JPH0717126Y2 - 多層コイル - Google Patents

多層コイル

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JPH0717126Y2
JPH0717126Y2 JP13083589U JP13083589U JPH0717126Y2 JP H0717126 Y2 JPH0717126 Y2 JP H0717126Y2 JP 13083589 U JP13083589 U JP 13083589U JP 13083589 U JP13083589 U JP 13083589U JP H0717126 Y2 JPH0717126 Y2 JP H0717126Y2
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JP
Japan
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winding
coil
insulating film
welded
curl
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JP13083589U
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JPH0369203U (ja
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保広 大嶋
憲嗣 内藤
聡 赤田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フライバックトランスの高圧コイル等に用い
られる多層コイルに関するものである。
〔従来の技術〕
近年、フライバックトランスの高圧コイルに多層コイル
が広く使用されている。この多層コイルは、ボビンの巻
胴部にポリエステル等の絶縁フィルムとコイル捲線とを
交互に巻いて、複数層のコイルを積層形成したものであ
る。従来においては、この多層コイルを製造する際に
は、第8図に示すように、絶縁フィルム1の長さ方向の
両端裏面側に粘着テープ2a,2bを形成しておき、第7図
に示すように、ボビン3の巻胴部に整列巻きされたコイ
ルの上側から巻き始め側の粘着テープ2aを貼り、絶縁フ
ィルム1を必要なターン数巻き付けて巻き終わり端側の
粘着テープ2bを下側のフィルム表面に貼着している。そ
して、この絶縁フィルム1の上側に次の層のコイル捲線
を整列巻きし、次にこのコイル捲線の上側に絶縁フィル
ム1を同様に巻き付けるという如く、絶縁フィルム1と
コイル捲線とを交互に巻くことにより多層コイルが形成
されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の多層コイルは、粘着テープ2a,2b
付きの絶縁フィルムを使用するものであるため、粘着テ
ープが周りの部材に付着し易く、このため、自動機械を
用いてのコイル巻き作業が困難になるという問題があっ
た。
また、絶縁フィルム1に粘着テープ2a,2bを貼りつける
のに作業工数がかかり、しかも粘着テープそのもののコ
ストがコイルコストに加わるため、製品コストが高くな
るという問題があった。
さらに、粘着テープの粘着面には空気が滞留しているた
め、この多層コイルをフライバックトランスの高圧コイ
ルに使用すると、その滞留している空気が高温膨張して
各層のコイル間に形成される含浸剤に亀裂を生じさせた
り、あるいは空気中の酸素がフライバックトランスの発
煙・発火を引き起こす要因になるという問題があった。
本考案は上記従来の課題を解決するためになされたもの
であり、その目的は、絶縁フィルムに粘着テープを設け
ることによる前記各種の弊害を除去して、自動機械によ
るコイル巻きを可能にし、その上作業性の改善と製品コ
ストの低減化を図り、さらに、フライバックトランスの
高圧コイルとして使用しても安全な多層コイルを提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために次のように構成され
ている。すなわち、本考案は、ボビンの巻胴部に絶縁フ
ィルムとコイル捲線とが交互に巻かれて複数層のコイル
が積層形成されている多層コイルにおいて、前記絶縁フ
ィルムは巻き終わり端部に前記巻胴部に巻き付くカール
が形成されており、当該絶縁フィルムの巻き始め端側は
コイル捲線の捲幅から外れた片側の端部位置で下層側に
溶着されており、巻き終わり端側はコイル捲線の巻幅か
ら外れた片側の端部位置で下側の絶縁フィルムに溶着さ
れるとともに、その溶着状態で残りのカール部分はボビ
ンの巻胴部側に巻き付いていることを特徴として構成さ
れている。
〔作用〕
本考案では、コイル捲線が整列巻きされているその上側
に絶縁フィルムの巻き始め側を当て、コイル捲線の巻幅
から外れた端部位置で例えば超音波溶着を行えば、その
絶縁フィルムの巻き始め側は下側のフィルムあるいはボ
ビン上に固定される。次に、残りの絶縁フィルムをコイ
ル捲線の上側に巻き、巻き終わり側をコイル捲線の巻幅
から外れた片側の端部位置で同様に超音波溶着を行え
ば、巻き終わり端は下側のフィルムに固定される。この
とき、溶着部分を除いた残りのカール部分はボビンの巻
胴部側に自然に馴染んで浮き上がることなく巻き付き、
巻胴部側に密着する。
次にこの巻胴部側に密着している絶縁フィルムの表面に
次の層のコイル捲線が整列巻きされる。このように絶縁
フィルムとコイル捲線とを交互に巻くことにより目的と
する多層コイルが形成される。
〔実施例〕
以下、本考案に係る多層コイルの一実施例を図面に基づ
いて説明する。第1図〜第3図には本考案に係る多層コ
イルの一実施例が示されている。本実施例の多層コイル
は、従来例と同様に、絶縁フィルム1とコイル捲線とを
ボビン3の巻胴部に交互に巻いて複数層のコイルを積層
形成するものであるが、本実施例が従来例と異なる特徴
的なことは、この多層コイルに使用される絶縁フィルム
1の巻き終わり側を特有な形状に形成するとともに、こ
の絶縁フィルム1の固定をコイル捲線の巻幅から外れた
片側の端部位置で溶着によって行うように構成したこと
である。
第3図は本実施例の多層コイルに使用される絶縁フィル
ム1の構成例を示したもので、当該絶縁フィルム1はそ
の巻き終わり端側に特徴的なカール4が形成されてい
る。このカール4は第3図(a)に示すように全幅にわ
たって長さLの部分に設けてもよく、あるいは第3図
(b)に示すように破線で示す長めの線を境として端縁
側をカールするようにしてもよい。このカール4は、様
々な方法により形成できるものであり、例えば、第4図
に示すように、ヒーターを内蔵したロール6の上側に絶
縁フィルム1の端部を対向配置し、絶縁フィルム1の上
側から湾曲面7を持った金型8を加熱されているロール
6側に押し当てて前記カール4を形成することができ
る。また、ロール6を加熱せずに、絶縁フィルム1に張
力を加えた状態で金型8を絶縁フィルム1の上側から押
し付け、カール4を形成することも可能であり、このカ
ール4の形成はその他様々な方法を用いて形成できるも
のである。
このカール4が形成された絶縁フィルム1を使用して高
圧ボビン3の巻胴部に複数層のコイルを積層形成する場
合には、第1図に示すように、ボビン3の巻胴部に整列
巻きされているコイル捲線の上側にカール4を内側(巻
胴部側)にした状態で絶縁フィルム1の巻き始め側を当
て、コイル捲線の巻幅を外れた片側の端部位置を超音波
溶着あるいは熱溶着によって1点で溶着し、その巻き始
め側をボビン3側(下層側)に固定し、残りの絶縁フィ
ルム1をコイルの上側に巻き付ける。そして、巻き終わ
り側を、第2図に示すように、コイル捲線の巻幅から外
れた片側の端部位置で同様に1点溶着によって下側の絶
縁フィルムの表面に溶着する。このとき、残りのカール
4の部分は巻胴部側に自然に馴染んで巻き付き、下側の
絶縁フィルム1の表面に浮き上がりなく密着する。次に
この絶縁フィルム1の上側に次の層のコイル捲線が整列
巻きされる。
絶縁フィルム1の巻き終わり端部に本実施例のようなカ
ール4を形成しない場合には、第5図および第6図に示
すように、溶着部5の残りの部分が巻胴部側から浮き上
がる。この浮き上がった絶縁フィルム1上にコイル捲線
を巻回すると、コイル捲線がその浮き上がり部分を張力
によって下側に押し付けなければならないため、大きな
張力が加わり、コイル捲線が非常に細い場合にはこの張
力によって断線する等の問題が生じる。これに対し、本
実施例のように、カール4を設ければ、前記浮き上がり
部分が発生するということがないから、コイル捲線が非
常に細い場合であっても無理なテンションを受けること
がなく、断線の心配なしにコイル捲線の整列巻きが達成
できる。次にこのコイル捲線の上側に同様に絶縁フィル
ム1が巻き付けられる。このように、コイル捲線と絶縁
フィルム1とを交互に巻くことにより目的とする多層コ
イルが形成されるのである。
なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく、様
々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例では、
絶縁フィルム1の溶着を1点で行っているが、例えば第
2図の破線で示すように、1点溶着の近接部分でさらに
溶着を行い、2点溶着(場合によっては3点以上の溶
着)によって絶縁フィルム1を固定するようにしてもよ
い。
また、上記実施例では、本考案の多層コイルをフライバ
ックトランスの高圧コイルとして使用する場合を対象に
して説明したが、本考案の多層コイルはフライバックト
ランス以外の様々な分野のコイルに使用できるものであ
る。
〔考案の効果〕
本考案は粘着テープを用いずに溶着によって絶縁フィル
ムを固定するようにしているから、コイル捲線と絶縁フ
ィルムの自動機械による自動巻きが可能となり、コイル
の製造効率を大幅に高めることが可能となる。
また、本考案は粘着テープを全く使用していないので、
絶縁フィルムに粘着テープを貼り付ける面倒な作業を省
略できるから、従来に較べコイル製造の作業工数を大幅
に減らすことができる。その上、粘着テープ分のコスト
削減を達成できるから製品コストをより安価に提供する
ことが可能となる。
さらに、本考案は前述の如く粘着テープを使用していな
いから、本考案の多層コイルをフライバックトランスの
高圧コイルとして使用したときに粘着テープに滞留する
空気が害を及ぼすということもなく、本考案の多層コイ
ルを使用したフライバックトランスの信頼性を大幅に高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る多層コイルの一実施例を積層フィ
ルムの巻き付け状態で示す構成説明図、第2図は第1図
の状態から絶縁フィルムを巻き付け完了した状態の外観
斜視図、第3図は同実施例に使用される絶縁フィルムの
カール部分の形態例を示す説明図、第4図は前記カール
部分の一形成例を示す説明図、第5図はカールを設けな
い絶縁フィルムの巻き付け終端部に発生する浮き上がり
状態を示すコイルの正面図、第6図は第5図の側面図、
第7図は従来の多層コイルの斜視図、第8図は従来の多
層コイルに使用される絶縁フィルムの展開図である。 1……絶縁フィルム、2a,2b……粘着テープ、3……ボ
ビン、4……カール、5……溶着部、6……ロール、7
……湾曲面、8……金型。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボビンの巻胴部に絶縁フィルムとコイル捲
    線とが交互に巻かれて複数層のコイルが積層形成されて
    いる多層コイルにおいて、前記絶縁フィルムは巻き終わ
    り端部に前記巻胴部に巻き付くカールが形成されてお
    り、当該絶縁フィルムの巻き始め端側はコイル捲線の捲
    幅から外れた片側の端部位置で下層側に溶着されてお
    り、巻き終わり端側はコイル捲線の巻幅から外れた片側
    の端部位置で下側の絶縁フィルムに溶着されるととも
    に、その溶着状態で残りのカール部分はボビンの巻胴部
    側に巻き付いていることを特徴とする多層コイル。
JP13083589U 1989-11-09 1989-11-09 多層コイル Expired - Lifetime JPH0717126Y2 (ja)

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JP13083589U JPH0717126Y2 (ja) 1989-11-09 1989-11-09 多層コイル

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JPH0369203U JPH0369203U (ja) 1991-07-09
JPH0717126Y2 true JPH0717126Y2 (ja) 1995-04-19

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