JPH0717792A - 化合物半導体結晶の製造装置 - Google Patents

化合物半導体結晶の製造装置

Info

Publication number
JPH0717792A
JPH0717792A JP16183693A JP16183693A JPH0717792A JP H0717792 A JPH0717792 A JP H0717792A JP 16183693 A JP16183693 A JP 16183693A JP 16183693 A JP16183693 A JP 16183693A JP H0717792 A JPH0717792 A JP H0717792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
pipe
container
supplying
volatile element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP16183693A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Katayama
浩二 片山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP16183693A priority Critical patent/JPH0717792A/ja
Publication of JPH0717792A publication Critical patent/JPH0717792A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不揮発性元素原料を供給するのにより口径の
小さい原料供給管を用いても管詰りが生じず、結晶性に
優れた化合物半導体単結晶を引上げ成長することができ
る化合物半導体結晶の製造装置を提供することである。 【構成】 本発明に従う化合物半導体結晶の製造装置
は、少なくとも不活性ガスを流すための外部管101
と、不揮発性元素原料12を原料合成容器2内の原料融
液21に供給する内部管100とからなる二重管構造の
第1の原料供給管50を備えており、原料供給時には、
内部管100において不揮発性元素原料12を原料融液
21に供給するための原料供給口105が外部管101
に不活性ガスを流すことによって形成されるガス流に覆
われるように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、GaAs等の化合物半
導体単結晶の製造装置の構造の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】1回の成長工程でより長尺の単結晶を得
るため、結晶原料を連続的に補給しながら、原料融液を
合成し、原料融液から単結晶を引上げ成長する結晶製造
技術としてこれまでに次のような方法が提案されてい
る。
【0003】 予め合成された多結晶状の固体原料を
るつぼ内の原料融液に供給する方法 予め合成された融液状の液体原料を輸送パイプを通
じて原料融液に供給する方法 GaやAs等の単体元素を原料供給管を通じてるつ
ぼ内に供給し、るつぼ内で原料融液の合成と融液からの
単結晶の引上げを同時に進行させる方法 上記の方法は、の方法のように予め結晶原料を別の
るつぼで合成しておく必要もなく、また不純物汚染を招
く危険も少ない。また、の方法は、の方法のように
高温の結晶原料を供給する複雑な装置あるいは高度な技
術を必要としない。
【0004】たとえば、このようなの方法を用いて、
単結晶を成長する際に用いる従来の典型的な化合物半導
体結晶の製造装置について説明する。
【0005】図3は、上記の方法に従う従来の典型的
な化合物半導体結晶の製造装置の構造を示す模式図であ
る。
【0006】図3を参照して、この装置は、気密容器1
内で原料融液を合成しながら併行して単結晶を引上げ成
長していくものである。気密容器1は、カーボン材にP
BNコーティングを施した円筒形状の結晶成長容器2a
と同材質からなる蓋部2bで構成されている。
【0007】結晶成長容器2aの上端部に形成される環
状の溝部に蓋部2bが嵌め込まれ、B2 3 等の液体封
止剤3でシールされることにより密閉空間が形成されて
いる。結晶成長容器2aの底部中心には、回転可能な下
軸26が貫通している。下軸26が貫通した部分は液体
封止剤3でシールされている。下軸26は、結晶成長容
器2a内部に延び、その上端にはPBN製のるつぼ22
を支持するためのるつぼ支持台23が形成されている。
るつぼ22は、るつぼ支持台23に支持されて、結晶成
長容器2a内に設けられる。るつぼ22内には、予め合
成された原料融液21が収容される。また、二重るつぼ
20により、結晶育成融液と原料合成融液を分離する構
造になっている。
【0008】るつぼ22の中心上方には、回転昇降可能
な結晶引上げ用回転軸17が設けられ、回転軸17の先
端には種結晶(シード)18が取付けられている。回転
軸17は、蓋部2bの上部を貫いており、この貫かれた
部分はB2 3 等の液体封止剤3でシールされている。
結晶成長容器2aの底部には、原料融液中の高解離圧元
素24が貯留されている。
【0009】一方、気密容器1の周囲には、結晶成長時
の容器下部、中部および上部の温度をそれぞれ制御する
ために、底部ヒータ4、メインヒータ5および不揮発性
元素用ヒータ6が設けられている。原料融液22および
育成された結晶表面からの高解離圧元素の熱解離を防ぐ
ため、底部ヒータ4により高解離圧元素24の蒸気圧が
制御される。気密容器1内の圧力は排気口25からの排
気量を制御することにより一定に保持される。
【0010】このように構成される装置において、さら
に気密容器1の外側上部には、原料融液の構成原料を収
容するためのアンプル11,13が設けられている。ア
ンプル11には、不揮発性元素12が収容されており、
アンプル13には揮発性元素14が固体形状で収容され
ている。
【0011】アンプル11,13には、それぞれ原料供
給管15,16が接続されている。原料供給管15,1
6は、蓋部2bの上部を貫きかつるつぼ22まで延びて
いる。不揮発性元素を供給するための原料供給管15の
管口は、るつぼ22内の原料融液21の上方で開口して
おり、一方揮発性元素を供給するための原料供給管16
の管口は、るつぼ22内の原料融液21中において開口
している。アンプル11,13の周囲には、ヒータ7,
8がそれぞれ設けられている。なお、原料供給管15,
16が蓋部2bの上部を貫く部分は密閉されている。
【0012】次に、以上のように構成される装置を用い
てGaAsの単結晶を製造する際には、るつぼ22内に
GaAs多結晶をチャージし、各シール部の液体封止剤
3の温度を600℃以上に上げることにより気密容器1
を密閉した後、メインヒータ5によりるつぼ22周辺の
温度を1300℃まで上昇させる。この加熱によりるつ
ぼ22内の原料多結晶は融解される。また各ヒータによ
り、気密容器1内の最低温度が617℃を下回らないよ
う、温度を設定する。
【0013】アンプル13にはAsが収容され、ヒータ
8によりアンプル13内のAsの温度を620℃程度に
加熱し、1気圧以上の蒸気圧で原料供給管16を通じて
供給する。また、アンプル11にはGaが収容され、G
aの固化を防ぐためにヒータ7で50℃程度に保たれ
る。これらの原料は、るつぼ22内で混合されかつ原料
融液が合成される。次いで、回転軸17を下降させて、
回転軸17の先端に設けられた種結晶18を原料融液2
1中に浸漬させる。シーディングの後、化合物半導体単
結晶19を引上げ成長させる。
【0014】上記の装置においては、アンプル13より
気体でAsを供給する場合、供給されたAsガスが原料
融液面より蒸発すれば、気密容器1内のAsガスの圧力
が増大する。Asガスの圧力の増大は、原料融液表面で
の合成反応を促進する。したがって、アンプル11に設
けられた制御ガス導入口10によってGaの供給圧力と
気密容器1内の蒸気圧をうまく均衡させることにより、
所望の組成の単結晶を引上げることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したの方法に従
う従来の典型的な化合物半導体結晶の製造装置には、次
のような問題点があった。
【0016】従来の製造装置では、原料融液21に不揮
発性元素12を供給する原料供給管15の原料供給口
が、気密容器1内の揮発性元素ガス雰囲気中に開口され
ていることが必要なため、揮発性元素ガスが、原料供給
管15内を不揮発性元素12が収容されたアンプル11
側に向かって逆方向に拡散移動してしまうことがある。
このような場合、原料供給管15の低温部では反応によ
り合成された化合物が固化し、管詰りを発生することが
ある。
【0017】特に、不揮発性元素原料の供給量をより正
確に調整するために原料供給口が細径化された原料供給
管15を用いた場合には、このような管詰りは深刻な問
題となっていた。
【0018】本発明は、上述の課題を解消するためにな
されたもので、不揮発性元素原料を所定量供給するのに
原料供給口の口径がより小さい原料供給管を用いても管
詰りが生じず、単結晶を連続的に引上げ成長することが
できる化合物半導体結晶の製造装置を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る化合物半導
体結晶の製造装置は、揮発性元素原料と不揮発性元素原
料とを反応させて原料融液を合成するための原料合成容
器と、原料合成容器外部に設けられ、不揮発性元素原料
を収納するための第1の原料容器と、第1の原料容器に
接続し、不揮発性元素原料を原料合成容器に供給するた
めの第1の原料供給管と、原料合成容器外部に設けら
れ、揮発性元素原料を収納するための第2の原料容器
と、第2の原料容器に接続し、揮発性元素原料を原料合
成容器に供給するための第2の原料供給管とを備え、原
料融液の合成と合成された原料融液からの単結晶の引上
げを併行して行なう単結晶の製造装置であって、第1の
原料供給管は、不活性ガスを流すための外側の管と、不
揮発性元素原料を原料合成容器内の原料融液に供給する
内側の管を少なくとも備える多重管構造をなしており、
内側の管において不揮発性元素原料を原料融液に供給す
るための原料供給口は、外側の管に不活性ガスを流すこ
とによって形成されるガス流に覆われることを特徴とす
る。
【0020】本発明に係る化合物半導体結晶の製造装置
の第1の原料供給管において、外側の管の先端開口部が
内側の管の原料供給口よりガス流方向の前方に配置さ
れ、かつ外側の管の先端開口部が内側に絞込まれた構造
を有してもよい。
【0021】
【作用】本発明に係る化合物半導体結晶の製造装置で
は、原料合成容器内の揮発性元素ガス雰囲気下におかれ
ることが必然的な、不揮発性元素原料を供給するための
第1の原料元素供給管が多重管構造をなしている。多重
管構造において、外側の管が少なくとも内側の管の原料
供給口近傍の空間を取囲む。したがって外側の管に不活
性ガスを流すことによって形成されるガス流により、内
側の管の原料供給口近傍の空間に原料合成容器内の揮発
性元素ガス圧よりも高圧の不活性ガス雰囲気を形成する
ことができる。
【0022】この結果、内側の管の原料供給口近傍に存
在する揮発性元素ガスは効率よく外方に押返され、揮発
性元素ガスが第1の原料元素供給管内に入り込むことが
防止される。このように、第1の原料元素供給管への揮
発性元素ガスの逆流がほぼ完全に阻止されることで、第
1の原料元素供給管内での揮発性元素ガスと不揮発性元
素原料とによる化合物の合成および固化による管詰りの
発生はより効果的に防止される。
【0023】したがって、不揮発性元素原料を一定量精
度よく供給するために、原料供給口の口径がより小さく
絞込まれた原料供給管を用いても、結晶成長時における
管詰りの発生を解消することができる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に従う一実施例
を説明することにより、本発明の装置の特徴を明らかに
する。
【0025】図1は、本発明の一実施例に従う化合物半
導体結晶の製造装置の構造を示す模式図である。また、
図2は、図1に示した化合物半導体結晶の製造装置の部
分拡大図である。
【0026】図1を参照して、この装置は、気密容器1
内で原料融液を合成しながら併行して単結晶を引上げ成
長していくものである。気密容器1は、カーボン材にP
BNコーティングを施した円筒形状の結晶成長容器2a
と同材質からなる蓋部2bで構成されている。
【0027】結晶成長容器2aの上端部に形成される環
状の溝部に蓋部2bが嵌め込まれ、B2 3 等の液体封
止剤3でシールされることにより密閉空間が形成されて
いる。結晶成長容器2aの底部中心には、回転可能な下
軸26が貫通している。下軸26が貫通した部分は液体
封止剤3でシールされている。下軸26は、結晶成長容
器2a内部に延び、その上端にはPBN製のるつぼ22
を支持するためのるつぼ支持台23が形成されている。
【0028】るつぼ22は、るつぼ支持台23に支持さ
れて、結晶成長容器2a内に設けられる。るつぼ22内
には、予め合成された原料融液21が収容される。ま
た、二重るつぼ20により、結晶育成融液と原料合成融
液を分離する構造になっている。
【0029】るつぼ22の中心上方には、回転昇降可能
な結晶引上げ用回転軸17が設けられ、回転軸17の先
端は種結晶(シード)18が取付けられている。回転軸
17は、蓋部2bの上部を貫いており、この貫かれた部
分はB2 3 等の液体封止剤3でシールされている。結
晶成長容器2aの底部には、原料融液中の高解離圧元素
24が貯留されている。
【0030】一方、気密容器1の周囲には、結晶成長時
の容器下部、中部および上部の温度をそれぞれ制御する
ために、底部ヒータ4、メインヒータ5および不揮発性
元素用ヒータ6が設けられている。原料融液22および
育成された結晶表面からの高解離圧元素の熱解離を防ぐ
ため、底部ヒータ4により高解離圧元素24の蒸気圧が
制御される。気密容器1内の圧力は排気口25からの排
気量を制御することにより一定に保持される。
【0031】このように構成される装置において、さら
に気密容器1の外側上方には、原料融液の構成材料を収
容するためのアンプル11,13が設けられている。ア
ンプル11には、不揮発性元素12が収容されており、
アンプル13には揮発性元素14が固体形状で収容され
ている。
【0032】アンプル11には、原料供給管50が接続
され、アンプル13には、原料供給管16が接続されて
いる。原料供給管50および原料供給管16は、蓋部2
bの上部を貫きかつるつぼ22まで延びている。不揮発
性元素を供給するための原料供給管50の管口は、るつ
ぼ22内の原料融液21の上方で開口しており、一方揮
発性元素を供給するための原料供給管16の管口は、る
つぼ22内の原料融液21中で開口している。アンプル
11,13の周囲には、ヒータ7,8がそれぞれ設けら
れており、原料供給管50,16が蓋部2bの上部を貫
く部分は密閉されている。
【0033】以上のように構成されるこの装置の特徴
は、図2に示すように、るつぼ22内の原料融液21に
液状の不揮発性元素12を供給する原料供給管50が多
重管構造を有している点である。
【0034】ここでは、最も基本的な多重管構造の一例
として、内部管100と外部管101とからなる二重管
構造について例示する。
【0035】二重管構造においては、外部管101が内
部管100の少なくとも原料供給口105の周辺空間を
取囲むように設けられており、かつ外部管101には不
活性ガスを導入するための不活性ガス導入口9が接続さ
れている。
【0036】不活性ガス導入口9については詳細に図示
しないが、外部管101の管内に不活性ガスを導入する
ため、気密容器1の側部外方に設けられた不活性ガス供
給手段30、たとえば不活性ガスボンベ等に接続されて
いる。ここで使用し得る不活性ガスとしては、たとえば
Ar,N2 ,He等を挙げることができる。
【0037】一方、内部管100は、不揮発性元素12
が収容されたアンプル11に接続されており、その原料
供給口から液状の不揮発性元素が供給される。
【0038】次に、以上のような構造を有する原料供給
管50を備えた装置を用いてGaAsの単結晶を製造す
る際には、るつぼ22内に予め合成されたGaAs多結
晶をチャージし、各シール部の液体封止剤3の温度を6
00℃以上に上げることにより気密容器1を密閉した
後、メインヒータ5によりるつぼ22周辺の温度を13
00℃まで上昇させる。この加熱によりるつぼ22内の
原料多結晶が融解される。各ヒータにより、気密容器1
内の最低温度が617℃を下回らないように温度を設定
する。
【0039】一方、アンプル13にはAsが収容され、
ヒータ8によりアンプル13内のAsの温度を620℃
程度に加熱し、気化したAsガスは、1気圧以上の蒸気
圧で原料供給管16を通じて気密容器1内の原料融液2
1中に供給される。また、アンプル11にはGaが収容
され、Gaの固化を防ぐためにヒータ7で50℃程度に
保たれる。次に、不活性ガスボンベ30から不活性ガス
を不活性ガス導入口9を通じて原料供給管50の外部管
101内に連続的に導入し、管内が正圧となるように不
活性ガスを流す。これにより形成される不活性ガス流
は、図2中矢印で示すように、内部管100の原料供給
口105の周辺空間を覆うようにして、不活性ガス雰囲
気を形成する。このような状態において、内部管100
の原料供給口105から液状のGa12がるつぼ22内
の原料融液21中に一定量の割合で供給される。この
際、不活性ガス流によるカウンターフロー効果によっ
て、気密容器1内のAsガスは押返され、原料元素供給
管50の内部管100内へのAsガスの逆流が阻止され
る。
【0040】供給された原料元素は、るつぼ22内で混
合されかつ原料融液21に合成される。次いで、回転軸
17を下降させて回転軸17の先端に設けられた種結晶
18を原料融液21中に浸漬し、化合物半導体の単結晶
19を引上げ成長させる。
【0041】次に、本実施例について具体的な実験結果
につき説明する。本発明例として上述した構造を有する
装置において、内部管100の原料供給口105の内径
の大きさが異なる原料供給管50を用い、不揮発性元素
Gaの供給圧力、揮発性元素Asの供給圧力、および不
活性ガスの流速を表1に示すように設定した条件下で、
10mm/時の引上げ速度により4インチのGaAs単
結晶の引上げ成長を実施した場合の管詰りの状況を調査
し、その結果を表1に示した。
【0042】また、従来例として、多重管構造を持たな
い原料供給管を備えた従来の化合物半導体結晶の製造装
置を用いて、表1に示すように設定した条件下で、同様
にGaAs単結晶の引上げ成長を実施し、管詰りの状況
を比較した。その結果を併せて表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果から明らかなように、従来例で
は、原料供給管の原料供給口の内径がかなり大きくても
管詰りが発生してしまうのに対して、本発明例では、原
料供給管50の内部管100の原料供給口105の口径
を0.1mmまで細径化しても管詰りは発生しなかっ
た。また、本発明例で育成された直径4インチのGaA
s単結晶は全長400mmにわたって転位密度の平均値
が300cm-3以下でかつ極めて均質な比抵抗特性を示
した。
【0045】このように、不揮発性元素を供給する原料
供給管を多重構造にすることにより、結晶成長時の管詰
りを効果的に防止して、結晶性に優れた化合物半導体結
晶を製造できることがわかる。
【0046】なお、ここでは不活性ガスの種類および流
速については一設定区しか設けなかったが、N2 以外に
Ar等の他のガスを用いても同様の効果が得られる。ま
た、不活性ガスの流速についてはカウンターフロー効果
が期待できる程度であれば特に限定されるものではな
い。上記実施例の場合、N2 ガスの流速が10cc/分
以上であれば、ほぼ同等の効果が期待できる。
【0047】また、本実施例においては、二重管構造を
有する原料供給管50についてのみ例示したが、三重管
以上の多重管構造であっても構わない。
【0048】さらに、本実施例においては、原料供給管
50の外部管の先端管口の形状について、図2に示すよ
うに、外部管101の先端管口106が、内部管100
の原料供給口105よりガス流方向の前方に配置され、
かつ外部管101の先端管口106がさらに内側に絞込
まれた構造を例示したが、これに何ら限定されるもので
はない。カウンターフロー効果をより高めるため、原料
供給管の外部管101の先端管口106の形状において
さらに様々な改良が行なわれても構わない。
【0049】
【発明の効果】本発明に従う化合物半導体結晶の製造装
置では、不揮発性元素原料を供給するための第1の原料
供給管が、不活性ガスを流すための外側の管と、不揮発
性元素原料を原料合成容器内の原料融液に供給する内側
の管とを少なくとも備える多重管構造をなしており、内
側の管において不揮発性元素原料を原料融液に供給する
ための原料供給口は、外側の管に不活性ガスを流すこと
によって形成されるガス流に覆われる。したがって、原
料合成容器内の揮発性元素ガスが第1の原料元素供給管
内に入り込むことが回避され、化合物半導体単結晶の成
長時に第1の原料供給管内での化合物の合成および固化
による管詰りの発生は防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に従う化合物半導体結晶の製
造装置の構造を示す模式図である。
【図2】図1に示した化合物半導体結晶の製造装置の部
分拡大図である。
【図3】従来の典型的な化合物半導体結晶の製造装置の
構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 気密容器 2a 結晶成長容器 2b 蓋部 3 液体封止剤 4 底部ヒータ 5 メインヒータ 6 不揮発性元素用ヒータ 7,8 ヒータ 9 不活性ガス導入口 10 制御用ガス導入口 11 アンプル 12 不揮発性元素 13 アンプル 14 揮発性元素 16 原料供給管 17 結晶引上げ用回転軸 18 種結晶 19 化合物半導体単結晶 20 二重るつぼ 21 原料融液 22 るつぼ 23 るつぼ支持台 24 高解離圧元素 25 排気口 26 下軸 30 不活性ガス供給手段 50 原料供給管 100 内部管 101 外部管 105 原料供給口 106 先端管口 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性元素原料と不揮発性元素原料とを
    反応させて原料融液を合成するための原料合成容器と、 前記原料合成容器外部に設けられ、前記不揮発性元素原
    料を収容するための第1の原料容器と、 前記第1の原料容器に接続し、前記不揮発性元素原料を
    前記原料合成容器に供給するための第1の原料供給管
    と、 前記原料合成容器外部に設けられ、前記揮発性元素原料
    を収容するための第2の原料容器と、 前記第2の原料容器に接続し、前記揮発性元素原料を前
    記原料合成容器に供給するための第2の原料供給管とを
    備え、 前記原料融液の合成と合成された原料融液からの単結晶
    の引上げを併行して行なう単結晶の製造装置において、 前記第1の原料供給管は、不活性ガスを流すための外側
    の管と、前記不揮発性元素原料を前記原料合成容器内の
    原料融液に供給する内側の管とを少なくとも備える多重
    管構造をなしており、前記内側の管において前記不揮発
    性元素原料を前記原料融液に供給するための原料供給口
    は、前記外側の管に不活性ガスを流すことによって形成
    されるガス流に覆われることを特徴とする、化合物半導
    体結晶の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の原料供給管において、前記外
    側の管の先端開口部が前記内側の管の原料供給口より前
    記ガス流方向の前方に配置され、かつ前記外側の管の先
    端開口部が内側に絞込まれた構造を有する、請求項1に
    記載の化合物半導体結晶の製造装置。
JP16183693A 1993-06-30 1993-06-30 化合物半導体結晶の製造装置 Withdrawn JPH0717792A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16183693A JPH0717792A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 化合物半導体結晶の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16183693A JPH0717792A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 化合物半導体結晶の製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0717792A true JPH0717792A (ja) 1995-01-20

Family

ID=15742861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16183693A Withdrawn JPH0717792A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 化合物半導体結晶の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0717792A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7229494B2 (en) 2002-02-13 2007-06-12 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. Production method for compound semiconductor single crystal

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7229494B2 (en) 2002-02-13 2007-06-12 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. Production method for compound semiconductor single crystal

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW552325B (en) Method and apparatus for growing silicon carbide crystals
US5290395A (en) Method of and apparatus for preparing single crystal
JPH0717792A (ja) 化合物半導体結晶の製造装置
JPH05306199A (ja) 炭化ケイ素単結晶製造装置
CN109666968B (zh) 硅单晶的制造方法
JPS5933552B2 (ja) 結晶成長装置
JPH06298600A (ja) SiC単結晶の成長方法
KR100816764B1 (ko) 반도체 다결정 화합물 합성장치 및 합성방법
JP2531875B2 (ja) 化合物半導体単結晶の製造方法
JPS6335600B2 (ja)
JP2876765B2 (ja) 単結晶の成長方法および成長装置
JP2830411B2 (ja) 化合物半導体単結晶の成長方法と装置
JPH06219885A (ja) 化合物半導体結晶の成長方法
JPH11246294A (ja) 単結晶引上装置
JP2733898B2 (ja) 化合物半導体単結晶の製造方法
JP3551607B2 (ja) GaAs単結晶の製造方法
JPH04348022A (ja) 分子線エピタキシー用セル
JP2900577B2 (ja) 化合物単結晶の成長方法および成長装置
JPH09157083A (ja) グラファイト製ヒーターの使用方法
JPS62230694A (ja) GaAs単結晶の製造方法
JP2573655B2 (ja) ノンドープ化合物半導体単結晶の製造方法
JPH0446088A (ja) 単結晶の製造方法および装置
JP2005200224A (ja) 単結晶成長装置
JPS63195194A (ja) 化合物半導体単結晶の製造方法及びその装置
JPH09188599A (ja) GaAs単結晶の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000905