JPH0722518B2 - モノクローナル抗体 - Google Patents

モノクローナル抗体

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JPH0722518B2
JPH0722518B2 JP62138871A JP13887187A JPH0722518B2 JP H0722518 B2 JPH0722518 B2 JP H0722518B2 JP 62138871 A JP62138871 A JP 62138871A JP 13887187 A JP13887187 A JP 13887187A JP H0722518 B2 JPH0722518 B2 JP H0722518B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、O−アシルシアル酸含有糖鎖、特に4−O−
アセチル−N−グリコリルノイラミニルラクトシルセラ
ミド(以下「GM3(4−O−Ac−NeuGc)」という)を特
異的に認識するモノクローナル抗体及び該抗体を産生す
るハイブリドーマの作成方法に関するものである。
(従来の技術及びその問題点) 糖脂質は細胞膜の構成成分であり、構成糖の種類、数、
結合方法の違いにより多様な分子種が存在し、種特異
的、臓器特異的、細胞特異的な分布を示す。その機能と
しては、細菌毒素、ホルモン等の受容体として、また、
血液型物質等、免疫学的決定基としての働きの他、増殖
又は分化の制御や細胞間の相互作用に関し、重要な役割
りを演じていることが明らかになりつつある。更に、細
胞のガン化に伴い、質的、量的な組成変化が起こり、一
部はガン抗原となりうることが示され、また、ある種の
糖脂質が増殖因子、タンパク質キナーゼを介する細胞増
殖機構の調節者として働く例など、その組成変化が、ガ
ン化機構に直接的に関与している可能性も示唆されてい
る。
一方、1種類の抗原決定基に対し特異性を有する、均一
な抗体を産生する細胞株の樹立方法がミルスタインらに
より報告され[Nature,256,495(1975)]、微量物質の
定性、定量が可能となった。ガン抗原の検索を行うた
め、この技術を用い、ガン細胞に特異的な多くのモノク
ローナル抗体が作製されたが、このうちのいくつかは糖
脂質あるいは糖タンパク質の糖鎖を認識する抗体である
ことが明らかにされた[J.Natl.Cancer Inst.,71,231
(1983)]。
例えば、人のメラノーマに対するモノクローナル抗体と
してGD2ガングリオシド、あるいはGD3ガングリオシドな
どの糖脂質と反応する抗体が得られている。また、膵ガ
ンに特異的なモノクローナル抗体NS19−9は、シアロシ
ルルイスA型の糖鎖を有する糖脂質及び糖タンパク質と
反応する。これらの抗体はガンの診断、治療経過の観察
に有用であり、更に治療への利用も試みられている。糖
脂質のガン化に伴う質的、量的変化は、遺伝子の発現異
常により糖鎖生合成機構における種々の糖転移酵素の活
性が変化することに起因しており、その結果、正常組織
に存在しないような糖鎖構造が作り出される。その糖鎖
構造は、ガンマーカーとしての利用が可能である。
このように、ガン化機構解明の手掛りとして、また、ガ
ン抗原及びガンマーカーとしての糖脂質の重要性、有用
性が注目されており、診断、治療等、臨床分野への応用
が期待される。
糖脂質のうち、酸性糖であるシアル酸をその糖鎖中に含
有するものはガングリオシドと総称される。シアル酸
は、N−アセチルノイラミン酸とN−グリコリルノイラ
ミン酸に大別され、更に、それぞれのシアル酸の水酸基
がアシル化されたものも存在する。
近年、9−O−アセチル化されたN−アセチルノイラミ
ン酸を含む複合糖質がインフルエンザC型のレセプター
として働くことが明らかにされた[J.Biol.Chem.,261,5
947(1986)]。また、人メラノーマ細胞に特異的に反
応するモノクローナル抗体が認識する人ガン抗原として
シアル酸の9位がO−アセチル化されたGD3ガングリオ
シドが同定された[J.Biol.Chem.,259,7453(198
4)]。このように、O−アシルシアル酸含有糖鎖及び
それに対する抗体はガンを含む各種疾患の診断・治療へ
の応用が期待される。
一方、シアル酸は動物種の諸臓器、細胞、体液中に広く
検出されるがN−グリコリルノイラミン酸については、
正常人及びニワトリには今までのところ見出されていな
い。
血清疾患者に検出され、ヒツジ、ウマ、ブタ、ウサギ、
モルモットの赤血球を凝集する異好性抗体はハンガナチ
ウーダイヘル(Hanganatziu−Deicher、以下「H−D」
という)抗体と呼ばれる。この抗体により認識される抗
原はH−D抗原と呼ばれる。N−グリコリルノイラミン
酸含有ガングリオシドがH−D抗原活性を有することが
報告され[Biochem.Biophys.Res.Commun.,79,388(197
7)]、NeuGc α2−3Galの糖鎖構造が主な抗原決定基
として同定された。
近年、H−D抗原活性を有するガングリオシドであるN
−グリコリルノイラミニルラクトシルセラミド(以下
「GM3(NeuGc)という)をニワトリに免疫して、血清か
らH−D抗原活性を有する種々のガングリオシドと反応
する抗体が作製された[Molec.Immun.,19,87(198
2)]。更に、この抗体を用いて、N−グリコリルノイ
ラミン酸が人ガン組織に特徴的に存在することが報告さ
れた[Biken J.,25,47(1982)]。また、人大腸ガン組
織より抽出された糖脂質中に、数種のH−D抗原活性な
N−グリコリルノイラミン酸含有ガングリオシドが検出
され、奇形腫の組織中からは、H−D抗原活性な糖鎖を
有する糖タンパク質が検出された[Gann,75,1025(198
4)]。ニワトリにて作製した抗体を用いて人大腸ガン
組織より検出されるH−D抗原活性を有する糖脂質を分
析したところ、GM2(NeuGc)、GM3(NeuGc)、IV3NeuGc
−nLcOse4CerのほかにO−アシル化されたグリコリルノ
イラミン酸を有するGM3が検出された。ニワトリにて作
成した抗体の反応性から、このガングリオシドはグリコ
リルノイラミン酸の4位がアセチル化されたものであ
り、GM3(4−O−Ac−NeuGc)と推定された。その確認
のため、GM3(4−O−Ac−NeuGc)と反応し、GM3(Neu
Gc)と交叉反応しないポリクローナル抗体がニワトリに
て作成され、これを用いて人大腸ガン組織を検討したと
ころ、確かにGM3(4−O−Ac−NeuGc)が見出された
[Molec.Immun.,23,631(1986)]。
このように、ある種のO−アシルシアル酸含有糖鎖、特
にGM3(4−O−Ac−NeuGc)はガン関連抗原と考えら
れ、これを高感度に精度よく検出することはガン診断上
極めて重要である。このような糖鎖抗原を効率よく検出
するには、検出感度、精度の面から、免疫学的測定法が
優れていると考えられる。
O−アシルシアル酸含有糖鎖に対するポリクローナル抗
体についてはほとんど報告がないが、GM3(4−O−Ac
−NeuGc)と反応する抗体は、従来、ニワトリに精製糖
脂質抗原を免疫し、その血清より分離することにより得
られた[Molec.Immun.,23,631(1986)]。しかしなが
ら、この方法はいくつかの欠点を有している。即ち、
(1)抗血清を得るためには、そのたびごとに大量の精
製抗原が必要である。(2)主として免疫動物の個体差
に起因する、親和性や力価のバラツキがある。(3)目
的とする抗体以外の抗体も混在するため、目的の抗体を
精製するためには繁雑な操作が必要である。(4)一度
に作製できる量に限度がある等の欠点である。それ故、
正確にかつ最大の効果を持って免疫学的測定を行うため
には、他の抗体の混入しない品質の安定した均一な抗体
が大量に供給できることが望まれていた。このような抗
体の作製は、既に、モノクローナル抗体産生技術として
報告されている。
しかしながら、O−アシルシアル酸含有糖鎖に特異的に
反応するモノクローナル抗体及び該抗体産生能を有する
ハイブリドーマについての報告は、前記のN−アセチル
ノイラミン酸の9位がアセチル化されたGD3に対するも
ののみであり、9位以外の水酸基が置換されたもの又は
N−グリコリルノイラミン酸の水酸基が置換されたもの
についての報告はない。
そこで、本発明者は、O−アシルシアル酸含有糖鎖と特
異的に反応するモノクローナル抗体、特に、4位がアセ
チル化されたN−グリコリルノイラミン酸を有するガン
グリオシドであるGM3(4−O−Ac−NeuGc)と反応する
モノクローナル抗体を作成すべく、鋭意研究をした結
果、本発明を完成するに至った。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、O−アシルシアル酸含有糖鎖を特異的に認識
することを特徴とするモノクローナル抗体及び該抗体を
産生するハイブリドーマの作成方法に関するものであ
る。
ここで、O−アシルシアル酸含有糖鎖を特異的に認識す
るとは、O−アシルシアル酸含有糖鎖と反応し、O−ア
シル化されていないシアル酸含有糖鎖とは反応しないこ
とを意味する。
本明細書に記述される糖脂質の構造を下記に示す。
[式中、Galはガラクトース、Glcはグルコース、GalNAc
はN−アセチルガラクトサミン、GlcNAcはN−アセチル
グルコサミン、Neu GcはN−グリコリルノイラミン酸、
Neu AcはN−アセチルノイラミン酸、4−O−Ac−NeuG
c及びNeu4AcGcは4−O−アセチル−N−グリコリルノ
イラミン酸、Cerはセラミドを意味する。] 本発明のモノクローナル抗体は人ガン関連抗原と考えら
れるGM3(4−O−Ac−NeuGc)との反応性を有し、O−
アセチル化されていない構造をもつGM3(NeuGc)及びシ
アル酸を含まない糖脂質とは反応しない。
本発明のモノクローナル抗体により認識される糖鎖構造
は、糖脂質だけでなく糖タンパク質にも存在する可能性
がある。従って、人ガン関連抗原と考えられるこれらの
糖鎖を認識する本発明のモノクローナル抗体は、ガン診
断上極めて有用である。
本発明のモノクローナル抗体は、組織、細胞診断又は血
液、尿診断又は画像診断等による人ガン診断に極めて有
用であり、また、抗体に薬物を結合させるミサイル療法
や細胞傷害性を利用した治療への応用が可能である。更
に、本発明のモノクローナル抗体は、H−D抗体の検出
にも使用可能である。また、ニワトリのマレック病の診
断、治療にも適用可能である。
本発明のモノクローナル抗体は、糖鎖とガン化機構との
関連や、糖鎖の生体内での役割り等についての基礎的研
究において、有用な道具として用いることが可能であ
る。
本発明のモノクローナル抗体は次のような方法で得られ
る。
まず、免疫原を哺乳動物に免疫する。この際、免疫する
哺乳動物は細胞融合に使用する骨髄腫細胞との適合性を
考慮して選択するのが好ましく、マウス、ラットを用い
るのがより好ましい。本発明において対象とするO−ア
シルシアル酸含有ガングリオシド、特にGM3(4−O−A
c−NeuGc)の場合には、自己免疫疾患動物を用いること
が更に好ましく、自己免疫マウスを用いることが特に好
ましい。使用可能な自己免疫疾患マウスとしてはNZB、N
ZW、B/WF1、MRL/1、BXSB雄、SL/Ni等が挙げられる。
また、グラム陰性菌脂質多糖体(LPS)、デキストラン
硫酸等のポリクローナルB細胞活性化剤(PBA)を投与
することにより自己抗体産生能を高めさせた、Balb/c等
の正常マウスを自己免疫疾患状態にし、免疫動物として
用いてもよい。
O−アシルシアル酸はマウスを含む多くの動物体内に存
在する。
本発明において対象とするO−アシルシアル酸含有ガン
グリオシドはマウス組織内に広く存在することが考えら
れ、マウスにとっては、これらの糖脂質は自己抗原であ
り、免疫原性は極めて弱いと考えられる。Balb/cマウス
等の正常マウスを免疫動物として用いる従来の方法にお
いては、N−グリコリルノイラミン酸含有糖鎖又はO−
アシルシアル酸含有糖鎖に対するモノクローナル抗体産
生ハイブリドーマを得ることは極めて困難である。他
方、自己免疫疾患マウスは、抗核抗体や抗赤血球抗体等
の自己抗原に対する抗体を産生することが知られてい
る。
本発明者はO−アシルシアル酸、特にGM3(4−O−Ac
−NeuGc)に対するモノクローナル抗体産生ハイブリド
ーマの作製を試み、自己免疫疾患マウスに免疫すること
により、極めて容易に目的のハイブリドーマが作製され
ることを見出し、本発明を完成した。
免疫原としては、GM3(4−O−Ac−NeuGc)を有する細
胞自体、該細胞より分離した細胞膜成分及び該細胞より
分離したGM3(4−O−Ac−NeuGc)のいずれも用いるこ
とが可能である。また、糖脂質をリン脂質とコレステロ
ールと共にリポソームとして用いることも可能である。
免疫は一般的方法により行われ、上記免疫原をリン酸緩
衝溶液(以下「PBS」いう)等にて希釈し、腹腔内若し
くは静脈内に投与すればよい。その際、免疫原を牛血清
アルブミン(BSA)や菌体等の担体に担持させてもよ
く、また、フロイントアジュバントや菌体アジュバント
等のアジュバントを共に注射してもよい。免疫原を、酢
酸処理したサルモネラミネソタバクテリアに吸着させて
投与することが更に好ましい。
免疫動物から採取した脾細胞はマウス骨髄腫細胞と融合
させる。骨髄腫細胞としては、既に公知の種々の細胞、
例えばNS−1、SP−2、X63.6.5.3、P3−U1等が使用さ
れる。融合方法は公知の手法に準じて行われる。融合促
進剤としては、例えばポリエチレングリコール(PE
G)、センダイウィルス(HVJ)等が使用される。脾細胞
と骨髄腫細胞との使用比は一般的方法と同様であり、1
対1〜10対1が好ましい。
融合終了後、通常の選択用培地にて培養することにより
ハイブリドーマを選択する。前記した骨髄腫細胞はHAT
培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジンを
含む培地)中では生育できないため、HAT培地中で生育
する栽培を選択すればよい。
ハイブリドーマのコロニーが充分大きくなったところで
目的とする抗体の産生株の検索及びクローニングが行わ
れる。
該抗体産生株の検索は一般に抗体の検出に用いられてい
る方法、例えばELISA法[Meth.Enzymol.,70,419(198
0)]、凝集反応法、RIA法、二重免疫拡散法などにより
行われる。
具体的には、精製した樹脂質抗原を付着させたプレート
をBSAにてブロッキングした後、被検ハイブリドーマの
培養上清と反応させ、更に、酵素標識したマウス抗体に
対する抗体を反応させ、該抗原に結合した抗体の存在
を、酵素活性を測定することにより確認し、所望の抗体
産生株を選択する。
また、クローニングは限界希釈法により行われる。即
ち、96穴マイクロタイタープレート上に、ハイブリドー
マが各ウエル当り1個以下になるよう分配し、単一コロ
ニーを生育させる。この際、フィーダー細胞としてマウ
ス胸腺細胞を添加することが好ましい。
上述のクローニングを繰返し、モノクローン化されたハ
イブリドーマを得る。
本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
は液体窒素内で長期保存が可能であり、分譲可能な状態
に保持されている。
本発明のモノクローナル抗体を得るには、ハイブリドー
マを培地中にて培養し、培養上清から分離する方法、あ
るいはハイブリドーマをマウス腹腔内に投与し、その腹
水より回収する方法がある。更に、一般的な方法、即ち
硫安沈殿、ゲル過、イオン交換カラムクロマトグラフ
ィー等を用いて精製することも可能である。
(発明の実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、こ
れらの実施例は本発明の範囲を何ら制限するものではな
い。
実施例1 1)各種糖脂質の単離、精製 生理食塩水にて充分に洗浄した馬赤血球を多量の冷アセ
トン中に加え、得られた沈殿物より、容量比クロロホル
ム:メタノール:水(10:20:1)(10:10:0)(20:10:
1)の各混合溶液にて順次抽出操作を行った。得られた
粗製糖脂質をDEAE−セファデックスA−25カラムクロマ
トグラフィーにかけ、酸性画分と中性画分に分け、酸性
画分をイアトロビーズカラムクロマトグラフィーにか
け、GM3(4−O−Ac−NeuGc)及びGM3(NeuGc)を得
た。同様にして人赤血球よりCDH及びGM3(NeuAc)を得
た。
2)免疫法及び細胞融合 NZBマウス(雄、12週齢)に百日ぜき死菌5×108個のPB
S溶液300μを腹腔内注射し、同時に酢酸で処理したサ
ルモネラミネソタバクテリア80μgに吸着させたGM
3(4−O−Ac−NeuGc)20μgのPBS溶液200μを静脈
注射した。以後、バクテリアに吸着させたGM3(4−O
−Ac−NeuGc)を同様に3週間おきに4回静脈注射し
た。
最終免疫の3日後にマウスより脾臓を取出し、単細胞に
解した後、脾細胞を、RPMI1640培地にて洗浄した。一
方、対数増殖期にあるマウス骨髄腫細胞X63.6.5.3を集
め、RPMI1640培地にて洗浄した。脾細胞4.0×108個の浮
遊液とマウスミエローマ8.0×107個の浮遊液を混合し、
遠心分離にて培地を除去した。37℃に加温した水浴中に
て、混合した細胞に50%ポリエチレングリコール−RPMI
1640培地2mlを1分間かけて徐々に加え、1分間ゆるや
かに撹拌させ融合を行った。RPMI1640培地4mlを2分間
かけ、更に14mlを2分間かけてゆるやかに撹拌しつつ添
加した。遠心分離にて培地を除去し、細胞に10%牛胎児
血清含有RPMI1640培地100mlを加え、96穴プレート10枚
に1穴当り0.1mlずつ分配した。翌日、HAT培地(4×10
-7Mアミノプテリン、1.6×10-5Mチミジン、1×10-4Mヒ
ポキサンチン、10%牛胎児血清を含むRPMI1640培地)0.
1mlを各ウエルに加えた。各ウエルの培地は、更に、3
日又は4日ごとにHAT培地に半量ずつ交換した。3週間
後、90%のウエルにハイブリドーマの生育が見られた。
(3)ハイブリドーマの選択 ハイブリドーマ培養上清中の抗体の検索はELISA法にて
行った。抗原として、GM2(NeuGc)、GM3(NeuGc)及び
GM3(4−O−Ac−NeuGc)を用いた。抗原500ngをELISA
用マイクロタイタープレートに吸着させ、1%BSA.PBS
溶液にてブロッキングした後、培養上清を反応させた。
更に、パーオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリ
ン抗体を反応させ、基質としてオルトフェニレンジアミ
ンを用い、492nmの吸光度を測定することにより、目的
の抗体を検出した。その結果、免疫、細胞融合にて作製
したハイブリドーマ中、GM3(4−O−Ac−NeuGc)と反
応する抗体が4つのウエルに検出された。
抗体活性が検出されたハイブリドーマはHAT培地からア
ミノプテリンを除いたHT培地に移し、更に10%牛胎児血
清(FCS)含有RPMI1640培地に移し培養した。
このハイブリドーマを限定希釈法により、クローニング
した。即ち、96穴プレートに1穴当り0.8個の密度に細
胞を希釈して1穴当り4×105個のマウス胸腺細胞と共
に培養し、2週間後にELISA法にて抗体産生細胞を選択
した。クローニングを更に繰返し、安定なハイブリドー
マ、YHD−08、YHD−09、YHD−10及びYHD−11を得た。
モノクローナル抗体YHD−08、YHD−09、YHD−10及びYHD
−11は、ELISA法にて、クラスは全てIgMと決定された。
ハイブリドーマ、YHD−08、YHD−09、YHD−10及びYHD−
11は、European Collection of Animal Cellに寄託さ
れ、それぞれ受理番号(Provisional Accession Numbe
r)87060301、87060302、87060303及び87060304が付さ
れている。
実施例2 1)ELISA法によるYHD−08、YHD−09、YHD−10及びYHD
−11の抗原特異性の測定 各種糖脂質0.2nmolを抗原とし、ELISA法を行った。プレ
ート上に吸着させた抗原とハイブリドーマ培養上清を反
応させ、更にパーオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グ
ロブリン抗体を反応させた。オルトフェニレンジアミン
を基質とし、492nmの吸光度を測定し、各種抗原に対す
るモノクローナル抗体の反応性を調べた。その結果を表
に示す。
いずれのモノクローナル抗体も4位がO−アセチル化さ
れたN−グリコリルノイラミン酸含有ガングリオシドで
あるGM3(4−O−Ac−NeuGc)と反応し、O−アセチル
化されていないシアル酸含有ガングリオシドであるGM3
(NeuGc)及びGM3(NeuAc)とは反応しなかった。
2)薄層クロマトグラフィー(以下「TLC」という)プ
レート上でのYHD−08、YHD−09、YHD−10及びYHD−11の
反応性の測定 TLCプレートの下端から1cmの場所に5mmの幅で種々の糖
脂質をスポッティングし、展開した。同じ操作を行った
プレートのうち、1枚はオルシノール試薬にて発色さ
せ、他のプレートには酵素免疫染色を行った。即ち、本
発明抗体を反応させ、更にポーオキシダーゼ標識ヤギ抗
マウス免疫グロブリン抗体を反応させた。基質として4
−クロロ−1−ナフトールを用い、青紫色の発色スポッ
トを検出した。
図に抗原としてGM3(NeuAc)、GM3(NeuGc)及びGM
3(4−O−Ac−NeuGc)の3種のガングリオシドを用い
た結果を示す。展開溶媒としてクロロホルム:メタノー
ル:2.5Nアンモニア水(55:45:10容量比)を用いた。A
はオルシノール試薬による発色を、B、C、D及びE
は、それぞれ本発明のモノクローナル抗体YHD−08、YHD
−09、YHD−10及びYHD−11を用いて酵素免疫染色を行っ
たプレートである。
本発明のモノクローナル抗体は、いずれもGM3(4−O
−Ac−NeuGc)と反応し、GM3(NeuGc)及びGM3(NeuA
c)とは反応しないことがわかる。
[発明の効果] 本発明によれば、N−アシルシアル酸含有糖鎖と特異的
に反応する新規モノクローナル抗体及び該抗体を産生す
るハイブリドーマを提供することができる。該抗体は、
ガンの発生機構の解明、診断及び治療に非常に有効なも
のである。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明のモノクローナル抗体YHD−08、YHD−09、
YHD−10及びYHD−11と各種糖脂質との反応性を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 Molecular Immunolo gy,23[6](1986)P.631−638 Neurochemical Rese arch,10[4](1985)P.499−514 European Journal o f Immunology,12[9 ](1982)P.761−766

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4−O−アセチルシアル酸含有糖鎖と反応
    し、4−O−アセチル化されていないシアル酸含有糖鎖
    とは反応しないことを特徴とするモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】4−O−アセチルシアル酸含有糖鎖が、4
    −O−アセチル−N−グリコリルノイラミン酸含有糖鎖
    である、特許請求の範囲第1項記載のモノクローナル抗
    体。
  3. 【請求項3】4−O−アセチルシアル酸含有糖鎖が、糖
    脂質の構成要素である、特許請求の範囲第1項又は第2
    項記載のモノクローナル抗体。
  4. 【請求項4】4−O−アセチル−N−グリコリルノイラ
    ミニルラクトシルセラミドと反応し、N−グリコリルノ
    イラミニルラクトシルセラミドと実質的に反応しない、
    特許請求の範囲第3項記載のモノクローナル抗体。
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MolecularImmunology,23[6(1986)P.631−638
NeurochemicalResearch,10[4(1985)P.499−514

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