JPH07179064A - 昇華型熱転写体 - Google Patents
昇華型熱転写体Info
- Publication number
- JPH07179064A JPH07179064A JP5327779A JP32777993A JPH07179064A JP H07179064 A JPH07179064 A JP H07179064A JP 5327779 A JP5327779 A JP 5327779A JP 32777993 A JP32777993 A JP 32777993A JP H07179064 A JPH07179064 A JP H07179064A
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- JP
- Japan
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- resin
- layer
- thermal transfer
- parts
- type thermal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 n倍モード法を用いた印字方法において、ス
ティッキングの発生を低減させる昇華型熱転写体を提供
する。 【構成】 基体上に昇華制染料を含有した色材層を設け
た昇華型熱転写体において、最上層に硬化性樹脂及び潤
滑剤を含有することを特徴とする昇華型熱転写体。
ティッキングの発生を低減させる昇華型熱転写体を提供
する。 【構成】 基体上に昇華制染料を含有した色材層を設け
た昇華型熱転写体において、最上層に硬化性樹脂及び潤
滑剤を含有することを特徴とする昇華型熱転写体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ等に用
いる昇華型熱転写体に関する。
いる昇華型熱転写体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フルカラープリンタの需要が年々
増加している。このフルカラープリンタの記録方式とし
ては電子写真法、インクジェット法、感熱転写法などが
あるが、これらの中では、保守が容易、騒音が無い等の
理由から感熱転写法が多く用いられている。感熱転写法
は基体上に、熱溶融物質中に着色剤を分散するか又は樹
脂結着剤中に熱移行性染料を分散したインク層を設けて
なる熱転写体(いわゆる「インクシート」と称されるこ
とがある)のインク層面に受像シートを重ね、記録媒体
(熱転写体)側からレーザ光やサーマルヘッド等の電気
信号により制御された熱エネルギーを印加して、その部
分のインクを受像シート上に熱熔融転写または熱移行さ
せて画像を形成する記録方法である。そして、この感熱
転写記録法は使用される記録媒体の種類によって、前述
のように、熱熔融型と熱移行型とに大別されるが、特に
後者は原理的にサーマルヘッド等から熱エネルギーに対
して染料が単分子状で受像シートに転写するため容易に
中間調が得られる利点を有し、フルカラープリンタに最
も適した方式と考えられる。
増加している。このフルカラープリンタの記録方式とし
ては電子写真法、インクジェット法、感熱転写法などが
あるが、これらの中では、保守が容易、騒音が無い等の
理由から感熱転写法が多く用いられている。感熱転写法
は基体上に、熱溶融物質中に着色剤を分散するか又は樹
脂結着剤中に熱移行性染料を分散したインク層を設けて
なる熱転写体(いわゆる「インクシート」と称されるこ
とがある)のインク層面に受像シートを重ね、記録媒体
(熱転写体)側からレーザ光やサーマルヘッド等の電気
信号により制御された熱エネルギーを印加して、その部
分のインクを受像シート上に熱熔融転写または熱移行さ
せて画像を形成する記録方法である。そして、この感熱
転写記録法は使用される記録媒体の種類によって、前述
のように、熱熔融型と熱移行型とに大別されるが、特に
後者は原理的にサーマルヘッド等から熱エネルギーに対
して染料が単分子状で受像シートに転写するため容易に
中間調が得られる利点を有し、フルカラープリンタに最
も適した方式と考えられる。
【0003】しかしながら、この熱移行型熱転写記録法
は、電子写真法、インクジェット法等と異なり、画像形
成に直接寄与する色材以外に基材等の副部材が必要なこ
と、さらに画像形成に際しインクシートに選択的な熱印
字を行なった後、未使用部が残っていてもその未使用部
を回収、再利用することなく破棄するため、ランニング
コストが高いという欠点を有している。また、近年にお
いては、1つのインクシートを繰返し使用して多数回印
字記録に供するのではなく、受像シートの速度をインク
シートの速度のn倍(n>1)にして両シートを走行さ
せた状態で繰返し印字するn倍モード法が提案されてい
る。このn倍モード法はインク層の前の回の使用部分と
後の回の使用部分との重なりを少しずつずらしながら送
る相対速度方法によって多数回印字を行うものであり、
n倍モード法ではn値が大きいほど、コスト的に有利で
ある。
は、電子写真法、インクジェット法等と異なり、画像形
成に直接寄与する色材以外に基材等の副部材が必要なこ
と、さらに画像形成に際しインクシートに選択的な熱印
字を行なった後、未使用部が残っていてもその未使用部
を回収、再利用することなく破棄するため、ランニング
コストが高いという欠点を有している。また、近年にお
いては、1つのインクシートを繰返し使用して多数回印
字記録に供するのではなく、受像シートの速度をインク
シートの速度のn倍(n>1)にして両シートを走行さ
せた状態で繰返し印字するn倍モード法が提案されてい
る。このn倍モード法はインク層の前の回の使用部分と
後の回の使用部分との重なりを少しずつずらしながら送
る相対速度方法によって多数回印字を行うものであり、
n倍モード法ではn値が大きいほど、コスト的に有利で
ある。
【0004】しかしながら、そのようなn倍モード法を
用いたとしても、昇華性染料の占める比率の非常に高い
熱転写体を用いる以上コスト高となることは否めない。
また、n倍モード法では、時として、ステッキング現象
の発生することがある。このように、n倍モード法にお
いてはインク層と受像層とが相対速度をもち、更に記録
時は加熱を受けるためインク層界面及び受像層界面に耐
熱性及び滑性がないと両者の熱融着によるスティッキン
グが発生する。
用いたとしても、昇華性染料の占める比率の非常に高い
熱転写体を用いる以上コスト高となることは否めない。
また、n倍モード法では、時として、ステッキング現象
の発生することがある。このように、n倍モード法にお
いてはインク層と受像層とが相対速度をもち、更に記録
時は加熱を受けるためインク層界面及び受像層界面に耐
熱性及び滑性がないと両者の熱融着によるスティッキン
グが発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、n倍モード
法においてスティッキングの発生のない転写体の提供を
目的とする。
法においてスティッキングの発生のない転写体の提供を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記課題は基体上に色材層を設けた昇華型熱転写
体において最上層に硬化性樹脂及び潤滑剤を含有させる
ことによって解決されることを見出し本発明に至った。
即ち、耐熱性を硬化性樹脂で滑性を潤滑剤で補う事によ
り、n倍モード法においてスティッキングの発生のない
転写体を提供することが可能となる。本発明に係る色材
層は昇華性染料及び結着剤を含有するインク層の単層構
成、あるいは主として多数回印字用、n倍印字用として
染料供給層及び転写寄与層を基体側から順次積層した構
成のものが含まれる。
結果、上記課題は基体上に色材層を設けた昇華型熱転写
体において最上層に硬化性樹脂及び潤滑剤を含有させる
ことによって解決されることを見出し本発明に至った。
即ち、耐熱性を硬化性樹脂で滑性を潤滑剤で補う事によ
り、n倍モード法においてスティッキングの発生のない
転写体を提供することが可能となる。本発明に係る色材
層は昇華性染料及び結着剤を含有するインク層の単層構
成、あるいは主として多数回印字用、n倍印字用として
染料供給層及び転写寄与層を基体側から順次積層した構
成のものが含まれる。
【0007】染料供給層及び転写寄与層については、前
述の特開平2−586号公報等に詳しく記載されている
ように、これら二層は受容層又は受像シートへの染料転
写量が“染料供給層>転写寄与層”の関係にあり、昇華
転写する機能を有する比較的薄い転写寄与層と、その転
写寄与層に昇華性染料を拡散供給する機能を有する染料
供給層とに機能分離されている。色材層に使用される昇
華性染料としては、60℃以上で昇華あるいは気化する
染料であり、主に分散染料、油溶性染料など熱転写捺染
で使用されるものであれば良く、例えばC.I.ディス
パースイエローの1,3,8,9,16,41,54,
60,77,116など、C.I.ディスパースレッド
の1,4,6,11,15,17,55,59,60,
73,83など、C.I.ディスパースブルーの3,1
4,19,26,56,60,64,72,99,10
8など、C.I.ソルベントイエローの77,116な
ど、C.I.ソルベントレッドの23,25,27な
ど、C.I.ソルベントブルーの36,83,105な
どがあげられる。これらの染料は一種で使用可能である
が、数種混合しての使用も可能である。
述の特開平2−586号公報等に詳しく記載されている
ように、これら二層は受容層又は受像シートへの染料転
写量が“染料供給層>転写寄与層”の関係にあり、昇華
転写する機能を有する比較的薄い転写寄与層と、その転
写寄与層に昇華性染料を拡散供給する機能を有する染料
供給層とに機能分離されている。色材層に使用される昇
華性染料としては、60℃以上で昇華あるいは気化する
染料であり、主に分散染料、油溶性染料など熱転写捺染
で使用されるものであれば良く、例えばC.I.ディス
パースイエローの1,3,8,9,16,41,54,
60,77,116など、C.I.ディスパースレッド
の1,4,6,11,15,17,55,59,60,
73,83など、C.I.ディスパースブルーの3,1
4,19,26,56,60,64,72,99,10
8など、C.I.ソルベントイエローの77,116な
ど、C.I.ソルベントレッドの23,25,27な
ど、C.I.ソルベントブルーの36,83,105な
どがあげられる。これらの染料は一種で使用可能である
が、数種混合しての使用も可能である。
【0008】色材層に使用される結着剤は熱可塑性樹脂
又は熱硬化性樹脂が用いられ、そのうち比較的高ガラス
転移点または高軟化性を有する樹脂が好ましく、例え
ば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、天然ゴム、
合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロース樹脂等が
挙げられる。これらの樹脂は一種で使用できるが、数種
を混合するか、さらに共重合体を使用してもよい。また
最上層に使用される結着剤としても同様の樹脂を使用す
る事ができる。
又は熱硬化性樹脂が用いられ、そのうち比較的高ガラス
転移点または高軟化性を有する樹脂が好ましく、例え
ば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、天然ゴム、
合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロース樹脂等が
挙げられる。これらの樹脂は一種で使用できるが、数種
を混合するか、さらに共重合体を使用してもよい。また
最上層に使用される結着剤としても同様の樹脂を使用す
る事ができる。
【0009】本発明では最上層に硬化性樹脂及び潤滑剤
を含有させる。本発明でいう硬化性樹脂とは、フェノー
ル・ホルマリン樹脂、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン
・ホルマリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル・アクリレート樹脂
等であるが、特に好ましいのはシロキサン硬化物であ
る。シラン硬化物はシランカップリング剤を加水分解し
た生成物で、二官能性シランカップリング剤と三官能性
シランカップリング剤との混合物の加水分解生成物から
なり、3次元立体構造を有する物質である。
を含有させる。本発明でいう硬化性樹脂とは、フェノー
ル・ホルマリン樹脂、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン
・ホルマリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル・アクリレート樹脂
等であるが、特に好ましいのはシロキサン硬化物であ
る。シラン硬化物はシランカップリング剤を加水分解し
た生成物で、二官能性シランカップリング剤と三官能性
シランカップリング剤との混合物の加水分解生成物から
なり、3次元立体構造を有する物質である。
【0010】二官能性シランカップリング剤としては、
ジメチレンジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、ジフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどが
使用できる。三官能性シランカップリング剤としては、
メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、
メチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシランなどが使用できる。
ジメチレンジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、ジフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどが
使用できる。三官能性シランカップリング剤としては、
メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、
メチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシランなどが使用できる。
【0011】次に本発明で用いられる潤滑剤としては高
級脂肪酸、高級脂肪酸アルコール、高級脂肪酸エステ
ル、リン酸エステル、ワックス等が挙げられるが、この
中でスティッキング防止に特に有効なのはシリコーンオ
イル系である。シリコーンオイルとしてはジメチルシリ
コーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変
性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、
カルボキシ変性シリコーンオイル、フェノール変性シリ
コーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が
挙げられるが、中でも特に好ましいのはアルコール変性
シリコーンオイルである。アルコール変性シリコーンオ
イルは、主鎖のシロキサンの側鎖又は末端に−OH基を
有するオイルで、例えば、KF851、X−22−80
1〔以上信越化学工業(株)製〕、BY16−848、
BX16−848B、BX16−001〜012、SF
8427、SF8428、SH3771、BY16−0
36、BY16−027、BY16−038、BX16
−018〔以上トーレ・シリコーン(株)製〕等を用い
る事ができる。
級脂肪酸、高級脂肪酸アルコール、高級脂肪酸エステ
ル、リン酸エステル、ワックス等が挙げられるが、この
中でスティッキング防止に特に有効なのはシリコーンオ
イル系である。シリコーンオイルとしてはジメチルシリ
コーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変
性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、
カルボキシ変性シリコーンオイル、フェノール変性シリ
コーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が
挙げられるが、中でも特に好ましいのはアルコール変性
シリコーンオイルである。アルコール変性シリコーンオ
イルは、主鎖のシロキサンの側鎖又は末端に−OH基を
有するオイルで、例えば、KF851、X−22−80
1〔以上信越化学工業(株)製〕、BY16−848、
BX16−848B、BX16−001〜012、SF
8427、SF8428、SH3771、BY16−0
36、BY16−027、BY16−038、BX16
−018〔以上トーレ・シリコーン(株)製〕等を用い
る事ができる。
【0012】上記潤滑剤の含有量は最上層の樹脂結着剤
に対して0.1重量%から30重量%まで、好ましくは
0.1重量%から20重量%が好適である。次に基体と
してはコンデンサー紙、ポリエステルフィルム、ポリス
チレンフィルム、ポリサルファニフィルム、ポリイミド
フィルム、ポリアラミドフィルム等のフィルムが使用さ
れ、基体と色材層との間には必要に応じて従来の接着層
(中間接着層ともいう)などを設けてもよく、また基体
の裏面には従来より慣用の耐熱性潤滑層(耐熱層ともい
う)を設けてもよい。
に対して0.1重量%から30重量%まで、好ましくは
0.1重量%から20重量%が好適である。次に基体と
してはコンデンサー紙、ポリエステルフィルム、ポリス
チレンフィルム、ポリサルファニフィルム、ポリイミド
フィルム、ポリアラミドフィルム等のフィルムが使用さ
れ、基体と色材層との間には必要に応じて従来の接着層
(中間接着層ともいう)などを設けてもよく、また基体
の裏面には従来より慣用の耐熱性潤滑層(耐熱層ともい
う)を設けてもよい。
【0013】これまでは感熱ヘッドを用いての記録方法
を念頭において説明してきたが、本発明の昇華型熱転写
体は感熱ヘッド以外の手段によって記録する方法、例え
ば熱印版、レーザ光、あるいは基体などの媒体中で発生
する熱による方法に対しても用いることができる。この
うち、媒体中で発生するジュール熱を用いる通電感熱転
写法はよく知られており、USP4,103066、特
開昭57−14060号、特開昭57−11080号、
特開昭59−9096号公報等多くの文献に記載されて
いる。
を念頭において説明してきたが、本発明の昇華型熱転写
体は感熱ヘッド以外の手段によって記録する方法、例え
ば熱印版、レーザ光、あるいは基体などの媒体中で発生
する熱による方法に対しても用いることができる。この
うち、媒体中で発生するジュール熱を用いる通電感熱転
写法はよく知られており、USP4,103066、特
開昭57−14060号、特開昭57−11080号、
特開昭59−9096号公報等多くの文献に記載されて
いる。
【0014】この通電感熱転写法に用いる場合には、基
体として比較的耐熱性のよいポリエステル、ポリカーボ
ネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミ
ド、芳香族ポリアミド等の樹脂にアルミニウム、銅、
鉄、錫、亜鉛、ニッケル、モリブデン、銀等の金属粉及
び/又はカーボンブラック等の導電性粉末を分散させて
抵抗値を絶縁体と良導体との中間に調整した支持体、又
これらの支持体に前述のような導電性金属を蒸着又はス
パッタリングさせた支持体を用いればよい。これらの基
体の厚さはジュール熱の伝導効率を考慮すると、2〜1
5μm程度であることが望ましい。また、レーザ光転写
法に用いる場合には、基体としてレーザ光を吸収し発熱
する材質を選べばよい。例えば従来の熱転写用フィルム
にカーボン等の光吸収変換剤を含有させるか、又は吸収
層を支持体の表面及び/又は裏面に形成したものが使用
される。
体として比較的耐熱性のよいポリエステル、ポリカーボ
ネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミ
ド、芳香族ポリアミド等の樹脂にアルミニウム、銅、
鉄、錫、亜鉛、ニッケル、モリブデン、銀等の金属粉及
び/又はカーボンブラック等の導電性粉末を分散させて
抵抗値を絶縁体と良導体との中間に調整した支持体、又
これらの支持体に前述のような導電性金属を蒸着又はス
パッタリングさせた支持体を用いればよい。これらの基
体の厚さはジュール熱の伝導効率を考慮すると、2〜1
5μm程度であることが望ましい。また、レーザ光転写
法に用いる場合には、基体としてレーザ光を吸収し発熱
する材質を選べばよい。例えば従来の熱転写用フィルム
にカーボン等の光吸収変換剤を含有させるか、又は吸収
層を支持体の表面及び/又は裏面に形成したものが使用
される。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、以下の記載における各成分の量(部)は
重量部である。 実施例1 厚さ約1μmのシリコーン樹脂系耐熱層を裏面に有する
厚さ約6μmの芳香族ポリアミドフィルム上にワイヤー
バーを用い、乾燥後の厚さがいずれも約1μmになる様
に下記処方による中間接着層、更に下記処方による染料
供給層形成液(乾燥後層厚:約4.0μm)及び染料転
写寄与層液(乾燥後層厚:約1.0μm)を積層して色
材層を形成した。
説明する。尚、以下の記載における各成分の量(部)は
重量部である。 実施例1 厚さ約1μmのシリコーン樹脂系耐熱層を裏面に有する
厚さ約6μmの芳香族ポリアミドフィルム上にワイヤー
バーを用い、乾燥後の厚さがいずれも約1μmになる様
に下記処方による中間接着層、更に下記処方による染料
供給層形成液(乾燥後層厚:約4.0μm)及び染料転
写寄与層液(乾燥後層厚:約1.0μm)を積層して色
材層を形成した。
【0016】 (中間接着層形成液) ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製BX−1) 10部 ジイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL) 5部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部 (染料供給層形成液) ポリビニルブチラール樹脂 7部 ポリエチレンオキサイド樹脂(R−400) 3部 ジイソシアネート(コロネートL) 7部 Cerrs Blue GN(バイエル社製) 30部 ブチルアルコール 133部 (染料転写寄与層形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Lewens Blue GN(バイエル社製) 20部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部 次いで上記色材層上に下記処方による最上層形成液をワ
イヤーバーを用いて0.7μmになる様塗工し、昇華型
熱転写体を作製した。
イヤーバーを用いて0.7μmになる様塗工し、昇華型
熱転写体を作製した。
【0017】 (最上層形成液) フェノール樹脂(大日本インキ製1001) 5部 ポリエチレンワックス320MP〔三井石油化学(株)製〕 1部 トルエン 25部 実施例2 最上層形成液を下記処方にして形成した以外は実施例1
と同様にして昇華型熱転写体を作製した。
と同様にして昇華型熱転写体を作製した。
【0018】(シランカップリング剤加水分解生成物の
合成) ジメチルメトキシシラン15g、メチルトリメトキシシ
ラン9gをトルエン12g、メチルエチルケトン12g
の混合溶媒に溶解し、3%硫酸13mlを加えて3時間
加水分解を行った。この液をA液とする。
合成) ジメチルメトキシシラン15g、メチルトリメトキシシ
ラン9gをトルエン12g、メチルエチルケトン12g
の混合溶媒に溶解し、3%硫酸13mlを加えて3時間
加水分解を行った。この液をA液とする。
【0019】 (最上層形成液) スチレン・マレイン酸共重合体(BASF社スプラパール AP−30) 5部 A液 10部 ポリエチレンワックスAH−6(BASF社) 1部 メチルエチルケトン 25部 実施例3 最上層形成液を下記処方にして形成した以外は、実施例
1と同様にして昇華型熱転写体を作製した。 (最上層形成液) フェノール樹脂〔大日本インキ(製)1001〕 5部 エポキシ変性シリコーンオイル(東レ製SF8411) 1部 トルエン 25部 実施例4 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。
1と同様にして昇華型熱転写体を作製した。 (最上層形成液) フェノール樹脂〔大日本インキ(製)1001〕 5部 エポキシ変性シリコーンオイル(東レ製SF8411) 1部 トルエン 25部 実施例4 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。
【0020】 (最上層形成液) フェノール樹脂〔大日本インキ(株)1001〕 5部 アルコール変性シリコーンオイル(東レ製SF8427) 1部 トルエン 25部 実施例5 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。 (最上層形成液) スチレン・マレイン酸共重合体 5部 A液 10部 アルコール変性シリコーンオイル 1部 酢酸エチル 25部 比較例1 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。
様にして昇華型熱転写体を作製した。 (最上層形成液) スチレン・マレイン酸共重合体 5部 A液 10部 アルコール変性シリコーンオイル 1部 酢酸エチル 25部 比較例1 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。
【0021】 (最上層形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 5部 メチルエチルケトン 25部 比較例2 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。 (最上層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VYHHユニオンカーバイト 社製) 5部 エポキシ変性シリコーンオイル 1部 メチルエチルケトン 25部 比較例3 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。
様にして昇華型熱転写体を作製した。 (最上層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VYHHユニオンカーバイト 社製) 5部 エポキシ変性シリコーンオイル 1部 メチルエチルケトン 25部 比較例3 最上層形成液を下記処方で形成した以外は実施例1と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。
【0022】 (最上層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 5部 フェノール樹脂〔大日本インキ製1001〕 5部 メチルエチルケトン 25部 (受像シートの作製) 約150μm厚の合成紙(王子油化合成紙社製ユポFP
−150)上に下記組成の中間層及び受像層塗布液を順
次塗工し、乾燥温度75℃で1分間乾燥して中間層及び
受像層を形成した。次いで60℃24時間保存して硬化
させ試験用受像体を作製した。
−150)上に下記組成の中間層及び受像層塗布液を順
次塗工し、乾燥温度75℃で1分間乾燥して中間層及び
受像層を形成した。次いで60℃24時間保存して硬化
させ試験用受像体を作製した。
【0023】 (中間層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(ユニオン カーバイト社製VAGH) 10部 ジイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL) 5部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 (受像層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 10部 ジイソシアネート 5部 アミノ変性シリコーンオイル(東レダウコーニング社製 SF8417) 0.5部 エポキシ変性シリコーンオイル(東レダウコーニング社製 SF8411) 0.5部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 この試験用受像体を用いて各実施例及び比較例で得られ
た昇華型熱転写体の印字試験を下記に示す条件で行っ
た。
た昇華型熱転写体の印字試験を下記に示す条件で行っ
た。
【0024】 (印字条件) サーマルヘッド解像度 12ドット/mm 印加エネルギー 0.64mj/ドット 印加電圧 0.16W/ドット (記録時の送り速度) 3倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 2.8mm/sec 7倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 1.2mm/sec 10倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 0.84mm/sec 15倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 0.56mm/sec 表1に結果を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のごとく最上
層中に硬化性樹脂及び潤滑剤を含有することにより、n
倍モード法を用いた印字方法においてスティッキングの
発生を低減できる。特に硬化性樹脂としてシロキサン硬
化物を、又、潤滑剤としてアルコール変性シリコーンオ
イルを含有した系で、より効果的に防止することができ
る。
層中に硬化性樹脂及び潤滑剤を含有することにより、n
倍モード法を用いた印字方法においてスティッキングの
発生を低減できる。特に硬化性樹脂としてシロキサン硬
化物を、又、潤滑剤としてアルコール変性シリコーンオ
イルを含有した系で、より効果的に防止することができ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 基体上に昇華性染料を含有した色材層を
設けた昇華型熱転写体において、最上層に硬化性樹脂及
び潤滑剤を含有することを特徴とする昇華型熱転写体。 - 【請求項2】 硬化性樹脂がシロキサン硬化物であるこ
とを特徴とする請求項1記載の昇華型熱転写体。 - 【請求項3】 潤滑剤がシリコーンオイルであることを
特徴とする請求項1又は2記載の昇華型熱転写体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5327779A JPH07179064A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 昇華型熱転写体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5327779A JPH07179064A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 昇華型熱転写体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07179064A true JPH07179064A (ja) | 1995-07-18 |
Family
ID=18202890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5327779A Pending JPH07179064A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 昇華型熱転写体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07179064A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013047501A1 (ja) | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP5327779A patent/JPH07179064A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013047501A1 (ja) | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ |
US9079445B2 (en) | 2011-09-30 | 2015-07-14 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Image forming method and combination of thermal transfer sheet and thermal transfer image-receiving sheet |
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