蛋白は、糖鎖部分にシアル酸を
含有する蛋白質であり、この蛋白質をノイラミダーゼ溶
液で処理すると、該モノクローナル抗体との反応性が失
活することから、本発明のモノクローナル抗体はシアル
酸含有糖蛋白質を認識して反応するものと推定される。
また、シアル酸含有糖蛋白質の分子量は、SDS−PAGE電
気泳動法及びノムノブロット法、さらにゲル濾過法によ
り決定されたものである。
子量が1000KD(キロダルトン)シアル酸含有糖蛋白より
なる抗原と強く反応し、従って該シアル酸含有糖蛋白を
構成成分として含む物質の同定、確認に使用することが
できる。シアル酸含有糖蛋白は、糖鎖部分にシアル酸を
含有する蛋白質であり、この蛋白質をノイラミダーゼ溶
液で処理すると、該モノクローナル抗体との反応性が失
活することから、本発明のモノクローナル抗体はシアル
酸含有糖蛋白質を認識して反応するものと推定される。
また、シアル酸含有糖蛋白質の分子量は、SDS−PAGE電
気泳動法及びノムノブロット法、さらにゲル濾過法によ
り決定されたものである。
上記シアル酸含有糖蛋白質は、ヒトムチン性卵巣癌細
胞、ヒトムチン性肺癌細胞に存在し、これらの細胞から
血液中に放出される。従って、本発明の上記モノクロー
ナル抗体は、ヒトムチン性肺癌細胞、ヒトムチン性卵巣
癌細胞、及びこれら細胞のノニオン界面活性剤による可
溶化成分と反応し、さらにヒトムチン性卵巣癌患者及び
ヒトムチン性肺癌患者の血清とも反応するこのを確認し
た。
胞、ヒトムチン性肺癌細胞に存在し、これらの細胞から
血液中に放出される。従って、本発明の上記モノクロー
ナル抗体は、ヒトムチン性肺癌細胞、ヒトムチン性卵巣
癌細胞、及びこれら細胞のノニオン界面活性剤による可
溶化成分と反応し、さらにヒトムチン性卵巣癌患者及び
ヒトムチン性肺癌患者の血清とも反応するこのを確認し
た。
一方、本発明モノクローナル抗体は、上記シアル酸含
有糖蛋白質を含有せず且つ放出もしない腫瘍関連抗原、
例えばヒト漿液性卵巣癌細胞、ヒト胃癌細胞、ヒト膵臓
癌細胞、ヒト甲状腺癌細胞、ヒト膀胱癌細胞、ヒト前立
腺癌細胞、ヒト乳癌細胞、ヒト肝臓癌細胞、ヒト唾液腺
癌細胞、ヒト胆嚢癌細胞、ヒト腎臓癌細胞、及びヒト脳
腫瘍細胞と実質的に反応しないことを確認した。
有糖蛋白質を含有せず且つ放出もしない腫瘍関連抗原、
例えばヒト漿液性卵巣癌細胞、ヒト胃癌細胞、ヒト膵臓
癌細胞、ヒト甲状腺癌細胞、ヒト膀胱癌細胞、ヒト前立
腺癌細胞、ヒト乳癌細胞、ヒト肝臓癌細胞、ヒト唾液腺
癌細胞、ヒト胆嚢癌細胞、ヒト腎臓癌細胞、及びヒト脳
腫瘍細胞と実質的に反応しないことを確認した。
また、本発明のモノクローナル抗体は大部分のヒトの
正常な細胞、すなわち、ヒト正常細胞、ヒト正常卵巣細
胞、ヒト正常胃細胞、ヒト正常膵臓細胞、ヒト正常甲状
腺細胞、ヒト正常膀胱細胞、ヒト正常前立腺細胞、ヒト
正常乳腺細胞、ヒト正常肝臓細胞、ヒト正常唾液腺細
胞、ヒト正常胆嚢細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常骨
髄細胞、ヒト正常心筋細胞、及びヒト正常小腸細胞と実
質的に反応せず、さらに正常人血清とも実質的に反応し
ないことを確認した。
正常な細胞、すなわち、ヒト正常細胞、ヒト正常卵巣細
胞、ヒト正常胃細胞、ヒト正常膵臓細胞、ヒト正常甲状
腺細胞、ヒト正常膀胱細胞、ヒト正常前立腺細胞、ヒト
正常乳腺細胞、ヒト正常肝臓細胞、ヒト正常唾液腺細
胞、ヒト正常胆嚢細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常骨
髄細胞、ヒト正常心筋細胞、及びヒト正常小腸細胞と実
質的に反応せず、さらに正常人血清とも実質的に反応し
ないことを確認した。
尚、本明細書において、モノクローナル抗体の各種抗
原に対する反応性は、ヒト腫瘍細胞及びヒト正常細胞に
おいてはホルマリン固定パラフィン切片上でのABC法(A
vidin Biotinylated Horseradish Peroxidase Complex
Assay;Hsu et al., J.Histochem. Cytochem.,29,577(1
981)参照)、正常人血清において固相EIA法により決定
したものである。
原に対する反応性は、ヒト腫瘍細胞及びヒト正常細胞に
おいてはホルマリン固定パラフィン切片上でのABC法(A
vidin Biotinylated Horseradish Peroxidase Complex
Assay;Hsu et al., J.Histochem. Cytochem.,29,577(1
981)参照)、正常人血清において固相EIA法により決定
したものである。
さらに、本発明のモノクローナル抗体はIgMのクラス
に属する抗体である。
に属する抗体である。
本発明のモノクローナル抗体の代表的な製造方法とし
ては、例えば、下記の方法が挙げられる。すなわち、ヒ
ト胎児肺分化期細胞由来抗原(以下、THB抗原とい
う。)で動物を免疫し、次いでヒト肺癌細胞由来抗原を
追加免疫し、その動物から抗体産生細胞を分離し、該抗
体産生細胞をミクロマー細胞と融合させてハイブリドー
マを調製し、該ハイブリドーマより所望のモノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマを選択、培養し、産生
するモノクローナル抗体を回収することにより本発明の
モノクローナル抗体を得ることができる。
ては、例えば、下記の方法が挙げられる。すなわち、ヒ
ト胎児肺分化期細胞由来抗原(以下、THB抗原とい
う。)で動物を免疫し、次いでヒト肺癌細胞由来抗原を
追加免疫し、その動物から抗体産生細胞を分離し、該抗
体産生細胞をミクロマー細胞と融合させてハイブリドー
マを調製し、該ハイブリドーマより所望のモノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマを選択、培養し、産生
するモノクローナル抗体を回収することにより本発明の
モノクローナル抗体を得ることができる。
上記方法において、最初の免疫原として使用されるTH
B抗原は、肺に分化途中の細胞に由来する抗原であり、
完全な機能をまだ有していない。このヒト胎児肺分化期
細胞は、例えば、5〜15週齢のエンブリオ・ヒューマン
(Embryo Human;以下“EHu"という)に存在する。この
うち、ヒト胎児肺分化期細胞が最も大量に存在するの
は、7〜10週齢のEHuである。EHuの週齢が15週齢を越え
た場合には、細胞分化は通常は終了しており、該細胞は
抗原的には成人細胞と変わらなくなるため、本発明の目
的を達成することが困難となる。かかるEHuは、日本産
婦人科学会規約に従い、合法的に取得することができ
る。
B抗原は、肺に分化途中の細胞に由来する抗原であり、
完全な機能をまだ有していない。このヒト胎児肺分化期
細胞は、例えば、5〜15週齢のエンブリオ・ヒューマン
(Embryo Human;以下“EHu"という)に存在する。この
うち、ヒト胎児肺分化期細胞が最も大量に存在するの
は、7〜10週齢のEHuである。EHuの週齢が15週齢を越え
た場合には、細胞分化は通常は終了しており、該細胞は
抗原的には成人細胞と変わらなくなるため、本発明の目
的を達成することが困難となる。かかるEHuは、日本産
婦人科学会規約に従い、合法的に取得することができ
る。
THB抗原を調製する方法は特に制限されないが、代表
的な方法として、EHuより調製する方法を以下に具体的
に例示する。
的な方法として、EHuより調製する方法を以下に具体的
に例示する。
肺分化期のEHuより肺を選択し、ホモゲナイズ後、そ
の上清を抗原として用いる。このホモゲナイズは、細胞
表面だけでなく細胞内の成分も抗原として利用するため
に、細胞膜を破壊する各種界面活性剤を添加して細胞を
可溶化することによって行うのが好ましい。細胞の可溶
化によって、細胞のすべての成分を抗原として利用する
ことができるため、より多くの腫瘍関連抗原を含有させ
ることができる。該細胞を可溶化するためには、従来か
ら細胞可溶化のために用いられている任意の界面活性剤
を同様に用いることができ、使用可能な界面活性剤を具
体的に例示すれば次のとおりである。ノニオン系界面活
性剤として、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポ
リオキシエチレン2−メチルドデシルエーテル、ポリオ
キシエチレンヘプタメチルヘキシルエーテル、ポリオキ
シエチレン1−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトールエス
テル等;アニオン系界面活性剤として、セチルトリメチ
ルアンモニウムブロミド、テトラデシルアンモニウムブ
ロミド、ドデシルピリジニウムクロリド等;カチオン系
界面活性剤として、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル
スルホン酸ナトリウム、ドデシル−N−サルコシン酸ナ
トリウム等;さらに、両性界面活性剤として、パルミト
イルリゾレシチン、ドデシル−N−ペタイン、ドデシル
−β−アラニン等。
の上清を抗原として用いる。このホモゲナイズは、細胞
表面だけでなく細胞内の成分も抗原として利用するため
に、細胞膜を破壊する各種界面活性剤を添加して細胞を
可溶化することによって行うのが好ましい。細胞の可溶
化によって、細胞のすべての成分を抗原として利用する
ことができるため、より多くの腫瘍関連抗原を含有させ
ることができる。該細胞を可溶化するためには、従来か
ら細胞可溶化のために用いられている任意の界面活性剤
を同様に用いることができ、使用可能な界面活性剤を具
体的に例示すれば次のとおりである。ノニオン系界面活
性剤として、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポ
リオキシエチレン2−メチルドデシルエーテル、ポリオ
キシエチレンヘプタメチルヘキシルエーテル、ポリオキ
シエチレン1−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトールエス
テル等;アニオン系界面活性剤として、セチルトリメチ
ルアンモニウムブロミド、テトラデシルアンモニウムブ
ロミド、ドデシルピリジニウムクロリド等;カチオン系
界面活性剤として、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル
スルホン酸ナトリウム、ドデシル−N−サルコシン酸ナ
トリウム等;さらに、両性界面活性剤として、パルミト
イルリゾレシチン、ドデシル−N−ペタイン、ドデシル
−β−アラニン等。
上記方法によりヒト胎児肺分化期細胞を可溶化した
後、得られる粗細胞可溶化物を、そのままTHB抗原とし
て用いても良いが、遠心分離により、不溶性成分を除去
した後に抗原として用いることが好ましい。不溶性成分
が混在する場合は、抗体産生能が低く、免疫を行う上で
好ましくない。
後、得られる粗細胞可溶化物を、そのままTHB抗原とし
て用いても良いが、遠心分離により、不溶性成分を除去
した後に抗原として用いることが好ましい。不溶性成分
が混在する場合は、抗体産生能が低く、免疫を行う上で
好ましくない。
上記のモノクローナル抗体の製造方法において、THB
抗原を免疫する被免疫動物としては、一般に用いられる
各種の被免疫動物を何等支障なく用いることができる。
具体的な例示としては、マウス、ラット、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジ、ウシ、ウマ等の哺乳動物を挙げることがで
きる。そのうち、該免疫によって得られた抗体産生細胞
(B細胞)と融合させるミエローマ細胞の入手容易性等
の観点から、マウス及びラットの中から被免疫動物を選
ぶことが好ましい。かかるマウス及びラットの系統は特
に制限されるものではなく、例えば、マウスの系統とし
ては、各系統A、AKR、BALB/c、BDP、CBA、CE、C3H、C5
7BL、C57BR、C57L、DBA、FL、HTH、HTI、LP、NZB、NZ
W、RF、RIII、SJL、SWR、WB、129等が挙げられる。ま
た、ラットの系統としては、Lon、Lewis、Spraque、Daw
ley、ACI、BN、Fischer等が挙げられる。このうち、後
述のミエローマ細胞との融合の適合性を勘案すれば、マ
ウスではBALB/c系統、ラットではLou系統が特に好まし
い被免疫動物である。また免疫時の該マウス及びラット
の週齢は、好ましくは、5〜12週齢、さらに好ましくは
6〜8週齢である。5週齢より早いと免疫が困難であ
り、12週齢より遅いと免疫効率が低下する傾向がある。
抗原を免疫する被免疫動物としては、一般に用いられる
各種の被免疫動物を何等支障なく用いることができる。
具体的な例示としては、マウス、ラット、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジ、ウシ、ウマ等の哺乳動物を挙げることがで
きる。そのうち、該免疫によって得られた抗体産生細胞
(B細胞)と融合させるミエローマ細胞の入手容易性等
の観点から、マウス及びラットの中から被免疫動物を選
ぶことが好ましい。かかるマウス及びラットの系統は特
に制限されるものではなく、例えば、マウスの系統とし
ては、各系統A、AKR、BALB/c、BDP、CBA、CE、C3H、C5
7BL、C57BR、C57L、DBA、FL、HTH、HTI、LP、NZB、NZ
W、RF、RIII、SJL、SWR、WB、129等が挙げられる。ま
た、ラットの系統としては、Lon、Lewis、Spraque、Daw
ley、ACI、BN、Fischer等が挙げられる。このうち、後
述のミエローマ細胞との融合の適合性を勘案すれば、マ
ウスではBALB/c系統、ラットではLou系統が特に好まし
い被免疫動物である。また免疫時の該マウス及びラット
の週齢は、好ましくは、5〜12週齢、さらに好ましくは
6〜8週齢である。5週齢より早いと免疫が困難であ
り、12週齢より遅いと免疫効率が低下する傾向がある。
また、THB抗原を被免疫動物に免疫する方法として
は、それ自体既知の免疫法を支障なく用いることができ
る。例えば、Weir,D.M.:Handbook of Experimental Imm
unology Vol.I,II,III,Blackwell Scientific Publicat
ions. Oxford(1978)、Kabat, E.A.and Mayer M.M.Exp
erimentel Immunochemistry,Charles C.Thomas Publish
er Sprigfield,Illinois(1964)等に詳しく掲載されて
いる方法を用いることができる。かかる免疫法のうち、
本発明において好適な免疫法を、以下に具体的に示す。
まず、THB抗原の投与方法は、腹腔内投与または静脈投
与どちらも可能である。しかし、免疫効率を高めるため
に両者の併用が好ましく、前半は腹腔内投与し、後半ま
たは最終回のみ静脈投与すると、特に免疫効率を高める
ことができる。免疫スケジュールは、被免疫動物の種
類、個体差等により異なり一概に決定できないが、一般
に該THB抗原投与回数3〜6回、投与間隔2〜6週間が
好ましく、投与回数3〜4回、投与間隔3〜4週間がさ
らに好ましい。投与回数を過度に増やすと、THB抗原を
浪費し、また投与間隔を広げすぎると、被免疫動物の老
齢化ひいては、細胞の低活性化を招くため好ましくな
い。また、THB抗原の被免疫動物への免疫量は、被免疫
動物の種類、個体差等により異なるため一概に決定でき
ないが、一般に0.05〜5ml、好ましくは0.1〜0.5mlの範
囲内が好適である。
は、それ自体既知の免疫法を支障なく用いることができ
る。例えば、Weir,D.M.:Handbook of Experimental Imm
unology Vol.I,II,III,Blackwell Scientific Publicat
ions. Oxford(1978)、Kabat, E.A.and Mayer M.M.Exp
erimentel Immunochemistry,Charles C.Thomas Publish
er Sprigfield,Illinois(1964)等に詳しく掲載されて
いる方法を用いることができる。かかる免疫法のうち、
本発明において好適な免疫法を、以下に具体的に示す。
まず、THB抗原の投与方法は、腹腔内投与または静脈投
与どちらも可能である。しかし、免疫効率を高めるため
に両者の併用が好ましく、前半は腹腔内投与し、後半ま
たは最終回のみ静脈投与すると、特に免疫効率を高める
ことができる。免疫スケジュールは、被免疫動物の種
類、個体差等により異なり一概に決定できないが、一般
に該THB抗原投与回数3〜6回、投与間隔2〜6週間が
好ましく、投与回数3〜4回、投与間隔3〜4週間がさ
らに好ましい。投与回数を過度に増やすと、THB抗原を
浪費し、また投与間隔を広げすぎると、被免疫動物の老
齢化ひいては、細胞の低活性化を招くため好ましくな
い。また、THB抗原の被免疫動物への免疫量は、被免疫
動物の種類、個体差等により異なるため一概に決定でき
ないが、一般に0.05〜5ml、好ましくは0.1〜0.5mlの範
囲内が好適である。
本発明のモノクローナル抗体の製造方法において重要
なことは、上記のTHB抗原を免疫した後、さらにヒト胎
児肺癌細胞由来抗原を追加免疫することである。すなわ
ち、THB抗原の免疫により被免疫動物内では該THB抗原に
対応する種類の抗体産生細胞が形成され、この動物に特
定のヒト肺癌細胞由来抗原を追加免疫することにより、
該抗体産生細胞の中で該ヒト肺癌細胞由来抗原を特異的
に認識する抗体産生細胞のクローンを選択的に増加させ
ることが可能なる。従って、後記の細胞融合における該
抗体産生と細胞ミエローマの融合効率を高めることがで
き、かかる細胞融合によって得られるハイブリドーマを
培養することにより、目的とするモノクローナル抗体を
効率よく産生することができる。
なことは、上記のTHB抗原を免疫した後、さらにヒト胎
児肺癌細胞由来抗原を追加免疫することである。すなわ
ち、THB抗原の免疫により被免疫動物内では該THB抗原に
対応する種類の抗体産生細胞が形成され、この動物に特
定のヒト肺癌細胞由来抗原を追加免疫することにより、
該抗体産生細胞の中で該ヒト肺癌細胞由来抗原を特異的
に認識する抗体産生細胞のクローンを選択的に増加させ
ることが可能なる。従って、後記の細胞融合における該
抗体産生と細胞ミエローマの融合効率を高めることがで
き、かかる細胞融合によって得られるハイブリドーマを
培養することにより、目的とするモノクローナル抗体を
効率よく産生することができる。
該ヒト肺癌細胞からの抗原は、細胞を破砕してそのま
ま用いても良いが、前述のように、界面活性剤を用いて
可溶化し、これをそのまま、または必要に応じて不純物
を遠心分離により除去し追加免疫抗原として用いること
が好ましい。
ま用いても良いが、前述のように、界面活性剤を用いて
可溶化し、これをそのまま、または必要に応じて不純物
を遠心分離により除去し追加免疫抗原として用いること
が好ましい。
また、追加免疫の方法としては、腹腔内投与または静
脈投与のどちらも用いられるが、追加免疫の効率を高め
るために、静脈投与が好ましい。
脈投与のどちらも用いられるが、追加免疫の効率を高め
るために、静脈投与が好ましい。
追加免疫のスケジュールとしては、上記THB抗原の被
免疫動物への最終回の免疫後、1〜6週間、好ましくは
2〜4週間、さらに好ましくは2〜3週間経過した後に
追加免疫を行うことが好ましい。かかる追加免疫は通常
1回行われる。その後、1〜10日後、好ましくは2〜5
日後、さらに好ましくは2〜3日後に、被免疫動物か
ら、抗体産生細胞を含む脾臓細胞を取り出すことが好ま
しい。追加免疫の時期が免疫後6週間目より遅すぎた
り、1週目より早すぎると、追加免疫の効果が少なく、
また、脾臓細胞を取り出す時期が10日を過ぎると、追加
免疫したヒト肺癌細胞由来抗原に対する抗体産生細胞が
生じ易くなり、1日未満では追加免疫の効果が少なくな
る傾向がある。
免疫動物への最終回の免疫後、1〜6週間、好ましくは
2〜4週間、さらに好ましくは2〜3週間経過した後に
追加免疫を行うことが好ましい。かかる追加免疫は通常
1回行われる。その後、1〜10日後、好ましくは2〜5
日後、さらに好ましくは2〜3日後に、被免疫動物か
ら、抗体産生細胞を含む脾臓細胞を取り出すことが好ま
しい。追加免疫の時期が免疫後6週間目より遅すぎた
り、1週目より早すぎると、追加免疫の効果が少なく、
また、脾臓細胞を取り出す時期が10日を過ぎると、追加
免疫したヒト肺癌細胞由来抗原に対する抗体産生細胞が
生じ易くなり、1日未満では追加免疫の効果が少なくな
る傾向がある。
上記の追加免疫を行う際のヒト肺癌由来抗原の量は、
被免疫動物の種類、大きさ等によって異なるため一概に
は決定できないが、マウスの場合は一般に0.05〜5ml、
好ましくは0.1〜0.5ml、さらに好ましくは0.1〜0.2mlの
範囲内が好適である。不必要に大量の抗原投与は、免疫
効率を低下させるだけでなく、被免疫動物にとっても好
ましいものではない。
被免疫動物の種類、大きさ等によって異なるため一概に
は決定できないが、マウスの場合は一般に0.05〜5ml、
好ましくは0.1〜0.5ml、さらに好ましくは0.1〜0.2mlの
範囲内が好適である。不必要に大量の抗原投与は、免疫
効率を低下させるだけでなく、被免疫動物にとっても好
ましいものではない。
上記の被免疫動物より無菌的に取り出された脾臓細胞
から抗体産生細胞を分離する方法としてはそれ自体既知
の方法が特に制限なく採用される〔Khler et al.,Na
ture,256,495(1975)、Khler et al.,Eur,J.Immuno
l.6,511(1977)、Milsteinet al.,Nature,266,550(1
977)、Walsh,Nature,266,495(1977)参照〕。例え
ば、上記脾臓細胞を細切し、ステンレスメッシュで濾過
した後、イーグルス最少必須培地(MEM)に浮遊させて
分離する方法を一般的な方法として用いることができ
る。
から抗体産生細胞を分離する方法としてはそれ自体既知
の方法が特に制限なく採用される〔Khler et al.,Na
ture,256,495(1975)、Khler et al.,Eur,J.Immuno
l.6,511(1977)、Milsteinet al.,Nature,266,550(1
977)、Walsh,Nature,266,495(1977)参照〕。例え
ば、上記脾臓細胞を細切し、ステンレスメッシュで濾過
した後、イーグルス最少必須培地(MEM)に浮遊させて
分離する方法を一般的な方法として用いることができ
る。
次いで、こうして得られた抗体産生細胞は、モノクロ
ーナル抗体を得るために、ミエローマ細胞と細胞融合し
てハイブリドーマとされる。
ーナル抗体を得るために、ミエローマ細胞と細胞融合し
てハイブリドーマとされる。
モノクローナル抗体を得るために該抗体産生細胞とミ
エローマ細胞を融合する際に用いうるミエローマ細胞
は、特に制限されるものではなく、従来から細胞融合に
際して度々用いられているそれ自体既知のミエローマ細
胞株から、例えばマウス由来のミエローマ細胞及びヒト
由来のミエローマ細胞から選択することができる。これ
らの細胞株を具体的に例示すると、マウス由来のX63−A
g8(X63)、NS1−Ag4/1(NS1)、P3X63−Ag8U1(P3U
1)、X63−Ag8.653(X63.653)、SP2/0−Ag14(SP2/
0)、MPC11−45.6TG1.7(45.6TG)、F0、S149/5XX0、B
U.1等;ラット由来の210.RSY3.Ag1.2.3(Y3)等;ヒト
由来のU−266AR(SK0−007)、GM1500・6TG−A12(GM1
500)、UC729−6、LICR−LON−HMy2(HMy2)、8226AR/
NIP4−1(NP41)等(但し、括弧内は略号を示す)が挙
げられる。上記のミエローマ細胞株は、細胞融合後のハ
イブリドーマを選択する手法が確立されているHGPRT(H
ypoxanthine−guanine phosphoribosyl−transferase)
欠損株であることが好ましい。上記例示した細胞株は、
すべてHGPRT欠損株である。
エローマ細胞を融合する際に用いうるミエローマ細胞
は、特に制限されるものではなく、従来から細胞融合に
際して度々用いられているそれ自体既知のミエローマ細
胞株から、例えばマウス由来のミエローマ細胞及びヒト
由来のミエローマ細胞から選択することができる。これ
らの細胞株を具体的に例示すると、マウス由来のX63−A
g8(X63)、NS1−Ag4/1(NS1)、P3X63−Ag8U1(P3U
1)、X63−Ag8.653(X63.653)、SP2/0−Ag14(SP2/
0)、MPC11−45.6TG1.7(45.6TG)、F0、S149/5XX0、B
U.1等;ラット由来の210.RSY3.Ag1.2.3(Y3)等;ヒト
由来のU−266AR(SK0−007)、GM1500・6TG−A12(GM1
500)、UC729−6、LICR−LON−HMy2(HMy2)、8226AR/
NIP4−1(NP41)等(但し、括弧内は略号を示す)が挙
げられる。上記のミエローマ細胞株は、細胞融合後のハ
イブリドーマを選択する手法が確立されているHGPRT(H
ypoxanthine−guanine phosphoribosyl−transferase)
欠損株であることが好ましい。上記例示した細胞株は、
すべてHGPRT欠損株である。
本発明のモノクローナル抗体の製造方法において、前
記の抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合方法は、そ
れ自体既知の方法、例えばポリエチレングリコール等の
高濃度ポリマー溶液中で抗体産生細胞とミエローマ細胞
とを混合する化学的方法、電気的刺激を利用する物理的
方法などを用いることができ、細胞の生存率を強く低下
させない程度の条件下で適宜実施することができる〔例
えば、Weir,D.M.:Handbook of Experimental Immunolog
y Vol.I,II,III,Blackwell Scientific Publications O
xford(1978),Kabat,E.A.and Mayer,M.M.:Experimenta
l Immunochemistry, Charles C.Thomas Publisher Spri
gfield, Illinois(1964)参照〕。例えば、上記化学的
方法をより具体的に示せば、高濃度ポリマー溶液として
ポリエチレンググリコールを用いる場合、分子量1500〜
6000、好ましくは2000〜4000のポリエチレングリコール
中で、30〜40℃、好ましくは35〜38℃の温度で抗体産生
細胞とミエローマ細胞とを1〜10分間、好ましくは5〜
8分間混合する方法が一般的である。
記の抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合方法は、そ
れ自体既知の方法、例えばポリエチレングリコール等の
高濃度ポリマー溶液中で抗体産生細胞とミエローマ細胞
とを混合する化学的方法、電気的刺激を利用する物理的
方法などを用いることができ、細胞の生存率を強く低下
させない程度の条件下で適宜実施することができる〔例
えば、Weir,D.M.:Handbook of Experimental Immunolog
y Vol.I,II,III,Blackwell Scientific Publications O
xford(1978),Kabat,E.A.and Mayer,M.M.:Experimenta
l Immunochemistry, Charles C.Thomas Publisher Spri
gfield, Illinois(1964)参照〕。例えば、上記化学的
方法をより具体的に示せば、高濃度ポリマー溶液として
ポリエチレンググリコールを用いる場合、分子量1500〜
6000、好ましくは2000〜4000のポリエチレングリコール
中で、30〜40℃、好ましくは35〜38℃の温度で抗体産生
細胞とミエローマ細胞とを1〜10分間、好ましくは5〜
8分間混合する方法が一般的である。
上記細胞融合により得られるハイブリドーマの選択法
は制限はないが、通常HAT(ヒポキサンチン・アミノプ
テリン・チミジン)選択法が用いられる。HAT選択法の
詳細については、「Khler at al.,Nature,256,495
(1975)、Mils−teinet al.,Nature,266,550(197
7)」参照。この方法は、アミノプテリンで生存し得な
いHGPRT欠損株のミエローマ細胞を用いてハイブリドー
マを得る場合に有効である。すなわち、前記細胞融合に
よって得られたハイブリドーマをHAT培地(ヒポキサン
チン、アミノプテリン及びチミジンを含む培地)で培養
を続けることにより、アミノプテリンに対する耐性を持
ち合わせたハイブリドーマのみを選択的に残存させ、か
つ増殖せしめることができる。また、上記ハイブリドー
マのクローニング法としては、例えばメチルセルロース
法、軟アガロース法、限界希釈法等の既知の方法を、特
に制限なく採用できる。〔例えばBarbara,B.m,and Stan
ley,M.S:Selected Methods in Cellular Immunology,W.
H.Freeman and Company,San Francisco(1980)参
照〕。これらの方法のうち、特に限界希釈法が好適であ
る。この方法では、マイクロプレートにラット胎児由来
繊維芽細胞株、あるいは正常マウス脾臓細胞、胸腺細
胞、腹水細胞などのフィーダー(Feeder)を接種してお
く。一方、あらかじめハイブリドーマを培地で0.2〜0.5
個/0.2mlになるように希釈しておき、この希釈したハイ
ブリドーマの浮遊液を各ウェルに0.1mlずつ入れる。一
定期間毎に、例えば3日毎に約1/3の培地を新しいもの
に交換する。そして2週間程度培養を続けると、ハイブ
リドーマのクローンが増殖してくる。
は制限はないが、通常HAT(ヒポキサンチン・アミノプ
テリン・チミジン)選択法が用いられる。HAT選択法の
詳細については、「Khler at al.,Nature,256,495
(1975)、Mils−teinet al.,Nature,266,550(197
7)」参照。この方法は、アミノプテリンで生存し得な
いHGPRT欠損株のミエローマ細胞を用いてハイブリドー
マを得る場合に有効である。すなわち、前記細胞融合に
よって得られたハイブリドーマをHAT培地(ヒポキサン
チン、アミノプテリン及びチミジンを含む培地)で培養
を続けることにより、アミノプテリンに対する耐性を持
ち合わせたハイブリドーマのみを選択的に残存させ、か
つ増殖せしめることができる。また、上記ハイブリドー
マのクローニング法としては、例えばメチルセルロース
法、軟アガロース法、限界希釈法等の既知の方法を、特
に制限なく採用できる。〔例えばBarbara,B.m,and Stan
ley,M.S:Selected Methods in Cellular Immunology,W.
H.Freeman and Company,San Francisco(1980)参
照〕。これらの方法のうち、特に限界希釈法が好適であ
る。この方法では、マイクロプレートにラット胎児由来
繊維芽細胞株、あるいは正常マウス脾臓細胞、胸腺細
胞、腹水細胞などのフィーダー(Feeder)を接種してお
く。一方、あらかじめハイブリドーマを培地で0.2〜0.5
個/0.2mlになるように希釈しておき、この希釈したハイ
ブリドーマの浮遊液を各ウェルに0.1mlずつ入れる。一
定期間毎に、例えば3日毎に約1/3の培地を新しいもの
に交換する。そして2週間程度培養を続けると、ハイブ
リドーマのクローンが増殖してくる。
このようにして選択されたハイブリドーマは、これを
培養することにより、モノクローナル抗体を効率よく産
生することができるが、培養に先立ち、目的とするモノ
クローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニ
ングすることが好ましい。このスクリーニングには、そ
れ自体既知の方法が採用できる。例えば固相EIA(Enzym
e Immun−oassay)法、液相EIA法固相RIA(RadioImmun
−oassay)、液相RIA法、蛍光抗体法等が挙げられる
が、本発明では、全く未知の抗原に対する抗体が産生さ
れている可能性があるため、固相EIA法を用いることが
好ましい。この方法は、マイクロプレートの各ウェル
に、腫瘍細胞関連抗原を固定化した後、ハイブリドーマ
を含む上清を加え、抗原−抗体反応を行わせ、その後、
ウェルを洗浄し、ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗
体又はペルオキシダーゼ標識マウスIgM抗体等の標識抗
体を加える。さらに洗浄後、基質の過酸化水素と発色剤
を加え、吸光度を測定し、活性を測定する。この方法に
より、目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマをスクリーニングすることができる。かかるス
クリーニングは、上記のようにハイブリドーマをクロー
ニングした後で行ってもよいし、その前に行ってもよ
い。
培養することにより、モノクローナル抗体を効率よく産
生することができるが、培養に先立ち、目的とするモノ
クローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニ
ングすることが好ましい。このスクリーニングには、そ
れ自体既知の方法が採用できる。例えば固相EIA(Enzym
e Immun−oassay)法、液相EIA法固相RIA(RadioImmun
−oassay)、液相RIA法、蛍光抗体法等が挙げられる
が、本発明では、全く未知の抗原に対する抗体が産生さ
れている可能性があるため、固相EIA法を用いることが
好ましい。この方法は、マイクロプレートの各ウェル
に、腫瘍細胞関連抗原を固定化した後、ハイブリドーマ
を含む上清を加え、抗原−抗体反応を行わせ、その後、
ウェルを洗浄し、ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗
体又はペルオキシダーゼ標識マウスIgM抗体等の標識抗
体を加える。さらに洗浄後、基質の過酸化水素と発色剤
を加え、吸光度を測定し、活性を測定する。この方法に
より、目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマをスクリーニングすることができる。かかるス
クリーニングは、上記のようにハイブリドーマをクロー
ニングした後で行ってもよいし、その前に行ってもよ
い。
本発明のモノクローナル抗体の製造方法において、ハ
イブリドーマの培養方法は特に制限されるものではな
く、通常のハイブリドーマの培養と同様にして行うこと
ができる。例えば、前記のクローニング法で使用したと
同じ組成の培地で培養してもよく、或はモノクローナル
抗体を大量に生産するためには、マウス腹腔内にハイブ
リドーマを注射し、腹水からモノクローナル抗体を採取
することができる。この方法では、該ハイブリドーマと
同系統のマウスの腹腔内にあらかじめ免疫抑制剤を注射
し、T細胞を不活性化した後、106〜107個の該クローン
細胞を血清を含まない培地中に浮遊(0.5ml)させ、腹
腔内に入れる。通常10〜20日後に腹部が膨満し、腹水に
たまったところでマウスより腹水を採取する。この方法
により、培養液中に比べて約100倍以上の濃度のモノク
ローナル抗体が得られる。
イブリドーマの培養方法は特に制限されるものではな
く、通常のハイブリドーマの培養と同様にして行うこと
ができる。例えば、前記のクローニング法で使用したと
同じ組成の培地で培養してもよく、或はモノクローナル
抗体を大量に生産するためには、マウス腹腔内にハイブ
リドーマを注射し、腹水からモノクローナル抗体を採取
することができる。この方法では、該ハイブリドーマと
同系統のマウスの腹腔内にあらかじめ免疫抑制剤を注射
し、T細胞を不活性化した後、106〜107個の該クローン
細胞を血清を含まない培地中に浮遊(0.5ml)させ、腹
腔内に入れる。通常10〜20日後に腹部が膨満し、腹水に
たまったところでマウスより腹水を採取する。この方法
により、培養液中に比べて約100倍以上の濃度のモノク
ローナル抗体が得られる。
上記方法によって得られたモノクローナル抗体の精製
方法は特に制限されるものではなく、例えば、Weir,D.
M.:Handbook of Experimental Immunology Vol.I,II,II
I,Blackwell Scienti−fic Publications Oxford(197
8)に記載されている方法で精製することができる。こ
のうち代表的な方法を例示すれば、硫安塩析法、ゲル濾
過法、イオン交換クロマトグラフィー法、アフィニティ
ークロマトグラフィー法等が挙げられる。
方法は特に制限されるものではなく、例えば、Weir,D.
M.:Handbook of Experimental Immunology Vol.I,II,II
I,Blackwell Scienti−fic Publications Oxford(197
8)に記載されている方法で精製することができる。こ
のうち代表的な方法を例示すれば、硫安塩析法、ゲル濾
過法、イオン交換クロマトグラフィー法、アフィニティ
ークロマトグラフィー法等が挙げられる。
これらの方法のうち、硫安塩析法を3〜4回、好まし
くは3〜6回繰り返すことによって、該モノクローナル
抗体を精製することが可能である。しかしこの方法では
精製モノクローナル抗体の収率が極めて低くなる。その
ため、硫安分画法を1〜2回行った粗精製モノクローナ
ル抗体について、ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラ
フィー法、アフィニティークロマトグラフィー法等から
選ばれる少なくとも1種類、好ましくは2種類の方法を
行うことによって、高純度に精製されたモノクローナル
抗体を高収率で得ることができる。硫安塩析法と他法と
の組合せおよび順序としては、(1)硫安塩析法−イオ
ン交換クロマトグラフィー法−ゲル濾過法、(2)硫安
塩析法−イオン交換クロマトグラフィー法−アフィニテ
ィークロマトグラフィー法、(3)硫安塩析法−ゲル濾
過法−アフィニティークロマトグラフィー法等を用いる
ことができる。
くは3〜6回繰り返すことによって、該モノクローナル
抗体を精製することが可能である。しかしこの方法では
精製モノクローナル抗体の収率が極めて低くなる。その
ため、硫安分画法を1〜2回行った粗精製モノクローナ
ル抗体について、ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラ
フィー法、アフィニティークロマトグラフィー法等から
選ばれる少なくとも1種類、好ましくは2種類の方法を
行うことによって、高純度に精製されたモノクローナル
抗体を高収率で得ることができる。硫安塩析法と他法と
の組合せおよび順序としては、(1)硫安塩析法−イオ
ン交換クロマトグラフィー法−ゲル濾過法、(2)硫安
塩析法−イオン交換クロマトグラフィー法−アフィニテ
ィークロマトグラフィー法、(3)硫安塩析法−ゲル濾
過法−アフィニティークロマトグラフィー法等を用いる
ことができる。
高純度でかつ高収率にモノクローナル抗体を得るため
には、(3)の組合せが特に適している。
には、(3)の組合せが特に適している。
上記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
は、液体窒素中または−80℃以下の冷凍庫中に凍結状態
で保存することができる。
は、液体窒素中または−80℃以下の冷凍庫中に凍結状態
で保存することができる。
このようにして創製されるハイブリドーマの具体例と
しては、ハイブリドーマ7F3として日本国茨城県つくば
市東1丁目1番3号の工業技術院微生物工業技術研究所
に、ブタペスト条約のもとでFERM BP−2864として国際
寄託されているものが挙げられる。
しては、ハイブリドーマ7F3として日本国茨城県つくば
市東1丁目1番3号の工業技術院微生物工業技術研究所
に、ブタペスト条約のもとでFERM BP−2864として国際
寄託されているものが挙げられる。
以上に述べた本発明の方法によって製造される新規な
モノクローナル抗体としては、THB抗原で免疫され、さ
らにヒト肺癌細胞由来抗原で追加免疫されたマウスから
の抗体産生細胞とマウスのミエローマ細胞との融合によ
って形成されたハイブリドーマ、例えば前述のハイブリ
ドーマ7F3(FERM BP−2864)が産生するモノクローナル
抗体を挙げることができる。
モノクローナル抗体としては、THB抗原で免疫され、さ
らにヒト肺癌細胞由来抗原で追加免疫されたマウスから
の抗体産生細胞とマウスのミエローマ細胞との融合によ
って形成されたハイブリドーマ、例えば前述のハイブリ
ドーマ7F3(FERM BP−2864)が産生するモノクローナル
抗体を挙げることができる。
以上の説明より理解されるように、本発明のモノクロ
ーナル抗体は、正常細胞と実質的に反応することなく、
かつムチン性肺癌、ムチン性卵巣癌等の腫瘍に固有の抗
原である特定のシアル酸含有糖蛋白と高い反応性を有す
る。
ーナル抗体は、正常細胞と実質的に反応することなく、
かつムチン性肺癌、ムチン性卵巣癌等の腫瘍に固有の抗
原である特定のシアル酸含有糖蛋白と高い反応性を有す
る。
従って、本発明により提供されるモノクローナル抗体
がシアル酸含有糖蛋白質を特異的に認識し得るという特
性を有することを利用して、この新規なモノクローナル
抗体を以下のように応用することが可能である。すなわ
ち、モノクローナル抗体は、Weir,D.M.:Handbook of Ex
perimental Immunology Vol.I,II,III,Blackwell Scien
−tific Publications,Oxford(1978)に記載されてい
るRIA法(Radio immuno assay)又は固相EIA法や蛍光抗
体法を用い、体液中の抗原濃度を測定したり、放射性同
位元素で標識したモノクローナル抗体の放射活性をイメ
ージングするなどにより、ムチン性肺癌、ムチン性卵巣
癌の非常に精度の高い診断を行うことができる。また、
上記癌を標的とする免疫療法、抗癌剤−モノクローナル
抗体複合体によるミサイル療法等の治療への応用も可能
である。
がシアル酸含有糖蛋白質を特異的に認識し得るという特
性を有することを利用して、この新規なモノクローナル
抗体を以下のように応用することが可能である。すなわ
ち、モノクローナル抗体は、Weir,D.M.:Handbook of Ex
perimental Immunology Vol.I,II,III,Blackwell Scien
−tific Publications,Oxford(1978)に記載されてい
るRIA法(Radio immuno assay)又は固相EIA法や蛍光抗
体法を用い、体液中の抗原濃度を測定したり、放射性同
位元素で標識したモノクローナル抗体の放射活性をイメ
ージングするなどにより、ムチン性肺癌、ムチン性卵巣
癌の非常に精度の高い診断を行うことができる。また、
上記癌を標的とする免疫療法、抗癌剤−モノクローナル
抗体複合体によるミサイル療法等の治療への応用も可能
である。
以下、本発明を実施例にてより具体的に説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。
本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例 1) THB抗原の調製 日本産婦人科学会規約に基づき合法的に入手した7〜
10週齢の死亡した胎児から胎児肺を取り出し、この胎児
肺に0.5%NP−40を含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)150m
lを加え、細胞破砕機で破砕した。この破砕物を4℃、2
0分間撹拌後、不溶性成分を遠心分離(23,000g、20分
間)した。この遠心上清をMillipore filter0.45μm
(日本ミリポア社製)に通し、得られた濾液を抗原とし
て用いた。この抗原の蛋白濃度は10mg/mlであった。
10週齢の死亡した胎児から胎児肺を取り出し、この胎児
肺に0.5%NP−40を含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)150m
lを加え、細胞破砕機で破砕した。この破砕物を4℃、2
0分間撹拌後、不溶性成分を遠心分離(23,000g、20分
間)した。この遠心上清をMillipore filter0.45μm
(日本ミリポア社製)に通し、得られた濾液を抗原とし
て用いた。この抗原の蛋白濃度は10mg/mlであった。
2) 追加免疫用肺癌細胞由来抗原の調製 ヒト肺癌細胞(LU65)を、10%ウシ胎児血清含有ロズ
ウェル・パーク・メモリアル・インスティチュート(RP
MI)1640培地で培養後、0.5%NP−40を含む0.1M PBS中
で破砕し、4℃で20分間撹拌し、次いで不溶性成分を遠
心分離(23,000g、20分間)した。この遠心上清をMilli
pore filter0.45μm(日本ミリポア社製)に通し、濾
液を蛋白濃度が5mg/mlになるように0.1M PBSで希釈し、
これを追加免疫抗原として用いた。
ウェル・パーク・メモリアル・インスティチュート(RP
MI)1640培地で培養後、0.5%NP−40を含む0.1M PBS中
で破砕し、4℃で20分間撹拌し、次いで不溶性成分を遠
心分離(23,000g、20分間)した。この遠心上清をMilli
pore filter0.45μm(日本ミリポア社製)に通し、濾
液を蛋白濃度が5mg/mlになるように0.1M PBSで希釈し、
これを追加免疫抗原として用いた。
3) BALB/cマウスへの免疫 上記1)で得られた抗原を0.1mlずつ2週間間隔で3
回、BALB/c系統マウスに腹腔内投与した。次いで最終回
投与として、同マウスに上記1)で得られた抗原0.1ml
を経静脈投与した。最終回投与後の2週間後に、上記
2)で調製したヒト肺癌細胞由来抗原0.1mlを同マウス
の静脈に投与して追加免疫を行った。
回、BALB/c系統マウスに腹腔内投与した。次いで最終回
投与として、同マウスに上記1)で得られた抗原0.1ml
を経静脈投与した。最終回投与後の2週間後に、上記
2)で調製したヒト肺癌細胞由来抗原0.1mlを同マウス
の静脈に投与して追加免疫を行った。
4)細胞融合法 上記3)で追加免疫を行った3日後の該被免疫マウス
から脾臓細胞を無菌的に摘出し、該脾臓細胞を細切した
後、ステンレスメッシュで圧迫して濾過し、イーグルス
必要最少培地(MEM)に浮遊させ、脾臓細胞浮遊液を得
た。この脾臓細胞浮遊液とマウスミエローマ細胞P3U1を
それぞれ血清を含まないMEMで3回洗浄し、脾臓細胞とN
S−1とを10:1で混合して遠心後(300g、5分間)沈澱
をほぐし、44%ポリエチレングリコール2000/MEM溶液1m
lを徐々に加え、37℃で8分間インキュベーションし、
細胞融合を行った。8分後、MEM1mlを加え、さらに毎分
2mlの割合でMEMを添加し、計10mlとした後、300gで5分
間遠心して上清を除去した。この細胞沈澱物をRPMI1640
培地にP3U1が1×104個になるように懸濁し、96穴マイ
クロプレートに0.1mlずつ植え付けた。1日後、HAT(ヒ
ポキサンチン1×10-4M、アミノプテリン4×10-7M、チ
ミジン1.6×10-5M)を含むRPMI1640−10%FCS培地(以
下、HAT培地という)を各ウェルに0.1mlずつ添加し、そ
の後、3〜4日毎に1/2量をHAT培地で交換して、HAT培
地によるハイブリドーマの選択を進めた。10〜14日後に
ハイブリドーマが増殖した。このとき、ハイブリドーマ
の出現率は55.7%であった。
から脾臓細胞を無菌的に摘出し、該脾臓細胞を細切した
後、ステンレスメッシュで圧迫して濾過し、イーグルス
必要最少培地(MEM)に浮遊させ、脾臓細胞浮遊液を得
た。この脾臓細胞浮遊液とマウスミエローマ細胞P3U1を
それぞれ血清を含まないMEMで3回洗浄し、脾臓細胞とN
S−1とを10:1で混合して遠心後(300g、5分間)沈澱
をほぐし、44%ポリエチレングリコール2000/MEM溶液1m
lを徐々に加え、37℃で8分間インキュベーションし、
細胞融合を行った。8分後、MEM1mlを加え、さらに毎分
2mlの割合でMEMを添加し、計10mlとした後、300gで5分
間遠心して上清を除去した。この細胞沈澱物をRPMI1640
培地にP3U1が1×104個になるように懸濁し、96穴マイ
クロプレートに0.1mlずつ植え付けた。1日後、HAT(ヒ
ポキサンチン1×10-4M、アミノプテリン4×10-7M、チ
ミジン1.6×10-5M)を含むRPMI1640−10%FCS培地(以
下、HAT培地という)を各ウェルに0.1mlずつ添加し、そ
の後、3〜4日毎に1/2量をHAT培地で交換して、HAT培
地によるハイブリドーマの選択を進めた。10〜14日後に
ハイブリドーマが増殖した。このとき、ハイブリドーマ
の出現率は55.7%であった。
5) 抗体産生細胞の選択 ヒト肺癌細胞(LU65)を、無血清培地(コージン
(株)社製)を用いて継代培養し、馴化し、培養上清を
得た。次に96穴のEIA用マイクロプレートを用意し、こ
のプレートの各ウェルに培養上清を50μずつ分注し
た。分注済みプレートを、37℃で2時間インキュベーシ
ョンし、0.05%Tween80を含むPBS(T−PBS)で3回洗
浄した後、各ウェルに0.1%牛血清アルブミン(BSA)を
250μ加え、そのまま4℃に保存した(ヒト肺癌細胞
培養上清固定化プレート)。
(株)社製)を用いて継代培養し、馴化し、培養上清を
得た。次に96穴のEIA用マイクロプレートを用意し、こ
のプレートの各ウェルに培養上清を50μずつ分注し
た。分注済みプレートを、37℃で2時間インキュベーシ
ョンし、0.05%Tween80を含むPBS(T−PBS)で3回洗
浄した後、各ウェルに0.1%牛血清アルブミン(BSA)を
250μ加え、そのまま4℃に保存した(ヒト肺癌細胞
培養上清固定化プレート)。
さらにヒト正常細胞としてヒト正常肺細胞、ヒト正常
肝臓細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常食道細胞、ヒト
正常甲状腺細胞、ヒト正常胎盤細胞、ヒト正常膵臓細
胞、ヒト正常膀胱細胞及びヒト胎児肺分化期細胞を、0.
5%NP−40を含む0.1M PBS中で破砕し、4℃で20分間撹
拌後、遠心分離して不溶性成分を除き、得られた抽出液
の蛋白濃度が0.5mg/mlになるように、0.1M PBSで希釈す
る。次に96穴のEIA用マイクロプレートを用意し、この
プレートの各ウェルに希釈した抽出液を、50μずつ分
注した。分注済みプレートを、37℃で2時間インキュベ
ーションし、0.05%Tween80を含むPBS(T−80PBS)で
3回洗浄した後、各ウェルに0.1%牛血清アルブミン(P
BS)を50μ加え、そのまま4℃に保存した(正常細胞
固定化プレート)。
肝臓細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常食道細胞、ヒト
正常甲状腺細胞、ヒト正常胎盤細胞、ヒト正常膵臓細
胞、ヒト正常膀胱細胞及びヒト胎児肺分化期細胞を、0.
5%NP−40を含む0.1M PBS中で破砕し、4℃で20分間撹
拌後、遠心分離して不溶性成分を除き、得られた抽出液
の蛋白濃度が0.5mg/mlになるように、0.1M PBSで希釈す
る。次に96穴のEIA用マイクロプレートを用意し、この
プレートの各ウェルに希釈した抽出液を、50μずつ分
注した。分注済みプレートを、37℃で2時間インキュベ
ーションし、0.05%Tween80を含むPBS(T−80PBS)で
3回洗浄した後、各ウェルに0.1%牛血清アルブミン(P
BS)を50μ加え、そのまま4℃に保存した(正常細胞
固定化プレート)。
これらプレートを、T−80PBSで3回洗浄し、上記
4)で得られた培養上清を、各ウェルに50μずつ加
え、37℃で1時間インキュベーションした後、T−80PB
Sで3回洗浄し、さらに1000倍希釈したペルオキシダー
ゼ(HRP)標識抗マウスIg抗体を、各ウェルに50μず
つ加え、37℃で1時間インキュベーションした。これら
のプレートをT−80PBSで3回洗浄し、0.02Mリン酸−ク
エン酸緩衝液(pH8.0)80ml、過酸化水素水5μ、ABT
S 50mgを含む発色液を各ウェルに、100μずつ加えて
発色させた。次いで0.25%HF溶液で反応を停止させ、41
0nmの吸光度を測定して抗体産生細胞より産生される抗
体の各抗原に対する反応性を調べた。ヒト正常細胞と反
応せず、ヒト肺癌細胞培養上清と反応するものを選択し
た。その反応率は14.3%であった。
4)で得られた培養上清を、各ウェルに50μずつ加
え、37℃で1時間インキュベーションした後、T−80PB
Sで3回洗浄し、さらに1000倍希釈したペルオキシダー
ゼ(HRP)標識抗マウスIg抗体を、各ウェルに50μず
つ加え、37℃で1時間インキュベーションした。これら
のプレートをT−80PBSで3回洗浄し、0.02Mリン酸−ク
エン酸緩衝液(pH8.0)80ml、過酸化水素水5μ、ABT
S 50mgを含む発色液を各ウェルに、100μずつ加えて
発色させた。次いで0.25%HF溶液で反応を停止させ、41
0nmの吸光度を測定して抗体産生細胞より産生される抗
体の各抗原に対する反応性を調べた。ヒト正常細胞と反
応せず、ヒト肺癌細胞培養上清と反応するものを選択し
た。その反応率は14.3%であった。
6) ハイブリドーマのクローニング 上記5)で反応性を示したマイクロプレートのウェル
のハイブリドーマを取り出し、10%ウシ胎児血清添加RP
MI1640培地で希釈し、マイクロトレイに0.5個/ウェル
の割合に接種した。マイクロトレイとしては、予めマウ
スの腹腔細胞をFeedercellとして2×105個/ml接種して
培養したものを用いた。培地交換をしながら約2週間培
養を続け、ハイブリドーマのコロニーが出現したウェル
中の抗体を、上記5)に示した方法により測定し、陽性
を示したハイブリドーマを選択し、再度クローニングし
た。得られたハイブリドーマ7F3は寄託番号、微工研条
寄第2864号(FERM2864)として工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている。
のハイブリドーマを取り出し、10%ウシ胎児血清添加RP
MI1640培地で希釈し、マイクロトレイに0.5個/ウェル
の割合に接種した。マイクロトレイとしては、予めマウ
スの腹腔細胞をFeedercellとして2×105個/ml接種して
培養したものを用いた。培地交換をしながら約2週間培
養を続け、ハイブリドーマのコロニーが出現したウェル
中の抗体を、上記5)に示した方法により測定し、陽性
を示したハイブリドーマを選択し、再度クローニングし
た。得られたハイブリドーマ7F3は寄託番号、微工研条
寄第2864号(FERM2864)として工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている。
7) モノクローナル抗体の産生 7週齢以上のBALB/c系統マウスにプリスタン(アルド
リッチ社製)0.5mlを腹腔内投与し、1週間以上経過し
た後、in vivoで培養して増殖させたハイブリドーマ7F
3の1〜9×105個/マウスを腹腔内接種した。ハイブリ
ドーマ7F3を接種した1週間後から、マウスの体重は急
激に増加し、10〜15日にピークに達した。体重がピーク
の前後にマウスから腹水を採取した。これを1500gで10
分間遠心分離し、5〜15ml/匹のモノクローナル抗体含
有腹水を得た。
リッチ社製)0.5mlを腹腔内投与し、1週間以上経過し
た後、in vivoで培養して増殖させたハイブリドーマ7F
3の1〜9×105個/マウスを腹腔内接種した。ハイブリ
ドーマ7F3を接種した1週間後から、マウスの体重は急
激に増加し、10〜15日にピークに達した。体重がピーク
の前後にマウスから腹水を採取した。これを1500gで10
分間遠心分離し、5〜15ml/匹のモノクローナル抗体含
有腹水を得た。
8) モノクローナル抗体の精製 上記7)で得られた腹水10mlから、Hudson等(Practi
cal Immunology Blackwall Sci.Pub.1976年)の方法に
準じてモノクローナル抗体を精製した。腹水10mlに飽和
硫安水10mlを加え、静置後、遠心分離した。得られた沈
澱を0.1Mリン酸緩衝液(PB)5mlに溶解し、0.1M PB 500
mlに対し透析を行った。透析後15000gで10分間遠心分離
して、上清を得た。この上清をDEAEセファロースカラム
(ファルマシア社製)にかけ、PBで洗浄後、塩濃度によ
るリニアグラジェントをかけ、抗体画分を溶出する。得
られた抗体画分をさらにセファデックスG−200カラム
(ファルマシア社製)にかけ、分画溶出し、7F3モノク
ローナル抗体約20mgを得た。
cal Immunology Blackwall Sci.Pub.1976年)の方法に
準じてモノクローナル抗体を精製した。腹水10mlに飽和
硫安水10mlを加え、静置後、遠心分離した。得られた沈
澱を0.1Mリン酸緩衝液(PB)5mlに溶解し、0.1M PB 500
mlに対し透析を行った。透析後15000gで10分間遠心分離
して、上清を得た。この上清をDEAEセファロースカラム
(ファルマシア社製)にかけ、PBで洗浄後、塩濃度によ
るリニアグラジェントをかけ、抗体画分を溶出する。得
られた抗体画分をさらにセファデックスG−200カラム
(ファルマシア社製)にかけ、分画溶出し、7F3モノク
ローナル抗体約20mgを得た。
9) モノクローナル抗体の反応性 ヒト癌細胞及び正常細胞についてパラフィン切片上で
のABC法による免疫組織染色法(Hsu,et al.,J.Histoche
m.Cytochem.,29,577〜581,1981)を用いて該モノクロー
ナル抗体との反応性を調べた。細胞のパラフィン切片
は、細胞を10%リン酸緩衝ホルマリンで固定化し、パラ
フィン包埋し、薄切した後、スライドグラスに貼付し
た。次いで20分間脱パラフィンした後、PBSで洗浄し、
0.25%トリプシン溶液に37℃で1時間浸漬した。浸漬
後、PBSで洗浄し、0.3%H2O2溶液に室温で30分間浸漬し
た。次いで、ヤギ正常血清(NGS)でマスキングを行
い、該モノクローナル抗体を1mg/mlの濃度で1時間反応
させた。反応後PBSで洗浄し、ビオチン標識ヤギ抗マウ
スIg(TAGO社製)を20倍希釈で反応させ、PBSで洗浄す
る。洗浄後、ベクタステインABCキットより調製したABC
溶液0.5mlを反応させ、PBSで洗浄し、0.005%H2O2・ジ
アミノベンチジン四塩酸塩(DAB)溶液と反応させ、PBS
で洗浄し、1%メチルグリーンで後洗浄し、グリセリン
ゼラチンで封入した。封入後のサンプルを光学顕微鏡で
観察し、細胞の被染色度からモノクローナル抗体と細胞
の反応性を調べた。得られた結果を第1表及び第2表に
示す。
のABC法による免疫組織染色法(Hsu,et al.,J.Histoche
m.Cytochem.,29,577〜581,1981)を用いて該モノクロー
ナル抗体との反応性を調べた。細胞のパラフィン切片
は、細胞を10%リン酸緩衝ホルマリンで固定化し、パラ
フィン包埋し、薄切した後、スライドグラスに貼付し
た。次いで20分間脱パラフィンした後、PBSで洗浄し、
0.25%トリプシン溶液に37℃で1時間浸漬した。浸漬
後、PBSで洗浄し、0.3%H2O2溶液に室温で30分間浸漬し
た。次いで、ヤギ正常血清(NGS)でマスキングを行
い、該モノクローナル抗体を1mg/mlの濃度で1時間反応
させた。反応後PBSで洗浄し、ビオチン標識ヤギ抗マウ
スIg(TAGO社製)を20倍希釈で反応させ、PBSで洗浄す
る。洗浄後、ベクタステインABCキットより調製したABC
溶液0.5mlを反応させ、PBSで洗浄し、0.005%H2O2・ジ
アミノベンチジン四塩酸塩(DAB)溶液と反応させ、PBS
で洗浄し、1%メチルグリーンで後洗浄し、グリセリン
ゼラチンで封入した。封入後のサンプルを光学顕微鏡で
観察し、細胞の被染色度からモノクローナル抗体と細胞
の反応性を調べた。得られた結果を第1表及び第2表に
示す。
10) モノクローナル抗体のIgクラス 1/15MPBSにアガロース1%を加え、煮沸溶解後、スラ
イドガラス上で厚さ1mmに固化した。直径3mmの穴を3mm
間隔で開け、各穴に、抗マウスIgクラスの血清15μと
上記8)で得られたモノクローナル抗体溶液15μを入
れ、湿潤箱中に10時間放置した。上記8)で得られたモ
ノクローナル抗体は、抗マウスIgM血清に抗原−抗体反
応に基づく沈降線を示した。
イドガラス上で厚さ1mmに固化した。直径3mmの穴を3mm
間隔で開け、各穴に、抗マウスIgクラスの血清15μと
上記8)で得られたモノクローナル抗体溶液15μを入
れ、湿潤箱中に10時間放置した。上記8)で得られたモ
ノクローナル抗体は、抗マウスIgM血清に抗原−抗体反
応に基づく沈降線を示した。
11) モノクローナル抗体の認識抗原の同定 スラブ電気泳動装置(アトー社製)の10cm×10cmのガ
ラス板2枚の間に、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SD
S)を含む5%アクリルアミド溶液と0.1%過硫酸ナトリ
ウムを注入し、固化させ、SDS電気泳動用プレートを2
枚作製した。(上記2)で得られたヒト肺癌細胞由来抗
原10μと、0.01%ブロモフェニルブルー(シグマ社
製)を含む2mMドデシル硫酸ナトリウム(SDS)溶液40μ
を加え、100℃で1分間加熱した。加熱後、各々のSDS
電気泳動用プレートに添加し、5mAで10時間通電して電
気泳動を行った。通電後、1枚のプレートをクマシーブ
リリアントブルー(シグマ社製)で染色し、分子量を測
定した。ニトロセルロース膜を用意し、もう1枚のプレ
ートを、ブロッティング装置(アトー社製)を用いて、
ニトロセルロース膜に転写した後、モノクローナル抗体
と反応させた。次いで、HRP標識抗マウスIgM抗体を反応
させた後、発色液を用いて染色し、抗原のバンドを確認
した。このとき、該抗原の分子量は、100万以上であっ
た。また、上記2)で得られたヒト肺癌細胞由来抗原1m
lをゲル濾過−HPLC(日本バイオラッド社、TSK−25、2
1.5×600mm)にかけ、溶出画分各50μを96穴EIA用マ
イクロプレートに分注し、上記5)と同様に発色させ
た。このとき、活性はカラムのボイド画分に見られ、該
抗原の分子量が100万以上であることを示唆した。
ラス板2枚の間に、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SD
S)を含む5%アクリルアミド溶液と0.1%過硫酸ナトリ
ウムを注入し、固化させ、SDS電気泳動用プレートを2
枚作製した。(上記2)で得られたヒト肺癌細胞由来抗
原10μと、0.01%ブロモフェニルブルー(シグマ社
製)を含む2mMドデシル硫酸ナトリウム(SDS)溶液40μ
を加え、100℃で1分間加熱した。加熱後、各々のSDS
電気泳動用プレートに添加し、5mAで10時間通電して電
気泳動を行った。通電後、1枚のプレートをクマシーブ
リリアントブルー(シグマ社製)で染色し、分子量を測
定した。ニトロセルロース膜を用意し、もう1枚のプレ
ートを、ブロッティング装置(アトー社製)を用いて、
ニトロセルロース膜に転写した後、モノクローナル抗体
と反応させた。次いで、HRP標識抗マウスIgM抗体を反応
させた後、発色液を用いて染色し、抗原のバンドを確認
した。このとき、該抗原の分子量は、100万以上であっ
た。また、上記2)で得られたヒト肺癌細胞由来抗原1m
lをゲル濾過−HPLC(日本バイオラッド社、TSK−25、2
1.5×600mm)にかけ、溶出画分各50μを96穴EIA用マ
イクロプレートに分注し、上記5)と同様に発色させ
た。このとき、活性はカラムのボイド画分に見られ、該
抗原の分子量が100万以上であることを示唆した。
さらにこの抗原を1.0U/mlノイラミニダーゼ(シグマ
社製)溶液で、37℃で2時間処理し、上記5)と同様に
抗原固定化プレートを作製し、反応を調べたところ、反
応性が消失した。このことより、この抗原は糖鎖を含
み、この糖鎖はシアル酸であると推測された。
社製)溶液で、37℃で2時間処理し、上記5)と同様に
抗原固定化プレートを作製し、反応を調べたところ、反
応性が消失した。このことより、この抗原は糖鎖を含
み、この糖鎖はシアル酸であると推測された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/574 G01N 33/577 B 33/577 C12N 15/00 C
Claims (1)
- 【請求項1】(a)分子量1000KD以上のシアル酸含有糖
蛋白よりなる抗原と反応し、 (b)ヒト漿液性卵巣癌細胞、ヒト胃癌細胞、ヒト膵臓
癌細胞、ヒト甲状腺癌細胞、ヒト膀胱癌細胞、ヒト前立
腺癌細胞、ヒト乳癌細胞、ヒト肝臓癌細胞、ヒト唾液腺
癌細胞、ヒト胆嚢癌細胞、ヒト腎臓癌細胞、及びヒト脳
腫瘍細胞と実質的に反応せず、 (c)ヒト正常肺細胞、ヒト正常卵巣細胞、ヒト正常胃
細胞、ヒト正常膵臓細胞、ヒト正常甲状腺細胞、ヒト正
常膀胱細胞、ヒト正常前立腺細胞、ヒト正常乳腺細胞、
ヒト正常肝臓細胞、ヒト正常唾液腺細胞、ヒト正常胆嚢
細胞、ヒト正常腎臓細胞、ヒト正常骨髄細胞、ヒト正常
心筋細胞、及びヒト正常小腸細胞と実質的に反応せず、 (d)正常人血清と実質的に反応しない、 モノクローナル抗体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2101559A JP2845568B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-04-19 | モノクローナル抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2101559A JP2845568B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-04-19 | モノクローナル抗体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH044895A JPH044895A (ja) | 1992-01-09 |
JP2845568B2 true JP2845568B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=14303779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2101559A Expired - Fee Related JP2845568B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-04-19 | モノクローナル抗体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2845568B2 (ja) |
-
1990
- 1990-04-19 JP JP2101559A patent/JP2845568B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH044895A (ja) | 1992-01-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |