JPH07178936A - 画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱により記録及び消去が可能なフィルム状
乃至シート状の熱可逆性記録媒体に、記録及び／又は消
去を行う画像処理装置の小型化及び軽量化を図る。 【構成】 消去用の加熱ヒータに用いるプラテンローラ
と記録用のサーマルヘッドに用いるプラテンローラとを
兼用するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、加熱により記録及び消
去が可能なフィルム状乃至シート状の熱可逆性記録媒体
（リライタブルシート）の記録及び／又は消去の処理を
行うための画像処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等のＯ
Ａ機器における記録方式は、従来、紙等の記録媒体上に
インク、トナー等を塗着もしくは定着させたり、或いは
感熱記録紙等を用いて非可逆的に感熱記録紙表面を変色
させたりして画像を形成するといったものであった。こ
のように上記記録方式で用いられる記録媒体に形成され
る画像は、永久画像であるために、上記記録媒体は、一
度使用した後に消却されていた。

【０００３】近年、上記のようなＯＡ機器の急激な普及
により、上記記録媒体の消費量が膨大となり、資源保護
が叫ばれる一方、排出されるゴミの問題等の社会問題が
生じている。そこで、記録／消去を繰り返し行え得る特
性を有する再生記録媒体が注目されるようになってきて
いる。最近になって、上記特性を有する再生記録媒体と
して、例えば、加熱温度により多結晶状態と単結晶状態
との両状態を可逆的に変化できる樹脂層を基台上に設け
た熱可逆性記録媒体が提案され、使用されるようになっ
てきている。この熱可逆性記録媒体は、ある温度Ｔ１に
加熱することにより多結晶状態（白濁状態）となり、こ
の多結晶状態は温度Ｔ１から常温に戻されても保たれ、
次に常温から上記温度Ｔ１よりも低い温度Ｔ２に加熱す
ることにより上記多結晶状態から単結晶状態（透明）と
なり、温度Ｔ２から常温に戻されても上記単結晶状態が
保たれるといった温度による状態の変化が繰り返し可能
である特性を有する樹脂をフィルム状乃至シート状に加
工し、これを基台に積層してなるものである。

【０００４】従来、このような熱可逆性記録媒体は、図
４に示す画像処理装置を用いて記録及び消去が行われて
いた。シート供給口１の近傍に消去手段としての加熱ヒ
ータ２と第１のプラテンローラ３とが対向配置され、上
記加熱ヒータ２は押圧手段としての圧縮バネ４により押
圧され、その発熱部が上記第１のプラテンローラ３の周
面と所定の押圧力で当接されるようにされている。ま
た、上記加熱ヒータ２及び第１のプラテンローラ３と並
設して記録手段としてのサーマルヘッド５が第２のプラ
テンローラ６と対向配置され、上記サーマルヘッド５は
押圧手段としての圧縮バネ７により押圧され、その発熱
部が上記第２のプラテンローラ６の周面と所定の押圧力
で当接されるようにされている。そして、上記熱可逆性
記録媒体Ａは、上記シート供給口１より供給され、上記
熱可逆性記録媒体Ａに画像が記録されている場合には、
先ず上記加熱ヒータ２により上記温度Ｔ２に加熱されて
消去され、続いて上記サーマルヘッド５により上記温度
Ｔ１に加熱されて記録（印字）される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像処理装置は、消去手段としての加熱ヒータ２用
の第１のプラテンローラ３とは別に記録手段としてのサ
ーマルヘッド５用の第２のプラテンローラ６をも必要と
なる構成とされていた。即ち、２つのプラテンローラ
３，６が必須であり、装置の大型化及び重量化を招来し
ている。

【０００６】また、上記従来の装置では、サーマルヘッ
ド５を圧縮バネ７で熱可逆性記録媒体Ａに押圧するとい
う可動式としているために、サーマルヘッド５に僅かで
も傾きや横ズレが生じると上記サーマルヘッド５の発熱
部と上記熱可逆性記録媒体Ａ表面との接触位置が異な
り、印字位置のズレ、印字カスレ、印字ムラ等の発生す
るおそれがある。特に熱可逆性記録媒体Ａの送り速度を
高めて記録／消去の高速化を図ろうとすると、サーマル
ヘッド５の発熱部と熱可逆性記録媒体Ａとの摩擦力が増
大して、サーマルヘッド５が熱可逆性記録媒体の送り方
向へ横ズレしたり、傾いたりし易くなる。サーマルヘッ
ド５の発熱部と熱可逆性記録媒体Ａとの接触を安定させ
ようとすると、サーマルヘッド５に対する圧縮バネ７に
よる押圧点を精密に調整したり、サーマルヘッド５の圧
縮バネ７による移動の方向を規制するように周辺部を構
成する等が考えられるが、装置の組立を困難且つ複雑と
するという問題が生じてしまうのである。

【０００７】本発明は、上記問題を解決すべくなされた
もので、画像処理装置の小型化及び軽量化を図ることを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成すべくなされたもので、以下の画像処理装置に係るも
のである。 加熱により記録及び消去が可能なフィルム状乃至シ
ート状の熱可逆性記録媒体に、記録及び／又は消去を行
う画像処理装置であって、プラテンローラと、該プラテ
ンローラの周面に発熱部が上記熱可逆性記録媒体を介し
て当接するように配設される消去用の加熱ヒータ及び記
録用のサーマルヘッドと、を具備することを特徴とする
画像処理装置。 加熱により記録及び消去が可能なフィルム状乃至シ
ート状の熱可逆性記録媒体に、記録及び／又は消去を行
う画像処理装置であって、フレームと、該フレームに対
して可動するように配設されるプラテンローラと、上記
フレームに対して可動するとともに上記プラテンローラ
の周面に発熱部が上記熱可逆性記録媒体を介して当接す
るように配設される消去用の加熱ヒータと、上記フレー
ムに対して固定されるとともに上記プラテンローラのに
発熱部が上記熱可逆性記録媒体を介して当接するように
配設される記録用のサーマルヘッドと、を具備すること
を特徴とする画像処理装置。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明の特徴
とするところをより詳細に説明するが、本発明がこれら
実施例に限定されることはない。図１は、本発明の実施
例における画像処理装置の要部端面図を示し、フレーム
１０内において発熱部１１ａを有するサーマルヘッド１
１と発熱ヒータ１２とがプラテンローラ１３を介して対
向配置されている。上記サーマルヘッド１１は、上記フ
レーム１０の底板上に固定されて配設され、このサーマ
ルヘッド１１の上方にプラテンローラ１３がモータによ
り駆動伝達されて回転されるよう配設され、該プラテン
ローラ１３は、その両端を、上記フレーム１０の側板に
回動自在に取り付けられたアーム１４により支持されて
いる。上記プラテンローラ１３の上方には、加熱ヒータ
１２が上記フレーム１０の側板に回動自在に取り付けら
れたアーム１５により支持されて配設されている。上記
フレーム１０の天板と上記アーム１５の間には、圧縮バ
ネ等の押圧手段１６が介在され、該押圧手段１６により
上記アーム１５が押圧されることにより、上記加熱ヒー
タ１２は、その発熱部が、シート状の熱可逆性記録媒体
Ａ（以下、「記録シート」という）を介して上記プラテ
ンローラ１３の周面と所定の押圧力で当接されるととも
に、上記プラテンローラ１３は、その周面が上記記録シ
ートＡを介して上記サーマルヘッド１１の発熱部に所定
の押圧力で当接されるように配置されている。

【００１０】先ず、記録シートＡは、シート供給口１７
から供給され、上記プラテンローラ１３の回転により加
熱ヒータ１２の発熱部へと送られる。上記加熱ヒータ１
２は、上記押圧手段１６により押圧され、その発熱部
を、上記プラテンローラ１３の周面との間において上記
記録シートＡ表面に当接され、該記録シートＡに印字等
の記録がなされているときは、上記記録シートＡを温度
ＴH に加熱して上記記録の消去を行う。上記加熱ヒータ
１２に供された記録シートＡは、続いて、シートガイド
１８により送り方向を上記プラテンローラ１３の周面に
沿うように強制され、上記プラテンローラ１３の下方に
配設された上記サーマルヘッド１１と上記プラテンロー
ラ１３の周面との間に噛み込むように送られ、上記プラ
テンローラ１３が、上記押圧手段１６の押圧力を受け
て、上記記録シートＡを上記サーマルヘッド１１の発熱
部１１ａに当接し、上記加熱ヒータ１２における温度Ｔ
H よりも高い温度ＴPHにパターン加熱して記録が行わ
れ、そして、上記記録シートＡは、シート排出口１９よ
り排出される。このとき、上記プラテンローラ１３及び
加熱ヒータ１２は、それぞれ上記フレーム１０の側板に
設けられた上記アーム１４，１５の回動軸の軸心ａ，ｂ
を中心として円弧上に可動するので、上記記録シートＡ
の搬送に伴い該記録シートＡとサーマルヘッド１１及び
加熱ヒータ１２との接触角もしくは接触点がずれること
はないので、上記サーマルヘッド１１の発熱部及び加熱
ヒータ１２の発熱部と、上記記録シートＡの表面との安
定した当接を得ることができ、良好な記録／消去を行う
ことができる。また、上記押圧手段１６が、上記アーム
１５を介して上記加熱ヒータ１２等を押圧するように構
成されているので、上記押圧手段１６の配設位置を精密
に合わす必要がないので、組立を容易に行うことができ
製造工程の簡略化を図ることができる。

【００１１】次に、図２に上記加熱ヒータ１２の別の配
設構造を説明する要部断面図を示す。一端に鍔部２０ａ
を有するスライド軸２０の他端が、フレーム１０の天板
の開口部に嵌合された円筒状のブッシュ２１に摺動自在
に挿入されている。上記スライド軸２０の他端には、加
熱ヒータ１２が取り付けられ、該加熱ヒータ１２と上記
フレーム１０の天板との間において、上記スライド軸２
０に挿入された圧縮バネ等の押圧手段２２が設けられて
いる。このように加熱ヒータ１２を配設すれば、加熱ヒ
ータ１２は、圧縮バネ２２により直線上に可動すること
となり、更に安定した加熱ヒータ１２の発熱部と上記記
録シートＡの表面との当接を得ることができるととも
に、より装置の小型化を図ることができる。

【００１２】図３に上記プラテンローラ１３の別の配設
構造を説明する要部断面図を示す。プラテンローラ１３
は、その回転軸１３ａの両端がそれぞれ支持板２３，２
３の開口部に嵌合されたベアリング２４，２４に回転自
在に挿入され、上記回転軸１３ａの一方端は、上記支持
板２３の開口部を貫通し、その先端にプーリー２５が嵌
合され、該プーリー２５は、モータ２６のプーリー２７
とベルト２８で連結され、上記モータ２６を駆動させる
ことにより、上記プラテンローラ１３が回転されるよう
になっている。上記モータ２６は、モータ取付板２８ａ
及び支持軸２８ｂにより上記支持板２３に一体的に取り
付けられている。上記支持板２３，２３の上端部には、
それぞれスライド軸２９，２９が固定されており、上記
フレーム１０の天板の開口部に嵌合された円筒状のブッ
シュ３０，３０に摺動自在に挿入されている。このよう
にプラテンローラ１３を配設すれば、上記プラテンロー
ラ１３は、直線的に可動することとなり、上記図２に示
した加熱ヒータ１２の配設構造と併せれば、サーマルヘ
ッド１１に対するプラテンローラ１３の押圧中心及びプ
ラテンローラ１３に対する加熱ヒータ１２の押圧中心を
常に一直線上に配置することができ、簡易な構造であり
ながら極めて高精度且つ安定な記録／消去を行うことが
できるとともに、記録／消去の更なる高速化をも図るこ
とができる。

【００１３】尚、本発明においては、サーマルヘッド及
び加熱ヒータを用いるが、上記サーマルヘッドとして
は、セラミック基板、グレーズ層、発熱抵抗体層、供給
電極及び保護膜を具備する一般的な構成の汎用品を使用
でき、上記加熱ヒータとしては、例えば特開平５−１８
２７５０号公報に記載のようなものを使用できる他、ト
ナー定着器、トナー定着ヒータとして汎用されているも
のを使用することができる。

【００１４】

【発明の作用及び効果】本発明によれば、プラテンロー
ラは、サーマルヘッド用と加熱ヒータ用とを兼ねること
ができるので、プラテンローラを１つとし得、画像処理
装置の小型化及び軽量化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における画像処理装置を示す要
部端面図である。

【図２】図１に示す画像処理装置における加熱ヒータの
他の配設構造を示す要部断面図である。

【図３】図１に示す画像処理装置におけるプラテンロー
ラの他の配設構造を示す要部断面図である。

【図４】従来の画像処理装置を示す概略断面図である。

【符号の説明】

１０ フレーム １１ サーマルヘッド １２ 加熱ヒータ １３ プラテンローラ １６，２２ 圧縮バネ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 加熱により記録及び消去が可能なフィル
   ム状乃至シート状の熱可逆性記録媒体に、記録及び／又
   は消去を行う画像処理装置であって、プラテンローラ
   と、該プラテンローラの周面に発熱部が上記熱可逆性記
   録媒体を介して当接するように配設される消去用の加熱
   ヒータ及び記録用のサーマルヘッドと、を具備すること
   を特徴とする画像処理装置。
2. 【請求項２】 加熱により記録及び消去が可能なフィル
   ム状乃至シート状の熱可逆性記録媒体に、記録及び／又
   は消去を行う画像処理装置であって、フレームと、該フ
   レームに対して可動するように配設されるプラテンロー
   ラと、上記フレームに対して可動するとともに上記プラ
   テンローラの周面に発熱部が上記熱可逆性記録媒体を介
   して当接するように配設される消去用の加熱ヒータと、
   上記フレームに対して固定されるとともに上記プラテン
   ローラのに発熱部が上記熱可逆性記録媒体を介して当接
   するように配設される記録用のサーマルヘッドと、を具
   備することを特徴とする画像処理装置。