JPH0717690B2 - 有機過酸化物水性分散液 - Google Patents

有機過酸化物水性分散液

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JPH0717690B2
JPH0717690B2 JP61237199A JP23719986A JPH0717690B2 JP H0717690 B2 JPH0717690 B2 JP H0717690B2 JP 61237199 A JP61237199 A JP 61237199A JP 23719986 A JP23719986 A JP 23719986A JP H0717690 B2 JPH0717690 B2 JP H0717690B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野本発明は有機過酸化物、分散安定剤及
び水、又は有機過酸化物、分散安定剤、活面活性剤及び
水からなる有機過酸化物の水性分散液に関するものであ
る。さらに詳しくは、貯蔵安定性に優れ、低粘度でかつ
エチレン性不飽和単量体の重合開始剤として好適な有機
過酸化物の水性分散液に関するものである。
従来の技術 エチレン性不飽和単量体の懸濁ないし乳化重合は、通常
所望の粒度の重合体を得るため、コロイド保護剤および
/または界面活性剤を使用し、かつ重合反応を起こすた
めに重合開始剤を使用することによって行なわれる。
最近では、エチレン性不飽和単量体を製造するにあたっ
て生産性向上をはかり、かつ残留および廃棄単量体の毒
性による環境汚染を防止するため、重合設備を大型化あ
るいは製造設備を自動連続化するとともに、重合反応系
全体をクローズド化して行なっている。
このような製造法に適した重合開始剤として従来から使
用されている固体ないし液体の有機過酸化物よりも、取
り扱い、安全性の観点から、より使用し易く水で懸濁化
ないし乳化した有機過酸化物の方が好まれる傾向にあ
る。
次に前述の水性懸濁液、水性乳濁液の例を示す。オラン
ダ特許第7,503,051号明細書には水、保護コロイド剤、
例えばメチルセルロースなどの水溶性セルロース誘導
体、ジベルゾイルペルオキシドなどの固体有機過酸化物
およびHLB値が12.5以下の非イオン性界面活性剤を最低
0.2重量%を含み、さらにHLB値が12.5以上の非イオン性
界面活性剤を最低0.2重量%または陰イオン性界面活性
剤を最低0.01重量%含む水性懸濁液が開示されている。
またスエーデン国特許第8,000,696号明細書には水、保
護コロイド剤、たとえばヒドロキシエチルセルローズな
どの水溶性セルロース誘導体、ジセチルペルオキシジカ
ーボネートなどの固体の有機過酸化物およびHLB値が15
を越え、環式内部エーテル結合を有さないエトキシル化
非イオン性界面活性剤を含む水性懸濁液が開示されてい
る。
さらにまた欧州特許第32,757号明細書には水、保護コロ
イド剤、たとえば水溶性セルロース誘導体ジ(2−エチ
ルヘキシル)ペルオキシジカーボネートなどの液体の有
機過酸化物、界面活性剤および2〜20重量%の1〜4個
の炭素原子を有するアルカノールおよび/または2〜4
個の炭素原子を有するアルカンジオールを含む水性乳濁
液が開示されている。
発明が解決しようとする問題点 然しこれらの水性分散液には次のよう問題点がある。第
一に、水性分散液の粘度が低い場合には貯蔵安定性が著
しく不充分で、2層に分離し易い。第二に、貯蔵安定性
の比較的よい水性分散液の場合には高粘度となるためポ
ンプ輸送が必ずしも容易に行えない。第三に、分散安定
剤として使われているコロイド保護剤や界面活性剤が、
重合系を不安定にして転化率を下げたり、またポリマー
物性を損なう。たとえば体積固有抵抗値が低かったり、
ポリマーの形状が偏平化したりする。
問題点を解決するための手段 本発明者らは前述の欠点を解決する方法を求めて鋭意研
究した結果、有機過酸化物水性分散液中の分散安定剤と
して特定のセルロースを使用すると、分散安定剤が重合
時に分散状態を悪くしたり、ポリマー中に移動して物性
を損なったりすることなく、しかもポンプ輸送できるほ
ど低粘度にしても水性懸濁液の貯蔵安定性が優れている
との知見を得て本発明を完成した。
すなわち、本発明は有機過酸化物の水性分散液におい
て、分散安定剤として一定化重合度が15〜2000であり、
粒子の大きさが0.001〜1000μである結晶セルロースを
0.01〜10重量%を含んでいる有機過酸化物水性分散液お
よび前記結晶セルロースにさらに陰イオン性活面活性剤
と非イオン性界面活性剤とからなる群から選ばれた1種
又は2種以上の界面活性剤を0.001〜10重量%含んでい
る有機過酸化物水性分散液に関する。
本発明の有機過酸化物水性分散液においては結晶セルロ
ースに特徴あり、まずこれについて説明する。
ここで結晶セルロースとは、木綿のような天然セルロー
ス、あるいはレーヨンのような再生セルロースを鉱酸で
部分的に解重合し、精製したものである。これは白色〜
灰白色の結晶性の粉末で、水にはほとんど不溶性であ
る。つまり最初リグニンなどの非セルロース部分を除去
処理(希アルカリ水溶液で煮沸)して高純度のセルロー
スをえる。
次に分解残渣の重合度が平衡重合度まで下がるように薄
い酸で加水分解する。次に過、水洗、中和工程後、水
性媒質存在下に高速切断装置で摩砕あるいは剪断を行な
って得られるものである。前記の各工程を経て製造され
た結晶セルロースはいくつかの特徴的な性質をもってい
る。1つは、一定化重合度を持つセルロースの小さな分
解集合体ということである。一定化重合度はセルロース
原料物質の最初の繊維状構造の崩壊如何に関係してい
る。ここで述べた一定化重合度とはインダストリアル・
エンド・エンジニヤリング・ケミストリー誌第42巻、50
2〜507頁に記載された方法に従い測定したセルロース生
成物の平均の一定化重合度を表わす。本発明において用
いられる結晶セルロースは15〜2000の範囲の平均の一定
化重合度をもつものであり、その値は原料物質によって
変る。また1つは、化学的純度が非常に高いことであ
る。たとえば灰分含有の割合が100万部(重量基準。以
下同様)当り約10〜2000部の範囲である。更にエーテル
抽出可能成分含量も100万部当り約1000部を超えない量
である。このように結晶セルロースの部分だけを取り出
して化学分析するといくつかの特徴を有している。しか
し有機過酸化物の水性分散液の貯蔵安定性や重合特性に
より大きく影響を持つのは、結晶セルロースの物理的性
質、特に粒子の大きさとその使用量である。粒子の大き
さは0.001〜1000μ、好ましくは0.01〜300μの範囲であ
る。粒子は小さいほど安定化効果が大きく、使用量も少
なくてよいが、大きい場合は逆となる。このものの諸性
質ならびに製造法は米国特許第2,978,446号明細書等に
記載されている。そして貯蔵安定性や水への分散速度を
速める目的で、各種の高分子化合物、たとえばカルボキ
シメチルセルロースナトリウムやアルギン酸ソーダで結
晶セルロースを包んで使用する場合も含まれる。しかし
その量はポリマー物性を損なわないため少ないほど好ま
しい。具体的には、旭化成工業(株)社製の商品名「ア
ビセルRC−N81」、「アビセルRC−591」、「アビセルRC
−N30」やダイセル化学工業(株)社製の商品名「MFC」
なとを列記できる。
本発明の水性分散液中にはこれらの結晶セルロースは0.
01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%含有される。
含有量が少なすぎると水性分散液の貯蔵安定性が悪くな
り、多すぎると重合性を損なったりまた粘度が高くなり
すぎる欠点がある。
本発明の水性分散液中の有機過酸化物としては、特に限
定することなく、通常用いられている全ての過酸化物を
挙げることができる。たとえばジデシルペルオキシジカ
ーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、
ジセチルペルオキシジカーボネート、ジステアリルペル
オキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘ
キシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシル
ペルオキシジカーボネート、ジベンジルペルオキシジカ
ーボネート、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカーボネ
ート、ジ(イソプロピル)ペルオキシジカーボネート、
ジ(sec−ブチル)ペルオキシジカーボネート、ジカプ
リルペルオキシカーボネート、ジ(2−エチルヘキシ
ル)ペルオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチ
ル)ペルオキシジカーボネート、ジ(メトキシイソプロ
ピル)ペルオキシジカーボネートなどのペルオキシジカ
ーボネート類、ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイ
ルペルオキシド、ジミリスチルペルオキシド、ジブロピ
オニルペルオキシド、ジイソブチリルペルオキシド、ジ
(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシドなど
の脂肪族ジアシルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキ
シドおよびその核置換誘導体などの芳香族ジアシルペル
オキシド、2,5−ジヒドロペルオキシ2,5−ジメチルヘキ
サンなどのヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオ
キシイソフタレート、t−ブチルペルオキシピバレー
ト、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチル
ペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−
ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブ
チルペルオキシネオデカノエート、クミルペルオキシネ
オデカノエート、ヘキシルペルオキシネオデカノエー
ト、オクチルペルオキシネオデカノエートなどペルオキ
シエステル類、ジクミルペルオキシド、α,α′−ビス
(t−ブチルペルオキシジイソプロピルベンゼン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサンなどのジアルキルペルオキシド、1,1′−
ジヒドロオキシジシクロヘキシルペルオキシドなどのケ
トンペルオキシド、その他アセチルシクロヘキシルスル
ホニルペルオキシドなどを例示することができる。さら
にこれら1種又は2種以上の混合物を使用することも可
能であるし、またトルエンや脂肪族炭化水素などの有機
溶剤で希釈あるいは溶解して使用することも含まれる。
使用する際、有機溶剤の含有量は水性分散液中30重量%
以内である。水性分散液中に含まれる有機過酸化物の量
は、通常、5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%であ
る、少なすぎると経済的に不利となり、あまりに多すぎ
ると粘度が高くなり取扱い上不便となる傾向にある。
本発明において水性分散液の粘度を下げたり貯蔵安定性
を高めるために界面活性剤を含有させることができる。
界面活性剤としては通常使用される界面活性剤はすべて
使用しうるが、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面
活性剤の1種又は2種以上使用することがとくに好まし
い。
陰イオン性界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウ
ム、ひまし油カリセッケンなどの脂肪酸塩類、N−アシ
ルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル
化ペプチド、アルキルスルホン酸塩、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリルスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタリンスル
ホン酸塩類の誘導体、β−ナフタリンスルホン酸ホルマ
リン縮合物のナトリウム塩、ジアルキルスルホコハク酸
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン
酸塩、セチル硫酸ナトリウムなどの高級アルコール硫酸
エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル
硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、ア
ルキルエーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン
酸およびポリカルボン酸などの高分子界面活性剤等があ
る。
また非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンス
テアリルエーテルなどのアルキルポリオキシエチレンエ
ーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル
などのアルキルアリルポリオキシエチレンエーテル、ア
ルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレン
エーテル、ポリオキシプロピレンを親油基とするブロッ
クポリマー、グリセリン脂肪酸エステルのポリオキシエ
チレンエーテル、ソルビタンオレエートなどのソルビタ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリオ
キシエチレンエーテル、ソルビトール脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂
肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルア
ミン、アミンオキシドなどがある。界面活性剤の種類お
よび量は所望の粘度および貯蔵安定性により適宜に選ば
れる。特にエチレン性不飽和単量体のポリマーの電気特
性を損なわないようにするためには、ショ糖脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルやソル
ビタン脂肪酸エステルが好ましい。その使用量は水性分
散液中通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重
量%の範囲である。少ない場合は安定化する効果が小さ
く、多すぎると経済的に不利となる。
また陽イオン性界面活性剤は、有機過酸化物を急速に分
解しない場合には使うこともできる。しかし一般には有
機過酸化物を分解するため好ましくない場合が多い。
本発明の有機過酸化物水性分散液は、有機過酸化物、結
晶セルロースと水、又は有機過酸化物、結晶セルロー
ス、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とか
らなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤と水とから
なる組成で、必要に応じて凝固点降下剤、コロイド保護
剤、分散助剤など水性分散液に通常まれな物質を含有し
ていてもよい。
たとえば水性分散液の保存温度が0℃以下になる場合が
ある。その際、凝固を防ぐ目的でメチルアルコール等の
低分子量モノオールやエチレングリコール等の低分子量
のジオールを系中に含ませることが好ましい。その場合
の含有量は最高30重量%の範囲である。
さらに貯蔵安定性を改善するために、通常使用されるコ
ロイド保護剤を含ませてもよい。たとえばメチルセルロ
ースやカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの水
溶性セルロース誘導体、部分あるいは完全けん化ポリ酢
酸ビニルやポリアクリル酸ナトリウムなどの合成の水溶
性高分子、アルギン酸ナトリウム、トラガントゴムやア
ラビアゴムなどの天然の水溶性高分子そしてデンプング
ルコール酸ナトリウムなどの水溶性デンプン誘導体など
が挙げられる。そしてその含有量は最高5重量%の範囲
である。
またさらに本発明の水性分散液は前記の添加物の外に必
要により他の物質、たとえばヘキサメタリン酸ナトリウ
ムのような分散助剤、そして炭酸ソーダや水酸化ナトリ
ウムのようなアルカリ性物質を含ませることができる。
次に本発明の水性分散液は以下のように製造することが
できる。即ち、まず容器中に水と結晶セルロース、また
は水、結晶セルロースと界面活性剤を張りこんでおい
て、そこへ有機過酸化物を添加してから分散するという
順序で行なうのが普通である。しかし添加順序は適宜変
更して行なうこともできる。
本発明の水性分散液を製造するために使う装置は、周知
の分散装置を用いることができる。たとえば機械回転式
の攪拌機、コロイドミル、高速剪断装置、超音波ホモジ
ナイザーや三本ロールミルなどが使用できる。
また本発明の水性分散液により重合ないし共重合が可能
なエチレン性不飽和性単量体とは、たとえば塩化ビニ
ル、スチレン、酢酸ビニル、アクリレート、アクリロニ
トリル、メチルメタクリレート、ブタジエンなどがあ
る。その際、水性分散液の使用量は通常の使用範囲内で
用いられる。そして重合を行うには従来慣用の方法によ
って実施することができる。
発明の効果 本発明の水性分散液は次に示すように種々の利点を有し
ている。第一に低粘度でかつ貯蔵安定性がよいので、取
り扱いや輸送をきわめて容易に行なうことができる。し
かも有機過酸化物と結晶セルロースとを含むのみで、前
述の特徴を有することが可能であり、必要により陰イオ
ン界面活性剤および/又は非イオン界面活性剤を含有さ
せれはその特徴を更に増大させうる。第二に本願発明の
重合開始剤を用いてエチレン系不飽和モノマーを重合し
ても重合系を不安定にしたり、ポリマー物性を損なうこ
とがない。したがってエチレン系不飽和単量体の重合を
安全にしかも密閉式として環境汚染の心配がなく実施可
能となった。
実施例 次に実施例および比較例により本発明を具体的に説明す
る。
実施例1〜12 表に各実施例における本発明の有機過酸化物水性分散液
の組成及び下記に示す方法で測定した各分散液の特徴を
表に示す。
水散液は次のようにして製造した。まず有機過酸化物以
外の各成分を混合して均質液を得ついで、該均質液をか
くはんしながら有機過酸化物を添加した。
添加完了後さらにホモミキサー(特殊機化工業社製、分
散温度:25℃)で処理して均一な水性分散液をえた。
このえられたそれぞれの水性分散液について次のような
方法で粘度測定、貯蔵安定性試験および塩化ビニルまた
はスチレンの重合試験を行なった。
(粘度測定) 試料の20℃における粘度はB型粘度計(東京計器製造所
製、回転速度:20RPM)を用いて測定した。
(貯蔵安定性試験) 試料を20℃あるいは−10℃に保ったガラス容器に入れて
貯蔵し、その外見上の変化(水層ないし有機層が5%以
上分離するまでの期間)をもって貯蔵安定性の目安とし
た。
(塩化ビニルの懸濁重合試験) 0.45重量部のポリビニルアルコール、300重量部の水、1
00重量部の塩化ビニルおよび表に示す量によってえられ
た有機過酸化物水性分散液(実施例6〜12、比較例3)
をオートクレーブに入れ、かくはんしながら58℃になる
まで加熱し、重合反応が完結するまで反応を継続した。
それから、えられた重合物を別乾燥して白色粉状のポ
リ塩化ビニルの転化率を求めた。
えられたそれぞれのポリ塩化ビニル100gに、ジオクチル
フタレート50g及び三塩基性硫酸鉛8gを加えてえられた
混合物を10分間ローラーで練り、その後160℃において
プレスして板にした。次いでJIS−K6723「熱硬化性プラ
スチック一般試験方法」に基づいてそれぞれの体積固有
抵抗を測定した。
(スチレンと懸濁重合試験) かくはん機、温度計のついた5のオートクレーブ中に
90重量部を入れ、つづいてかくはんしながらリン酸三カ
ルシウム0.125重量部(日本化学工業社製)、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(日本油脂社製)0.004
重量部、表に示す本発明の有機過酸化物水性懸濁液(実
施例1〜5,12と比較例1〜2)中の有機過酸化物分が0.
30重量部になるように入れ均一に分散させる。つづいて
スチレン100重量部を添加し、充分かくはんしながら94
℃に昇温し重合を行なった。次にえられた重合物を別
乾燥して、固体の球状のポリスチレン重合体粒子の転化
率を求めた。
次にえられたそれぞれの重合体粒子の形状を統計的に調
べ、真球状のものと偏平状のものとに分類した。表には
偏平状の粒子となったポリマーの割合を示した。
比較例1〜3 表に記載せる組成の水性分散液を各成分を実施例に準じ
て処理してえた。次に実施例と全く同様に各種の試験を
行なった。その結果も表に示す。なお比較例1はオラン
ダ国特許第7,503,051号公報に、比較例2はスウェーデ
ン国特許第8,000,669号公報にそして比較例3は欧州特
許第32757号公報にそれぞれ記載された方法に準じて調
製したものである。
表の記号は次のことを意味する。
*1. t−ブチルペルオキシネオデカノエートの40重量
%は、t−ブチルペルオキシネオデカノエートの純品を
30重量%およびシエルゾール71(シエル化学(株)社製
の炭化水素系溶剤)の10重量%を含む。
*2. ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキ
シドの40重量%は、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイ
ル)ペルオキシドの純品を30重量%およびトルエンの10
重量%を含む。
*3. 旭化成工業(株)社製の結晶セルロースである。
アビセルRC−N81は結晶セルロースを被覆する水溶性高
分子として天然多糖類の約25重量%を含む。またアビセ
ルRC−591は結晶セルロースを被覆する水溶性高分子と
してカルボキシメチルセルロースナトリウムの約10重量
%を含んでいる。粒子の大きさはいずれも約0.1〜10μ
である。そして一定化重合度は約100〜300であり、結晶
セルロースだけの純度は極めて高いものである。
*4. ダイセル化学工業(株)社製の結晶セルロースで
ある。水溶性高分子はほとんど含まず、粒子の大きさは
約0.1〜200μである。そして一定重合度は約500〜1500
であり、結晶セルロースだけの純度は極めて高いもので
ある。
またMFCの代わりに、粒子の大きさが約200〜500μを持
つ結晶セルロースだけを用いて、実施例−3に準じて水
性分散液を調製し、重合特性を調べた。その結果、スチ
レンの重合特性、転化率やポリマー粒子の偏平化率に変
化はなかったが、20℃における貯蔵安定性が1〜2W.に
低下した。
*5. 日本油脂(株)社製の界面活性剤である。ニュー
レックRはn−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
であり、ラピゾールB−80はジオクチルスルホコハク酸
ナトリウムであり、ノニオンOP−80Rはソルビタンモノ
オレエートを主成分とするものであり、そしてノニオン
S−215はポリオキシエチレンステアリルエーテル(HL
B:14.2)である。
*6. M.は月であり、W.は週であり、そしてD.は日であ
る。
以上の実験から、実施例に示される本発明の水性分散液
が比較例に示されたものに比べて、粘度、貯蔵安定性お
よび重合特性を総合的に比較した場合、実用的にはるか
にすぐれた性質を有することはあきらかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機過酸化物、分散安定剤及び水からなる
    有機過酸化物の水性分散液において、分散安定剤とし
    て、一定化重合度が15から2000であり、粒子の大きさが
    0.001〜1000μである結晶セルロースを0.01〜10重量%
    含むことを特徴とする有機過酸化物水性分散液。
  2. 【請求項2】有機過酸化物、分散安定剤、界面活性剤及
    び水からなる有機過酸化物の水性分散液において、分散
    安定剤として、一定化重合度が15〜2000でり、粒子の大
    きさが0.001〜1000μである結晶セルロースを0.01〜10
    重量%、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤
    とからなる群から選ばれた1種又は2種以上の界面活性
    剤を0.001〜10重量%含んでいることを特徴とする有機
    過酸化物水性分散液。
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