JPH07171565A - 海水淡水化の前処理方法 - Google Patents

海水淡水化の前処理方法

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JPH07171565A
JPH07171565A JP5319868A JP31986893A JPH07171565A JP H07171565 A JPH07171565 A JP H07171565A JP 5319868 A JP5319868 A JP 5319868A JP 31986893 A JP31986893 A JP 31986893A JP H07171565 A JPH07171565 A JP H07171565A
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JP
Japan
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seawater
chlorine
residual chlorine
concentration
reducing agent
Prior art date
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Pending
Application number
JP5319868A
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English (en)
Inventor
Mikio Katsube
幹夫 勝部
Katsuhisa Numata
勝久 沼田
Yoichi Matsui
洋一 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水温25℃以上の海水を使用する海水淡水化
逆浸透膜の酸化劣化防止と水質維持とを併せ有する海水
淡水化の前処理方法を提供する。 【構成】 三酢酸セルロース逆浸透膜で水温25℃以
上、pH6.5以下の海水を淡水化するための前処理方
法であって、塩素滅菌による海水中の残留塩素濃度を
0.1〜0.5mg/lとし、かつ該残留塩素の0.1
〜10倍等量の還元剤を間欠的に添加して残留塩素濃度
を0.1mg/l以下にさせる。 【効果】 三酢酸セルロース逆浸透膜を用いた海水淡水
化の前処理方法において、塩素滅菌による海水中の残留
塩素濃度およびこれと併用する還元剤を特定濃度に選定
することにより、膜の劣化を防ぐと共に透過水の水質を
安定化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は逆浸透膜を利用した海水
淡水化の前処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜を使用した海水淡水化の手順は
図1で示すように取水した海水に塩素を注入後、濾過器
等を通してから逆浸透膜へと供給する方法が一般的であ
る。まず海水取水ポンプ1で海水を取水し取水タンク2
に蓄え、そこに電解塩素発生装置4で得た塩素を注入し
て滅菌する。滅菌済み海水をポンプ5で汲み上げ二層濾
過器6で濾過させ濾過水タンク7に蓄える。その濾過水
をポンプ8で汲み上げ保安フィルター9で更に濾過させ
る。このとき保安フィルター9の手前で硫酸によるpH
調節を行う。保安フィルター9で濾過した海水を高圧ポ
ンプ10で運転圧力まで高めて逆浸透膜モジュール11
へと供給する。
【0003】この海水淡水化装置にポリアミド系等の塩
素による酸化劣化を受けやすい合成逆浸透膜等を使用す
るときには、還元剤を添加し供給水中の残留塩素を完全
に除去するという前処理方法が必要である。一方、三酢
酸セルロース逆浸透膜は塩素による酸化劣化が生じにく
いため、このような前処理方法を必要としないのが現状
である。水温に関しては20℃程度の海水を使用したと
きには、1年間経過しても水質低下が僅かであり三酢酸
セルロース逆浸透膜の劣化が少ないことが分かってい
る。しかしながら三酢酸セルロース逆浸透膜であっても
25℃以上の海水を使用すると塩素による酸化劣化が生
じ易くなり、三酢酸セルロース逆浸透膜の透過水水質を
著しく低下させてしまう。
【0004】又、海水のpHに関してはpH6.5以上
では三酢酸セルロース逆浸透膜の加水分解が生じ易くな
り、水質低下が起きることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は水温が25℃以上、pHが6.5以下の海水
を三酢酸セルロース逆浸透膜で処理する場合に生じる塩
素による酸化劣化を防止する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は従来の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の前処理方法を採
用することが膜の酸化劣化を防止するのに特に有効であ
ることを見出した。即ち、本発明は三酢酸セルロース逆
浸透膜で水温が25℃以上、pHが6.5以下の海水を
淡水化するための前処理方法であって、塩素滅菌による
海水中の残留塩素濃度を0.1〜0.5mg/lとし、
かつ該残留塩素の0.1〜10倍等量の還元剤を間欠的
に添加して残留塩素濃度を0.1mg/l以下にさせる
ことを特徴とする海水淡水化の前処理方法に関するもの
である。
【0007】本発明の要旨は図1で示すように薬注ポン
プ12で保安フィルター9と高圧ポンプ10の間に還元
剤が注入可能な海水淡水化装置を用いて、残留塩素のあ
る海水に還元剤を間欠に注入することにより逆浸透膜の
酸化劣化を防止するものである。
【0008】本発明において使用する滅菌用塩素は例え
ば電解塩素発生器を使用するなどして海水を電気分解し
て得ることができ、又、還元剤は例えば工業的に使用さ
れている亜硫酸塩(例えば亜硫酸水素ナトリウムやピロ
亜硫酸ナトリウム)などを使用することができる。
【0009】三酢酸セルロースはバクテリア等によって
侵食され易い。そこで塩素を添加することでバクテリア
等を滅菌することが必要であるが多量の塩素の添加によ
り酸化劣化を引き起こしやすくなる。そのため還元剤を
注入して残留塩素を減らすことが必要となる。しかし、
還元剤の注入の際にはその注入量や濃度の調節が重要で
あって、残留塩素を完全に還元させてしまうと逆浸透膜
の酸化劣化は抑えられても、塩素で殺菌しきれなったバ
クテリア等が逆浸透膜表面に付着し膜を侵食したり、膜
を汚染する恐れがある。
【0010】本発明者らは、これらの障害が発生しない
様な還元剤の濃度及び注入時間に関し鋭意検討した所、
残留塩素濃度が0.1mg/l未満では配管や濾過器等
でのバクテリアの発生を抑える事が困難となること、ま
た残留塩素濃度が0.5mg/l以上では三酢酸セルロ
ース膜の酸化劣化が生じ、膜としての寿命を低下させる
傾向にある事を見出した。このことから供給海水中の残
留塩素濃度は0.1〜0.5mg/l、好ましくは0.
1〜0.3mg/lとし、供給海水に間欠的に還元剤を
注入し、逆浸透膜モジュール入口での残留塩素濃度を
0.1mg/l未満にすることで三酢酸セルロース膜の
酸化劣化を抑えると共にバクテリアの発生も抑えられる
ことを見出したものである。
【0011】以下、本発明を実施例で説明するが、本発
明はこれらに何ら限定されるものではない。尚、本発明
において、残留塩素濃度はHACH社製POCKET COLORIM
ETERを使用して測定した。(この測定装置の測定限界は
0.01mg/lまでである。)又、供給水及び透過水
の塩濃度は東亜電波工業製の電気電導度計(CM-30ET)を
使用し、濃 縮水中のバクテリア数はASTM−F60
に示された方法で測定を行った。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図1により説明する。まず
海水取水ポンプ1で海水を取水し取水タンク2に蓄え、
そこに電解塩素発生装置4で得た塩素を注入し滅菌す
る。滅菌済み海水をポンプ5で汲み上げ二層濾過器6で
濾過させ濾過水タンク7に蓄え、この濾過水をポンプ8
で汲み上げ保安フィルター9で濾過させた海水に薬注ポ
ンプ12から還元剤を注入する。このとき、保安フィル
ター9の手前で硫酸によるpH調節を行い、高圧ポンプ
10でこの海水を運転圧力まで高めて逆浸透膜モジュー
ル11へと供給する。このとき薬注ポンプ12をタイマ
ーによって制御し、一定時間だけ還元剤が注入されるよ
うにポンプ作動操作を繰り返し行わせる。
【0013】実施例1 約30℃の海水に滅菌用塩素を注入し約0.5mg/l
の濃度とし、逆浸透膜モジュール入口で残留塩素が0.
1mg/lになるようにした。還元剤として亜硫酸水素
ナトリウムを使用し残留塩素の2.7倍等量の0.8m
g/lを3回/1日、7時間/1回の条件下で注入し1
2カ月間の連続運転を行った。このとき供給水のpHは
6.5に、また回収率は35%とした。この測定の透過
水分析結果を表1に示す。表1に示す通り12カ月を経
過しても透過水のTDS濃度の増加は僅かであり、濃縮
水のバクテリア数の増加はほとんど見られなかった。
【0014】比較例1 実施例1と同様な装置を使用し、還元剤を添加しいなこ
と以外は実施例1と同様の条件で行った。約30℃の海
水を供給水として逆浸透膜モジュール入口で残留塩素を
0.1mg/lになるようにした。このとき、供給水の
pHは6.5に保ち、回収率を35%とした。この測定
の透過水分析結果を表1に示す。
【0015】表1に示すように還元剤を添加しないとT
DS濃度の増加が顕著であり、12カ月後では実施例1
の1.4倍のTDSが透過した。実施例1と比較例1を
比べると還元剤を添加することにより膜劣化を抑える効
果が著しいことが明らかである。
【0016】比較例2 実施例1と同様な装置を使用し、残留塩素濃度が0.5
mg/lの供給水を用いて逆浸透膜モジュール入口は残
留塩素濃度が0.3mg/lとなる条件で行った。それ
以外の条件は実施例1と同じとした。この測定での透過
水分析結果を表1に示す。
【0017】表1に示すように還元剤を添加しても逆浸
透膜モジュール入口での残留塩素濃度が0.3mg/l
であるとTDS濃度の増加が見られ、12カ月後には実
施例1の約1.1倍のTDSが透過した。またバクテリ
アの発生については実施例1と同様に充分抑えられてい
た。実施例1と比較すると、モジュール入口での残留塩
素濃度を可能な限り抑えることにより三酢酸セルロース
膜の酸化劣化が抑えられる事が解る。
【0018】
【発明の効果】三酢酸セルロース逆浸透膜を用いた海水
淡水化の前処理方法において、塩素滅菌による海水中の
残留塩素濃度およびこれと併用する還元剤を本発明のご
とく特定濃度に選定することにより、膜の劣化を防ぐと
共に透過水の水質を安定化させることが出来る。
【0019】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の海水淡水化プロセスの一例の概略図で
ある。
【符号の説明】
1.海水取水ポンプ 2.取水タンク 3.ポンプ 4.電解塩素発生装置 5.ポンプ 6.二層濾過器 7.濾過水タンク 8.ポンプ 9.保安フィルター 10.高圧ポンプ 11.逆浸透膜モジュール 12.薬注ポンプ 13.薬液タンク(還元剤)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三酢酸セルロース逆浸透膜で水温が25
    ℃以上、pHが6.5以下の海水を淡水化する前処理方
    法であって、塩素滅菌による海水中の残留塩素濃度を
    0.1〜0.5mg/lとし、かつ該残留塩素の0.1
    〜10倍等量の還元剤を間欠的に添加して残留塩素濃度
    を0.1mg/l以下にさせることを特徴とする海水淡
    水化の前処理方法。
JP5319868A 1993-12-20 1993-12-20 海水淡水化の前処理方法 Pending JPH07171565A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012120970A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 淡水化装置及び淡水化方法
US8920653B2 (en) 2009-11-30 2014-12-30 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Desalination apparatus and desalination method
JP2015188787A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 東洋紡株式会社 正浸透処理方法および正浸透処理装置
JP2016022458A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 株式会社日立製作所 圧入水生産システム
KR20190099391A (ko) 2016-11-25 2019-08-27 노무라마이크로사이엔스가부시키가이샤 초순수 제조 방법 및 초순수 제조 시스템

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