JP3162944B2 - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

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JP3162944B2
JP3162944B2 JP8004395A JP8004395A JP3162944B2 JP 3162944 B2 JP3162944 B2 JP 3162944B2 JP 8004395 A JP8004395 A JP 8004395A JP 8004395 A JP8004395 A JP 8004395A JP 3162944 B2 JP3162944 B2 JP 3162944B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドにより
用紙に印字を行う熱転写プリンタに係り、特に、インク
リボンの冷時剥離による印字に好適な熱転写プリンタに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラテンの前方に、普通紙、O
HP用紙、厚紙、葉書等の用紙と、所望のインクを塗工
したインクリボンとを支持しておき、複数の発熱素子を
配列させたサーマルヘッドをキャリッジとともにプラテ
ンに沿って往復動させながらインクリボンを繰り出し、
サーマルヘッドに整列配置されている発熱素子を印字情
報に基づいて選択的に発熱させることにより、用紙上に
所望の文字等の画像の印字を行う熱転写プリンタが、高
印字品質、低騒音、低コスト、メンテナンスの容易性等
の理由により、コンピュータ、ワードプロセッサ等の出
力装置として多用されている。
【0003】ところで、印字に用いられる用紙には種々
の種類のものがあるが、例えば、一般的な用紙である普
通紙と、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)に用い
られる光透過性プラスチックシートからなるOHP用紙
とでは、印字に際して異なる種類のインクリボンを使用
するようになっている。
【0004】図3(a)から(c)は、熱転写プリンタ
に用いられるインクリボン1を示すものである。
【0005】図3(a)は、普通紙の印字に用いられる
インクリボン1aの一例を示すものであり、ポリエチレ
ンテレフタート(PET)等の樹脂フィルムからなる基
材2の表面に、カーボン等の顔料と樹脂とを混合してな
るインク層3aを積層し、さらに、このインク層3aの
表面に、ポリアミドのような高粘度の材料からからなる
オーバーコート層4を積層することにより形成されてい
る。
【0006】図3(b)は、普通紙の印字に用いられる
インクリボン1aの他の例を示すものであり、前記基材
2とインク層3aとの間に、ワックスからなる熱溶融性
の剥離層5を介装することにより形成されている。
【0007】そして、このようなインクリボン1aを用
いて普通紙等の一般的な用紙に印字を行う場合には、サ
ーマルヘッドに整列配置されている発熱素子を印字情報
に基づいて選択的に発熱させることにより、インクリボ
ン1aの溶融した部位のインク層3aがまだ高温状態で
かつ半溶融状態にあり、インク層3aを構成するインク
粒子間の凝集力が小さいときに、インクリボン1aを普
通紙から剥離する熱時剥離を行うようになっている。そ
のため、サーマルヘッドによる印字部とインクリボン1
aを引き剥がす剥離部との距離がなるべく短くなるよう
に構成されている。
【0008】図3(c)は、OHP用紙の印字に用いら
れるインクリボン1bの一例を示すものであり、前記基
材2の表面に、カーボンとワックスとを混合してなるイ
ンク層3bを積層することにより形成されている。
【0009】そして、このようなインクリボン1bを用
いてOHP用紙に印字を行う場合には、サーマルヘッド
に整列配置されている発熱素子を印字情報に基づいて選
択的に発熱させることにより、溶融した部位のインク層
3bが冷却固化した後に、インクリボン1bをOHP用
紙から剥離して、OHP用紙に転写されたインクの表面
が平滑となるようにする冷時剥離を行うようになってい
る。そのため、サーマルヘッドによる印字部とインクリ
ボン1bを引き剥がす剥離部との距離がなるべく長くな
るように構成されている。また、冷時剥離による印字
は、アイロン、コレクト等の場合にも用いられている。
【0010】このように、熱時剥離による印字時と冷時
剥離による印字時とでは、インクリボン1を用紙から剥
離させる位置が異なっているため、熱時剥離による印字
と冷時剥離による印字とを行うことができる熱転写プリ
ンタにおいては、従来から、インクリボン1の引き剥が
し位置を可変とするための剥離部材をキャリッジに設け
たものが知られている。この剥離部材は、ヘッドダウン
動作(サーマルヘッドをプラテンに対して適宜な圧接力
をもって当接させる動作)およびヘッドアップ動作(プ
ラテンに対して当接しているサーマルヘッドをプラテン
から離間させる動作)に連動させてプラテンに対して接
離動作させるようになっている。
【0011】図4は、従来からある熱時剥離による印字
と冷時剥離による印字とを行うことのできる熱転写プリ
ンタ6の一例を示すものであり、平板状に形成されたプ
ラテン7がその印字面7aを略垂直となるように配設さ
れており、プラテン7と対向するようにして図示しない
駆動機構によりプラテン7に対して接離動作可能とされ
たサーマルヘッド8が配設されている。このサーマルヘ
ッド8がプラテン7に対して適宜な圧接力をもって当接
しているヘッドダウン状態におけるサーマルヘッド8と
プラテン7との当接部が印字部とされている。そして、
サーマルヘッド8は、プラテン7に沿って図示しない駆
動機構により往復移動自在とされたキャリッジ9に取着
されている。また、サーマルヘッド8には、印字分解能
に応じて図示しない多数の発熱素子が整列配置されてお
り、各発熱素子は、印字情報に基づいて選択的に発熱可
能とされている。
【0012】前記キャリッジ9の上面には、内部にイン
クリボン1が収納され、このインクリボン1をサーマル
ヘッド8とプラテン7との間に案内するリボンカセット
10が着脱可能に搭載されるようになっている。
【0013】そして、キャリッジ9の上面には、リボン
カセット10の内部に収納されたインクリボン1を巻取
るための巻取ボビン11およびインクリボン1を送出す
るための送出ボビン12がそれぞれ配設されている。こ
の巻取ボビン11および送出ボビン12は、インクリボ
ン1を走行可能とする図示しない周知のリボン走行機構
の一部を構成するものであり、図示しないステップモー
タにより回転駆動可能とされている。
【0014】さらに、キャリッジ9の上面であって図4
において矢印Aにて示すインクリボン1の走行方向の下
流側には、剥離レバー13がソレノイド等の図示しない
駆動装置により図4において実線にて示す実線位置と、
図4において破線にて示す破線位置との間で回動動作可
能に配設されている。この剥離レバー13の先端部に
は、インクリボン1の走行方向の下流側でインクリボン
1を介してプラテン7に接離可能とされた略円柱状の剥
離部材14が上方に突出するようにして設けられてい
る。つまり、剥離部材14は、ソレノイド等の図示しな
い駆動装置の駆動力をもって剥離レバー13を回動動作
させることにより、インクリボン1および図示しない用
紙を介してプラテン7に対して接離動作可能とされてい
る。
【0015】このように構成された従来の熱転写プリン
タ6においては、熱時剥離による印字を行う場合には、
キャリッジ9に、熱時剥離用のインクリボン1aを内部
に収納したリボンカセット10を装着するとともに、剥
離レバー13を動作させずに、剥離レバー13を図4に
おいて破線にて示す破線位置に位置させ、剥離部材14
をプラテン7(詳しくはインクリボン1a)から離間さ
せた状態で印字を行うことにより、インクリボン1aが
サーマルヘッド8の通過後、直ちに用紙から剥離される
ことになり、インクリボン1aのインク層3aがまだ溶
融状態にある時にインクリボン1aを用紙から剥離する
ようになっている。
【0016】また、冷時剥離による印字を行う場合に
は、キャリッジ9に、冷時剥離用のインクリボン1bを
内部に収納したリボンカセット10を装着するととも
に、ソレノイド等の図示しない駆動装置を駆動して剥離
レバー13を図4において実線にて示す実線位置に位置
させ、剥離部材14がインクリボン1bおよび用紙(図
示せず)を介してプラテン7に圧接した当接状態とし、
サーマルヘッド8による印字部と印字後のインクリボン
1bを引き剥がす剥離部との距離を長くして、インクリ
ボン1bの用紙からの剥離を遅らせることにより、イン
クリボン1bのインク層1bが冷却固化してからインク
リボン1bを用紙から剥離するようになっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の熱転写プリンタ6においては、冷時剥離を行う
場合に、インクリボン1bの幅方向(図4の紙面垂直方
向)に対する剥離部材14の圧接力が均一とならず、イ
ンクリボン1bの幅方向でインクリボン1bの張力が異
なること等により印字むらあるいはインクリボン1bの
斜行を生じて印字品質が低下する場合があるという問題
点があった。
【0018】なぜならば、サーマルヘッド8と剥離部材
14とがそれぞれ独立的にキャリッジ9に配設されてお
り、プラテン7の印字面7aに対する剥離部材14の外
周面の当接角度を、プラテン7の印字面7aに対するサ
ーマルヘッド8の当接角度と同一、すなわち図5(a)
に示すように、剥離部材14の外周面をプラテン7の印
字面7aに沿って平行に当接させてインクリボン1bの
幅方向(図5の上下方向)に対する剥離部材14の圧接
力が均一となる理想的な状態に設定するのが困難であ
る。そして、実際には、例えば図5(b)に示すように
(誇張して示す)、剥離部材14の外周面がプラテン7
の印字面7aに対して傾斜して当接して、図5(b)に
おいて上下方向にて示すインクリボン1bの幅方向に対
する剥離部材14の圧接力が上部と下部とで異なり不均
一になることとなり、前記問題点が発生する。また、プ
ラテン7に対する剥離部材14の当接角度の調整に多大
な労力と時間とを要するとともに、たとえプラテン7に
対する剥離部材14の当接角度の調整に多大な労力と時
間とをかけた場合においても、インクリボン1bに対す
る剥離部材14の圧接力をインクリボン1bの幅方向で
常に均一にすることが非常に困難であるという問題点が
あった。
【0019】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、冷時剥離による印字を行う際に、インクリボン
に対する剥離部材の圧接力をインクリボンの幅方向で常
に均一にすることのできる熱転写プリンタを提供するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項1に記載の本発明の熱転写プリンタは、プラ
テンと、このプラテンに沿って往復移動可能とされイン
クリボンを収納したリボンカセットを着脱可能に搭載し
得るキャリッジと、このキャリッジに前記プラテンに対
し接離動作可能とされたサーマルヘッドと、前記キャリ
ッジに剥離レバーの回動動作により前記サーマルヘッド
による印字部と印字後のインクリボンを引き剥がす剥離
部との距離を長くするように前記インクリボンを介して
前記プラテンに対して接離動作可能とされた剥離部材と
を有する熱転写プリンタであって、前記剥離部材を支持
する支持部材と、この支持部材をその幅方向のほぼ中心
部を支点として回動自在に保持することで、この支持部
材に支持された前記剥離部材が前記インクリボンを介し
て前記プラテンに対して当接した場合に、前記インクリ
ボンに対する前記剥離部材の圧接力が前記インクリボン
の幅方向で常に均一となるように前記支持部材を回動さ
せる支持部材回動部材と、を有する自動角度調整機構を
設けたことを特徴としている。
【0021】
【0022】また、請求項に記載の本発明の熱転写プ
リンタは、請求項において、支持部材の自由状態にお
ける位置を制御する位置制御手段を設けたことを特徴と
している。
【0023】
【作用】前述した構成からなる請求項1に記載の本発明
の熱転写プリンタによれば、剥離部材がインクリボンを
介してプラテンに対して当接した場合に、支持部材回動
部材により、支持部材は、インクリボンに対する剥離部
材の圧接力がインクリボンの幅方向で常に均一となるよ
うに剥離部材を回動動作させることができるので、剥離
部材がインクリボンを介してプラテンに対して当接した
場合に、自動角度調整機構により、インクリボンに対す
る剥離部材の圧接力がインクリボンの幅方向で常に均一
となるように自動的に制御することができる。
【0024】
【0025】さらに、請求項に記載の本発明の熱転写
プリンタによれば、位置制御手段により、剥離部材の自
由状態における位置を制御することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。なお、前述した従来のものと同一ないしは相当す
る構成については、図面中に同一の符号を付し、その説
明は省略する。
【0027】図1は本発明に係る熱転写プリンタの一実
施例の要部を示す概略平面図であり、図2は剥離部材近
傍の拡大正面図である。
【0028】図1に示すように、本実施例の熱転写プリ
ンタ15は、プリンタ本体(図示せず)の内部に、平板
状に形成されたプラテン7がその印字面7aを略垂直と
なるようにして配設されている。このプラテン7の前方
には、プラテン7と対向し、図示しない駆動機構により
プラテン7に対して接離動作可能とされたサーマルヘッ
ド8が配設されている。そして、サーマルヘッド8が図
1において実線にて示すように、プラテン7に対して適
宜な圧接力をもって当接しているヘッドダウン状態にお
けるプラテン7とサーマルヘッド8との当接部が印字部
とされている。さらに、プラテン7とサーマルヘッド8
との間には、印字状態において、プラテン7側から順に
用紙(図示せず)およびインクリボン1が供給されるよ
うになっている。
【0029】前記サーマルヘッド8は、プラテン7に沿
って図示しない駆動機構により往復移動自在とされたキ
ャリッジ9に取着されている。また、サーマルヘッド8
には、印字分解能に応じて図示しない多数の発熱素子が
整列配置されており、各発熱素子は、印字情報に基づい
て選択的に発熱可能とされている。
【0030】前記キャリッジ9の上面には、内部にイン
クリボン1が収納され、このインクリボン1をサーマル
ヘッド8とプラテン7との間に案内するリボンカセット
10が着脱可能に搭載されるようになっている。
【0031】そして、キャリッジ9の上面には、リボン
カセット10の内部に収納されたインクリボン1を巻取
るための巻取ボビン11およびインクリボン1を送出す
るための送出ボビン12がそれぞれ配設されている。こ
の巻取ボビン11および送出ボビン12は、インクリボ
ン1を走行可能とする図示しない周知のリボン走行機構
の一部を構成するものであり、図示しないステップモー
タにより回転駆動可能とされている。
【0032】さらに、キャリッジ9の上面であって図1
において矢印Aにて示すインクリボン1の走行方向下流
側には、剥離レバー13がソレノイド等の図示しない駆
動装置により図1において実線にて示す実線位置と、図
1において破線にて示す破線位置との間で回動動作可能
に配設されている。この剥離レバー13の先端部には、
後述する自動角度調整機構16を介してインクリボン1
の走行方向の下流側でインクリボン1を介してプラテン
7に接離可能とされた剥離部材14が上方に突出するよ
うにして設けられている。この剥離部材14の形状とし
ては、円柱形状、円筒形状、平板状、断面D形状等の各
種のものから選択するとよい。
【0033】すなわち、剥離部材14は、ソレノイド等
の図示しない駆動装置の駆動力をもって剥離レバー13
を回動動作させることにより、インクリボン1および図
示しない用紙を介してプラテン7に対して接離動作可能
とされている。
【0034】図2に示すように、本実施例における自動
角度調整機構16は、剥離部材14を支持する支持部材
17と、この支持部材17を回動動作させる支持部材回
動部材18とを有している。
【0035】前記支持部材17は、剥離部材14の軸方
向に対して略平行に延在する基腕17aと、この基腕1
7aの両端部から剥離部材14の軸方向に対して直交す
るようにして略直角方向に延出され剥離部材14の両端
部に設けられた取付部14a,14aをそれぞれ支持す
る支持腕17b,17bとにより全体として略コ字形状
に形成されている。そして、基腕17aの長手方向略中
央部の図2において左方に示す左面には、剥離部材14
から離間する方向に延出された取付腕17cが設けられ
ている。
【0036】なお、支持部材17としては、前記剥離部
材14を円柱形状あるいは円筒形状等の剥離ローラとし
て、その取付部14a,14aを回転自在に支持する構
成としてもよい。
【0037】前記支持部材回動部材18は、剥離レバー
13の先端部近傍の上面に立設されており、この支持部
材回動部材18の先端部近傍には、回転支軸19を介し
て支持部材回動部材18の長手方向と直交するようにし
て支持部材17の取付腕17cが回動自在に取着されて
いる。これにより、剥離部材14は、回転支軸19を中
心として図2において両矢印Bにて示すように回動自在
とされている。
【0038】また、支持部材17の図2において下方に
示す支持腕17bと剥離レバー13の先端部近傍との間
には、自由状態における支持部材17の位置を制御する
位置制御手段としての付勢ばね(中立支持ばね)20が
配設されており、付勢ばね20の図2において上方に示
す一端が支持腕17bに係合され、付勢ばね20の図2
において下方に示す他端が剥離レバー13の先端部近傍
に係合されている。この位置制御手段としては、コイル
ばね、板ばね、トーションバー等の各種のばね、ゴム等
の各種の弾性体や、ストッパによる位置決め手段等の各
種のものから設計コンセプト等の必要に応じて選択すれ
ばよく、特に、本実施例の構成に限定されるものではな
い。さらに、本実施例においては、付勢ばね20を支持
腕17bと剥離レバー13とに係合するように配設した
が、支持部材17と支持部材回動部材18とに係合する
ように配設してもよい。
【0039】なお、自動角度調整機構16および位置制
御手段としての付勢ばね20は、インクリボン1の走行
経路に干渉しない位置に配設することが肝要である。
【0040】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0041】本実施例の熱転写プリンタ15が駆動さ
れ、冷時剥離による印字を行う場合には、キャリッジ9
に、冷時剥離用のインクリボン1bを内部に収納したリ
ボンカセット10を装着するとともに、プラテン7の印
字面7aの前方に、例えばOHP用紙等の用紙(図示せ
ず)およびインクリボン1bを供給する。
【0042】つぎに、図示しない駆動機構を駆動してサ
ーマルヘッド8を図1において破線にて示すヘッドアッ
プ状態から、用紙およびインクリボン1bを介して図1
において実線にて示すプラテン7に対して適宜な圧接力
をもって当接したヘッドダウン状態とするとともに、ソ
レノイド等の図示しない駆動装置を駆動して剥離レバー
13を図1において実線にて示す実線位置に回動動作す
ることにより、剥離部材14が用紙およびインクリボン
1bを介してプラテン7に圧接した当接状態とする。こ
れにより、サーマルヘッド8による印字部と印字後のイ
ンクリボン1bを引き剥がす剥離部との距離を長くする
ことができる。
【0043】この時、本実施例の剥離部材14は、自動
角度調整機構16により、回転支軸19を中心として図
2において両矢印Bにて示すように回動自在とされてい
るので、剥離部材14は、剥離部材14の外周面がプラ
テン7の印字面7aに沿って平行となるように自動的に
回動動作して位置決めされる。
【0044】つぎに、プラテン7の印字面7aの前方
に、用紙とインクリボン1bとを支持した状態で、サー
マルヘッド8をキャリッジ9とともにプラテン7に沿っ
て往復動させながらインクリボン1bを繰り出し、サー
マルヘッド8に整列配置されている図示しない発熱素子
を印字情報に基づいて選択的に発熱させることにより、
用紙上に所望の文字等の画像の印字を施す。
【0045】この時、剥離部材14により、サーマルヘ
ッド8による印字部と印字後のインクリボン1bを引き
剥がす剥離部との距離が長くされているので、インクリ
ボン1bの用紙からの剥離を遅らせることができ、イン
クリボン1bのインク層3bが冷却固化してからインク
リボン1bを用紙から剥離する冷時剥離による印字を行
うことができる。
【0046】すなわち、本実施例においては、自由状態
における剥離部材14の外周面がプラテン7の印字面7
aに対して平行でない場合においても、剥離部材14が
プラテン7に当接すると、図2に示すように、自動角度
調整機構16により、剥離部材14の外周面がプラテン
7の印字面7aに沿って自動的に平行となり、これによ
り、インクリボン1bの幅方向に対する剥離部材14の
圧接力を確実に均一とすることができるので、インクリ
ボン1bの幅方向でインクリボン1bの張力を均一と
し、印字むらあるいはインクリボン1bの斜行を確実に
防止して、印字品質の低下を確実に防止することができ
る。
【0047】そして、本実施例においては、自由状態に
おける剥離部材14の外周面をプラテン7の印字面7a
に対して必ず平行とする必要がないので、部品点数およ
び組立工数としては従来より増加するものの、従来のプ
ラテン7に対する剥離部材14の当接角度の調整に要す
る多大な労力と時間とを省くことができるので、総合的
な経済的負担を確実に低減することができる。
【0048】また、本実施例の熱転写プリンタ15が駆
動され、熱時剥離による印字を行う場合には、従来と同
様に、キャリッジ9に、熱時剥離用のインクリボン1a
を内部に収納したリボンカセット10を装着するととも
に、剥離レバー13を動作させずに図1において破線に
て示す破線位置に位置させ、剥離部材14をプラテン7
(詳しくはインクリボン1a)から離間させた状態で印
字を行うことにより、インクリボン1aがサーマルヘッ
ド8の通過後、直ちに用紙から剥離されることになり、
インクリボン1aのインク層3aがまだ溶融状態にある
時にインクリボン1aを用紙から剥離する熱時剥離によ
る印字を行うことができる。
【0049】さらにまた、本実施例の熱転写プリンタ1
5には、位置制御手段としての付勢ばね20が配設され
ており、この付勢ばね20の付勢力により、プラテン7
に対して剥離部材14が当接していない剥離部材14の
自由状態における自動角度調整機構16の可動部である
支持部材17が自由移動するのを防止して支持部材17
の位置を制御することができる。つまり、位置制御手段
としての付勢ばね20により、剥離部材14の自由状態
における位置(回転支軸19を中心として回動する角
度)を制御することができる。
【0050】つまり、位置制御手段としての付勢ばね2
0としては、剥離部材14がプラテン7に対して当接し
ていない剥離部材14の自由状態において、自動角度調
整機構16の可動部である支持部材17が自由移動する
のを防止して支持部材17の位置を制御し、剥離部材1
4の自由状態における回転支軸19を中心として回動す
る角度を所定の範囲内に制御するとともに、剥離部材1
4がプラテン7に対して当接した剥離部材14の当接状
態において、剥離部材14がプラテン7の印字面7aに
沿うように支持部材17が回転支軸19を中心として回
動するのを妨げない付勢力を有するものが好ましい。
【0051】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱転写プリ
ンタによれば、自動角度調整機構により、冷時剥離によ
る印字を行う際に、インクリボンに対する剥離部材の圧
接力をインクリボンの幅方向で常に均一となるようにす
ることができるので、インクリボンの幅方向でインクリ
ボンの張力を均一とし、印字むらあるいはインクリボン
の斜行を確実に防止して、印字品質の低下を確実に防止
することができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱転写プリンタの一実施例の要部
を示す概略平面図
【図2】本発明に係る熱転写プリンタの一実施例の剥離
部材近傍の拡大正面図
【図3】(a)および(b)は熱転写プリンタに用いら
れる熱時剥離用のインクリボンの構成を示す説明図、
(c)は熱転写プリンタに用いられる冷時剥離用のイン
クリボンの構成を示す説明図
【図4】従来の熱転写プリンタの要部を示す概略平面図
【図5】(a)は従来の熱転写プリンタにおけるプラテ
ンに対する剥離部材の理想的な当接状態を示す説明図、
(b)は従来の熱転写プリンタにおけるプラテンに対す
る剥離部材の実際の当接状態を示す説明図
【符号の説明】
1 インクリボン 1a 熱時剥離用のインクリボン 1b 冷時剥離用のインクリボン 7 プラテン 7a 印字面 8 サーマルヘッド 9 キャリッジ 10 リボンカセット 13 剥離レバー 14 剥離部材 15 熱転写プリンタ 16 自動角度調整機構 17 支持部材 18 支持部材回動部材 19 回転支軸 20 (位置制御手段としての)付勢ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−33168(JP,A) 特開 昭60−174679(JP,A) 特開 平4−148971(JP,A) 実開 平4−81758(JP,U) 実開 平4−64147(JP,U) 実開 平2−150257(JP,U) 実開 平3−15159(JP,U) 特表 平1−502417(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 35/04 B41J 2/325 B41J 25/304

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンと、このプラテンに沿って往復
    移動可能とされインクリボンを収納したリボンカセット
    を着脱可能に搭載し得るキャリッジと、このキャリッジ
    に前記プラテンに対し接離動作可能とされたサーマルヘ
    ッドと、前記キャリッジに剥離レバーの回動動作により
    前記サーマルヘッドによる印字部と印字後のインクリボ
    ンを引き剥がす剥離部との距離を長くするように前記イ
    ンクリボンを介して前記プラテンに対して接離動作可能
    とされた剥離部材とを有する熱転写プリンタであって、前記剥離部材を支持する支持部材と、 この支持部材をその幅方向のほぼ中心部を支点として回
    動自在に保持することで、この支持部材に支持された
    記剥離部材が前記インクリボンを介して前記プラテンに
    対して当接した場合に、前記インクリボンに対する前記
    剥離部材の圧接力が前記インクリボンの幅方向で常に均
    一となるように前記支持部材を回動させる支持部材回動
    部材と、 を有する 自動角度調整機構を設けたことを特徴とする熱
    転写プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記支持部材の自由状態における位置を
    制御する位置制御手段を設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の熱転写プリンタ。
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