JPH07179420A - 3−ピロリン−2−オン誘導体、およびこれらを含有することを特徴とする除草剤 - Google Patents

3−ピロリン−2−オン誘導体、およびこれらを含有することを特徴とする除草剤

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JPH07179420A
JPH07179420A JP6018104A JP1810494A JPH07179420A JP H07179420 A JPH07179420 A JP H07179420A JP 6018104 A JP6018104 A JP 6018104A JP 1810494 A JP1810494 A JP 1810494A JP H07179420 A JPH07179420 A JP H07179420A
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    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた除草活性を示すと共に、水稲にも安全
な除草剤を提供する。 【構成】 一般式(I) (式中、Xは塩素原子、フッ素原子、または臭素原子を
示し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、またはメ
トキシ基を示し、Zは水素原子、フッ素原子、臭素原
子、または塩素原子を示し、Qは水素原子、またはフッ
素原子を示す。)で表される3−ピロリン−2−オン誘
導体、およびそれを有効成分として含有する除草剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な3−ピロリン−2
−オン誘導体とこれらを有効成分とする除草剤特に水田
用除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでにも、除草活性を有する3−ピ
ロリン誘導体がいくつか開示されている。例えば、特開
平3−204855号公報においては、下記一般式(化
3)
【0003】
【化3】 で表される化合物が除草剤として開示されている。
【0004】特開平3−204855号公報に開示され
たピロリン系化合物は、水田で使用した場合極めて高活
性であり、且つ広範囲の除草スペクトラムを示す。しか
しながら、ある種の外的要因、例えば漏水などによる水
の下方移動がある場合、水稲に対する著しい薬害を生じ
るため、実際に圃場での使用は困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、作物に対して害
を与えず、雑草のみを枯殺する選択性の高い除草剤が強
く要望されている。また、水田除草剤として、ヒエ、ホ
タルイ、コナギ、ミズガヤツリなど、難防除雑草を確実
に防除できる有効な除草剤が望まれている。さらには、
雑草発生前から生育期まで、任意の期間に使用可能で、
効果の持続期間の長い除草剤の開発が強く望まれてい
る。
【0006】このような状況の中で、実際の水田におい
ては、除草剤の効果、薬害などに変動を及ぼす、様々な
外的要因が存在するという問題がある。例えばその外的
要因とは、水田の土質、または温度、光などの気象条
件、湛水深、漏水、あるいは流入、流出による水の移
動、時にはイネの植え付け深度の差異などであるが、こ
れらの要因が単独で、あるいはまた複雑に絡み合って、
薬剤の雑草に対する効果、作物に与える薬害、あるいは
効果の安定性などに大きな変動を及ぼすのである。これ
らの諸変動要因の中において、最も重要なものの一つに
挙げられるのが、漏水の影響である。多くの漏水田にお
いては、水、及び薬剤の下方移動に起因する薬害の発
生、もしくは効果の変動のために、除草剤の使用を著し
く制限しなければならないのが実状である。
【0007】したがって、本発明は、水田においてイネ
に害を与えず、しかも低薬量で広範囲の除草スペクトラ
ムを有し、雑草の発生前から発生後の生育期まで、広い
期間にわたって使用可能で、且つ、漏水などの外的要因
によっても、効果、薬害などの変動の見られない、選択
性除草剤を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記課題を解決すべく、3−ピロリン誘導体について研
究を進めた結果、前述の特開平3−204855号公報
には開示されてない、新規な3−ピロリン−2−オン誘
導体が、除草剤として極めて優れ、しかも有用作物であ
るイネに対して薬害を与えず、漏水などの外的要因によ
っても、効果、薬害などの変動の見られない、優れた特
徴を有していることを見出した。
【0009】すなわち本発明は、一般式(I)(化4)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、Xは塩素原子、フッ素原子、また
は臭素原子を示し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原
子、またはメトキシ基を示し、Zは水素原子、フッ素原
子、臭素原子、または塩素原子を示し、Qは水素原子、
またはフッ素原子を示す。)で表わされる3−ピロリン
−2−オン誘導体、およびそれらを含有することを特徴
とする除草剤である。
【0012】本発明の3−ピロリン−2−オン誘導体は
新規の化合物であり、反応式(1)(化5)
【0013】
【化5】
【0014】に示される方法によって製造できる。すな
わち、一般式(II)(式中、Xは塩素原子、フッ素原
子、または臭素原子を示し、Yは水素原子、フッ素原
子、塩素原子、またはメトキシ基を示し、Zは水素原
子、フッ素原子、臭素原子、または塩素原子を示し、Q
は水素原子、またはフッ素原子を示す。)で表わされる
アミド誘導体を、適切な塩基で処理して、分子内アルド
ール縮合反応を進行させることによって製造することが
できる。
【0015】本反応に用いる適切な塩基としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のア
ルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化バリウ
ム等のアルカリ土類金属水酸化物、金属ナトリウム、金
属カリウム、金属リチウム等のアルカリ金属類、水素化
ナトリウム、水素化リチウム等の金属水素化物、t−ブ
トキシカリウム、ナトリウムメトキシド等のアルコラー
ト類、ピコリン、キノリン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)等の有機塩基
類があげられる。
【0016】本反応は、適当な溶媒中、または無溶媒で
行うことができる。適当な溶媒としては例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族類、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミドな
どの非プロトン性溶媒などがあげられる。反応温度は−
70〜170℃であり、溶媒の還流温度で反応させても
よい。
【0017】一般式(II)で表わされるアミド誘導体
は、反応式(2)(化6)
【0018】
【化6】
【0019】に示される方法によって製造できる。すな
わち、一般式(III)で表されるアミノケトン誘導体
と、一般式(IV)で表されるカルボン酸誘導体(式中
X、Y、Z、およびQは前記と同じ意味を示し、Aはハ
ロゲン原子を示す。)、を適切な塩基の存在下で反応す
ることにより製造することができる。
【0020】反応は無溶媒、または適切な溶媒中で行わ
れる。適切な溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類があげられる。また適切な塩基と
しては、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリ
ン、ジイソブチルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウムなどであり、反応は任意
の温度で進行する。
【0021】一般式(III)のアミノケトン誘導体
は、α,α−ジメチルベンジルアミン誘導体と3−ハロ
ゲノ−2−ブタノンを反応することで製造することがで
き、また一般式(IV)で表されるカルボン酸誘導体
は、市販品である。
【0022】かくして得られる本発明の化合物を有効成
分として含有する除草剤は、その作用特性として、ほと
んどの水田で問題になる有害雑草、例えばノビエ等のイ
ネ科雑草、カヤツリグサ、ホタルイ等のカヤツリグサ科
雑草、コナギ等の一年生広葉雑草、およびウリカワ等の
多年性雑草に対して優れた除草効果を有する。一方、有
用作物であるイネに対しては薬害を示さない。また、本
発明化合物に係わる除草剤は、堪水土壌処理、土壌処
理、土壌混和処理など、あらゆる処理法において、雑草
の発生前から発生後の生育期まで、広い期間にわたり、
有効に使用できる。
【0023】本出願の発明化合物は、ピロリン環5−位
にメチル基が存在する点において、3−ピロリン誘導
体、およびテトラヒドロピリジン誘導体が開示されてい
る前記先行技術(特開平3−204855号公報)に記
載の化合物と異なる。除草剤としての性能向上におい
て、ピロリン環5−位のメチル基の存在の意義は大き
く、本発明化合物を除草剤として処理した場合、後記す
る試験例からも明らかなように、漏水がある場合にも薬
害を殆ど生せず、その効果の変動も殆ど観察されず、漏
水田でも高い効果で安全に使用することができる。ま
た、水稲を浅植えしたときに見られる薬害も少ない。
【0024】本発明に係わる一般式(I)で表される化
合物を除草剤として用いる場合、一般には不活性な液体
担体、または固体と混合し、通常用いられる製剤形態で
ある粉剤、粒剤、水和剤、乳剤、フロアブル剤等に調製
して使用する。さらに製剤上必要ならば、補助剤を添加
することもできる。
【0025】担体としては、通常農園芸用薬剤に使用さ
れるものであるならば、固体、または液体のいずれでも
使用でき、特定のものに限定されるものではない。例え
ば固体担体としては、クレー、タルク、ベントナイト、
炭酸カルシウム、ケイソウ土、ホワイトカーボンのなど
の鉱物質粉末、大豆粉、デンプンの如き植物性粉末、石
油樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコ
ールなどの高分子化合物、尿素、ワックス類などがあげ
られる。また液体担体としては、キシレン、メチルナフ
タレン、アルキルベンゼン等の各種有機溶剤類、植物オ
イルなど各種オイル、または水があげられる。
【0026】補助剤としては、通常農園芸用薬剤に使用
される界面活性剤、結合剤(例えば、リグニンスルフォ
ン酸、アルギン酸、ポリビニルアルコール、アラビアガ
ム、CMCナトリウムなど)、安定剤(例えば、酸化防
止用にフェノール系化合物、チオール系化合物または高
脂肪酸エステルなど、さらにpH調整剤として燐酸塩な
ど、場合によっては光安定剤)などを必要に応じて単独
または組合せて使用できる。さらに場合によっては防菌
防黴のために工業用殺菌剤、防菌防黴剤などを添加する
こともできる。
【0027】界面活性剤の例としては、非イオン性、陰
イオン性、陽イオン性及び両イオン性のものを適宜単独
または混合して使用できる。非イオン性としては、アル
キルフェノール、高級アルコール、アルキルナフトー
ル、高級脂肪酸、脂肪酸エステル等にエチレンオキシド
など、またはプロピレンオキシドを付加させたものなど
が好ましい。陰イオン性のものとしては、アルキルフェ
ノール、アルキルナフトール、高級アルコール、高級脂
肪酸、脂肪酸エステル等をアルキルスルホン酸塩、アル
キル硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などが好まし
い。またリグニンスルホン酸塩も好ましいものの一つと
してあげられる。
【0028】本発明に係わる除草剤における一般式
(I)で表わされる化合物の含有量は、製剤形態によっ
て異なるが、通常粉剤では0.01〜20重量%、水和
剤では1〜50重量%、粒剤では0.01〜10重量
%、乳剤では0.1〜50重量%、フロアブル製剤では
0.1〜50重量%、ドライフロアブル製剤では1〜5
0重量%であり、好ましくは、粉剤では0.1〜3重量
%、水和剤では10〜40重量%、粒剤では、0.1〜
5重量%、乳剤では1〜30重量%、フロアブル製剤で
は1〜30重量%、ドライフロアブル製剤では10〜4
0重量%である。
【0029】補助剤の含有量は0〜80重量%であり、
担体の含有量は、100重量%から有効成分化合物及び
補助剤の含有量を差し引いた量である。
【0030】本発明の除草剤の施用薬量は、雑草の発生
状況、環境、あるいは使用する製剤形態によって異なる
が、化合物の有効性分量でヘクタールあたり、0.00
5〜2kg、好ましくは0.01〜1kg、さらに好ま
しくは0.025〜0.4kgの範囲から選択するのが
よい。
【0031】一般式(I)で表わされる本発明の化合物
を含有する除草剤は、他の除草剤の一種または二種以
上、あるいは殺菌剤、殺虫剤、植物成長調節剤の如き農
薬、肥料、土壌改良剤等と混合使用が可能であることは
もちろんのこと、これらとの混合製剤も可能であり、場
合によっては相乗効果も期待できる。
【0032】
【実施例】次に実施例をあげて本発明化合物の製造法を
具体的に説明する。 実施例1 1−[1−メチル−1−(3−クロロ−5−フルオロフ
ェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−(2−フル
オロフェニル)−3−ピロリン−2−オン[化合物番号
−1]の製造 ジクロロメタン20ml中、N−[1−メチル−1−
(3−クロロ−5−フルオロフェニル)エチル]−N−
(1−メチル−2−オクソプロピル)アミン3.0gお
よびピリジン3.5gを加え、5〜10℃にて(2−フ
ルオロフェニル)酢酸クロリド3.0gを滴下した。室
温にて1時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶
液を加えてジクロロメタンで抽出した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、エバポレータで濃縮し、得られたオ
イルを酢酸エチル20mlに溶解した。ナトリウムメチ
ラートの28%メタノール溶液10mlを加え、15分
間還流下で攪拌した後、室温に戻し、水を加えて酢酸エ
チルで抽出した。12%塩酸水溶液、および炭酸水素ナ
トリウムの飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。エバポレータで濃縮し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーを行うことで、本発明の1−[1−メ
チル−1−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)エチ
ル]−4,5−ジメチル−3−(2−フルオロフェニ
ル)−3−ピロリン−2−オン2.2gを得た。 IRνfilm cm-1:1664 NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.43(3H,d,J=6.6Hz),1.80(3H,
s),1.84(3H,s),1.99(3H,s),4.27(1H,q,J=6.6Hz),6.91〜
7.18(4H,m),7.25〜7.40(3H,m)
【0033】実施例1と同様の方法で、本発明に係わる
1−[1−メチル−1−(置換フェニル)エチル]−
4,5−ジメチル−3−(置換フェニル)−3−ピロリ
ン−2−オン誘導体を製造した。以下に化合物名と物性
を記す。
【0034】1−[1−メチル−1−(3−クロロ−5
−フルオロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3
−フェニル−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−
2] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.39(3H,d,J=6.6Hz),1.82(3H,
s),1.84(3H,s),2.02(3H,s),4.24(1H,q,J=6.6Hz),6.96〜
7.45(8H,m) IRνfilm cm-1:1683
【0035】1−[1−メチル−1−(3−ブロモフェ
ニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−(2−フルオ
ロフェニル)−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−
3] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.35(3H,d,J=6.6Hz),1.84(3H,
s),1.87(3H,s),1.96(3H,s),4.22(1H,q,J=6.4Hz),7.05〜
7.42(7H,m),7.51(1H,t,J=2.0Hz) IRνfilm cm-1:1683
【0036】1−[1−メチル−1−(3−ブロモフェ
ニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−フェニル−3
−ピロリン−2−オン[化合物番号−4] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.33(3H,d,J=6.9Hz),1.84(3H,
s),1.86(3H,s),2.08(3H,s),4.18(1H,q,J=6.9Hz),7.15〜
7.45(8H,m),7.51(1H,t,J=2.0Hz) IRνfilm cm-1:1685
【0037】1−[1−メチル−1−(3−ブロモ−4
−フルオロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3
−(2−フルオロフェニル)−3−ピロリン−2−オン
[化合物番号−5] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.35(3H,d,J=6.6Hz),1.83(3H,
s),1.85(3H,s),1.97(3H,s),4.24(1H,q,J=6.6Hz),6.97〜
7.08(2H,m),7.25〜7.40(3H,m).7.54〜7.65(2H,m) IRνfilm cm-1:1683
【0038】1−[1−メチル−1−(3−ブロモ−4
−フルオロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3
−フェニル−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−
6] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.36(3H,d,J=6.6Hz),1.83(3H,
s),1.85(3H,s),2.09(3H,s),4.20(1H,q,J=6.6Hz),7.04(1
H,t,J=8.8Hz),7.25〜7.43(6H,m),7.53〜7.58(1H,m) IRνfilm cm-1:1685
【0039】1−[1−メチル−1−(3−クロロ−4
−フルオロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3
−(2−フルオロフェニル)−3−ピロリン−2−オン
[化合物番号−7] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.38(3H,d,J=6.6Hz),1.83(3H,
s),1.85(3H,s),1.97(3H,d,J=2.9Hz),4.24(1H,dq,J=6.6H
z,2.9Hz),7.00〜7.45(7H,m) IRνKBr cm-1:1668 m.p. 124.0〜126.0℃
【0040】1−[1−メチル−1−(3−クロロ−4
−フルオロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3
−フェニル−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−
8] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.37(3H,d,J=6.6Hz),1.82(3H,
s),1.84(3H,s),2.09(3H,s),4.20(1H,q,J=6.6Hz),7.06(1
H,t,J=8.1Hz),7.24〜7.43(7H,m) IRνKBr cm-1:1669 m.p. 123.5〜126.0℃
【0041】1−[1−メチル−1−(3,4,5−ト
リクロロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−
(2−フルオロフェニル)−3−ピロリン−2−オン
[化合物番号−9] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.49(3H,d,J=6.6Hz),1.77(3H,
s),1.81(3H,s),2.00(3H,d,J=2.2Hz),4.25〜4.35(1H,m),
6.95〜7.45(6H,m) IRνfilm cm-1:1684
【0042】1−[1−メチル−1−(3,4,5−ト
リクロロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−
フェニル−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−1
0] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.47(3H,d,J=6.7Hz),1.78(3H,
s),1.81(3H,s),2.12(3H,s),4.21〜4.23(1H,m),7.28〜7.
42(7H,m) IRνneat cm-1:1681
【0043】1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロ−4−メトキシフェニル)エチル]−4,5−ジメチ
ル−3−(2−フルオロフェニル)−3−ピロリン−2
−オン[化合物番号−11] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.44(3H,d,J=6.6Hz),1.70(3H,
s),1.78(3H,s),1.99(3H,d,J=2.2Hz),3.88(3H,s),4.24(1
H,dq,J=6.6Hz,2.2Hz),7.05〜7.17(3H,m),7.26〜7.40(3
H,m) IRνfilm cm-1:1683
【0044】1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロ−4−メトキシフェニル)エチル]−4,5−ジメチ
ル−3−フェニル−3−ピロリン−2−オン[化合物番
号−12] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.43(3H,d,J=5.9Hz),1.79(3H,
s),1.82(3H,s),2.11(3H,s),3.87(3H,s),4.21(1H,q,J=5.
9Hz),7.20〜7.53(7H,m) IRνneat cm-1:1682
【0045】1−[1−メチル−1−(3−フルオロフ
ェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−(2−フル
オロフェニル)−3−ピロリン−2−オン[化合物番号
−13] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.34(3H,d,J=6.6Hz),1.85(3H,
s),1.88(3H,s),1.95(3H,s),4.24(1H,q,J=6.6Hz),6.87〜
6.94(1H,m),7.05〜7.42(7H,m) IRνKBr cm-1:1665 m.p. 102.4〜106.3℃
【0046】1−[1−メチル−1−(3−フルオロフ
ェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−フェニル−
3−ピロリン−2−オン[化合物番号−14] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.32(3H,d,J=6.6Hz),1.85(3H,
s),1.87(3H,s),2.07(3H,s),4.19(1H,q,J=6.6Hz),6.83〜
6.95(1H,m),7.05〜7.49(8H,m) IRνKBr cm-1:1668 m.p. 115.7〜116.6℃
【0047】1−[1−メチル−1−(3,4−ジフル
オロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−(2
−フルオロフェニル)−3−ピロリン−2−オン[化合
物番号−15] NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.38(3H,d,J=6.8Hz),1.83(3H,
s),1.87(3H,s),1.98(3H,s),4.25(1H,q,J=6.8Hz),7.00〜
7.39(7H,m) IRνKBr cm-1:1667 m.p. 134.0〜139.0℃
【0048】実施例2 1−[1−メチル−1−(3−クロロフェニル)エチ
ル]−4,5−ジメチル−3−(2−フルオロフェニ
ル)−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−16]の
製造 テトラヒドロフラン20ml中、N−[1−メチル−1
−(3−クロロフェニル)エチル]−N−(1−メチル
−2−オクソプロピル)−2−(2−フルオロフェニ
ル)アセタミド2.0g、およびナトリウムメトキシド
の28%メタノール溶液1.5gを加え、室温で5分間
撹拌した。溶媒を溜去した後、水を加えて酢酸エチルで
抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して
カラムクロマトグラフィーを行い、目的の1−[1−メ
チル−1−(3−クロロフェニル)エチル]−4,5−
ジメチル−3−(2−フルオロフェニル)−3−ピロリ
ン−2−オン0.9gを得た。
【0049】実施例3 1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロロフェニル)
エチル]−4,5−ジメチル−3−フェニル−3−ピロ
リン−2−オン[化合物番号−19]の製造 トルエン15ml中、N−[1−メチル−1−(3,5
−ジクロロフェニル)エチル]−N−(1−メチル−2
−オクソプロピル)−2−フェニルアセタミド2.2
g、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デセン−7(DBU)3.5gを加え、室温で1時間撹
拌した。水を加えた後、トルエンで抽出して無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を溜去した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーを行うことで、目的の1−[1
−メチル−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル]
−4,5−ジメチル−3−フェニル−3−ピロリン−2
−オン1.1gを得た。
【0050】実施例2、3と同様の方法で、本発明に係
わる一般式(I)で表されるその他の化合物を合成し
た。以下に、本発明に係わる一般式(I)で表される化
合物の化合物名と物性を記す。
【0051】1−[1−メチル−1−(3−クロロフェ
ニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−(2−フルオ
ロフェニル)−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−
16]の物性; NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.35(3H,d,J=6.6Hz),1.84(3H,
s),1.87(3H,s),1.96(3H,s),4.23(1H,q,J=6.6Hz),7.06〜
7.30(6H,m),7.36〜7.41(2H,m) IRνfilm(cm-1):1683
【0052】1−[1−メチル−1−(3−クロロフェ
ニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−フェニル−3
−ピロリン−2−オン[化合物番号−17]の物性; NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.34(3H,d,J=6.6Hz),1.84(3H,
s),1.87(3H,s),2.09(3H,s),4.19(1H,q,J=6.6Hz),7.13〜
7.25(2H,m),7.27〜7.31(2H,m),7.33〜7.38(3H,m),7.41
〜7.45(2H,m) IRνfilm(cm-1):1682
【0053】1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−(2−
フルオロフェニル)−3−ピロリン−2−オン[化合物
番号−18]の物性; NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.44(3H,d,J=5.9Hz),1.80(3H,
s),1.83(3H,s),1.99(3H,s),4.27(1H,q,J=5.9Hz),7.06〜
7.17(3H,m),7.19〜7.32(3H,m),7.34〜7.38(1H,m) IRνfilm(cm-1):1682
【0054】1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロフェニル)エチル]−4,5−ジメチル−3−フェニ
ル−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−19]の物
性; NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.43(3H,d,J=6.6Hz),1.79(3H,
s),1.82(3H,s),2.11(3H,s),4.23(1H,q,J=6.6Hz),7.19〜
7.31(4H,m),7.35〜7.43(4H,m) IRνfilm(cm-1):1684
【0055】実施例4 1−[1−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)
エチル]−4,5−ジメチル−3−(2−フルオロフェ
ニル)−3−ピロリン−2−オン[化合物番号−20]
の製造 ジクロロメタン20ml中、N−[1−メチル−1−
(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−N−(1−メ
チル−2−オクソプロピル)アミン3.0gおよびピリ
ジン3.5gを加え、5〜10℃にて2−フルオロフェ
ニル酢酸クロリド4.0gを滴下した。室温にて1時間
攪拌した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えてジ
クロロメタンで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、エバポレータで濃縮し、得られたオイルを酢酸エ
チル20mlに溶解した。ナトリウムメチラートの28
%メタノール溶液10mlを加え、15分間還流下で攪
拌した後、室温に戻し、水を加えて酢酸エチルで抽出し
た。12%塩酸水溶液、および炭酸水素ナトリウムの飽
和水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エ
バポレータで濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーを行うことで、本発明の1−[1−メチル−1−
(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−4,5−ジメ
チル−3−(2−フルオロフェニル)−3−ピロリン−
2−オン2.5gを得た。 m.p.137.0〜139.0℃ IRνfilm cm-1:1667
【0056】実施例4と同様の方法で、本発明に係わる
1−[1−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)
エチル]−4,5−ジメチル−3−フェニル−3−ピロ
リン−2−オン[化合物番号−21]を製造した。以下
に物性を記す。 NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.39(3H,d,J=6.5Hz),1.81(3H,
s),1.84(3H,s),2.10(3H,s),4.21(1H,q,J=6.5Hz),7.22〜
7.45(8H,m) m.p. 134.0〜137.0℃ IRνfilm cm-1:1683
【0057】また、本発明の一般式(I)の化合物を製
造するための、重要中間体製造例を参考例として次に記
す。
【0058】参考例1 N−[1−メチル−1−(3−クロロ−5−フルオロフ
ェニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロ
ピル)アミンの製造 N,N−ジメチルホルムアミド20ml中、N−[1−
メチル−1−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)エ
チル]アミン3.5g、炭酸カリウム3.0g、ヨウ化
カリウム2.5g、および3−クロロ−2−ブタノン1
5.0gを加えて、80℃で1時間撹拌した。不溶物を
濾別した後、水100mlを加え、トルエンで抽出し
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレータで
濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、
目的のアミノケトン3.6gを得た。 IRνfilm cm-1:3329,1716 nD 24.9℃:1.4273
【0059】参考例2 N−[1−メチル−1−(3−クロロフェニル)エチ
ル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピル)−2−
(2−フルオロフェニル)アセタミドの製造 ピリジン4.0gを加えた30mlのジクロロメタン
中、N−[1−メチル−1−(3−クロロフェニル)エ
チル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピル)アミ
ン3.2gに、2−(2−フルオロフェニル)酢酸クロ
リド5.0gを20〜30℃にて滴下した。1時間撹拌
の後、水中に注いでジクロロメタンで抽出した。飽和重
曹水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エバポ
レータで濃縮してカラムクロマトグラフィーを行い、N
−[1−メチル−1−(3−クロロフェニル)エチル]
−N−(1−メチル−2−オクソプロピル)−2−(2
−フルオロフェニル)アセタミド2.4gを得た。
【0060】参考例3 N−[1−メチル−1−(3,5−ジクロロフェニル)
エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピル)−
2−フェニルアセタミドの製造 ピリジン2.0gおよびN−エチル−N,N−ジイソプ
ロピルアミン1.0gを加えた15mlのジクロロメタ
ン中、N−[1−メチル−1−(3,5−ジクロロフェ
ニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピ
ル)アミン2.5gに、2−フェニル酢酸クロリド3.
5gを室温にて滴下した。その後室温で1時間撹拌し、
水中に注いで酢酸エチルで抽出した。飽和重曹水で洗浄
して無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮してカラム
クロマトグラフィーを行い、N−[1−メチル−1−
(3,5−ジクロロフェニル)エチル]−N−(1−メ
チル−2−オクソプロピル)−2−フェニルアセタミド
1.7gを得た。
【0061】参考例2または3と同様の方法で、一般式
(II)で表されるその他のアセタミド誘導体を製造し
た。以下に、一般式(II)で表されるアセタミド誘導
体の化合物名と物性を記す。
【0062】N−[1−メチル−1−(3−クロロフェ
ニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピ
ル)−2−(2−フルオロフェニル)アセタミドの物
性; IRνfilm(cm-1):1718,1686 nD 20.8℃:1.5614
【0063】N−[1−メチル−1−(3−クロロフェ
ニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピ
ル)−2−フェニルアセタミドの物性; IRνfilm(cm-1):1717,1687 nD 19.5℃:1.5732
【0064】N−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロフェニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソ
プロピル)−2−(2−フルオロフェニル)アセタミド
の物性; IRνfilm(cm-1):1716,1690 nD 24.6℃:1.5723
【0065】N−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロフェニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソ
プロピル)−2−フェニルアセタミドの物性; IRνfilm(cm-1):1716,1692 nD 20.6℃:1.5804
【0066】参考例4 N−[1−メチル−1−(3,5−ジクロロフェニル)
エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピル)ア
ミンの製造 N,N−ジメチルホルムアミド20ml中、N−[1−
メチル−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル]ア
ミン3.5g、炭酸カリウム3.0g、ヨウ化カリウム
2.5g、および3−クロロ−2−ブタノン7.0gを
加えて、80℃で1時間撹拌した。不溶物を濾別した
後、水100mlを加え、トルエンで抽出した。無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレータで濃縮してシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、目的のアミ
ノケトン4.0gを得た。
【0067】また、参考例4と同様の方法で、一般式
(III)で表されるアミノケトン誘導体を得た。以下
に、一般式(III)で表されるアミノケトン誘導体の
化合物名と物性を記す。
【0068】N−[1−メチル−1−(3−クロロフェ
ニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピ
ル)アミン; IRνfilm(cm-1):3324,1716 nD 20.4℃:1.5165
【0069】N−[1−メチル−1−(3,5−ジクロ
ロフェニル)エチル]−N−(1−メチル−2−オクソ
プロピル)アミン; IRνfilm(cm-1):3324,1716 nD 19.6℃:1.5351
【0070】参考例5 N−[1−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)
エチル]−N−(1−メチル−2−オクソプロピル)ア
ミンの製造 N,N−ジメチルホルムアミド20ml中、N−[1−
メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル]ア
ミン3.5g、炭酸カリウム3.0g、ヨウ化カリウム
2.5g、および3−クロロ−2−ブタノン17.0g
を加えて、80℃で1時間撹拌した。不溶物を濾別した
後、水100mlを加え、トルエンで抽出した。無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレータで濃縮してシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、目的のアミ
ノケトン3.8gを得た。 IRνfilm cm-1:3324,1717 nD 19.1℃:1.5245
【0071】次に本発明に係わる除草剤の製剤例を示
す。 製剤例1 (水和剤) 本発明化合物(1):20重量部、ネオペレックス(商
品名、花王製;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム):2重量部、ノイゲンEA80(商品名、三洋化成
製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル):1
重量部、ホワイトカーボン:5重量部および珪藻土72
重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0072】製剤例2 (水和剤) 本発明化合物(2):20重量部、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム:2重量部、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル:1重量部及びジークライト:
77重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0073】製剤例3 (水和剤) 本発明化合物(3):50重量部、ホワイトカーボン:
5重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸アンモニウム塩:6重量部、リグニンスルホン酸
ナトリウム:2重量部及び珪藻土:37重量部をよくJ
et−O−マイザーを用いて粉砕混合して水和剤を得
た。
【0074】製剤例4 (粉剤) 本発明化合物(7):1重量部、エマルゲン910(商
品名、花王製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル):0.5重量部およびカオリンクレー:98.5
重量部をよく粉砕混合して粉剤を得た。
【0075】製剤例5 (粉剤) 本発明化合物(14):3重量部、リグニンスルホン酸
ナトリウム:3重量部、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル:2重量部及びクレー:92重量部を混
合粉砕して粉剤を得た。
【0076】製剤例6 (粒剤) 本発明化合物(6):0.3重量部、ネオペレックス
(商品名、前記と同様):2重量部、サンエキスP25
2(商品名、山陽国策パルプ製;リグニンスルホン酸ナ
トリウム):2重量部、ベントナイト:72.7重量部
およびタルク:23重量部をよく混合した後、適当量の
水を加えて湿潤させ、次に小型射出成形機で押し出し造
粒した。これを30〜60℃で風乾し解砕した後、製粒
機で0.3〜2mmに製粒して粒剤を得た。
【0077】製剤例7 (粒剤) 本発明化合物(7):0.5重量部、ゴーセノール(G
osenol)GL−05s (日本合成化学製PV
A):2重量部、サンエキスP252)山陽国策パルプ
製ベンゼンスルホン酸ソーダ):2重量部及びクレー:
95.5重量部を良く混合した後、適当量の水を加えて
湿潤させ、次に射出成形機で押し出し造粒した。これを
60〜90℃で風乾し解砕した後、整粒機で0.3〜1
mmに整粒して粒剤を得た。
【0078】製剤例8 (乳剤) 本発明化合物(2):10重量部、ソルポール800A
(商品名、東邦化学製:非イオン性界面活性剤と陰イオ
ン性界面活性剤の混合物):10重量部およびo−キシ
レン:80重量部を混合溶解して乳剤を得た。
【0079】製剤例9 (水和剤) 本発明化合物(16):20重量部、ネオペレックス
(商品名、花王製;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム):2重量部、ノイゲンEA80(商品名、三洋化
成製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル):
1重量部、ホワイトカーボン:5重量部および珪藻土7
2重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0080】製剤例10 (水和剤) 本発明化合物(17):20重量部、アルキルベンゼン
スルホン酸ナトリウム:2重量部、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル:1重量部及びジークライ
ト:77重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0081】製剤例11 (水和剤) 本発明化合物(18):50重量部、ホワイトカーボ
ン:5重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸アンモニウム塩:6重量部、リグニンスルホ
ン酸ナトリウム:2重量部及び珪藻土:37重量部をよ
くJet−O−マイザーを用いて粉砕混合して水和剤を
得た。
【0082】製剤例12 (粉剤) 本発明化合物(19):1重量部、エマルゲン910
(商品名、花王製;ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル):0.5重量部およびカオリンクレー:9
8.5重量部をよく粉砕混合して粉剤を得た。
【0083】製剤例13 (粉剤) 本発明化合物(16):3重量部、リグニンスルホン酸
ナトリウム:3重量部、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル:2重量部及びクレー:92重量部を混
合粉砕して粉剤を得た。
【0084】製剤例14 (粒剤) 本発明化合物(17):0.3重量部、ネオペレックス
(商品名、前記と同様):2重量部、サンエキスP25
2(商品名、山陽国策パルプ製;リグニンスルホン酸ナ
トリウム):2重量部、ベントナイト:72.7重量部
およびタルク:23重量部をよく混合した後、適当量の
水を加えて湿潤させ、次に小型射出成形機で押し出し造
粒した。これを30〜60℃で風乾し解砕した後、製粒
機で0.3〜2mmに製粒して粒剤を得た。
【0085】製剤例15 (粒剤) 本発明化合物(18):0.5重量部、ゴーセノール
(Gosenol)GL−05s (日本合成化学製PV
A):2重量部、サンエキスP252)山陽国策パルプ
製ベンゼンスルホン酸ソーダ):2重量部及びクレー:
95.5重量部を良く混合した後、適当量の水を加えて
湿潤させ、次に射出成形機で押し出し造粒した。これを
60〜90℃で風乾し解砕した後、整粒機で0.3〜1
mmに整粒して粒剤を得た。
【0086】製剤例16 (乳剤) 本発明化合物(19):10重量部、ソルポール800
A(商品名、東邦化学製:非イオン性界面活性剤と陰イ
オン性界面活性剤の混合物):10重量部およびo−キ
シレン:80重量部を混合溶解して乳剤を得た。
【0087】製剤例17 (水和剤) 本発明化合物(20):20重量部、ネオペレックス
(商品名、花王製;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム):2重量部、ノイゲンEA80(商品名、三洋化
成製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル):
1重量部、ホワイトカーボン:5重量部および珪藻土7
2重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0088】製剤例18 (水和剤) 本発明化合物(21):20重量部、アルキルベンゼン
スルホン酸ナトリウム:2重量部、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル:1重量部及びジークライ
ト:77重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0089】製剤例19 (水和剤) 本発明化合物(20):50重量部、ホワイトカーボ
ン:5重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸アンモニウム塩:6重量部、リグニンスルホ
ン酸ナトリウム:2重量部及び珪藻土:37重量部をよ
くJet−O−マイザーを用いて粉砕混合して水和剤を
得た。
【0090】製剤例20 (粉剤) 本発明化合物(21):1重量部、エマルゲン910
(商品名、花王製;ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル):0.5重量部およびカオリンクレー:9
8.5重量部をよく粉砕混合して粉剤を得た。
【0091】製剤例21 (粉剤) 本発明化合物(20):3重量部、リグニンスルホン酸
ナトリウム:3重量部、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル:2重量部及びクレー:92重量部を混
合粉砕して粉剤を得た。
【0092】製剤例22 (粒剤) 本発明化合物(21):0.3重量部、ネオペレックス
(商品名、前記と同様):2重量部、サンエキスP25
2(商品名、山陽国策パルプ製;リグニンスルホン酸ナ
トリウム):2重量部、ベントナイト:72.7重量部
およびタルク:23重量部をよく混合した後、適当量の
水を加えて湿潤させ、次に小型射出成形機で押し出し造
粒した。これを30〜60℃で風乾し解砕した後、製粒
機で0.3〜2mmに製粒して粒剤を得た。
【0093】製剤例23 (粒剤) 本発明化合物(20):0.5重量部、ゴーセノール
(Gosenol)GL−05s (日本合成化学製PV
A):2重量部、サンエキスP252)山陽国策パルプ
製ベンゼンスルホン酸ソーダ):2重量部及びクレー:
95.5重量部を良く混合した後、適当量の水を加えて
湿潤させ、次に射出成形機で押し出し造粒した。これを
60〜90℃で風乾し解砕した後、整粒機で0.3〜1
mmに整粒して粒剤を得た。
【0094】製剤例24 (乳剤) 本発明化合物(21):10重量部、ソルポール800
A(商品名、東邦化学製:非イオン性界面活性剤と陰イ
オン性界面活性剤の混合物):10重量部およびo−キ
シレン:80重量部を混合溶解して乳剤を得た。
【0095】次に本発明の除草剤の生理試験例を示す。 試験例1 湛水土壌処理(発生前処理) 1/500000ヘクタールワグネルポットに土壌を詰
め、入水、代かきを施した後、タイヌビエ、ホタルイ、
コナギ、アゼナの種子を播種して湛水状態とした。これ
に予め育苗しておいた水稲苗(2〜3葉期)2本を1株
とし、その2株を移植して温室内にて生育させた。1日
後(雑草発生前に)、供試化合物の所定量を前記製剤例
1、9、17に記載した方法に準じて調製した水和剤を
用いて処理した。湛水深は3cmに保ち、処理翌日よ
り、ポット下部よりガラス管にてポット内の水を滴下流
出させる方法で、1日当り1cmの漏水を10日間与え
た。処理30日後に、雑草の発生状況および水稲に対す
る薬害状況を観察調査した。その結果を第1表(表1〜
表6)に示した。表中、被検植物の被害程度および水稲
に対する薬害程度は、無処理の場合の風乾重と比較し以
下の基準で表示した。
【0096】表示 対無処理区風乾重比で示した生育率
(%) 10 0〜 5 9 6〜 10 8 11〜 20 7 21〜 30 6 31〜 40 5 41〜 60 4 61〜 70 3 71〜 80 2 81〜 90 1 91〜 95 0 96〜100
【0097】なお、比較化合物A、BおよびCは下記の
化合物を表す。(試験例2、3においてもも同様) A:1−[1−メチル−1−(3−クロロフェニル)エ
チル]−4−メチル−3−フェニル−3−ピロリン−2
−オン B:1−[1−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニ
ル)エチル]−4−メチル−3−(2−フルオロフェニ
ル)−3−ピロリン−2−オン C:1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロロフェニ
ル)エチル]−4−メチル−3−(2−フルオロフェニ
ル)−3−ピロリン−2−オン (比較化合物A、B、Cは、特開平3−204855号
公報に記載された化合物である。)
【0098】第1表から明らかなように、本試験におい
て本発明に係わる除草剤は、低薬量処理において、供試
した水田雑草に対して高い殺草効果を示し、かつ水稲に
対して優れた安全性を示した。比較化合物A、Bおよび
Cは、雑草を完全に枯殺する薬量では、水稲に対して薬
害を示した。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】試験例2 湛水土壌処理(生育期処理) 1/500000ヘクタールワグネルポットに土壌を詰
め、入水、代かきを施した後、タイヌビエ、ホタルイ、
コナギ、アゼナの種子を播種して湛水状態とした。これ
に予め育苗しておいた水稲苗(2〜3葉期)2本を1株
とし、その2株を移植して温室内にて生育させた。タイ
ヌビエが2葉期になった時に、供試化合物の所定量を前
記製剤例2、10、18に記載した方法に準じて調整し
た水和剤を用いて処理した。湛水深は3cmに保ち、処
理翌日より、ポット下部よりガラス管にてポット内の水
を滴下流出させる方法で、1日当り1cmの漏水を10
日間与えた。処理30日後に、雑草の発生状況および水
稲に対する薬害状況を観察調査した。その結果を第2表
(表7〜表14)に示した。表中、被検植物の被害程度
および水稲に対する薬害程度は、試験例1と同様に表示
した。
【0106】本試験において本発明に係わる除草剤は、
低薬量処理においても、供試した水田雑草に対して高い
殺草効果を示し、かつ水稲に対して優れた安全性を示し
た。比較化合物A、BおよびCは、雑草を枯殺する薬量
では、水稲に対して薬害を示した。
【0107】
【表7】
【0108】
【表8】
【0109】
【表9】
【0110】
【表10】
【0111】
【表11】
【0112】
【表12】
【0113】
【表13】
【0114】
【表14】
【0115】試験例3 水稲植え付け深度別薬害試験 1/500000ヘクタールワグネルポットに土壌を詰
め、入水、代かきを施した。これに予め育苗しておいた
水稲苗(2〜3葉期)2本を1株として、移植深度1c
mおよび2cmで各々2株ずつを移植し、温室内で生育
させた。1日後に、供試化合物の所定量を前記製剤例
2、10、18に記載した方法に準じて調整した水和剤
を用いて処理した。湛水深は3cmに保ち、温室内でそ
の後も生育させた。処理30日後に、水稲に対する薬害
状況を観察調査した。その結果を第3表(表15〜表2
0)に示した。表中、水稲に対する薬害程度は、試験例
1と同様に表示した。
【0116】本試験において本発明に係わる除草剤は、
1cm植えの水稲に対しても優れた安全性を示した。比
較化合物A、BおよびCは、低薬量処理においても、1
cm植えの水稲に対して強い薬害を示した。
【0117】
【表15】
【0118】
【表16】
【0119】
【表17】
【0120】
【表18】
【0121】
【表19】
【0122】
【表20】
【0123】
【発明の効果】本発明に係わる一般式(I)で表される
ピロリン−2−オン誘導体は新規化合物であり、この化
合物を含有する除草剤は、水田で問題となる種々の雑草
に対して、発生前から発生後の生育期まで、低薬量で除
草活性を示す。また、イネに対しても卓越した選択性を
示し、漏水田などにおいても、また浅植えのイネに対し
ても、常に安定した選択性を示すため、安全に使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 治道 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 鈴木 誠 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 松尾 真吾 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 岩崎 泰永 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 江田 貞文 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)(化1) 【化1】 (式中、Xは塩素原子、フッ素原子、または臭素原子を
    示し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、またはメ
    トキシ基を示し、Zは水素原子、フッ素原子、臭素原
    子、または塩素原子を示し、Qは水素原子、またはフッ
    素原子を示す。)で表わされる3−ピロリン−2−オン
    誘導体。
  2. 【請求項2】 Xが塩素原子、Yが水素原子、Zが水素
    原子または塩素原子であり、Qが水素原子またはフッ素
    原子である請求項1記載の3−ピロリン−2−オン誘導
    体。
  3. 【請求項3】 XおよびYが塩素原子、Zが水素原子、
    Qが水素原子またはフッ素原子である請求項1記載の3
    −ピロリン−2−オン誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式(I)(化2) 【化2】 (式中、Xは塩素原子、フッ素原子、または臭素原子を
    示し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、またはメ
    トキシ基を示し、Zは水素原子、フッ素原子、臭素原
    子、または塩素原子を示し、Qは水素原子、またはフッ
    素原子を示す。)で表わされる3−ピロリン−2−オン
    誘導体を含有することを特徴とする除草剤。
JP1810494A 1993-02-18 1994-02-15 3−ピロリン−2−オン誘導体、およびこれらを含有することを特徴とする除草剤 Expired - Lifetime JP2993839B2 (ja)

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