JPH07173367A - 強化abs成形用混和物 - Google Patents

強化abs成形用混和物

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JPH07173367A
JPH07173367A JP4171510A JP17151092A JPH07173367A JP H07173367 A JPH07173367 A JP H07173367A JP 4171510 A JP4171510 A JP 4171510A JP 17151092 A JP17151092 A JP 17151092A JP H07173367 A JPH07173367 A JP H07173367A
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JP
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weight
graft
styrene
copolymer
mixture
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Application number
JP4171510A
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English (en)
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Herbert Eichenauer
ヘルベルト・アイヘンアウアー
Ekkehard Frohberg
エツケハルト・フローベルク
Christian Lindner
クリスチヤン・リンドナー
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Bayer AG
Original Assignee
Bayer AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L55/00Compositions of homopolymers or copolymers, obtained by polymerisation reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, not provided for in groups C08L23/00 - C08L53/00
    • C08L55/02ABS [Acrylonitrile-Butadiene-Styrene] polymers

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 A) グラフトゴム、および B) 熱可塑性樹脂、の混合物35ないし89重量%、なら
びに C) 40ないし49重量%の無水マレイン酸と60ないし51
重量%のスチレンとの共重合体(そのアルコールとの反
応生成物を含む)0.1ないし5重量%および D) 充填剤10ないし60重量%よりなるABS成形用混
和物。 【効果】 本発明の成形用混和物は、プラスチックと充
填剤との間の改良された接着性を示し、改良された技術
的な性質、たとえば高度の剛性および強度と組み合わせ
られた改良された強靭性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、高い無水マレイン酸含有量の特
殊なスチレン/無水マレイン酸共重合体を含有する充填
剤強化 ABS 成形用混和物に関するものである。
【0002】樹脂形成性の単量体をゴムにグラフトさせ
たグラフト重合体、熱可塑性重合体(樹脂)および充填
剤の混合物は公知物質である(エリアス(H. G. Elia
s),“高分子(Makromolekuele)”,ヒューティヒ・
ウント・ウェップフ出版(Huthig & Weph Verlag,Base
l/Heidelberg/New York),1981,994 ページ以下)
が、未強化のプラスチックスの強度および剛性は多くの
応用面において不満足なものである。これらの欠点の大
部分は強化用材料を用いる処理により克服することがで
きる。たとえばガラス繊維または改質鉱物をこのプラス
チックスに添加する。 プラスチックスをガラス繊維に
より強化するには、プラスチックス基材と強化用材料と
の間の良好な接着を達成するために通常はまずガラス繊
維に、より特定的には E ガラス繊維に適当なサイズ剤
を適用しなければならない。実際上は、ガラス繊維材料
を紡糸用サイズ剤で仕上げ加工する。ガラス繊維の製造
用には、この紡糸サイズ剤は主として、多数の個々のフ
ィラメントを束ねるための水性分散液中の結合剤と、充
填剤と重合体基材との間のより良好な接着を、また、充
填剤の効果的な混和を与えることを意図した適当なカプ
リング剤(たとえばトリメトキシアミノプロピルシラ
ン)とを含有する。加えて、引き続く加工段階における
フィラメントの加工性のために助剤を存在させることも
できる(レーヴェンシュタイン(K. L. Loewenstei
n),“連続ガラス繊維の製造技術(The Manufacturing
Technology of Continuous Glass Fibers)”,エルゼ
フィア科学出版(Elsevier Scientific Publishing Com
pany,Amsterdam/London/New York),1973,191 −233
ページを参照)。
【0003】多くの場合、ガラス繊維強化は諸性質の部
分的な改良につながるのみである。剛性および強度は一
般にかなりの増加を示すが、弾性、特に衝撃強度はしば
しば明らかな劣化を受ける。強度の損失が最小限に留ま
る効果的な強化を達成するためには、基材と強化用材料
との間の強固な接着またはカプリングが存在しなければ
ならない。
【0004】日本特許出願 56/095 953 は、ガラス繊
維含有重合体ペレットとガラス繊維非含有熱可塑性樹脂
とよりなるガラス繊維強化熱可塑性成形用混和物を記載
している。このガラス繊維含有重合体ペレットは可溶性
の、すなわち未架橋の酸官能性アクリル酸エステルゴム
とガラス繊維との存在下におけるスチレン/アクリロニ
トリルの懸濁液中の重合とこれに続く乾燥とにより得た
ものである。この方法(ガラス繊維の存在下における懸
濁重合と乾燥)は工業的規模においては制御が極めて困
難なものであって、ガラス繊維の熱可塑性基材に対する
効果的な相カプリングを達成しない。
【0005】DE-OS 3 436 602 は、芳香族ビニル単
量体(スチレン)、ニトリル単位(アクリロニトリル)
およびメタクリル酸エステルの樹脂 A)、マレイン酸
イミド、芳香族ビニル化合物(スチレン)およびビニル
単量体(アクリロニトリル)の樹脂 B)、および、芳香
族ビニル単量体(スチレン)と不飽和ニトリル単量体
(アクリロニトリル)との樹脂 C)、ならびにグラフ
トゴム D)よりなるガラス繊維強化熱可塑性樹脂混和
物を記載している。A)はガラス繊維の存在下における
懸濁重合により製造する。この材料は特に高い耐熱性を
示す。ガラス繊維の樹脂に対するカプリングが不十分で
あることは物理的性質から明らかである。
【0006】オーストラリア特許 86 60580 によれば、
ゴム芯体のグラフト重合体としてのゴムの添加による 1
5 重量%未満のゴムと芳香族ビニル化合物、シアン化ビ
ニルおよびメタクリル酸誘導体のグラフト殻体とを含有
する、芳香族ビニル化合物と不飽和ニトリルとの共重合
体から高耐衝撃性樹脂が得られる。これらの重量%もガ
ラス繊維を含有することができる。
【0007】これらの強化プラスチックスも、たとえば
衝撃に耐えるように設計された家屋部品に極めて重要な
多軸応力下で、常に満足すべき挙動を示すとは言えな
い。
【0008】充填剤とプラスチック基材との間の相カプ
リングに欠陥があると、とりわけ、これらの材料から製
造した成形品の長期的な性質に対して不利益な効果を持
つ可能性がある。
【0009】EP-A 303 919 は、A)芳香族ビニル化
合物とアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルとの
共重合体ならびに B)芳香族ビニル化合物、アクリロ
ニトリル(もしくはメタクリロニトリル)またはアクリ
ル酸メチル(もしくはメタクリル酸メチル)およびアク
リル酸第 3 ブチルまたはメタクリル酸第 3 ブチルの特
殊な三元重合体よりなるガラス繊維含有成形用混和物を
記載しているが、付加的にグラフトゴムを含有していて
もよいこれらの成形用混和物は、工業的な規模では入手
し得ない単量体を必要としている。
【0010】したがって、通常製造される、非強化形状
において立証済みの性能を有するABS 成形用混和物
を基剤とするが、プラスチック基材とガラス繊維との間
の良好な接着または相カプリングを、したがって改良さ
れた性質を示す強化 ABS 成形用混和物に対する要求
が存在する。
【0011】本発明は、40 ないし 49 重量%の無水マ
レイン酸と 60 ないし 51 重量%のスチレンとの共重合
体(そのアルコールとの反応生成物を含む)を 5 重量
%以内含有する充填剤強化 ABS 成形用混和物に関す
るものである。
【0012】好ましい具体例においては、本発明は A) 樹脂形成性単量体をゴムにグラフトさせたグラフ
トゴム、および B) 熱可塑性樹脂、の混合物 35 ないし 89 重量%、
好ましくは 40 ないし 85 重量%、ならびに C) 40 ないし 49 重量%の無水マレイン酸と 60 な
いし 51 重量%のスチレンとの共重合体(そのアルコー
ルとの反応生成物を含む)0.1 ないし 5 重量%、より特
定的には 1.5 ないし 4 重量%および D) 充填剤 10 ないし 60 重量%、好ましくは 10 な
いし 50 重量%、より好ましくは 12 ないし 40 重量
%、最も好ましくは 12 ないし 25 重量%よりなる A
BS 成形用混和物に関するものである。
【0013】本発明記載の成形用混和物はプラスチック
と充填剤との間の改良された接着性を示し、改良された
技術的な性質、たとえば高度の剛性および強度と組み合
わせられた改良された強靭性を示す。
【0014】本発明によれば、A)と B)との混合物
は特に、 A-a) 5 ないし 70 重量%の1種または 2 種以上の
グラフト重合体と B-a) 95 ないし 30 重量%の1種または 2 種以上の
熱可塑性樹脂との混合物である。
【0015】グラフト重合体(A-a)は好ましくは、グ
ラフト幹重合体としてのゴムの存在下における樹脂形成
性の単量体の重合により得られる重合体である。ゴムの
含有量は 5 ないし 80 重量%の範囲であり、重合工程
により影響を受ける。
【0016】適当なゴム(グラフト幹重合体)は、特に
ブタジエン重合体、ブタジエン/アクリロニトリル重合
体およびブタジエン/スチレン重合体、ならびにブタジ
エン/スチレンブロック重合体である。アクリル酸エス
テル重合体、アクリル酸エステル/ビニルエーテル共重
合体および EPDM 三元重合体も使用することができ
る。樹脂形成性の単量体は、主としてスチレン、好まし
くは 90:10 ないし50:50 の重量比のスチレンとアク
リロニトリルとの混合物、好ましくは 5:95ないし 9
5:5 の重量比のスチレンとメタクリル酸メチルとの混
合物、ならびにスチレン、アクリロニトリルおよびメタ
クリル酸メチルの混合物である。グラフト重合体の製造
は公知の事項である。
【0017】上記の樹脂形成性の単量体(グラフト単量
体)はゴム(グラフト幹重合体)のラテックスの存在下
に遊離基開始剤を用いて乳化重合させることができ、ゴ
ムラテックス粒子の平均粒径は一般に 0.04 ないし 0.8
μm、好ましくは 0.05 ないし 0.6 μm である。グラ
フト幹重合体が部分的に架橋されているならば、また、
グラフト単量体とグラフト幹重合体とが一定の比率で使
用されているならば、グラフト幹重合体のラテックスの
粒子サイズはグラフト重合体の粒子サイズをも決定す
る。ゴム粒子に付着したグラフト単量体の重合体鎖のグ
ラフト殻体は比較的薄く、ゴム粒子の粒径を有意には変
化させない。“粒径”または“粒子サイズ”は平均直径
50、すなわち、粒子の 50 重量%の直径がそれ以上
であり、50重量%がそれ以下である直径に適用される語
である。グラフト反応は一般には不完全である。実際の
グラフト重合体に加えて、グラフト単量体の非グラフト
共重合体も形成される。したがって、グラフト反応のこ
の生成物も“グラフト生成物”と呼ばれる。
【0018】グラフト生成物はまた、単量体に可溶なゴ
ムを出発物質として使用するならば塊状/溶液重合また
は塊状/懸濁重合によっても製造することができる。
【0019】この場合には、グラフトゴム粒子のサイズ
は相反転により決定され、撹拌により機械的にも、ま
た、相平衡の化学的な影響(分散剤の添加)によっても
変わり得る。≧1μm の平均直径を有する粒子は一般
に、この方法で得られる。溶液重合または塊状重合によ
り得られるグラフト生成物は最大約 25 重量%のゴムを
含有する。
【0020】本発明に従えば、その粒子の直径が 0.05
ないし 20 μm の範囲であるグラフト生成物を使用する
ことが可能であり、この場合にはグラフト単量体のかな
りの比率が単独重合体または共重合体の形状でゴム粒子
中に包含され得る。0.05 ないし 1.2 μm の粒径が好ま
しく、0.05 ないし 0.6 μm の粒径が特に好ましい。数
種の異なるグラフト生成物、たとえばそのグラフト度ま
たはグラフト密度、ゴムの粒子サイズおよび/またはグ
ラフト密度において異なる 2 種のグラフト生成物を同
時に使用することも可能である。グラフト度は、ゴム幹
重合体の全量を基準にしたグラフトした重合体の量であ
ると理解される。グラフト密度は、グラフト幹重合体の
全表面積を基準にしたグラフトした重合体鎖の数である
と理解される。たとえば、0.35 ないし 10 μm の平均
粒径を有するゴム粒子のグラフト生成物と 0.05 ないし
0.32 μm の平均粒径 d50 を有するゴム粒子のグラフ
ト生成物との混合物が特に好適である。
【0021】本件グラフト生成物は好ましくは 30 ない
し 80 重量%(より好ましくは 40ないし 75 重量%)
のゴムを含有し、0.1 ないし 0.5 μm の平均粒径を有
し、ABS 成形用混和物が 5 ないし 25 重量%の、好
ましくは 5 ないし 20 重量%のゴム(グラフト幹重合
体)を含有することになるような量で使用される。
【0022】本件 ABS 成形用混和物の第 2 の成分
(B-a)を形成する熱可塑性樹脂は連続相(基材)を表
し、スチレン、α-メチルスチレン、アクリロニトリル
およびメタクリル酸メチルの重合体または共重合体であ
る。ポリスチレン、20 ないし 35 重量%のアクリロニ
トリルを含有するスチレン/アクリロニトリル共重合体
および 20 ないし 31 重量%のアクリロニトリルを含有
する α-メチルスチレン/アクリロニトリル共重合体が
好ましい。これらの樹脂の重量平均分子量は50,000 な
いし 550,000 の範囲であり、一方、分子の不均一性
【0023】
【数1】 は 1.0 ないし 3.5 である。本件成形用混和物の製造に
1種のグラフト生成物のみを使用するならば、グラフト
単量体と樹脂形成性単量体との量的組成がほとんど一致
するのが有利である。2 種のグラフト生成物を使用する
ならば、より粗大なグラフト成分のグラフト殻体の重合
体中におけるスチレン成分とアクリロニトリル成分との
量的比率が樹脂のそれと異なるのが有利である。
【0024】スチレン/アクリロニトリル共重合体また
は α-メチルスチレン/アクリロニトリル共重合体は、
たとえば塊状重合、溶液重合、懸濁重合および乳化重合
を含む公知の方法により製造することができる。
【0025】上記のグラフト重合体および熱可塑性樹脂
は、一般的には乳化重合により、しばしば別個に製造さ
れる。グラフト生成物と熱可塑性樹脂との双方がラテッ
クス形状に集積するならば、これらのラテックスを混合
し、共沈澱させることができる。
【0026】本発明の関連での共重合体 C)は大量の
共重合した無水マレイン酸を含有し、それ自体は熱可塑
的に成形することが不可能である。この共重合体は好ま
しくは40 ないし 49 重量%の、より好ましくは 45 な
いし 49 重量%の、最も好ましくは 50 モル%の無水マ
レイン酸単位と 60 ないし 51 重量部の、好ましくは55
ないし 51 重量%の、最も好ましくは 50 モル%のス
チレン単位とよりなるものである。すなわち、好ましく
は交互構造を有し、“スチロマル”とも呼ばれる。
【0027】本発明に従えば、他の適当な共重合体
C)は上記のスチレンと無水マレイン酸との共重合体と
アルコール、好ましくは1ないし 10 個の炭素原子を含
有するアルカノール(たとえばエタノール、プロパノー
ル、ブタノール)との反応により得られる重合体であ
る。この種の生成物は形式的にはスチレンとマレイン酸
半エステルとの共重合体とみなすことも、スチレン、無
水マレイン酸およびマレイン酸半エステルの三元重合体
とみなすこともできる。
【0028】共重合体 C)は 0.15 ないし 1.2 dl/g
の、好ましくは 0.2 ないし 1.0 dl/g の粘性指数
[η](ジメチルホルムアミド中、23℃ で測定した
値)を有する。これらの共重合体は公知物質であり、遊
離基共重合により製造することができる。
【0029】ガラス繊維、特に E ガラス繊維が充填剤
D)として好適に使用される。このガラス繊維はサイ
ズ加工されており、一般には 8 ないし 15 mm の平均長
と0.05 ないし 0.5 mm の直径とを有する。他の長さま
たは直径を有するガラス繊維も使用することができる。
【0030】ガラス繊維に替えて、またはこれとの組合
わせで、本発明記載の成形用混和物はガラスビーズ、炭
素繊維、液晶性重合体または無機強化用材料の繊維を含
有することもできる。これらの無機強化用材料は、たと
えばセラミック充填剤たとえば窒化アルミニウムおよび
窒化ホウ素、または鉱物質充填剤たとえば石綿、タル
ク、ケイ灰石、ミクロビット(Microvit)、ケイ酸塩、
白亜、か焼カオリン、雲母またはシリカ粉末である。
【0031】これらの強化用材料は、オルガノシラン、
たとえばトリメトキシアミノプロピルシランを基剤とす
る通常のサイズ剤およびカプリング剤で被覆されていて
もよい。他の強化用材料およびガラス繊維のみを使用す
るならば、これらの材料の少なくとも一方はオルガノシ
ランを基剤とする通常のサイズ剤またはカプリング剤で
被覆されていなければならない。
【0032】加えて、本発明記載の成形用混和物は通常
の添加剤、たとえば染料、顔料、安定剤、耐炎剤、造核
剤、潤滑剤および離型剤を含有していてもよい。
【0033】本発明記載の成形用混和物は、強化熱可塑
物に通常使用される方法のいかなるものによっても製造
することができる。充填剤 D)は混練機、ロールまた
は単スクリューもしくは多スクリュー押出し機で、200
℃ 以上の温度で、最初に A)と B)との成形用混和物
を導入し、続いて共重合体 C)を添加し、またはこれ
を逆にし、強化用材料または充填剤 D)を均質化され
た熔融物に混入する方法により ABS 混和物に混入す
ることができる。3 種全ての成分 A)、B)および
C)を混合し、ついで熔融物に D)を添加することも
可能である。
【0034】添加剤の使用量は、添加剤が混合物中で所
望の効果を発現し得るような方法で測定する。最適量は
予備的な試験により容易に決定することができる。
【0035】本発明記載の成形用混和物は、プラスチッ
ク基材の充填剤に対するカプリングが増加しているこ
と、および強靭性が改良されていることを特色としてい
る。本件成形用混和物はまた、熱可塑的加工の標準的な
方法、たとえば射出成形、鋳型成形または押出し成形に
より、いかなる種類の成形品にも転化させることができ
る。成形品の例は自動車のダッシュボードおよび後尾ラ
ンプのケースである。
【0036】
【実施例】
実施例1 スチレン/無水マレイン酸共重合体 C) 50 モル%の無水マレイン酸と 50 モル%のスチレンと
の共重合体を以下の方法により製造する。最初に、98
重量部の無水マレイン酸を 400 重量部のトルエンに入
れたものを 60 ないし 70℃ の温度で反応器に導入す
る。0.7 重量部のアゾビスイソブチロニトリルを用いて
反応を開始させたのちに、104 重量部のスチレンを 60
ないし 70℃ で 3 時間かけて添加する。重合中に生成
した重合体は反応器中で沈澱し、重合の完了時には濾別
して洗浄することができる。この重合体は 48.5 %の無
水マレイン酸単位を含有し、0.22 dl/g のジメチルホ
ルムアミド中における固有粘性[η]を有している。
【0037】実施例2 (比較物質)連続塊状重合により製造した、85 %のス
チレンと 15 %の無水マレイン酸とよりなる市販の S
MA 共重合体(ダイラーク(Dylark)332R,アーコ(A
rco)の製品)。
【0038】実施例3 (本発明記載の成形用混和物の製造)36 重量部のスチ
レンと 14 重量部のアクリロニトリルとの、50 重量部
の 112nm の平均粒径(d50)を有するラテックス形状
のポリブタジエンの存在下における乳化重合により製造
したグラフト重合体 15 重量部、36 重量部のスチレン
と 14 重量部のアクリロニトリルとの、50 重量部の 40
0 nm の平均粒径(d50)を有するラテックス形状のポリ
ブタジエンの存在下における乳化重合により製造したグ
ラフト重合体 15 重量部、約 115,000 の平均分子量 M
w を有し、Mw/Mn −1≦ 1.5 であるスチレン/アク
リロニトリル(72:28)共重合体70 重量部、および実
施例1に記載したスチレン/無水マレイン酸共重合体 2
重量部を内部混合器中で、熔融状態で混合し、その
後、20 重量部のガラス繊維(ガラスCS 7911R、バイ
エル社の製品)を添加し、この熔融物を十分に撹拌し
た。
【0039】得られた材料を粒状化し、240℃ で試験片
に射出成形した。試験片について測定したデータは表1
に示してある。
【0040】実施例4 (本発明記載の成形用混和物の製造)方法は、5 重量部
の実施例1に記載したスチレン/無水マレイン酸共重合
体を使用したことを除いて実施例 3 と同様であった。
他の出発成分および量は全て同一であった。得られたデ
ータは表1に示してある。
【0041】実施例5(比較例) 方法は、スチレン/無水マレイン酸共重合体を添加しな
かったことを除いて実施例 3 と同様であり、他の出発
成分および量は全て同一であった。得られたデータは表
1に示してある。
【0042】実施例6(比較例) 方法は、実施例 4 に使用した共重合体を 5 重量部の実
施例 2 に記載したスチレン/無水マレイン酸共重合体
で置き換えたことを除いて実施例 4 と同様であった。
測定したデータは表1に示してある。
【0043】衝撃強度は室温(an RT)および −30℃
(an -30℃)で、ISO 180/1A に従って測定し(単
位 kJ/m2)、ノッチ衝撃強度についても同様に(an
RT)および(an -30℃)であった。球体陥入硬度
(Hc)は DIN 53 456 に従って測定し(単位 N/m
m2)、耐熱性(バイキャット B)は DIN 53 460 に
従って測定した(単位 ℃)。
【0044】引っ張り強度 σr(単位 N/mm2)および
引っ張りにおける弾性モデュラス(単位 N/mm2)に関
する値は DIN 53 455 および DIN 53 457 に従う
引っ張り試験により測定し、一方、曲げ応力 σb(単位
N/mm2)、曲げ強度(単位N/mm2)および曲げにお
ける弾性モデュラスに関する値は DIN 53 452 およ
び DIN 53 457 に従う曲げ試験により測定した。
【0045】
【表1】
【0046】本件明細書に記載した各試験および表1に
示した結果から、本発明記載の強化成形用混和物が最も
好ましい全体的な性質レベル、より特定的には高い強
度、高い耐熱性および高いモデュラス値の組合わせを示
すことが見られる。
【0047】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0048】1. 40 ないし 49 重量%の無水マレイン
酸と 60 ないし 51 重量%のスチレンとの、そのアルコ
ールとの反応生成物を含む共重合体を 5 重量%以内含
有する充填剤強化 ABS 成形用混和物。
【0049】2. A) グラフトゴム、および B) 熱可塑性樹脂、の混合物 35 ないし 89 重量%、
ならびに C) 40 ないし 49 重量%の無水マレイン酸と 60 な
いし 51 重量%のスチレンとの共重合体(そのアルコー
ルとの反応生成物を含む)0.1 ないし 5 重量%および D) 充填剤 10 ないし 60 重量%よりなる上記1記載
の ABS 成形用混和物。
【0050】3. A)と B)との混合物中に 5 ない
し 70 重量%の A)と 95 ないし 30重量%の B)と
を含有する上記2記載の ABS 成形用混和物。
【0051】4. A) がスチレンとアクリロニトリ
ルとをポリブタジエンにグラフトさせたグラフト共重合
体であり、 B) がスチレンとアクリロニトリルとの共重合体であ
ることを特徴とする上記2記載の ABS 成形用混和
物。
【0052】5. D) が 8 ないし 15 mm の長さを
有するガラス繊維よりなるものであることを特徴とする
上記2記載の ABS 成形用混和物。
【0053】6. 上記1記載の成形用混和物の成形品
製造用の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エツケハルト・フローベルク ドイツ連邦共和国デー5000ケルン71・オツ フエンバツハシユトラーセ33 (72)発明者 クリスチヤン・リンドナー ドイツ連邦共和国デー5000ケルン91・イム バツサーブレヒ11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40 ないし 49 重量%の無水マレイン酸
    と 60 ないし 51 重量%のスチレンとの、そのアルコー
    ルとの反応生成物を含む共重合体を 5 重量%以内含有
    する充填剤強化 ABS 成形用混和物。
  2. 【請求項2】 A) グラフトゴム、および B) 熱可塑性樹脂、の混合物 35 ないし 89 重量%、
    ならびに C) 40 ないし 49 重量%の無水マレイン酸と 60 な
    いし 51 重量%のスチレンとの共重合体(そのアルコー
    ルとの反応生成物を含む)0.1 ないし 5 重量%および D) 充填剤 10 ないし 60 重量%よりなる請求項1記
    載の ABS 成形用混和物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成形用混和物の成形品製
    造用の使用。
JP4171510A 1991-06-14 1992-06-08 強化abs成形用混和物 Pending JPH07173367A (ja)

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