JPH0717769Y2 - エンジンの自動デコンプ装置 - Google Patents
エンジンの自動デコンプ装置Info
- Publication number
- JPH0717769Y2 JPH0717769Y2 JP1990052545U JP5254590U JPH0717769Y2 JP H0717769 Y2 JPH0717769 Y2 JP H0717769Y2 JP 1990052545 U JP1990052545 U JP 1990052545U JP 5254590 U JP5254590 U JP 5254590U JP H0717769 Y2 JPH0717769 Y2 JP H0717769Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cam
- intake
- release lever
- exhaust
- compression stroke
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、エンジン始動時には吸気弁または排気弁を幾
分開いて燃焼室を半圧縮状態にし始動を容易にするとと
もに、通常運転時には自動的に全圧縮状態になるよう制
御するエンジンの自動デコンプ装置に関する。
分開いて燃焼室を半圧縮状態にし始動を容易にするとと
もに、通常運転時には自動的に全圧縮状態になるよう制
御するエンジンの自動デコンプ装置に関する。
[従来の技術] 従来、エンジンの始動時には吸気弁と排気弁の一方を幾
分開き燃焼室を半圧縮状態(デコンプ状態)にして始動
負荷を減少させるデコンプ装置が知られている。このデ
コンプ装置は手動にてあるいは自動的に前記燃焼室を半
圧縮状態にする構造にしている。手動式の場合には、例
えばシリンダヘッドあるいはロッカシャフトに設けられ
たデコンプシャフトを手で操作することによって、ロッ
カアームをデコンプ位置に設定して、その後に起動ハン
ドルあるいはリコイルスタータによってエンジンを始動
していた。
分開き燃焼室を半圧縮状態(デコンプ状態)にして始動
負荷を減少させるデコンプ装置が知られている。このデ
コンプ装置は手動にてあるいは自動的に前記燃焼室を半
圧縮状態にする構造にしている。手動式の場合には、例
えばシリンダヘッドあるいはロッカシャフトに設けられ
たデコンプシャフトを手で操作することによって、ロッ
カアームをデコンプ位置に設定して、その後に起動ハン
ドルあるいはリコイルスタータによってエンジンを始動
していた。
一方、自動式の場合には、例えば特開昭50-95630号公報
に開示されているように、遠心力を利用して、エンジン
始動後にはデコンプを自動的に解除するものが多い。
に開示されているように、遠心力を利用して、エンジン
始動後にはデコンプを自動的に解除するものが多い。
[考案が解決しようとする課題] しかし、この遠心式の自動デコンプ装置では、一般にデ
コンプリフト位置が第10図のクランク角度に対するカム
リフトに示すように、圧縮行程初期の下死点に近い位置
に限定されている。このような圧縮行程においてのみデ
コンプ状態になるようにしたものでは、圧縮行程におい
て減圧された分、爆発行程時の燃焼室内膨張による負圧
が大きくなり、始動時の操作力が不均一になり易く、操
作性上問題がある。
コンプリフト位置が第10図のクランク角度に対するカム
リフトに示すように、圧縮行程初期の下死点に近い位置
に限定されている。このような圧縮行程においてのみデ
コンプ状態になるようにしたものでは、圧縮行程におい
て減圧された分、爆発行程時の燃焼室内膨張による負圧
が大きくなり、始動時の操作力が不均一になり易く、操
作性上問題がある。
また、圧縮行程初期の短い区間にのみデコンプ状態にし
たものでは、その後の圧縮区間が長くなり、特にディー
ゼルエンジンあるいはガソリンエンジンでも排気容量の
大きいものにおいて、始動時の操作力が大きくなるとい
う問題点があった。これは爆発行程においてのみデコン
プ状態となる構造のものも同様であった。
たものでは、その後の圧縮区間が長くなり、特にディー
ゼルエンジンあるいはガソリンエンジンでも排気容量の
大きいものにおいて、始動時の操作力が大きくなるとい
う問題点があった。これは爆発行程においてのみデコン
プ状態となる構造のものも同様であった。
[考案の目的] 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、エンジン
始動前に煩しい準備作業を何ら必要とせず、簡単な構造
でエンジン始動時の操作力を軽減するとともに均一化で
きるようにしたエンジンの自動デコンプ装置を提供する
ことを目的としている。
始動前に煩しい準備作業を何ら必要とせず、簡単な構造
でエンジン始動時の操作力を軽減するとともに均一化で
きるようにしたエンジンの自動デコンプ装置を提供する
ことを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本考案によるエンジンの自動
デコンプ装置は、カムギヤにてクランクシャフトからの
回転力を受けるカムシャフトの回転で該カムシャフトに
設けた吸気カムと排気カムにより吸気タペットと排気タ
ペットとの動作により燃焼室に対する吸気バルブと排気
バルブとの開閉を行わせるものにおいて、前記カムギャ
側面の圧縮行程中途に対応する位置と爆発行程中途に対
応する位置に圧縮行程側ピン孔と爆発行程側ピン孔とを
各々穿設し、前記圧縮行程側ピン孔に片側フライウエイ
トを設けた圧縮行程側リリースレバーを回動自在に嵌挿
し、また前記爆発行程側ピン孔に片側フライウエイトを
設けた爆発行程側リリースレバーを回動自在に嵌挿する
と共に、上記圧縮行程側リリースレバーの反フライウエ
イト側端部と上記爆発行程側リリースレバーの反フライ
ウエイト側端部との双方を上記吸気カムと上記排気カム
との一方へ延出し、この両リリースレバーの上記反フラ
イウエイト側端部に、この反フライウエイト側端部を上
記リリースレバーの回転により上記吸気カム面と上記排
気カム面との一方から突没させる切欠き部を設けて、こ
の各リリースレバーの上記反フライウエイト側端部の前
記カム面からの突出により燃焼室を半圧縮状態或は半膨
張状態にし、没入により全圧縮状態になるように構成し
たことを特徴とする。
デコンプ装置は、カムギヤにてクランクシャフトからの
回転力を受けるカムシャフトの回転で該カムシャフトに
設けた吸気カムと排気カムにより吸気タペットと排気タ
ペットとの動作により燃焼室に対する吸気バルブと排気
バルブとの開閉を行わせるものにおいて、前記カムギャ
側面の圧縮行程中途に対応する位置と爆発行程中途に対
応する位置に圧縮行程側ピン孔と爆発行程側ピン孔とを
各々穿設し、前記圧縮行程側ピン孔に片側フライウエイ
トを設けた圧縮行程側リリースレバーを回動自在に嵌挿
し、また前記爆発行程側ピン孔に片側フライウエイトを
設けた爆発行程側リリースレバーを回動自在に嵌挿する
と共に、上記圧縮行程側リリースレバーの反フライウエ
イト側端部と上記爆発行程側リリースレバーの反フライ
ウエイト側端部との双方を上記吸気カムと上記排気カム
との一方へ延出し、この両リリースレバーの上記反フラ
イウエイト側端部に、この反フライウエイト側端部を上
記リリースレバーの回転により上記吸気カム面と上記排
気カム面との一方から突没させる切欠き部を設けて、こ
の各リリースレバーの上記反フライウエイト側端部の前
記カム面からの突出により燃焼室を半圧縮状態或は半膨
張状態にし、没入により全圧縮状態になるように構成し
たことを特徴とする。
[作用] 上記構成において、エンジンクランキング時、圧縮行程
側リリースレバーと爆発行程側リリースレバーの端部
が、吸気カム面或は排気カム面から突出して吸気タペッ
ト或は排気タペットを強制的にリフトアップする。上記
圧縮行程側リリースレバーの端部にて上記吸気タペット
或は排気タペットがリフトアップされると、圧縮行程中
途の吸気バルブ或は排気バルブが半開されて、圧縮圧が
半減される。一方、爆発行程側リリースレバーの端部が
上記吸気タペット或は排気タペットを強制的にリフトア
ップすると、爆発行程中途の吸気バルブ或は排気バルブ
が半開されて、膨張時の負圧が軽減される。
側リリースレバーと爆発行程側リリースレバーの端部
が、吸気カム面或は排気カム面から突出して吸気タペッ
ト或は排気タペットを強制的にリフトアップする。上記
圧縮行程側リリースレバーの端部にて上記吸気タペット
或は排気タペットがリフトアップされると、圧縮行程中
途の吸気バルブ或は排気バルブが半開されて、圧縮圧が
半減される。一方、爆発行程側リリースレバーの端部が
上記吸気タペット或は排気タペットを強制的にリフトア
ップすると、爆発行程中途の吸気バルブ或は排気バルブ
が半開されて、膨張時の負圧が軽減される。
そして、エンジン回転数が次第に上昇すると、上記両リ
リースレバーの他端に設けたフライウエイトが遠心力に
より拡開し、上記各リリースレバを回転させる。する
と、この両リリースレバーの端部が、この端部に形成し
た切欠き部により、上記吸気カム面或は排気カム面から
没入され、デコンプが解除される。
リースレバーの他端に設けたフライウエイトが遠心力に
より拡開し、上記各リリースレバを回転させる。する
と、この両リリースレバーの端部が、この端部に形成し
た切欠き部により、上記吸気カム面或は排気カム面から
没入され、デコンプが解除される。
[考案の実施例] 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
第1図〜第9図は本考案の一実施例を示し、第1図はカ
ムギヤ端面部分の図、第2図は第1図のII-II線断面
図、第3図は第1図のIII-III線断面図、第4図はリリ
ースレバーの斜視図、第5図はクランク角度に対するカ
ムリフトを示す図、第6図は圧縮行程におけるピストン
位置と燃焼室容積を示す説明図、第7図、第8図は第2
図のVII-VII線断面図で第7図はエンジン始動時の動作
説明図、第8図はエンジンの通常回転時の動作説明図、
第9図は第1図の一部断面平面図である。
ムギヤ端面部分の図、第2図は第1図のII-II線断面
図、第3図は第1図のIII-III線断面図、第4図はリリ
ースレバーの斜視図、第5図はクランク角度に対するカ
ムリフトを示す図、第6図は圧縮行程におけるピストン
位置と燃焼室容積を示す説明図、第7図、第8図は第2
図のVII-VII線断面図で第7図はエンジン始動時の動作
説明図、第8図はエンジンの通常回転時の動作説明図、
第9図は第1図の一部断面平面図である。
(構成) 図中の符号1はカムシャフトで、このカムシャフト1に
は吸気タペット2および排気タペット3の端部に対応し
て吸気カム4および排気カム5が形成されている。
は吸気タペット2および排気タペット3の端部に対応し
て吸気カム4および排気カム5が形成されている。
また、このカムシャフト1には、上記吸気カム4に近接
して図示しないクランクシャフトの回転力を受けるカム
ギヤ6が設けられている。このカムギヤ6の反吸気カム
4側の端面に凹部状に形成した溝部7が設けられてい
る。この溝部7に対応したカムギヤ6端面には、カムシ
ャフト1の軸心に平行な2箇所の圧縮行程側ピン孔8と
爆発行程側ピン孔9が形成されている。このピン孔8,9
の位置は、第1図に示すように、カムギヤ6において圧
縮行程から爆発行程に移行する圧縮上死点位置から、圧
縮行程側ピン孔8が圧縮行程側へ角度θ、爆発行程側ピ
ン孔9が爆発行程側へ角度θ′だけ偏った位置に設けら
れている。また、上記各ピン孔8,9に、それぞれ所定角
度範囲にわたって回動自在な圧縮行程側リリースレバー
10と爆発行程側のリリースレバー11が嵌挿されている。
して図示しないクランクシャフトの回転力を受けるカム
ギヤ6が設けられている。このカムギヤ6の反吸気カム
4側の端面に凹部状に形成した溝部7が設けられてい
る。この溝部7に対応したカムギヤ6端面には、カムシ
ャフト1の軸心に平行な2箇所の圧縮行程側ピン孔8と
爆発行程側ピン孔9が形成されている。このピン孔8,9
の位置は、第1図に示すように、カムギヤ6において圧
縮行程から爆発行程に移行する圧縮上死点位置から、圧
縮行程側ピン孔8が圧縮行程側へ角度θ、爆発行程側ピ
ン孔9が爆発行程側へ角度θ′だけ偏った位置に設けら
れている。また、上記各ピン孔8,9に、それぞれ所定角
度範囲にわたって回動自在な圧縮行程側リリースレバー
10と爆発行程側のリリースレバー11が嵌挿されている。
上記各リリースレバー10,11の軸部の片側にはそれぞれ
フライウエイト12を有し、このフライウエイト12を上記
カムギヤ6の溝部7側に位置させ回動自在に設けられて
いる。
フライウエイト12を有し、このフライウエイト12を上記
カムギヤ6の溝部7側に位置させ回動自在に設けられて
いる。
上記両リリースレバー10,11は、その反フライウエイト1
2側端部を上記吸気カム4側へ延出するとともに、上記
吸気弁用タペット2端部に対峙する端部に一端を半円状
に切欠いた切欠き部13が形成されて、この端部が上記リ
リースレバー10,11の回転により上記吸気カム4の外周
面から突没するようになっている。すなわち、上記リリ
ースレバー10,11の上記端部の突出によりデコンプ状態
になり、没入によりデコンプが解除されるようになって
いる。
2側端部を上記吸気カム4側へ延出するとともに、上記
吸気弁用タペット2端部に対峙する端部に一端を半円状
に切欠いた切欠き部13が形成されて、この端部が上記リ
リースレバー10,11の回転により上記吸気カム4の外周
面から突没するようになっている。すなわち、上記リリ
ースレバー10,11の上記端部の突出によりデコンプ状態
になり、没入によりデコンプが解除されるようになって
いる。
また、上記各リリースレバー10,11の端部によるデコン
プリフトの形状は第5図に示すようにクランク角度に対
して上死点位置から圧縮行程側へ角度2θ、爆発行程側
へ角度2θ′だけ偏った位置で最大となり、その両側で
緩やかに減少する山形に形成され、この山形の両側にそ
れぞれ第1圧縮区間Dと第2圧縮区間E、および第1爆
発(膨脹)区間Fと第2爆発(膨脹)区間Gを形成して
いる。前記第1および第2圧縮区間D,Eにおける圧縮比
をそれぞれe1,e2とすると、 となる。ここで、第6図に示すようにVh1は吸気バルブ
閉じ位置からデコンプ開始位置まで、また、Vc1はデコ
ンプ開始位置から圧縮上死点位置までの行程容積と圧縮
上死点位置における燃焼室容積をたしたもので、Vh2は
デコンプ終了位置から圧縮上死点位置まで、また、Vc2
は圧縮上死点位置における燃焼室容積である。一方、上
記第1爆発(膨脹)区間Fおよび第2爆発(膨脹)区間
Gにおける膨脹比をそれぞれe1′,e2′とすると、この
膨脹比e1′,e2′を上記圧縮比と同様の考え方で算出す
ることができる。
プリフトの形状は第5図に示すようにクランク角度に対
して上死点位置から圧縮行程側へ角度2θ、爆発行程側
へ角度2θ′だけ偏った位置で最大となり、その両側で
緩やかに減少する山形に形成され、この山形の両側にそ
れぞれ第1圧縮区間Dと第2圧縮区間E、および第1爆
発(膨脹)区間Fと第2爆発(膨脹)区間Gを形成して
いる。前記第1および第2圧縮区間D,Eにおける圧縮比
をそれぞれe1,e2とすると、 となる。ここで、第6図に示すようにVh1は吸気バルブ
閉じ位置からデコンプ開始位置まで、また、Vc1はデコ
ンプ開始位置から圧縮上死点位置までの行程容積と圧縮
上死点位置における燃焼室容積をたしたもので、Vh2は
デコンプ終了位置から圧縮上死点位置まで、また、Vc2
は圧縮上死点位置における燃焼室容積である。一方、上
記第1爆発(膨脹)区間Fおよび第2爆発(膨脹)区間
Gにおける膨脹比をそれぞれe1′,e2′とすると、この
膨脹比e1′,e2′を上記圧縮比と同様の考え方で算出す
ることができる。
また、上記溝部7が設けられたカムギヤ6の軸部側は、
上記各リリースレバー10,11がそれぞれ回動できるよう
切欠部15,16が形成されている。また、上記カムギヤ6
端面には、上記各リリースレバー10,11が所定角度以上
に回動しないようピン17,18が突設されている。
上記各リリースレバー10,11がそれぞれ回動できるよう
切欠部15,16が形成されている。また、上記カムギヤ6
端面には、上記各リリースレバー10,11が所定角度以上
に回動しないようピン17,18が突設されている。
尚、図中符号19,20はプッシュロッドであり、また、カ
ムシャフト1は第1図の時計回り方向へ回転する。
ムシャフト1は第1図の時計回り方向へ回転する。
(作用) 次に、上記構成による実施例の作用について説明する。
クランキング初期のエンジン回転数は低く、フライウエ
イト12には遠心力がほとんど作用しておらず、したがっ
て、このフライウエイト12がカムシャフト1の上部側へ
移動すると自重により上記カムシャフト1に近接しよう
とし、上記フライウエイト12を片側に有する圧縮行程側
リリースレバー10と爆発行程側リリースレバー11が第7
図の反時計回り方向へ所定角度回転し、上記各リリース
レバー10,11の先端一部が吸気カム4の外周面から突出
する。
イト12には遠心力がほとんど作用しておらず、したがっ
て、このフライウエイト12がカムシャフト1の上部側へ
移動すると自重により上記カムシャフト1に近接しよう
とし、上記フライウエイト12を片側に有する圧縮行程側
リリースレバー10と爆発行程側リリースレバー11が第7
図の反時計回り方向へ所定角度回転し、上記各リリース
レバー10,11の先端一部が吸気カム4の外周面から突出
する。
すると、上記各リリースレバー10,11の端部に吸気タペ
ット2が乗り上げ、圧縮行程の中途と爆発行程の中途に
おいて吸気バルブ(図示せず)を半開させる(第5図参
照)。
ット2が乗り上げ、圧縮行程の中途と爆発行程の中途に
おいて吸気バルブ(図示せず)を半開させる(第5図参
照)。
このとき、上記各端部が上記吸気タペット2に摺接して
第7図の反時計回り方向へ相対回転し突出状態を維持す
る。
第7図の反時計回り方向へ相対回転し突出状態を維持す
る。
その結果、第5図に示す第1,第2圧縮区間D,Eと第1,第
2爆発(膨脹)区間F,Gに区分されて圧縮比、膨脹比が
小さくなり、その分操作力が軽減され、かつ均一化され
て始動時の操作性が向上する。
2爆発(膨脹)区間F,Gに区分されて圧縮比、膨脹比が
小さくなり、その分操作力が軽減され、かつ均一化され
て始動時の操作性が向上する。
そして、カムシャフト1の回転数が次第に所定の値より
も高くなると、第8図に示すように、遠心力によりフラ
イウエイト12が拡開し始め、このフライウエイト12を一
端に有する圧縮行程側リリースレバー10、爆発行程側リ
リースレバー11が時計回り方向へ回動し、この両リリー
スレバー10,11の反フライウエイト12側端部が吸気カム
4の外周面内に没入し、すなわち、この端部に形成した
切欠き部13が上記吸気カム4に対向して吸気タペット2
に対する押し上げを自動的に解除する。その結果、図示
しない燃焼室が全圧縮状態になる。
も高くなると、第8図に示すように、遠心力によりフラ
イウエイト12が拡開し始め、このフライウエイト12を一
端に有する圧縮行程側リリースレバー10、爆発行程側リ
リースレバー11が時計回り方向へ回動し、この両リリー
スレバー10,11の反フライウエイト12側端部が吸気カム
4の外周面内に没入し、すなわち、この端部に形成した
切欠き部13が上記吸気カム4に対向して吸気タペット2
に対する押し上げを自動的に解除する。その結果、図示
しない燃焼室が全圧縮状態になる。
以上の動作にてエンジン始動前に煩わしい準備作業を何
ら必要とせずに始動負荷を軽減させることができる。
ら必要とせずに始動負荷を軽減させることができる。
また、この実施例では、同一形状のリリースレバー10,1
1を用いているため構造が簡単となり、さらに、各リリ
ースレバー10,11が同一構造であるため部品点数を少な
くすることできる。
1を用いているため構造が簡単となり、さらに、各リリ
ースレバー10,11が同一構造であるため部品点数を少な
くすることできる。
なお、本考案は上記実施例に限るものではなく、例え
ば、リリーレバー10,11を排気タペット3に対峙するよ
うに排気カム5に設けてもよい。また、デコンプリフト
を行うタイミングは、第5図の実施例に限定されず、エ
ンジンの特性により、圧縮行程および爆発行程の任意の
位置に設定できる。
ば、リリーレバー10,11を排気タペット3に対峙するよ
うに排気カム5に設けてもよい。また、デコンプリフト
を行うタイミングは、第5図の実施例に限定されず、エ
ンジンの特性により、圧縮行程および爆発行程の任意の
位置に設定できる。
またそれぞれの行程において第1,第2圧縮区間D,Eと第
1,第2爆発(膨脹)区間F,Gに区分しているが、それぞ
れの圧縮比をe1=e2に、また、膨脹比をe1′=e2′にな
るようθ,θ′を設定すれば仕事量が同じになり、一層
始動力の軽減を図ることができる。また、上記リリース
レバー10,11の形状は必要なデコンプリフトにより任意
のものにできる。
1,第2爆発(膨脹)区間F,Gに区分しているが、それぞ
れの圧縮比をe1=e2に、また、膨脹比をe1′=e2′にな
るようθ,θ′を設定すれば仕事量が同じになり、一層
始動力の軽減を図ることができる。また、上記リリース
レバー10,11の形状は必要なデコンプリフトにより任意
のものにできる。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、自動デコンプ装置
をカムギヤ端面に遠心力により回動して吸気カム面また
は排気カム面より突没する2箇所の圧縮行程側リリース
レバーと爆発行程側リリースレバーを設け、この各リリ
ースレバーに設けたデコンプカムの突出によりデコンプ
状態とし、没入によりデコンプ解除するようにしている
ために、エンジン始動前に煩しい作業を何ら必要とせ
ず、簡単な構造でエンジンの始動時の操作力を軽減する
とともに均一化させることができる効果がある。
をカムギヤ端面に遠心力により回動して吸気カム面また
は排気カム面より突没する2箇所の圧縮行程側リリース
レバーと爆発行程側リリースレバーを設け、この各リリ
ースレバーに設けたデコンプカムの突出によりデコンプ
状態とし、没入によりデコンプ解除するようにしている
ために、エンジン始動前に煩しい作業を何ら必要とせ
ず、簡単な構造でエンジンの始動時の操作力を軽減する
とともに均一化させることができる効果がある。
第1図〜第9図は本考案の一実施例を示し、第1図はカ
ムギヤ端面部分の図、第2図は第1図のII-II線断面
図、第3図は第1図のIII-III線断面図、第4図はリリ
ースレバーの斜視図、第5図はクランク角度に対すカム
リフトを示す図、第6図は圧縮行程におけるピストン位
置と燃焼室容積を示す説明図、第7図、第8図は第2図
のVII-VII線断面図で第7図はエンジン始動時の動作説
明図、第8図はエンジンの通常回転時の動作説明図、第
9図は第1図の一部断面平面図、第10図は従来例に係る
エンジンのクランク角度に対するカムリフトを示す図で
ある。 1……カムシャフト、2……吸気タペット、3……排気
タペット、4……吸気カム、5……排気カム、6……カ
ムギヤ、10……圧縮行程側リリースレバー、11……爆発
行程側リリースレバー、12……フライウエイト、13……
切欠き部。
ムギヤ端面部分の図、第2図は第1図のII-II線断面
図、第3図は第1図のIII-III線断面図、第4図はリリ
ースレバーの斜視図、第5図はクランク角度に対すカム
リフトを示す図、第6図は圧縮行程におけるピストン位
置と燃焼室容積を示す説明図、第7図、第8図は第2図
のVII-VII線断面図で第7図はエンジン始動時の動作説
明図、第8図はエンジンの通常回転時の動作説明図、第
9図は第1図の一部断面平面図、第10図は従来例に係る
エンジンのクランク角度に対するカムリフトを示す図で
ある。 1……カムシャフト、2……吸気タペット、3……排気
タペット、4……吸気カム、5……排気カム、6……カ
ムギヤ、10……圧縮行程側リリースレバー、11……爆発
行程側リリースレバー、12……フライウエイト、13……
切欠き部。
Claims (1)
- 【請求項1】カムギヤにてクランクシャフトからの回転
力を受けるカムシャフトの回転で該カムシャフトに設け
た吸気カムと排気カムにより吸気タペットと排気タペッ
トとの動作により燃焼室に対する吸気バルブと排気バル
ブとの開閉を行わせるものにおいて、 前記カムギャ側面の圧縮行程中途に対応する位置と爆発
行程中途に対応する位置に圧縮行程側ピン孔と爆発行程
側ピン孔とを各々穿設し、 前記圧縮行程側ピン孔に片側にフライウエイトを設けた
圧縮行程側リリースレバーを回動自在に嵌挿し、 また前記爆発行程側ピン孔に片側にフライウエイトを設
けた爆発行程側リリースレバーを回動自在に嵌挿すると
共に、 上記圧縮行程側リリースレバーの反フライウエイト側端
部と上記爆発行程側リリースレバーの反フライウエイト
側端部との双方を上記吸気カムと上記排気カムとの一方
へ延出し、 この両リリースレバーの上記反フライウエイト側端部
に、この反フライウエイト側端部を上記リリースレバー
の回転により上記吸気カム面と上記排気カム面との一方
から突没させる切欠き部を設けて、 この各リリースレバーの上記反フライウエイト側端部の
前記カム面からの突出により燃焼室を半圧縮状態或は半
膨張状態にし、没入により全圧縮状態になるように構成
したことを特徴とするエンジンの自動デコンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990052545U JPH0717769Y2 (ja) | 1990-05-17 | 1990-05-17 | エンジンの自動デコンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990052545U JPH0717769Y2 (ja) | 1990-05-17 | 1990-05-17 | エンジンの自動デコンプ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02141613U JPH02141613U (ja) | 1990-11-29 |
JPH0717769Y2 true JPH0717769Y2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=31572934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990052545U Expired - Lifetime JPH0717769Y2 (ja) | 1990-05-17 | 1990-05-17 | エンジンの自動デコンプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717769Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4498256B2 (ja) * | 2005-06-27 | 2010-07-07 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関のデコンプ装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS507380Y2 (ja) * | 1971-02-20 | 1975-03-04 |
-
1990
- 1990-05-17 JP JP1990052545U patent/JPH0717769Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02141613U (ja) | 1990-11-29 |
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