JPH06305261A - 昇華型熱転写体 - Google Patents

昇華型熱転写体

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JPH06305261A
JPH06305261A JP5120934A JP12093493A JPH06305261A JP H06305261 A JPH06305261 A JP H06305261A JP 5120934 A JP5120934 A JP 5120934A JP 12093493 A JP12093493 A JP 12093493A JP H06305261 A JPH06305261 A JP H06305261A
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JP
Japan
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layer
thermal transfer
type thermal
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dye
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JP5120934A
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English (en)
Inventor
Hironori Kuboyama
浩紀 久保山
Hidehiro Mochizuki
秀洋 望月
Yutaka Ariga
ゆたか 有賀
Hiroyuki Kamimura
浩之 上村
Chiharu Nogawa
千春 野川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2色以上面順次で塗工面を有する色材層を設
けた昇華型熱転写体において、その生産性を向上させ、
ランニングコストを軽減させるとともに、複写機やプリ
ンタで良質の転写画像が得られるようにする。 【構成】 基体上の色材層を2色以上面順次に形成した
昇華型熱転写体において、最上層として染料を含まない
厚さ約0.05〜5μm好ましくは0.1〜1.5μm
の低染着性樹脂層を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ等に
用いる昇華型熱転写体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フルカラープリンタの需要が年々
増加している。このフルカラープリンタの記録方式とし
ては電子写真法、インクジェット法、感熱転写法などが
あるが、これらの中では、保守が容易、騒音が無い等の
理由から感熱転写法が多く用いられている。感熱転写法
は、基体上に熱溶融物質中に着色剤を分散するか又は樹
脂結着剤中に熱移行性染料を分散したインク層を設けて
なる熱転写体(いわゆる「インクシート」と称されるこ
とがある)のインク層面に受像シートを重ね、記録媒体
(熱転写体)側からレーザ光やサーマルヘッド等の電気
信号により制御された熱エネルギーを印加して、その部
分のインクを受像シート上に熱溶融転写または熱移行さ
せて画像を形成する記録方法である。
【0003】そして、この感熱転写記録法は使用される
記録媒体の種類によって、前述のように、熱溶融型と熱
移行型とに大別されるが、特に後者は原理的にサーマル
ヘッド等から熱エネルギーに対して染料が単分子状で受
像シートに転写するため容易に中間調が得られる利点を
有し、フルカラープリンタに最も適した方式と考えられ
る。しかしながら、この熱移行型熱転写記録法は、電子
写真法、インクジェット法等と異なり、画像形成に直接
寄与する色材以外に基材等の副部材が必要なこと、さら
に画像形成に際しインクシートに選択的な熱印字を行な
った後、未使用部が残っていてもその未使用部を回収、
再利用することなく破棄するため、ランニングコストが
高いという欠点を有している。
【0004】また、近年においては、1つのインクシー
トを繰返し使用して多数回印字記録に供するのではな
く、受像シートの速度をインクシートの速度のn倍(n
>1)にして両シートを走行させた状態で繰返し印字す
るn倍モード法が提案されている。このn倍モード法は
インク層の前の回の使用部分と後の回の使用部分との重
なりを少しずつずらしながら送る相対速度方法によって
多数回印字を行うものであり、n倍モード法ではn値が
大きいほど、コスト的に有利である。しかしながら、そ
のようなn倍モード法を用いたとしても、昇華性染料の
占める比率の非常に高い熱転写体を用いる以上コスト高
となることは否めない。また、n倍モード法では、時と
して、ステッキング現象の発生することがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、染料転写量
が染料供給層>転写寄与層の関係にある染料供給層及び
転写寄与層からなる色材層を順次積層した熱転写体が提
案され(特開平2−586号公報)、効率の良い転写が
できるようになった。ただし、ここでは色材層を2色以
上面順次に設ける場合は、2回以上の色相別に分けて設
ける必要があり、生産性が悪い。そのほか、色素高濃
度層及び色素透過性低濃度層を順次積層した染料転写体
(特開平2−273290号公報)やマルチ記録印字
する際に発生するゴーストや尾引き現象を改善するため
に低染着性樹脂層(染料を含む)を設けることを提案す
るもの(特願平2−320815号)もある。しかし
ともの場合と同様な不都合を有している。本発明の
第1の目的は、2色以上面順次での塗工面を有する色材
層を設けた昇華型熱転写体の生産性を向上させ、ランニ
ングコストを軽減させるとともに、良質の転写画像が得
られるようにした昇華型熱転写体を提供するものであ
る。本発明の第2はn倍モード法による印字においても
ステッキングの発生がなく良好な印字画像が得られる昇
華型熱転写体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は基体上の色材層
を2色以上面順次に形成した昇華型熱転写体において、
最上層として染料を含まない低染着性樹脂層を設けたこ
とを特徴とする。即ち、本発明は、これまでの低染着性
樹脂層から染料を取り除くことにより、2色以上面順次
の塗工面を有する色材層上に、低染着性樹脂層を同種の
塗液を用いて一工程で全ベタ塗工できるようにしたもの
である。また、低染着性樹脂層を最上層に設けたことに
より、通常印字(1回印字)はもちろんのこと、n回印
字記録方式やn倍印字記録方式(n倍モード法)におい
ても、色重ね時に発生するゴーストもなく良好な印字結
果を得ることができるようになる。
【0007】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に係る色材層は昇華性染料及び結着剤を含有するイ
ンク層の単層構成、あるいは主として多数回印字用、n
倍印字用として染料供給層及び転写寄与層を基体側から
順次積層した構成のものが含まれる。染料供給層及び転
写寄与層については、前述の特開平2−586号公報等
に詳しく記載されているように、これら二層は受容層又
は受像シートへの染料転写量が“染料供給層>転写寄与
層”の関係にあり、昇華転写する機能を有する比較的薄
い転写寄与層と、その転写寄与層に昇華性染料を拡散供
給する機能を有する染料供給層とに機能分離されてい
る。
【0008】色材層に使用される昇華性染料としては、
60℃以上で昇華あるいは気化する染料であり、主に分
散染料、油溶性染料など熱転写捺染で使用されるもので
あれば良く、例えばC.I.ディスパースイエローの
1,3,8,9,16,41,54,60,77,11
6など、C.I.ディスパースレッドの1,4,6,1
1,15,17,55,59,60,73,83など、
C.I.ディスパースブルーの3,14,19,26,
56,60,64,72,99,108など、C.I.
ソルベントイエローの77,116など、C.I.ソル
ベントレッドの23,25,27など、C.I.ソルベ
ントブルーの36,83,105などがあげられる。こ
れらの染料は一種で使用可能であるが、数種混合しての
使用も可能である。
【0009】色材層に使用される結着剤は熱可塑性樹脂
又は熱硬化性樹脂が用いられ、そのうち比較的高ガラス
転移点または高軟化性を有する樹脂としては、例えば、
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエ
チレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、
ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素
樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、天然ゴム、合成
ゴム、ポリビニルアルコール、セルロース樹脂等が挙げ
られる。これらの樹脂は一種で使用できるが、数種を混
合するか、さらに共重合体を使用してもよい。
【0010】染料供給層は染料の供給を長時間安定に継
続し印字特性を良好に保つために、少なくとも未溶解粒
子状の昇華性染料を含んでいるのが好ましい。ここで、
未溶解粒子とは染料供給層形成時インク(有機結着剤+
昇華性染料+溶剤)を乾燥後、有機結着剤に溶けきれ
ず、粒子状として析出する染料を意味し、同一の結着剤
及び染料でも溶剤により未溶解粒子状染料の存在状況が
異なる。未溶解粒子状染料の粒径は染料供給層の厚さに
よって異なるが0.01〜20μm好ましくは1.0〜
5μmである。
【0011】色材層は2色以上が面順次に形成されてお
り、その厚さは、一般的には0.1〜20μm、好まし
くは0.5〜10μmである。
【0012】次に低染着性樹脂層について説明する。低
染着性樹脂層は、前述の色材層上に設けることで色重ね
時のゴーストを防止できるととも低染着性樹脂層内に染
料を含まないことにより、2色以上面順次の色材層上に
位置していても1種類の塗布液を用いて一工程の塗工
(全ベタ塗り塗工)で形成させることを可能にするもの
である。
【0013】この層に用いる結着剤としては、検討対象
となる樹脂を受像層用樹脂として評価し記録濃度の低い
樹脂が前記樹脂として適するものとなる。具体的には以
下の方法で評価し決定する。基体ベースとして合成紙ユ
ポFPG#95(王子油化社製)上に揮発性溶媒中に5
〜20wt%溶解した各検討樹脂溶液に樹脂固形分の3
0wt%の変性シリコーンオイルSF8411/SF8
427=1/1(東レシリコーン社製)を含む液を乾燥
膜厚が約10μmとなるよう70℃、1分間乾燥後室温
で1日以上乾燥する。次に、上記により形成した受像紙
と、三菱カラービデオプロセッサSCT−CP200用
カラーシートと、シアン色のリボンとを重ねあわせ、解
像度6ドット/mm、平均抵抗542Ωのサーマルヘッ
ドKMT−85−6MPD4(京セラ社製)を用いて
2.00mj/ドットで記録し、この記録濃度を反射型
濃度計RD−918で評価した結果、記録濃度1.2以
下好ましくは1.0以下となるものを低染着性樹脂層と
して採用する。
【0014】この結果、低染着性樹脂層用結着剤の好ま
しい樹脂としては、芳香族ポリエステル樹脂、スチレン
ブタジエン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂
さらには特に好ましい樹脂としてメタアクリレート樹脂
又は共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合
体、ポリイミド樹脂、アセテート樹脂、シリコーン樹
脂、スチレンアクリルニトリル樹脂、ポリサルフォン樹
脂、セルロース類、ゼラチン、ポリビニルアルコール、
ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアクリルアミド、水性ウ
レタン樹脂、水性アクリル樹脂等が挙げられる。
【0015】低染着性樹脂層の厚さは、一般的には0.
05〜5μm、好ましくは0.1〜1.5μmである。
低染着性樹脂層は染料を含んでいないことによる副作用
として感度低下が懸念されるが、その厚さを0.1〜
1.5μmに薄膜化することで印字時の下層からの染料
拡散のバリア力を軽減させ、高濃度画像の形成が可能と
なる。加えて、低染着性樹脂層の厚さが0.1μmより
薄いと転写寄与層表面の微小凹凸における凸部で薄くな
りすぎ、又は、凸部の一部を被覆しきれず、印字時に逆
転写を生じるといったことが起りうるが、そうした不測
の事態の生じるのも未然に防止できるようになる。
【0016】このような低染着性樹脂層を最上層に積層
することにより通常印字はもちろんのこと、n倍印字方
式においても色重ね時の尾引き現象を発生することなく
良好な印字結果が得られるものの、染料非含有としたこ
とから感度低下を招くおそれも考えられるが、有機系の
低染着性樹脂を使用することで下層からの染料引上げ効
果をもたらし感度低下は防止される。低染着性樹脂層に
は、望ましくは、シランカップリング剤の加水分解生成
物を含有させることにより、n倍印字時に発生しやすい
スティッキング(融着)がより効果的に防止される。
【0017】このようなシランカップリング剤の加水分
解生成物とは、二官能性シランカップリング剤と三官能
性シランカップリング剤との混合物の加水分解生成物か
らなり、3次元立体構造を有する物質である。二官能性
シランカップリング剤としては、ジメチレンジクロロシ
ラン、ジフェニルジクロロシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシランなどが使用できる。三官能性シ
ランカップリング剤としては、メチルトリクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシ
シランなどが使用できる。
【0018】次に基体としては、コンデンサー紙、ポリ
エステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフ
ァンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアラミドフィ
ルム等のフィルムが使用され、基体と染料供給層との間
には必要に応じて従来の接着層(中間接着層ともいう)
などを設けてもよく、また、基体の裏面には従来より慣
用の耐熱性潤滑層(耐熱層ともいう)を設けてもよい。
【0019】これまでは感熱へッドを用いての記録方法
を念頭において説明してきたが、本発明の昇華型熱転写
体は感熱ヘッド以外の手段によって記録する方法、例え
ば熱印版、レーザ光、あるいは基体などの媒体中で発生
する熱による方法に対しても用いることができる。この
うち、媒体中で発生するジュール熱を用いる通電感熱転
写法はよく知られており、USP4,103066、特
開昭57−14060号、特開昭57−11080号、
特開昭59−9096号公報等多くの文献に記載されて
いる。この通電感熱転写法に用いる場合には、基体とし
て、比較的耐熱性のよいポリエステル、ポリカーボネー
ト、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド、
芳香族ポリアミド等の樹脂にアルミニウム、銅、鉄、
錫、亜鉛、ニッケル、モリブデン、銀等の金属粉及び/
又はカーボンブラック等の導電性粉末を分散させて抵抗
値を絶縁体と良導体との中間に調整した支持体、又これ
らの支持体に前述のような導電性金属を蒸着又はスパッ
タリングさせた支持体を用いればよい。これらの基体の
厚さはジュール熱の伝導効率を考慮すると、2〜15μ
m程度であることが望ましい。また、レーザ光転写法に
用いる場合には、基体としてレーザ光を吸収し発熱する
材質を選べばよい。例えば従来の熱転写用フィルムにカ
ーボン等の光吸収変換剤を含有させるか、又は吸収層を
支持体の表面及び/又は裏面に形成したものが使用され
る。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、以下の記載における各成分の量
(部)は重量部である。
【0021】実施例1 厚さ約1μmのシリコーン樹脂系耐熱層を裏面に有する
厚さ約6μmの芳香族ポリアミドフィルム上にワイヤー
バーを用い、乾燥後の厚さがいずれも約1.0μmにな
るように下記処方による中間接着層さらに下記処方によ
るイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3
色面順次色材層形成した。 (中間接着層形成液) ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製BX−1) 10部 ジイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL) 5部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部
【0022】 (インク層(Y)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Yellow VP(三井東圧染料社製) 30部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部 (インク層(M)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Magenta VP(三井東圧染料社製) 30部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部 (インク層(C)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Cerres Blue GN(バイエル社製) 30部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部
【0023】更にこれらインク層上に下記処方による低
染着性樹脂層形成液(乾燥後層厚:約0.7μm)をワ
イヤーバーを用いて全ベタ塗工し、昇華型熱転写体を作
製した。 (低染着性樹脂層形成液) ポリビニルアルコール 5部 (日本合成化学社製ゴーセノールKH−17) シリコーンオイルのエマルジョン(不揮発分30%) 1部 水 25部
【0024】実施例2 下記処方の低染着性樹脂層形成液(乾燥後層厚:約0.
7μm)に変えた以外は実施例1と同様にして昇華型熱
転写体を作製した。 (低染着性樹脂層形成液) 水性アクリル樹脂(大日本インキ化学社製S−707−IM) 5部 シリコーンオイルのエマルジョン(不揮発分30%) 1部 水 25部
【0025】実施例3 下記処方の低染着性樹脂層形成液(乾燥後層厚:約0.
7μm)を用いた以外は実施例1と同様にして昇華型熱
転写体を作製した。 (低染着性樹脂層形成液) スチレン−アクリルニトリル共重合体 5部 (三菱モンサント化成社製サンレックスSAN−H) アミノ変性シリコーンオイル(東レダウコーニング社製) 1部 テトラヒドロフラン 25部
【0026】実施例4 実施例1と同様の中間接着層の上に下記処方による染料
供給層形成液(乾燥後層厚:約1.0μm)及び染料転
写寄与層形成液(乾燥後層厚:約1.0μm)を3色面
順次で積層して色材層を形成した。 (染料供給層(Y)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 7部 ポリエチレンオキサイド樹脂(R−400) 3部 ジイソシアネート(コロネートL) 7部 Yellow VP(三井東圧染料社製) 30部 ブチルアルコール 133部 (染料供給層(M)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 7部 ポリエチレンオキサイド樹脂(R−400) 3部 ジイソシアネート(コロネートL) 7部 Magenta VP(三井東圧染料社製) 30部 ブチルアルコール 133部 (染料供給層(C)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 7部 ポリエチレンオキサイド樹脂(R−400) 3部 ジイソシアネート(コロネートL) 7部 Cerres Blue GN(バイエル社製) 30部 ブチルアルコール 133部
【0027】 (染料転写寄与層(Y)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Yellow VP(三井東圧染料社製) 20部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部 (染料転写寄与層(M)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Magenta VP(三井東圧染料社製) 20部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部 (染料転写寄与層(C)形成液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 ジイソシアネート(コロネートL) 3部 Cerres Blue GN(バイエル社製) 20部 トルエン 45部 メチルエチルケトン 45部 ジオキサン 100部
【0028】次いで、上記3色面順次の染料転写寄与層
上に、下記処方による低染着性樹脂層形成液(乾燥後層
厚:約0.7μm)をワイヤーバーを用いて全ベタ塗工
し昇華型熱転写体を作製した。 (低染着性樹脂層形成液) 水性アクリル樹脂(大日本インキ化学工業社製S−707−1M) 5部 シリコンオイルのエマルジョン(不揮発分30%) 1部 水 25部
【0029】実施例5 下記処方の低染着性樹脂層形成液(乾燥後層厚:約0.
7μm)に変えた以外は実施例1と同様にして昇華型熱
転写体を作製した。 (低染着性樹脂層形成液) スチレン−アクリルニトリル共重合体 5部 (三菱サンモント化成社製、サンレックスSAN−H) アミノ変性シリコーン樹脂(東レダウコーニング社製) 1部 ジオキサン 25部
【0030】実施例6 下記処方の低染着性樹脂層形成液(乾燥後層厚:約0.
7μm)に変えた以外は実施例1と同様にして昇華型熱
転写体を作製した。 (シランカップリング剤加水分解生成物の合成)ジメチ
ルメトキシシラン15g、メチルトリメトキシシラン9
gをトルエン12g、メチルエチルケトン12gの混合
溶媒に溶解し、3%硫酸13mlを加えて3時間加水分
解を行った。この液をA液とする。 (低染着性樹脂層形成液) ポリジメチルメタクリレート 5部 (三菱レイヨン社製ダイヤナールBR−85) A液 20部 テトラヒドロフラン 20部
【0031】実施例7 下記処方の低染着性樹脂層に変えた以外は実施例4と同
様にして昇華型熱転写体を作製した。 (低染着性樹脂層形成液) スチレン−マレイン酸共重合体 5部 (BASF社製スプラパールAP−30) A液(実施例6におけるA液と同じ) 20部 ジオキサン 20部
【0032】実施例8 実施例6の低染着性樹脂層形成液の処方からA液を除去
した以外は実施例1と同様にして昇華型熱転写体を作製
した。
【0033】実施例9 実施例7の低染着性樹脂層形成液の処方からA液を除去
した以外は実施例4と同様にして昇華型熱転写体を作製
した。
【0034】(受像体の作製)約150μm厚の合成紙
(王子油化合成紙社製ユポFP−150)上に下記組成
の中間層及び受像層塗布液を順次塗工し、乾燥温度75
℃で1分間乾燥して中間層及び受像層を形成した。次い
で60℃、24時間保存して硬化させ試験用受像体を作
製した。 (中間層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 10部 (ユニオンカーバイド社製VAGH) ジイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL) 5部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 (受像層形成液) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 10部 (ユニオンカーバイド社製VAGH) ジイソシアネート(コロネートL) 5部 アミノ変性シリコーン樹脂 (東レダウコーニング社製SF8417) 0.5部 エポキシ変性シリコーン樹脂(東レダウコーニング社製) 0.5部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部
【0035】この試験用受像体を用いて各実施例で得ら
れた昇華型熱転写体の試験を下記に示す条件で行なっ
た。 (印字条件) サーマルヘッド解像度 12ドット/mm 印加エネルギー 0.64mj/ドット 印加電圧 0.16w/ドット (記録時の送り速度) 等倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 8.4mm/sec 3倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 2.8mm/sec 7倍速:受像シート 8.4mm/sec 転写体 1.2mm/sec となるように設定し、 実施例1〜4については各色(イエロー、マゼンタ、
シアン)のブロックパターンを等倍速で多数回(n回)
印字した。また、マゼンタ色のブロックパターン上にシ
アン色のベタ印字をn倍モード記録(n=7)印字し
た。 実施例5〜9については各色(イエロー、マゼンタ、
シアン)のブロックパターンをn倍記録で印字した。ま
た、マゼンタ色のブロックパターン上にシアン色のベタ
印字をn倍モード記録(n=7)印字した。以上によ
り、n回記録方式ではすべて良好な結果が得られ、ま
た、n倍モード記録方式におけるゴーストの発生、即ち
受像層表面のマゼンタ染料が昇華型熱転写体表面に逆転
写することによって生じるマゼンタブロックの尾引きの
観察、またn倍モード記録時のスティッキング(融着)
状態を観察し、更に記録濃度(O.D)をマクベス濃度
計R918にて測定した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】 表1から明らかなように、実施例の全てが最上層に低染
着性樹脂層を設けているためによって、n倍モード記録
によっても尾引きやゴーストは発生しない。また実施例
3、5、6、7、8及び9から明らかなように、有機溶
剤系低染着性樹脂を用いたものは記録濃度が高く保持さ
れているが、水性系の低染着性樹脂を用いたものは記録
濃度が幾分低下してくる傾向がある。更に、実施例6、
7及び9から明らかなように、最上層にA液、即ちシラ
ンカップリング剤の加水分解生成物を含有させたもの
は、n倍モード記録時のスティッキングが発生していな
い。
【0037】
【発明の効果】請求項1〜7の発明によれば、基体上に
少なくとも2色以上面順次の塗布面を有する色材層を一
組みとして形成した昇華型熱転写体において、最上層に
設ける低染着性樹脂層に染料を含有させないことから下
層の色別に関わりなく低染着性樹脂層を全ベタ塗工がで
きるため、大幅な生産性の簡便化が図れる。請求項2の
発明によれば、さらに記録印字時の下層からの染料拡散
のバリア力を軽減できるため、高濃度画像の記録が得ら
れる。請求項6の発明によれば、さらに低染着性樹脂層
の樹脂として有機溶剤系樹脂を用いることによって該層
塗工の際、下層からの染料引上げ効果をもたらし感度低
下が防止される。請求項7の発明によれば、さらに最上
層にシランカップリング剤の加水分解生成物を含有させ
た低染着性樹脂層を設けることによってスティッキング
の発生を防止できる。加えて、請求項8の発明によれ
ば、最上層に低染着性樹脂を設けたことでn回記録方
式、n倍モード記録方式の画像においても良好な記録が
なされる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 野川 千春 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上の色材層を2色以上面順次に形成
    した昇華型熱転写体において、最上層として染料を含ま
    ない低染着性樹脂層を設けたことを特徴とする昇華型熱
    転写体。
  2. 【請求項2】 前記低染着性樹脂の厚さが0.1〜1.
    5μmの範囲である請求項1記載の昇華型熱転写体。
  3. 【請求項3】 前記色材層が昇華性染料を含有する単層
    からなる請求項1又は2記載の昇華型熱転写体。
  4. 【請求項4】 前記色材層が基体側から染料供給層、染
    料転写寄与層の順で積層してなる請求項1、2又は3記
    載の昇華型熱転写体。
  5. 【請求項5】 前記の染料供給層が昇華性染料を有機結
    着剤中に分散されたものからなる請求項4記載の昇華型
    熱転写体。
  6. 【請求項6】 前記低染着性樹脂層に有機溶剤系染着性
    樹脂を用いた請求項1ないし5のいずれかに記載の昇華
    型熱転写体。
  7. 【請求項7】 前記低染着性樹脂層にシランカップリン
    グ剤の加水分解生成物を含有させた請求項1ないし7の
    いずれかに記載の昇華型熱転写体。
  8. 【請求項8】 n倍モード法による印字が可能な請求項
    1ないし7記載の昇華型熱転写体。
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