JPH07175237A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH07175237A
JPH07175237A JP6109088A JP10908894A JPH07175237A JP H07175237 A JPH07175237 A JP H07175237A JP 6109088 A JP6109088 A JP 6109088A JP 10908894 A JP10908894 A JP 10908894A JP H07175237 A JPH07175237 A JP H07175237A
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Tomoyuki Shimada
知幸 島田
Masaomi Sasaki
正臣 佐々木
Tamotsu Ariga
保 有賀
Masabumi Ota
正文 太田
Mitsutoshi Anzai
光利 安西
Yasuo Murakami
康雄 村上
Atsushi Takei
厚志 武居
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Hodogaya Chemical Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I)化1で表わされるジアミン
系化合物の少なくとも一種を有効成分として含有する感
光層を導電性支持体上に設けた電子写真感光体。 【化1】 【効果】 本発明の感光体は感光特性に優れていると共
に熱や機械的の衝撃に対する強度が大で、しかも安価に
製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用感光体に関
し、詳しくは感光層中に特定の化合物を含有させた電子
写真用感光体に関する。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真方式において使用される感
光体の光導電性素材として用いられているものにセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質がある。
ここにいう「電子写真方式」とは、一般に、光導電性の
感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電せ
しめ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散
逸せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料など
の着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される検
電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する
ようにした画像形成法の一つである。
【0003】このような電子写真法において感光体に要
求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電
位に帯電できること、(2)暗所において電荷の散逸が
少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散
せしめうることなどがあげられる。
【0004】ところで、前記の無機物質はそれぞれが多
くの長所をもっていると同時に、さまざまな欠点をも有
しているのが実状である。例えば、現在広く用いられて
いるセレンは前記(1)〜(3)の条件は十分に満足す
るが、製造する条件がむずかしく、製造コストが高くな
り、可撓性がなく、ベルト状に加工することがむずかし
く、熱や機械的の衝撃に鋭敏なため取扱いに注意を要す
るなどの欠点もある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結
合剤としての樹脂に分散させて感光体として用いられて
いるが、平滑性、硬度、引張り強度、耐摩擦性などの機
械的な欠点があるためにそのままでは反復して使用する
ことができない。
【0005】近年、これら無機物質の欠点を排除するた
めにいろいろな有機物質を用いた電子写真用感光体が提
案され、実用に供されているものもある。例えば、ポリ
−N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフ
ルオレン−9−オンとからなる感光体(米国特許第34
84237号明細書に記載)、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾールをピリリウム塩系色素で増感してなる感光体(特
公昭48−25658号公報に記載)、有機顔料を主成
分とする感光体(特開昭47−37543号公報に記
載)、染料と樹脂とからなる共晶錯体を主成分とする感
光体(特開昭47−10735号公報に記載)、トリフ
ェニルアミン化合物を色素増感してなる感光体(米国特
許第3,180,730号)、アミン誘導体を電荷輸送
材料として用いる感光体(特開昭57−195254号
公報)、ポリ−N−ビニルカルバゾールとアミン誘導体
を電荷輸送材料として用いる感光体(特開昭58−11
55号公報)、多官能第3アミン化合物なかでもベンジ
ジン化合物を光導電材料として用いる感光体(米国特許
第3,265,496号、特公昭39−11546号公
報、特開昭53−27033号公報)などである。これ
らの感光体は優れた特性を有しており実用的にも価値が
高いと思われるものであるが、電子写真法において、感
光体に対するいろいろな要求を考慮すると、まだ、これ
らの要求を十分に満足するものが得られていないのが実
状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、先に
述べた従来の感光体のもつ種々の欠点を解消し、電子写
真法において要求される条件を十分満足しうる感光体を
提供することにある。更に、本発明の他の目的は、製造
が容易でかつ比較的安価に行なえ、耐久性にもすぐれた
電子写真用感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
支持体上に下記一般式(I)で表わされるジアミン系化
合物の少なくとも1種を有効成分として含有する感光層
を有することを特徴とする電子写真用感光体が提供され
る。
【化1】
【0008】本発明において感光層に含有させる前記一
般式(I)で表わされるジアミン系化合物は、新規化合
物であり、このものは一般的に相当するアミノ化合物の
N−アルキル置換反応またはN−アリール置換反応とN
−ピレニル置換反応との組み合わせにより合成される。
アルキル化、アリール化、ピレニル化反応には一般的に
相当するハライドが用いられ、アリール化反応はUll
mann反応によるのが一般的な方法である。
【0009】Ullmann反応を行なう場合は、溶媒
としてはN,N−ジメチルホルムアミド、ニトロベンゼ
ン、ジメチルスルホキシド、ジクロロベンゼン等が用い
られる。脱酸剤としての塩基性化合物には炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水素化ナト
リウム等が用いられる。反応温度は通常、160〜25
0℃であり、溶媒の存在下あるいは無溶媒下で反応させ
る。更に反応性の悪い場合にはオートクレーブ等を用い
てより高温反応を行なっても良い。又、通常、銅粉ある
いは酸化銅やハロゲン化銅のような触媒を加えて反応を
行なった場合の方が有利な場合もある。
【0010】前記一般式(I)において、R1、R2及び
/又はR3がアリール基の場合、具体例としてフェニル
基、ビフェニリル基、ターフェニリル基等の非縮合炭化
水素基、縮合多環炭化水素基が挙げられる。
【0011】縮合多環炭化水素基としては、好ましくは
環を形成する炭素数が18個以下のもの例えば、ペンタ
レニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、
ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニ
ル基、フルオレニル基、s−インダセニル基、アセナフ
チレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フ
ェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フル
オランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアン
トリレニル基、トリフェニレルニ基、ピレニル基、クリ
セニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
【0012】また、一般式(I)における下記化2が
【化2】 アリレン基である場合、具体例としてベンゼン、ジフェ
ニルエーテル、ポリエチレングリコールジフェニルエー
テル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホン
等の単環式炭化水素化合物の2価基あるいはビフェニ
ル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルア
ルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジ
スチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカ
ン、ポリフェニルアルカン及びポリフェニルアルケン等
の非縮合多環式炭化水素化合物の2価基あるいはR1
具体例として述べた縮合多環炭化水素化合物の2価基あ
るいは9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水
素化合物の2価基が挙げられる。また、複素環基である
場合、具体例としてカルバゾール、ジベンゾフラン、ジ
ベンゾチオフェン、オキサジアゾール及びチアジアゾー
ル等の2価基が挙げられる。
【0013】R1、R2及び/又はR3がアリール基であ
る場合及び、化2
【化2】 がアリレン基あるいは複素環基の2価基を表わす場合は
下記の置換基を有することができる。
【0014】(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基 (2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基も
しくはC1〜C4のアルコキシ基で、置換されたフェニル
基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。
【0015】(3)アルコキシ基(−OR5);R5
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0016】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基があげられる。これは、C1
〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキノ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0017】(5)アルキルメルカプト基またはアリー
ルメルカプト基;具体的にはメチルチオ基、エチルチオ
基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙
げられる。
【0018】 たアルキル基、又はアリール基を表わし、アリール基と
しては、例えばフェニル基、ビフェニリル基又はナフチ
ル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C
1〜C4のアルキル基、又はハロゲン原子を置換基として
含有してもよい。R6とR7は共同で環を形成しても良
い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成して
もよい。) 具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル
−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ
基、N,N−ジ(p−トリール)アミノ基、ジベンジル
アミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基
等が挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等の
アルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基、等が挙
げられる。また、一般式(I)中、R1、R2、R3及び
4がアルキル基である場合の具体例としては(2)で
定義したものと同様なものが挙げられる。
【0019】以下、一般式(I)で表わされるジアミン
系化合物の代表例を示す。
【0020】
【表1−(1)】
【0021】
【表1−(2)】
【0022】
【表1−(3)】
【0023】
【表1−(4)】
【0024】
【表1−(5)】
【0025】
【表1−(6)】
【0026】本発明の感光体は、上記のようなジアミン
系化合物の1種又は2種以上を感光層2(2′,
2′′,2′′′又は2′′′′)に含有させたもので
あるが、これらジアミン系化合物の応用の仕方によって
図1、図2、図3、図4あるいは図5に示したごとくに
用いることができる。
【0027】図1における感光体は導電性支持体1上に
ジアミン系化合物、増感染料および結合剤(結着樹脂)
よりなる感光層2が設けられたものである。ここでのジ
アミン系化合物は光導電性物質として作用し、光減衰に
必要な電荷担体の生成および移動はジアミン系化合物を
介して行なわれる。しかしながら、ジアミン系化合物は
光の可視領域においてほとんど吸収を有していないの
で、可視光で画像を形成する目的のためには可視領域に
吸収を有する増感染料を添加して増感する必要がある。
【0028】図2における感光体は、導電性支持体1上
に電荷発生物質3をジアミン系化合物と結合剤とからな
る電荷搬送媒体4の中に分散せしめた感光層2′が設け
られたものである。ここでのジアミン系化合物は結合剤
(又は、結合剤及び可塑剤)とともに電荷搬送媒体を形
成し、一方、電荷発生物質3(無機又は有機顔料のよう
な電荷発生物質)が電荷担体を発生する。この場合、電
荷搬送媒体4は主として電荷発生物質3が発生する電荷
担体を受入れ、これを搬送する作用を担当している。そ
して、この感光体にあっては電荷発生物質とジアミン系
化合物とが、たがいに、主として可視領域において吸収
波長領域が重ならないというのが基本的条件である。こ
れは、電荷発生物質3に電荷担体を効率よく発生させる
ためには電荷発生物質表面まで、光を透過させる必要が
あるからである。一般式(I)で表わされるジアミン系
化合物は可視領域にほとんど吸収がなく、一般に可視領
域の光線を吸収し、電荷担体を発生する電荷発生物質3
と組合わせた場合、特に有効に電荷搬送物質として働く
のがその特長である。
【0029】図3における感光体は、導電性支持体1上
に電荷発生物質3を主体とする電荷発生層5と、ジアミ
ン系化合物を含有する電荷搬送層4との積層からなる感
光層2′′が設けられたものである。この感光体では、
電荷搬送層4を透過した光が電荷発生層5に到達し、そ
の領域で電荷担体の発生が起こり、一方、電荷搬送層4
は電荷担体の注入を受け、その搬送を行なうもので、光
減衰に必要な電荷担体の発生は、電荷発生物質3で行な
われ、また電荷担体の搬送は、電荷搬送層4(主として
ジアミン系化合物が働く)で行なわれる。こうした機構
は図2に示した感光体においてした説明と同様である。
【0030】図4における感光体は第3の電荷発生層5
とジアミン系化合物を含有する電荷搬送層4の積層順を
逆にしたものであり、その電荷担体の発生及び搬送の機
構は上記の説明と同様にできる。この場合機械的強度を
考慮し第5の様に電荷発生層5の上に保護層6を設ける
こともできる。
【0031】実際に本発明感光体を作製するには、図1
に示した感光体であれば、結合剤を溶かした溶液にジア
ミン系化合物の1種又は2種以上を溶解し、更にこれに
増感染料を加えた液をつくり、これを導電性支持体1上
に塗布し乾燥して感光層2を形成すればよい。
【0032】感光層の厚さは3〜50μm、好ましくは
5〜20μmが適当である。感光層2に占めるジアミン
系化合物の量は30〜70重量%、好ましくは約50重
量%であり、また、感光層2に占める増感染料の量は
0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%であ
る。増感染料としては、ブリリアントグリーン、ビクト
リアブルーB、メチルバイオレット、クリスタルバイオ
レット、アシッドバイオレット6Bのようなトリアリー
ルメタン染料、ローダミンB、ローダミン6G、ローダ
ミンGエキストラ、エオシンS、エリトロシン、ローズ
ベンガル、フルオレセインのようなキサンテン染料、メ
チレンブルーのようなチアジン染料、シアニンのような
シアニン染料、2,6−ジフェニル−4−(N,N−ジ
メチルアミノフェニル)チアピリリウムパークロレー
ト、ベンゾピリリウム塩(特公昭48−25658号公
報に記載)などのピリリウム染料などが挙げられる。な
お、これらの増感染料は単独で用いられても2種以上が
併用されてもよい。
【0033】また、図2に示した感光体を作製するに
は、1種又は2種以上のジアミン系化合物と結合剤とを
溶解した溶液に電荷発生物質3の微粒子を分散せしめ、
これを導電性支持体1上に塗布し乾燥して感光層2′を
形成すればよい。
【0034】感光層2′の厚さは3〜50μm、好まし
くは5〜20μmが適当である。感光層2′に占めるジ
アミン系化合物の量は10〜95重量%、好ましくは3
0〜90重量%であり、また、感光層2′に占める電荷
発生物質3の量は0.1〜50重量%、好ましくは1〜
20重量%である。電荷発生物質3としては、例えばセ
レン、セレン−テルル、硫化カドミウム、硫化カドミウ
ム−セレン、α−シリコンなどの無機顔料、有機顔料と
しては例えばシーアイピグメントブルー25(カラーイ
ンデックスCI 21180)、シーアイピグメントレ
ッド41(CI21200)、シーアイアシッドレッド
52(CI 45100)、シーアイベーシックレッド
3(CI45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ
顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、ジスチ
リルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−13
3445号公報)、トリフェニルアミン骨格を有するア
ゾ顔料(特開昭53−132347号公報に記載)、ジ
ベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−
21728号公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記
載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54
−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記
載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリル
カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14
967号公報に記載)などのアゾ顔料、例えばシーアイ
ピグメントブルー16(CI 74100)などのフタ
ロシアニン系顔料、例えばシーアイバットブラウン5
(CI73410)、シーアイバットダイ(CI 73
030)などのインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB
(バイエル社製)、インダンスレンスカーレットR(バ
イエル社製)などのペリレン系顔料などが挙げられる。
なお、これらの電荷発生物質は単独で用いられても2種
以上が併用されてもよい。
【0035】更に、図3に示した感光体は作製するに
は、導電性支持体1以上に電荷発生物質を真空蒸着する
か或いは、電荷発生物質の微粒子3を必要によって結合
剤を溶解した適当な溶媒中に分散した分散液を塗布し乾
燥するかして、更に必要であればバフ研磨などの方法に
よって表面仕上げ、膜厚調整などを行って電荷発生層5
を形成し、この上に1種又は2種以上のジアミン系化合
物と結合剤とを溶解した溶液を塗布し乾燥して電荷搬送
層4を形成すればよい。なお、ここで電荷発生層5の形
成に用いられる電荷発生物質は前記の感光層2′の説明
においてしたのと同じものである。
【0036】電荷発生層5の厚さは5μm以下、好まし
くは2μm以下であり、電荷搬送層4の厚さは3〜50
μm、好ましくは5〜20μmが適当である。電荷発生
層5が電荷発生層物質の微粒子3を結合剤中に分散させ
たタイプのものにあっては、電荷発生物質の微粒子3の
電荷発生層5に占める割合は10〜95重量%、好まし
くは50〜90重量%程度である。また、電荷搬送層4
に占める化合物の量は10〜95重量%、好ましくは3
0〜90重量%である。図4に示した感光体を作成する
には、導電性支持体1上にジアミン系化合物と結合剤と
を溶解した溶液を塗布し、乾燥して電荷搬送層4を形成
したのち、この電荷搬送層の上に電荷発生層物質の微粒
子を、必要によって結合剤を溶解した溶媒中に分散した
分散液をスプレー塗工等の方法で塗布乾燥して電荷発生
層5を形成すればよい。電荷発生層あるいは電荷搬送層
の量比は図3で説明した内容と同様である。このように
して得られた感光体の電荷発生層5の上に更に適当な樹
脂溶液をスプレー塗工等の方法により保護層6を形成す
ることにより図5に示す感光体を作成できる。ここで用
いる樹脂としては、後記する結合剤が使用できる。
【0037】なお、これらのいずれの感光体製造におい
ては導電性支持体1に、アルミニウムなどの金属板又は
金属箔、アルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチッ
クフィルム、あるいは導電処理を施した紙などが用いら
れる。また、結合剤としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカ
ーボネートなどの縮合樹脂や、ポリビニルケトン、ポリ
スチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリ
ルアミドのようなビニル重合体などが用いられるが、絶
縁性でかつ接着性のある樹脂はすべて使用できる。必要
により可塑剤が結合剤に加えられてるが、そうした可塑
剤としてはハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニ
ル、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレートなどが例
示できる。
【0038】更に、以上のようにして得られる感光体に
は、導電性支持体と感光層の間に、必要に応じて接着層
又はバリヤ層を設けることができる。これらの層に用い
られる材料としては、ポリアミド、ニトロセルロース、
酸化アルミニウムなどであり、また膜厚は1μm以下が
好ましい。本発明の感光体を用いて複写を行なうには、
感光面に帯電、露光を施した後、現像を行ない、必要に
よって、紙などへ転写を行なう。本発明の感光体は感度
が高く、また可撓性に富むなどの優れた利点を有してい
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、下記実施例において部はすべて重量部である。
【0040】〔一般式(I)の化合物の合成〕 製造例(化合物No.27) N−アセチル−o−トリジン7.63g(30mmo
l)、p−ヨードトルエン21.8g(100mmo
l)、銅粉0.63g(10mmol)、無水炭酸カリ
ウム14.7g(150mmol)をニトロベンゼン5
0ml中で200℃で10時間加熱攪拌した。加熱攪拌
終了後、イソアミルアルコール50mlと水20mlに
96%水酸化カリウム5.6g(1000mmol)を
溶解した水溶液を注加し、120℃で8時間加水分解を
行った。水蒸気蒸留にて、イソアミルアルコールおよび
ニトロベンゼンを留去後、トルエン200mlにて抽出
し、不溶分をろ過し、水洗、乾燥して濃縮した。得られ
た結晶をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲ
ル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により
精墳して、N,N,N′−トリ(p−トリル)−o−ト
リジン10.9g(収率=74%、融点=141.0〜
143.0℃)を得た。次に、N,N,N′−トリ(p
−トリル)−o−トリジン3.93g(10mmo
l)、1−ヨードピレン4.10g(12.5mmo
l)、銅粉0.19g(3mmol)、炭酸カリウム
3.92g(40mmol)をニトロベンゼン50ml
中で、200℃で7時間加熱攪拌した。加熱攪拌終了後
トルエン100mlに反応生成物を抽出し、これを濃縮
して黄色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(担
体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1
/2)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,
N′,N′−トリ(p−トリル)−o−トリジン(化合
物No.27)3.11g(収率=39%、融点=23
2.0〜233.5℃)を得た。元素分析値は、C51
422として下記の通りであった。 C(%) H(%) N(%) 実測値 89.70 6.20 4.10 理論値 90.05 6.44 3.89 なお、他のジアミン系化合物も前記と同様に合成した。
【0041】実施例1 電荷発生物質としてダイアンブルー(シーアイピグメン
トブルー25、CI21180)76部、ポリエステル
樹脂(バイロン200、(株)東洋紡績製)の2%テト
ラヒドロフラン溶液1260部およびテトラヒドロフラ
ン3700部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分
散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベースよりな
る導電性支持体のアルミニウム面上にドクターブレード
を用いて塗布し、自然乾燥して厚さ約1μmの電荷発生
層を形成した。一方、電荷搬送物質としては化合物具体
例No.6のジアミン系化合物2部、ポリカーボネート
樹脂(パンライトK1300、(株)帝人製)2部およ
びテトラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液とした
後、これを前記電荷発生層上にドクターブレードを用い
て塗布し、80℃で2分間、ついで120℃で5分間乾
燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成せしめて感光
体No.1を作成した。
【0042】実施例2〜23 電荷発生物質および電荷搬送物質(ジアミン系化合物)
を表2に示したものに代えた以外は実施例1とまったく
同様にして感光体No.2〜23を作成した。その結果
を表2に示す。
【0043】
【表2−(1)】
【0044】
【表2−(2)】
【0045】
【表2−(4)】
【0046】実施例24 厚さ約300μmのアルミニウム板上にセレンを厚さ約
1μmに真空蒸着して電荷発生層を形成せしめた。次い
でNo.6のジアミン系化合物2部、ポリエステル樹脂
(デュポン社製ポリエステルアドヒーシブ49000)
3部およびテトラヒドロフラン45部を混合、溶解して
電荷搬送層形成液をつくり、これを上記の電荷発生層
(セレン蒸着層)上にドクターブレードを用いて塗布
し、自然乾燥した後、減圧下で乾燥して厚さ約10μm
の電荷搬送層を形成せしめて、本発明の感光体No.2
4を得た。
【0047】実施例25 セレンの代りにペリレン系顔料
【化4】 を用いて電荷発生層(但し、厚さは約0.6μm)を形
成し、かつ電荷搬送物質としてジアミン系化合物No.
6を用いた以外は実施例24とまったく同様にして感光
体No.25を作成した。
【0048】実施例26 ダイアンブルー(実施例1で用いたものと同じ)1部に
テトラヒドロフラン158部を加えた混合物をボールミ
ル中で粉砕、混合した後、これにNo.6のジアミン系
化合物12部、ポリエステル樹脂(デュポン社製ポリエ
ステルアドヒーシブ49000)18部を加えて、さら
に混合して得た感光層形成液を、アルミニウム蒸着ポリ
エステルフィルム上にドクターブレードを用いて塗布
し、100℃で30分間乾燥して厚さ約16μmの感光
層を形成せしめて、本発明の感光体No.26を作成し
た。
【0049】実施例27 アルミニウム蒸着したポリエステルフィルム基板上に、
実施例1で用いた電荷搬送層塗工液を実施例1と同様に
してブレード塗工し、ついで乾燥して厚さ約20μmの
電荷搬送層を形成した。ビスアゾ顔料(P−2)13.
5部、ポリビニルブチラール(商品名:XYHLユニオ
ンカーバイトプラスチック社製)5.4部、THF 6
80部及びエチルセロソルブ1020部をボールミル中
で粉砕混合した後、エチルセロソルブ1700部を加え
攪拌混合して電荷発生層用塗工液を得た。この塗工液を
上記の電荷搬送層の上にスプレー塗工し、100℃で1
0分間乾燥して厚さ約0.2μmの電荷発生層を形成し
た。さらにこの電荷発生層の上にポリアミド樹脂(商品
名:CM−8000、東レ製)のメタノール/n−ブタ
ノール溶液をスプレー塗工し120℃で30分間乾燥し
て厚さ約0.5μmの保護層を形成せしめて感光体N
o.27を作成した。
【0050】かくしてつくられた感光体No.1〜27
について、市販の静電複写紙試験装置(KK川口電機製
作所製SP428型)を用いて−6KV又は+6KVの
コロナ放電を20秒間行って帯電せしめた後、20秒間
暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(ボルト)を測
定し、ついでタングステンランプ光を、感光体表面の照
度が4.5ルックスになるよう照射してその表面電位が
Vpoの1/2になる迄の時間(秒)を求め、露光量E
1/2(ルックス・秒)を算出した。その結果を表3に
示す。
【0051】また、以上の各感光体を市販の電子写真複
写機を用いて帯電せしめた後、原図を介して光照射を行
って静電潜像を形成せしめ、乾式現像剤を用いて現像
し、得られた画像(トナー画像)を普通紙上に静電転写
し、定着したところ、鮮明な転写画像が得られた。現像
剤として湿式現像剤を用いた場合も同様に鮮明な転写画
像が得られた。
【0052】
【表3−(1)】
【0053】
【表3−(2)】
【0054】
【表3−(3)】
【0055】
【効果】本発明の感光体は感光特性に優れていることは
勿論のこと、熱や機械的の衝撃に対する強度が大で、し
かも安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる代表的な電子写真感光体の厚
さ方向に拡大した断面図である。
【図2】本発明にかかわる他の代表的な電子写真感光体
の厚さ方向に拡大した断面図である。
【図3】本発明にかかわる更に他の代表的な電子写真感
光体の厚さ方向に拡大した断面図である。
【図4】本発明にかかわる別の電子写真感光体の厚さ方
向に拡大した断面図である。
【図5】本発明にかかわる更に別の電子写真感光体の厚
さ方向に拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2,2′,2′′,2′′′…感光層 3 電荷発生物質 4 電荷搬送媒体又は電荷搬送層 5 電荷発生層 6 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有賀 保 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 太田 正文 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安西 光利 東京都港区虎ノ門一丁目4番2号 保土谷 化学工業株式会社内 (72)発明者 村上 康雄 東京都港区虎ノ門一丁目4番2号 保土谷 化学工業株式会社内 (72)発明者 武居 厚志 東京都港区虎ノ門一丁目4番2号 保土谷 化学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に下記一般式(I)で表
    わされるジアミン系化合物の少なくとも一種を有効成分
    として含有する感光層を有することを特徴とする電子写
    真用感光体。 【化1】
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