JPH07173115A - 1−置換フェニル−1−アルキルアミン誘導体の製造法 - Google Patents

1−置換フェニル−1−アルキルアミン誘導体の製造法

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JPH07173115A
JPH07173115A JP6185689A JP18568994A JPH07173115A JP H07173115 A JPH07173115 A JP H07173115A JP 6185689 A JP6185689 A JP 6185689A JP 18568994 A JP18568994 A JP 18568994A JP H07173115 A JPH07173115 A JP H07173115A
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JP
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compound
formula
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halogen
substituted phenyl
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JP6185689A
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English (en)
Inventor
Koichi Kojima
孝一 小島
Hitoshi Kurata
等司 蔵田
Kimiki Ishibashi
公樹 石橋
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式 【化1】 で示される、1−置換フェニル−1−アルキルアミン誘
導体の製造法。(式中、R1a,R1b,R1c:H,C1
6 アルコキシ基;R2 ,R3 :C1 −C6 アルキル
基;R4 :C1 −C6 アルキル基,C7 −C14アラルキ
ル基) 【効果】入手し易い原料等を使用し、操作が簡便で、収
率が極めて良く、化合物(I)が優れた5α−リダクタ
ーゼ阻害作用を有するアザステロイド類に容易に導かれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、すぐれた5α−リダク
ターゼ阻害作用を有する公知のアザステロイド類の製造
に有用な中間体である1−置換フェニル−1−アルキル
アミン誘導体の製造法に関する。
【0003】
【従来の技術】すぐれた5α−リダクターゼ阻害作用を
有するアザステロイド類としては、例えば、次式に示す
化合物Aが知られている(特開平5−32693号公
報)。また、これらのアザステロイド類は、アンドロゲ
ン作用に基づく疾病、例えば、良性前立腺肥大症、座
瘡、脂漏、女性多毛症、男性禿頭症、前立腺ガン等に有
用である。
【0004】
【化4】
【0005】上記式中、R1a、R1b、R1c、R2 および
3 は、後述したものと同意義を示す。
【0006】アザステロイド誘導体の17位のアミド部
分のアミンの製造法としては、例えば、式
【0007】
【化5】
【0008】を有するアミド化合物をホフマン反応(ブ
ロムー水酸化ナトリウム水溶液)に付し、相当するアミ
ン化合物に導く方法が知られているが[アクタ・ファル
マスーティカル・スーシカ、第7巻、531頁(197
0年):Acta Pharm. Suecica,7, 531(1970)]、その収
率は59%で、十分とは言えず、簡便な操作で、収率良
くアミン化合物を製造する方法の開発が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、長年に
亙り、1−置換フェニル−1−アルキルアミン誘導体の
製造法について、鋭意検討してきた。その結果、アミド
化合物を、アルコールおよび塩基の存在下で、ハロゲン
またはハロゲン等価体と反応させ、その後脱アルコキシ
カルボニル化等を行い、極めて収率良く、1−置換フェ
ニル−1−アルキルアミン誘導体を製造し得ることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
【発明の構成】
【0011】
【発明を解決するための手段】本発明の一般式、
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R1a、R1bおよびR1cは、同一ま
たは異なって、水素原子またはC1 −C6 アルコキシ基
を示し、R2 およびR3 は、同一または異なって、C1
−C6アルキル基を示す。但し、R1a、R1bおよびR1c
は、同時に水素原子を示さない。)を有する1−置換フ
ェニル−1−アルキルアミン誘導体の製造法は、以下に
示す方法である。
【0014】
【化7】
【0015】上記式中、R1a、R1b、R1c、R2 および
3 は、前述したものと同意義を示し、R4 は、C1
6 アルキル基またはC7 −C14アラルキル基を示し、
Xは、ハロゲン原子を示す。即ち、化合物(II)を、化合
物(III) および塩基の存在下、ハロゲンまたはハロゲン
等価体と反応させ、化合物(IV)を製造し、この化合物を
脱アルコキシカルボニル化させることを特徴とする。
【0016】R1a、R1bおよびR1cのC1 −C6 アルコ
キシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
イソプロポキシ、ブトキシ、sec −ブトキシ、イソブト
キシ、ペントキシまたはヘキシルオキシ基であり得、好
適には、C1 −C4 アルコキシ基であり、さらに好適に
は、メトキシまたはエトキシ基であり、特に好適には、
メトキシ基である。
【0017】R2 、R3 およびR4 のC1 −C6 アルキ
ル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、sec −ブチル、ペンチルまたはヘキシル
基であり得、好適には、好適には、C1 −C4 アルキル
基であり、さらに好適には、メチルまたはエチル基であ
り、特に好適には、メチル基である。
【0018】R4 のC7 −C13アラルキル基は、例え
ば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、1−メ
チル−1−フェニルメチル、4−フェニルブチル、ナフ
チルメチルまたは2−ナフチルエチル基であり得、好適
には、C7 −C8 アラルキル基(特に、ベンジル基)で
ある。また、上記アラルキル基には、置換基を有しても
よく、それらは、前述のC1−C6 アルキル基、前述の
1 −C6 アルコキシ基またはハロゲン原子(例えば、
弗素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原子であり、
好適には、弗素原子または塩素原子)である。
【0019】Xのハロゲン原子は、例えば、塩素原子、
臭素原子または沃素原子であり得、好適には、臭素原子
である。
【0020】一般式(I)を有する化合物において、好
適には、(1)R1aが、水素原子であり、R1bおよびR
1cが、同一または異なって、水素原子またはC1 −C4
アルコキシ基である化合物、(2)R1aが、水素原子で
あり、R1bおよびR1cが、同一または異なって、水素原
子またはC1 −C2 アルコキシ基である化合物、(3)
1aが、水素原子であり、R1bおよびR1cが、同一また
は異なって、水素原子またはメトキシ基である化合物、
(4)R1aおよびR1bが、水素原子であり、R1cが、メ
トキシ基である化合物、(5)R2 およびR3 が、同一
または異なって、メチル基またはエチル基である化合
物、(6)R2 およびR3 が、同一で、メチル基である
化合物をあげることができる。
【0021】本発明の第1工程は、一般式(IV)を有する
化合物を製造する工程で、一般式(II)を有する化合物
を、一般式(III) を有する化合物および塩基の存在下、
好適には、不活性溶剤中で、ハロゲンと反応させること
により行われる。使用される化合物(III) は、好適に
は、R4 が、C1 −C4 アルキル基、ベンジル基または
フェネチル基である化合物であり、さらに好適には、R
4 が、C1−C2 アルキル基である化合物である。
【0022】使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸
化物、ナトリウムアミド、カリウムアミドのようなアル
カリ金属アミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、リチウムエトキシド、カリウムt−ブトキシ
ドのようなアルカリ金属アルコキシド、カルシウムメト
キシド、バリウムメトキシド、カルシウムエトキシド、
バリウムエトキシド、カルシウムt−ブトキシドのよう
なアルカリ土類金属アルコキシド、リチウムヒドリド、
ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドのようなアルカ
リ金属ヒドリド、カルシウムヒドリド、バリウムヒドリ
ドのようなアルカリ土類金属ヒドリド、ジイソプロピル
アミノリチウム、イソプロピルシクロヘキシルアミノリ
チウム、ジシクロヘキシルアミノリチウムのようなジア
ルキルアミノリチウムまたはメチルリチウム、ブチルリ
チウムのようなC1 −C4 アルキルリチウムであり得、
好適には、アルカリ金属アルコキシドである。
【0023】ハロゲンは、例えば、塩素、臭素または沃
素であり得、好適には、臭素である。ハロゲン等価体
は、例えば、フェニルヨードニウム ジホルメート(C6H
5I(OCOH)2)、フェニルヨードニウム ジアセテート(C6H
5I(OCOCH3)2)、フェニルヨードニウム ジプロピオネー
ト(C6H5I(OCOC2H5)2) 、トリルヨードニウムジアセテー
ト(C7H8I(OCOCH3)2)のようなアリールヨードニウム ジ
脂肪酸エステルであり得、好適には、フェニルヨードニ
ウム ジアセテートである。
【0024】使用される不活性溶剤は、反応に関与しな
ければ、特に制限されず、例えば、ベンゼン、トルエン
のような芳香族炭化水素類、ジクロルメタン、クロロホ
ルム、ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類、
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ
ーテル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドのようなアミド類、アセトニトリル
のようなニトリル類またはジメチルスルホキシドのよう
なスルホキシド類であり得、好適には、エーテル類であ
る。また、溶剤を兼ねて、過剰の化合物(III) を使用し
ても、反応は好適に進行する。
【0025】反応温度は、使用されるハロゲン、塩基、
溶剤の種類等により異なるが、通常−70℃乃至100
℃(好適には、−50℃乃至50℃)であり、反応時間
は、反応温度等により異なるが、30分間乃至10時間
(好適には、1時間乃至5時間)である。反応終了後、
本反応の目的化合物(IV)は、常法に従って、反応混合物
から採取される。例えば、必要に応じ、溶剤を減圧留去
し、残留物に水を加えた後、ベンゼン、トルエン、酢酸
エチル、ジクロルメタンのような水不混和性有機溶媒で
抽出し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を
留去することにより得ることができ、必要ならば、常
法、例えば、再結晶、カラムクロマトグラフィー等でさ
らに精製することができる。
【0026】本発明の第2工程は、一般式(I) を有する
化合物を製造する工程で、化合物(IV)を脱アルコキシカ
ルボニル化させることよって達成される。脱アルコキシ
カルボニル化反応は、不活性溶剤中、水の存在下または
不存在下、化合物(IV)を塩基と反応させることにより行
われる。また、本反応は、ヒドラジンまたは過酸化水素
の存在下に行うと、加速される。
【0027】使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸
化物、ナトリウム トリメチルシラノレート、カリウム
トリメチルシラノレート、カリウム トリエチルシラ
ノレート、カリウム トリブチルシラノレートのような
アルカリ金属 トリ(C1 −C4 アルキル)シラノレー
トまたはナトリウムスパーオキシド、カリウム スパー
オキシドのようなアルカリ金属 スパーオキシドであり
得、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸
化物、カリウム トリメチルシラノレートまたはカリウ
ム スパーオキシドであり、特に好適には、アルカリ金
属水酸化物である。また、アルカリ金属 トリ(C1
4 アルキル)シラノレートは、水の不存在下で、好適
に使用される。
【0028】使用される不活性溶剤は、反応に関与しな
ければ、特に制限されず、例えば、水、ベンゼン、トル
エンのような芳香族炭化水素類、ジクロルメタン、クロ
ロホルム、ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素
類、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのよう
なエーテル類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコールのようなグリコール類、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミドのようなアミド類、アセトニトリルのようなニ
トリル類、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド
類またはこれらの混合溶剤であり得、好適には、アルコ
ール類またはグリコール類である。
【0029】反応温度は、使用される塩基、溶剤の種類
等により異なるが、通常50℃乃至200℃(好適に
は、100℃乃至160℃)であり、反応時間は、反応
温度等により異なるが、1時間乃至30時間(好適に
は、3時間乃至8時間)である。反応終了後、本反応の
目的化合物(I) は、常法に従って、反応混合物から採取
される。例えば、必要に応じ、反応混合物を酸性にし、
その後再びアルカリ性にし、また、溶剤を減圧留去し、
残留物に水を加えた後、ベンゼン、トルエン、酢酸エチ
ルのような水不混和性有機溶媒で抽出し、無水硫酸マグ
ネシウム等で乾燥後、溶媒を留去することにより得るこ
とができ、必要ならば、常法、例えば、再結晶、カラム
クロマトグラフィー等でさらに精製することができる。
本発明の原料化合物(II)は、公知であるか、公知の方法
と同様にして製造される(例えば、Acta. Pharm. Sueci
ca, 7, 531(1970))。
【0030】
【発明の効果】本発明の一般式(I)を有する1−置換
フェニル−1−アルキルアミン誘導体の製造法は、得ら
れ易い原料および試薬を使用し、操作が簡便で、しかも
極めて収率が良いため、工業的に有用な製造法である。
また、化合物(I)は、以下に示すように、優れた5α
−リダクターゼ阻害活性を有する化合物Aに容易に導か
れる(例えば、特開平5−32693号公報)。
【0031】
【化8】
【0032】即ち、不活性溶剤中(例えば、トルエンの
ような芳香族炭化水素類)、トリフェニルホスフィンの
ような還元剤の存在下、相当するカルボン酸を2,2’
−ジピリジルジスルフィドと0℃乃至50℃(好適に
は、室温)で5乃至48時間(好適には、10乃至24
時間)反応させ、活性エステルを得、それを、不活性溶
剤中(例えば、テトラヒドロフランのようなエーテル
類)、アミン(II)と0℃乃至50℃(好適には、室温)
で10乃至100時間(好適には、20乃至50時間)
反応させることにより、目的化合物Aが得られる。
【0033】また、不活性溶剤中(例えば、クロロホル
ムのようなハロゲン化炭化水素類)、第三級有機アミン
(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミ
ノピリジン等)およびアリールスルホニルハライド(例
えば、ベンゼンスルホニルクロライド、p−トルエンス
ルホニルクロライド、2,4−ジイソプロピルベンゼン
スルホニルクロライド、2,4,6−トリイソプロピル
ベンゼンスルホニルクロライド等、好適には、2,4,
6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロライド)
の存在下、相当するカルボン酸をアミン(II)と0℃乃至
150℃(好適には、室温乃至80℃)で1乃至24時
間(好適には、3乃至15時間)反応させることによっ
ても、目的化合物Aが得られる。以下に実施例および参
考例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発
明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0034】
【実施例】
実施例1メチル N−[1−(4−メトキシフェニル)−1−メ
チルエチル]カーバメート ナトリウムメトキシド648mg(12.0mmol)をメタ
ノール8mlに溶解し、−45℃で攪拌しながら、臭素
0.22ml(4.2mmol)を滴下した。臭素の色が消失
するまで(約10分間)攪拌した後、−40℃で2−
(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピオナミド
772mg(4.0mmol)を10回に分けて加え、攪拌を
続けながら、2時間かけて温度を55℃まで上昇させ
た。55℃で15分間攪拌した後、反応液中のメタノー
ルを減圧留去し、氷と1N−塩酸を加えて酸性にして、
エーテルで3回抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒
を減圧留去して、876mgの標記化合物を白色結晶とし
て得た(収率98%)。 融点:35℃。 NMR スペクトル(CDCl3) δppm :1.65(6H, s), 3.58(3
H, s), 3.79(3H, s),5.06(1H, br), 6.86(2H, d, J=8.6
Hz), 7.33(2H, d, J=8.6Hz)。 IRスペクトル,νmax cm-1 (KBr):3357, 2988, 1703,
1502, 1460, 1245,1181, 1089, 1038, 832 。
【0035】実施例21−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチルアミ
メチルN−[1−(4−メトキシフェニル)−1−メチ
ルエチル]カーバメート1.00g(4.48mmol)を
エチレングリコール33mlに溶解し、水酸化カリウム
6.53g(11.7mmol)とヒドラジン水和物1.1
ml(22mmol)を加えて5時間加熱還流した。反応液を
氷水にあけて、塩化メチレンで3回抽出した。抽出液を
飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧留去し、0.72gの標記化合物を得
た(収率97%)。 NMR スペクトル(CDCl3) δppm :1.49(6H, s), 1.89(2
H, s), 3.80(3H, s),6.86(2H, d, J=9Hz), 7.43(2H, d,
J=9Hz)。 IRスペクトル,νmax cm-1 (film) : 2963, 2936, 161
1, 1513, 1298, 1248,1183, 1035, 831 。
【0036】参考例12−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピオニ
トリル 水素化ナトリウム(55%,油性)1.42g(32.
5mmol)をヘキサンで2回洗浄した後、ジメチルホルム
アミド20mlに溶解し、p−メトキシフェニルアセトニ
トリル2.00g(13.6mmol)を加えて、室温で1
時間攪拌した。反応液中に攪拌しながら、ヨウ化メチル
2.54ml(40.8mmol)をゆっくりと滴下すると、
温度が65℃まで上昇し、その後徐々に室温まで下降し
た。室温で1時間攪拌した後、反応液を氷水にあけ、エ
ーテルで3回抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧留去して2.36gの標記化合物を得た(収率99
%)。 NMR スペクトル(CDCl3) δppm :1.70(6H, s), 3.82(3
H, s), 6.91(2H, d, J=9Hz), 7.38(2H, d, J=9Hz)。 IRスペクトル,νmax cm-1 (KBr) : 2982, 2235, 1611,
1514, 1464, 1302,1257, 1185, 1033, 831 。
【0037】参考例22−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−プロピオ
ナミド 2−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピオニ
トリル1.12g(6.4mmol)をt−ブタノール10
mlに溶解し、水酸化カリウム2.0g(35.7mmol)
を加え、115℃の油浴上で8時間加熱還流した。反応
液中のt−ブタノールを減圧留去し、氷水と6N−塩酸
を加えて酸性とした後、塩化メチレンで3回抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を減圧留去して、1.20gの標記化
合物を白色結晶として得た(収率97%)。 融点:134℃。 NMR スペクトル(CDCl3) δppm :1.57(6H, s), 3.81(3
H, s), 5.21(1H, br),5.36(1H, br), 6.89(2H, d, J=8.
8Hz), 7.32(2H, d, J=8.8Hz)。 IRスペクトル,νmax cm-1 (KBr) : 3390, 3214, 1652,
1618, 1513, 1253,1183, 835 。
【0038】参考例3N−(1−メチル−2−フェニルエチル)−3−オキソ
−4−アザ−5α−アンドロスタン−17β−カルボキ
サミド 乾燥したトルエン30mlに3−オキソ−4−アザ−5α
−アンドロスタン−17β−カルボン酸5.00g、ト
リフェニルホスフィン8.00g及び2,2′−ジピリ
ジルジスルフィド7.00gを順次加え、室温で一夜攪
拌放置した。反応液をそのまま100gのシリカゲルを
用いたカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−塩
化メチレン(1:9から1:1)で溶出して5.96g
の2−ピリジルチオエステル体を得た。乾燥したテトラ
ヒドロフラン5mlに2−ピリジルチオエステル体150
mg及び1−メチル−1−フェニルエチルアミン500mg
を順次加え、室温で3日間攪拌放置した。反応液を塩化
メチレン100mlで希釈して、1N−塩酸、水、重曹水
及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧濃縮した。残渣を15gのシリカゲルを用
いたカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−塩化
メチレン(1:9から1:1)で溶出して112mgの目
的物を得た。 NMR スペクトル(CDCl3) δppm :0.68(3H, s), 0.90(3
H, s), 0.70-2.20(18H,m), 1.70(3H, s), 1.72(3H, s),
2.35-2.50(2H, m), 3.06(1H, dd,J=12, 5Hz),5.52(1H,
br), 5.60(1H, br), 7.20-7.45(5H, m)。 IRスペクトル,νmax cm-1 (KBr) : 2938, 2919, 1699,
1672, 1495, 1447,1361, 1308, 1257, 1233, 697 。
【0039】参考例4N−[1−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル]−3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスタン−
17β−カルボキサミド 3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスタン−17β
−カルボン酸と1−(4−メトキシフェニル)−1−メ
チルエチルアミンを用いて、参考例3と同様のにして、
目的化合物を82%の収率で得た。 NMR スペクトル(CDCl3) δppm :0.68(3H, s), 0.90(3
H, s), 0.70-2.80(20H,m), 1.69(3H, s), 1.71(3H, s),
3.08(1H, dd, J=13, 4Hz), 3.80(3H, s), 5.49(1H, b
r), 6.25(1H, br), 6.88(2H, d, J=9Hz), 7.30(2H, d,
J=9Hz)。
【0040】IRスペクトル,νmax cm-1 (KBr) : 2939,
1701, 1674, 1615, 1514, 1497,1455, 1360, 1251, 11
80, 1034, 827 。
【0041】参考例5N−[1−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル]−3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスタン−
17β−カルポキサミド 3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスタン−17β
−カルボン酸100mgを乾燥したクロロホルムに懸濁さ
せ、加熱還流下、トリエチルアミン0.13ml、ジメチ
ルアミノピリジン5mg及び1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−メチルエチルアミン104mgを加えた。2,
4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド
48mgを30分おきに3回加え、その後4時間還流し
た。反応液を室温にして、1N塩酸中にあけ、塩化メチ
レンで抽出して、飽和重曹水、水及び飽和食塩水で順次
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒
を留去した。残渣を10gのシリカゲルを用いたカラム
クロマトグラフィー(溶出溶剤:塩化メチレン/アセト
ン=5/1 〜7/3 )により精製し、アセトン−エーテルよ
り結晶化させて、目的化合物147mgを得た。この化合
物のIRスペクトル及びNMR スペクトルは参考例4のもの
と一致した。又、この反応は反応混合物を還流条件下で
反応することにより、短時間で終了することができる。
【0042】参考例6N−[1−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチ
ル]−3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスト−1
−エン−17β−カルボキサミド 3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスト−1−エン
−17β−カルボン酸100mgを乾燥したクロロホルム
に懸濁させ、トリエチルアミン0.14ml、ジメチルア
ミノピリジン5mg、及び1−(4−メトキシフェニル)
−1−メチルエチルアミン106mgを加えた。2,4,
6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド49
mgを室温で30分おきに3回加え、その後一夜攪拌し
た。反応液を1N塩酸中にあけ、塩化メチレンで抽出し
て、飽和重曹水、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し
た。残渣を10gのシリカゲルを用いたカラムクロマト
グラフィー(溶出溶剤:塩化メチレン/アセトン=17/3
〜4/1 )により精製し、アセトン−エーテルより結晶化
させて、目的化合物135mgを得た。この化合物のIRス
ペクトル及びNMR スペクトルは参考例4のものと一致し
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1a、R1bおよびR1cは、同一または異なっ
    て、水素原子またはC1 −C6 アルコキシ基を示し、R
    2 およびR3 は、同一または異なって、C1 −C6アル
    キル基を示す。但し、R1a、R1bおよびR1cは、同時に
    水素原子を示さない。)を有する化合物を、 一般式 R4 OH (III) (式中、R4 は、C1 −C6 アルキル基またはC7 −C
    14アラルキル基を示す。)を有する化合物および塩基の
    存在下、ハロゲンまたはハロゲン等価体と反応させ、 一般式 【化2】 (式中、R1a、R1b、R1c、R2 、R3 およびR4 は、
    前述したものと同意義を示す。)を有する化合物を製造
    し、この化合物を脱アルコキシカルボニル化させること
    を特徴とする一般式 【化3】 (式中、R1a、R1b、R1c、R2 およびR3 は、前述し
    たものと同意義を示す。)を有する1−置換フェニル−
    1−アルキルアミン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】化合物(II)と反応させる化合物がハロゲン
    である請求項第1項の1−置換フェニル−1−アルキル
    アミン誘導体の製造法。
JP6185689A 1993-10-27 1994-08-08 1−置換フェニル−1−アルキルアミン誘導体の製造法 Pending JPH07173115A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9608285B2 (en) 2009-04-20 2017-03-28 Postech Academy-Industry Foundation Stack for a solid oxide fuel cell using a flat tubular structure

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